地理情報システムに対する携帯グローブ形成
携帯用グローブが、地理情報システム(GIS)において関心の領域を視認するために提供されてもよい。GIS用の携帯用グローブを提供するための方法は、マスタグローブの地理的領域に対応する、1つ以上の選択された領域を決定するステップを含んでもよい。方法はさらに、選択された領域に基づいてマスタグローブから地理空間データを体系化するステップと、地理空間データに基づいて携帯用グローブを作成するステップとを含んでもよい。携帯用グローブは、マスタグローブよりも小さくてもよい。方法は、GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で選択された領域をレンダリングしてもよい、ローカルデバイスへ携帯用グローブを伝送するステップを含んでもよい。携帯用グローブを提供するためのシステムは、選択モジュールと、融合モジュールと、伝送器とを含んでもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本明細書で説明される実施形態は、地理情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
地理情報システム(GIS)は、地理空間座標系に従って、データ要素を捕捉、記憶、管理、および表示する。例えば、Google Earthは、地球の表面を表す3次元幾何学形状にわたって、衛星画像、地形、ベクトル、および他のデータをレンダリングする。Google Earthユーザは、地理的な場所に対応するデータおよび画像が様々な程度の詳細で表されている間に、仮想地球の周囲で「飛ぶ」またはナビゲートすることができる。
【0003】
このユーザ体験を提供するために、膨大な量の地理空間データが体系化され、「グローブ」の中へ索引付けられてもよい。グローブは、画像、地形、およびベクトルを容易にクライエントへ供給することができるような方法で体系化される、いくつかの束状ファイルを含有するディレクトリ階級である。高解像度グローブは、ナビゲート可能なグローブを作成するようにともに融合される、数10テラバイトの画像、地形、およびベクトルデータを体系化することによって作成される。融合されたグローブは、任意の視点への円滑なパニングおよびズーミングを可能にし、大量のデータのコンテキスト内視認を可能にする。グローブは、探査ならびに特定の特徴の検索の両方をサポートする。
【0004】
これらのグローブは、グローブのデータをそれらの「自転地球」クライエントに提供する中央サーバへのアクセスに依存する、産業および政府アナリストならびに運用ユーザのための非常に貴重なツールである。しかしながら、時折、そのようなアクセスが利用可能ではない。例えば、地上の軍事的な第1応答者または救援活動が、関心の地域に関連するグローブデータにアクセスする必要があるが、大型中央グローブに接続する方法がない場合があり、または短期間にわたる限定された接続しか持たない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本明細書で説明される実施形態は、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するためのシステムおよび方法を参照する。実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを提供するための方法は、問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースを問い合わせるステップを含んでもよい。問い合わせ情報は、人口統計的要因、歴史的要因、政治的要因等に基づくパラメータを含んでもよい。例えば、問い合わせ情報は、ある集団を有する都市または居留区を含んでもよい。データベースクエリは、適格都市の有界地域について、緯度および経度座標等の地理座標を返信してもよい。地理座標は、選択された解像度レベルに基づいて、4分木アドレスに変換されてもよい。方法は、4分木アドレスに基づいて、マスタグローブの地理的領域に対応する少なくとも1つの選択された領域を決定してもよい。
【0006】
マスタグローブからの地理空間データは、選択された領域に基づいて体系化されてもよい。これは、1つ以上の選択された領域の4分木を含んでもよい。方法はさらに、体系化された地理空間データに基づいて携帯用グローブを作成してもよい。携帯用グローブは、マスタグローブよりも小さく、携帯用グローブの残りの部分よりも選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備える。最終的に、方法は、GISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ携帯用グローブを伝送する。選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。
【0007】
別の実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを提供するためのシステムは、問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースに問い合わせ、地理座標を4分木アドレスに変換し、4分木アドレスに基づいて、マスタグローブの地理的領域に対応する少なくとも1つの選択された領域を決定するように構成される、選択モジュールを含んでもよい。システムはまた、少なくとも1つの選択された領域に基づいて、マスタグローブからの地理空間データを体系化し、体系化された空間データに基づいて携帯用グローブを作成するように構成される、融合モジュールを含んでもよい。携帯用グローブは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、1つ以上のデータファイルを備えてもよい。システムはさらに、GISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ携帯用グローブを伝送するように構成される、伝送器を含んでもよい。携帯用グローブの選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。
【0008】
さらなる実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを更新するための方法は、自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信するステップを含んでもよい。パケット要求が、少なくとも1つの選択された領域の各層に対して生成されてもよい。方法はまた、生成された複数のパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得するステップも含む。一連のパケット要求が、個別に、または束状形式で生成されてもよい。新しい携帯用グローブが、更新された地理空間データに基づいて作成される。新しい携帯用グローブは、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて作成されてもよい。新しい携帯用グローブは、古い携帯用グローブから等の冗長グローブデータを伴わずに作成されてもよい。次いで、方法は、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブをローカルデバイスに提供するステップを含む。ローカルデバイス上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、更新されたグローブをレンダリングすることができるように、ローカルデバイスは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる。
【0009】
別の実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを更新するためのシステムは、自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信し、選択された領域の各層に対するパケット要求を生成し、生成されたパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得するように構成される、パケットバンドラを含んでもよい。システムはまた、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成するように構成される、グローブカッタを含んでもよい。新しい携帯用グローブは、冗長グローブデータを伴わずに作成されてもよい。グローブカッタはまた、体系化された地理空間データに基づいて、更新された携帯用グローブを作成し、古い携帯用グローブを参照して、更新された携帯用グローブをローカルデバイスに提供するように構成されてもよい。ローカルデバイス上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、選択された領域をレンダリングすることができるように、ローカルデバイスは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる。
【0010】
さらなる実施形態によれば、GIS用のローカルデバイス上で更新された携帯用グローブをレンダリングするための方法は、自転地球GISを表示するために使用される古い携帯用グローブを更新するように、少なくとも1つの選択された領域に対する更新された地理空間データをグローブサーバから要求するステップを含んでもよい。少なくとも1つの選択された領域は、古い携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。方法はまた、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブを取得するステップを含んでもよい。方法はさらに、新しい携帯用グローブおよび参照された古い携帯用グローブを用いて、更新された携帯用グローブを作成するステップを含んでもよい。方法は、自転地球GISにおいて更新された携帯用グローブをレンダリングするステップを含んでもよい。
【0011】
別の実施形態によれば、GIS用のローカルデバイス上で更新された携帯用グローブをレンダリングするためのシステムは、自転地球GISを表示するために使用される古い携帯用グローブを更新するよう、少なくとも1つの選択された領域に対する更新された地理空間データをグローブサーバから要求するように構成されるリクエスタを含んでもよい。少なくとも1つの選択された領域は、古い携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。リクエスタは、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブを取得してもよい。システムはまた、新しい携帯用グローブおよび参照された古い携帯用グローブを用いて、更新された携帯用グローブを作成し、自転地球GISにおける更新された携帯用グローブをレンダリングするように構成される、グローブクリエータを含んでもよい。
【0012】
添付図面を参照して、さらなる実施形態、特徴、および利点、ならびに種々の実施形態の構造および動作が、以下で詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付図面を参照して、実施形態が説明される。図中、類似参照番号は、同一または機能的に同様の要素を示してもよい。要素が最初に現れる図面は、概して、対応する参照番号の中の最左の数字によって示される。
【図1】図1は、本発明の実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するためのシステムの略図である。
【図2】図2は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するためのシステムの略図である。
【図3】図3は、実施形態による、関心の領域を選択することの表示例である。
【図4】図4は、実施形態による、4分木ノードの選択の略図である。
【図5】図5は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するための方法を図示するフローチャートである。
【図6】図6は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するための方法を図示するフローチャートである。
【図7】図7は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを更新するためのシステムの略図である。
【図8】図8は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するための表示例である。
【図9】図9は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを更新するための方法を図示するフローチャートである。
【図10】図10は、実施形態による、GIS用の更新された携帯用グローブをレンダリングするためのシステムの略図である。
【図11】図11は、実施形態による、GIS用の更新された携帯用グローブをレンダリングするための方法を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(本発明の詳細な説明)
特定の用途の例証を参照して、実施形態が本明細書で説明される。本発明は実施形態に限定されないことを理解されたい。本明細書で提供される教示にアクセスできる当業者であれば、その範囲内の付加的な修正、用途、および実施形態、ならびに実施形態が著しく有用となる付加的な分野を認識するであろう。
【0015】
Google Earthは、地球の表面を表す3次元幾何学形状にわたって、衛星画像および他のデータをレンダリングする。この地理空間データは、「グローブ」、または画像、地形、およびベクトルをGoogle Earthサーバまたはクライアントに供給するために使用することができる、いくつかのパケット束(ファイル)を含有するディレクトリ階級の中へ体系化され、索引付けられてもよい。高解像度グローブは、種々のソースからの種々の解像度における数10テラバイトの画像、地形、およびベクトルデータを使用し、ナビゲート可能なグローブを作成するように地理空間データをともに融合することによって体系化されてもよい。融合されたグローブは、任意の視点への円滑なパニングおよびズーミングを可能にし、大量のデータのコンテキスト内視認を可能にする。
【0016】
グローブは、グローブのデータを「自転地球」クライアントに提供する中央サーバにアクセスできる、産業および政府アナリストにとって貴重なツールである。しかしながら、時折、そのようなアクセスが利用可能ではない。例えば、地上の軍事的な第1応答者または救援活動が、現在の場所に関連するグローブデータにアクセスする必要があるが、大型中央マスタグローブに接続する方法がない場合がある。いくつかの解決法は、ユーザのローカルラップトップに資源集約的なグローブ融合過程を強要することを伴っている。しかしながら、ラップトップおよびローカルデバイスは、融合過程を取り扱うことができない場合がある。また、多くの異なる関心の領域がある場合、これは、大型データベース管理引受となり、既存のシステムを伴う展開は決して簡明ではない。
【0017】
本明細書で説明される実施形態は、携帯用グローブを地理情報システム(GIS)に提供することに関する。多くの実施形態によれば、携帯用グローブは、画像、地形、およびベクトルデータを含む、大型中央グローブである、マスタグローブから選択される1つ以上の領域に基づいて作成されてもよい。携帯用グローブは、ローカルコンピュータデバイスに伝送し、ローカルデバイス上の「自転地球」クライアントまたはサーバによってレンダリングすることができる、新しく潜在的にはるかに小さいグローブであってもよい。携帯用グローブは、ネットワーク接続を伴って、または伴わずに使用されてもよく、地上の人々に容易に配信することができる。例えば、図1は、都市に位置するマスタグローブサーバ110を示す。関心の領域が選択され、携帯用グローブが作成されてローカルデバイス120に供給される。地球の選択された領域は、より遠隔にあり、ローカルデバイス120は、ネットワーク接続を伴わずに動作する。場合によっては、ネットワーク接続があってもよいが、グローブのデータ転送に適切に対処するのに十分な帯域幅ではない。多くのユーザが、境界明瞭な関心の領域を有する傾向があるため、その全体でグローブにアクセスする必要はなく、そのわずかな部分のみにアクセスする。携帯用グローブは、容易に持ち運びに便利な能力をサポートする、軽量解決法である。
【0018】
(システム例)
図2は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的なシステム200を示す。システム200は、携帯用グローブ230をローカルデバイス220に伝送することができる、マスタグローブサーバ210を示す。マスタグローブサーバ210は、選択モジュール212と、融合モジュール214と、マスタグローブレポジトリ216と、伝送器218とを含んでもよい。
【0019】
マスタグローブサーバ210は、プロセッサベースのコンピュータデバイスであってもよい。他の場合において、マスタグローブサーバ210は、プロセッサベースのコンピュータデバイス上で実行されるソフトウェアであってもよい。コンピュータデバイスは、1つ以上のプロセッサを有する、任意の種類のデバイスとなり得る。例えば、コンピュータデバイスは、ワークステーション、モバイルデバイス(例えば、携帯電話、携帯情報端末、タブレット、またはラップトップ)、コンピュータ、サーバ、コンピュータクラスタ、サーバファーム、ゲームコンソール、セットトップボックス、キオスク、埋込式システム、または少なくとも1つのプロセッサおよびメモリを有する他のデバイスとなり得る。本発明の実施形態は、コンピュータデバイスの中のプロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。さらなる実施形態によれば、マスタグローブサーバ210は、マスタグローブレポジトリ216等の1つ以上のデータベースを含んでもよい。ローカルデバイス220はまた、コンピュータデバイスであってもよい。
【0020】
マスタグローブサーバ210は、実施形態によれば、コンピュータソフトウェアまたはデータを実行または提供するように構成されてもよい。そのようなソフトウェアまたはデータは、地理情報システム(GIS)の中等で、高解像度画像をレンダリングまたは供給するグラフィックアプリケーションに関してもよい。これらのソフトウェアアプリケーションは、マスタグローブサーバ210上のユーザインターフェースに表示されてもよく、またはローカルデバイス220等のクライアントコンピュータ上のユーザインターフェースに供給され、その上で表示されてもよい。ユーザインターフェースは、ローカルデバイス220上で実行されるウェブベースのアプリケーションを通して供給されてもよい。ウェブベースのアプリケーションは、ウェブブラウザを含んでもよい。ウェブベースのアプリケーションはまた、マスタグローブサーバ210からコンテンツを読み出し、マスタグローブサーバ210にコンテンツを提供する、シンクライアントアプリケーションを含んでもよい。
【0021】
実施形態によれば、ユーザまたは管理者が、地球の1つ以上の地理的領域を選択してもよい。これらの領域は、マスタグローブから選択されてもよい。領域選択は、選択モジュール212を使用して行われてもよい。いくつかの実施形態によれば、選択モジュール212は、ユーザがマスタグローブから領域を選択することを可能にするよう、ユーザインターフェースを提供するように構成されてもよい。マスタグローブは、マスタグローブレポジトリ216に記憶されてもよい。ユーザインターフェースは、ユーザが地球の仮想表示の周囲を回転し、ナビゲートすることを可能にする、いくつかのツールを提供してもよい。例えば、ユーザインターフェースは、Google Earthインターフェースであってもよい。場合によっては、ある領域が、マスタグローブと関連付けられる検索データまたはテーブルを使用して検索されてもよい。
【0022】
地理的領域は、マスタグローブから選択されてもよい。選択された領域は、時折、関心の領域(ROI)、またはユーザが特定の関心を示した任意の限局地域であってもよい。領域は、いくつかの方法、例えば、長方形、楕円形、多角形、または特定の地域に焦点を絞る任意の他の方法によって選択されてもよい。実施形態によれば、ユーザまたは管理者が、関心の領域を包含する多角形を描くことによって、領域を選択してもよい。領域はまた、複数の多角形を使用して選択されてもよい。
【0023】
図3は、実施形態による、選択インターフェース310等のユーザインターフェースの表示例300を図示する。場合によっては、選択インターフェース310は、選択モジュール212によって提供されてもよい。大抵の場合、選択インターフェース310は、ウェブブラウザウィンドウ等のウェブベースのアプリケーションウィンドウを通して表示されてもよい。この場合、選択インターフェース310は、表示ツール318を用いてナビゲートまたは操作されてもよい、国316の画像312を示す。地球の領域は、多角形314を使用して選択されてもよい。場合によっては、選択インターフェース310は、多角形構築過程を通してユーザを誘導するように、異なる色の線または付加的な図形の助けを示すことができる。他の場合において、選択インターフェース310は、長方形のフレーム等の多角形の選択形状を提供してもよい。
【0024】
マスタグローブは、実施形態によれば、いくつかのレベルを伴う層状であってもよい。各レベルは、ある解像度で画像をレンダリングしてもよい。所与のレベルで、表面は、4分木ノード等のいくつかのデータノードでできていてもよい。4分木は、各内部ノードが最大で4つの再帰的に細分された領域を有する、ツリーデータ構造である。例えば、いくつかの4分木ノードが、所与の解像度レベルに存在してもよい。より高い解像度レベルが利用可能である場合、次の解像度レベルは、元のレベルが1つの4分木ノードを有した場合に、4つの4分木ノードを有する。
【0025】
さらなる実施形態によれば、多角形が考慮される解像度は、他の選択インターフェースツール318を使用して、事前に決定されるか、または明示的に設定されてもよい。デフォルト解像度レベルは、選択された領域の中にあるか否かにかかわらず、全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれるレベルである。多角形レベルは、多角形およびその内部を画定するために4分木ノードが使用されるレベルである。多角形レベルは、最大レベルよりも高い解像度には簡単にならない。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、特定解像度で多角形に重複する地球の全ての部分が保存される。大抵の場合、これは、選択された領域の中にある全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれる、最高解像度であってもよい。マスタグローブの他の部分については、背景またはデフォルト解像度が設定されてもよい。大抵の場合、これは、より低い解像度、または最低解像度でさえあってもよい。いったん1つ以上の選択が行われると、実施形態によれば、選択情報が選択モジュール212によって受信される。場合によっては、場所情報および解像度情報が受信される。他の場合において、場所情報のみが受信され、解像度情報は、選択モジュール212または融合モジュール214によって決定または推測される。
【0027】
