説明

圧電振動素子の周波数特性測定方法

【課題】 圧電振動素子の周波数特性測定において生じる不要な波形の影響を排除し、信頼性の高い圧電振動素子の周波数特性測定方法を提供する。
【解決手段】 まず測定周波数範囲を設定し、当該測定周波数範囲内で周波数の測定ポイントを複数設定する。また、圧電振動板と電極体の間隔を測定に必要な間隔(ギャップ量)に設定する。この状態で近接した両電極体間に前記設定工程にて設定した測定ポイントに周波数を順次印加する。これにより電極体間特性データを取得し、このような事前作業に基づき電極体間特性データに基づく補正データを得る。その後 前記電極体間に圧電振動素子を配置し、当該電極体間に前記各測定ポイント毎に周波数を与え、測定ポイント毎に当該圧電振動片の周波数の測定データを得る工程と、前記測定データに対して、前記補正データを適用することにより、当該圧電振動素子の周波数特性データを得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動素子の周波数特性測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、圧電振動素子として、例えば、圧電振動デバイスや、圧電振動デバイス内に設けられた圧電振動片などが挙げられる。この圧電振動デバイスでは、圧電振動片がベース(パッケージ)とキャップとにより気密封止されている。
【0003】
上記した圧電振動素子は、その製造工程において複数回周波数特性測定を行い、その測定結果に応じて周波数範囲毎の分類を行ったり、後工程における調整量を加減している。
【0004】
圧電振動素子の周波数特性測定は、例えば特開昭61−25029号(引用文献1)に示すような装置を用いて行う。引用文献1は、電極間に挿入した振動基板の共振周波数の計測にあたり、共振周波数近傍で電極間隙を変化させ、該間隙変化の前後の周波数計測により共振周波数を算出することを特徴とする振動基板の周波数特性測定装置に関するものであるが、基本的には電極3上に振動基板(圧電振動素子)を搭載し、電極2を振動基板の上面から近接させた状態で交流電界を電極間に印加して周波数を計測する構成(エアギャップ方式)を採用している。
【特許文献1】特開昭61−25029号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常このようなエアギャップ方式にて測定する場合、事前に両電極を接触させた状態で通電を行う機器校正作業(キャリブレーション)を行うことが多い。例えば、機器校正を行わずに測定を行うと図6に示すように、測定波形が全体として斜めに傾き、最大ピークにて共振点を検出する場合、本来の共振点とは異なる周波数を共振点と判断してしまい、適正な周波数測定が行われない可能性があった。このような不具合を回避するために前述の機器校正作業を行い、図7に示すような誤差成分を全て取り除く工程(ゼロリセット)を行ってから実際の測定を開始することにより、測定精度を向上させることができた。
【0006】
ところで最近の圧電振動板は超薄型のものが増加しており、特に駆動周波数がその厚みで決定されるATカット水晶振動片においては数10ミクロン程度の厚さになっていた。このような場合特許文献1に示す構成では、測定を実施した場合圧電振動片の上下にある両電極間が極めて近接した状態となる。このような状態で圧電振動片に対して周波数(交流電界)を印加して周波数特性を測定する場合、電極間が近接したことによると考えられる不要な波形が現れ(図3参照)、これが本来の圧電振動片の周波数特性の波形と重畳した状態で計測されることがあった。このような意図しない不要な波形は圧電振動片の周波数特性測定において、その共振点を誤って検出することにつながり、周波数特性測定における信頼性低下を生じさせていた。
【0007】
