説明

基体処理装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定真空下で基体に所定の処理を施す装置、例えば液晶表示装置用基板、EL表示装置用基板、超電導部材の基体等の基体表面に液晶素子用の膜、EL素子用の膜、超電導膜等、それぞれの用途に適した機能を有する薄膜を形成するための薄膜製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】所定真空下で基体に所定の処理を施す、例えば薄膜製造装置には種々のタイプのものがあるが、その一つに、成膜室と、基体の交換を行うためのロードロック室とを連設し、新たな基体の設置或いは基体の交換にあたって、前記ロードロック室を基体のホルダを兼ねる弁体で成膜室から気密に隔絶し、成膜時には、基体を支持した該弁体を成膜室に配置するタイプのものが知られている。
【0003】このタイプの薄膜製造装置の一例を図6を参照して説明すると、成膜室10の上部にロードロック室20が連設されている。成膜室10内にはターゲット40が配置され、このターゲット40に向けイオン源30からイオンビームが照射されるようになっている。ロードロック室20はその上端開口が扉100によって開閉される。成膜室10は高真空ポンプPHにより所定の真空度に真空引きすることができ、ロードロック室20は荒引き真空ポンプPLによって所定の真空度に真空引きすることができる。
【0004】成膜室10とロードロック室20の境目の開口は弁体60によって気密にシールすることができる。弁体60はその上面に基体50を支持するようになっており、基体支持部分の周囲にはロードロック室20下面の弁座201に気密に接し得るオーリング70を備えている。弁体60は成膜室10の下方に配置したエアシリンダ90の駆動により昇降するロッド901の上端に支持されており、このロッド901が上昇することで弁体上のオーリング70がロードロック室の弁座201に気密に接し、ロードロック室20が成膜室10に対し気密に隔絶される。また、ロッド901を下降させることで、弁体上の基体50を成膜室10内の成膜位置に配置し、ターゲット40からのスパッタ粒子に曝すことができる。なお、ロッド901は成膜室10の底壁101を、この底壁外面とロッド901に渡し設けた伸縮ベローズタイプの気密シール装置80によって気密に、且つ、摺動自在に貫通している。
【0005】この従来装置によると、当初、ロードロック室20は弁体60によって成膜室10から気密に隔絶され、この状態で成膜室10内がポンプPHにより予め定めた真空度に真空引きされる。一方、ロードロック室20においては扉100が開かれ、弁体60上に基体50が設置される。基体50の設置後、扉100は気密に閉じられ、真空ポンプPLによってロードロック室20内が所定の真空度に荒引きされる。
【0006】しかるのちエアシリンダ90によりロッド901が下降せしめられ、それによって基体50が成膜室10内の成膜位置に配置されるとともに、成膜室10内がポンプPHで成膜真空度とされ、その後、イオン源30からのイオンビーム照射によりターゲット40からスパッタ粒子が発せられ、該スパッタ粒子により基体50表面に所望の薄膜が形成される。
【0007】薄膜形成後はエアシリンダ90によるロッド901の上昇により基体50が弁体60ごと上昇せしめられ、弁体60上面のオーリング70がロードロック室20の弁座201に気密に接する。この状態で扉100が開かれ、基体50の交換が行われる。基体50を交換した後は、最初と同様ロードロック室20内がポンプPLにより所定真空度に荒引きされ、しかるのち基体50が弁体60ごと成膜位置に配置される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来薄膜製造装置によると、基体50を弁体60上に設置したり、基体50を交換するとき、成膜の準備のため成膜室10内がポンプPHにより予め所定真空度に真空引きされた状態でロードロック室20の扉100が開けられるため、弁体60の上面に大気圧がかかり、それは例えば直径が30cmの基体を支持する弁体の場合、800kgにもなる。この大気圧はそのまま弁体駆動系に加わる。さらに、このような大気圧を受ける弁体の反りを防止するため、弁体は厚くされて重くなっており、この弁体重量も駆動系に加わる。さらに、この大気圧を受けるため、弁体60のオーリング70は弁座201に強く押しつけられるが、そのオーリングの締め付け反力も駆動系に加わる。このように、エアシリンダ90を含む弁体の駆動系は、これら大気圧、弁体重量及びオーリングの締め付け反力を全て支えなければならず、そのため駆動系を高出力且つ頑丈な構造のものにしなければならず、それだけ装置の大型化及びコスト高を招いているという問題がある。
