説明

圧力センサ素子およびシート状圧力センサ

【課題】小型で高密度配置が可能であり曲面にも配置することができ、かつ安価な圧力センサ素子を提供すること。
【解決手段】圧力センサ素子10は、シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなり、圧力を印加することにより電気特性が変化する素子本体11と、素子本体11に設けられ、素子本体の電気特性の変化を取り出す電極12,13とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサ素子およびシート状圧力センサに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造においては、半導体ウエハに素子を形成し、ダイシングにより個々の素子に分離する前にプローブ装置により素子の電気的特性の検査を行っている。
【0003】
従来のプローブ装置においては、プローブ装置におけるプローブまたは接触子の圧力を部分的に測定し、その情報を用いて半導体ウエハの全面に亘って比較的均一な圧力分布を実現している(例えば特許文献1)。
【0004】
また、シリコンチップの積層やシリコンチップとインターポーザー等の接合を行う貼り合わせ装置においては、種々の材料を所定の圧力をかけた状態で加熱してウエハに貼り付ける(例えば特許文献2)。
【0005】
さらに、半導体製造装置においては、プロセス条件の把握等に、ガス配管やチャンバ内曲面等における圧力測定が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−155128号公報
【特許文献2】特開2005−051055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、半導体ウエハは、生産性向上の観点から大口径化が進み、直径450mmのものが検討されているが、このような大口径の半導体ウエハでは、プローブ装置において従来のような部分的な圧力測定を行っても、プローブや接触子の必要な圧力またはその均一性を実現することが困難である。
【0008】
また、貼り合わせ装置においては、異種材料を加熱して貼り付ける際に生じる熱膨張率差による応力を考慮した圧力制御を行う必要があり、従来の圧力センサでは十分な圧力制御を行えないとう問題がある。
【0009】
これらの問題を解決するためには、ウエハ全面に亘って高密度に配置することができ、全面の圧力または圧力分布を高精度で測定できる圧力センサが必要であるが、従来の圧力センサは大きく、ウエハの全面に亘って高密度に配置することができず、ウエハ全面の圧力分布を高精度で測定することができないという問題がある。また、従来の圧力センサは高価である。
【0010】
また、従来の圧力センサは大型なものであるのみならず、剛体基板上に搭載されているため、チャンバの曲面や配管に設置することはできない。
【0011】
本発明は、小型で高密度配置が可能であり曲面にも配置することができ、かつ安価な圧力センサ素子を提供しようとするものである。
また、本発明は、大面積の圧力または圧力分布を高精度で測定することができる圧力センサシートを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の観点は、シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなり、圧力を印加することにより電気特性が変化する素子本体と、前記素子本体に設けられ、前記素子本体の電気特性の変化を取り出す電極とを有することを特徴とする圧力センサ素子を提供する。
【0013】
本発明の第2の観点は、シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなり、圧力を印加することにより電気特性が変化する素子本体と、前記素子本体に設けられ、前記素子本体の電気特性の変化を取り出す電極とを有する圧力センサ素子を、扁平状の容器内に平面状に複数配置してなることを特徴とするシート状圧力センサを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の圧力センサ素子によれば、素子本体がシリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなる有機材料であるため、圧力印加による変形が大きく、広い圧力範囲でリニアに電気特性が変化するから、広い圧力範囲で高精度に圧力を検出することができる。また、本発明の圧力センサ素子は原理的に素子本体が小さくても圧力検出を行うことができ、素子本体に電極を形成した簡単な構成であるから小型化することができる。このため、高密度配置することができ、これにより大面積の圧力または圧力分布を高精度で測定することができる。また、素子本体がシリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなるので、安価である。さらに、小型であり、素子本体および電極を有する圧力センサ素子が可撓性を有するため、チャンバの曲面や配管等に設置することができる。
【0015】
本発明のシート状圧力センサによれば、圧力センサ素子は小型で簡易な構造を有しているため、高密度配置可能であり、したがって、これを複数配置してなる本発明のシート状圧力センサは、ウエハのような大面積の測定対象に対する圧力または圧力分布の検出に極めて適したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る圧力センサ素子を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る圧力センサ素子に対し、圧力印加しない状態から圧力を印加した際の変化の様子を説明するための概略断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るシート状圧力センサを示す平面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るシート状圧力センサの一部を示す断面図である。
