説明

地熱利用システム及び地熱利用方法

【課題】既存の縦孔を用いて地下の安定した熱源を有効利用する。
【解決手段】地熱利用システム1は、土壌または地下水の調査のために設けられた縦孔2内に一部が設けられ、縦孔2内で土壌と地下水の少なくともいずれかと接触し、媒体が循環する媒体循環配管3と、媒体循環配管3と熱的に接続されたヒートポンプ6と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地熱利用システム及び地熱利用方法に関し、特に土壌または地下水の調査のために設けられた縦孔を利用した地熱利用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有機塩素系化合物、ベンゼン等の炭化水素系化合物、六価クロム、カドミウムなどの重金属、油分、ダイオキシン類は土壌及び地下水汚染の原因物質として対策が求められている。これらの物質を除去する際には、あらかじめボーリングによって土壌の試料を取得し、分析を行うことが多い。また、地下水の調査を行うため、ボーリング孔内にケーシングを設置し、その中に揚水ポンプを設けて地下水を採取することもある。ボーリング孔内にケーシングが設置された縦孔は観測井戸と呼ばれることもある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン改訂版」、環境庁、2011年、126〜173頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなボーリング孔は土壌試料の採取後に埋め戻されることが多い。観測井戸の場合、定期的に地下水を採取するために長期間維持されることもあるが、通常、地下水の採取は年数回程度の頻度であり、ほとんどの期間は利用されていない。一方、地中の土壌あるいは地下水の温度は年間を通じてほぼ一定であり、安定した熱源である。ボーリング孔あるいは観測井戸は従来、試料採取または地下水採取という本来の目的でしか使用されておらず、熱源として利用する試みはなされていない。
【0005】
本発明は、既存の縦孔を用いて地下の安定した熱源を有効利用することのできる地熱利用システム及び地熱利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による地熱利用システムは、土壌または地下水の調査のために設けられた縦孔内に一部が設けられ、縦孔内で土壌と地下水の少なくともいずれかと接触し、媒体が循環する媒体循環配管と、媒体循環配管と熱的に接続されたヒートポンプと、を有している。
【0007】
本発明による地熱利用方法は、土壌または地下水の調査のために設けられた縦孔内に、媒体が循環する媒体循環配管の一部を、縦孔内で土壌と地下水の少なくともいずれかと接触するように設けることと、媒体循環配管と熱的に接続されたヒートポンプによって、媒体から熱回収し、または媒体に放熱することと、を有している。
【0008】
本発明では、縦孔の中に媒体が循環する媒体循環配管を設け、媒体循環配管と熱的に接続されたヒートポンプによって媒体から熱回収し、または媒体に放熱する。縦孔は、土壌または地下水の調査のために設けられたものであり、ヒートポンプによる熱回収または放熱のために新たに設ける必要はない。既存の縦孔を活用し、実質的に媒体循環配管とヒートポンプを設置するだけで地下の安定した熱源を利用することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、既存の縦孔を用いて地下の安定した熱源を有効利用することのできる地熱利用システム及び地熱利用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る地熱利用システムの概略構成図である。
【図2】ヒートポンプの概略構成図である。
【図3】ボーリング孔の利用形態を示す概念図である。
【図4】ボーリング孔の他の利用形態を示す概念図である。
【図5】観測井戸の利用形態を示す概念図である。
【図6】観測井戸の他の利用形態を示す概念図である。
【図7】観測井戸の他の利用形態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、地熱利用システム1の構成を示す概略図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は、断面図である。
【0012】
地熱利用システム1は、縦孔2と組み合わせて用いられる。縦孔2は後述するように、ボーリング孔2a、またはボーリング孔2aの内部に筒状のケーシング23が設けられた観測井戸2bである。縦孔2は土壌または地下水の調査のためにあらかじめ形成されている。本発明は縦孔2の配置によって制約を受けないが、図1(a)のように所定のエリアに縦孔2が複数個が設けられているのが有利である。地下水が存在している場合、縦孔2は、地下水の水位WLより深く掘削され、周囲の地盤との間で地下水が連通可能であることが望ましい。
