説明

塗料吐出重量制御方法

【課題】 簡単な方法で短時間で目的とする吐出重量を精度良く吐出できる。
【解決手段】 運転開始から目標前吐出重量値まで運転する大容量吐出モードと、目標前吐出重量値から目標吐出重量値まで運転する吐出重量精度出しモードとを備える。大容量吐出モードでは、吐出重量を秤4で測定して目標前吐出重量値よりも所定量少ない減速用吐出重量値までポンプ2を高速回転で運転すると共に引き続きポンプ2を中速回転して秤4による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプ2を停止する。その後、低速回転でポンプ2を運転する吐出重量精度出しモードとする。吐出重量精度出しモードでは、目標吐出重量値から大容量吐出モードの運転停止直後における秤4による計測値を差し引いた値から、ポンプ2の低速回転で吐出するのに要する吐出時間を算出して、算出した吐出時間だけポンプ2を低速回転して塗料6を吐出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料吐出重量制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、塗料タンク内の塗料をポンプを用いて容器に供給するに当たっては、ポンプの回転時間と吐出量(吐出重量g)の関係で求める検量線から目標吐出量(目標吐出重量)に対応するポンプの回転時間を算出し、このようにして求めた回転時間により、運転開始から終了までポンプを一定回転速度で運転することで塗料を容器に供給するものが知られている。
【0003】
また、ポンプを駆動するサーボモータにエンコーダを備え、制御部がエンコーダからの検出信号に基づいてポンプの回転数を検出し、回転数を検出して、検出回転数と設定回転数とを比較してポンプによる吐出量を監視するようにしたものが特許文献1により知られている。
【0004】
しかし、上記ポンプの回転時間により目標吐出量となるように制御するもの、あるいは、ポンプの回転数を監視して目標吐出量となるように制御するもののいずれにおいても、粘度などの塗料の物性変化、フィルターの目詰まり、水頭圧の変化などにより吐出量が変わり、吐出量の正確な精度がでないという問題があり、また、実際の吐出量が不明のため、吐出量の実績管理ができないという問題があった。また、従来にあって、吐出時間を短くしようとするとポンプを高速回転により吐出しなければならないが、高速回転で吐出すると、よりいっそう吐出量の精度は悪くなるという問題があり、一方、吐出量の精度を上げるため低速回転で吐出すると吐出に時間がかかるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−10742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したもので、簡単な方法で短時間で目的とする吐出重量を精度良く吐出でき、また、吐出重量の実績管理ができる塗料吐出重量制御方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成になっている。
【0008】
本発明の塗料吐出重量制御方法は、塗料タンク1内の塗料6をポンプ2を用いて容器3に供給する塗料吐出重量制御方法であって、目標吐出重量値と、該目標吐出重量値から一定量差し引いた目標前吐出重量値を設定し、運転開始から目標前吐出重量値まで運転する大容量吐出モードと、目標前吐出重量値から目標吐出重量値まで運転する吐出重量精度出しモードとを備える。大容量吐出モードにおいては、ポンプ2を高速回転で運転しながら吐出重量を秤4で測定して目標前吐出重量値よりも所定量少ない減速用吐出重量値を計測すると、ポンプ2を高速回転から中速回転に切換えて引き続き運転を継続し、秤4による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプ2を停止する。その後、上記中速回転よりも遅い低速回転でポンプ2を運転する吐出重量精度出しモードで運転する。該吐出重量精度出しモードにおいては、上記ポンプ2の低速回転における吐出重量と吐出時間の関係に基づいて、上記目標吐出重量値から上記大容量吐出モードの運転停止直後における秤4による計測値を差し引いた値から、ポンプ2の低速回転で吐出するのに要する吐出時間を算出して、該算出した吐出時間だけポンプ2を低速回転して塗料6を吐出する。