本発明は上記課題を解決するために、圧電振動素子の周波数特性測定において生じる不要な波形の影響を排除し、信頼性の高い圧電振動素子の周波数特性測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明は請求項1に示すように、一対の電極体間に圧電振動素子を配置し、少なくとも一方の電極体と圧電振動素子間に空隙を有する状態で掃引周波数を与え、当該圧電振動素子の周波数特性を測定する方法であって、測定周波数範囲を設定し、当該測定周波数範囲内で測定する周波数の測定ポイントを複数設定する設定工程と、周波数測定のための両電極体間隔を決定するギャップ設定工程と、ギャップ設定された電極体間に圧電振動片の無い状態で前記各測定ポイントの周波数を与え、電極体間隔に依存する電極体特性データを得る電極体間特性データ取得工程と、前記電極体間特性データに基づき補正データを得る補正データ取得工程と、前記電極体間に圧電振動素子を配置し、当該電極体間に前記各測定ポイントの周波数を与え、測定ポイント毎に当該圧電振動片の周波数の測定データを得る実測工程と、前記測定データに対して、前記補正データを適用することにより、当該圧電振動素子の周波数特性データを得る工程とを有することを特徴としている。
【0009】
本発明においては、圧電振動素子の周波数測定を行う前に、まず測定周波数範囲を設定し、当該測定周波数範囲内で周波数の測定ポイントを複数設定する。また、両電極体間に圧電振動板を配置して、圧電振動板と電極体の間隔を測定に必要な間隔(ギャップ量)に設定する。圧電振動素子と電極体は少なくとも一方の電極とエアギャップを有している構成であればよい。例えば、一方の電極体上に圧電振動素子を平置き搭載し、他方の電極を圧電振動素子に近接された状態でエアギャップを形成する構成であってもよいし、また圧電振動素子の両面にエアギャップを介して電極体を配置する構成であってもよい。エアギャップ量が設定された後、配置した圧電振動板を取り除いて、この状態で近接した両電極体間に前記設定工程にて設定した測定ポイントに周波数を順次印加する。当該周波数の印加により電極体間に依存する出力が得られ、これにより電極体間特性データを取得する。このような事前作業に基づき電極体間特性データに基づく補正データを得る。当該補正データの生成は例えば前記電極体間特性を打ち消すような補正値を各測定ポイント毎に与え、演算により実質的にゼロリセットするデータ構成をあげることができる。
【0010】
そしてその後 前記電極体間に圧電振動素子を配置し、当該電極体間に前記各測定ポイント毎に周波数を与え、測定ポイント毎に当該圧電振動片の周波数の測定データを得る工程と、前記測定データに対して、前記補正データを適用することにより、当該圧電振動素子の周波数特性データを得ることができる。
【0011】
上述したように前記圧電振動素子の測定データは電極体間隔に依存する電極体間特性データが重畳している可能性がある。従って、当該電極体間特性データを調整する補正データを前記測定データに適用することにより、圧電振動素子本来の周波数特性データを得ることができる。
【0012】
上述の圧電振動素子の周波数特性測定方法によれば、電極体間ノイズが発生するような超薄型の圧電振動素子の周波数特性測定においても、正確に圧電振動素子の周波数特性の測定を行うことができる。この場合従来行っていた両電極体を事前に接触させる機器校正作業は不要である。
【0013】
また両電極体を事前に接触させる機器校正方法では、この作業を両電極体をショートさせた状態で行うが、このような方法では電極体が変形することがあった。電極体が変形すると適切なギャップが形成されないため、正確な圧電振動素子の周波数特性の測定が行われなくなることがあったが、本発明においては、このような工程を有しないため、電極体の長期利用が可能となりかつ正確な測定を行うことができる。
【0014】
また上記方法において、各電極体にはπ回路を介してネットワークアナライザから周波数が与えられる方法であってもよい。ネットワークアナライザは予め設定した複数の周波数測定ポイントに対して、各周波数信号を被測定物に与え、ここから得られるゲインを測定し、これに基づき周波数特性を測定するものであり、測定における分解能を任意に定めることができるので高速かつ正確な測定を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、圧電振動素子の周波数特性測定において生じる不要な波形の影響を排除し、信頼性の高い圧電振動素子の周波数特性測定方法を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明による実施の形態について図面を参照して説明する。図1はエアギャップ方式による周波数特性測定装置の模式図であり、図2は本発明による周波数特性測定における各工程段階を示すブロック図である。また図3乃至図5は本発明を適用した測定波形の補正を説明する波形図である。