【0009】そこで本発明は、所定真空下で基体に所定の処理を施す基体処理室と、基体の設置、交換を行うためのロードロック室とを連設し、基体のホルダを兼ねる弁体でロードロック室を基体処理室から気密に隔絶することができるタイプの基体処理装置において、従来のものより全体を小型、安価に製作できるようにした基体処理装置、例えば薄膜製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的に従い、下端に開口を有する基体処理室と、下端に開口及びその周囲の弁座を有し、該下端開口及びその周囲の弁座が前記基体処理室下端開口の横に隣り合って配置されるように前記基体処理室の隣りに横並べに連設された、基体の設置、交換のための1又は2以上のロードロック室と、隣り合う前記基体処理室及び前記ロードロック室を連通させるように該基体処理室の下端開口及び該ロードロック室の下端開口に臨んでそれら開口の下方で横方向に延びる弁移動路と、上方に向けられた弁座当接部を有する基体ホルダを兼ねる弁体と、前記弁体が載置され、該弁体を前記基体処理室開口又はロードロック室開口に選択的に臨ませるように前記弁移動路に横移動可能に設けられた弁体支持台と、前記弁体が載置された前記弁体支持台を前記弁移動路に沿って横移動させる駆動手段と、前記弁体支持台が前記駆動手段により横移動されることで前記ロードロック室開口に臨む位置に配置される弁体を該弁体の弁座当接部が該ロードロック室の弁座に対し接触又は離反するように昇降させる弁昇降手段とを備えており、前記ロードロック室下端開口周囲の弁座は、前記弁体の前記弁移動路に沿う横移動方向において前記基体処理室下端開口から遠ざかるにつれ下方へ下り傾斜する傾斜面に位置するとともに、前記弁体の弁座当接部は該傾斜面と平行な傾斜面に位置しており、前記ロードロック室開口に臨む位置に配置される弁体を前記弁昇降手段で前記弁体支持台から上昇させることで該弁体の弁座当接部が該ロードロック室の弁座に前記傾斜面において互いに気密に接することを特徴とする基体処理装を提供するものである。
【0011】
【作用】本発明基体処理装置によると、弁体は、これを載置した弁体支持台がその駆動手段により横移動されることで、基体処理室に臨む位置又はロードロック室に臨む位置に選択的に配置される。ロードロック室に臨む位置に配置された弁体は、弁昇降手段により持ち上げられる。ロードロック室下端開口周囲の弁座は、弁体の弁移動路に沿う横移動方向において基体処理室下端開口から遠ざかるにつれ下方へ下り傾斜する傾斜面に位置するとともに、弁体の弁座当接部は該傾斜面と平行な傾斜面に位置している。従って、持ち上げられた弁体の弁座当接部が、弁体の横移動方向に対し傾斜した傾斜面を境にしてロードロック室の弁座に楔打ち込み様に気密に接し、ロードロック室を基体処理室から気密に隔絶する。
【0012】この状態で基体処理室内は所定真空度に維持される一方、このロードロック室において弁体上に基体が設置され、或いは弁体上の基体が交換され、しかるのち、該ロードロック室内が所定真空度に真空引きされ、そのあと基体は弁体ごと弁昇降手段にて下降せしめられ、次いで弁体支持台がその駆動手段にて横移動されることで基体処理室に臨む位置に配置され、そこで所定の処理が基体上に施される。処理後、基体は弁体ごと再びロードロック室側に移動され、ここで新たな基体と交換される。
【0013】前記弁体によるロードロック室開口の気密閉塞は、弁体の横移動方向に対し傾斜した傾斜面を境にして行われるので、弁体上面に加わる大気圧は、その横方向分力が弁体支持台駆動手段に加わることになる。また、弁体に加わる他の力もその横方向分力が弁体支持台駆動手段に加わる。一方、弁体に加わる大気圧等の力及び弁体等の重力の縦方向分力は、主として弁昇降手段が分担する。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1から図3は本発明の一実施例を示している。図1R>1は一方の弁体をロードロック室開口に臨ませた、開口閉成前の状態の概略断面図であり、図2はその弁体を上昇させてロードロック室開口を閉じた状態の概略断面図である。図3は弁体、その支持台及び支持台のリニアガイドを図1のX−X線に沿う断面で示す図である。