【図5】上記第2の実施形態のシート状圧力センサを搭載したプローブ装置の一例を示す断面図である。
【図6】上記第2の実施形態のシート状圧力センサを搭載した貼り合わせ装置の一例を示す断面図である。
【図7】上記第1の実施形態の圧力センサ素子を上に凸面に設けた状態を示す模式図である。
【図8】上記第1の実施形態の圧力センサ素子を凹面に設けた例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態に係る圧力センサ素子を示す概略断面図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る圧力センサ素子10は、電気駆動型ポリマーである、シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなる素子本体11と、その両側に設けられた電極12および13とを有している。この圧力センサ素子10は弾性を有する材料、例えばポリイミド等の樹脂からなる容器14に収容されており、圧力センサ素子10の下面は容器14に接着されている。容器14は、例えば、Al、Cu等の金属または可撓性を有する材料からなる固定板15に固定されている。電極12および13からは計測配線16が延びており、計測配線16はセンサアンプ17に接続されている。そして、素子本体11に一方向、例えば上方から圧力が加えられると、素子本体11が変形し、その変形により電気特性が変化するが、この電気特性の信号が電極12および13から計測配線16に取り出され、センサアンプ17により増幅されて出力される。また、素子本体11は圧力が解除されると元の形状に戻る。
【0020】
素子本体11を構成するシリコーンを含むエラストマーとしては、DVPDMS(α,ω-divinyl-polydimethylsiloxane)とPMHS(poly methyl hydrogen siloxane)とを架橋反応させることにより生成されるポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane)を用いることができる。
【0021】
また、イオン液体としては、イミダゾリウム塩、ピペリジニウム塩、ピリジニウム化合物、ピロリジニウム塩等を用いることができる。好ましくは、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート([EMI][BF4]:1-Ethyl-3-methylimidazolium Tetrafluoroborate)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート([BMI][BF4]:1-Butyl-3-methylimidazolium Tetrafluoroborate)、1−へキシル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート([HMI][BF4]:1-Hexyl-3-methylimidazolium Tetrafluoroborate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム2−(2−メトキシエトキシ)−エチルスルファート([EMI][MEES]:1-Ethyl-3-methylimidazolium 2-(2-methoxyethoxy)ethyl sulfate)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスフォニル)イミド([EMI][TFSI]:1-Ethyl-3-methylimidazolium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスフォニル)イミド([BMP][TFSI]:1-Butyl-1-methylpyrrolidinium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)が挙げられる。
【0022】
また、上記以外に用いることが可能なイオン液体としては、シクロヘキシルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Cyclohexyltrimethylammonium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、メチルトリ-n-オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Methyltri-n-octylammonium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、テトラブチルアンモニウムブロミド(Tetrabutylammonium Bromide)、テトラブチルアンモニウムクロリド(Tetrabutylammonium Chloride)、テトラブチルホスホニウムブロミド(Tetrabutylphosphonium Bromide)、トリブチル(2-メトキシエチル)ホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Tributyl(2-methoxyethyl)phosphonium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、トリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Triethylsulfonium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、1,3-ジメチルイミダゾリウムクロリド(1,3-Dimethylimidazolium