【0013】
地熱利用システム1は、内部に媒体を保持する媒体循環配管3を有している。媒体循環配管3にはポンプ4が設けられ、内部を媒体が循環するようにされている。媒体循環配管3の一部は縦孔2に挿入され、媒体循環配管3の縦孔2内の部分の一部または全部は、土壌または地下水またはその双方に接触している。媒体循環配管3を流れる媒体は、この接触部で土壌及び地下水と熱交換を行う。土壌及び地下水が汚染されていても、汚染物質が媒体循環配管3に混入することはないため、汚染物質が地上部に拡散するおそれはない。図1(a)に示すように、媒体循環配管3は閉ループの配管であり、いくつかの縦孔2を順次通るように構成されている。媒体循環配管3は、縦孔2の底部でU字部をなし、地上部では、ヒートポンプ6と熱的に接続されている。媒体循環配管3の媒体としては、グリコール系や有機酸塩系の不凍液を用いることができる。
【0014】
ヒートポンプ6は媒体循環配管3内の媒体を介して、地下水及び土壌を熱源として用いる。地下水は、一般的に年間を通して15〜17℃の間にある安定した熱源である。また、土壌も、ある程度の深さでは年間を通して地下水と同程度の温度が維持されており、安定した熱源である。従って、地下水及び土壌は空気や水の加熱手段としても冷却手段としても利用することができる。しかも、ヒートポンプ6はそれ自体エネルギー効率が高く、電熱ヒータ、ボイラ、冷却器等を用いた従来の加熱冷却装置と比べて、低いエネルギーで空気や水の加温、冷却を行うことができる。
【0015】
図2は、ヒートポンプ6の概略構成図である。同図に示す構成では、外部から供給された水及び空気が冷却される。水は配管11で、空気は配管12で供給される。配管11,12は、ヒートポンプ6に熱的に接続され、冷却される流体を供給する流体供給流路である。供給された流体は、媒体循環配管3を循環する媒体を排熱先として冷却される。水及び空気は同時に冷却することもできるし、切り替え器(図示せず)を用いていずれか一方だけを冷却することもできる。水及び空気の代わりに、任意のプロセス流体を冷却することもできる。冷却された水及び空気の用途に制約はなく、例えば夏季を中心として、冷水器、空調設備(冷房モード)等で利用することができる。
【0016】
ヒートポンプ6は本実施形態では蒸気圧縮式を用いている。ヒートポンプ6は、アンモニア、二酸化炭素、フロン類やR410Aを始めとする代替フロン類などの冷媒を蒸発させる蒸発器6aと、冷媒を圧縮するコンプレッサ6bと、冷媒を凝縮させる凝縮器6cと、冷媒を膨張させる膨張弁6d、とを備え、これらの要素がこの順で閉ループ6e上に配置されている。冷媒は、閉ループ6e内を循環しながら、蒸発、圧縮、凝縮、膨張の熱サイクルを受ける。凝縮器6cと媒体循環配管3との隣接部は熱交換部7を形成しており、蒸発器6aと配管11,12との隣接部は熱交換部9を形成している。
【0017】
蒸発器6aで冷媒が蒸発した際の気化熱によって、熱交換部9を介して、配管11を流れる水及び配管12を流れる空気から熱QCが奪われ、水及び空気が冷却される。蒸発した冷媒はコンプレッサ6bで圧縮され、高温高圧の気相となる。冷媒は次に凝縮器6cに送られる。凝縮の際に放出された凝縮熱QHが熱交換部7を介して媒体循環配管3を流れる媒体に与えられる。凝縮した冷媒は膨張弁6dを通って減圧冷却される。このようにしてヒートポンプ6の1サイクルの運転の間に、水及び空気が冷却され、媒体への放熱が行われる。媒体に加えられた熱は地下水及び土壌に伝えられ、媒体は冷却された状態でヒートポンプ6との熱交換部7に戻る。このため、熱交換部7で連続的な放熱を行うことができる。
【0018】
媒体循環配管3と配管11,12を交換することによって、媒体からの熱回収と水及び空気の加熱を行うことができる。この場合も、配管11,12は、ヒートポンプ6に熱的に接続された流体供給流路であるが、供給された流体は、媒体を熱供給源として加熱される。加熱された水及び空気の用途に制約はなく、例えば冬季を中心として、給湯機、温水器、空調設備(暖房モード)等で利用することができる。ヒートポンプ6によって加熱できる空気及び水の温度の上限は特にない。
【0019】
ヒートポンプ6は蒸気圧縮式に加えて、熱電子式、化学式、吸着式または吸収式のヒートポンプ6を用いることも可能である。
【0020】
既存の縦孔2(ボーリング孔2a及び観測井戸2b)は、以下に述べる様々な方法で利用することができる。図3,4にはボーリング孔2aの利用形態を、図5〜7には観測井戸2bの利用形態を示している。
