塗装機の廃塗料処理構造
【課題】簡易で、かつ処理能率の高い塗装機の廃塗料の処理構造を提供する。
【解決手段】塗装機台の塗装室の下方に設けられ、集塵箱の頂面に複数の網孔を有する網孔板が設けられ、かつ集塵箱内に引き出し可能な廃塗料収集盆が設けられ、該集塵箱の底部には少なくとも一つの吸気孔が形成され、該吸気孔はろ過システムと吸引システムを有する吸気ろ過セットと接続され、吸気ろ過セットの吸引システムを始動する時、塗装室内の塗料を含有する廃気を下方へ吸引することが可能であり、廃気中の塗料が廃塗料収集盆に接触した時、廃塗料収集盆内に付着可能で、その他の廃気はさらに上方へ廃塗料収集盆の側壁を越えて、かつ吸気孔を経由してろ過システムに進入してろ過されて処理後の空気が順調に排出可能にし、排出される廃気の中に塗料または有毒物質が含有されるのを回避する。よって、人間の健康や周辺の環境に与える影響を回避する。
【解決手段】塗装機台の塗装室の下方に設けられ、集塵箱の頂面に複数の網孔を有する網孔板が設けられ、かつ集塵箱内に引き出し可能な廃塗料収集盆が設けられ、該集塵箱の底部には少なくとも一つの吸気孔が形成され、該吸気孔はろ過システムと吸引システムを有する吸気ろ過セットと接続され、吸気ろ過セットの吸引システムを始動する時、塗装室内の塗料を含有する廃気を下方へ吸引することが可能であり、廃気中の塗料が廃塗料収集盆に接触した時、廃塗料収集盆内に付着可能で、その他の廃気はさらに上方へ廃塗料収集盆の側壁を越えて、かつ吸気孔を経由してろ過システムに進入してろ過されて処理後の空気が順調に排出可能にし、排出される廃気の中に塗料または有毒物質が含有されるのを回避する。よって、人間の健康や周辺の環境に与える影響を回避する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、塗装機の廃塗料処理技術に係り、特に、構造が簡単で、かつ処理能率の高い廃塗料処理構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
塗装機は内設の噴射銃を用いて加工品の表面に対して塗料噴射処理が可能な設計となっており、塗料噴射を行なう際、加工品の表面に付着する塗料以外、一部付着していない塗料は空気中に混入することになり、そして塗料中にはきわめて多い有毒化学物質を含有することにより、環境と人間の体に対して甚大な脅威を与えており、人間の体への損傷と環境への汚染を回避するために、塗装は密閉のスペースにて実施しており、既存の塗装機は機台上に密閉の塗装室が設けられ、かつ塗装室内に噴射銃が設けられており、かつ塗装室内の頂面に外部まで突出されている送給構造が設けられて加工品を塗装室に送入と取り出しを行い、加工品の表面に対して塗料噴射塗装を行なっている。
【０００３】
上記のような塗装機は、塗料噴射を行なう際に完壁な廃塗料処理設計を提供しておらず、通常直接吸引システムを用いて廃塗料を吸出し、かつ吸引システムの前にろ過装置を設けて塗料をろ過するが、かかる方法では塗料が溜まるスピードが非常に早く、作業者はろ過網を頻繁に交換する必要があり、塗料が極めて高い粘性を有するため、清理作業は極めて不便で、ろ過網の交換頻度が極めて高く、したがって処理のコストがあがり、なお比較的に小さい有毒物質と異臭は効果的に処理できないので、廃ガスを空気中に排出する時には比例がかなり高い有害物質を含有して環境と人間の体に対して損傷を与える。
【０００４】
さらに詳しく説明すると、既存の塗装機の廃塗料処理構造の設計に不備があるため、そのほとんどが「清掃が難しい」、「コストが高い」及び「効率が低い」等の問題があり、廃塗料処理を効果的に行なえないため、コストが安く、かつ処理能率の高い構造を開発して前述の問題を解決する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
そこで、本発明の主な目的は塗装機の廃塗料処理構造を提供することにあり、それにより構造を簡略化する目的を達成し、さらにその処理の効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、具体的には、主に下記の技術手段を用いて上記の目的及び機能を実現している。該塗装機は主に機台上に密閉式の塗装室が設けられており、なお機台上には加工品を塗装室内に送入する送給構造が設けられており、かつ塗装室内には廃塗料処理構造が設けられている。