実施形態によれば、所与の多角形レベルにおける多角形の頂点は、頂点を含有する、そのレベルにおける4分木ノードが、選択された領域に含まれることを保証してもよい。これらの頂点4分木ノードは、結果として、多角形レベルで画定される多角形の新しい頂点と考えられてもよい。次いで、この新しい多角形は、ピクセルとして4分木ノードを使用して、多角形レベルで「描かれ、塗りつぶされ」てもよい。図4は、実施形態による、4分木ノードの選択の略図例400を示す。この場合、各ブロックは、4分木ノードを表してもよい。多角形402は、選択された領域を画定してもよい。ノード404等の多角形402に含まれる全ての4分木ノードは、選択された領域の一部として含まれてもよい。ノード406は、選択された領域の外側にある。場合によっては、多角形402の縁が使用されなくてもよいため、縁の部分が選択された領域中の4分木ノードの外側にあることが可能である。全てのノードがより低いレベルで満たされる場合、実施形態によれば、より高い解像度のノードの全てに対するノード経路を記憶するよりもむしろ、4分木ノード経路が、そのより低いレベルのノードに対して記憶される。複数組のノード経路が、複数の関心の高解像度領域を作成するように付加されてもよい。
【0028】
さらなる実施形態によれば、携帯用グローブは、4分木を「歩かせる」ことによって構築される。ノードがデフォルト解像度レベルにある、またはそれ以下にある場合、それが特定するデータの全てが携帯用グローブに移動させられる。特定の高解像度の関心の領域内に入るノードについても同様である。この領域は、多角形レベルからより低いレベルへ移動するにつれて拡張する。ノードからのデータが保存されていない場合、ノードおよびその子の全てが4分木から除去される。
【0029】
さらなる実施形態によれば、携帯用グローブは、選択された領域の中にあるものを封入する、全レベルにおける4分木ノードを保存することによって、選択された領域がより低い解像度で表されることを確実にしてもよい。これは、多角形の縁に、およびある4分木ノード境界にどれだけ近いかに応じて、隣接する領域が、かなり高い解像度で含まれても含まれなくてもよいことを意味する。例えば、図4のノード408は、多角形の縁の上にある。隣接する領域が多角形に含まれなかったため、大きな関心ではなかった場合があるため、この挙動は妥当と見なされてもよい。この場合、これらの隣接する領域は、低解像度で関心の領域を見ることができるようにのみ含まれてもよく、これらの解像度で、それらのラスタまたはベクトルパケットにおける隣接する領域からの詳細を十分に有してもよい。他の実施形態では、画像ピクセルは、拡張する4分木ノード境界に応じて、異なるレベルで現れてもよい。特徴が、より高い解像度で見えてもよいが、いったん特徴が多角形と4分木ノードを共有しなくなると、解像度は向上しなくてもよい。
【0030】
さらなる実施形態によれば、選択モジュール212によって受信される選択情報は、新しい携帯用グローブのためにマスタグローブのどの部分を読み出すかを決定するために、融合モジュール214によって使用されてもよい。融合モジュール214は、選択された領域に基づいて、マスタグローブからの地理空間データを体系化するように構成されてもよい。融合モジュール214はまた、体系化された空間データに基づいて携帯用グローブを作成するように構成されてもよい。携帯用グローブは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備えてもよい。別の実施形態によれば、体系化するステップは、携帯用グローブが少なくとも1つの選択された領域に対してより高い解像度でレンダリングするために、より高い解像度で、少なくとも1つの選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。
【0031】
実施形態によれば、携帯用グローブは、マスタグローブから画像、地形、およびベクトルデータタイルおよびデータを読み出すことによって作成される。融合モジュール214がより低い解像度へ移動するにつれて、関心の領域に重複する任意のタイルおよびデータが保たれる。これは、関心の領域中の高い解像度特徴を見つけ、より低い解像度からズームインできることを確実にするのに役立つ。融合モジュール214は、マスタグローブからの全てのデータが保たれる時点である、デフォルト解像度に達するまで継続する。最終的に、特定の関心の領域内にある全ての検索可能なデータがデータベースから読み出される。
【0032】
読み出されたタイルおよび検索データは、携帯用グローブを構成する形態で記憶される。携帯用グローブは、任意のラップトップまたは携帯用記憶デバイスへ容易にダウンロードし、ネットワークを伴う、または伴わずにローカルサーバまたはクライアントを介してアクセスすることができる。データは、Windows(登録商標)、Mac OS X、およびLinux(登録商標)を含む、複数のプラットフォーム上で作動することができる、軽量サーバシステムによって供給される。
【0033】
融合モジュール214は、実施形態によれば、携帯用グローブを作成するためのキーホールファイル技法を使用するように構成されてもよい。例えば、キーホールフラットファイル(KFF)は、空間的に索引付けられる一式のデータパケットである。KFF技法は、参照することにより本明細書に組み込まれる、Chikai Ohazamaらへの米国特許第7,225,207号で開示されている。そのような技法は、Google Earthクライアント等のクライアントまたはサーバへのKFFデータの展開に使用される情報を含有する、dbrootファイルを含んでもよい。そのような場合において、融合は、dbrootファイルを書き換えるステップと、検索タブサーバの場所を変更するステップとを伴ってもよい。また、dbrootファイルからのアイコンが、携帯用グローブディレクトリへダウンロードされてもよい。高解像度4分木ノード、デフォルトレベル、および最高レベルが、携帯用グローブに対する4分木パケット、画像、地形、およびベクトルデータを得るために使用されてもよい。さらなる実施形態によれば、多角形が、データベースから検索データを取得するために使用されてもよい。検索データテーブルが、携帯用グローブディレクトリへ移動させられてもよい。別の実施形態では、携帯用グローブディレクトリは、圧縮TAR書庫として包まれ、ダウンロード可能な場所へ移動させられてもよい。
【0034】
別の実施形態によれば、パケット束は、最大サイズ(例えば、2GB)を有する、限定数のファイルの中の多数のインデックス付きパケットを記憶する手段を提供してもよい。パケットは、「ネットワーク準備完了」状態で記憶されてもよいため、束から抽出し、Google Earthサーバまたはクライアントあるいはローカルデバイスへ直接渡すことができる。携帯用グローブは、1つ以上のパケット束ディレクトリを含有する、ディレクトリを含んでもよい。データファイルおよびパケット束のインデックスファイルは、単一のディレクトリの中の同じレベルで記憶される。インデックスファイルは、4分木経路アドレスによって順序付けられてもよく、データファイルIDおよび任意のパケットに対するファイルへのオフセットを見出すように、それに二分検索を行うことができる。パケット種類は、インデックスに記憶されてもよいため、グローブ全体を単一のパケット束に入れることが可能である。
【0035】
別の実施形態によれば、dbrootがその関連4分木パケットと組み合わせられてもよいことを除いて、別個のパケット束が、パケット種類の大部分に使用されてもよい。これの理由は、例えば、メモリにインデックスのうちのいくつかをキャッシュ格納する場合があるが、十分な余地がなければそれらの全てをキャッシュ格納しないように、分離が、より完全なメモリ内キャッシュ格納オプションを提供することであってもよい。それはまた、あるパケット種類が低頻度で更新される場合があるため、デルタ更新の性能を向上させることもできる。
【0036】
パケット束ライタは、さらなる実施形態によれば、最初からパケット束を書き込むことのみをサポートしてもよい。新しいインデックスファイルおよび初期データファイルが作成されてもよい。次いで、パケットは、結果として生じるインデックスが順序通りであるように、正しい4分木順序で与えられてもよい。パケットはまた、いっぱいになるまで現在のデータファイルに付加されてもよく、次いで、新しいデータファイルが開始される。この順序付けられたアプローチは、2つのパケット束を合併させることを非常に簡明にする。
【0037】
別の実施形態によれば、初期パケット束リーダが、インデックスの2進ディスクベースの検索をサポートしてもよい。代替形態は、インデックスがメモリにキャッシュ格納されることを可能にしてもよい。リーダは、所与の4分木経路に対する索引項目の場所を特定し、データファイルのうちの1つの中のパケットを見出すために、その項目を使用してもよい。リーダはまた、呼び出しルーチンがパケット自体を直接読み取ることができるように、索引項目情報を単に返信することをサポートしてもよい。
【0038】
パケット束マージャは、実施形態によれば、2つの修正されたリーダと、標準ライタとを含んでもよい。1つのリーダは、優勢としてタグ付けされる。マージャは、起こった順番に両方のインデックスを横断し、どちらかのリーダが有するとしても、順序の中の次のパケットを把持し、そのパケットをライタに転送する。両方のリーダがパケットを有する場合、優勢なリーダのパケットが使用される。マージャは、2つの携帯用グローブが組み合わせられることを可能にする。マージャは、デルタ更新に有用となる。
【0039】
例示的なシステム200の伝送器218は、実施形態によれば、GISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイス220等のローカルデバイスに、携帯用グローブ230等の携帯用グローブを伝送するように構成されてもよい。例えば、ローカルグローブサーバ222が、携帯用グローブ230をレンダリングするために使用されてもよい。ローカルグローブサーバ222は、ローカルデバイス220上のローカルホストサーバであってもよい。ローカルデバイス220はまた、Google EarthクライアントまたはGoogle Earthビューア等のクライアントを使用して、携帯用グローブ230をレンダリングしてもよい。携帯用グローブの選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。いくつかの実施形態によれば、グローブをローカルマシンのみによって視認するか、またはローカルネットワーク上の少数のユーザと共有することができるように、サーバは、ローカルホストのみおよび共通の供給の両方をサポートしてもよい。
【0040】
(方法例)
図5は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的な方法500を図示するフローチャートである。ステップ502では、マスタグローブの地理的領域に対応する、少なくとも1つの選択された領域が受信される。選択情報は、例えば、選択モジュール212によって受信されてもよい。場合によっては、選択モジュール212は、選択情報を決定することを支援してもよい。
【0041】
実施形態例によれば、ユーザは、以下のステップを行って領域を選択してもよい。第1に、選択インターフェースおける関心の領域に近接する地球の地域を視認するユーザが、背景グローブに対する低レベル解像度にズームアウトしてもよい。ユーザは、この解像度をデフォルトレベルとして設定してもよい。例えば、ユーザは、図3の選択インターフェース310に示される「デフォルトレベルを設定する」ボタンをクリックしてもよい。次いで、ユーザは、関心の領域へとナビゲートしてもよい。ユーザは、ユーザが選択された領域を視認することを望む最高解像度にズームインしてもよい。次いで、ユーザは、この解像度を高解像度レベルとして設定してもよい。次いで、ユーザは、関心の領域の周囲で多角形を描くことによって、高解像度領域を選択してもよい。ソースサーバおよびグローブ名が特定されてもよい。
【0042】
ステップ504では、マスタグローブからの地理空間データが、選択された領域に基づいて体系化されてもよい。実施形態によれば、体系化は、より高い解像度で、選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。これは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、高い解像度で携帯用グローブをレンダリングするステップを提供してもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、画像、地形、およびベクトルデータに対するより高い解像度で、マスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。
【0043】
場合によっては、選択されたアセット種類が受信されてもよく、マスタグローブからの地理空間データが、選択されたアセット種類に基づいて体系化されてもよい。アセット種類は、画像、地形、およびベクトル等のグローブに含まれる異なる種類のデータを含むが、それらに限定されない。画像および地形は、データが画像の明度および地形の高度である、長方形のグリッド内のデータ値に対応するため、ラスタデータと見なされてもよい。ベクトルデータは、それらと関連付けられるメタデータを有する、形状、例えば、点、多角形、線分を指す。例えば、点は、都市の中心を指し、それと関連付けられる都市名および集団を有することができ、または多角形の線は、道路を表し、それと関連付けられる道路名を有することができる。
【0044】
体系化は、実施形態によれば、選択された領域に対する第1の解像度、およびマスタグローブの他の部分から読み出される地理空間データに対する第2の解像度を設定するステップを含んでもよい。より高いまたは最高解像度が、選択された領域に対して設定されてもよい一方で、デフォルトまたはより低い解像度が、マスタグローブの残りの部分に対して設定されてもよい。これらの解像度レベルは、領域選択過程中に、ユーザまたは管理者によって事前決定および/または選択されてもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、選択された領域について、マスタグローブから検索可能データを読み出すステップを含んでもよい。また、マスタグローブの他の部分からの検索可能データを含むことも可能であるが、この検索可能データは、グローブの残りの部分のより低い解像度と対応するように、より少ない量であってもよい。
【0045】
ステップ506では、携帯用グローブが、体系化された地理空間データに基づいて作成される。携帯用グローブは、マスタグローブよりも(データサイズが)小さく、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備えてもよい。これは、より高い解像度、および選択された領域に対して読み出され、体系化された、より大きいデータ、および選択されていない領域に対して読み出された、より少ないデータによるものである。場合によっては、グローブ作成または融合(または切断)が、異なるアセット種類に行われてもよく、または潜在的に異なる関心の領域とともに別々に管理されてもよい。実施形態によれば、ステップ504および506は、選択モジュール212、融合モジュール214、マスタグローブレポジトリ216、またはこれらのモジュールの任意の組み合わせを使用してもよい。
【0046】
他の実施形態によれば、携帯用グローブに対する地理空間データを提供するための他の技法が使用されてもよい。例えば、携帯用グローブは、マスタグローブからアセットデータを取り去り、厳密に選択された領域のアセットデータのためにアセットデータを残すことによって作成されてもよい。異なる技法が、異なるアセットに使用されてもよい。例えば、画像、地形、およびベクトルデータは、選択された領域と重複する地域に対するマスタグローブの地理空間データを含むことによって、携帯用グローブのために作成されてもよい。検索データは、厳密に選択された領域の中にあるデータのみについて読み出されてもよい。他のデータは、選択された領域の外側の全ての地域について取り去られてもよい。場合によっては、多重多角形領域が選択されてもよい。時には、ブールフラグが、地形およびベクトルの包含に使用されてもよい。他の場合において、携帯用グローブ検索は、外部検索から分離されてもよい。
【0047】
携帯用グローブは、ステップ508で、ローカルデバイスに伝送される。ローカルデバイスは、Google Earth等のGISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されてもよい。選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能であってもよい。また、より多くの地理空間データおよび検索データが、選択された領域と関連付けられてもよい。伝送器218が、このステップに使用されてもよい。実施形態によれば、ユーザは、グローブを構築することを選択し、次いで、提供されたURLリンクを辿って、作成された携帯用グローブをダウンロードしてもよい。
【0048】
別の実施形態によれば、ステップ502は、選択された領域の決定と置換されてもよい。さらなる実施形態によれば、ステップ508は、自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、選択された領域をレンダリングすることができるローカルデバイスへ携帯用グローブを提供するステップと置換されてもよい。場合によっては、いくつかの携帯用グローブが、以前の領域選択に基づいて、ローカルデバイスに利用可能であってもよい。他の場合において、携帯用グローブおよび他の携帯用グローブに対応する表示情報を提供するように構成される、カタログモジュールが、携帯用グローブをローカルデバイスに提供するために使用されてもよい。そのようなカタログは、無料または購入済み携帯用グローブの閲覧およびダウンロードを可能にしてもよい。
【0049】
加えて、選択された携帯用グローブをローカルデバイスに提供するように構成されるダウンローダが使用されてもよい。いったんローカルデバイス上の自転地球GISにおいて供給またはレンダリングされると、選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能であってもよい。いくつかの実施形態によれば、zipまたはgz TAR書庫が、ダウンロードされるグローブのために作成されてもよい。ダウンロードおよび解凍の内蔵一貫性チェック(CRC)も含まれてもよい。
【0050】
さらなる実施形態によれば、サーバおよびグローブ管理方法が使用されてもよい。例えば、体系化は、フィルタリング情報に基づいて、地理空間データをフィルタにかけるステップを含んでもよい。フィルタリング情報は、フィルタパラメータ、データ、またはメタデータ特徴を含んでもよい。フィルタリング情報はまた、許可、ライセンス情報、日付、ソース、ベクトル層、品質測定基準、または他のアセットメタデータを含んでもよいが、それらに限定されない。他の実施例では、デフォルトサーバは、ローカルデバイスまたは限定数のIPアドレスから接続を受け入れるのみであってもよい。1つのシナリオでは、IPアドレスは、サーバを再起動することによって消去することができるため、異なる使用パターンを過度に制約しない。暗号化も使用されてもよい。また、非常に集中的な関心の領域が、携帯用グローブへの不正アクセスの要求を制限するのに役立ってもよい。他の場合において、検索は、携帯用グローブの範囲を限定しやすい場所であってもよい。デフォルトとして、dbroot検索URLが、ローカルホストを再び指し示すためだけに設定されてもよい。
【0051】
図6は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的な方法600を図示するフローチャートである。ステップ602では、データベースが、問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標について問い合わせられる。データベースは、ローカルまたは遠隔に位置してもよい。問い合わせ情報は、一式のパラメータによって自動的に生成されてもよく、またはユーザ選択されてもよい。問い合わせ情報はまた、例えば、選択モジュール212によって受信されてもよい。場合によっては、選択モジュール212は、問い合わせ情報を決定することを支援してもよい。
【0052】
ステップ604では、1つ以上の地理座標が、選択された解像度レベルに基づいて4分木ノードに変換される。問い合わせの地理座標内に含有される全ての4分木ノードは、選択された問い合わせ領域の一部として含まれてもよい。場合によっては、問い合わせ領域の縁の付近の4分木ノードの縁が使用されなくてもよいため、縁の部分が選択された領域中の4分木ノードの外側にあることが可能である。全てのノードがより低いレベルで満たされる場合、実施形態によれば、より高い解像度のノードの全てに対するノード経路を記憶するよりもむしろ、4分木ノード経路が、そのより低いレベルのノードに対して記憶される。
【0053】
ステップ606では、マスタグローブの地理的領域に対応する、少なくとも1つの選択された領域が、4分木アドレスに基づいて決定されてもよい。それらは、おそらく異なるサイズおよび形状の1つまたは多くの選択された領域を含んでもよい。ステップ602-606はさらに、実施形態例によって例証されてもよい。ユーザは、以下のステップを行って領域を選択してもよい。第1に、関心の領域に近接する地球の地域を視認するユーザが、ユーザインターフェースを使用して、関心の領域または地域を入力することができる。ユーザは、例えば、図3の選択インターフェース310に示される「デフォルトレベルを設定する」ボタンをクリックすることによって、解像度のデフォルトレベルとして解像度を選択してもよい。ユーザは、250,000人を上回る人口を伴うエジプトの都市についての問い合わせを入力し、次いで、解像度レベルを選択してもよい。次いで、ユーザは、250,000人を上回る人口を伴うエジプトの都市をハイライトする、地図を受信してもよい。場合によっては、次いで、ユーザは、関心の都市へとナビゲートし、ユーザが選択された都市または領域を視認することを望む最高解像度にズームインしてもよい。次いで、ユーザは、この解像度を高解像度レベルとして設定してもよく、関心の都市または領域が決定される。ソースサーバおよびグローブ名が特定されてもよい。
【0054】
ステップ608では、マスタグローブからの地理空間データが、選択された領域に基づいて体系化されてもよい。体系化は、より高い解像度で、選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。これは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、高い解像度で携帯用グローブをレンダリングするステップを提供してもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、画像、地形、およびベクトルデータに対するより高い解像度で、マスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。
【0055】
場合によっては、選択されたアセット種類(層またはチャネル)が受信されてもよく、マスタグローブからの地理空間データが、選択されたアセット種類に基づいて体系化されてもよい。アセット種類は、画像、地形、およびベクトル等のグローブに含まれる異なる種類のデータを含んでもよいが、それらに限定されない。画像および地形は、データが画像の明度および地形の高度である、長方形のグリッド内のデータ値に対応するため、ラスタデータと見なされてもよい。ベクトルデータは、それらと関連付けられるメタデータを有する、形状、例えば、点、多角形、線分を指す。例えば、点は、都市の中心を指し、それと関連付けられる都市名および集団を有することができ、または多角形の線は、道路を表し、それと関連付けられる道路名を有することができる。これらのアセット種類の全ては、データベースの中で検索可能である問い合わせに変換されてもよい。