Chloride)、1,3-ジメチルイミダゾリウムジメチルホスファート(1,3-DimethylimidazoliumDimethyl Phosphate)、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(1-Butyl-2,3-dimethylimidazolium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムクロリド(1-Butyl-2,3-dimethylimidazolium Chloride)、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(1-Butyl-2,3-dimethylimidazolium Hexafluorophosphate)、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムポリエチレングリコールヘキサデシルエーテルスルファート被覆リパーゼ(1-Butyl-2,3-dimethylimidazolium Polyethylene Glycol Hexadecyl Ether Sulfate coated Lipase)、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート(1-Butyl-2,3-dimethylimidazolium Tetrafluoroborate)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(1-Butyl-3-methylimidazolium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド(1-Butyl-3-methylimidazolium Bromide)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド(1-Butyl-3-methylimidazolium Chloride)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(1-Butyl-3-methylimidazolium Hexafluorophosphate)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヨージド(1-Butyl-3-methylimidazolium Iodide)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラクロロフェラート(1-Butyl-3-methylimidazolium Tetrachloroferrate)、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート(1-Butyl-3-methylimidazolium Trifluoromethanesulfonate)、1-エチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(1-Ethyl-2,3-dimethylimidazolium Bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド(1-Ethyl-3-methylimidazolium Bromide)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド(1-Ethyl-3-methylimidazolium Chloride)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムジシアナミド(1-Ethyl-3-methylimidazolium Dicyanamide)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムエチルスルファート(1-Ethyl-3-methylimidazolium Ethyl Sulfate)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(1-Ethyl-3-methylimidazolium Hexafluorophosphate)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム硫酸水素塩(1-Ethyl-3-methylimidazolium Hydrogen Sulfate)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨージド(1-Ethyl-3-methylimidazolium Iodide)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムメタンスルホン酸塩(1-Ethyl-3-methylimidazolium Methanesulfonate)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラクロロフェラート(1-Ethyl-3-methylimidazolium Tetrachloroferrate)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート(1-Ethyl-3-methylimidazolium Trifluoromethanesulfonate)、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムブロミド(1-Hexyl-3-methylimidazolium