説明

圧接型コネクタ

【課題】部品点数が少なく、コストの低減を図ることができる圧接型コネクタの提供。
【解決手段】基板接続端子11は、平板状の底板部14と、底板部14の側縁より上向きに立ち上げた形状の互いに対向する一対の接触子保持部15,15とを備え、可動接触子12は、接触子保持部15,15と互いに対向するように配置された被保持部42,42を備え、接触子保持部15又は被保持部42の何れか一方の対向面より突出させた係合突起23を他方の対向面部に形成された相対移動方向に向けた長孔状のスライド用孔24に挿入させるとともに、バネ部材13を両接触子保持部15,15間に収容し、底板部14に反力をとって可動接触子12を押し出し方向に付勢し、可動接触子12を基板接続端子11に押し込み可能な状態で保持させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の小型電子機器において、主としてバッテリー接続用のコネクタとして使用される圧接型コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機のバッテリー接続用コネクタには、コイルスプリングにより付勢されたピン状の可動接触子を使用した圧接型コネクタが使用されている。
【0003】
この種の圧接型コネクタに使用されている従来の可動接触子は、図7に示すように金属製の有底円筒型をしたシリンダー1内に、コイルスプリング2によって押し出し方向に付勢した可動接触子3を出入自在に収容し、該可動接触子3の圧接ピン部3aの先端をシリンダー1の先端から突出させ、これをバッテリーの接触端子部に、コイルスプリング2による押し出し方向の付勢力によって圧接させるようにしている。
【0004】
この可動接触子3のシリンダー内側端面は軸方向に対して傾斜したバイアスカット面4が形成され、この面をコイルスプリング2によって押圧することにより、該押圧方向と直行する方向の分力を生じさせ、これによって可動接触子3の周面がシリンダー1の内面に常時圧接されるようにし、可動接触子3からシリンダー1を通して通電されるように構成している。
【0005】
しかし、このような可動接触子を使用した圧接型コネクタは、シリンダー1及び可動接触子3が、旋盤、フライス盤及びプレスの各種機械加工によって製造されるものであるため、コスト高となるとともに加工上の制限から小型化に限界があった。
【0006】
また、これをモールド成形されたハウジングに組み込んで使用するものであるため、コネクタ全体が嵩高とならざるを得ないという問題があった。
【0007】
更に、可動接触子3がシリンダー1内で半径方向に移動できる構造となるため、外的ショックによる瞬断が発生し易いという問題があった。
【0008】
上述した加工コストや耐瞬断性能を改善したものとして、図8に示すように、可動接触子5を金属板材の打ち抜き及び曲げ加工によって製造し、この可動接触子5及びコイルスプリング6をモールド成形されたモールドケース7内に収容するとともに、モールドケース7に組み込まれた基板接続端子8を可動接触子5の外周面に常時接触させることによって可動接触子5と基板に接続される基板接続端子8との間の導通を確保するようにしたものが開発されている(例えば特許文献1)。
【0009】
尚、図中符号8aは、基板接続端子8に形成された弾性接触片であって、この弾性接触片8aをモールドケース7内に突出させ、可動接触子5の外周面に圧接させることにより、可動接触子5と基板接続端子8との導通が確保されるようになっている。
【0010】
このような圧接型コネクタでは、可動接触子5及びコイルスプリング6を絶縁性樹脂製のモールドケース7の下面部に開口した挿入口より収容部7a内に収容し、挿入口を基板接続端子8又はその他の部品にて閉鎖することにより可動接触子5をモールドケース7内に移動可能に収容するとともに、コイルスプリング6がその閉鎖部に反力をとって可動接触子5を押し出し方向に付勢することにより可動接触子5をモールドケース7の上面より押し込み可能な状態に突出させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2000−268903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、上述の如き従来の技術では、可動接触子及びバネ部材をモールドケース内に収容し、可動接触子に形成された抜け止め用突部を収容部の開口縁部に当て止めさせて可動接触子がモールドケースから抜け出すのを防止する構造であるため、少なくとも可動接触子、モールドケース、コイルスプリング及び基板接続端子の4点の部品が必要であり、部品点数が嵩みコスト高になるという問題があった。