【0056】
体系化は、実施形態によれば、選択された領域に対する第1の解像度、およびマスタグローブの他の部分から読み出される地理空間データに対する第2の解像度を設定するステップを含んでもよい。より高いまたは最高解像度が、選択された問い合わせ領域に対して設定されてもよい一方で、デフォルトまたはより低い解像度が、マスタグローブの残りの部分に対して設定されてもよい。これらの解像度レベルは、領域選択過程中に、ユーザまたは管理者によって事前決定および/または選択されてもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、選択された問い合わせ領域について、マスタグローブから検索可能データを読み出すステップを含んでもよい。また、マスタグローブの他の部分からの検索可能データを含むことも可能であるが、この検索可能データは、グローブの残りの部分のより低い解像度と対応するように、より少ない量であってもよい。
【0057】
ステップ610では、携帯用グローブが、体系化された地理空間データに基づいて作成される。携帯用グローブは、マスタグローブよりも(データサイズが)小さく、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備えてもよい。これは、より高い解像度、および問い合わせ領域に対して読み出され、体系化された、より大きいデータ、および選択されていない領域に対して読み出された、より少ないデータによるものである。場合によっては、グローブ作成または融合(または切断)が、異なるアセット種類に行われてもよく、または潜在的に異なる関心の領域とともに別々に管理されてもよい。実施形態によれば、ステップ602-610は、選択モジュール212、融合モジュール214、マスタグローブレポジトリ216、またはこれらのモジュールの任意の組み合わせを使用してもよい。
【0058】
携帯用グローブは、ステップ608で、ローカルデバイスに伝送される。ローカルデバイスは、Google Earth等のGISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されてもよい。選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能であってもよい。また、より多くの地理空間データおよび検索データが、選択された領域と関連付けられてもよい。伝送器218が、このステップに使用されてもよい。実施形態によれば、ユーザは、グローブを構築することを選択し、次いで、提供されたURLリンクを辿って、作成された携帯用グローブをダウンロードしてもよい。
【0059】
携帯用グローブは、3D GISにおいてレンダリングされてもよい。3Dでは、4分木が使用される。場合によっては、携帯用グローブは、2D GISにおいてレンダリングされてもよい。2Dの場合について、レンダラが、層に関する情報を要求してもよい。そこに何もなく、それより下側の層の中に何もない場合、サーバは、任意の必要な層を作成するか、または満たしてもよい。システム200はまた、2D携帯用グローブを切断、体系化、融合、更新、およびレンダリングするために使用されてもよい。
【0060】
(携帯用グローブを更新する)
デルタ更新がグローブの非常に迅速な更新に使用されることが道理にかなう、状況があってもよい。実施形態によれば、グローブの識別およびバージョニングは、コンテンツ管理ツールを使用して行われてもよい。いくつかの更新は、インデックスを修正するか、パケットを付加するのみであってもよい。これは、削除または修復されたパケットが、それらの古いデータをパケット束の中に残留させることを意味し、これらの期限切れのパケットは、それらを指し示す索引項目をもはや持たなくなる。これらの場合において、更新が定期的に起こっていた場合、携帯用グローブの完全コピーを時折取得することが、いくらかの空間を回復するために有益であってもよい。
【0061】
別の実施形態によれば、ローカルデバイス上の既存の携帯用グローブが更新されてもよい。デルタ記述は、削除されるパケットのリスト、および別のグローブであるデルタグローブを含んでもよい。いくつかの実施形態では、デルタ記述は、2つのグローブの比較を行うことによって構築されてもよい。次いで、アップデータアプリケーションが、デルタグローブおよび既存のグローブの両方から読み取り、新しいグローブに書き込んでもよい。パケットが削除されるものである場合、それは無視されてもよい。パケットがデルタグローブの中にある場合、それは新しいグローブに書き込まれてもよい。同じ4分木アドレスおよび種類を伴うパケットが既存のグローブの中にある場合、それは無視されてもよい。最終的に、既存のグローブからの全ての他のノードが、新しいグローブに書き込まれてもよい。マージャルーチンは、関連インデックスの順次横断を可能にする、標準パケット束ライタおよび2つのわずかに修正されたパケット束リーダを使用してもよい。
【0062】
さらなる実施形態によれば、アップデータアプリケーションが、新しいグローブを作成し、他の2つのグローブを手つかずのままにしてもよい。よりディスク空間を意識したバージョンでは、アプリケーションは、いったん完全に横断されると、既存のグローブからパケット束ファイルを除去することができる。これは、ディスク空間要求を多大に低減することができる。この実施例では、サイズ要求は、2×グローブサイズからグローブサイズ+パケット束ファイルサイズまで低減されてもよい。別の実施形態では、関心の領域が別々に維持されてもよく、マスタグローブが更新される時に、新しいグローブまたは更新が自動的に生成されてもよい。携帯用グローブを更新するステップはまた、実施形態によれば、地理空間データインデックスを書き換えるステップと、地理空間データを携帯用グローブデータファイルに付加または合併するステップとを含んでもよい。さらなる実施形態によれば、上記で説明される更新する方法例は、例示的なシステム200内で稼働するアップデータによって支援されてもよい。
【0063】
選択された関心の領域に基づく携帯用グローブは、大型中央マスタグローブへの確実なアクセスを伴わずに、現在の場所に関連するグローブデータにアクセスする必要があるユーザに多大な利益を提供することができる。携帯用グローブは、容易に持ち運びに便利な能力をサポートする、軽量解決法である。
【0064】
図7は、実施形態による、携帯用グローブを更新するための例示的なシステム700を示す。ローカルグローブサーバ742が、ローカルデバイス740上に提供されてもよい。携帯用グローブ730等の地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブが、実施形態によれば、グローブカッタサーバ720によってマスタグローブサーバ710から作成され、ネットワーク上で伝送されてもよい。システム700は、携帯用グローブ730をローカルデバイス740に伝送することができる、グローブカッタサーバ720と通信しているマスタグローブサーバ710を示す。グローブカッタサーバ710は、パケットバンドラ722と、グローブカッタ724とを含んでもよい。
【0065】
マスタグローブサーバ710およびグローブカッタサーバ720は、1つ以上のプロセッサベースのコンピュータデバイスであってもよい。他の場合において、マスタグローブサーバ710およびグローブカッタサーバ720は、1つ以上のプロセッサベースのコンピュータデバイス上で実行されるソフトウェアであってもよい。さらなる実施形態によれば、グローブカッタサーバ720は、パケットバンドラ722およびグローブカッタ724等の1つ以上の構成要素を含んでもよい。ローカルデバイス740はまた、コンピュータデバイスであってもよい。場合によっては、グローブカッタサーバ720は、マスタグローブサーバ710の機能を果たしてもよく、またはその逆も同様である。
【0066】
マスタグローブサーバ710は、実施形態によれば、コンピュータソフトウェアまたはデータを実行または提供するように構成されてもよい。そのようなソフトウェアまたはデータは、地理情報システム(GIS)の中等で、高解像度画像をレンダリングまたは供給するグラフィックスアプリケーションに関してもよい。これらのソフトウェアアプリケーションは、マスタグローブサーバ710上のユーザインターフェースに表示されてもよく、またはローカルデバイス740等のクライアントコンピュータ上のユーザインターフェースに供給され、その上で表示されてもよい。ユーザインターフェースは、ローカルデバイス740上で実行されるウェブベースのアプリケーションを通して供給されてもよい。ウェブベースのアプリケーションは、ウェブブラウザを含んでもよい。ウェブベースのアプリケーションはまた、マスタグローブサーバ710からコンテンツを読み出し、マスタグローブサーバ710にコンテンツを提供する、シンクライアントアプリケーションを含んでもよい。
【0067】
実施形態によれば、ユーザまたはアプリケーションは、地球の1つ以上の地理的領域を参照して問い合わせを提出してもよい。これらの領域は、マスタグローブから選択されてもよい。領域選択は、ローカルデバイス740上でレンダリングおよび表示される、ローカルグローブサーバ742等のGISアプリケーションまたは関連アプリケーションを使用して行われてもよい。いくつかの実施形態によれば、パケットバンドラ722またはグローブカッタ724は、ユーザがマスタグローブ710から領域を選択することを可能にするよう、ユーザインターフェースを提供するように構成されてもよい。選択された領域は、パケットバンドラ722によって体系化されるパケットまたはパケット要求として、グローブカッタサーバ720に提供されてもよい。例示的な実施形態では、パケットバンドラ722は、マスタグローブサーバ710に伝送するための関連パケット、層、および解像度を選択する。マスタグローブサーバ710は、パケット要求に応じて、データのパケットをパケットバンドラ722に伝送してもよい。
【0068】
ユーザインターフェースは、ユーザが地球の仮想表示の周囲を回転し、ナビゲートすることを可能にする、いくつかのツールを提供してもよい。例えば、ユーザインターフェースは、Google Earthインターフェースであってもよい。場合によっては、ある領域が、マスタグローブと関連付けられる検索データまたはテーブルを使用して検索されてもよい。パケットバンドラ722は、選択された関心の領域の変化に基づいて要求を受信してもよい。パケットバンドラ722はまた、マスタグローブサーバ710が更新されたことを示す情報に基づいて、マスタグローブサーバ710から更新を要求してもよい。
【0069】
図8は、実施形態による、選択インターフェース810等のユーザインターフェースの表示例800を図示する。場合によっては、選択インターフェース810は、選択モジュール830によって提供されてもよい。大抵の場合、選択インターフェース810は、ウェブブラウザウィンドウ等のウェブベースのアプリケーションウィンドウを通して表示されてもよい。この場合、選択インターフェース810は、選択インターフェース部分830のパラメータ1およびパラメータ2等のパラメータフィールド832に入力されたパラメータの結果としてレンダリングされてもよい、都市822-828を有する画像820を示す。パラメータは、データベースに問い合わせを行うために使用されてもよい。データベースは、地理座標に対応する人口、国籍、言語、人口統計情報、政治情報、軍事情報、司法権等のテーブルまたは関係データを記憶するメモリであってもよい。これらの地理座標は、ユーザインターフェースのGIS表示の中で潜在的な選択をレンダリングするために使用される、4分木アドレスに変換されてもよい。
【0070】
場合によっては、さらなるユーザ相互作用が、選択された領域を精緻化してもよい。例えば、表示820の中のハイライトされた都市822-828のうちの1つをクリックすることによって、地球のある領域を表す都市が選択されてもよい。場合によっては、選択インターフェース810は、選択過程を通してユーザを誘導するように、異なる色の線または付加的なグラフィックスを示すことができる。他の場合において、選択インターフェース810は、検索クエリを作成するために、付加的な、または異なる選択ラジオボタンおよび入力ボックスを部分830の中で提供してもよい。別の実施形態では、選択インターフェース810は、パラメータまたは地理座標に基づいて領域を自動的に選択するために使用されてもよい、一式の選好であってもよい。
【0071】
さらなる実施形態によれば、選択された領域が考慮される解像度は、選択インターフェース部分830を使用して、事前に決定されるか、または明示的に設定されてもよい。デフォルト解像度レベルは、選択された領域の中にあるか否かにかかわらず、全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれるレベルである。選択されたレベルは、問い合わせ領域およびその内部を画定するために4分木ノードが使用されるレベルである。選択されたレベルは、最大レベルよりも高い解像度には簡単にならない。
【0072】
いくつかの実施形態によれば、特定解像度で選択された領域に重複する地球の全ての部分が保存される。大抵の場合、これは、選択された領域の中にある全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれる、最高解像度であってもよい。マスタグローブの他の部分については、背景またはデフォルト解像度が設定されてもよい。大抵の場合、これは、より低い解像度、または最低解像度でさえあってもよい。いったん1つ以上の選択が行われると、実施形態によれば、選択情報が選択モジュール722によって受信される。場合によっては、場所情報および解像度情報が受信される。他の場合において、場所情報のみが受信され、解像度情報は、選択モジュール830または画像表示820によって決定または推測される。
【0073】
パケットバンドラ722は、自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信してもよい。パケットバンドラ722は、実施形態によれば、マスタグローブサーバ710に対するパケット要求を生成してもよい。各パケット要求は、特定4分木に対する地理空間データを有する、パケットの要求を含んでもよい。一連のパケット要求が個別に生成されてもよい。パケット要求はまた、束状形式で生成されてもよい。パケットバンドラ722は、少なくとも1つの選択された領域の各層に対するパケット要求を生成してもよい。例えば、全ての地形層パケット要求が、ともに束にされてもよい。別のパケット要求束では、全ての画像層パケット要求が、ともに束にされてもよい。パケットが生成され、層ごとに束にされるため、データの変更がない、または必要とされない層が、マスタグローブサーバ710に対するパケット要求から省略されてもよい。更新された地理空間データが、生成された要求パケット束を使用して、マスタグローブサーバ710から受信されてもよい。
【0074】
例示的な実施形態では、パケットバンドラ722は、地球の領域を表す、マスタグローブサーバ710からのデータのパケットを受信してもよい。多くの場合において、パケット束が使用されてもよい。パケット束は、最大サイズ(例えば、2GB)を有する、限定数のファイルの中の多数のインデックス付きパケットを記憶する手段を提供してもよい。パケットは、「ネットワーク準備完了」状態で記憶されてもよいため、束から抽出し、選択された問い合わせ領域および解像度に対応するパケット束の一部分上で選択する、グローブカッタ724へ直接渡すことができる。パケットバンドラ722は、データの変更があるかどうかを決定するグローブカッタ724に、これらのパケット束を転送してもよい。例示的な実施形態では、変更または更新を含有するパケットのみが、携帯用グローブ730等を通して、デルタ更新として転送される。携帯用グローブ730は、1つ以上のパケット束ディレクトリを含有する、ディレクトリを含んでもよい。データファイルおよびパケット束のインデックスファイルが、単一のディレクトリの中の同じレベルで記憶される。インデックスファイルは、4分木経路アドレスによって順序付けられてもよく、データファイルIDおよび任意のパケットに対するファイルへのオフセットを見出すように、それに二分検索を行うことができる。パケット種類は、インデックスに記憶されてもよいため、グローブ全体を単一のパケット束に入れることが可能である。さらなる実施形態によれば、パケット束は、層ごとに受信または切断されてもよい。
【0075】
実施形態によれば、グローブカッタ724は、返信されたパケット束の中の更新された地理空間データに基づいて、新しい携帯用グローブを作成するように構成されてもよい。更新された地理空間データは、古い携帯用グローブ、またはローカルデバイス740からの要求に関係する情報と比較されてもよい。グローブカッタ724は、周期的冗長チェック(CRC)等のチェックサムまたはハッシュサムを行うことによって、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較してもよい。グローブカッタ724はまた、高い確率で2つのデータ収集の違いを検出するために、任意の他の演算を使用してもよい。冗長性は、比較に基づいて新しい携帯用グローブから除外されてもよい。結果として、更新された地理空間データと古い携帯用グローブとの間の違いのみが残る。比較はまた、層ごとに行われてもよい。
【0076】
グローブカッタ724は、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成し、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブをローカルデバイスに提供してもよい。ローカルデバイス上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、更新されている、選択された領域をレンダリングすることができるように、ローカルデバイス740は、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる。グローブカッタ724は、更新された地理空間データに基づいて、携帯用グローブに対する新しい4分木パケットを作成してもよい。
【0077】
実施形態によれば、グローブカッタ724は、グローブを切断するための単純なcgi-bin pythonインターフェースを伴ってもよい。カッタページ内のJava(登録商標)Scriptコードが、標準AJAX技法を介して一連のコマンドを送信して、グローブを構築してもよい。
【0078】
送信されるコマンド例は、以下を含んでもよい。
【0079】
【化1−1】
【0080】
【化1−2】
グローブカッタ724は、グローブを構築するにつれて、情報ファイルを作成してもよい。このファイルは、グローブを生成するように実行された主要コマンドの全てを含有し、ファイル自体がグローブに含まれる。グローブがサービス提供されている時にファイルにアクセスするためには、http://localhost:8888/earth/info.txtを使用する。
【0081】
例示的なシステム700の携帯用グローブ730は、実施形態によれば、GISにおける携帯用グローブ730をレンダリングするように構成される、ローカルデバイス740等のローカルデバイスに伝送されてもよい。例えば、ローカルグローブサーバ742が、携帯用グローブ730を他のローカルデバイスにレンダリングするために使用されてもよい。ローカルグローブサーバ742は、ローカルデバイス740上のGoogle Earthサーバ等のローカルホストサーバであってもよい。ローカルデバイス740はまた、Google EarthクライアントまたはGoogle Earthビューア等のクライアントを使用して、携帯用グローブ730をレンダリングしてもよい。携帯用グローブの選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。いくつかの実施形態によれば、グローブをローカルマシンのみによって視認するか、またはローカルネットワーク上の少数のユーザと共有することができるように、サーバは、ローカルホストのみおよび共通の供給の両方をサポートしてもよい。
【0082】
図9は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的な方法900を図示するフローチャートである。ステップ902では、少なくとも1つの選択された領域に基づく、更新された地理空間データの要求が、ローカルデバイス740から受信される。ローカルデバイス740は、選択された領域の各層に対するパケット要求または要求パケット束を生成してもよい。要求パケット束は、グローブカッタサーバ720に伝送される。グローブカッタサーバ720は、要求パケットが利用可能であり、更新されるかどうかを決定する。要求パケット束が利用不可能である、または更新されない場合、グローブカッタサーバ720は、要求をマスタグローブサーバ710に送信する。いくつかの実施形態では、要求は、マスタグローブサーバ710に直接送信されてもよい。データ差異チェックが、パケットバンドラ722によって、またはマスタグローブサーバ730によって行われてもよい。
【0083】
ステップ904では、グローブカッタサーバ720が、生成された要求パケット束を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得する。パケットバンドラ722は、どのパケットが、どのような解像度で、更新要求に必要とされるかを決定する。ステップ906では、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブ730を作成するために、新しい更新されたパケット束が使用される。冗長グローブデータが、比較に基づいて新しい携帯用グローブから除外されてもよい。例えば、グローブカッタ724は、新しい携帯用グローブの作成中に変化を含有しないパケット束を除去してもよい。
【0084】
最終的に、ステップ908では、グローブカッタ724が、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブをローカルデバイスに提供する。ローカルグローブサーバ742を使用して、ローカルデバイス740上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で更新されたグローブをレンダリングすることができるように、ローカルデバイスは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示してもよい。
【0085】