Bromide)、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムクロリド(1-Hexyl-3-methylimidazolium Chloride)、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(1-Hexyl-3-methylimidazolium Hexafluorophosphate)、1-メチル-3-n-オクチルイミダゾリウムブロミド(1-Methyl-3-n-octylimidazolium Bromide)、1-メチル-3-n-オクチルイミダゾリウムクロリド(1-Methyl-3-n-octylimidazolium Chloride)、1-メチル-3-n-オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(1-Methyl-3-n-octylimidazolium Hexafluorophosphate)、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムヨージド(1-Methyl-3-propylimidazolium Iodide)、1-ブチル-1-メチルピペリジニウムブロミド(1-Butyl-1-methylpiperidinium Bromide)、1-ブチル-3-メチルピリジニウムブロミド(1-Butyl-3-methylpyridinium Bromide)、1-ブチル-4-メチルピリジニウムブロミド(1-Butyl-4-methylpyridinium Bromide)、1-ブチル-4-メチルピリジニウムクロリド(1-Butyl-4-methylpyridinium Chloride)、1-ブチル-4-メチルピリジニウムヘキサフルオロホスファート(1-Butyl-4-methylpyridinium Hexafluorophosphate)、1-ブチルピリジニウムブロミド(1-Butylpyridinium Bromide)、1-ブチルピリジニウムクロリド(1-Butylpyridinium Chloride)、1-ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスファート(1-Butylpyridinium Hexafluorophosphate)、1-エチル-3-(ヒドロキシメチル)ピリジニウムエチルスルファート(1-Ethyl-3-(hydroxymethyl)pyridinium Ethyl Sulfate)、1-エチル-3-メチルピリジニウムエチルスルファート(1-Ethyl-3-methylpyridinium Ethyl Sulfate)、1-エチルピリジニウムブロミド(1-Ethylpyridinium Bromide)、1-エチルピリジニウムクロリド(1-Ethylpyridinium Chloride)、1-ブチル-1-メチルピロリジニウムブロミド(1-Butyl-1-methylpyrrolidinium Bromide)、1-ブチル-1-メチルピロリジニウムクロリド(1-Butyl-1-methylpyrrolidinium Chloride)等が挙げられる。
【0023】
この素子本体11の製造方法としては、シリコーンを含むエラストマーとイオン液体とを例えばイオン液体が40重量%になるように混合し混合液を生成し、この混合液を、所望の形状の型に流し込み、真空脱気を行い、例えば150℃で30分の加熱処理を行った後、型を取り除く方法が例示される。
【0024】
電極12および13は、素子本体11の変形に追従可能な柔軟な材料であることが好ましく、例えば金のスパッタリングにより形成することができる。また、金以外の材料としては、Al、Cu、Pt、カーボンナノチューブ、PEDOT/PSS等の導電性高分子、銀グリース等を好適に用いることができる。
【0025】
次に、このように構成される圧力センサ素子10の動作について説明する。
まず、図2(a)に示すように、何も圧力を印加しない状態でセンサアンプ17からの出力をとる。このとき、素子本体11においては、シリコーンを含むエラストマーにイオン液体が均一に分散している。
【0026】
次に、図2(b)に示すように、素子本体11の上方から、圧力子18により絶縁膜14および電極12を介して圧力を印加する。このとき、シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなる素子本体11は印加された圧力により変形し、イオン液体に分極等が生じてその構造が変化する。そして、このような構造の変化にともなって素子本体11の誘電率が変化し、これにより素子本体11全体の容量等の電気特性が変化し、その容量等の電気特性の変化を検出することにより、印加した圧力を検出することができる。
【0027】
本実施形態の圧力センサ素子10は、素子本体11が有機材料であるため、圧力印加による変形が大きく、広い圧力範囲でリニアに電気特性が変化するから、広い圧力範囲で高精度に圧力を検出することができる。また、圧力センサ素子10は原理的に素子本体11が小さくても圧力検出を行うことができ、素子本体11に電極12および13を形成した簡単な構成であるから小型化することができる。このため、高密度配置することができ、これにより大面積の圧力または圧力分布を高精度で測定することができる。また、素子本体11がシリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなるので、安価である。さらに、小型であり、素子本体11および電極12、13を有する圧力センサ素子10が可撓性を有するため、固定板15を曲面に対応可能な可撓性を有するものとすれば、チャンバの曲面や配管等に設置することができる。
