説明

基板固定治具及び基板加工装置

【課題】 回転切削工具から排出される切り粉を基板の上側から吸引して取り除くことを課題とする。
【解決手段】 基板固定治具10は、基板12の部品搭載面を上側にして基板12を収容する基板収容部14と、基板収容部14に収容された基板12を覆う蓋部16とを有する。蓋部を貫通して延在し、基板12を切削するための回転切削工具50を挿入可能な貫通溝16aが蓋部1に設けられる。蓋部吸引通路16bは、蓋部16の中に延在し、貫通溝16aの内面に開口する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回転切削工具を用いて基板を加工する基板加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器に組み込まれる回路基板を製造する際、複数の回路基板に一括して部品を搭載することで、部品搭載工程でのコストを低減することが提案されている。このためには、複数の回路基板を一体として保持しながら部品を搭載し、部品を搭載してから個々の回路基板に分割する必要がある。具体的には、一枚の大きな基板に複数の回路基板を形成しておき、一枚の大きな基板のままで複数の回路基板に部品を搭載した後に、大きな基板をカッター(切削工具)で切断して個々の回路基板にする。以下、複数の回路基板が形成される一枚の大きな基板を「多数個取り基板材」と称する。
【0003】
カッターで切断する部分をなるべく少なくするために、多数個取り基板材には各回路基板の外形に沿った切り込み(細長いスリットのような溝)が形成されている。回路基板の外形全周に渡って切り込みを設けると回路基板は多数個取り基板材から分離してしまうため、切り込みは複数箇所で途切れており、その途切れた部分で回路基板は繋がって一体となり、多数個取り基板材の状態となっている。
【0004】
そこで、多数個取り基板材の各回路基板に部品等を搭載した後、切り込みが途切れた部分(繋がっている部分)のみをカッターで切断することで、個々の回路基板を分離することができる。多数個取り基板材をカッターで切断する際に、基板材の切り粉(あるいは切り屑)がカッターから排出されるため、切り粉が回路基板や搭載部品に付着しないように除去する必要がある。
【0005】
切り粉を除去する手段として、排出された切り粉を吸引して除去する方法がある。例えば、吸引ノズルをカッターの外周に近接して配置しておき、切り粉がカッターから排出されたら直ちに吸引ノズルで吸引してしまう方法が提案されている。
【0006】
ここで、円盤状のカッター(回転刃)から出る切り粉に空気を吹き付けて飛ばし、飛ばした切り粉を空気吸引部で吸引することで、切り粉が回路基板上の部品に付着しないようにすることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。円盤状のカッターの場合、切り粉が排出される方向は決まっているので、一方向から空気を吹き付けて反対側に空気吸引部を設けておけばよい。
【0007】
また、カッターに冷却液を吹き付けることでカッターを冷却する場合に、多量の冷却液を流すことで切り粉を洗浄する方法が提案されている(例えば、引用文献2参照。)。この方法では、冷却液の供給装置や回収装置が必要であり、且つ回路基板に付着した冷却液を除去したり乾燥させたりする工程も必要となる。このため、基板加工装置が大がかりで複雑なものとなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−56056号公報
【特許文献2】特開2000−216113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
基板材の切断に用いられるカッターとして、小さな直径の円柱形状の回転切削工具が用いられることが多い。この回転切削工具は、円柱形状の外周に形成された螺旋溝により刃部が形成されている。カッターを高速で回転させて側面(外周面)を基板材に押し付けることで、基板材を切削するようになっている。
【0010】
基板材を上述のカッターで切削すると、その切り粉はカッターの螺旋溝を通って排出される。多数個取り基板材を、部品の搭載される表側を上にして切削できる場合、切り粉が多数個取り基板材の裏側に排出されるようにしておけば、切り粉は下に落ち、多数個取り基板材にはほとんど付着しない。
【0011】
