説明

塗装室天井フィルター自動交換システム

【課題】フィルター交換を自動的に行うことによって静圧室内のフィルター交換の際の作業環境の改善、作業工数の低減を図ることができる塗装室天井フィルター自動交換システムを提供する。
【解決手段】塗装室天井部に設置されるフィルターを交換するシステムにおいて、静圧室内の空気の圧力を測定する空気圧測定手段と、測定された空気圧に基づきフィルター交換を指示するフィルター交換制御手段と、フィルター交換制御手段の指示によりフィルター押さえ枠を上下動させるフィルター押さえ枠稼働手段と、フィルター交換制御手段の指示によりロール状フィルターを巻き取りながら塗装室天井部に未使用のフィルターを設置するフィルター設置手段とを備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装室天井面に設置されるフィルターの交換システムに係り、特に作業者が静圧室内に入ることなく自動的にフィルターを交換することができる塗装室天井フィルター自動交換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から動圧室、静圧室、塗装室などからなる塗装ブースの塗装室天井面には埃を塗装室に侵入させないためにフィルターが設置されている。塗装ブースにおける作業は日常的に行われているために日数が経つごとにフィルターに埃が溜まり、そのままでは塗装室内の気流が乱れてくることから品質のよい塗装作業ができなくなるという問題が生じる。また、フィルターに溜まった埃が被塗装物に落下して塗装品質の低下を招くという問題も生じる。
【0003】
そこで、フィルターに埃が溜まり塗装の品質が低下する前に数ヶ月に一度フィルターを交換する作業が行われる。図5は従来の塗装ブースを模式的に表した図であり、塗装ブース50は、動圧室51、静圧室52、塗装室53及び下部タンク54からなり、塗装室の天井面にフィルター55がフィルター枠56の上に設置され、フィルター押さえのアングル57により押さえられている。
【0004】
ここで、動圧室51から供給された空調空気が静圧室52を通過してフィルター55により埃が除去されて塗装室53内に送り込まれ、清浄な雰囲気にされた塗装室53内で被塗装物58が塗装機59により塗装される。なお、過剰な塗料は塗装室53の床面の下に設けられた下部タンク54に回収されるようになっている。
【0005】
このような従来の塗装ブースにおいてフィルターを交換する場合は図6に示すような手順により行っていた。図6は図5におけるA−A矢視図であり、斜視図として表している。ここで、図6(a)は交換前のフィルターが設置されている状況を表した図であり、塗装室53の天井部分の天井骨材をフィルター枠56としてこの天井骨材間にフィルター55を設置し、フィルター押さえのアングル57、57によりフィルター55を押さえている。なお、フィルター55の下部には格子状の天井金網60が設置されており、フィルターの受けの役割を担うとともにフィルター55が落下することを防止している。
【0006】
このような塗装ブースにおけるフィルター交換においては、清掃業者が静圧室内に入り、図6(b)に示すように、まず(1)フィルター押さえのアングル57、57を外し、(2)使用済みのフィルター55を剥がし、(3)新しいフィルター55を敷き直し、(4)再度フィルター押さえのアングル57を取り付ける、という作業を行っている。
【0007】
ところで、フィルターに溜まった埃が被塗装物に落下することを防止する施策としてフィルター下部にロール状の通風シートを設ける技術が提案されている。この技術ではフィルターに溜まった埃が落下する前に未使用の通風シートを巻き出せば塗装不良を未然に防止できるというものである(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】特開平8−266988号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したように従来は清掃業者が静圧室に入ってフィルターの交換を行っていたが、静圧室の天井部の複数箇所には高さ60cmほどのバッグフィルターが設置されていることから非常に狭く、清掃業者がフィルターを交換する際には姿勢を低くしながら行わなければならないので作業環境が著しく悪いという問題があった。また、静圧室内で清掃業者が動き回るため不必要な埃の発生の要因ともなっていた。
【0010】
一方、特許文献1に記載された技術の場合においても被塗装物への埃の落下は防止できてもフィルターの交換はやはり人手により行わなければならず、静圧室内における清掃業者の作業環境が悪いという問題点は依然として存在していた。
【0011】