【0017】
図1に示すように、エアギャップ方式による周波数特性測定装置1は、基台10に各構成要素を取得した構成である。基台10の平坦部10a上には下絶縁体11を介して下電極体12が配置されている。当該下電極体12の上面に対向した状態で、所定の間隔を持って上電極体13が配置されている。当該上電極体13は上絶縁体14に取着され、当該上絶縁体14はマイクロメータ15の可動端部15aに取着されている。またマイクロメータ15は保持アーム16により保持され、保持アーム16がアクチュエータ17に接合されることにより、マイクロメータ15や上電極体13が動作可能になっている。なお、アクチュエータ17は基台の側壁10bに上下動作可能に取着されている。
【0018】
被測定物である圧電振動素子Wは例えばATカット水晶振動板であり、周波数特性測定時には下電極体11上に搭載され、上下電極体間に配置される。
【0019】
また前記下電極体12はπ回路21に、上電極体13はπ回路22に各々ケーブルにより電気的に接続され、また各π回路からネットワークアナライザ3のコネクタに電気的に接続されている。さらにネットワークアナライザ3にはPC(パーソナルコンピュータ)4がインターフェイスを介して接続されている。
【0020】
基台10は周波数特性測定装置の機構部分を配置するベースとなるもので、下絶縁体11を固着する平坦部10aとアクチュエータ17を取着する側壁10bとを有している。
【0021】
下絶縁体11は基台の平坦部10a上に固定設置されている。当該下絶縁体11は所定厚さのセラミックブロックからなり、その上面は平坦面となっている。
【0022】
下電極体12は下絶縁体11の上部に取り付けられ、上面が平坦な円形または方形の金属体もしくは導電性セラミックからなる。下電極体12の表面は圧電振動素子Wが搭載された際、圧電振動素子にキズ等の損傷を与えないように平滑面であることが必要である。
【0023】
上電極体13は下電極体12に対向してギャップを有する状態で配置されている。当該上電極体13も基本的には下電極体12と同じ構成であり、下電極体12との対向面が平坦な円形または方形の金属体からなる。
【0024】
ただし、下電極体12は圧電振動素子Wを搭載する必要があるため、圧電振動素子より大きな上面の面積を有しているが、上電極体13においては下電極体より小さなものが用いられる。これは圧電振動素子の無用な振動モードの励振を抑制するためであり、本実施の形態で例示したATカット水晶振動板(圧電振動素子)においては水晶振動板全体に励振電圧を印加すると、例えば輪郭系振動モード等の不要な振動モードが励振されやすくなってしまう。従って上電極体のサイズを小さくすることにより、水晶振動板の中央部分に励振電圧を印加し、本来用いる厚みすべり振動を効率よく励振させることができる。具体的に例示すると、圧電振動素子が長辺が2.5mm、短辺が1.9mmの外形サイズのものに対して、例えば1.5mmφの円形の上電極体を用い、これを水晶振動板の中央部分に近接させて電圧を印加する。
【0025】
上絶縁体14は上電極体を支持固定している。上絶縁体14も下絶縁体11と同様に、所定厚さのセラミックブロックからなり、その表裏面は平坦面となっている。
【0026】
マイクロメータ15はその可動端部15aに上絶縁体14を支持固定している。当該マイクロメータ15は前記上下電極間の間隔を所定範囲内に保つための微小調整機構であり、被測定物である圧電振動素子Wの厚さに対応させて前記可動端部15aを上下方向に調整する。
【0027】
保持アーム16は前記マイクロメータ15を保持するもので、マイクロメータ15の動作固定側を支持固定している。
【0028】
またアクチュエータ17は前記支持アーム16と接合されるとともに、基台の側壁10bに対して上下動作可能状態に取着されている。アクチュエータ17は電動モータあるいは超音波モータ等により上下動作する構成であり、外部からの制御信号に基づき動作方向および動作量が決定される。この上下動作により、上電極体13を下電極体12に対して近接および離間させることができる。
【0029】