【0009】
このような方法を採用することで、目標吐出重量の大部分である目標前吐出重量値までの塗料6の供給は秤4による吐出重量の重量測定で行なうので、粘度などの塗料6の物性変化、フィルターの目詰まり、水頭圧の変化などにより吐出重量が変化しても確実に目標吐出重量に近い大部分の重量を測定できる。しかも、この場合、大容量吐出モードにおいては、吐出重量を秤4で測定して目標前吐出重量値よりも所定量少ない減速用吐出重量値までポンプ2を高速回転で運転することで、塗料6の供給時間を短くできる。ここで、ポンプ2を高速回転のまま秤4による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプ2を停止するようにすると、停止後に余剰に吐出する塗料6が多くなって秤4による重量測定のばらつきが生じてしまうが、上記のように、減速用吐出重量値を計測すると引き続きポンプ2を中速回転して秤4による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプ2を停止するので、短時間で秤4による目標前吐出重量値の測定を安定させることができる。しかも、吐出重量精度出しモードが、上記中速回転よりも遅い低速回転でポンプ2を運転するものであって、この吐出重量精度出しモードにおいては、上記ポンプ2の低速回転における吐出重量と吐出時間の関係に基づいて、上記目標吐出重量値から上記大容量吐出モードの運転停止直後における秤4による計測値を差し引いた値から、ポンプ2の低速回転で吐出するのに要する吐出時間を算出して、該算出した吐出時間だけポンプ2を低速回転して塗料6を吐出することで、目標吐出重量となるように微量の塗料6を精度良く吐出することができる。
【0010】
また、上記ポンプ2に加えて副ポンプ5を設け、大容量吐出モードにおいて、運転開始から上記高速回転によるポンプ2の運転に加えて副ポンプ5を運転し、ポンプ2及び副ポンプ5による吐出重量の合計を秤4で測定して上記減速用吐出重量値以下の設定された副ポンプ停止用吐出重量値になると副ポンプ5の運転を停止し、且つ、ポンプ2は高速運転を継続し、秤4で減速用吐出重量値を計測するとポンプ2を中速回転に切換えてポンプ2の運転を継続し、秤4による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプ2を停止し、その後、上記中速回転よりも遅い低速回転でポンプ2を運転する吐出重量精度出しモードで運転することが好ましい。
【0011】
このように、ポンプ2に加えて副ポンプ5を設け、大容量吐出モードにおいて、運転開始から上記高速回転によるポンプ2の運転に加えて副ポンプ5を運転するので、吐出時間を短縮でき、しかも、ポンプ2及び副ポンプ5による吐出重量の合計を秤4で測定して上記減速用吐出重量値以下の設定された副ポンプ停止用吐出重量値になると副ポンプ5の運転を停止するので、副ポンプ5の影響を受けることなく、ポンプ2の中速回転になる前に副ポンプ5の運転が停止し、以降のポンプ2の中速回転による秤4の目標前吐出重量値の計測が精度良くできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、上記のように目標吐出重量の大部分は高速回転、中速回転による大量の塗料の吐出制御を秤による重量計測で行い、最後の残量の吐出の制御をポンプの低速回転時間の制御で行うので、目標吐出重量に近い大部分の塗料を短時間で確実に吐出でき、しかも、最終的な目標吐出重量にするための微調整はポンプの低速回転時間の制御で簡単且つ精度良く残量吐出することができ、簡単な方法で短時間で目的とする吐出重量を精度良く吐出でき、また、秤で吐出重量の重量計測を行うので、吐出重量の実績管理ができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略説明図である。
【図2】同上のポンプの吐出重量と運転吐出時間の関係を示す説明図である。
【図3】同上の一実施形態のフローチャートである。