層またはチャネル別にパケット要求を束にすることは、2xから10xへ効率を向上させ、各要求に対していくつかの特定数のパケットの束を得てもよい。実施形態によれば、デルタグローブを作成するために、グローブカッタ724は、デルタまたは新しい携帯用グローブが更新することを目的としている、古い携帯用グローブを常に有してもよい。それは、選択された領域の4分木ノードを包む4分木ノードの近傍で更新を探すのみであってもよい。これは、4分木ノードファイルならびに選択された領域のファイルを記憶することによって、より一般的にすることができる。デルタ効率を向上させるために、パケットバンドラ722は、パケット要求に付加される、古い携帯用グローブからの各束要求の中のパケットに対する周期的冗長チェックサム(CRC)を事前計算する。次いで、切断されている新しいマスタグローブのマスタグローブサーバが、応答に対するパケットを集めるにつれてCRCを計算する。CRCが合致する場合、サーバは、パケットよりもむしろNO_CHANGE(変化なし)フラグを送信する。そうでなければ、パケットが送信され、デルタカッタが、各パケットを古い携帯用グローブからのパケットと区別し、改変された、または以前に存在しなかったものを、新しい携帯用グローブファイル(デルタまたはgld)に保存する。デルタはしばしば、利用可能な層(チャネル)の一部のみの変化を表すため、このアプローチは、グローブカッタサーバ720とマスタグローブサーバ710との間のデータ転送を多大に低減するべきである。新しい携帯用グローブのファイル形式は、古い携帯用グローブのファイル形式と同一となるが、それが含有するパケットおよび古い携帯用グローブ内に含有されるパケット(ベースgld)の両方を表す、dbrootおよび4分木を含有する。
【0086】
新しい4分木および新しいパケットの両方を新しい携帯用グローブに記憶することの組み合わせは、供給される際に、変化していない、削除された、改変された、および新しいパケットがグローブにおいて表されてもよいことを保証する。新しい、および改変されたパケットは、新しい携帯用グローブファイルの中にある。変化していないパケットは、古い携帯用グローブファイルの中にある。削除されたパケットは、依然として古い携帯用グローブファイルの中にある場合があるが、4分木ノードにおいて表されないため、要求されるべきではない。
【0087】
図10は、実施形態による、ローカルデバイス上で更新された携帯用グローブをレンダリングするためのローカルデバイス740の例示的な略図を示す。ローカルデバイス740は、ローカルグローブサーバ742ならびにリクエスタ1010、およびグローブクリエータ1012を含んでもよい。リクエスタ1010は、選択された地理空間領域に対する問い合わせ入力に応答してもよい。グローブクリエータ1012は、リクエスタ1010によって提出された問い合わせに応じて、新しい携帯用グローブを受信する。グローブクリエータは、新しい携帯用グローブおよび既存または古い携帯用グローブへの任意の参照を用いて、更新された携帯用グローブをレンダリングする。
【0088】
更新された携帯用グローブは、1)グローブファイルを既存のグローブファイルに付加する、または2)携帯用グローブを合併させるといった、少なくとも2つの方法で作成されてもよい。実施形態では、グローブクリエータ1012は、新しい携帯用グローブを古い携帯用グローブに付加し、古い携帯用グローブのインデックスを更新してもよい。更新されたグローブは、古い携帯用グローブの更新された部分についてレンダリングされてもよい。これらの新しい更新された携帯用グローブは、別個のファイルと同じように扱われてもよい。
【0089】
別の実施形態では、グローブクリエータ1012は、新しい携帯用グローブを古い携帯用グローブと合併してもよい。2つ以上のグローブがともに連鎖されてもよく、その場合、いずれのデータもより高いグローブで見出されない場合、より低いランクのグローブがアクセスされる。最高ランクのグローブは、マスタグローブとなり、dbrootおよび更新されたグローブに対する4分木パケットを供給する。尺度の感覚を得るために、携帯用グローブは、4.7GBであってもよいが、4分木は、わずか2.1MBであるため、毎回4分木を再構築および複写することは、膨大な負担である。デルタが、元のグローブに対して、または最後のグローブに対して実施されてもよい。前者は、初期デルタグローブの破棄を可能にし、これは、変化が全て同じ地域の中にある傾向がある場合に特に有用である。後者は、特に異なる領域を更新することを伴う場合に、後続のデルタを初期のデルタよりも小さくする場合がある。
【0090】
新しい携帯用グローブは、古い携帯用グローブに融合されてもよく、それは次いで、任意の他の携帯用グローブファイルと同じ供給速度をサポートする。これは、新しいおよび古い携帯用ファイルの両方に対するストリームを伴う単一パスで行うことができる。これは、組み合わせられた元の古い携帯用グローブおよび新しい携帯用グローブとほぼ同じくらいの大きさである、更新されたグローブを一時的に記憶するのに十分な記憶を必要としてもよい。それは、削除されたパケット、冗長ファイル、および元の4分木が全て排除されるため、わずかに小さくなる場合がある。いったん融合が完了すると、古いおよび新しい携帯用グローブは削除されてもよい。
【0091】
別の実施例では、グローブクリエータ1012は、古い携帯用グローブdbrootファイルを更新されたdbrootファイルと置換し、古い携帯用グローブのインデックスを更新し、更新されたdbrootファイルを使用して、更新された携帯用グローブをレンダリングしてもよい。さらなる実施形態によれば、dbrootファイルが書き換えられてもよい。例えば、アイコンへの経路がdbRootから抽出されてもよい。これらの経路は、相対的であるため書き換えられないが、アイコンはソースから集められる。キーホールマークアップ言語(KML)および検索のための経路は、特定サーバアドレスおよびポートで書き換えられる。コマンドラインツールは、携帯用サーバ以外の別個のサーバがこれらの機能を果たすために使用される場合に、これらのアドレスおよびポートが独立して特定されることを可能にする。元のkmlアドレスは、ファイルに保存され、kmlおよび参照ファイルの全てを携帯用グローブの中へ集めるためのシードアドレスとして使用することができる。
【0092】
アドレスは、以下等のGET変数を介して制御することができる。
FORCE_PORTABLE_SERVER-書換のためのデフォルトサーバアドレス(デフォルトは「localhost」である)。
FORCE_PORTABLE_PORT-書換のためのデフォルトサーバポート(デフォルトは「9335」である)。
FORCE_PORTABLE_PREFIX-書換のためのデフォルトサーバプレフィックス(「http」または「https」)。
FORCE_SEARCH_SERVER-検索サーバアドレス(デフォルトは携帯用サーバアドレスである)。
FORCE_SEARCH_PORT-検索サーバポート(デフォルトは携帯用サーバポートである)。
FORCE_KML_SERVER-kmlサーバアドレス(デフォルトは携帯用サーバアドレスである)。
FORCE_KML_POR-kmlサーバポート(デフォルトは携帯用サーバポートである)。
【0093】
図11は、実施形態による、GISにおける更新された携帯用グローブをレンダリングするための例示的な方法1100を図示するフローチャートである。ステップ1102では、リクエスタ1010が、古い携帯用グローブを更新するように、少なくとも1つの選択された領域に対する更新された地理空間データを、グローブサーバまたはグローブカッタから要求する。例示的な実施形態では、少なくとも1つの選択された領域は、古い携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。グローブクリエータ1012は、例えば、マスタグローブサーバ710から、または間接的にグローブカッタサーバ720から、更新された地理空間データを受信する。ステップ1104では、グローブクリエータ1012が、新しい携帯用グローブを取得し、1つ以上の古い携帯用グローブを参照する。次に、ステップ1106では、グローブクリエータ1012が、新しい携帯用グローブおよび参照された古い携帯用グローブを用いて、更新された携帯用グローブを作成する。最終的に、ステップ1108では、更新された携帯用グローブが、ローカルグローブサーバ742を使用して、表示ローカルデバイス740における自転地球GISでレンダリングされる。
【0094】
いったん新しい携帯用グローブが生成されると、以前に説明された方式で、対応する古い携帯用グローブと協調して供給されてもよい。手短に言えば、新しい携帯用グローブは、そこから全てのパケットおよびファイルが最初に要求される、マスタグローブの役割を果たしてもよい。パケットが欠落している場合、古い携帯用グローブが求められ、パケットがそれから要求される。古い携帯用グローブは、大概、その名前および作成日別に、新しい携帯用グローブによって一意的に識別および参照される。1つよりも多くの新しい携帯用グローブファイルがある場合、古い携帯用グローブに到達するまで、最新から最も古いものまで同様に連結することができる。
【0095】
別の実施形態によれば、1つだけのパケット束ファイルが作成されてもよい。データパケット束は、上記で説明されるように明確に異なるパケット束に分離するよりもむしろ、画像、地形、およびベクトルパケットで構成される。このアプローチの1つの利益は、データパケット束が通常、他のファイルの全てよりもはるかに大きくなるため、データの全てを再びコピーする必要を妨げるために、グローブファイルの始まりとして使用できることである。4分木は、これらが異なる時に書かれるため別個にされるが、インデックスの中で、それらに対するプレースホルダの中に入れることが可能である。4分木パケット束ファイルおよびそのインデックス、ならびに様々なファイルが、データパケット束ファイルおよびそのインデックス上に付加される。様々なファイルに対するファイルインデックス、データパケット束インデックス、4分木パケット束ファイルおよびそのインデックスが、次に付加される。ファイルインデックスは、ファイル名、グローブファイルへのオフセット、およびファイルサイズから構成される。ファイルの名前は、グローブカッタによって制御されるため、ネームスペースの問題がない。最後の8バイトは、ファイルインデックスを見出すことができるように、オフセット、およびグローブファイル全体に対するCRCから成る。
【0096】
このアプローチは、デルタ出版アプローチに従う。デルタグローブファイルは、別のグローブファイルへ、またはファイルインデックスの中の別のデルタグローブファイルへの参照も含有することを除いて、グローブファイルと同一となる。古い携帯用グローブファイルおよび1つ以上の新しい携帯用グローブファイルを、単一の更新されたグローブファイルに統一することは簡明となる。そのようなツールは、フェイルオーバーアプローチに依存するため、性能を劣化させる場合があるので、ファイルと関連付けられた新しい携帯用グローブファイルの数が大きくなりすぎることを可能にしないために有用となる。
【0097】
携帯用プロキシサーバは、実施形態によれば、ユーザが、他のマシン上で供給されている携帯用グローブにアクセスすることを可能にする。それらのクライアント、すなわち、Google Earthおよび3D Pluginについては、携帯用およびプロキシサーバの両方が、常に、何らかの特定ポート上のローカルホスト上にあると思われる。これは、dbrootにおけるKML経路および検索タブのハードコーディングを可能にする。ユーザがキーを特定しない場合、ローカルマシンのみがローカルホストを通してグローブにアクセスすることができる。ユーザがキーを特定する場合、自分のマシン上にプロキシサーバを有する他者とそれを共有することができる。ユーザは、携帯用サーバのIPアドレスおよび共有キーを用いてプロキシサーバを起動する。グローブは、マシン上でローカルに供給されているかのように見なすことができる。
【0098】
キーは、簡単であるがかなり効果的なセキュリティを提供する。それは、各プロキシサーバのIPアドレスと組み合わせられ、ダイジェストとして渡される。これは、仲裁者攻撃がかなり困難であることを意味する。携帯用サーバを再起動することによってキーを変更することが常に容易であるため、短時間継続しさえすればよい。グローブがもはや使用しなくなった後にキーを復号することは、人々が常にキーを変更していることを仮定すると目的がない。実施例として、ユーザが10人の部屋に入り、グローブを共有したいが、共有ネットワークしか利用可能ではない場合、ユーザは、全員にキーを教え、そのキーを使用し始めてもよい。他のユーザは、そのキーを使用してプロキシサーバを起動する。
【0099】
本発明の側面は、GISにおける地理的な場所に関係する画像およびデータに使用することができるが、本発明の実施形態は、地理的な場所または建築物に限定されない。本発明の側面はまた、製造、工学的設計、研究、医学、物理学、生物学、地質学、天文学、建築、娯楽、スポーツの分野、または種々の視点からの撮像を伴う任意の他の分野で、任意のファイルベースのデータを記憶、転送、および確保する手段として使用することもできる。
【0100】
例示的なシステム100-400、700-800、あるいは1000、および/または方法500-600、900、あるいは1100、またはそれらの任意の部品または機能に対する本発明の側面は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、その上に記憶された命令を有する有形コンピュータ可読またはコンピュータ使用可能記憶媒体、またはそれらの組み合わせを使用して実装されてもよく、1つ以上のコンピュータシステムまたは他の処理システムで実装されてもよい。
【0101】
本発明は、特定機能の実装およびそれらの関係を図示する機能的構成要素を用いて、上記で説明されている。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜上、本明細書では恣意的に画定されている。特定機能およびそれらの関係が適切に果たされる限り、代替的な境界を画定することができる。
【0102】
具体的実施形態の先述の説明は、本発明の一般概念から逸脱することなく、必要以上の実験を伴わずに、当業者の範囲内の知識を適用することによって、他者が、種々の用途のために、そのような具体的実施形態を容易に修正する、および/または適合させることができる、本発明の一般性質を完全に明らかにする。したがって、そのような適合および修正は、本明細書で提示される教示および誘導に基づいて、開示された実施形態の同等物の意味および範囲内であることを目的としている。本明細書の用語または表現が、教示および誘導を踏まえて当業者によって解釈されるように、本明細書の表現または用語は、限定ではなく説明の目的のためであることを理解されたい。
【0103】
本発明の幅および範囲は、上記の例示的な実施形態のうちのいずれかによって限定されるべきではないが、以下の請求項およびそれらの同等物のみに従って定義されるべきである。
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本明細書で説明される実施形態は、地理情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
地理情報システム(GIS)は、地理空間座標系に従って、データ要素を捕捉、記憶、管理、および表示する。例えば、Google Earthは、地球の表面を表す3次元幾何学形状にわたって、衛星画像、地形、ベクトル、および他のデータをレンダリングする。Google Earthユーザは、地理的な場所に対応するデータおよび画像が様々な程度の詳細で表されている間に、仮想地球の周囲で「飛ぶ」またはナビゲートすることができる。
【0003】
このユーザ体験を提供するために、膨大な量の地理空間データが体系化され、「グローブ」の中へ索引付けられてもよい。グローブは、画像、地形、およびベクトルを容易にクライエントへ供給することができるような方法で体系化される、いくつかの束状ファイルを含有するディレクトリ階級である。高解像度グローブは、ナビゲート可能なグローブを作成するようにともに融合される、数10テラバイトの画像、地形、およびベクトルデータを体系化することによって作成される。融合されたグローブは、任意の視点への円滑なパニングおよびズーミングを可能にし、大量のデータのコンテキスト内視認を可能にする。グローブは、探査ならびに特定の特徴の検索の両方をサポートする。
【0004】
これらのグローブは、グローブのデータをそれらの「自転地球」クライエントに提供する中央サーバへのアクセスに依存する、産業および政府アナリストならびに運用ユーザのための非常に貴重なツールである。しかしながら、時折、そのようなアクセスが利用可能ではない。例えば、地上の軍事的な第1応答者または救援活動が、関心の地域に関連するグローブデータにアクセスする必要があるが、大型中央グローブに接続する方法がない場合があり、または短期間にわたる限定された接続しか持たない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本明細書で説明される実施形態は、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するためのシステムおよび方法を参照する。実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを提供するための方法は、問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースを問い合わせるステップを含んでもよい。問い合わせ情報は、人口統計的要因、歴史的要因、政治的要因等に基づくパラメータを含んでもよい。例えば、問い合わせ情報は、ある集団を有する都市または居留区を含んでもよい。データベースクエリは、適格都市の有界地域について、緯度および経度座標等の地理座標を返信してもよい。地理座標は、選択された解像度レベルに基づいて、4分木アドレスに変換されてもよい。方法は、4分木アドレスに基づいて、マスタグローブの地理的領域に対応する少なくとも1つの選択された領域を決定してもよい。
【0006】
マスタグローブからの地理空間データは、選択された領域に基づいて体系化されてもよい。これは、1つ以上の選択された領域の4分木を含んでもよい。方法はさらに、体系化された地理空間データに基づいて携帯用グローブを作成してもよい。携帯用グローブは、マスタグローブよりも小さく、携帯用グローブの残りの部分よりも選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備える。最終的に、方法は、GISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ携帯用グローブを伝送する。選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。
【0007】
別の実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを提供するためのシステムは、問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースに問い合わせ、地理座標を4分木アドレスに変換し、4分木アドレスに基づいて、マスタグローブの地理的領域に対応する少なくとも1つの選択された領域を決定するように構成される、選択モジュールを含んでもよい。システムはまた、少なくとも1つの選択された領域に基づいて、マスタグローブからの地理空間データを体系化し、体系化された空間データに基づいて携帯用グローブを作成するように構成される、融合モジュールを含んでもよい。携帯用グローブは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、1つ以上のデータファイルを備えてもよい。システムはさらに、GISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ携帯用グローブを伝送するように構成される、伝送器を含んでもよい。携帯用グローブの選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。
【0008】
さらなる実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを更新するための方法は、自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信するステップを含んでもよい。パケット要求が、少なくとも1つの選択された領域の各層に対して生成されてもよい。方法はまた、生成された複数のパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得するステップも含む。一連のパケット要求が、個別に、または束状形式で生成されてもよい。新しい携帯用グローブが、更新された地理空間データに基づいて作成される。新しい携帯用グローブは、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて作成されてもよい。新しい携帯用グローブは、古い携帯用グローブから等の冗長グローブデータを伴わずに作成されてもよい。次いで、方法は、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブをローカルデバイスに提供するステップを含む。ローカルデバイス上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、更新されたグローブをレンダリングすることができるように、ローカルデバイスは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる。
【0009】
別の実施形態によれば、GIS用の携帯用グローブを更新するためのシステムは、自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信し、選択された領域の各層に対するパケット要求を生成し、生成されたパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得するように構成される、パケットバンドラを含んでもよい。システムはまた、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成するように構成される、グローブカッタを含んでもよい。新しい携帯用グローブは、冗長グローブデータを伴わずに作成されてもよい。グローブカッタはまた、体系化された地理空間データに基づいて、更新された携帯用グローブを作成し、古い携帯用グローブを参照して、更新された携帯用グローブをローカルデバイスに提供するように構成されてもよい。ローカルデバイス上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、選択された領域をレンダリングすることができるように、ローカルデバイスは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる。
【0010】
さらなる実施形態によれば、GIS用のローカルデバイス上で更新された携帯用グローブをレンダリングするための方法は、自転地球GISを表示するために使用される古い携帯用グローブを更新するように、少なくとも1つの選択された領域に対する更新された地理空間データをグローブサーバから要求するステップを含んでもよい。少なくとも1つの選択された領域は、古い携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。方法はまた、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブを取得するステップを含んでもよい。方法はさらに、新しい携帯用グローブおよび参照された古い携帯用グローブを用いて、更新された携帯用グローブを作成するステップを含んでもよい。方法は、自転地球GISにおいて更新された携帯用グローブをレンダリングするステップを含んでもよい。
【0011】