【０００７】
前記廃塗料処理構造は集塵箱、網孔板及び吸気ろ過セットを備える。そのうち集塵箱の頂面に複数の網孔を有する網孔板が設けられており、なお集塵箱は網孔板の下方に導管が設けられており、かつ集塵箱の片側の中央に挿入孔が形成されており、該挿入孔内には開口が上方に向う廃塗料収集盆が滑設されており、導管の出口は廃塗料収集盆内まで延伸可能であり、該集塵箱の底面には少なくとも一つの吸気孔が形成されており、吸気ろ過セットは吸引システムの前にろ過システムが設けられてなり、かつろ過システムが風管により集塵箱の吸気孔に接続されて完全な廃気流動管路を形成している。
【０００８】
前記集塵箱の頂面に格納溝が形成されており、前記網孔板は該格納溝内に設けられている。
【０００９】
前記集塵箱の前記導管が漏斗状となっていることにより誘導効率が向上される。
【００１０】
前記集塵箱の前記廃塗料収集盆の前端に把持部が設けられ、作業者が該廃塗料収集盆を引き出して清掃する時に便利である。
【００１１】
前記集塵箱の前記吸気孔に、風管を鎖合する気密性を向上するための嵌め輪が鎖設可能である。
【００１２】
前記ろ過システムはろ過鉄網、高密度鉄網、不織布層及び活性炭布層とを含む。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、吸気ろ過セットの吸引システムを始動する時、塗装室内の塗料を含有する廃気を下方へ吸引することが可能であり、廃気中の塗料が廃塗料収集盆に接触した時、廃塗料収集盆内に付着可能で、その他の廃気はさらに上方へ廃塗料収集盆の側壁を越えて、かつ吸気孔を経由してろ過システムに進入してろ過されて処理後の空気が順調に排出可能にし、排出される廃気の中に塗料または有毒物質が含有されるのを回避し、よって人間の健康に影響を与えることを回避し、かつ周辺の環境を汚染することを防止することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下好適な実施例、図面及び記号を用いて、本発明のその他の目的及び機能についてさらなる説明を行なうが、それにより審査官殿が本発明についてさらに詳細に理解でき、かつこの分野に詳しい技術者がそれを基に実施できることを期待しており、以下記述する内容は好適な実施例を解釈するためで、本発明の範囲を規制するためのものではなく、凡そ本発明のアイディアを基にした、本発明に対する如何なる形の変更あるいは修飾は、いずれも本発明案のアイディアの保護範疇に属する。
【００１５】
本発明は塗装機の廃塗料処理構造であって、図１、図２で示しているように、該塗装機は主に機台（１）上に密閉式の塗装室（２）を設けており、なお機台（１）には塗装室（２）の内部に伸入している送給構造（３）が設けられ、該送給構造（３）を用いて加工品（４）を塗装室（２）内に送入可能となっており、噴射銃が加工品（４）に対して表面塗装の塗料噴射が行なえるようになっており、かつ塗装室（２）内には廃塗料処理構造が設けられて塗料噴射後発生した塗料を含有する廃気を処理するようになっており、以上に記述した構造及び動作原理は既存のものと同様で、かつ本発明の特徴ではないため、ここでは説明を省略する。
【実施例】
【００１６】
本発明の特徴構造の詳細な構成については、図２、図３及び図４で示しているように、該廃塗料処理構造は集塵箱（５０）、網孔板（６０）及び吸気ろ過セット（７０）からなり、中空の集塵箱（５０）には格納溝（５１）が形成されており、該格納溝（５１）は複数の網孔（６５）を有する網孔板（６０）を設置可能である。なお、集塵箱（５０）は格納溝（５１）の底端に漏斗状の導管（５２）が設けられており、該導管（５２）は下方へ集塵箱（５０）内部の中央の高さまで延伸しており、集塵箱（５０）の一側の中央に挿入孔（５３）が形成されており、該挿入孔（５３）には開口が上方に向う廃塗料収集盆（５６）が滑設可能であり、かつ廃塗料収集盆（５６）の二つの側壁は導管（５２）の出口より高くなっている（図４を参照）。よって、廃気が廃塗料収集盆（５６）に進入してから両側に溢出可能になり、なお廃塗料収集盆（５６）の前端には作業者が廃塗料収集盆（５６）を取出して清理を行うのに便利な把持部（５７）が設けられている。
【００１７】