【0021】
図3はボーリング孔をそのまま利用する形態を示している。図3(a)に示すように、ボーリング孔2aは地盤をボーリング装置で穿孔し、試料21を地上に引き揚げることによって形成される。ボーリングは試料21の採取を目的として行われるため、通常は、図3(a)の状態から直ちに埋め戻される。本実施形態では、図3(b)に示すように、媒体循環配管3を縦孔2内に設置する。地下水が存在している場合は、媒体循環配管3の最下部(U字部)が地下水位WLより下方となるように媒体循環配管3を設置することが望ましい。次に、図3(c)に示すように、ボーリング孔2aを埋め戻し材22で埋め戻す。この結果、媒体循環配管3は地下に安定して埋め込まれる。
【0022】
媒体循環配管3内の媒体は、地下水と土壌の両者によって冷却または加熱される。地下水が存在していることは必須条件ではなく、土壌だけでも媒体の冷却または加熱効果は得られる。地下水が存在している場合、媒体循環配管3の熱交換効率を高めるため、新鮮な地下水が常時媒体循環配管3の周囲に供給されることが望ましい。そのためには、埋め戻し材は地下水の流れを阻止しないように、透水性の高い材料を用いることが好ましい。また、埋め戻し材自体も熱伝達媒体として機能することから、熱伝達効率の高いことが好ましい。このような埋め戻し材として例えば、硅砂、川砂、山砂が挙げられる。
【0023】
図4はボーリング孔を拡幅して利用する形態を示している。図4(a)に示すように地盤をボーリング装置で穿孔した後、図4(b)に示すようにボーリング孔2aを拡幅する(内径を拡大する)。その後、図4(c)に示すように、ボーリング孔2aを埋め戻し材22で埋め戻す。図4(c)に示す工程は図3(c)に示す工程と同様に行うことができる。一般的なボーリングでは、内径86mm程度のボーリング孔2aが形成される。しかし、媒体循環配管3の材質、径、肉厚等によりU部の曲率半径が制約される場合もあるため、試料21の採取後にボーリング孔2aを拡幅することで、設置される媒体循環配管3の自由度を高めることができる。
【0024】
図5は観測井戸をそのまま利用する形態を示している。図5(a)に示すように地盤をボーリング装置で穿孔した後、図5(b)に示すようにボーリング孔2aに概ね中空円筒形のケーシング23を設置する。ケーシング23は地下水の水位WLより深くまで延び、かつケーシング23の内部と周囲の地盤との間で地下水が連通可能である。ケーシング23は鉄鋼、ステンレス鋼、塩ビ等より形成され、ケーシング23の側壁は、地下水の連通を可能とするため、多数の貫通孔(図示せず)を有している。ボーリング孔2aの内壁とケーシング23の側壁との間の空間は、ケーシング23の固定および地下水の連通を促進するため、砂利、砕石、硅砂24等が充填されている。ケーシング23内部の水位は周囲の地下水の水位WLとほぼ一致している。ケーシング23の地下水より上方の側壁はセメントなどの遮水構造とすることもできる。以上の工程によって観測井戸2bが完成する。観測井戸2bの内部には採水器25や、ポンプに接続された吸水管(図示せず)などを入れて、地下水の採取を行うことができる。以上の工程は、従来の観測井戸の場合と同様である。
【0025】
地下水の採取を目的とした観測井戸2bの利用が終了した後、図5(c)に示すように、媒体循環配管3を設置し、観測井戸2bを埋め戻し材22で埋め戻す。図5(c)に示す工程は図3(b),(c)に示す工程と同様に行うことができる。本実施形態では、ボーリング孔2aの内壁とケーシング23の側壁との間の空間が熱伝達性の低い砂利、砕石、硅砂24等で充填されているため、媒体循環配管3内の媒体と地盤との熱交換は主に地下水によって行われる。このため、本実施形態では、媒体循環配管3は地下水の水位WLより深い位置まで設けられていることが望ましい。埋め戻し材22としては、透水性を重視し、砂利、砕石、硅砂24等と同等の材料を用いることが望ましい。
【0026】
図5(c)に示す工程で媒体循環配管3をケーシング23内に設置した後、埋め戻しを省略することもできる。地下水が流動している場合、ケーシング23内に新鮮な地下水が常時流入するため、常にほぼ一定の温度の地下水を利用することができる。この際、図7に示すような蓋を地表部に設置することもできる。
【0027】
図6は観測井戸を拡幅して利用する形態を示している。図6(a)に示すように地盤をボーリング装置で穿孔した後、図6(b)に示すようにボーリング孔2aを拡幅する(内径を拡大する)。この工程は図4(b)に示す工程と同様に行うことができる。その後、図6(c)に示すように、ケーシング23を設置し、ボーリング孔2aの内壁とケーシング23の側壁を砂利、砕石、硅砂24等で充填する。この工程は図5(b)に示す工程と同様に行うことができる。その後、図6(d)に示すように、媒体循環配管3をケーシング23内に設置し、観測井戸2bを埋め戻し材22で埋め戻す。この工程は図5(c)に示す工程と同様に行うことができる。本実施形態では、観測井戸2bをあらかじめ拡幅しておく必要があるが、図4の実施形態と同様、設置される媒体循環配管3の自由度を高めることができる。