別の実施形態によれば、GIS用のローカルデバイス上で更新された携帯用グローブをレンダリングするためのシステムは、自転地球GISを表示するために使用される古い携帯用グローブを更新するよう、少なくとも1つの選択された領域に対する更新された地理空間データをグローブサーバから要求するように構成されるリクエスタを含んでもよい。少なくとも1つの選択された領域は、古い携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。リクエスタは、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブを取得してもよい。システムはまた、新しい携帯用グローブおよび参照された古い携帯用グローブを用いて、更新された携帯用グローブを作成し、自転地球GISにおける更新された携帯用グローブをレンダリングするように構成される、グローブクリエータを含んでもよい。
【0012】
添付図面を参照して、さらなる実施形態、特徴、および利点、ならびに種々の実施形態の構造および動作が、以下で詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付図面を参照して、実施形態が説明される。図中、類似参照番号は、同一または機能的に同様の要素を示してもよい。要素が最初に現れる図面は、概して、対応する参照番号の中の最左の数字によって示される。
【図1】図1は、本発明の実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するためのシステムの略図である。
【図2】図2は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するためのシステムの略図である。
【図3】図3は、実施形態による、関心の領域を選択することの表示例である。
【図4】図4は、実施形態による、4分木ノードの選択の略図である。
【図5】図5は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するための方法を図示するフローチャートである。
【図6】図6は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するための方法を図示するフローチャートである。
【図7】図7は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを更新するためのシステムの略図である。
【図8】図8は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを提供するための表示例である。
【図9】図9は、実施形態による、GIS用の携帯用グローブを更新するための方法を図示するフローチャートである。
【図10】図10は、実施形態による、GIS用の更新された携帯用グローブをレンダリングするためのシステムの略図である。
【図11】図11は、実施形態による、GIS用の更新された携帯用グローブをレンダリングするための方法を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(本発明の詳細な説明)
特定の用途の例証を参照して、実施形態が本明細書で説明される。本発明は実施形態に限定されないことを理解されたい。本明細書で提供される教示にアクセスできる当業者であれば、その範囲内の付加的な修正、用途、および実施形態、ならびに実施形態が著しく有用となる付加的な分野を認識するであろう。
【0015】
Google Earthは、地球の表面を表す3次元幾何学形状にわたって、衛星画像および他のデータをレンダリングする。この地理空間データは、「グローブ」、または画像、地形、およびベクトルをGoogle Earthサーバまたはクライアントに供給するために使用することができる、いくつかのパケット束(ファイル)を含有するディレクトリ階級の中へ体系化され、索引付けられてもよい。高解像度グローブは、種々のソースからの種々の解像度における数10テラバイトの画像、地形、およびベクトルデータを使用し、ナビゲート可能なグローブを作成するように地理空間データをともに融合することによって体系化されてもよい。融合されたグローブは、任意の視点への円滑なパニングおよびズーミングを可能にし、大量のデータのコンテキスト内視認を可能にする。
【0016】
グローブは、グローブのデータを「自転地球」クライアントに提供する中央サーバにアクセスできる、産業および政府アナリストにとって貴重なツールである。しかしながら、時折、そのようなアクセスが利用可能ではない。例えば、地上の軍事的な第1応答者または救援活動が、現在の場所に関連するグローブデータにアクセスする必要があるが、大型中央マスタグローブに接続する方法がない場合がある。いくつかの解決法は、ユーザのローカルラップトップに資源集約的なグローブ融合過程を強要することを伴っている。しかしながら、ラップトップおよびローカルデバイスは、融合過程を取り扱うことができない場合がある。また、多くの異なる関心の領域がある場合、これは、大型データベース管理引受となり、既存のシステムを伴う展開は決して簡明ではない。
【0017】
本明細書で説明される実施形態は、携帯用グローブを地理情報システム(GIS)に提供することに関する。多くの実施形態によれば、携帯用グローブは、画像、地形、およびベクトルデータを含む、大型中央グローブである、マスタグローブから選択される1つ以上の領域に基づいて作成されてもよい。携帯用グローブは、ローカルコンピュータデバイスに伝送し、ローカルデバイス上の「自転地球」クライアントまたはサーバによってレンダリングすることができる、新しく潜在的にはるかに小さいグローブであってもよい。携帯用グローブは、ネットワーク接続を伴って、または伴わずに使用されてもよく、地上の人々に容易に配信することができる。例えば、図1は、都市に位置するマスタグローブサーバ110を示す。関心の領域が選択され、携帯用グローブが作成されてローカルデバイス120に供給される。地球の選択された領域は、より遠隔にあり、ローカルデバイス120は、ネットワーク接続を伴わずに動作する。場合によっては、ネットワーク接続があってもよいが、グローブのデータ転送に適切に対処するのに十分な帯域幅ではない。多くのユーザが、境界明瞭な関心の領域を有する傾向があるため、その全体でグローブにアクセスする必要はなく、そのわずかな部分のみにアクセスする。携帯用グローブは、容易に持ち運びに便利な能力をサポートする、軽量解決法である。
【0018】
(システム例)
図2は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的なシステム200を示す。システム200は、携帯用グローブ230をローカルデバイス220に伝送することができる、マスタグローブサーバ210を示す。マスタグローブサーバ210は、選択モジュール212と、融合モジュール214と、マスタグローブレポジトリ216と、伝送器218とを含んでもよい。
【0019】
マスタグローブサーバ210は、プロセッサベースのコンピュータデバイスであってもよい。他の場合において、マスタグローブサーバ210は、プロセッサベースのコンピュータデバイス上で実行されるソフトウェアであってもよい。コンピュータデバイスは、1つ以上のプロセッサを有する、任意の種類のデバイスとなり得る。例えば、コンピュータデバイスは、ワークステーション、モバイルデバイス(例えば、携帯電話、携帯情報端末、タブレット、またはラップトップ)、コンピュータ、サーバ、コンピュータクラスタ、サーバファーム、ゲームコンソール、セットトップボックス、キオスク、埋込式システム、または少なくとも1つのプロセッサおよびメモリを有する他のデバイスとなり得る。本発明の実施形態は、コンピュータデバイスの中のプロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。さらなる実施形態によれば、マスタグローブサーバ210は、マスタグローブレポジトリ216等の1つ以上のデータベースを含んでもよい。ローカルデバイス220はまた、コンピュータデバイスであってもよい。
【0020】
マスタグローブサーバ210は、実施形態によれば、コンピュータソフトウェアまたはデータを実行または提供するように構成されてもよい。そのようなソフトウェアまたはデータは、地理情報システム(GIS)の中等で、高解像度画像をレンダリングまたは供給するグラフィックアプリケーションに関してもよい。これらのソフトウェアアプリケーションは、マスタグローブサーバ210上のユーザインターフェースに表示されてもよく、またはローカルデバイス220等のクライアントコンピュータ上のユーザインターフェースに供給され、その上で表示されてもよい。ユーザインターフェースは、ローカルデバイス220上で実行されるウェブベースのアプリケーションを通して供給されてもよい。ウェブベースのアプリケーションは、ウェブブラウザを含んでもよい。ウェブベースのアプリケーションはまた、マスタグローブサーバ210からコンテンツを読み出し、マスタグローブサーバ210にコンテンツを提供する、シンクライアントアプリケーションを含んでもよい。
【0021】
実施形態によれば、ユーザまたは管理者が、地球の1つ以上の地理的領域を選択してもよい。これらの領域は、マスタグローブから選択されてもよい。領域選択は、選択モジュール212を使用して行われてもよい。いくつかの実施形態によれば、選択モジュール212は、ユーザがマスタグローブから領域を選択することを可能にするよう、ユーザインターフェースを提供するように構成されてもよい。マスタグローブは、マスタグローブレポジトリ216に記憶されてもよい。ユーザインターフェースは、ユーザが地球の仮想表示の周囲を回転し、ナビゲートすることを可能にする、いくつかのツールを提供してもよい。例えば、ユーザインターフェースは、Google Earthインターフェースであってもよい。場合によっては、ある領域が、マスタグローブと関連付けられる検索データまたはテーブルを使用して検索されてもよい。
【0022】
地理的領域は、マスタグローブから選択されてもよい。選択された領域は、時折、関心の領域(ROI)、またはユーザが特定の関心を示した任意の限局地域であってもよい。領域は、いくつかの方法、例えば、長方形、楕円形、多角形、または特定の地域に焦点を絞る任意の他の方法によって選択されてもよい。実施形態によれば、ユーザまたは管理者が、関心の領域を包含する多角形を描くことによって、領域を選択してもよい。領域はまた、複数の多角形を使用して選択されてもよい。
【0023】
図3は、実施形態による、選択インターフェース310等のユーザインターフェースの表示例300を図示する。場合によっては、選択インターフェース310は、選択モジュール212によって提供されてもよい。大抵の場合、選択インターフェース310は、ウェブブラウザウィンドウ等のウェブベースのアプリケーションウィンドウを通して表示されてもよい。この場合、選択インターフェース310は、表示ツール318を用いてナビゲートまたは操作されてもよい、国316の画像312を示す。地球の領域は、多角形314を使用して選択されてもよい。場合によっては、選択インターフェース310は、多角形構築過程を通してユーザを誘導するように、異なる色の線または付加的な図形の助けを示すことができる。他の場合において、選択インターフェース310は、長方形のフレーム等の多角形の選択形状を提供してもよい。
【0024】
マスタグローブは、実施形態によれば、いくつかのレベルを伴う層状であってもよい。各レベルは、ある解像度で画像をレンダリングしてもよい。所与のレベルで、表面は、4分木ノード等のいくつかのデータノードでできていてもよい。4分木は、各内部ノードが最大で4つの再帰的に細分された領域を有する、ツリーデータ構造である。例えば、いくつかの4分木ノードが、所与の解像度レベルに存在してもよい。より高い解像度レベルが利用可能である場合、次の解像度レベルは、元のレベルが1つの4分木ノードを有した場合に、4つの4分木ノードを有する。
【0025】
さらなる実施形態によれば、多角形が考慮される解像度は、他の選択インターフェースツール318を使用して、事前に決定されるか、または明示的に設定されてもよい。デフォルト解像度レベルは、選択された領域の中にあるか否かにかかわらず、全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれるレベルである。多角形レベルは、多角形およびその内部を画定するために4分木ノードが使用されるレベルである。多角形レベルは、最大レベルよりも高い解像度には簡単にならない。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、特定解像度で多角形に重複する地球の全ての部分が保存される。大抵の場合、これは、選択された領域の中にある全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれる、最高解像度であってもよい。マスタグローブの他の部分については、背景またはデフォルト解像度が設定されてもよい。大抵の場合、これは、より低い解像度、または最低解像度でさえあってもよい。いったん1つ以上の選択が行われると、実施形態によれば、選択情報が選択モジュール212によって受信される。場合によっては、場所情報および解像度情報が受信される。他の場合において、場所情報のみが受信され、解像度情報は、選択モジュール212または融合モジュール214によって決定または推測される。
【0027】
実施形態によれば、所与の多角形レベルにおける多角形の頂点は、頂点を含有する、そのレベルにおける4分木ノードが、選択された領域に含まれることを保証してもよい。これらの頂点4分木ノードは、結果として、多角形レベルで画定される多角形の新しい頂点と考えられてもよい。次いで、この新しい多角形は、ピクセルとして4分木ノードを使用して、多角形レベルで「描かれ、塗りつぶされ」てもよい。図4は、実施形態による、4分木ノードの選択の略図例400を示す。この場合、各ブロックは、4分木ノードを表してもよい。多角形402は、選択された領域を画定してもよい。ノード404等の多角形402に含まれる全ての4分木ノードは、選択された領域の一部として含まれてもよい。ノード406は、選択された領域の外側にある。場合によっては、多角形402の縁が使用されなくてもよいため、縁の部分が選択された領域中の4分木ノードの外側にあることが可能である。全てのノードがより低いレベルで満たされる場合、実施形態によれば、より高い解像度のノードの全てに対するノード経路を記憶するよりもむしろ、4分木ノード経路が、そのより低いレベルのノードに対して記憶される。複数組のノード経路が、複数の関心の高解像度領域を作成するように付加されてもよい。
【0028】
さらなる実施形態によれば、携帯用グローブは、4分木を「歩かせる」ことによって構築される。ノードがデフォルト解像度レベルにある、またはそれ以下にある場合、それが特定するデータの全てが携帯用グローブに移動させられる。特定の高解像度の関心の領域内に入るノードについても同様である。この領域は、多角形レベルからより低いレベルへ移動するにつれて拡張する。ノードからのデータが保存されていない場合、ノードおよびその子の全てが4分木から除去される。
【0029】
さらなる実施形態によれば、携帯用グローブは、選択された領域の中にあるものを封入する、全レベルにおける4分木ノードを保存することによって、選択された領域がより低い解像度で表されることを確実にしてもよい。これは、多角形の縁に、およびある4分木ノード境界にどれだけ近いかに応じて、隣接する領域が、かなり高い解像度で含まれても含まれなくてもよいことを意味する。例えば、図4のノード408は、多角形の縁の上にある。隣接する領域が多角形に含まれなかったため、大きな関心ではなかった場合があるため、この挙動は妥当と見なされてもよい。この場合、これらの隣接する領域は、低解像度で関心の領域を見ることができるようにのみ含まれてもよく、これらの解像度で、それらのラスタまたはベクトルパケットにおける隣接する領域からの詳細を十分に有してもよい。他の実施形態では、画像ピクセルは、拡張する4分木ノード境界に応じて、異なるレベルで現れてもよい。特徴が、より高い解像度で見えてもよいが、いったん特徴が多角形と4分木ノードを共有しなくなると、解像度は向上しなくてもよい。
【0030】
さらなる実施形態によれば、選択モジュール212によって受信される選択情報は、新しい携帯用グローブのためにマスタグローブのどの部分を読み出すかを決定するために、融合モジュール214によって使用されてもよい。融合モジュール214は、選択された領域に基づいて、マスタグローブからの地理空間データを体系化するように構成されてもよい。融合モジュール214はまた、体系化された空間データに基づいて携帯用グローブを作成するように構成されてもよい。携帯用グローブは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備えてもよい。別の実施形態によれば、体系化するステップは、携帯用グローブが少なくとも1つの選択された領域に対してより高い解像度でレンダリングするために、より高い解像度で、少なくとも1つの選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。
【0031】
実施形態によれば、携帯用グローブは、マスタグローブから画像、地形、およびベクトルデータタイルおよびデータを読み出すことによって作成される。融合モジュール214がより低い解像度へ移動するにつれて、関心の領域に重複する任意のタイルおよびデータが保たれる。これは、関心の領域中の高い解像度特徴を見つけ、より低い解像度からズームインできることを確実にするのに役立つ。融合モジュール214は、マスタグローブからの全てのデータが保たれる時点である、デフォルト解像度に達するまで継続する。最終的に、特定の関心の領域内にある全ての検索可能なデータがデータベースから読み出される。
【0032】
読み出されたタイルおよび検索データは、携帯用グローブを構成する形態で記憶される。携帯用グローブは、任意のラップトップまたは携帯用記憶デバイスへ容易にダウンロードし、ネットワークを伴う、または伴わずにローカルサーバまたはクライアントを介してアクセスすることができる。データは、Windows(登録商標)、Mac OS X、およびLinux(登録商標)を含む、複数のプラットフォーム上で作動することができる、軽量サーバシステムによって供給される。
【0033】
融合モジュール214は、実施形態によれば、携帯用グローブを作成するためのキーホールファイル技法を使用するように構成されてもよい。例えば、キーホールフラットファイル(KFF)は、空間的に索引付けられる一式のデータパケットである。KFF技法は、参照することにより本明細書に組み込まれる、Chikai Ohazamaらへの米国特許第7,225,207号で開示されている。そのような技法は、Google Earthクライアント等のクライアントまたはサーバへのKFFデータの展開に使用される情報を含有する、dbrootファイルを含んでもよい。そのような場合において、融合は、dbrootファイルを書き換えるステップと、検索タブサーバの場所を変更するステップとを伴ってもよい。また、dbrootファイルからのアイコンが、携帯用グローブディレクトリへダウンロードされてもよい。高解像度4分木ノード、デフォルトレベル、および最高レベルが、携帯用グローブに対する4分木パケット、画像、地形、およびベクトルデータを得るために使用されてもよい。さらなる実施形態によれば、多角形が、データベースから検索データを取得するために使用されてもよい。検索データテーブルが、携帯用グローブディレクトリへ移動させられてもよい。別の実施形態では、携帯用グローブディレクトリは、圧縮TAR書庫として包まれ、ダウンロード可能な場所へ移動させられてもよい。
【0034】
別の実施形態によれば、パケット束は、最大サイズ(例えば、2GB)を有する、限定数のファイルの中の多数のインデックス付きパケットを記憶する手段を提供してもよい。パケットは、「ネットワーク準備完了」状態で記憶されてもよいため、束から抽出し、Google Earthサーバまたはクライアントあるいはローカルデバイスへ直接渡すことができる。携帯用グローブは、1つ以上のパケット束ディレクトリを含有する、ディレクトリを含んでもよい。データファイルおよびパケット束のインデックスファイルは、単一のディレクトリの中の同じレベルで記憶される。インデックスファイルは、4分木経路アドレスによって順序付けられてもよく、データファイルIDおよび任意のパケットに対するファイルへのオフセットを見出すように、それに二分検索を行うことができる。パケット種類は、インデックスに記憶されてもよいため、グローブ全体を単一のパケット束に入れることが可能である。
【0035】
別の実施形態によれば、dbrootがその関連4分木パケットと組み合わせられてもよいことを除いて、別個のパケット束が、パケット種類の大部分に使用されてもよい。これの理由は、例えば、メモリにインデックスのうちのいくつかをキャッシュ格納する場合があるが、十分な余地がなければそれらの全てをキャッシュ格納しないように、分離が、より完全なメモリ内キャッシュ格納オプションを提供することであってもよい。それはまた、あるパケット種類が低頻度で更新される場合があるため、デルタ更新の性能を向上させることもできる。
【0036】
パケット束ライタは、さらなる実施形態によれば、最初からパケット束を書き込むことのみをサポートしてもよい。新しいインデックスファイルおよび初期データファイルが作成されてもよい。次いで、パケットは、結果として生じるインデックスが順序通りであるように、正しい4分木順序で与えられてもよい。パケットはまた、いっぱいになるまで現在のデータファイルに付加されてもよく、次いで、新しいデータファイルが開始される。この順序付けられたアプローチは、2つのパケット束を合併させることを非常に簡明にする。
【0037】
別の実施形態によれば、初期パケット束リーダが、インデックスの2進ディスクベースの検索をサポートしてもよい。代替形態は、インデックスがメモリにキャッシュ格納されることを可能にしてもよい。リーダは、所与の4分木経路に対する索引項目の場所を特定し、データファイルのうちの1つの中のパケットを見出すために、その項目を使用してもよい。リーダはまた、呼び出しルーチンがパケット自体を直接読み取ることができるように、索引項目情報を単に返信することをサポートしてもよい。
【0038】
パケット束マージャは、実施形態によれば、2つの修正されたリーダと、標準ライタとを含んでもよい。1つのリーダは、優勢としてタグ付けされる。マージャは、起こった順番に両方のインデックスを横断し、どちらかのリーダが有するとしても、順序の中の次のパケットを把持し、そのパケットをライタに転送する。両方のリーダがパケットを有する場合、優勢なリーダのパケットが使用される。マージャは、2つの携帯用グローブが組み合わせられることを可能にする。マージャは、デルタ更新に有用となる。
【0039】
例示的なシステム200の伝送器218は、実施形態によれば、GISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイス220等のローカルデバイスに、携帯用グローブ230等の携帯用グローブを伝送するように構成されてもよい。例えば、ローカルグローブサーバ222が、携帯用グローブ230をレンダリングするために使用されてもよい。ローカルグローブサーバ222は、ローカルデバイス220上のローカルホストサーバであってもよい。ローカルデバイス220はまた、Google EarthクライアントまたはGoogle Earthビューア等のクライアントを使用して、携帯用グローブ230をレンダリングしてもよい。携帯用グローブの選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。いくつかの実施形態によれば、グローブをローカルマシンのみによって視認するか、またはローカルネットワーク上の少数のユーザと共有することができるように、サーバは、ローカルホストのみおよび共通の供給の両方をサポートしてもよい。