【0013】
そこで本発明は、このような従来の問題に鑑み、部品点数が少なく、コストの低減を図ることができる圧接型コネクタの提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、基板に接続される基板接続端子と、該基板接続端子と相対移動可能に接続される可動接触子と、該可動接触子を押し出し方向に付勢するバネ部材とを備え、相手側機器の端子部を前記可動接触子に押し当て、前記可動接触子を押し込むことにより前記相手側機器と前記基板とを接続させる圧接型コネクタであって、前記基板接続端子は、平板状の底板部と、該底板部の側縁より上向きに立ち上げた形状の互いに対向する一対の接触子保持部とを備え、前記可動接触子は、前記接触子保持部と互いに対向するように配置された被保持部を備え、前記接触子保持部又は被保持部の何れか一方の対向面より突出させた係合突起を他方の対向面部に形成された前記相対移動方向に向けた長孔状のスライド用孔に挿入させるとともに、前記バネ部材を前記両接触子保持部間に収容し、前記底板部に反力をとって前記可動接触子を押し出し方向に付勢し、前記可動接触子を前記基板接続端子に押し込み可能な状態で保持させたことにある。
【0015】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記接触子保持部は、前記底板部の側縁より立ち上げた形状の接触子保持片と、該接触子保持片の両側縁より内側に折り曲げた形状の側板片とを備え、前記両接触子保持部及び前記底板部とをもって上面部が開口した有底箱状のバネ収容部が形成され、該バネ収容部の外側に前記可動接触子を移動可能に嵌合させたことにある。
【0016】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の構成に加え、前記基板接続端子は、前記底板部の側縁部より立ち上げた形状の外壁部を備え、該外壁部の内面より弾性接触片を突出させ、前記可動接触子の外側面部に当接させたことにある。
【0017】
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項3の構成に加え、前記外壁部は、前記基板部の側縁より立ち上げた形状の内側壁板と、該内側壁板の上縁より外側に向けて折り返した形状の外側壁板とをもって構成されたことにある。
【0018】
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項4の構成に加え、前記外側壁板は、下縁部に前記基板に接続される接続端子部が突設されたことにある。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る圧接型コネクタは、上述したように、基板に接続される基板接続端子と、該基板接続端子と相対移動可能に接続される可動接触子と、該可動接触子を押し出し方向に付勢するバネ部材とを備え、相手側機器の端子部を前記可動接触子に押し当て、前記可動接触子を押し込むことにより前記相手側機器と前記基板とを接続させる圧接型コネクタであって、前記基板接続端子は、平板状の底板部と、該底板部の側縁より上向きに立ち上げた形状の互いに対向する一対の接触子保持部とを備え、前記可動接触子は、前記接触子保持部と互いに対向するように配置された被保持部を備え、前記接触子保持部又は被保持部の何れか一方の対向面より突出させた係合突起を他方の対向面部に形成された前記相対移動方向に向けた長孔状のスライド用孔に挿入させるとともに、前記バネ部材を前記両接触子保持部間に収容し、前記底板部に反力をとって前記可動接触子を押し出し方向に付勢し、前記可動接触子を前記基板接続端子に押し込み可能な状態で保持させたことにより、上述した従来技術におけるモールドケースを省くことができ、部品点数を減じてコストの低減を図ることができる。また、モールドケースを用いないことでコネクタ全体における小型化も可能となる。
【0020】