【0028】
図7は、図6の例において、埋め戻し工程を行わずに観測井戸を残存させる形態を示している。図7(a)に示すように地盤をボーリング装置で穿孔した後、図7(b),(c)に示す工程を図6(b),(c)に示す工程と同様に実施する。その後、図7(d)に示すように、媒体循環配管3をケーシング23内に設置し、観測井戸2bを埋め戻すことなく観測井戸2bの開口を蓋26で覆う。媒体循環配管3は蓋26を貫通している。蓋26は塵埃、雨水等の観測井戸2bへの侵入を防ぐ他、観測井戸2b内を外気から遮断し、地上部から受ける影響を低減する。観測井戸2bの設置環境によっては蓋26を省略することもできる。
【0029】
観測井戸2bは地下水採取の目的で長期間使用される場合がある。本実施形態では、通常は観測井戸2bをヒートポンプ6の熱源として利用し、地下水採取の目的で一時的に観測井戸2bを使用することができる。例えば、蓋26に観測井戸2b内の地下水を採取するための開口部27を設け、この開口部27を介して観測井戸2b内に揚水ポンプ28を設置したり、採水器25を降ろして地下水を採取することができる。このため、観測井戸2bを本来の目的で使用しつつ、熱源としても同時に利用することができる。必要に応じ、開口部27を覆うカバー(不図示)を設けてもよい。
【0030】
本実施形態に代えて、図7(e)に示すように、媒体循環配管3と地下水採取用の揚水ポンプ28を観測井戸2b内に常置する構成としてもよい。この場合、媒体循環配管3と同様の形態で蓋26を貫通する揚水配管29に揚水ポンプ28を接続し、採取した地下水を地上に回収することができる。本実施形態でも、観測井戸2bを本来の目的で使用しつつ、熱源としても同時に利用することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 地熱利用システム
2 縦孔
2a ボーリング孔
2b 観測井戸
3 媒体循環配管
6 ヒートポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土壌または地下水の調査のために設けられた縦孔内に一部が設けられ、前記縦孔内で土壌と地下水の少なくともいずれかと接触し、媒体が循環する媒体循環配管と、
前記媒体循環配管と熱的に接続されたヒートポンプと、
を有する、地熱利用システム。
【請求項2】
前記縦孔は、ボーリング孔、または前記ボーリング孔の内部に筒状のケーシングが設けられた観測井戸である、請求項1に記載の地熱利用システム。
【請求項3】
前記ケーシングは地下水の水位より深くまで延び、かつ該ケーシングの内部と周囲の地盤との間で前記地下水が連通可能であり、前記媒体循環配管は前記地下水の水位より深い位置まで設けられている、請求項2に記載の地熱利用システム。
【請求項4】
前記縦孔は埋め戻されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の地熱利用システム。
【請求項5】
前記縦孔の開口に蓋が設けられ、前記媒体循環配管は前記蓋を貫通し、前記蓋は、前記縦孔内の地下水を採取するための開口部を有している、請求項1から3のいずれか1項に記載の地熱利用システム。
【請求項6】
前記縦孔の開口に蓋が設けられ、前記媒体循環配管は前記蓋を貫通し、前記縦孔内には揚水ポンプが設置され、前記揚水ポンプは、前記蓋を貫通する揚水配管に接続されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の地熱利用システム。
【請求項7】
前記ヒートポンプに熱的に接続され、前記媒体を熱供給源として加熱されまたは排熱先として冷却される流体を供給する流体供給流路を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の熱利用システム。
【請求項8】
土壌または地下水の調査のために設けられた縦孔内に、媒体が循環する媒体循環配管の一部を、前記縦孔内で土壌と地下水の少なくともいずれかと接触するように設けることと、
前記媒体循環配管と熱的に接続されたヒートポンプによって、前記媒体から熱回収し、または前記媒体に放熱することと、
を有する、地熱利用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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