【図4】同上のポンプの低速回転における吐出重量と回転時間との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の他の実施形態を示す概略説明図である。
【図6】同上のポンプの吐出重量と運転吐出時間の関係を示す説明図である。
【図7】同上の一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0015】
図1に示すように、塗料タンク1には塗料6が入れてあり、攪拌機7により塗料タンク1内の塗料6を攪拌するようになっている。
【0016】
塗料タンク1の底部には開閉弁8を備えた出口9が設けてあり、出口9に吐出菅10の一端が接続してある。該吐出菅10は他端が吐出ノズル11となっており、出口9と吐出ノズル11との間に上流側から順にギアポンプのようなポンプ2、三方弁12が設けてある。三方弁12には返送菅13の一端が接続してあり、返送菅13の他端は塗料タンク1に開口している。
【0017】
図中4は秤であり、この秤4の上に缶のような容器3が乗せられ、ポンプ2を運転することで、塗料タンク1内の塗料6を吐出ノズル11から容器3に吐出するようになっている。
【0018】
図中14は制御部で、ポンプ2の運転を制御し、開閉弁8の開閉、三方弁12の流路切換えを行い、また、秤4による計測信号が制御部14に入力されるようになっている。
【0019】
本発明に用いるポンプ2は、制御部14からの制御により高速回転、中速回転、低速回転という3速回転制御ができるようになっている。
【0020】
本発明においては、目標吐出重量値と、該目標吐出重量値から一定量差し引いた目標前吐出重量値があらかじめ設定してある。例えば目標吐出重量値から10g差し引いた値を目標前吐出重量値として設定してある。
【0021】
また、本発明は、運転開始から上記目標前吐出重量値までは大容量吐出モードで運転し、目標前吐出重量値から目標吐出重量値までは吐出重量精度出しモードとで運転するようになっている。
【0022】
図2にはポンプ2の吐出重量と運転吐出時間の関係を示す説明図が示してあり、図3には本発明の制御フロー図が示してある。
【0023】
以下、図2、図3に基づいて本発明の制御につき説明する。
【0024】
塗料吐出の運転が開始されると、大容量吐出モードになり、制御部14により、開閉弁8を開き、三方弁12をポンプ2側と吐出ノズル11側が連通するように切換え、この状態でポンプ2の運転が開始される。
【0025】
大容量吐出モードにおけるポンプ2の運転は、図2に示すように、運転開始から目標前吐出重量値よりも所定量少ない減速用吐出重量値まで高速回転により運転し、減速用吐出重量値から目標前吐出重量値まで中側回転により運転する。ここで、高速回転は1L/分の吐出重量であり、中速回転は0.5L/分の吐出重量である。
【0026】
したがって、ポンプ2の運転を開始するとポンプ2が高速回転し、塗料タンク1内の塗料6が吐出ノズル11から容器3内に吐出される。
【0027】
容器3内に塗料6が供給されると、秤4により塗料6の容器3への供給量、つまり吐出ノズル11からの吐出重量(吐出重量)が計測され、制御部14に計測値が入力される。この場合、容器3の重量+吐出重量(吐出重量)の合計が秤4で計測されるので、この計測値から容器3の重量を差し引いた値が吐出重量となる。
【0028】
ポンプ2の高速回転で塗料6を吐出し、秤4で計測した吐出重量が目標前吐出重量値よりも所定量少ない減速用吐出重量値になると、ポンプ2を高速回転から中速回転に切換えて引き続き吐出ノズル11から容器3に塗料6を吐出する。
【0029】
引き続き秤4で吐出重量を計測し、吐出重量が目標前吐出重量値(図3のフローチャートでは吐出目標重量値−10g)になるとポンプ2による中速回転を停止し大容量吐出モードを終了する。
【0030】
ここで、大容量吐出モードで上記のようにポンプ2を高速回転から中速回転に切換えることで、秤4による目標前吐出重量値の計測に当たり、吐出重量の重量計測を安定して計測できる。つまり、高速回転は吐出重量が多いため、吐出重量の重量計測を安定して計測できず、秤4による目標前吐出重量値の計測精度が悪いが、上記のように直前で中速回転に切換えることで、秤4による目標前吐出重量値の重量計測が安定してできる。
【0031】