本発明は、上記難点を解消するためになされたもので、従来のように静圧室内に清掃業者が入る必要がないことから作業環境が改善され、またフィルター交換の作業工数も低減できる塗装室天井フィルター自動交換システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの第1の態様は、塗装室天井部に設置されるフィルターを交換するシステムであって、静圧室内の空気の圧力を測定する空気圧測定手段と、測定された空気圧に基づきフィルター交換を指示するフィルター交換制御手段と、フィルター交換制御手段の指示によりフィルター押さえ枠を上下動させるフィルター押さえ枠稼働手段と、フィルター交換制御手段の指示によりロール状フィルターを巻き取りながら塗装室天井部に未使用のフィルターを設置するフィルター設置手段とを備えてなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの第2の態様は、第1の態様において、空気圧測定手段は、静圧計により行うことを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの第3の態様は、第1または第2の態様において、フィルター交換制御手段は、空気圧測定手段により測定された空気圧が予め設定された値を超えたときにフィルター交換の指示を出すことを特徴とする。
【0015】
また、本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの第4の態様は、第1の態様から第3の態様において、フィルター押さえ枠稼働手段は、フィルター交換制御手段からフィルター交換の指示が出されたときにシリンダによりフィルター押さえ枠の上昇を行い、フィルター交換が終了したときにフィルター押さえ枠の下降を行うことを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの第5の態様は、第1から第4の態様において、フィルター設置手段は、フィルター交換制御手段からフィルター交換の指示が出されたときにモータに連結されたフィルター駆動部によりロール状フィルターの使用済み部分を巻き取り、フィルター駆動部の動きに伴いフィルター従動部からロール状フィルターの未使用部分を繰り出して設置することを特徴とする。
【0017】
また、本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの第6の態様は、第1から第5の態様において、塗装室の天井部には、フィルター下部にフィルターの落下防止のための天井金網が設けられていることを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの第7の態様は、第6の態様において、フィルターと天井金網との間に空間部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、塗装室天井部のフィルターの交換の際に静圧計によりフィルター交換時期を把握し、ロール巻きされたフィルターを順次繰り出してフィルター交換を自動的に行うようにしたので、静圧室内に人間が入る必要がまったくなく、従って人手を要することなくフィルターの交換を可能にすることができる。その結果、フィルター交換の作業環境を改善でき、またフィルター交換の作業工数を低減可能な塗装室天井フィルター自動交換システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明による塗装室天井フィルター自動交換システムの好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明の塗装室天井フィルター自動交換システムを説明するための塗装ブースの断面図である。図1において、塗装ブース1は動圧室2、静圧室3、塗装室4及び下部タンク5から構成されており、動圧室2から供給された空調空気が静圧室3を通過して塗装室4の天井部に設置されたフィルター6により空気中の埃を除去されて塗装室4内に流れるようになっている。塗装室4内では被塗装物7に塗装機8により塗装が施され、過剰な塗料は下部タンク5により回収される。なお、フィルター6は天井骨材からなるフィルター枠9上に設置されるようになっている。
【0022】
ここで、静圧室内の空気圧を測定するための手段として静圧計を用いるが、静圧室3には静圧計センサ10が設置されており、この静圧計センサ10は塗装ブース1の外に設置されているフィルター交換制御手段であるフィルター交換制御盤11に接続されている。
【0023】
フィルター交換制御盤11においては、フィルター交換の指標となる静圧室3内の空気圧の値が予め設定されており、フィルター交換制御盤11は静圧計センサ10により測定された空気圧の値が予め設定された値を超えたときにフィルター交換を行う指示を出すようになっている。なお、予め設定される空気圧の値は、対象となる被塗装物や使用する塗料等を考慮してその都度適宜な値に設定している。