【0040】
(方法例)
図5は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的な方法500を図示するフローチャートである。ステップ502では、マスタグローブの地理的領域に対応する、少なくとも1つの選択された領域が受信される。選択情報は、例えば、選択モジュール212によって受信されてもよい。場合によっては、選択モジュール212は、選択情報を決定することを支援してもよい。
【0041】
実施形態例によれば、ユーザは、以下のステップを行って領域を選択してもよい。第1に、選択インターフェースおける関心の領域に近接する地球の地域を視認するユーザが、背景グローブに対する低レベル解像度にズームアウトしてもよい。ユーザは、この解像度をデフォルトレベルとして設定してもよい。例えば、ユーザは、図3の選択インターフェース310に示される「デフォルトレベルを設定する」ボタンをクリックしてもよい。次いで、ユーザは、関心の領域へとナビゲートしてもよい。ユーザは、ユーザが選択された領域を視認することを望む最高解像度にズームインしてもよい。次いで、ユーザは、この解像度を高解像度レベルとして設定してもよい。次いで、ユーザは、関心の領域の周囲で多角形を描くことによって、高解像度領域を選択してもよい。ソースサーバおよびグローブ名が特定されてもよい。
【0042】
ステップ504では、マスタグローブからの地理空間データが、選択された領域に基づいて体系化されてもよい。実施形態によれば、体系化は、より高い解像度で、選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。これは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、高い解像度で携帯用グローブをレンダリングするステップを提供してもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、画像、地形、およびベクトルデータに対するより高い解像度で、マスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。
【0043】
場合によっては、選択されたアセット種類が受信されてもよく、マスタグローブからの地理空間データが、選択されたアセット種類に基づいて体系化されてもよい。アセット種類は、画像、地形、およびベクトル等のグローブに含まれる異なる種類のデータを含むが、それらに限定されない。画像および地形は、データが画像の明度および地形の高度である、長方形のグリッド内のデータ値に対応するため、ラスタデータと見なされてもよい。ベクトルデータは、それらと関連付けられるメタデータを有する、形状、例えば、点、多角形、線分を指す。例えば、点は、都市の中心を指し、それと関連付けられる都市名および集団を有することができ、または多角形の線は、道路を表し、それと関連付けられる道路名を有することができる。
【0044】
体系化は、実施形態によれば、選択された領域に対する第1の解像度、およびマスタグローブの他の部分から読み出される地理空間データに対する第2の解像度を設定するステップを含んでもよい。より高いまたは最高解像度が、選択された領域に対して設定されてもよい一方で、デフォルトまたはより低い解像度が、マスタグローブの残りの部分に対して設定されてもよい。これらの解像度レベルは、領域選択過程中に、ユーザまたは管理者によって事前決定および/または選択されてもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、選択された領域について、マスタグローブから検索可能データを読み出すステップを含んでもよい。また、マスタグローブの他の部分からの検索可能データを含むことも可能であるが、この検索可能データは、グローブの残りの部分のより低い解像度と対応するように、より少ない量であってもよい。
【0045】
ステップ506では、携帯用グローブが、体系化された地理空間データに基づいて作成される。携帯用グローブは、マスタグローブよりも(データサイズが)小さく、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備えてもよい。これは、より高い解像度、および選択された領域に対して読み出され、体系化された、より大きいデータ、および選択されていない領域に対して読み出された、より少ないデータによるものである。場合によっては、グローブ作成または融合(または切断)が、異なるアセット種類に行われてもよく、または潜在的に異なる関心の領域とともに別々に管理されてもよい。実施形態によれば、ステップ504および506は、選択モジュール212、融合モジュール214、マスタグローブレポジトリ216、またはこれらのモジュールの任意の組み合わせを使用してもよい。
【0046】
他の実施形態によれば、携帯用グローブに対する地理空間データを提供するための他の技法が使用されてもよい。例えば、携帯用グローブは、マスタグローブからアセットデータを取り去り、厳密に選択された領域のアセットデータのためにアセットデータを残すことによって作成されてもよい。異なる技法が、異なるアセットに使用されてもよい。例えば、画像、地形、およびベクトルデータは、選択された領域と重複する地域に対するマスタグローブの地理空間データを含むことによって、携帯用グローブのために作成されてもよい。検索データは、厳密に選択された領域の中にあるデータのみについて読み出されてもよい。他のデータは、選択された領域の外側の全ての地域について取り去られてもよい。場合によっては、多重多角形領域が選択されてもよい。時には、ブールフラグが、地形およびベクトルの包含に使用されてもよい。他の場合において、携帯用グローブ検索は、外部検索から分離されてもよい。
【0047】
携帯用グローブは、ステップ508で、ローカルデバイスに伝送される。ローカルデバイスは、Google Earth等のGISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されてもよい。選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能であってもよい。また、より多くの地理空間データおよび検索データが、選択された領域と関連付けられてもよい。伝送器218が、このステップに使用されてもよい。実施形態によれば、ユーザは、グローブを構築することを選択し、次いで、提供されたURLリンクを辿って、作成された携帯用グローブをダウンロードしてもよい。
【0048】
別の実施形態によれば、ステップ502は、選択された領域の決定と置換されてもよい。さらなる実施形態によれば、ステップ508は、自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、選択された領域をレンダリングすることができるローカルデバイスへ携帯用グローブを提供するステップと置換されてもよい。場合によっては、いくつかの携帯用グローブが、以前の領域選択に基づいて、ローカルデバイスに利用可能であってもよい。他の場合において、携帯用グローブおよび他の携帯用グローブに対応する表示情報を提供するように構成される、カタログモジュールが、携帯用グローブをローカルデバイスに提供するために使用されてもよい。そのようなカタログは、無料または購入済み携帯用グローブの閲覧およびダウンロードを可能にしてもよい。
【0049】
加えて、選択された携帯用グローブをローカルデバイスに提供するように構成されるダウンローダが使用されてもよい。いったんローカルデバイス上の自転地球GISにおいて供給またはレンダリングされると、選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能であってもよい。いくつかの実施形態によれば、zipまたはgz TAR書庫が、ダウンロードされるグローブのために作成されてもよい。ダウンロードおよび解凍の内蔵一貫性チェック(CRC)も含まれてもよい。
【0050】
さらなる実施形態によれば、サーバおよびグローブ管理方法が使用されてもよい。例えば、体系化は、フィルタリング情報に基づいて、地理空間データをフィルタにかけるステップを含んでもよい。フィルタリング情報は、フィルタパラメータ、データ、またはメタデータ特徴を含んでもよい。フィルタリング情報はまた、許可、ライセンス情報、日付、ソース、ベクトル層、品質測定基準、または他のアセットメタデータを含んでもよいが、それらに限定されない。他の実施例では、デフォルトサーバは、ローカルデバイスまたは限定数のIPアドレスから接続を受け入れるのみであってもよい。1つのシナリオでは、IPアドレスは、サーバを再起動することによって消去することができるため、異なる使用パターンを過度に制約しない。暗号化も使用されてもよい。また、非常に集中的な関心の領域が、携帯用グローブへの不正アクセスの要求を制限するのに役立ってもよい。他の場合において、検索は、携帯用グローブの範囲を限定しやすい場所であってもよい。デフォルトとして、dbroot検索URLが、ローカルホストを再び指し示すためだけに設定されてもよい。
【0051】
図6は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的な方法600を図示するフローチャートである。ステップ602では、データベースが、問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標について問い合わせられる。データベースは、ローカルまたは遠隔に位置してもよい。問い合わせ情報は、一式のパラメータによって自動的に生成されてもよく、またはユーザ選択されてもよい。問い合わせ情報はまた、例えば、選択モジュール212によって受信されてもよい。場合によっては、選択モジュール212は、問い合わせ情報を決定することを支援してもよい。
【0052】
ステップ604では、1つ以上の地理座標が、選択された解像度レベルに基づいて4分木ノードに変換される。問い合わせの地理座標内に含有される全ての4分木ノードは、選択された問い合わせ領域の一部として含まれてもよい。場合によっては、問い合わせ領域の縁の付近の4分木ノードの縁が使用されなくてもよいため、縁の部分が選択された領域中の4分木ノードの外側にあることが可能である。全てのノードがより低いレベルで満たされる場合、実施形態によれば、より高い解像度のノードの全てに対するノード経路を記憶するよりもむしろ、4分木ノード経路が、そのより低いレベルのノードに対して記憶される。
【0053】
ステップ606では、マスタグローブの地理的領域に対応する、少なくとも1つの選択された領域が、4分木アドレスに基づいて決定されてもよい。それらは、おそらく異なるサイズおよび形状の1つまたは多くの選択された領域を含んでもよい。ステップ602-606はさらに、実施形態例によって例証されてもよい。ユーザは、以下のステップを行って領域を選択してもよい。第1に、関心の領域に近接する地球の地域を視認するユーザが、ユーザインターフェースを使用して、関心の領域または地域を入力することができる。ユーザは、例えば、図3の選択インターフェース310に示される「デフォルトレベルを設定する」ボタンをクリックすることによって、解像度のデフォルトレベルとして解像度を選択してもよい。ユーザは、250,000人を上回る人口を伴うエジプトの都市についての問い合わせを入力し、次いで、解像度レベルを選択してもよい。次いで、ユーザは、250,000人を上回る人口を伴うエジプトの都市をハイライトする、地図を受信してもよい。場合によっては、次いで、ユーザは、関心の都市へとナビゲートし、ユーザが選択された都市または領域を視認することを望む最高解像度にズームインしてもよい。次いで、ユーザは、この解像度を高解像度レベルとして設定してもよく、関心の都市または領域が決定される。ソースサーバおよびグローブ名が特定されてもよい。
【0054】
ステップ608では、マスタグローブからの地理空間データが、選択された領域に基づいて体系化されてもよい。体系化は、より高い解像度で、選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。これは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも選択された領域に対して、高い解像度で携帯用グローブをレンダリングするステップを提供してもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、画像、地形、およびベクトルデータに対するより高い解像度で、マスタグローブタイルおよびデータを読み出すステップを含んでもよい。
【0055】
場合によっては、選択されたアセット種類(層またはチャネル)が受信されてもよく、マスタグローブからの地理空間データが、選択されたアセット種類に基づいて体系化されてもよい。アセット種類は、画像、地形、およびベクトル等のグローブに含まれる異なる種類のデータを含んでもよいが、それらに限定されない。画像および地形は、データが画像の明度および地形の高度である、長方形のグリッド内のデータ値に対応するため、ラスタデータと見なされてもよい。ベクトルデータは、それらと関連付けられるメタデータを有する、形状、例えば、点、多角形、線分を指す。例えば、点は、都市の中心を指し、それと関連付けられる都市名および集団を有することができ、または多角形の線は、道路を表し、それと関連付けられる道路名を有することができる。これらのアセット種類の全ては、データベースの中で検索可能である問い合わせに変換されてもよい。
【0056】
体系化は、実施形態によれば、選択された領域に対する第1の解像度、およびマスタグローブの他の部分から読み出される地理空間データに対する第2の解像度を設定するステップを含んでもよい。より高いまたは最高解像度が、選択された問い合わせ領域に対して設定されてもよい一方で、デフォルトまたはより低い解像度が、マスタグローブの残りの部分に対して設定されてもよい。これらの解像度レベルは、領域選択過程中に、ユーザまたは管理者によって事前決定および/または選択されてもよい。さらなる実施形態によれば、体系化は、選択された問い合わせ領域について、マスタグローブから検索可能データを読み出すステップを含んでもよい。また、マスタグローブの他の部分からの検索可能データを含むことも可能であるが、この検索可能データは、グローブの残りの部分のより低い解像度と対応するように、より少ない量であってもよい。
【0057】
ステップ610では、携帯用グローブが、体系化された地理空間データに基づいて作成される。携帯用グローブは、マスタグローブよりも(データサイズが)小さく、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを備えてもよい。これは、より高い解像度、および問い合わせ領域に対して読み出され、体系化された、より大きいデータ、および選択されていない領域に対して読み出された、より少ないデータによるものである。場合によっては、グローブ作成または融合(または切断)が、異なるアセット種類に行われてもよく、または潜在的に異なる関心の領域とともに別々に管理されてもよい。実施形態によれば、ステップ602-610は、選択モジュール212、融合モジュール214、マスタグローブレポジトリ216、またはこれらのモジュールの任意の組み合わせを使用してもよい。
【0058】
携帯用グローブは、ステップ608で、ローカルデバイスに伝送される。ローカルデバイスは、Google Earth等のGISにおける携帯用グローブをレンダリングするように構成されてもよい。選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能であってもよい。また、より多くの地理空間データおよび検索データが、選択された領域と関連付けられてもよい。伝送器218が、このステップに使用されてもよい。実施形態によれば、ユーザは、グローブを構築することを選択し、次いで、提供されたURLリンクを辿って、作成された携帯用グローブをダウンロードしてもよい。
【0059】
携帯用グローブは、3D GISにおいてレンダリングされてもよい。3Dでは、4分木が使用される。場合によっては、携帯用グローブは、2D GISにおいてレンダリングされてもよい。2Dの場合について、レンダラが、層に関する情報を要求してもよい。そこに何もなく、それより下側の層の中に何もない場合、サーバは、任意の必要な層を作成するか、または満たしてもよい。システム200はまた、2D携帯用グローブを切断、体系化、融合、更新、およびレンダリングするために使用されてもよい。
【0060】
(携帯用グローブを更新する)
デルタ更新がグローブの非常に迅速な更新に使用されることが道理にかなう、状況があってもよい。実施形態によれば、グローブの識別およびバージョニングは、コンテンツ管理ツールを使用して行われてもよい。いくつかの更新は、インデックスを修正するか、パケットを付加するのみであってもよい。これは、削除または修復されたパケットが、それらの古いデータをパケット束の中に残留させることを意味し、これらの期限切れのパケットは、それらを指し示す索引項目をもはや持たなくなる。これらの場合において、更新が定期的に起こっていた場合、携帯用グローブの完全コピーを時折取得することが、いくらかの空間を回復するために有益であってもよい。
【0061】
別の実施形態によれば、ローカルデバイス上の既存の携帯用グローブが更新されてもよい。デルタ記述は、削除されるパケットのリスト、および別のグローブであるデルタグローブを含んでもよい。いくつかの実施形態では、デルタ記述は、2つのグローブの比較を行うことによって構築されてもよい。次いで、アップデータアプリケーションが、デルタグローブおよび既存のグローブの両方から読み取り、新しいグローブに書き込んでもよい。パケットが削除されるものである場合、それは無視されてもよい。パケットがデルタグローブの中にある場合、それは新しいグローブに書き込まれてもよい。同じ4分木アドレスおよび種類を伴うパケットが既存のグローブの中にある場合、それは無視されてもよい。最終的に、既存のグローブからの全ての他のノードが、新しいグローブに書き込まれてもよい。マージャルーチンは、関連インデックスの順次横断を可能にする、標準パケット束ライタおよび2つのわずかに修正されたパケット束リーダを使用してもよい。
【0062】
さらなる実施形態によれば、アップデータアプリケーションが、新しいグローブを作成し、他の2つのグローブを手つかずのままにしてもよい。よりディスク空間を意識したバージョンでは、アプリケーションは、いったん完全に横断されると、既存のグローブからパケット束ファイルを除去することができる。これは、ディスク空間要求を多大に低減することができる。この実施例では、サイズ要求は、2×グローブサイズからグローブサイズ+パケット束ファイルサイズまで低減されてもよい。別の実施形態では、関心の領域が別々に維持されてもよく、マスタグローブが更新される時に、新しいグローブまたは更新が自動的に生成されてもよい。携帯用グローブを更新するステップはまた、実施形態によれば、地理空間データインデックスを書き換えるステップと、地理空間データを携帯用グローブデータファイルに付加または合併するステップとを含んでもよい。さらなる実施形態によれば、上記で説明される更新する方法例は、例示的なシステム200内で稼働するアップデータによって支援されてもよい。
【0063】
選択された関心の領域に基づく携帯用グローブは、大型中央マスタグローブへの確実なアクセスを伴わずに、現在の場所に関連するグローブデータにアクセスする必要があるユーザに多大な利益を提供することができる。携帯用グローブは、容易に持ち運びに便利な能力をサポートする、軽量解決法である。
【0064】
図7は、実施形態による、携帯用グローブを更新するための例示的なシステム700を示す。ローカルグローブサーバ742が、ローカルデバイス740上に提供されてもよい。携帯用グローブ730等の地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブが、実施形態によれば、グローブカッタサーバ720によってマスタグローブサーバ710から作成され、ネットワーク上で伝送されてもよい。システム700は、携帯用グローブ730をローカルデバイス740に伝送することができる、グローブカッタサーバ720と通信しているマスタグローブサーバ710を示す。グローブカッタサーバ710は、パケットバンドラ722と、グローブカッタ724とを含んでもよい。
【0065】
マスタグローブサーバ710およびグローブカッタサーバ720は、1つ以上のプロセッサベースのコンピュータデバイスであってもよい。他の場合において、マスタグローブサーバ710およびグローブカッタサーバ720は、1つ以上のプロセッサベースのコンピュータデバイス上で実行されるソフトウェアであってもよい。さらなる実施形態によれば、グローブカッタサーバ720は、パケットバンドラ722およびグローブカッタ724等の1つ以上の構成要素を含んでもよい。ローカルデバイス740はまた、コンピュータデバイスであってもよい。場合によっては、グローブカッタサーバ720は、マスタグローブサーバ710の機能を果たしてもよく、またはその逆も同様である。
【0066】
マスタグローブサーバ710は、実施形態によれば、コンピュータソフトウェアまたはデータを実行または提供するように構成されてもよい。そのようなソフトウェアまたはデータは、地理情報システム(GIS)の中等で、高解像度画像をレンダリングまたは供給するグラフィックスアプリケーションに関してもよい。これらのソフトウェアアプリケーションは、マスタグローブサーバ710上のユーザインターフェースに表示されてもよく、またはローカルデバイス740等のクライアントコンピュータ上のユーザインターフェースに供給され、その上で表示されてもよい。ユーザインターフェースは、ローカルデバイス740上で実行されるウェブベースのアプリケーションを通して供給されてもよい。ウェブベースのアプリケーションは、ウェブブラウザを含んでもよい。ウェブベースのアプリケーションはまた、マスタグローブサーバ710からコンテンツを読み出し、マスタグローブサーバ710にコンテンツを提供する、シンクライアントアプリケーションを含んでもよい。
【0067】
実施形態によれば、ユーザまたはアプリケーションは、地球の1つ以上の地理的領域を参照して問い合わせを提出してもよい。これらの領域は、マスタグローブから選択されてもよい。領域選択は、ローカルデバイス740上でレンダリングおよび表示される、ローカルグローブサーバ742等のGISアプリケーションまたは関連アプリケーションを使用して行われてもよい。いくつかの実施形態によれば、パケットバンドラ722またはグローブカッタ724は、ユーザがマスタグローブ710から領域を選択することを可能にするよう、ユーザインターフェースを提供するように構成されてもよい。選択された領域は、パケットバンドラ722によって体系化されるパケットまたはパケット要求として、グローブカッタサーバ720に提供されてもよい。例示的な実施形態では、パケットバンドラ722は、マスタグローブサーバ710に伝送するための関連パケット、層、および解像度を選択する。マスタグローブサーバ710は、パケット要求に応じて、データのパケットをパケットバンドラ722に伝送してもよい。
【0068】
ユーザインターフェースは、ユーザが地球の仮想表示の周囲を回転し、ナビゲートすることを可能にする、いくつかのツールを提供してもよい。例えば、ユーザインターフェースは、Google Earthインターフェースであってもよい。場合によっては、ある領域が、マスタグローブと関連付けられる検索データまたはテーブルを使用して検索されてもよい。パケットバンドラ722は、選択された関心の領域の変化に基づいて要求を受信してもよい。パケットバンドラ722はまた、マスタグローブサーバ710が更新されたことを示す情報に基づいて、マスタグローブサーバ710から更新を要求してもよい。