【0028】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、上記圧力センサ素子10を複数備えたシート状圧力センサについて示す。図3は本発明の第2の実施形態に係るシート状圧力センサを示す平面図、図4はその一部を示す断面図である。
【0029】
このシート状圧力センサ20は、弾性を有する材料、例えばポリイミド等の樹脂からなる扁平形状の容器21の中に、上記素子本体11の両面に電極12および13を形成した圧力センサ素子10を平面状に高密度に複数配し、これら圧力センサ素子10の下面を容器21の内面に貼り付け、この容器21を例えば、Al、Cu等の金属または可撓性材料からなる固定板23に固定して構成される。
【0030】
各圧力センサ素子10の電極12および13からは計測配線16が延びており、全ての圧力センサ素子10からの計測配線16がセンサアンプ31へと延び、センサアンプ31は演算回路32に接続されている。演算回路32には電源33から給電され、複数の圧力センサ素子10からの信号に基づいて、各圧力センサ素子10が受けた圧力を演算し、その演算結果を表示器34に表示する。また、演算結果は、表示器34に表示すると同時に、または表示器34に表示することなく、制御対象に制御出力として出力する。
【0031】
上述したように圧力センサ素子10は小型で簡易な構造を有しているため、高密度配置可能であり、したがって、これを複数配置してなる本実施形態のシート状圧力センサ20は、ウエハのような大面積の測定対象に対する圧力または圧力分布の検出に極めて適したものとなる。
【0032】
<応用例>
以下、上記実施形態の圧力センサ素子、シート状圧力センサの応用例について説明する。
【0033】
(プローブ装置への応用)
図5は、上記第2の実施形態のシート状圧力センサを搭載したプローブ装置の一例を示す断面図である。
プローブ装置40は、プローブカード41と、被検査体としてのウエハWを載置する載置台42とを有している。載置台42にはウエハWとほぼ同じ面積の上述した構造のシート状圧力センサ20が固定され、その上にウエハWが載置される。
【0034】
プローブカード41は、全体が略円盤状に形成されている。プローブカード41は、検査時にウエハWの電極パッドUに接触する接触子(プローブ)90を下面で支持する支持基板51の上面側に設けられ、接触子90に検査用の電気信号を送る回路基板52とを有している。
【0035】
回路基板52は、略円盤状に形成され、図示しないテスタに電気的に接続されている。回路基板52の内部には、接触子90との間で検査用の電気信号を伝送するための電子回路が実装されている。テスタからの検査用の電気信号は、回路基板52の電子回路を介して接触子90に送受信される。回路基板52の下面には、接続端子52aが配置されている。
【0036】
回路基板52の上面側には、回路基板52を補強する補強部材53が設けられている。補強部材53は、回路基板52の上側に平行に配置された本体部53aと、本体部53aの外周部から下方に延び、回路基板52の外周部を固定する固定部53bを有し、固定部53bは、回路基板52の内側に突出するとともに、外側に延びており、固定部53bの外周部は、図示しないホルダに保持されている。
【0037】
回路基板52の上面には、連結部材54が回路基板52と平行に設けられている。連結部材54は、回路基板52よりも小径の略円盤状をなし、補強部材53の固定部53bの内側に設けられている。
【0038】
連結部材54の外周部の下面には、支持板51と連結部材54とを連結し一体化するための連結体55が固定されている。連結体55は、鉛直方向に延び、支持板51の外周部の複数箇所、例えば4箇所に設けられている。
【0039】
連結体55は、回路基板52を厚さ方向に貫通し、下端部が支持板51の外周部の外方位置まで到達しており、連結体55の下部に形成された2箇所設けられた突出部55aにより支持板51が保持されている。支持板51と連結部材54とは、これらの中央で回路基板52を貫通して延びるボルト56により固定されている。
【0040】
連結部材54の上面には、接触子90と電極パッドUとの接触荷重を一定に維持する荷重調整部材としてのバネ部材60が設けられている。バネ部材60は例えば3つ、同一円周上に等間隔で配置されている。バネ部材60は、鉛直方向に伸縮するように配置されたバネ61と、バネ61を支持し、かつ鉛直方向に伸縮自在の支持部62とを有している。バネ部材60の上面は補強部材53の本体部53aに当接しており、接触子90と電極パッドUとの接触荷重を一定に維持することができるようになっている。
【0041】
連結部材54の外周部には弾性部材としての板バネ64が設けられている。板バネ64の一端は連結部材54の外周部に固定され、他端は補強部材53の固定部53bに固定されており、円周方向に複数、例えば3個、好ましくは等間隔に配置されている。これら板バネ64により支持板51の水平方向の位置が固定される。
【0042】
支持板51は、載置台42と対向し、かつ回路基板52と平行になるように配置されている。支持板51は、略方盤状に形成されており、その上面には、複数の接続端子51aが設けられている。接続端子51aは、回路基板52の接続端子52aに対応するように配置されている。
【0043】
支持板51の接続端子51aと、接続端子51aに対応する回路基板52の接続端子52aとの間には、これらの間の電気的導通をとるための中間部材70が複数設けられている。複数の中間部材70は、支持板51の上面内において均一に配置されている。また、各中間部材70は、それぞれが独立して鉛直方向に伸縮するように形成されており、したがって、例えば接触子90と電極パッドUが異なる高さで接触した場合でも、これら中間部材70が接触子90と電極パッドとの接触荷重の面内分布を均一にするように作用する。
【0044】