【0015】この装置は、成膜室1の左右に対称的に二つのロードロック室2を横並べに連設したものである。成膜室1は下端に開口10を備え、各ロードロック室2も下端に開口20を備えている。室1、2、2の下端開口10、20、20は水平方向に延びる弁移動路30によって互いに連通している。成膜室1中にはターゲット4が設置され、このターゲットに向けイオン源3からイオンビームが照射されるようになっている。また、ターゲット4の下方には、丁度開口10の位置で、中央部を開口したマスク板11が設置してある。この成膜室1は高真空ポンプPHによって所定真空度に真空引き可能である。
【0016】各ロードロック2はその上端開口が扉10Aによって開閉されるようになっており、扉10Aが閉じる部分には気密シール用のオーリング21を設けてある。各ロードロック室2は開閉弁V1を介して荒引き真空ポンプPLにより所定の真空度に真空引き可能である。また、各ロードロック室2は弁V2を介して図示しないN2 ガス源よりN2 ガスを導入してベント処理できる。
【0017】弁移動路30には弁体6、6が配置されている。これら弁体は左右対称に一体的に連設されており、図中右側の弁体の右端部60及び左側の弁体の左端部60がそれぞれ弁体支持台61に載置されている。各支持台61は弁移動路30に水平に延びるリニアガイド62に載置されている。図1中、右側の弁体6の右側端部60には、図3に示すように、その下面両端部に垂直なピン60aを突設してあり、このピン60aは支持台61に設けたリニアガイド60bに昇降可能に嵌まっている。図1中、左側の弁体6の左側端部についても、同様なピンが設けられ、これが弁支持台のリニアガイドに嵌まっている。かくして、弁体6、6は弁支持台61、61に対し、昇降可能に、しかし、水平面内での移動不能に載置され、且つ、支持台61、61は互いに所定の配置関係を保っている。
【0018】また、図3から分かるように、弁体支持台61、61を支えるリニアガイド62は平板レール状のものであるが、リニアガイド62はこれに限定されるものではなく、スライドシャフト形状のもの等を採用してもよい。以上の構成により、各弁体6は支持台61、61とともにリニアガイド62、62上を水平方向に移動して、成膜室1の開口10に臨む位置又はロードロック室2の開口20に臨む位置に位置することができる。
【0019】図1中、左側の弁体支持台61には水平方向に延びるロッド91が連設され、このロッドは、左側のロードロック室2の側壁200を貫通し、エアシリンダ9に連結されている。側壁200の外面には伸縮自在のベローズタイプの気密シール装置8が設けられ、この装置はロッド91を囲繞してこれに連結されており、ロッド91が側壁200を貫通する部分を気密にシールしている。
【0020】各ロードロック室2の開口20の周囲には弁座面22が形成されており、この弁座面22は成膜室1から遠ざかる方向に下り傾斜するように水平方向に対し角度θ(約3°〜10°)だけ傾斜している。一方、各弁体6はその上面に基体5を設置する部分63を備えており、その周囲に弁座当接部64を備えている。弁座当接部64はロードロック室の弁座面22に対応するように水平方向に対し角度θだけ傾斜している。また、この弁座当接部64は弁座面22に気密に接するためのオーリング7を含む。
【0021】前記弁移動路30におけるリニアガイド62は、成膜室1の開口10に対応する部分が分断されており、ここにジャッキJが設けてある。ジャッキJは気体の供給にて伸び、脱気にて収縮するベローズBの上端に剛性のある円板Fを設けてなっており、ベローズBには弁V3を介してポンプPLが接続されているとともに弁V4を介して図示しないN2 ガス源に接続されている。なお、円板Fの直径bは、弁体6上のオーリング7の径aより大きくしてある。
【0022】従って、いずれかの弁体6(図の例では右側の弁体6)をロードロック室2に臨む位置に配置するとともに、もう一つの弁体6(図の例では左側の弁体6)を成膜室1に臨む位置に配置し、ジャッキJにおいて、弁V4を徐々に開き、ベローズB内へN2 ガスを導入すると、ジャッキJが伸びて弁体6、6を上昇させ、ロードロック室2に臨む弁体上のオーリング7をロードロック室2の弁座面22に気密に接触させることができる。N2 ガスの供給を停止した状態で弁V3を開き、真空ポンプPLを運転して脱気すると、弁体6、6が下降し、オーリングは弁座面22から離れる。この状態で、必要に応じ、弁体6、6を横移動させることができる。