また、本発明において、前記接触子保持部は、前記底板部の側縁より立ち上げた形状の接触子保持片と、該接触子保持片の両側縁より内側に折り曲げた形状の側板片とを備え、前記両接触子保持部及び前記底板部とをもって上面部が開口した有底箱状のバネ収容部が形成され、該バネ収容部の外側に前記可動接触子を移動可能に嵌合させてなることにより、バネ部材を確実に収容することができ、安定した付勢力を付与することができ、また、可動接触子の姿勢安定を図ることができる。
【0021】
更に、本発明において、前記基板接続端子は、前記底板部の側縁部より立ち上げた形状の外壁部を備え、該外壁部の内面より弾性接触片を突出させ、前記可動接触子の外側面部に当接させたことにより、基板接続端子と可動接触子との間で安定した接続状態を維持できる。
【0022】
更にまた、本発明において、前記外壁部は、前記基板部の側縁より立ち上げた形状の内側壁板と、該内側壁板の上縁より外側に向けて折り返した形状の外側壁板とをもって構成されたことにより、弾性接触片の外側が外側壁板によりガードでき、外力による弾性接触片の変形等を防止することができる。
【0023】
また、本発明において、前記外側壁板は、下縁部に前記基板に接続される接続端子部が突設されてなることにより、この接続端子部のみを基板に半田付け等により接続させることにより、コネクタ全体をフローティング構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る圧接型コネクタの一例を示す斜視図である。
【図2】同上の圧接型コネクタの下側から見た斜視図である。
【図3】同上の圧接型コネクタの縦断面図である。
【図4】同上の圧接型コネクタの分解斜視図である。
【図5】図1中の基板接続端子の展開図である。
【図6】図1中の可動接触子の展開図である。
【図7】従来の圧接型コネクタの一例を示す縦断面図である。
【図8】従来の圧接型コネクタの他の一例を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明に係る圧接型コネクタの実施の態様を図1〜図6に示す実施例に基づいて説明する。図中符号10は圧接型コネクタ、符号Aは圧接型コネクタが接続される基板である。
【0026】
この圧接型コネクタ10は、基板Aに接続される基板接続端子11と、基板接続端子11に上下方向で相対移動可能に接続される可動接触子12と、可動接触子12を押し出し方向に付勢するバネ部材13とを備え、バッテリー等の相手側機器の端子部を可動接触子12に押し当て、可動接触子12をバネ部材13の付勢力に抗して押し込むことにより基板Aと相手側機器とを電気的に接続させるようになっている。尚、本実施例においては、上下方向とは基板Aの表面に対し垂直方向をいうものとする。
【0027】
基板接続端子11は、導電性金属板材を図5に示す展開図の如く打ち抜き、それを折り曲げ加工することにより一体に形成され、平板状の底板部14と、底板部14の側縁より上向きに立ち上げた形状の一対の接触子保持部15と、底板部14の他の側縁より上向きに立ち上げた形状の外壁部16とを備えている。
【0028】
接触子保持部15は、底板部14の側縁より折り目部17で折り曲げて上向きに立ち上げた形状の接触子保持片18と、接触子保持片18の両側縁より折り目部19を介して内向きに折り曲げた形状の側板片20とを備え、接触子保持片18及び両側板片20,20をもって上面視コ字状に形成されている。
【0029】
また、両接触子保持部15,15は、コ字状の開口側を互いに相手側に向けた配置になっており、この両接触子保持部15,15と底板部14とをもって上面が開口した有底箱状のバネ収容部21が形成されている。
【0030】
このバネ収容部21には、内部にコイルスプリング等のバネ部材13が収容されるとともに、バネ収容部21の外側に可動接触子12が嵌め込まれ、バネ部材13が底板部14に反力を取って可動接触子12を押し出し方向、即ち上向きに付勢するようになっている。
【0031】
接触子保持片18は、平板状に形成され、その下縁部に基板Aに形成された接続パターンに半田付けされる接続端子部22が形成されている。
【0032】
この接続端子部22は、導電性板材の底板部14に亘ってコ字状の切れ目22aを入れ、折り目部17を介して接触子保持片18を上向きに立ち上げることにより底板部14に対し起き上がり、それにより下向きに突出した形状に形成される。
【0033】