また、集塵箱（５０）の底面には少なくとも一つの吸気孔（５４）が形成されており、各々の吸気孔（５４）は嵌め輪（５５）が鎖設可能であり、吸気ろ過セット（７０）は吸引システム（７１）の前にろ過システム（７２）が設けられてなり、かつろ過システム（７２）は風管（７５）を介して集塵箱（５０）の吸気孔（５４）と嵌め輪（５５）が接続されて完全な廃気流動管路を形成し、ろ過システム（７２）内にはろ過鉄網（７２１）と、高密度鉄網（７２２）と、不織布層（７２３）及び活性炭布層（７２４）とを備えて廃気中の残塗料と微細な有毒物質を効果的にろ過し、かつ活性炭布層を用いて（７２４）揮発性ガス及び雑味を吸着して異臭を除去する目的を達成する。
【００１８】
これにより、構造が簡単で、かつ処理能率が高い塗装機の廃塗料処理構造を構成している。
【００１９】
本発明の実際の運用については、図１、図４及び図７で示しているように、塗装中において吸気ろ過セット（７０）の吸引システム（７１）を同期に始動して塗装室（２）の内部に対して吸気機能を果たすようにし、この時塗料噴射後塗料を含有する廃気は網孔板（６０）の網孔（６５）を経由して下方へ流動し、かつ集塵箱（５０）の導管（５２）の役割を廃塗料収集盆（５６）内に取り込ませ（図７を参照）、この時廃気は先に廃塗料収集盆（５６）の底面あるいは内部の廃塗料に接触され、廃気中の塗料をそれと互いに粘着させ、残りの廃塗料は上方へ廃塗料収集盆（５６）の二つの側壁を越えて、かつさらに下方へ吸気孔（５４）に流れて吸気ろ過セット（７０）のろ過システム（７２）に進入するが、この時廃気中の塗料は既に廃塗料収集盆（５６）の中で留まるため、ろ過システム（７２）を用いてその他有毒物質と異臭の処理を行なうことが可能であり、廃気は直接空気中に排出される。
【００２０】
上記の説明から、本発明の構造は極めてシンプルで、かつ層を分けてろ過しているため、ろ過システム（７２）の負荷を軽減でき、処理が比較的に難しい廃塗料を廃塗料収集盆（５６）の中に留めることにより、廃塗料処理のコストを大幅に抑え、さらにその処理の効率を向上可能であることが理解できる。
【００２１】
以上を総合すると、本発明が既存の塗装機における廃塗料処理が不便という問題を効果的に解決するだけでなく、同時に上記した沢山の効能と実用的価値を有し、さらに全体の経済的効果を大幅に増進させ、かつ同様の技術分野において同様または類似の製品または公開使用が今までになく、同時に効果の増進があるので、本発明はすでに特許要件に合致し、法に基づいて出願を行うものである。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】本発明に係る塗装機の斜視図 である。
【図２】本発明に係る塗装機の廃塗料処理構造の立体分解図である。
【図３】本発明に係る廃塗料処理構造の組立後の立体説明図である。
【図４】本発明に係る廃塗料処理構造の組立後の断面図である。
【図５】本発明に係る廃塗料処理構造のろ過システムの立体分解図である。
【図６】本発明に係る廃塗料処理構造のろ過システムの組立後の断面図である。
【図７Ａ】本発明に係る廃塗料処理構造の動作の説明図であって、その廃塗料処理状態をさらに示す正面図の内部態様である。
【図７Ｂ】本発明に係る廃塗料処理構造の動作の説明図であって、その廃塗料処理状態をさらに示す側面図の内部態様である。
【符号の説明】
【００２３】
１ 機台
２ 塗装室
３ 送給構造
４ 加工品
５０ 集塵箱
５１ 格納溝
５２ 導管
５３ 挿入孔
５４ 吸気孔
５５ 嵌め輪
５６ 廃塗料収集盆
５７ 把持部
６０ 網孔板
６５ 網孔
７０ 吸気ろ過セット
７１ 吸引システム
７２ ろ過システム
７２１ ろ過鉄網
７２２ 高密度鉄網
７２３ 不織布層
７２４ 活性炭布層
７５ 風管
【技術分野】
【０００１】
本発明は、塗装機の廃塗料処理技術に係り、特に、構造が簡単で、かつ処理能率の高い廃塗料処理構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
塗装機は内設の噴射銃を用いて加工品の表面に対して塗料噴射処理が可能な設計となっており、塗料噴射を行なう際、加工品の表面に付着する塗料以外、一部付着していない塗料は空気中に混入することになり、そして塗料中にはきわめて多い有毒化学物質を含有することにより、環境と人間の体に対して甚大な脅威を与えており、人間の体への損傷と環境への汚染を回避するために、塗装は密閉のスペースにて実施しており、既存の塗装機は機台上に密閉の塗装室が設けられ、かつ塗装室内に噴射銃が設けられており、かつ塗装室内の頂面に外部まで突出されている送給構造が設けられて加工品を塗装室に送入と取り出しを行い、加工品の表面に対して塗料噴射塗装を行なっている。