例えば、圧電振動素子Wを下電極体に搭載する場合は、上電極体を上昇させて下電極体上に供給装置から圧電振動素子Wを搭載することを容易にする。下電極体12に搭載した後は上電極体13を下降、すなわちアクチュエータ17の下降動作させることにより、周波数特性測定位置まで上電極体13を圧電振動素子Wに近接させることができる。当該近接における微調整は前記マイクロメータにより手動設定にて行われる。
【0030】
前記下電極体12と上電極体13の各コネクタ部12a,13aには導電ケーブルが接続され、π回路21,22と各々電気的につながっている。当該π回路はJIS C6701にて定められているπ回路測定法を実施するために用いる。
【0031】
さらにπ回路21,22はネットワークアナライザ3に導電ケーブルにより各々電気的に接続されている。ネットワークアナライザ3は周知のとおり、例えば被測定物である圧電振動素子に関して所定の周波数範囲に各測定ポイントを設定し、各測定ポイントに所定の周波数を印加し、ここから得られるゲイン特性の測定を行い、これに基づき当該圧電振動素子の周波数特性を測定するものである。例えば、測定する周波数範囲を153〜157MHzに設定し、この間に測定ポイントを1600ポイントに設定し、この各ポイントに対して上記周波数範囲の周波数を掃引して与え、ここから得られるゲイン特性の測定を行う。
【0032】
PC4はネットワークアナライザ3のインターフェイス(例えばGP−IB)を介して接続されている。PC4はネットワークアナライザ3の測定周波数範囲、測定ポイント数、測定分解能などの設定を行う。PC4からの測定開始命令によりネットワークアナライザは設定されている全測定ポイントの測定を行う。
【0033】
またPC4はネットワークアナライザ3の測定値を受け取り、当該測定値の記憶や測定値に基づく演算を行う。例えば、電極体間特性データを受け取り、これに基づいて補正データを生成したり、あるいは圧電振動素子の測定データを受け取り、当該測定データに対し前記補正データに基づく補正処理を行う演算処理し、ノイズ成分の除去された周波数特性データを得ることができる。
【0034】
次に上記装置を用いて具体的に補正された周波数特性データを得る方法について説明する。
【0035】
(a)測定設定工程(周波数測定ポイント設定工程)
測定する圧電振動素子Wの周波数に応じて周波数測定範囲を設定し、当該周波数測定範囲に等間隔スパンあるいは任意のスパンで多数の測定ポイントを設定する。例えば、測定する周波数範囲を153〜157MHzに設定し、この間に測定ポイントを1600ポイントに設定し、この各ポイントに対して上記周波数範囲の周波数を掃引して与え、ここから得られるゲイン特性の測定を行う。当該周波数測定範囲および測定ポイント数はネットワークアナライザ3の測定能力に依存するが、一般に測定範囲と測定ポイント数(測定スパン)はトレードオフの関係にあるので測定精度を考慮して設定する必要がある。
【0036】
(b)ギャップ設定工程(上下電極間のギャップ量調整)
図1に示す周波数特性測定装置の下電極体12の上面に被測定物である圧電振動素子Wを搭載する。当該圧電振動素子Wは平板状であり、表裏面には励振電極は形成されていない。搭載後、アクチュエータ17の下降動作によりマイクロメータの可動端部15aに取着された上電極体13を圧電振動素子Wに近接させる。その後、マイクロメータ15を手動で調整し、上電極体13と圧電振動素子Wの間隔を微調整して適切なギャップを設定する。
【0037】
(c)電極体間特性データ取得工程(調整したギャップでのダミー測定)
次に下電極体12から圧電振動素子Wを取り除き、前記設定したギャップ量を保った状態で、前記測定設定工程で設定した測定ポイントに対して順次周波数を与え、これに基づくゲイン特性をネットワークアナライザにより測定する。全測定ポイントの測定が終了すると、全測定ポイントの測定値をPCのメモリに格納する。
【0038】
図3は本工程で得られた電極間特性データを示す波形図の例である。なお図3乃至図5において横軸は周波数(frequency MHz)であり、縦軸はゲイン(dB)である。図3においては高周波数側でゲイン特性が緩やかに高くなる傾向となっている。
【0039】
(d)補正データ取得工程(補正データの演算、取得)