【0023】以上説明した薄膜製造装置によると、例えば右側の弁体6が、当初、図に示すように、エアシリンダ9にて右側ロードロック室2の開口20に臨む位置に配置され、ジャッキJで持ち上げられて、この開口20を気密に閉じる。この状態で成膜室1内が真空ポンプPHにより所定真空度まで真空引きされる一方、閉じられたロードロック室2においてその扉10Aが開かれ、弁体6の基体設置部分63に成膜すべき基体5が設置される。しかるのち扉10Aが閉じられ、このロードロック室2内が荒引き真空ポンプPLの運転により所定真空度に真空引きされる。その後、ジャッキJからの脱気にて弁体6、6が支持台61、61上に下降せしめられ、次いでエアシリンダ9により今までロードロック室を閉じていた右側弁体6が成膜室1の開口10に臨む位置まで動かされ、弁体上の基体5がマスク11の中央開口を介してターゲット4に臨む。一方、今まで成膜室1に臨んでいた左側弁体6は、左側のロードロック室2に臨む位置に配置される。この状態でジャッキJにて再び弁体6、6が持ち上げられることで、左側のロードロック室2が気密に閉じられる。
【0024】かくして成膜室1内が真空ポンプPHの運転にて所定の成膜真空度まで真空引きされ、イオン源3からターゲット4にイオンビームが照射されることでターゲット4から発せられるスパッタ粒子が基体5表面に付着し、そこに所定の薄膜が形成される。このとき、ターゲット4から発せられるスパッタ粒子の一部はマスク板11に遮られ、弁体6の弁座当接部64やそこのオーリング7に付着堆積することが避けられる。この間、左側のロードロック室2では、これに接続した弁V2の開成にてベント処理後、扉10Aが開けられ、弁体6上に基体5が設置される。
【0025】所定の薄膜形成が終了すると、ジャッキJから脱気され、弁体6、6が支持台61、61上に下降せしめられ、次いでエアシリンダ9にて弁体6、6が右方へ動かされ、次いでジャッキJにて持ち上げられ、右側ロードロック室2が閉じられる。かくして成膜室1内で左側弁体上の基体に成膜しつつ、右側ロードロック室2において、これに接続されたベント用弁V2を開いてベント処理したのち、扉10Aを開き、弁体6上の成膜後基体5の交換を行うことができる。交換後は再び扉10Aが閉じられ、室2内が荒引き真空ポンプPLによって所定の真空度に真空引きされて、次の成膜に備えられる。このようにして順次繰り返し基体5上に薄膜が形成されていく。
【0026】以上説明した工程中、一方の弁体6がこれに対応するロードロック室2を成膜室1から気密に隔絶するように閉じている状態のとき、該室の扉10Aを開けると、弁体6上面に大気圧P1が加わるが(図2参照)、この大気圧はその全てがエアシリンダ9側に加わるのではなく、弁座面の傾斜角度θに対応する水平分力P3=P1sinθのみがエアシリンダ9側に加わるだけである。垂直分力P2はジャッキJに加わる。また、オーリング7の締め付け反力もその水平分力のみがエアシリンダ9側に加わるだけである。さらに、弁体6の重量はこれがエアシリンダ9に加わることはなく、ジャッキJが担う。
【0027】従って弁体6をロードロック室2を閉じる位置に維持するためのエアシリンダ9の出力は比較的低出力で足り、それだけ該シリンダを小型、安価なもので済ますことができ、また、大気圧P1の垂直分力P2、オーリング7の締め付け反力の垂直分力、弁体6、6の重力は、ジャッキJが分担し、且つ、このジャッキはその昇降ストロークが短くて済むので、小型、安価なもので足り、延いては薄膜製造装置全体の小型化及び低価格化を実現できる。
【0028】また、ジャッキJが大気圧の垂直分力P2等を支えるので、弁体支持台61、61やリニアガイド62の負担が少なく、それだけこれらを簡単に構成することができる。また弁体66を横移動させるとき、弁体6、6及び支持台61、61の重量は弁移動路30に設けたリニアガイド62に支持されているので、支持台61とガイド62の摩擦係数μを小さく選択することで弁体移動のためのエアシリンダ9の負担を少なくでき、この点でもエアシリンダ9は従来の弁体駆動シリンダに比べ低出力で足り、駆動系の省力化、小型化に寄与する。
【0029】さらに、各弁体6のオーリングは、ロードロック室の弁座面22に垂直な方向に近い方向で接触、離反するので、オーリング7が弁座面22との摩擦接触にて損傷する恐れは小さく、長期にわたり、そのシール機能を発揮できる。以上説明した実施例は、成膜中にいずれかのロードロック室で基体交換を行えるので、高スループットが得られ、量産に適する。
