説明

地下水等温水利用の高架梁用融雪装置

【課題】本発明は、融雪装置に関し、特に雪寒地域の河川等に架けられた既存のトラス構造の鉄橋上部に横断方向に架構されている梁上面の降積雪を地下水等温水の熱を利用して梁上面に被覆せしめたアルミ製板全面にこの熱を効率よく伝達することにより梁上面の降積雪を溶かそうとするものである。
【解決手段】既存の鉄橋上部の横断方向に架構されている梁1の上面に熱伝導性大なるアルミ製樋2を被覆装着させ、アルミ製樋2の内面に地下水温水を流す、又は通水管4を装備したアルミ製板3の場合はその通水管4内に地下水等温水を強制的に通水させてその熱をアルミ製板3全面に伝導せしめる事により梁1上面の降積雪を溶かす事ができる。

【発明の詳細な説明】
【発明に属する技術分野】
【0001】
本発明は融雪装置に関し、河川等に架けられたトラス構造の鉄橋上部に横断方向に架構されている梁上面の降積雪を地下水等温水熱で効率的に溶かすのに利用する。
【背景技術】
【0002】
元来、雪寒地域の河川に架けられたトラス構造の鉄橋上部に横断方向に架構されている梁上面に積雪、着氷現象が起きて、その雪氷が落下することにより通行車両や通行人への障害事故が多発しております。
従来、その対処法として、梁上面に山型の屋根を設置し、滑雪させる様、工夫されていたが、外気温が零度以下になると氷結現象が起きて効果薄であった。又その屋根に滑雪用布状シートを貼り付け試みたが同様であった。
他に電気式ヒーターを梁材に接着し融雪を試みたが多大なコストを要した上に耐用年数に問題が生じた。現在はその都度、交通妨害となるが高所作業車を用いて人力で雪降ろしを行なっているのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
高架構梁上面の積雪、着氷を低コストで融雪できれば問題を解決できる。
【0004】
本発明は、前記した滑雪融雪装置の数々の欠点を解決し、地下水等温水熱を利用して、初期費用も少なく、ランニングコストも少なくて済む融雪装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に記載の発明は、高架構梁1の上面に、熱伝導性大のアルミ板製の樋2を被覆装着させ、樋内部に地下水等温水を少量流す事により温水熱を樋全面に伝導させて降積雪を溶かす事が可能となる手段を採用した。
【0006】
本発明の請求項2に記載する発明は熱伝導性大のアルミ製板3に地下水等温水の通水管4を備えた構造で同様の効果を得る手段を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によって、極めて少量の地下水等温水を利用して、従来の滑雪装置や融雪装置では考えられなかった初期費用およびランニングコストで融雪する事が可能となる。
【実施例】
【0008】
実施例を図3にて説明する。鉄橋上部に横断方向に架構されている梁1上面にアルミ製の樋2を被覆装着し、梁1の中央交差部に均一に6方向に流れる様に分水桝部7を設け、それぞれの仕切り部内に地下水等温水を送水管5を介して分水ノズル6より放水する。
アルミ製の樋2の内面を流れる温水は樋全面に伝熱しながら又、樋2上面の降積雪を溶かしながら鉄橋上部両端へと流れ落ちる。
架構されている梁1の勾配が大きく、樋形式では対応不可能の時は通水管を装備した請求項2の物を被覆装着して強制的に地下水等温水を通して融雪を行なう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 請求項1の断面図
【図2】 請求項2断面図
【図3】 橋架構梁融雪の実施例図
【符号の説明】
【0010】
1 鉄橋上部の架構梁
2 アルミ製樋
3 アルミ製板
4 通水管
5 送水管
6 分水ノズル
7 分水桝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導性の良い金属板を樋形状にして地下水等温水を樋内面に流して降積雪を溶かす構造の融雪装置
【請求項2】
熱伝導性の良い金属板に地下水等温水の通水管を装備した構造の降積雪を溶かす構造の融雪装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−2250(P2008−2250A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197443(P2006−197443)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(506207990)有限会社横山テクノ (3)
【Fターム(参考)】