支持板51の下面には、上面の接続端子51aより狭いピッチで接触子90が設けられている。下面の接触子90は接続端子51aに対応して同数設けられ、対応する接続端子51aと接触子90とは支持板51の内部の配線により接続されている。すなわち、支持板51は、回路基板52の接続端子52aのピッチを変換するピッチ変換基板として機能する。
【0045】
載置台42は、XYZ移動機構43により水平方向および鉛直方向に移動自在に構成されており、駆動機構44によりXYZ移動機構43を駆動させることにより、シート状圧力センサ20を介して載置台42に載置されたウエハWを三次元移動して精密なアライメントを行えるようになっている。
【0046】
シート状圧力センサ20は、図3に示すように、圧力センサ素子10が複数配列されているが、本例のようにプローブ装置40の接触子の圧力測定に適用する場合には、圧力センサ素子10を接触子90に対応するように設ける必要があり、2〜5mm角毎という極めて高密度に圧力センサ素子10を配置する必要がある。目標スペックは、測定圧力:20kgf/cm前後、動作温度:−40〜150℃、繰り返し再現性:±1%FSであり、圧力センサ素子10を用いたシート状圧力センサ20によって十分に達成できるものである。
【0047】
シート状圧力センサ20の複数の圧力センサ素子10から取り出された信号は計測配線140を経てセンサアンプ141で増幅され、増幅された信号が演算部142に送られ、そこで圧力値が計算され、ウエハW全面に印加された圧力および圧力分布が高精度で求められる。この圧力測定信号は装置全体を制御する制御部150に送られる。
【0048】
シート状圧力センサ20からの信号を受けた制御部150は、接触子90をウエハW上の電極パッドUに接触させた際におけるシート状圧力センサ20により検出した圧力値または圧力分布が所望の値から外れている場合に、圧力または圧力分布が所望の範囲になるように、例えば載置台42の高さを変更したり、異常な圧力が検出された場合には、その原因を取り除く、例えば支持板51が傾斜していたような場合には、その傾斜をなくすように制御する。
【0049】
このような構成のプローブ装置40によって実際にウエハWの電気特性を検査する際には、予めバネ部材60に初期荷重がかけられた状態で、まず、ウエハWが載置台42上に保持され、その後、載置台42が上昇し、ウエハWの各電極パッドUが接触子90に接触する。さらに電極パッドUが上昇すると、接触子90は、下から上方向に作用する力により鉛直方向に圧縮される。このとき発生荷重は接触子90によって吸収される。さらに電極パッドUを上昇させると、発生荷重は支持板51を介して中間部材70に伝達されるとともに、支持板51、連結体55および連結部材54を介してバネ部材60に伝達される。このときバネ部材60の付勢力によって、支持板51が接触子90側に押される。そして、ウエハが所定の接触荷重で接触子90に押しつけられた状態で、回路基板52から検査用の電気信号が中間部材70、支持体51の接続端子51a、および接触子90を順に通ってウエハW上の各電極パッドUに送られて、ウエハW上の回路の電気的特性が検査される。
【0050】
このとき、支持板51に連結される連結部材54の上面にバネ部材60を設けたので、検査時に接触子90と電極パッドUが接触する際、原理的には、その接触荷重を所定荷重に維持することができる。
【0051】
(貼り合わせ装置への応用)
図6は、上記第2の実施形態のシート状圧力センサを搭載した貼り合わせ装置の一例を示す断面図である。
この貼合せ装置170は、中央部に配置された装置本体部161と、その側方に配置された、搬送途中のキャリア体202の上に液晶ワックスを供給する液晶ワックス供給機構162とを有している。
【0052】
装置本体161は、ヘッドプレート171と図示しないベースプレートとを有しており、これらが互いに平行にかつ所定の位置関係を保つように図示しない筐体の上下に固定されるようになっている。ヘッドプレート171は矢印方向に開動して開閉可能となっている。
【0053】
ヘッドプレート171の下面には、フローティング機構173を介して貼合せ対象である薄板体201をその下面に保持するプレート状をなす第1の保持部材174がヘッドプレート171から浮いた状態で移動可能に設けられている。
【0054】
一方、ベースプレートの上にはXYZθ移動機構175を介して貼合せ対象であるキャリア体202をその上面に保持するプレート状をなす第2の保持部材176がXYZθ方向に移動可能に第1の保持部材174に対向するように設けられている。第2の保持部材176には、キャリア体202とほぼ同じ面積の上述した構造のシート状圧力センサ20が固定され、その上にキャリア体202が載置される。第2の保持部材176は、駆動機構172によりXYZθ移動機構175を駆動させることにより、シート状圧力センサ20を介して第2の保持部材176に保持されたキャリア体202を三次元移動して精密なアライメントを行えるようになっている。
【0055】
これにより第1の保持部材174に保持された薄板体201と第2の保持部材176に保持されたキャリア体202とはそれらの貼合せ面が対向するように配置されることとなる。
【0056】
第1の保持部材174には、薄板体201を保持する保持機構としての真空吸着機構177が設けられている。この真空吸着機構177は、第1の保持部材174の下面に複数形成された真空吸着溝177aと、これら真空吸着溝177aが接続され第1の保持部材174内に水平に延びる排気路177bと、排気路174bに接続された排気ライン177cとを有しており、図示しない真空ポンプを作動させて排気ライン177cを介して真空引きすることにより薄板体201が第1の保持部材174の下面に真空吸着される。薄板体201が100μm以下の極めて薄いものの場合、反り等が発生しやすいが、真空吸着溝177aを適切に設計することにより、このように薄いものでも高平面度で吸着することができる。
【0057】