【0024】
静圧室3の壁の内側にはフィルター6を押さえるためのフィルター押さえ枠12を上下動させるフィルター押さえ枠稼働手段であるシリンダ13が設置されている。シリンダ13はフィルター交換制御盤11と接続されており、フィルター交換制御盤11からフィルター交換を行う指示が出たときにシリンダ13によりフィルター押さえ枠12を上昇させ、フィルター交換が終了したならばフィルター押さえ枠12を下降させて再びフィルター6を押さえるようになっている。
【0025】
また、フィルター設置手段はフィルター6に埃が溜まり交換が必要になったときにモータ14によりフィルター6を巻き取るためのフィルター駆動部15と、ロール状に巻かれ、フィルター駆動部15の動きに伴いフィルター6を繰り出すフィルター従動部16からなっている。
【0026】
モータ14はフィルター交換制御盤11と接続されており、フィルター交換制御盤11からフィルター交換を行う指示が出たときにフィルター押さえ枠稼働手段によりフィルター押さえ枠12が上昇するとモータ14が回転することによってモータ14に連結されているフィルター駆動部15によりフィルター6の使用済みの部分が巻き取られ、このフィルター駆動部15の動きに伴いフィルター6がロール状に巻かれているフィルター従動部16からフィルター6の未使用部分が繰り出されるようになっている。
【0027】
次に図1及び図2を用いてフィルター交換の動作を具体的に説明する。図2において図1と同一箇所は同一の符号で表すこととし、以後の図においても同様とする。
【0028】
まず、図1において静圧計センサ10により静圧室3内の空気圧が測定され、この測定値がフィルター交換制御盤11に送られ、フィルター交換制御盤11に予め設定されている空気圧の値と比較されて、測定値が予め設定された値を超えているときにフィルター交換制御盤11はフィルターを交換する指示をシリンダ13及びモータ14に出す。なお、静圧室3内の空気圧が予め設定された値を超えるということは、フィルターに埃が溜まり空気がフィルターを通過し難くなるために空気圧が高くなるからである。
【0029】
フィルター交換制御盤11からフィルター交換の指示が出されたシリンダ13は、このシリンダ13に直結されているフィルター押さえ枠12を上昇させてフィルター6を図1における左右方向にスライド可能な状態にする。
【0030】
図2はフィルター押さえ枠12の上下動の状態を示す図である。なお、図2(a)、図2(b)は図1におけるA−A矢視図であり、図2(a)はシリンダ13によりフィルター押さえ枠12が上昇し、フィルター6がスライド可能になった状態を示す図、図2(b)はフィルター押さえ枠12が下降しフィルター6が設置され、フィルター押さえ枠12により押さえられている状態を示す図である。また、図2(c)はフィルター6を押さえているフィルター押さえ枠12が上昇した状態を図1と同じ方向から見たときの平面図である。
【0031】
図2(a)において、フィルター交換制御盤11からフィルター交換の指示が出されるとシリンダ13がフィルター押さえ枠12を上昇させる。このときフィルター6はフィルター押さえ枠12からの拘束から解放され紙面に垂直な方向(図1における左右方向)にスライド可能な状態となる。
【0032】
なお、フィルター6は天井骨材からなるフィルター枠9上に設置されるが、例えばフィルター枠9のうち図2(a)に示すようにX−X間を一つのフィルターの幅とし、複数のフィルターが塗装室の奥行方向(図1において紙面に対して垂直な方向、若しくは図2(a)、図2(b)において紙面に対して左右方向)に亘って設置されるようになっている。図2(a)、図2(b)は塗装室の天井部分の一部を表した図である。
【0033】
また、フィルター枠9の下部にはフィルター6の落下防止のための格子状の天井金網17が設置されている。そして、フィルター6と天井金網17との間に空間部18が設けられている。これは、従来はフィルターの交換を人力で行っていたために古いフィルターを剥がし、新しいフィルターを天井金網に接するように設置しても特に差し支えがなかったが、本発明のフィルター交換システムにおいては人力を介することなく自動でフィルターをスライドさせながら交換するので、フィルターと天井金網が接しているとフィルター交換中にフィルターが天井金網に引っかかってフィルター交換に支障が生じるような不測の事態が起こり得る。従って、そのような事態を防止するためにフィルターと天井金網間に空間部を設けることが望ましいからである。
【0034】