また、接触子保持片18には、上端部中央部の表面側に下向きに傾斜した形状の係合突起23が形成され、この係合突起23が後述するスライド用孔24に挿入されるようになっている。
【0034】
一方、外壁部16は、底板部14の折り目部25を介して上向きの折り曲げた形状に形成され、内側壁板26と外側壁板27とからなる二重構造になっている。
【0035】
内側壁板26は、平板状に形成され、折り目部25より上向きに折り曲げて底板部14の側縁より垂直方向に立ち上げた形状に形成されている。
【0036】
この内側壁板26には、内側に向けて切り起こした弾性接触片28が形成され、この弾性接触片28が内側に突出して可動接触子12の外側面に常時圧接するようになっている。
【0037】
弾性接触片28は、折り目部29より内向きに折り曲げられて上方に向けて傾いた細長板状に形成され、その上端部に可動接触子12の外側面に接触する接点部30が形成されている。
【0038】
一方、外側壁板27は、内側壁板26の上縁より円弧状に折り曲げた折り返し部31を介して外側に折り返し、内側壁板26の外側に重なるように形成されている。
【0039】
このように外壁部16を内側壁板26と外側壁板27との二重構造としたことにより、内側壁板26に切り起こし加工による弾性接触片28を設けた場合であっても外側壁板27で弾性接触片28の外側部をカバーして保護することができ、弾性接触片28が外力等により変形することを防止することができる。尚、図中符号32は、外側壁板27の上端縁部に形成された弾性接触片28の接点部30を逃がすための逃げ用凹部である。
【0040】
また、外側壁板27の下縁両側端部には、基板Aの接続パターンに半田付けされる接続端子部33,33が形成され、この両外側壁板27,27の接続端子部33,33と接触子保持部15,15に形成された接続端子部22をそれぞれ基板Aに形成された接続パターンに半田付けすることにより、基板接続端子12を基板Aに強固に固着できる。
【0041】
可動接触子12は、導電性金属板材を図6に示す展開図の如く十字状に打ち抜き、それを折り曲げ加工することにより一体に形成され、接触板部40、被保持部41及び摺動接触部42をもって下面部が開口した中空箱状に形成されている。
【0042】
接触板部40は、矩形の平板状に形成され、その中央部に山なりに盛りあがった形状の接点部43が形成されている。
【0043】
また、この接触板部40の裏面部は、可動接触子12を基板接続端子11に組み込んだ際に基板接続端子11の底板部14と互いに対向する平行配置となるように形成され、この裏面部が底板部14に反力をとったバネ部材13に押圧されるようになっている。
【0044】
接触板部40の両側縁部には、折り目部44を介して下向きに折り曲げた形状の被保持部41が形成され、この被保持部41が基板接続端子11に可動接触子12を組み込んだ際に、基板接続端子11の接触子保持部15の接触子保持片18の外側に互いに対向するように配置される。
【0045】
この被保持部41は、矩形状に形成され、その中央部には、上下方向、即ち基板接続端子11に対する可動接触子12の移動方向に向けた長孔状のスライド用孔24が形成されている。
【0046】
このスライド用孔24には、接触子保持部15の係合突起23が挿入され、被保持部41が接触子保持部15に対しスライド用孔24の長さ分だけスライドできるようになっている。
【0047】
また、可動接触子12がバネ部材13に押し出し方向に付勢されて所定の押し出し位置にある際には、係合突起23の下縁部がスライド用孔24の下縁内縁部と係合し、可動接触子12が接触子保持部15に押し込み可能且つ離脱不能な状態に保持されるようになっている。
【0048】
また、接触板部40の他の側縁には、摺動接触部42が折り目部45を介して下向きに折り曲げた形状に形成されている。
【0049】
この摺動接触部42は、矩形平板状に形成され、バネ収容部21の側板片20と外壁部16との間に挿入され、内側面がバネ収容部21の側板片20の外側面に宛がわれ、外側面に弾性接触片28の接点部30が常時圧接されるようになっている。
【0050】
このように構成された圧接型コネクタ10では、基板接続端子11のバネ収容部21内にコイルスプリング等のバネ部材13を挿入した状態でバネ収容部21の外側に可動接触子12を上方より嵌め込むことにより組み立てられるようになっている。