ところが、実装部品が回路基板の外形から突出しているような場合、カッターを多数個取り基板材の表側(実装面側)から近づけることができない。このため、多数個取り基板材の裏側を上にして裏側から切削することとなる。このとき、切り粉を下に排出すると回路基板の表側に切り粉が排出されて搭載部品に付着するおそれがある。このため、切り粉が上に排出されるようにする必要があるが、上に排出した場合は多数個取り基板材上に切り粉が排出されてしまう。このため、カッターから排出された切り粉を除去する手段を設ける必要がある。
【0012】
そこで、カッターから排出される切り粉を吸引するための吸引ノズルをカッターの外周近傍に配置して、カッターから排出される切り粉を直ちに吸引して除去することが行なわれている。上述のカッターは外周の全周から切り粉が排出されるため、例えばカッターの両側に吸引ノズルを配置する必要がある。
【0013】
カッターに対する吸引ノズルの位置を固定しておけば、常にカッターの外周の近傍に吸引ノズルを配置しておくことができるので、切り粉を効率的に吸引することができる。ところが、上述のカッターは細長い形状であり、先端に近い部分で切削して切れ味が鈍くなってきたら、切削部分を徐々に根本に向かって移動していく。すなわち、カッターを長手方向に移動することで、カッターの切削部分(基板材に接触して切削する部分)をカッターの長手方向に沿って徐々に変えて切れ味を維持する。
【0014】
そこで、吸引ノズルを常にカッターの切削部分の近傍に配置しておくためには、カッターの上下の移動(切削部分の移動)に応じて吸引ノズルも上下に移動させなければならない。したがって、カッターの周囲に複数の吸引ノズルを設け、且つカッターの上下方向の移動に応じて吸引ノズルを上下に移動することのできる移動機構を設ける必要があり、基板加工装置の構造が大がかりで複雑になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
一実施態様によれば、基板を基板加工装置に装着するための基板固定治具であって、前記基板の部品搭載面を上側にして前記基板を収容する基板収容部と、該基板収容部に収容された前記基板を覆う蓋部と、該蓋部を貫通して延在し、前記基板を切削するための回転切削工具を挿入可能な開口溝と、前記蓋部の中に延在し、前記開口溝の内面に開口する蓋部吸引通路とを有する基板固定治具が提供される。
【0016】
また、他の実施態様によれば、上述の基板固定治具と、前記基板固定治具が取り付けられる載置台と、前記基板を切削するための前記回転切削工具を駆動する工具駆動部と、前記載置台に取り付けられた前記基板固定治具の基板収容部吸引通路に接続された集塵機吸引通路と、前記蓋部吸引通路、前記基板収容部吸引通路、及び前記集塵機吸引通路を介して、前記回転切削工具から排出される切り粉を吸引する集塵機とを有する基板加工装置が提供される。
【発明の効果】
【0017】
回転切削工具から排出される切り粉を、基板の上側において蓋部吸引通路から吸引して取り除くことができる。したがって、回転切削工具の周囲に吸引ノズルを配置する必要は無い。また、回転切削工具を上下に移動して切削部分を移動しても、切り粉を吸引する部分の高さは変わることがなく、常に切り粉が排出される部分の近傍で切り粉を吸引することができる。このため、吸引ノズル及び吸引ノズルを上下移動させる移動機構を設ける必要がなく、基板加工装置の構造及び制御を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一実施形態による基板固定治具の一例であるパレットの斜視図である。
【図2】パレットに装着される基板の平面図である。
【図3】パレットに基板を装着した状態を示す斜視図である。
【図4】基板加工装置の斜視図である。
【図5】パレット支持部により支持されたパレットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
まず、一実施形態による基板固定治具について説明する。図1は一実施形態による基板固定治具の一例であるパレット10の斜視図である。
【0021】
パレット10は、加工すべき基板12を収容する基板収容部14と、基板収容部14に収容された基板12を覆って基板12を固定しておくための蓋部16とを有する。本実施形態では、蓋部16の一辺が基板収容部14に対してヒンジで取り付けられており、蓋部16が開閉可能となっている。すなわち、蓋部16は基板収容部14に対して回動可能に支持されている。
【0022】
基板収容部14には基板12を収容する凹部又は開口部14aが形成されている。基板12の外周が凹部又は開口部14aに嵌合して基板12が位置決めされた状態で基板収容部14に収容される。そして、蓋部16を閉じることで、基板12はパレット10内に保持されて固定される。基板12を保持したパレット10を基板加工装置に装着することで、基板加工装置のカッターにより基板12を切削加工することができる。