前記電極体間特性データに基づき、そのゲイン特性が実質的にゼロリセットされるように、各測定ポイント毎に前記電極体間特性データを打ち消すような補正値をPCで算出する。当該補正データはPCのメモリに格納される。
【0040】
(e)実測工程(被測定物の周波数測定)
上記各工程後、被測定物である圧電振動素子の周波数特性の測定を行う。圧電振動素子Wを前記下電極体上面に搭載し、ギャップ設定工程で設定したギャップを保持した状態で、上下電極体間に周波数(交流電圧)を与えて、ここから得られるゲイン特性をネットワークアナライザから実測データを取得する。実測ポイントは前記測定設定工程で設定した各測定ポイントであり、順次測定ポイント毎に設定された周波数を与える。測定は低周波数側から高周波数側に順次各測定ポイントについて行ってもよいし、逆に高周波数側から低周波数側に順次各測定ポイントについて行ってもよい。
【0041】
図4は本工程で得られた実測データを示す波形図の例である。図4においては本来の共振点f0であると考えられる急峻なピークゲインの他に、図3で現れたような高周波側の緩やかなゲイン特性の高い特性が重畳して現れている。
【0042】
(f)周波数特性データ取得工程
前記各測定ポイント毎の実測データに対して、各測定ポイント毎の前記補正データを適用することにより、前記電極体間特性の除去された圧電振動素子の特性を抽出する。例えば、特定の測定ポイントに実測データに対して、当該特定の測定ポイントにおける補正データを与えてこれを演算することにより、当該測定ポイントにおいて不要波形成分の除去された圧電振動素子の特性を得る。
【0043】
図5は本工程で得られた実測データに対し補正データにより補正処理を行った例を示す波形図の例である。図5においては本来の共振点f0のみに急峻なピークゲインがあり、不要波形成分の除去された圧電振動素子の周波数特性を得ることができた。
【0044】
なお、本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、圧電振動素子、特に水晶振動子や水晶振動片の周波数特性測定に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】周波数特性測定装置の概略構成図である。
【図2】周波数特性測定工程を示す図である。
【図3】電極体間の特性波形図である。
【図4】エアギャップ方式による実測波形図である。
【図5】補正後の圧電振動素子の波形図である。
【図6】従来例を示す波形図である。
【図7】従来例を示す波形図である。
【符号の説明】
【0047】
1 周波数特性測定装置
10 基台
12 下電極体
13 上電極体
15 マイクロメータ
17 アクチュエータ
21,22 π回路
3 ネットワークアナライザ
4 PC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電極体間に圧電振動素子を配置し、少なくとも一方の電極体と圧電振動素子間に空隙を有する状態で掃引周波数を与え、当該圧電振動素子の周波数特性を測定する方法であって、
測定周波数範囲を設定し、当該測定周波数範囲内で測定する周波数の測定ポイントを複数設定する測定設定工程と、
周波数測定のための両電極体間隔を決定するギャップ設定工程と、
ギャップ設定された電極体間に圧電振動片の無い状態で前記各測定ポイントの周波数を与え、電極体間隔に依存する電極体特性データを得る電極体間特性データ取得工程と、
前記電極体間特性データに基づき補正データを得る補正データ取得工程と、
前記電極体間に圧電振動素子を配置し、当該電極体間に前記各測定ポイントの周波数を与え、測定ポイント毎に当該圧電振動片の周波数の測定データを得る実測工程と、
前記測定データに対して、前記補正データを適用することにより、当該圧電振動素子の周波数特性データを得る工程とを有する圧電振動素子の周波数特性測定方法。
【請求項2】
各電極体にはπ回路を介してネットワークアナライザから周波数が与えられることを特徴とする請求項1記載の圧電振動素子の周波数特性測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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