第2の保持部材176にも、キャリア体202を保持する保持機構としての真空吸着機構178が設けられている。この真空吸着機構178は、第2の保持部材176の上面に複数形成された真空吸着溝178aと、これら真空吸着溝178aが接続され第2の保持部材176内に水平に延びる排気路178bと、排気路178bに接続された排気ライン178cとを有している。また、図示はしていないが、シート状圧力センサ20には、真空吸着溝178aに対応する位置に複数の真空吸着孔が形成されている。これにより、図示しない真空ポンプを作動させて排気ライン178cを介して真空引きすることによりキャリア体202が第2の保持部材176の上面にシート状圧力センサ20を介して真空吸着される。
【0058】
第2の保持部材176の中には、加熱手段としてのヒーター179が埋設されている。このヒーター179はヒーター電源180から給電されて発熱するようになっている。また、第2の保持部材176の中には、冷却手段として、冷却水のような冷却媒体を通流する冷媒流路181が設けられている。ヒーター179に給電することにより、その上面に保持されたキャリア体202が加熱され、キャリア体202の上に供給された接着剤としての液晶ワックス204が液状に維持される。また、冷媒流路281に冷却水等の冷却媒体が通流されることにより、キャリア体202の上に供給された液晶ワックスが固化される。
【0059】
ヘッドプレート171には、薄板体201の貼合せ面とキャリア体202の貼合せ面との平行度を調節する平行度調節機構としてのピエゾ機構182が設けられている。このピエゾ機構182は、ヘッドプレート171の中央に設けられた空間171aの中に設けられ、固定板171bによりヘッドプレート171に固定されている。ピエゾ機構182は、固定板171bに固定された支持体182aと、支持体182aの下面に支持された複数のピエゾ素子182bとを有しており、これらピエゾ素子182bの下端は第1の保持部材174の上面に固定されている。そしてピエゾ素子182bに所定の電圧を与えることによりこれらピエゾ素子182bに所望の変位を生じさせ、第1の保持部材174の傾きを調整して薄板体201の貼合せ面とキャリア体202の貼合せ面との平行度を調節する。
【0060】
なお、第1の保持部材174の側方および第2の保持部材176の側方には、それぞれキャリア体202の位置および薄板体201の位置を検出して位置合わせを行うための上部位置合わせ機構および下部位置合わせ機構(いずれも図示せず)が設けられている。
【0061】
液晶ワックス供給機構162は、液晶ワックスを搬送中のキャリア体202の上に供給するディスペンサー189と、ディスペンサー189に液晶ワックスを供給する液晶ワックス供給源190と、ディスペンサー189を水平方向に移動させる駆動機構191とを有している。そして、図示しない加熱手段により液晶ワックス供給源190からディスペンサー189に至るまでの間、液晶ワックスが液状になるようにされ、液状の液晶ワックスがディスペンサー189からキャリア体202の上に供給される。接着に用いる液晶ワックスは、溶融時にも結晶性を示すものであり、液相と固相との間での相変化がある温度で急激に生じる性質を有する。
【0062】
シート状圧力センサ20は、図3に示すように、圧力センサ素子10が複数配列されているが、本例のように貼り合わせ装置170の貼り合わせ圧力測定に適用する場合には、1cm角毎という高密度に圧力センサ素子10を配置する必要がある。目標スペックは、測定圧力:数百kgf/cm、動作温度:150〜260℃、繰り返し再現性:±1%FSであり、圧力センサ素子10を用いたシート状圧力センサ20によって十分に達成できるものである。
【0063】
シート状圧力センサ20の複数の圧力センサ素子10から取り出された信号は計測配線210を経てセンサアンプ211で増幅され、増幅された信号が演算部212に送られ、そこで圧力値が計算され、貼り合わせ時に印加された圧力および圧力分布が高精度で求められる。この圧力測定信号は装置全体を制御する制御部220に送られる。
【0064】
シート状圧力センサ20からの信号を受けた制御部220は、薄板体201とキャリア体202を貼り合わせる際においてシート状圧力センサ20により検出された貼り合わせ圧力または圧力分布が外れている場合に、圧力または圧力分布が所望の範囲になるように、駆動機構172により第2の保持部材176の高さを制御する。
【0065】
次に、以上のような装置を用いた、薄板体201とキャリア体202との貼合せ動作について説明する。
図示しない搬送装置によりキャリア体202を貼り合わせ装置170に搬送し、まず、液晶ワックス供給機構162からキャリア体202上へ液晶ワックスを供給し、次いで液晶ワックス204が供給されたキャリア体を、第2の保持部材176の上に搬送し、真空吸着によりシート状圧力センサ20を介して第2の保持部材176の上面に保持させる。
【0066】
次に、図示しない搬送装置により薄板体201を、ヘッドプレート171を開いた状態の貼合せ装置170の第1の保持部材174に対応する位置に搬送し、その後ヘッドプレート171を閉じて第1の保持部材174の下面に薄板体201を吸着させる。
【0067】
次に、上部位置合わせ機構および下部位置合わせ機構により、キャリア体202の貼合せ面および薄板体201の貼合せ面の位置情報を認識し、これに基づいて薄板体201とキャリア体202との間の位置合せ(アライメント)、具体的には、XYZθ移動機構175による薄板体201とキャリア体202の平面的なアライメントと、ピエゾ機構182による薄板体201とキャリア体202の平行度の調整を行う。
【0068】
その後、駆動機構172によりXYZθ移動機構175を駆動して第2の保持部材176を上昇させ、薄板体201とキャリア体202とを所定の位置まで近づけ、ヒーター179により第2の保持部材176を加熱し、キャリア体202上の液晶ワックス204を溶融させる。そして、溶融した液晶ワックス204を薄板体201とキャリア体202との間に挟んだ状態で、XYZθ移動機構175のX方向の移動およびY方向の移動を組み合わせてキャリア体202を回転動作させることにより、液晶ワックス204を全面に広げる。