【0023】
ここで、パレット10に装着される基板12について説明する。基板12はいわゆる多数個取り基板材であり、複数の回路基板が形成された大きな基板材である。図2は基板12の平面図である。図2において、基板12に電子部品が搭載された状態が示されている。基板12内には3枚の回路基板12Aが形成されている。各々の回路基板12Aは細長い開口溝12Bにより画成されるが、回路基板12Aの全外周に沿って開口溝12Bを形成すると回路基板12Aは多数個取り基板材(基板12)から分離してしまう。このため、開口溝12Bは、各回路基板12Aの外周に沿ってと所々が途切れており、途切れた部分が接続部12Cとなっている。接続部12Cがあることにより回路基板12Aは繋がって一体となり、多数個取り基板材(基板12)となっている。
【0024】
多数個取り基板材(基板12)の状態において各回路基板12Aに部品を搭載することで、複数の回路基板12Aに対して一括して部品を搭載することができ、部品搭載工程を効率的に行なうことができる。このように、多数個取り基板材(基板12)の状態において各回路基板12Aに部品を搭載するので、各回路基板12Aを分離して個別化するために、接続部12Cを切断する必要がある。この切断作業において基板12を基板加工装置に固定するためにパレット10が用いられる。
【0025】
切断作業には一般的に回転切削工具が用いられる。回転切削工具は細長い円柱状の刃物であり、円柱の外周に螺旋状の溝が形成されて刃部が形成されている。すなわち、回転切削工具を回転させながら基板12の開口溝12Bに差し込み、回転切削工具の外周面を接続部12Cに押し当てることで、接続部12cを切削する。したがって、開口溝12Bの幅は、回転切削工具を挿入できるように、回転切削工具の外径より大きく設定されている。
【0026】
図2において、接続部12Cを切削して切断する部分が、両端に円形が付けられた太い実線又は太い点線で示されている。太い点線で示された部分では、搭載した部品13の影になっている部分であり、部品13が開口溝12B及び接続部12Cの上に張り出しているため、基板12の部品搭載面側から回転切削工具を開口溝12Bに差し込むことができない。したがって、このような部品13が搭載された基板12は、部品搭載面の反対側の裏面側から回転切削工具を開口溝12Bに差し込んで接続部12Cを切削しなければならない。
【0027】
このため、基板12は、図3に示されるように、その裏面を上に向けた状態で基板収容部14の開口部14aに収容され、蓋部16が閉じられてホルダ10内に保持され固定される。
【0028】
蓋部16には、基板12の各接続部12Cに対応する位置に貫通溝16aが形成されている。貫通溝16aは蓋部16を貫通しており、その幅は接続部12Cの切断に用いられる回転切削工具の外形より大きい。また、貫通溝16aの長さは接続部12Cより長く設定されている。したがって、パレット10に基板12を収容した状態(蓋部16を閉じた状態)で、基板12の接続部12Cは蓋部16の貫通溝16aの直下に位置することとなり、貫通溝16aに回転切削工具を差し込んで接続部12Cを切削することができる。
【0029】
パレット10の蓋部16の内部には、貫通溝16aの内壁に開口する蓋部吸引通路17が形成されており、蓋部吸引通路を介して回転切削工具から排出される切り粉を吸引して除去することができる。蓋部16の内部の構造及び切り粉の吸引構造については後述する。
【0030】
ここで、上述のパレット10に保持された基板12を加工するための基板加工装置について説明する。
【0031】
図4は基板加工装置20の斜視図である。基板加工装置20は、回転切削工具により基板12の接続部12Cを切削して切断するための加工装置である。基板加工装置20は、パレットを固定するための載置台であるテーブル22と、テーブル22の上に配置された工具駆動装置24とを有する。パレット10はテーブル22の載置面22aに固定される。
【0032】
工具駆動装置24は、回転切削工具を回転駆動する工具ヘッド26を有する。工具ヘッド26は垂直移動機構28により上下方向(Z方向)に移動可能である。また、工具ヘッド26及び垂直移動機構28は、水平移動機構30により水平方向(X、Y方向)に移動可能である。垂直移動機構28及び水平移動機構30を駆動することで、工具ヘッド26に取り付けられた回転切削工具を、X,Y,Z方向に任意に移動することができる。
【0033】