図2(c)はシリンダ13によりフィルター押さえ枠12が上昇したときの状態を平面図で表したもので、フィルター押さえ枠12が上昇し、フィルター6がフィルター駆動部15により矢印方向に巻き取られ、フィルター従動部16により繰り出される状態を示している。なお、図2(c)においては、フィルター押さえ枠12の状態を図面上において分かり易いようにフィルター押さえ枠12が下降している状態(波線で表示)からフィルター押さえ枠12が上昇している状態(実線で表示)を位置をずらすことによりその動きを大きい白色の矢印で示している。
【0035】
次に、フィルター交換制御盤11からのフィルター交換の指示によりフィルター押さえ枠12が上昇すると、モータ14が回転し、その回転によりモータ14に連結されているフィルター駆動部15も回転することによってフィルター6が巻き取られる。フィルター6が巻き取られる場合、使用済みのフィルター部分が塗装室の幅(図1において左右方向)の長さだけフィルター駆動部15に巻き取られ、フィルター従動部16にロール状に巻かれた未使用のフィルター部分がフィルター駆動部15の動きに伴い巻き取られた長さだけ繰り出される。
【0036】
この後、塗装室のフィルター6がすべて未使用の状態になったならばシリンダ13によりフィルター押さえ枠12が下降し、図2(b)に示すようにフィルター6を再び押さえ、フィルター押さえ枠12とフィルター枠9との間を隙間のない状態にして埃の侵入を防止するようにする。
【0037】
以上のような動作はフィルターが汚れ、交換が必要になる都度行われ、フィルター従動部16に巻かれたロール状のフィルターの長さが尽きるまで繰り返される。
【0038】
ここで、フィルター従動部16に巻かれたロール状フィルターの長さが尽きたような場合、新たにロール状フィルターを塗装室に設置する方法について図3を用いて説明する。図3(a)から図3(h)まではロール状に巻かれたフィルターを初めて塗装室に設置する際の一連の動作を説明するための図である。
【0039】
まず図3(a)は塗装室4にまだフィルター6が設置されていない状態を表した図で、フィルター6はフィルター従動部16にロール状に巻かれている。
【0040】
次に図3(b)はフィルター従動部16からフィルター6の端部が塗装室3の天井部のフィルター枠9の一方の端にセットされた状態を表している。このときフィルター押さえ枠12は上昇した状態となっている。図3(c)は図3(b)の状態を表した平面図であり、フィルター6の端部がフィルター枠9の一方の端にセットされている。
【0041】
この後図3(d)に示すようにフィルター6の端部をフィルター枠9に沿ってフィルター枠9の他方の端まで手送りする。図3(e)は図3(d)の状態を表した平面図であり、フィルター6の端部がフィルター枠9の他方の端にセットされている。
【0042】
さらに、図3(f)に示すようにフィルター6の端部をフィルター駆動部15にセットする。なお、このときはフィルター6の端部はまだフィルター駆動部15には巻かれていない。
【0043】
そして、図3(g)に示すようにフィルター6の端部をフィルター駆動部15にセットした後でモータ14によりフィルター駆動部15を一巻きさせてフィルター6をフィルター駆動部15に巻き取る。図3(h)は図3(g)の状態を表した平面図であり、フィルター6の端部がフィルター駆動部15に一巻きされた状態を表している。
【0044】
このようにして最初にフィルター6がフィルター駆動部15に一巻きされるまでは人力に頼ることになるが、その後はフィルターが汚れたならばフィルター6を図1、図2において説明した動作によりフィルター従動部16に巻かれたロール状のフィルターがなくなるまで自動的にフィルター交換を行うことができる。
【0045】
以上のように従来は清掃業者が静圧室内に入りフィルター交換の作業を行っていたが、本発明によれば自動的にフィルター交換を行うことができるので静圧室内を無人化でき、作業環境の改善、不必要な埃の発生の防止などを実現することが可能となった。
【0046】
図4は従来及び本発明による静圧室内の状況を表した図であり、図4(a)は従来の清掃業者が静圧室内で作業する状況を示している。従来の静圧室の高さをHmとすると、天井部には高さ0.6mのバッグフィルター19が複数配置されているので、清掃業者はバッグフィルター19の間の空間に入りながら作業を行ったり、バッグフィルター19のない(H−0.6)m=Hmの高さの部分で姿勢を低くして作業を行ったりしなければならなかった。それに対して本発明では、図4(b)に示すように無人化が可能であるので、作業環境の改善、フィルター交換作業の工数の低減を実現できる。
【0047】