【0030】前記実施例では、成膜手段として、イオン源3とターゲット4を用いているが、必要に応じ、他の成膜手段を採用してもよい。なお、以上薄膜製造装置について説明したが、本発明思想は所定真空下で基体に所定の処理を施す各種装置に適用できることは、言うまでもなく明らかである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、定真空下で基体に所定の処理を施す基体処理室と、基体の設置、交換を行うためのロードロック室とを連設し、基体のホルダを兼ねる弁体でロードロック室を基体処理から気密に隔絶するように閉じることができるタイプの基体処理装置において、従来のものより全体を小型、安価に製作できる基体処理装置、例えば薄膜製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略断面図であり、一方の弁体が成膜室に臨み、他方の弁体がこれに対応するロードロック室を弁体で閉じる直前の状態を示すものである。
【図2】図1に示す装置の同じく概略断面図であり、図1R>1の他方の弁体がロードロック室を閉じた状態を示すものである。
【図3】図1のX−X線に沿う断面図である。
【図4】従来例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 成膜室
10 開口
2 ロードロック室
20 開口
22 弁座面
3 イオン源
4 ターゲット
5 基体
30 弁移動路
6 弁体
61 弁体支持台
62 リニアガイド
63 基体設置部分
64 弁座当接部
7 オーリング
8 気密シール用ベローズ
9 エアシリンダ
91 ロッド
PH 高真空ポンプ
PL 荒引き真空ポンプ
V1、V2、V3、V4 弁
J ジャッキ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 下端に開口を有する基体処理室と、下端に開口及びその周囲の弁座を有し、該下端開口及びその周囲の弁座が前記基体処理室下端開口の横に隣り合って配置されるように前記基体処理室の隣りに横並べに連設された、基体の設置、交換のための1又は2以上のロードロック室と、隣り合う前記基体処理室及び前記ロードロック室を連通させるように該基体処理室の下端開口及び該ロードロック室の下端開口に臨んでそれら開口の下方で横方向に延びる弁移動路と、上方に向けられた弁座当接部を有する基体ホルダを兼ねる弁体と、前記弁体が載置され、該弁体を前記基体処理室開口又はロードロック室開口に選択的に臨ませるように前記弁移動路に横移動可能に設けられた弁体支持台と、前記弁体が載置された前記弁体支持台を前記弁移動路に沿って横移動させる駆動手段と、前記弁体支持台が前記駆動手段により横移動されることで前記ロードロック室開口に臨む位置に配置される弁体を該弁体の弁座当接部が該ロードロック室の弁座に対し接触又は離反するように昇降させる弁昇降手段とを備えており、前記ロードロック室下端開口周囲の弁座は、前記弁体の前記弁移動路に沿う横移動方向において前記基体処理室下端開口から遠ざかるにつれ下方へ下り傾斜する傾斜面に位置するとともに、前記弁体の弁座当接部は該傾斜面と平行な傾斜面に位置しており、前記ロードロック室開口に臨む位置に配置される弁体を前記弁昇降手段で前記弁体支持台から上昇させることで該弁体の弁座当接部が該ロードロック室の弁座に前記傾斜面において互いに気密に接することを特徴とする基体処理装置

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【特許番号】特許第3042057号(P3042057)
【登録日】平成12年3月10日(2000.3.10)
【発行日】平成12年5月15日(2000.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−210560
【出願日】平成3年8月22日(1991.8.22)
【公開番号】特開平5−51743
【公開日】平成5年3月2日(1993.3.2)
【審査請求日】平成9年12月24日(1997.12.24)
【出願人】(000003942)日新電機株式会社 (328)
【参考文献】
【文献】特開 平2−305964(JP,A)
【文献】特開 昭63−243273(JP,A)
【文献】実開 平3−81359(JP,U)
【文献】特公 昭63−23653(JP,B1)