テーブル22の載置面22aの下側には、集塵機32及び集塵機吸引通路であるダクト34が設けられている。集塵機32は吸引ポンプあるいは吸引ブロアを内蔵しており、ダクト34内の空気を吸引する。これにより、後述のように回転切削工具から排出される切り粉をダクト34を介して吸引し集塵することができる。
【0034】
ダクト34の一端は集塵機32に接続され、他端はテーブル22の載置面22aの下側に固定された吸引部36に接続されている。吸引部36はパレット10が載置・固定される載置面22aの真下に配置され、吸引用の空間を形成する。
【0035】
テーブル22の載置面22aにおいて、吸引部36の上側にパレット支持部38が取り付けられる。パレット支持部38は、パレット10を固定するための4本の支柱40と、支柱40を支持するベース42とを有する。ベース42は載置面22aの開口部22bを覆うように載置面22aに取り付けられる。したがって、ベース42の底面は吸引部36により形成された空間に面している。図4には、パレット10がパレット支持部38により支持された状態が示されている。
【0036】
図5はパレット支持部38により支持されたパレット10の断面図である。パレット10内には基板12が収容され保持されている。パレット10の蓋部16の内部には蓋部吸引通路16bが形成されている。蓋部吸引通路16bは蓋部16の貫通溝16aの内面に開口し、蓋部16の内部を延在して蓋部16の裏面16cに開口している。基板収容部14には、基板収容部吸引通路14bが上面と底面の間を貫通して形成されており、蓋部16が閉じられて状態で、蓋部吸引通路16bは基板収容部吸引通路14bに接続される。
【0037】
蓋部吸引通路16bが貫通溝16aの内面に開口した部分は、回転切削工具50により基板12の接続部12Cを切削した際に切り粉が排出される位置の近傍となっている。したがって、基板収容部14の底面に開口した部分から基板収容部吸引通路14bを介して蓋部吸引通路16bを吸引することができ、回転切削工具50から排出された切り粉を直ちに吸引することができる。
【0038】
ここで、パレット10をパレット支持部38の支柱40により支持した状態では、パレット14の基板収容部14の底面に開口した基板収容部吸引通路14bは支柱40の中を延在する支持部吸引通路38aに接続される。支持部吸引通路38aは、支柱40が取り付けられたベース42も貫通して延在し、吸引部36により形成された空間に開口する。吸引部36は集塵機吸引通路であるダクト34を介して集塵機32に接続されているので、集塵機32で吸引を行なうことで、ダクト34、吸引部36、支持部吸引通路38a、基板収容部吸引通路14bを介して蓋部吸引通路16bを吸引することができる。すなわち、集塵機32を駆動して吸引を行なうことで、蓋部16の貫通溝16a内に排出された切り粉を直ちに吸引して集塵機32に集塵することができる。
【0039】
なお、支柱40の上端はパレット10の基板収容部14の底面に形成された凹部に嵌合するようになっており、パレット10をパレット支持部38に載置した状態でパレット10がテーブル22上で位置決めされた状態となる。
【0040】
以上のように、本実施形態によるパレット10を用いて基板12を保持し、パレット10を基板加工装置20に取り付けて基板12を加工することで、回転切削工具50から排出される切り粉を、基板12の上側において蓋部吸引通路16bから吸引して取り除くことができる。したがって、回転切削工具50の周囲に吸引ノズルを配置する必要は無い。また、回転切削工具50を上下に移動して切削部分を移動しても、切り粉を吸引する部分の高さ(すなわち、貫通溝16aの内面に開口した蓋部吸引通路14bの位置)は変わることがなく、常に切り粉が排出される部分の近傍で切り粉を吸引することができる。このため、吸引ノズル及び吸引ノズルを上下移動させる移動機構を設ける必要がなくなり、基板加工装置の構造及び制御を簡素化することができる。
【0041】
本実施形態では、蓋部16が基板収容部14に対して回動可能に支持された側の2本の支柱40(図5における左側の支柱40)の支持部吸引通路38aに対して基板収容部吸引通路14b及び蓋部吸引通路16bが設けられている。残りの2本の支柱40(図5における右側の支柱40)に対しては、基板収容部吸引通路14bのみが設けられており、蓋部吸引通路16bは基板収容部吸引通路14bに接続されていない。すなわち、基板収容部吸引通路14bは蓋部16の裏面16cで塞がれた状態となっている。
【0042】