上記のように秤4で吐出重量を計測し、吐出重量が目標前吐出重量値になりポンプ2による中速回転を停止し大容量吐出モードを終了すると、その後、ポンプ2を上記中速回転よりも遅い低速回転でポンプ2を運転する吐出重量精度出しモードとなる。
【0032】
この吐出重量精度出しモードにおいては、大容量吐出モードの運転停止直後における秤4による計測値が、目標吐出重量値に対してあとどれだけ(何g)必要かを制御部14で算出し、上記ポンプ2の低速回転における吐出重量と吐出時間の関係を示す図4の検量線に基づき、重量から吐出時間を算出し、このようにして算出した吐出時間だけポンプ2を低速回転して塗料を吐出し、算出した吐出時間が終るとポンプ2の運転を停止し、吐出重量精度出しモードを終了する。
【0033】
このように、目標吐出重量の大部分は高速回転、中速回転による大量の塗料6の吐出制御を秤4による重量計測で行い、最後の残量の吐出の制御をポンプ2の低速回転時間の制御で行うので、目標吐出重量値に近い大部分の塗料6を短時間で確実に吐出でき、しかも、最終的な目標吐出重量値にするための微調整はポンプ2の低速回転時間の制御で簡単且つ精度良く残量吐出することができる。これにより例えば、目標吐出重量値に対する吐出精度を±0.2gに向上させることができる。また、本発明は、秤4で吐出重量の重量計測を行うので、吐出重量の実績管理ができる。
【0034】
なお、ポンプ2を停止することにより容器3への塗料6の供給が停止される。この容器3への塗料6の停止状態において、制御部14により、開閉弁8を開き、三方弁12を吐出ノズル11側が非連通、返送菅13側が連通となるように切換え、ポンプ2を運転することで、吐出菅10、ポンプ2、返送菅13、塗料タンク1との間で塗料6を循環することができて、吐出菅10、ポンプ2、返送菅13における塗料6の固化を防止することができる。
【0035】
図5乃至図7には本発明の他の実施形態が示してある。上記した実施形態においては、一つのポンプ2を制御部14で制御することで、目標吐出重量値となるように吐出する例を示したが、本実施形態においては、図5に示すように、上記メインとなるポンプ2に加えて副ポンプ5を設けている。
【0036】
本実施形態においては、出口9に一端を接続した吐出菅10のポンプ2を配置した部分と出口9との間に分岐菅20が分岐してあり、該分岐菅20の先端に副吐出ノズル21を設けてあり、分岐菅20には更に上流側から副ポンプ5、副三方弁22が設けてある。
【0037】
副三方弁22には副返送菅23の一端が接続してあり、副返送菅23の他端は返送菅13に連通してある。
【0038】
本実施形態において、ポンプ2、副ポンプ5、開閉弁8の開閉、三方弁12の流路切換え、副三方弁22の流路切換えは制御部14により行うようになっており、また、秤4による計測信号が制御部14に入力されるようになっている。
【0039】
本発明に用いるポンプ2は、前述の実施形態と同様に制御部14からの制御により高速回転、中速回転、低速回転という3速回転制御ができるようになっている。
【0040】
なお、本発明に用いる副ポンプ5は、一定の定速回転で運転するように制御されるもので、副ポンプ5の単位時間当たりの吐出量(吐出重量)が上記ポンプ2の高速回転時における吐出量と同じ又は多い吐出量のものを用いるのが好ましい。
【0041】
本実施形態における大容量吐出モードは、図6、図7に示すように、運転開始から上記高速回転によるポンプ2の運転に加えて副ポンプ5を運転し、ポンプ2及び副ポンプ5による吐出重量の合計を秤4で測定して上記減速用吐出重量値以下の設定された副ポンプ停止用吐出重量値になると副ポンプ5の運転を停止し、且つ、ポンプ2のみ高速運転を継続するように制御されるようになっている。そして、秤4で減速用吐出重量値を計測すると、前述の実施形態と同様に、ポンプ2を中速回転に切換えてポンプ2の運転を継続し、秤4による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプ2を停止することで大容量吐出モードを終了するようになっている。
【0042】
上記のようにして秤4で吐出重量を計測し、吐出重量が目標前吐出重量値になりポンプ2による中速回転を停止し大容量吐出モードを終了すると、その後、ポンプ2を上記中速回転よりも遅い低速回転でポンプ2を運転する吐出重量精度出しモードとなる。