【0069】
図8は、実施形態による、選択インターフェース810等のユーザインターフェースの表示例800を図示する。場合によっては、選択インターフェース810は、選択モジュール830によって提供されてもよい。大抵の場合、選択インターフェース810は、ウェブブラウザウィンドウ等のウェブベースのアプリケーションウィンドウを通して表示されてもよい。この場合、選択インターフェース810は、選択インターフェース部分830のパラメータ1およびパラメータ2等のパラメータフィールド832に入力されたパラメータの結果としてレンダリングされてもよい、都市822-828を有する画像820を示す。パラメータは、データベースに問い合わせを行うために使用されてもよい。データベースは、地理座標に対応する人口、国籍、言語、人口統計情報、政治情報、軍事情報、司法権等のテーブルまたは関係データを記憶するメモリであってもよい。これらの地理座標は、ユーザインターフェースのGIS表示の中で潜在的な選択をレンダリングするために使用される、4分木アドレスに変換されてもよい。
【0070】
場合によっては、さらなるユーザ相互作用が、選択された領域を精緻化してもよい。例えば、表示820の中のハイライトされた都市822-828のうちの1つをクリックすることによって、地球のある領域を表す都市が選択されてもよい。場合によっては、選択インターフェース810は、選択過程を通してユーザを誘導するように、異なる色の線または付加的なグラフィックスを示すことができる。他の場合において、選択インターフェース810は、検索クエリを作成するために、付加的な、または異なる選択ラジオボタンおよび入力ボックスを部分830の中で提供してもよい。別の実施形態では、選択インターフェース810は、パラメータまたは地理座標に基づいて領域を自動的に選択するために使用されてもよい、一式の選好であってもよい。
【0071】
さらなる実施形態によれば、選択された領域が考慮される解像度は、選択インターフェース部分830を使用して、事前に決定されるか、または明示的に設定されてもよい。デフォルト解像度レベルは、選択された領域の中にあるか否かにかかわらず、全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれるレベルである。選択されたレベルは、問い合わせ領域およびその内部を画定するために4分木ノードが使用されるレベルである。選択されたレベルは、最大レベルよりも高い解像度には簡単にならない。
【0072】
いくつかの実施形態によれば、特定解像度で選択された領域に重複する地球の全ての部分が保存される。大抵の場合、これは、選択された領域の中にある全ての画像、地形、およびベクトルデータが携帯用グローブに含まれる、最高解像度であってもよい。マスタグローブの他の部分については、背景またはデフォルト解像度が設定されてもよい。大抵の場合、これは、より低い解像度、または最低解像度でさえあってもよい。いったん1つ以上の選択が行われると、実施形態によれば、選択情報が選択モジュール722によって受信される。場合によっては、場所情報および解像度情報が受信される。他の場合において、場所情報のみが受信され、解像度情報は、選択モジュール830または画像表示820によって決定または推測される。
【0073】
パケットバンドラ722は、自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信してもよい。パケットバンドラ722は、実施形態によれば、マスタグローブサーバ710に対するパケット要求を生成してもよい。各パケット要求は、特定4分木に対する地理空間データを有する、パケットの要求を含んでもよい。一連のパケット要求が個別に生成されてもよい。パケット要求はまた、束状形式で生成されてもよい。パケットバンドラ722は、少なくとも1つの選択された領域の各層に対するパケット要求を生成してもよい。例えば、全ての地形層パケット要求が、ともに束にされてもよい。別のパケット要求束では、全ての画像層パケット要求が、ともに束にされてもよい。パケットが生成され、層ごとに束にされるため、データの変更がない、または必要とされない層が、マスタグローブサーバ710に対するパケット要求から省略されてもよい。更新された地理空間データが、生成された要求パケット束を使用して、マスタグローブサーバ710から受信されてもよい。
【0074】
例示的な実施形態では、パケットバンドラ722は、地球の領域を表す、マスタグローブサーバ710からのデータのパケットを受信してもよい。多くの場合において、パケット束が使用されてもよい。パケット束は、最大サイズ(例えば、2GB)を有する、限定数のファイルの中の多数のインデックス付きパケットを記憶する手段を提供してもよい。パケットは、「ネットワーク準備完了」状態で記憶されてもよいため、束から抽出し、選択された問い合わせ領域および解像度に対応するパケット束の一部分上で選択する、グローブカッタ724へ直接渡すことができる。パケットバンドラ722は、データの変更があるかどうかを決定するグローブカッタ724に、これらのパケット束を転送してもよい。例示的な実施形態では、変更または更新を含有するパケットのみが、携帯用グローブ730等を通して、デルタ更新として転送される。携帯用グローブ730は、1つ以上のパケット束ディレクトリを含有する、ディレクトリを含んでもよい。データファイルおよびパケット束のインデックスファイルが、単一のディレクトリの中の同じレベルで記憶される。インデックスファイルは、4分木経路アドレスによって順序付けられてもよく、データファイルIDおよび任意のパケットに対するファイルへのオフセットを見出すように、それに二分検索を行うことができる。パケット種類は、インデックスに記憶されてもよいため、グローブ全体を単一のパケット束に入れることが可能である。さらなる実施形態によれば、パケット束は、層ごとに受信または切断されてもよい。
【0075】
実施形態によれば、グローブカッタ724は、返信されたパケット束の中の更新された地理空間データに基づいて、新しい携帯用グローブを作成するように構成されてもよい。更新された地理空間データは、古い携帯用グローブ、またはローカルデバイス740からの要求に関係する情報と比較されてもよい。グローブカッタ724は、周期的冗長チェック(CRC)等のチェックサムまたはハッシュサムを行うことによって、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較してもよい。グローブカッタ724はまた、高い確率で2つのデータ収集の違いを検出するために、任意の他の演算を使用してもよい。冗長性は、比較に基づいて新しい携帯用グローブから除外されてもよい。結果として、更新された地理空間データと古い携帯用グローブとの間の違いのみが残る。比較はまた、層ごとに行われてもよい。
【0076】
グローブカッタ724は、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成し、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブをローカルデバイスに提供してもよい。ローカルデバイス上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、更新されている、選択された領域をレンダリングすることができるように、ローカルデバイス740は、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる。グローブカッタ724は、更新された地理空間データに基づいて、携帯用グローブに対する新しい4分木パケットを作成してもよい。
【0077】
実施形態によれば、グローブカッタ724は、グローブを切断するための単純なcgi-bin pythonインターフェースを伴ってもよい。カッタページ内のJava(登録商標)Scriptコードが、標準AJAX技法を介して一連のコマンドを送信して、グローブを構築してもよい。
【0078】
送信されるコマンド例は、以下を含んでもよい。
【0079】
【化1−1】
【0080】
【化1−2】
グローブカッタ724は、グローブを構築するにつれて、情報ファイルを作成してもよい。このファイルは、グローブを生成するように実行された主要コマンドの全てを含有し、ファイル自体がグローブに含まれる。グローブがサービス提供されている時にファイルにアクセスするためには、http://localhost:8888/earth/info.txtを使用する。
【0081】
例示的なシステム700の携帯用グローブ730は、実施形態によれば、GISにおける携帯用グローブ730をレンダリングするように構成される、ローカルデバイス740等のローカルデバイスに伝送されてもよい。例えば、ローカルグローブサーバ742が、携帯用グローブ730を他のローカルデバイスにレンダリングするために使用されてもよい。ローカルグローブサーバ742は、ローカルデバイス740上のGoogle Earthサーバ等のローカルホストサーバであってもよい。ローカルデバイス740はまた、Google EarthクライアントまたはGoogle Earthビューア等のクライアントを使用して、携帯用グローブ730をレンダリングしてもよい。携帯用グローブの選択された領域は、携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。いくつかの実施形態によれば、グローブをローカルマシンのみによって視認するか、またはローカルネットワーク上の少数のユーザと共有することができるように、サーバは、ローカルホストのみおよび共通の供給の両方をサポートしてもよい。
【0082】
図9は、実施形態による、地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための例示的な方法900を図示するフローチャートである。ステップ902では、少なくとも1つの選択された領域に基づく、更新された地理空間データの要求が、ローカルデバイス740から受信される。ローカルデバイス740は、選択された領域の各層に対するパケット要求または要求パケット束を生成してもよい。要求パケット束は、グローブカッタサーバ720に伝送される。グローブカッタサーバ720は、要求パケットが利用可能であり、更新されるかどうかを決定する。要求パケット束が利用不可能である、または更新されない場合、グローブカッタサーバ720は、要求をマスタグローブサーバ710に送信する。いくつかの実施形態では、要求は、マスタグローブサーバ710に直接送信されてもよい。データ差異チェックが、パケットバンドラ722によって、またはマスタグローブサーバ730によって行われてもよい。
【0083】
ステップ904では、グローブカッタサーバ720が、生成された要求パケット束を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得する。パケットバンドラ722は、どのパケットが、どのような解像度で、更新要求に必要とされるかを決定する。ステップ906では、更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブ730を作成するために、新しい更新されたパケット束が使用される。冗長グローブデータが、比較に基づいて新しい携帯用グローブから除外されてもよい。例えば、グローブカッタ724は、新しい携帯用グローブの作成中に変化を含有しないパケット束を除去してもよい。
【0084】
最終的に、ステップ908では、グローブカッタ724が、古い携帯用グローブを参照して、新しい携帯用グローブをローカルデバイスに提供する。ローカルグローブサーバ742を使用して、ローカルデバイス740上の自転地球GISにおける携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で更新されたグローブをレンダリングすることができるように、ローカルデバイスは、携帯用グローブの残りの部分に対するよりも少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示してもよい。
【0085】
層またはチャネル別にパケット要求を束にすることは、2xから10xへ効率を向上させ、各要求に対していくつかの特定数のパケットの束を得てもよい。実施形態によれば、デルタグローブを作成するために、グローブカッタ724は、デルタまたは新しい携帯用グローブが更新することを目的としている、古い携帯用グローブを常に有してもよい。それは、選択された領域の4分木ノードを包む4分木ノードの近傍で更新を探すのみであってもよい。これは、4分木ノードファイルならびに選択された領域のファイルを記憶することによって、より一般的にすることができる。デルタ効率を向上させるために、パケットバンドラ722は、パケット要求に付加される、古い携帯用グローブからの各束要求の中のパケットに対する周期的冗長チェックサム(CRC)を事前計算する。次いで、切断されている新しいマスタグローブのマスタグローブサーバが、応答に対するパケットを集めるにつれてCRCを計算する。CRCが合致する場合、サーバは、パケットよりもむしろNO_CHANGE(変化なし)フラグを送信する。そうでなければ、パケットが送信され、デルタカッタが、各パケットを古い携帯用グローブからのパケットと区別し、改変された、または以前に存在しなかったものを、新しい携帯用グローブファイル(デルタまたはgld)に保存する。デルタはしばしば、利用可能な層(チャネル)の一部のみの変化を表すため、このアプローチは、グローブカッタサーバ720とマスタグローブサーバ710との間のデータ転送を多大に低減するべきである。新しい携帯用グローブのファイル形式は、古い携帯用グローブのファイル形式と同一となるが、それが含有するパケットおよび古い携帯用グローブ内に含有されるパケット(ベースgld)の両方を表す、dbrootおよび4分木を含有する。
【0086】
新しい4分木および新しいパケットの両方を新しい携帯用グローブに記憶することの組み合わせは、供給される際に、変化していない、削除された、改変された、および新しいパケットがグローブにおいて表されてもよいことを保証する。新しい、および改変されたパケットは、新しい携帯用グローブファイルの中にある。変化していないパケットは、古い携帯用グローブファイルの中にある。削除されたパケットは、依然として古い携帯用グローブファイルの中にある場合があるが、4分木ノードにおいて表されないため、要求されるべきではない。
【0087】
図10は、実施形態による、ローカルデバイス上で更新された携帯用グローブをレンダリングするためのローカルデバイス740の例示的な略図を示す。ローカルデバイス740は、ローカルグローブサーバ742ならびにリクエスタ1010、およびグローブクリエータ1012を含んでもよい。リクエスタ1010は、選択された地理空間領域に対する問い合わせ入力に応答してもよい。グローブクリエータ1012は、リクエスタ1010によって提出された問い合わせに応じて、新しい携帯用グローブを受信する。グローブクリエータは、新しい携帯用グローブおよび既存または古い携帯用グローブへの任意の参照を用いて、更新された携帯用グローブをレンダリングする。
【0088】
更新された携帯用グローブは、1)グローブファイルを既存のグローブファイルに付加する、または2)携帯用グローブを合併させるといった、少なくとも2つの方法で作成されてもよい。実施形態では、グローブクリエータ1012は、新しい携帯用グローブを古い携帯用グローブに付加し、古い携帯用グローブのインデックスを更新してもよい。更新されたグローブは、古い携帯用グローブの更新された部分についてレンダリングされてもよい。これらの新しい更新された携帯用グローブは、別個のファイルと同じように扱われてもよい。
【0089】
別の実施形態では、グローブクリエータ1012は、新しい携帯用グローブを古い携帯用グローブと合併してもよい。2つ以上のグローブがともに連鎖されてもよく、その場合、いずれのデータもより高いグローブで見出されない場合、より低いランクのグローブがアクセスされる。最高ランクのグローブは、マスタグローブとなり、dbrootおよび更新されたグローブに対する4分木パケットを供給する。尺度の感覚を得るために、携帯用グローブは、4.7GBであってもよいが、4分木は、わずか2.1MBであるため、毎回4分木を再構築および複写することは、膨大な負担である。デルタが、元のグローブに対して、または最後のグローブに対して実施されてもよい。前者は、初期デルタグローブの破棄を可能にし、これは、変化が全て同じ地域の中にある傾向がある場合に特に有用である。後者は、特に異なる領域を更新することを伴う場合に、後続のデルタを初期のデルタよりも小さくする場合がある。
【0090】
新しい携帯用グローブは、古い携帯用グローブに融合されてもよく、それは次いで、任意の他の携帯用グローブファイルと同じ供給速度をサポートする。これは、新しいおよび古い携帯用ファイルの両方に対するストリームを伴う単一パスで行うことができる。これは、組み合わせられた元の古い携帯用グローブおよび新しい携帯用グローブとほぼ同じくらいの大きさである、更新されたグローブを一時的に記憶するのに十分な記憶を必要としてもよい。それは、削除されたパケット、冗長ファイル、および元の4分木が全て排除されるため、わずかに小さくなる場合がある。いったん融合が完了すると、古いおよび新しい携帯用グローブは削除されてもよい。
【0091】
別の実施例では、グローブクリエータ1012は、古い携帯用グローブdbrootファイルを更新されたdbrootファイルと置換し、古い携帯用グローブのインデックスを更新し、更新されたdbrootファイルを使用して、更新された携帯用グローブをレンダリングしてもよい。さらなる実施形態によれば、dbrootファイルが書き換えられてもよい。例えば、アイコンへの経路がdbRootから抽出されてもよい。これらの経路は、相対的であるため書き換えられないが、アイコンはソースから集められる。キーホールマークアップ言語(KML)および検索のための経路は、特定サーバアドレスおよびポートで書き換えられる。コマンドラインツールは、携帯用サーバ以外の別個のサーバがこれらの機能を果たすために使用される場合に、これらのアドレスおよびポートが独立して特定されることを可能にする。元のkmlアドレスは、ファイルに保存され、kmlおよび参照ファイルの全てを携帯用グローブの中へ集めるためのシードアドレスとして使用することができる。
【0092】
アドレスは、以下等のGET変数を介して制御することができる。
FORCE_PORTABLE_SERVER-書換のためのデフォルトサーバアドレス(デフォルトは「localhost」である)。
FORCE_PORTABLE_PORT-書換のためのデフォルトサーバポート(デフォルトは「9335」である)。
FORCE_PORTABLE_PREFIX-書換のためのデフォルトサーバプレフィックス(「http」または「https」)。
FORCE_SEARCH_SERVER-検索サーバアドレス(デフォルトは携帯用サーバアドレスである)。
FORCE_SEARCH_PORT-検索サーバポート(デフォルトは携帯用サーバポートである)。
FORCE_KML_SERVER-kmlサーバアドレス(デフォルトは携帯用サーバアドレスである)。
FORCE_KML_POR-kmlサーバポート(デフォルトは携帯用サーバポートである)。
【0093】
図11は、実施形態による、GISにおける更新された携帯用グローブをレンダリングするための例示的な方法1100を図示するフローチャートである。ステップ1102では、リクエスタ1010が、古い携帯用グローブを更新するように、少なくとも1つの選択された領域に対する更新された地理空間データを、グローブサーバまたはグローブカッタから要求する。例示的な実施形態では、少なくとも1つの選択された領域は、古い携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である。グローブクリエータ1012は、例えば、マスタグローブサーバ710から、または間接的にグローブカッタサーバ720から、更新された地理空間データを受信する。ステップ1104では、グローブクリエータ1012が、新しい携帯用グローブを取得し、1つ以上の古い携帯用グローブを参照する。次に、ステップ1106では、グローブクリエータ1012が、新しい携帯用グローブおよび参照された古い携帯用グローブを用いて、更新された携帯用グローブを作成する。最終的に、ステップ1108では、更新された携帯用グローブが、ローカルグローブサーバ742を使用して、表示ローカルデバイス740における自転地球GISでレンダリングされる。
【0094】
いったん新しい携帯用グローブが生成されると、以前に説明された方式で、対応する古い携帯用グローブと協調して供給されてもよい。手短に言えば、新しい携帯用グローブは、そこから全てのパケットおよびファイルが最初に要求される、マスタグローブの役割を果たしてもよい。パケットが欠落している場合、古い携帯用グローブが求められ、パケットがそれから要求される。古い携帯用グローブは、大概、その名前および作成日別に、新しい携帯用グローブによって一意的に識別および参照される。1つよりも多くの新しい携帯用グローブファイルがある場合、古い携帯用グローブに到達するまで、最新から最も古いものまで同様に連結することができる。
【0095】
別の実施形態によれば、1つだけのパケット束ファイルが作成されてもよい。データパケット束は、上記で説明されるように明確に異なるパケット束に分離するよりもむしろ、画像、地形、およびベクトルパケットで構成される。このアプローチの1つの利益は、データパケット束が通常、他のファイルの全てよりもはるかに大きくなるため、データの全てを再びコピーする必要を妨げるために、グローブファイルの始まりとして使用できることである。4分木は、これらが異なる時に書かれるため別個にされるが、インデックスの中で、それらに対するプレースホルダの中に入れることが可能である。4分木パケット束ファイルおよびそのインデックス、ならびに様々なファイルが、データパケット束ファイルおよびそのインデックス上に付加される。様々なファイルに対するファイルインデックス、データパケット束インデックス、4分木パケット束ファイルおよびそのインデックスが、次に付加される。ファイルインデックスは、ファイル名、グローブファイルへのオフセット、およびファイルサイズから構成される。ファイルの名前は、グローブカッタによって制御されるため、ネームスペースの問題がない。最後の8バイトは、ファイルインデックスを見出すことができるように、オフセット、およびグローブファイル全体に対するCRCから成る。
【0096】
このアプローチは、デルタ出版アプローチに従う。デルタグローブファイルは、別のグローブファイルへ、またはファイルインデックスの中の別のデルタグローブファイルへの参照も含有することを除いて、グローブファイルと同一となる。古い携帯用グローブファイルおよび1つ以上の新しい携帯用グローブファイルを、単一の更新されたグローブファイルに統一することは簡明となる。そのようなツールは、フェイルオーバーアプローチに依存するため、性能を劣化させる場合があるので、ファイルと関連付けられた新しい携帯用グローブファイルの数が大きくなりすぎることを可能にしないために有用となる。
【0097】