このような状態で集塵機32により吸引すると、基板収容部吸引通路14bに面した蓋部16の裏面16cに吸引力が加わり、蓋部16は基板収容部14に引き付けられた状態となるため、蓋部16を閉じたまま固定する力(すなわち基板12を蓋部16で基板収容部14内に固定する力)が作用する。このため、マグネットの吸引力やねじ止めなどで蓋部16を固定する必要がなく、蓋部16の固定機構が簡素化される。パレット10を基板加工装置20から取り外した状態では、吸引力は働かないため、蓋部16の固定が自動的に解除されるため、作業者の労力を軽減することができる。
【符号の説明】
【0043】
10 パレット
12 基板
12A 回路基板
12B 開口溝
12C 接続部
14 基板収容部
14a 開口部
14b 基板収容部吸引通路
16 蓋部
16a 貫通溝
16b 蓋部吸引通路
16c 裏面
20 基板加工装置
22 テーブル
22a 載置面
24 工具駆動装置
26 工具ヘッド
28 垂直移動機構
30 水平移動機構
32 集塵機
34 ダクト
36 吸引部
38 パレット支持部
38a 支持部吸引通路
40 支柱
42 ベース
50 回転切削工具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を基板加工装置に装着するための基板固定治具であって、
前記基板の部品搭載面を上側にして前記基板を収容する基板収容部と、
該基板収容部に収容された前記基板を覆う蓋部と、
該蓋部を貫通して延在し、前記基板を切削するための回転切削工具を挿入可能な開口溝と、
前記蓋部の中に延在し、前記開口溝の内面に開口する蓋部吸引通路と
を有する基板固定治具。
【請求項2】
請求項1記載の基板固定治具であって、
前記蓋部吸引通路は、前記蓋部が前記基板を覆うように前記基板収容部に取り付けられた状態で、前記基板収容部を貫通して延在する基板収容部吸引通路に接続される基板固定治具。
【請求項3】
請求項2記載の基板固定治具であって、
前記基板収容部吸引通路は前記基板収容部の中を延在して前記基板収容部の底面に開口する基板固定治具。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の基板固定治具であって、
前記蓋部は前記基板収容部に対して回動可能に支持される基板固定治具。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の基板固定治具であって、
前記基板収容部の上面から底面まで貫通して延在する蓋吸着通路を有し、
該蓋吸着通路は、前記蓋部が前記基板を覆うように前記基板収容部に取り付けられた状態で、前記基板収容部の上面において前記蓋部の裏面に覆われる位置に開口する基板固定治具。
【請求項6】
請求項2乃至4のうちいずれか一項記載の基板固定治具と、
前記基板固定治具が取り付けられる載置台と、
前記基板を切削するための前記回転切削工具を駆動する工具駆動部と、
前記載置台に取り付けられた前記基板固定治具の前記基板収容部吸引通路に接続された集塵機吸引通路と、
前記蓋部吸引通路、前記基板収容部吸引通路、及び前記集塵機吸引通路を介して、前記回転切削工具から排出される切り粉を吸引する集塵機と
を有する基板加工装置。
【請求項7】
請求項6記載の基板加工装置であって、
前記基板固定治具が取り付けられる支柱部材が前記載置台に固定される基板加工装置。
【請求項8】
請求項7記載の基板加工装置であって、
前記基板固定治具の前記基板収容部吸引通路は、前記支柱部材の長手方向に延在する支持部吸引通路を介して、前記集塵機吸引通路に接続される基板加工装置。
【請求項9】
請求項6記載の基板加工装置であって、
前記基板収容部の上面から底面まで貫通して延在する蓋部吸着通路を有し、
該蓋部吸着通路は、前記蓋部が前記基板を覆うように前記基板収容部に取り付けられた状態で、前記基板収容部の上面において前記蓋部の裏面に覆われる位置に開口する基板固定治具。
【請求項10】
請求項9記載の基板加工装置であって、
前記基板固定治具が取り付けられる支柱部材が前記載置台に固定され、
前記基板固定治具の前記蓋部吸着通路は、前記支柱部材の長手方向に延在する支持部吸引通路を介して、前記集塵機吸引通路に接続される基板加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−36942(P2011−36942A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185610(P2009−185610)
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】