【0069】
次に、前記平面的な位置合わせを行った際の情報に基づいて、XYZθ移動機構175によりキャリア体202の位置をその際の位置に合わせ、液状の液晶ワックス204を所定の厚さに制御する。
【0070】
このようにして液晶ワックス204の厚さを制御し、一定時間、加熱状態を保持した後、第2の保持部材176内の冷媒流路181に冷却媒体、例えば冷却水を通流させて第2の保持部材176を冷却し、駆動機構172により薄板体201およびキャリア体202を加圧しつつ液晶ワックス204を冷却・固化させる。
【0071】
以上のような貼合せ作業は熱をともなうものであるから、薄板体201とキャリア体202との間で熱膨張係数の差が大きい場合には、冷却過程において、圧力が十分でない場合、これらの熱膨張差により、一旦貼り合わされた薄板体201とキャリア体202が剥がれるおそれがある。このため、この例では、シート状圧力センサ20により、これらの貼り合わせ体にかかる圧力を測定し、全体の圧力値および圧力分布が熱膨張によって剥がれが生じないものになるように制御する。このように制御することにより、剥がれのない貼り合わせを実現することができる。
【0072】
(曲面における圧力測定)
図7は上記第1の実施形態の圧力センサ素子を凸面230に設けた状態を示す模式図であり、図8は上記第1の実施形態の圧力センサ素子を凹面240に設けた例を示す模式図である。いずれの例においても圧力センサ素子10は、図1に示すように素子本体11の両側に電極12および13が形成されてなり、ポリイミド等の弾性を有する樹脂からなるカバー251で覆われており、樹脂等の可撓性材料からなる固定板252に固定されている。電極12および13からは計測配線253が延びており、計測配線253はセンサアンプ254に接続され増幅された信号が演算部255に送られ、そこで圧力値が計算され、その信号が制御部等に送られる。
【0073】
圧力センサ素子10は、素子本体11が樹脂であるから可撓性を有し、しかも小型であるから、図7、8のような曲面でも問題なく設置することができ、圧力測定することができる。このため、チャンバ内の曲面や配管の内外にも設置することができる。チャンバ内や配管内は圧力範囲が広範であり、1×10−7〜10kgf/cmの圧力測定範囲が必要であるが、シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物を素子本体として用いることにより十分測定が可能である。また、動作温度:−40〜150、繰り返し再現性:±1%FSのスペックも十分満たすことができる。
【0074】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、圧力センサ素子をポリイミド等の絶縁膜で覆った例を示したが、適用によっては、このような絶縁膜は必ずしも必要ではない。また、上記応用例はあくまでも例示であり、本発明はこのような例に限定されるものではないことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0075】
10…圧力センサ素子
11…素子本体
12、13…電極
14…カバー
15…固定板
16…計測配線
17,31…センサアンプ
20…シート状圧力センサ
21…容器
23…固定板
32…演算回路
33…電源
34…表示器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなり、圧力を印加することにより電気特性が変化する素子本体と、
前記素子本体に設けられ、前記素子本体の電気特性の変化を取り出す電極と
を有することを特徴とする圧力センサ素子。
【請求項2】
前記電気特性は、素子本体の容量であることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ素子。
【請求項3】
前記電極は前記素子本体の対向する一対の面にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧力センサ素子。
【請求項4】
可撓性を有する固定板に固定され、曲面に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の圧力センサ素子。
【請求項5】
シリコーンを含むエラストマーとイオン液体との混合物からなり、圧力を印加することにより電気特性が変化する素子本体と、前記素子本体に設けられ、前記素子本体の電気特性の変化を取り出す電極とを有する圧力センサ素子を、扁平状の容器内に平面状に複数配置してなることを特徴とするシート状圧力センサ。
【請求項6】
基板上に形成された多数の電極パッドに接触子を接触させて電気特性を測定するプローブ装置において、基板を載置する載置台に基板に対応するように設けられることを特徴とする請求項5に記載のシート状圧力センサ。
【請求項7】
第1の保持部材に保持された第1の部材と、第2の保持部材に保持された第2の部材とを接着剤で貼り合わせる貼り合わせ装置において、一方の部材に対応するように設けられることを特徴とする請求項5に記載のシート状圧力センサ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−99847(P2011−99847A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216676(P2010−216676)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【出願人】(304023994)国立大学法人山梨大学 (223)
【Fターム(参考)】