【0043】
吐出重量精度出しモードにおける制御は、前述の実施形態と同様の制御を行うものである。つまり、吐出重量精度出しモードにおいては、大容量吐出モードの運転停止直後における秤4による計測値が、目標吐出重量(目標吐出重量)に対してあとどれだけ(何g)必要かを制御部14で算出し、上記ポンプ2の低速回転における吐出重量と吐出時間の関係を示す図4の検量線に基づき、重量から吐出時間を算出し、このようにして算出した吐出時間だけポンプ2を低速回転して塗料を吐出し、算出した吐出時間が終るとポンプ2の運転を停止し、吐出重量精度出しモードを終了する。
【0044】
本実施形態においては、上記のようにポンプ2に加えて副ポンプ5を設け、大容量吐出モードにおいて、運転開始から上記高速回転によるポンプ2の運転に加えて副ポンプ5を運転するので、吐出時間を大幅に短縮でき、特に塗料6の吐出量が多い場合に短時間で吐出できて好適である。
【0045】
しかも、ポンプ2及び副ポンプ5による吐出重量の合計を秤4で測定して上記減速用吐出重量値以下の設定された副ポンプ停止用吐出重量値になると副ポンプ5の運転を停止するので、副ポンプ5の影響を受けることなく、ポンプ2の中速回転になる前に副ポンプ5の運転が停止し、以降のポンプ2の中速回転による秤4の目標前吐出重量値の計測が前述の実施形態と同様に精度良くできることに変わりは無い。
【0046】
なお、図示を省略しているが、色の異なる塗料6を入れた複数の塗料タンク1を設け、該複数の塗料タンク1から上記のようにしてそれぞれの色の塗料6の目標吐出重量値を一つの容器3に順番に供給することで、異なる色の塗料6を一つの容器3にそれぞれ予め設定した配合割合となるように供給するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 塗料タンク
2 ポンプ
3 容器
4 秤
5 副ポンプ
6 塗料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料タンク内の塗料をポンプを用いて容器に供給する塗料吐出重量制御方法であって、目標吐出重量値と、該目標吐出重量値から一定量差し引いた目標前吐出重量値を設定し、運転開始から目標前吐出重量値まで運転する大容量吐出モードと、目標前吐出重量値から目標吐出重量値まで運転する吐出重量精度出しモードとを備え、
大容量吐出モードにおいては、ポンプを高速回転で運転しながら吐出重量を秤で測定して目標前吐出重量値よりも所定量少ない減速用吐出重量値を計測すると、ポンプを高速回転から中速回転に切換えて引き続き運転を継続し、秤による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプを停止し、
その後、上記中速回転よりも遅い低速回転でポンプを運転する吐出重量精度出しモードで運転し、該吐出重量精度出しモードにおいては、上記ポンプの低速回転における吐出重量と吐出時間の関係に基づいて、上記目標吐出重量値から上記大容量吐出モードの運転停止直後における秤による計測値を差し引いた値から、ポンプの低速回転で吐出するのに要する吐出時間を算出して、該算出した吐出時間だけポンプを低速回転して塗料を吐出することを特徴とする塗料吐出重量制御方法。
【請求項2】
上記ポンプに加えて副ポンプを設け、大容量吐出モードにおいて、運転開始から上記高速回転によるポンプの運転に加えて副ポンプを運転し、ポンプ及び副ポンプによる吐出重量の合計を秤で測定して上記減速用吐出重量値以下の設定された副ポンプ停止用吐出重量値になると副ポンプの運転を停止し、且つ、ポンプは高速運転を継続し、秤で減速用吐出重量値を計測するとポンプを中速回転に切換えてポンプの運転を継続し、秤による計測が目標前吐出重量値に達するとポンプを停止し、その後、上記中速回転よりも遅い低速回転でポンプを運転する吐出重量精度出しモードで運転することを特徴とする請求項1記載の塗料吐出重量制御方法。








【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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