携帯用プロキシサーバは、実施形態によれば、ユーザが、他のマシン上で供給されている携帯用グローブにアクセスすることを可能にする。それらのクライアント、すなわち、Google Earthおよび3D Pluginについては、携帯用およびプロキシサーバの両方が、常に、何らかの特定ポート上のローカルホスト上にあると思われる。これは、dbrootにおけるKML経路および検索タブのハードコーディングを可能にする。ユーザがキーを特定しない場合、ローカルマシンのみがローカルホストを通してグローブにアクセスすることができる。ユーザがキーを特定する場合、自分のマシン上にプロキシサーバを有する他者とそれを共有することができる。ユーザは、携帯用サーバのIPアドレスおよび共有キーを用いてプロキシサーバを起動する。グローブは、マシン上でローカルに供給されているかのように見なすことができる。
【0098】
キーは、簡単であるがかなり効果的なセキュリティを提供する。それは、各プロキシサーバのIPアドレスと組み合わせられ、ダイジェストとして渡される。これは、仲裁者攻撃がかなり困難であることを意味する。携帯用サーバを再起動することによってキーを変更することが常に容易であるため、短時間継続しさえすればよい。グローブがもはや使用しなくなった後にキーを復号することは、人々が常にキーを変更していることを仮定すると目的がない。実施例として、ユーザが10人の部屋に入り、グローブを共有したいが、共有ネットワークしか利用可能ではない場合、ユーザは、全員にキーを教え、そのキーを使用し始めてもよい。他のユーザは、そのキーを使用してプロキシサーバを起動する。
【0099】
本発明の側面は、GISにおける地理的な場所に関係する画像およびデータに使用することができるが、本発明の実施形態は、地理的な場所または建築物に限定されない。本発明の側面はまた、製造、工学的設計、研究、医学、物理学、生物学、地質学、天文学、建築、娯楽、スポーツの分野、または種々の視点からの撮像を伴う任意の他の分野で、任意のファイルベースのデータを記憶、転送、および確保する手段として使用することもできる。
【0100】
例示的なシステム100-400、700-800、あるいは1000、および/または方法500-600、900、あるいは1100、またはそれらの任意の部品または機能に対する本発明の側面は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、その上に記憶された命令を有する有形コンピュータ可読またはコンピュータ使用可能記憶媒体、またはそれらの組み合わせを使用して実装されてもよく、1つ以上のコンピュータシステムまたは他の処理システムで実装されてもよい。
【0101】
本発明は、特定機能の実装およびそれらの関係を図示する機能的構成要素を用いて、上記で説明されている。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜上、本明細書では恣意的に画定されている。特定機能およびそれらの関係が適切に果たされる限り、代替的な境界を画定することができる。
【0102】
具体的実施形態の先述の説明は、本発明の一般概念から逸脱することなく、必要以上の実験を伴わずに、当業者の範囲内の知識を適用することによって、他者が、種々の用途のために、そのような具体的実施形態を容易に修正する、および/または適合させることができる、本発明の一般性質を完全に明らかにする。したがって、そのような適合および修正は、本明細書で提示される教示および誘導に基づいて、開示された実施形態の同等物の意味および範囲内であることを目的としている。本明細書の用語または表現が、教示および誘導を踏まえて当業者によって解釈されるように、本明細書の表現または用語は、限定ではなく説明の目的のためであることを理解されたい。
【0103】
本発明の幅および範囲は、上記の例示的な実施形態のうちのいずれかによって限定されるべきではないが、以下の請求項およびそれらの同等物のみに従って定義されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための方法であって、
マスタグローブの地理的領域に対応する、少なくとも1つの選択された領域を受信することと、
前記少なくとも1つの選択された領域に基づいて、前記マスタグローブからの地理空間データを体系化することと、
前記体系化された地理空間データに基づいて前記携帯用グローブを作成することであって、前記携帯用グローブは、前記マスタグローブよりも小さく、前記携帯用グローブの残りの部分に対するよりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを含む、ことと、
前記GISにおける前記携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ前記携帯用グローブを伝送することであって、前記少なくとも1つの選択された領域は、前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記体系化することは、前記携帯用グローブが前記少なくとも1つの選択された領域に対してより高い解像度でレンダリングするために、より高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記体系化することはさらに、画像、地形、およびベクトルデータについて、より高い解像度でマスタグローブタイルおよびデータを読み出すことを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの選択された領域に対する第1の解像度、および前記マスタグローブの他の部分に対する第2の解像度を設定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記受信することは、少なくとも1つの選択されたアセット種類を受信することを含み、前記体系化することは、前記少なくとも1つの選択されたアセット種類に基づいて、前記マスタグローブからの地理空間データを体系化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記体系化することは、前記少なくとも1つの選択された領域について、前記マスタグローブから検索可能データを読み出すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記受信することは、
問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースを問い合わせることと、
前記1つ以上の地理座標を4分木アドレスに変換することと、
前記4分木アドレスに基づいて前記少なくとも1つの選択された領域を決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの選択された領域に基づいて、高解像度の4分木ノードを識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
高解像度の4分木ノードを包含する、全てのより低い解像度の4分木ノードを識別することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを更新するための方法であって、
自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信することと、
前記少なくとも1つの選択された領域の各層に対する複数のパケット要求を生成することと、
前記生成された複数のパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得することと、
前記更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、前記更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成することであって、前記新しい携帯用グローブは、冗長グローブデータを伴わずに作成される、ことと、
前記古い携帯用グローブを参照して、前記新しい携帯用グローブを前記ローカルデバイスに提供することであって、前記ローカルデバイス上の前記自転地球GISにおける前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域をレンダリングすることができるように、前記ローカルデバイスは、前記携帯用グローブの残りの部分に対するよりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる、ことと
を含む、方法。
【請求項11】
前記受信することは、前記関心の選択された領域の変化に基づいて、前記要求を受信することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記体系化された地理空間データに基づいて携帯用グローブを作成することは、前記携帯用グローブに対する新しい4分木パケットを作成することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
複数のパケット要求を生成することは、各層に対して束状形式で前記複数のパケット要求を生成することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するためのシステムであって、
選択モジュールであって、
問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースに問い合わせることと、
1つ以上の地理座標を4分木アドレスに変換することと、
前記4分木アドレスに基づいて、マスタグローブの地理的領域に対応する少なくとも1つの選択された領域を決定することと
を行うように構成される、選択モジュールと、
融合モジュールであって、
前記少なくとも1つの選択された領域に基づいて、前記マスタグローブからの地理空間データを体系化することと、
前記体系化された空間データに基づいて携帯用グローブを作成することであって、前記携帯用グローブは、前記携帯用グローブの残りの部分よりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを含む、ことと
を行うように構成される、融合モジュールと、
前記GISにおける前記携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ前記携帯用グローブを伝送するように構成される、伝送器であって、前記携帯用グローブの前記少なくとも1つの選択された領域は、前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である、伝送器と
を含む、システム。
【請求項15】
前記融合モジュールはさらに、前記携帯用グローブが前記少なくとも1つの選択された領域に対してより高い解像度でレンダリングするために、より高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを更新するためのシステムであって、
パケットバンドラであって、
自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信することと、
少なくとも1つの選択された領域の各層に対する複数のパケット要求を生成することと、
前記生成された複数のパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得することと
を行うように構成される、パケットバンドラと、
グローブカッタであって、
更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成することであって、前記新しい携帯用グローブは、冗長グローブデータを伴わずに作成される、ことと、
前記古い携帯用グローブを参照して、前記新しい携帯用グローブを前記ローカルデバイスに提供することであって、前記ローカルデバイス上の前記自転地球GISにおける前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域をレンダリングすることができるように、前記ローカルデバイスは、前記携帯用グローブの残りの部分に対するよりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる、ことと
を行うように構成される、グローブカッタと
を含む、システム。
【請求項17】
前記パケットバンドラはさらに、前記関心の選択された領域の変化に基づいて、前記要求を受信するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記グローブカッタはさらに、前記更新された地理空間データに基づいて、前記携帯用グローブに対する新しい4分木パケットを作成するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記グローブカッタはさらに、チェックサムまたはハッシュサムを行うことによって、前記新しい携帯用グローブを前記古い携帯用グローブと比較するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記グローブカッタはさらに、各層に対して束状形式で前記複数のパケット要求を生成するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項1】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するための方法であって、
マスタグローブの地理的領域に対応する、少なくとも1つの選択された領域を受信することと、
前記少なくとも1つの選択された領域に基づいて、前記マスタグローブからの地理空間データを体系化することと、
前記体系化された地理空間データに基づいて前記携帯用グローブを作成することであって、前記携帯用グローブは、前記マスタグローブよりも小さく、前記携帯用グローブの残りの部分に対するよりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを含む、ことと、
前記GISにおける前記携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ前記携帯用グローブを伝送することであって、前記少なくとも1つの選択された領域は、前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記体系化することは、前記携帯用グローブが前記少なくとも1つの選択された領域に対してより高い解像度でレンダリングするために、より高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記体系化することはさらに、画像、地形、およびベクトルデータについて、より高い解像度でマスタグローブタイルおよびデータを読み出すことを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの選択された領域に対する第1の解像度、および前記マスタグローブの他の部分に対する第2の解像度を設定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記受信することは、少なくとも1つの選択されたアセット種類を受信することを含み、前記体系化することは、前記少なくとも1つの選択されたアセット種類に基づいて、前記マスタグローブからの地理空間データを体系化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記体系化することは、前記少なくとも1つの選択された領域について、前記マスタグローブから検索可能データを読み出すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記受信することは、
問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースを問い合わせることと、
前記1つ以上の地理座標を4分木アドレスに変換することと、
前記4分木アドレスに基づいて前記少なくとも1つの選択された領域を決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの選択された領域に基づいて、高解像度の4分木ノードを識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
高解像度の4分木ノードを包含する、全てのより低い解像度の4分木ノードを識別することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを更新するための方法であって、
自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信することと、
前記少なくとも1つの選択された領域の各層に対する複数のパケット要求を生成することと、
前記生成された複数のパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得することと、
前記更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、前記更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成することであって、前記新しい携帯用グローブは、冗長グローブデータを伴わずに作成される、ことと、
前記古い携帯用グローブを参照して、前記新しい携帯用グローブを前記ローカルデバイスに提供することであって、前記ローカルデバイス上の前記自転地球GISにおける前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域をレンダリングすることができるように、前記ローカルデバイスは、前記携帯用グローブの残りの部分に対するよりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる、ことと
を含む、方法。
【請求項11】
前記受信することは、前記関心の選択された領域の変化に基づいて、前記要求を受信することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記体系化された地理空間データに基づいて携帯用グローブを作成することは、前記携帯用グローブに対する新しい4分木パケットを作成することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
複数のパケット要求を生成することは、各層に対して束状形式で前記複数のパケット要求を生成することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを提供するためのシステムであって、
選択モジュールであって、
問い合わせ情報に基づいて、1つ以上の地理座標についてデータベースに問い合わせることと、
1つ以上の地理座標を4分木アドレスに変換することと、
前記4分木アドレスに基づいて、マスタグローブの地理的領域に対応する少なくとも1つの選択された領域を決定することと
を行うように構成される、選択モジュールと、
融合モジュールであって、
前記少なくとも1つの選択された領域に基づいて、前記マスタグローブからの地理空間データを体系化することと、
前記体系化された空間データに基づいて携帯用グローブを作成することであって、前記携帯用グローブは、前記携帯用グローブの残りの部分よりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して、大きい地理空間データを含む、データファイルを含む、ことと
を行うように構成される、融合モジュールと、
前記GISにおける前記携帯用グローブをレンダリングするように構成されるローカルデバイスへ前記携帯用グローブを伝送するように構成される、伝送器であって、前記携帯用グローブの前記少なくとも1つの選択された領域は、前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度でレンダリングされることが可能である、伝送器と
を含む、システム。
【請求項15】
前記融合モジュールはさらに、前記携帯用グローブが前記少なくとも1つの選択された領域に対してより高い解像度でレンダリングするために、より高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域に対するマスタグローブタイルおよびデータを読み出すように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
地理情報システム(GIS)用の携帯用グローブを更新するためのシステムであって、
パケットバンドラであって、
自転地球GISを表示することが可能なローカルデバイスからの少なくとも1つの選択された領域に基づいて、更新された地理空間データの要求を受信することと、
少なくとも1つの選択された領域の各層に対する複数のパケット要求を生成することと、
前記生成された複数のパケット要求を使用して、マスタグローブサーバから更新された地理空間データを取得することと
を行うように構成される、パケットバンドラと、
グローブカッタであって、
更新された地理空間データを古い携帯用グローブと比較することによって、更新された地理空間データに基づいて新しい携帯用グローブを作成することであって、前記新しい携帯用グローブは、冗長グローブデータを伴わずに作成される、ことと、
前記古い携帯用グローブを参照して、前記新しい携帯用グローブを前記ローカルデバイスに提供することであって、前記ローカルデバイス上の前記自転地球GISにおける前記携帯用グローブの残りの部分よりも高い解像度で、前記少なくとも1つの選択された領域をレンダリングすることができるように、前記ローカルデバイスは、前記携帯用グローブの残りの部分に対するよりも前記少なくとも1つの選択された領域に対して大きい地理空間データを含む、データファイルを有する、更新された携帯用グローブを表示することができる、ことと
を行うように構成される、グローブカッタと
を含む、システム。
【請求項17】
前記パケットバンドラはさらに、前記関心の選択された領域の変化に基づいて、前記要求を受信するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記グローブカッタはさらに、前記更新された地理空間データに基づいて、前記携帯用グローブに対する新しい4分木パケットを作成するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記グローブカッタはさらに、チェックサムまたはハッシュサムを行うことによって、前記新しい携帯用グローブを前記古い携帯用グローブと比較するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記グローブカッタはさらに、各層に対して束状形式で前記複数のパケット要求を生成するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−520755(P2013−520755A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555110(P2012−555110)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2011/025913
【国際公開番号】WO2011/106415
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(502208397)グーグル インコーポレイテッド (161)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2011/025913
【国際公開番号】WO2011/106415
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(502208397)グーグル インコーポレイテッド (161)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]