【0051】
その際、係合突起23の傾斜部が被保持部41を押し広げ、更に押し込むと被保持部41が弾性により元の位置に復帰して係合突起23がスライド用孔24に挿入され、可動接触子12が基板接続端子11の接触子保持部15,15に押し込み可能且つ離脱不能な状態で保持される。
【0052】
このように、基板接続端子11に接触子保持部15,15を一体に備え、この接触子保持部15,15に可動接触子12をスライド可能且つ所定の押し出し位置において離脱不能な状態で保持させ、また、バネ収容部21内、即ち両接触子保持部15,15間にバネ部材13を収容させたことで、接触子保持部15,15に従来の絶縁樹脂製のモールドケースの役割を担わせることができ、圧接型コネクタ10をモールドケースを省いた基板接続端子11、可動接触子12及びバネ部材13の3点の部品で構成することができる。
【0053】
尚、上述の実施例では、接触子保持片18の下縁部に接続端子部22を設けた例について説明したが、この接続端子部22を設けず、外壁部16の接続端子部22のみを基板Aに半田付けするようにしてもよい。この場合、底板部14が基板より浮いた状態でコネクタ全体が両外側壁板27を介して支持されたフローティング構造となる。
【符号の説明】
【0054】
A 基板
10 圧接型コネクタ
11 基板接続端子
12 可動接触子
13 バネ部材
14 底板部
15 接触子保持部
16 外壁部
17 折り目部
18 接触子保持片
19 折り目部
20 側板片
21 バネ収容部
22 接続端子部
23 係合突起
24 スライド用孔
25 折り目部
26 内側壁板
27 外側壁板
28 弾性接触片
29 折り目部
30 接点部
31 折り返し部
32 逃げ用凹部
40 接触板部
41 被保持部
42 摺動接触部
43 接点部
44 折り目部
45 折り目部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に接続される基板接続端子と、該基板接続端子と相対移動可能に接続される可動接触子と、該可動接触子を押し出し方向に付勢するバネ部材とを備え、相手側機器の端子部を前記可動接触子に押し当て、前記可動接触子を押し込むことにより前記相手側機器と前記基板とを接続させる圧接型コネクタであって、
前記基板接続端子は、平板状の底板部と、該底板部の側縁より上向きに立ち上げた形状の互いに対向する一対の接触子保持部とを備え、
前記可動接触子は、前記接触子保持部と互いに対向するように配置された被保持部を備え、
前記接触子保持部又は被保持部の何れか一方の対向面より突出させた係合突起を他方の対向面部に形成された前記相対移動方向に向けた長孔状のスライド用孔に挿入させるとともに、前記バネ部材を前記両接触子保持部間に収容し、前記底板部に反力をとって前記可動接触子を押し出し方向に付勢し、前記可動接触子を前記基板接続端子に押し込み可能な状態で保持させたことを特徴としてなる圧接型コネクタ。
【請求項2】
前記接触子保持部は、前記底板部の側縁より立ち上げた形状の接触子保持片と、該接触子保持片の両側縁より内側に折り曲げた形状の側板片とを備え、前記両接触子保持部及び前記底板部とをもって上面部が開口した有底箱状のバネ収容部が形成され、該バネ収容部の外側に前記可動接触子を移動可能に嵌合させてなる請求項1に記載の圧接型コネクタ。
【請求項3】
前記基板接続端子は、前記底板部の側縁部より立ち上げた形状の外壁部を備え、該外壁部の内面より弾性接触片を突出させ、前記可動接触子の外側面部に当接させた請求項1又は2に記載の圧接型コネクタ。
【請求項4】
前記外壁部は、前記基板部の側縁より立ち上げた形状の内側壁板と、該内側壁板の上縁より外側に向けて折り返した形状の外側壁板とをもって構成された請求項3に記載の圧接型コネクタ。
【請求項5】
前記外側壁板は、下縁部に前記基板に接続される接続端子部が突設されてなる請求項4に記載の圧接型コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−45665(P2013−45665A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183232(P2011−183232)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)