ところで、静圧室内での空気の整流化にはバッグフィルター19の下面から最低限必要な高さhがあるが、従来はフィルター交換作業の効率を考慮しバッグフィルター下面からの距離を上記したようにHmとしていたのに対し、本発明では静圧室内に清掃業者が入る必要がないことからバッグフィルターの下面から空気の整流化に必要な距離h(h<H)mだけを確保すればよく、静圧室の高さをバッグフィルターの高さ0.6mと空気の整流化に必要な距離hを加えた(0.6+h)mにすることが可能となった。この高さをHmとすると、(H−H)m、即ち(H―h)mだけ静圧室の高さを低くすることができ、その分塗装室の天井を高くすることができ、塗装機の可動範囲を広く取れ、大きな被塗装物にも対応することが可能となった。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の塗装室天井フィルター自動交換システムは、自動車産業を始めとして被塗装物に塗装を施す際にフィルター交換を必要とするあらゆる産業分野への広汎な適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の塗装室天井フィルター自動交換システムを説明するための塗装ブースの断面図である。
【図2】本発明の塗装室天井フィルター自動交換システムにおけるフィルター押さえ枠の上下動の状態を示す図である。
【図3】本発明の塗装室天井フィルター自動交換システムにおけるロール状に巻かれたフィルターを初めて塗装室に設置する際の一連の動作を説明するための図である。
【図4】本発明の塗装室天井フィルター自動交換システムにおける静圧室内の状況を表した図である。
【図5】従来の塗装ブースを表した図である。
【図6】従来のフィルター交換の手順を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1・・・・・塗装ブース
2・・・・・動圧室
3・・・・・静圧室
4・・・・・塗装室
5・・・・・下部タンク
6・・・・・フィルター
7・・・・・被塗装物
8・・・・・塗装機
9・・・・・フィルター枠
10・・・・静圧計センサ
11・・・・フィルター交換制御盤
12・・・・フィルター押さえ枠
13・・・・シリンダ
14・・・・モータ
15・・・・フィルター駆動部
16・・・・フィルター従動部
17・・・・天井金網
18・・・・空間部
19・・・・バッグフィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装室天井部に設置されるフィルターを交換するシステムであって、静圧室内の空気の圧力を測定する空気圧測定手段と、測定された空気圧に基づきフィルター交換を指示するフィルター交換制御手段と、前記フィルター交換制御手段の指示によりフィルター押さえ枠を上下動させるフィルター押さえ枠稼働手段と、前記フィルター交換制御手段の指示によりロール状フィルターを巻き取りながら前記塗装室天井部に未使用のフィルターを設置するフィルター設置手段とを備えてなることを特徴とする塗装室天井フィルター自動交換システム。
【請求項2】
前記空気圧測定手段は、静圧計により行うことを特徴とする請求項1記載の塗装室天井フィルター自動交換システム。
【請求項3】
前記フィルター交換制御手段は、前記空気圧測定手段により測定された空気圧が予め設定された値を超えたときにフィルター交換の指示を出すことを特徴とする請求項1または請求項2記載の塗装室天井フィルター自動交換システム。
【請求項4】
前記フィルター押さえ枠稼働手段は、前記フィルター交換制御手段からフィルター交換の指示が出されたときにシリンダによりフィルター押さえ枠の上昇を行い、フィルター交換が終了したときにフィルター押さえ枠の下降を行うことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかの請求項に記載の塗装室天井フィルター自動交換システム。
【請求項5】
前記フィルター設置手段は、前記フィルター交換制御手段からフィルター交換の指示が出されたときにモータに連結されたフィルター駆動部により前記ロール状フィルターの使用済み部分を巻き取り、前記フィルター駆動部の動きに伴いフィルター従動部から前記ロール状フィルターの未使用部分を繰り出して設置することを特徴とする請求項1から請求項4までの何れかの請求項に記載の塗装室天井フィルター自動交換システム。
【請求項6】
前記塗装室の天井部には、前記フィルター下部にフィルターの落下防止のための天井金網が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れかの請求項に記載の塗装室天井フィルター自動交換システム。
【請求項7】
前記フィルターと前記天井金網との間に空間部が設けられていることを特徴とする請求項6記載の塗装室天井フィルター自動交換システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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