【０００３】
上記のような塗装機は、塗料噴射を行なう際に完壁な廃塗料処理設計を提供しておらず、通常直接吸引システムを用いて廃塗料を吸出し、かつ吸引システムの前にろ過装置を設けて塗料をろ過するが、かかる方法では塗料が溜まるスピードが非常に早く、作業者はろ過網を頻繁に交換する必要があり、塗料が極めて高い粘性を有するため、清理作業は極めて不便で、ろ過網の交換頻度が極めて高く、したがって処理のコストがあがり、なお比較的に小さい有毒物質と異臭は効果的に処理できないので、廃ガスを空気中に排出する時には比例がかなり高い有害物質を含有して環境と人間の体に対して損傷を与える。
【０００４】
さらに詳しく説明すると、既存の塗装機の廃塗料処理構造の設計に不備があるため、そのほとんどが「清掃が難しい」、「コストが高い」及び「効率が低い」等の問題があり、廃塗料処理を効果的に行なえないため、コストが安く、かつ処理能率の高い構造を開発して前述の問題を解決する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
そこで、本発明の主な目的は塗装機の廃塗料処理構造を提供することにあり、それにより構造を簡略化する目的を達成し、さらにその処理の効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、具体的には、主に下記の技術手段を用いて上記の目的及び機能を実現している。該塗装機は主に機台上に密閉式の塗装室が設けられており、なお機台上には加工品を塗装室内に送入する送給構造が設けられており、かつ塗装室内には廃塗料処理構造が設けられている。
【０００７】
前記廃塗料処理構造は集塵箱、網孔板及び吸気ろ過セットを備える。そのうち集塵箱の頂面に複数の網孔を有する網孔板が設けられており、なお集塵箱は網孔板の下方に導管が設けられており、かつ集塵箱の片側の中央に挿入孔が形成されており、該挿入孔内には開口が上方に向う廃塗料収集盆が滑設されており、導管の出口は廃塗料収集盆内まで延伸可能であり、該集塵箱の底面には少なくとも一つの吸気孔が形成されており、吸気ろ過セットは吸引システムの前にろ過システムが設けられてなり、かつろ過システムが風管により集塵箱の吸気孔に接続されて完全な廃気流動管路を形成している。
【０００８】
前記集塵箱の頂面に格納溝が形成されており、前記網孔板は該格納溝内に設けられている。
【０００９】
前記集塵箱の前記導管が漏斗状となっていることにより誘導効率が向上される。
【００１０】
前記集塵箱の前記廃塗料収集盆の前端に把持部が設けられ、作業者が該廃塗料収集盆を引き出して清掃する時に便利である。
【００１１】
前記集塵箱の前記吸気孔に、風管を鎖合する気密性を向上するための嵌め輪が鎖設可能である。
【００１２】
前記ろ過システムはろ過鉄網、高密度鉄網、不織布層及び活性炭布層とを含む。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、吸気ろ過セットの吸引システムを始動する時、塗装室内の塗料を含有する廃気を下方へ吸引することが可能であり、廃気中の塗料が廃塗料収集盆に接触した時、廃塗料収集盆内に付着可能で、その他の廃気はさらに上方へ廃塗料収集盆の側壁を越えて、かつ吸気孔を経由してろ過システムに進入してろ過されて処理後の空気が順調に排出可能にし、排出される廃気の中に塗料または有毒物質が含有されるのを回避し、よって人間の健康に影響を与えることを回避し、かつ周辺の環境を汚染することを防止することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下好適な実施例、図面及び記号を用いて、本発明のその他の目的及び機能についてさらなる説明を行なうが、それにより審査官殿が本発明についてさらに詳細に理解でき、かつこの分野に詳しい技術者がそれを基に実施できることを期待しており、以下記述する内容は好適な実施例を解釈するためで、本発明の範囲を規制するためのものではなく、凡そ本発明のアイディアを基にした、本発明に対する如何なる形の変更あるいは修飾は、いずれも本発明案のアイディアの保護範疇に属する。
【００１５】
本発明は塗装機の廃塗料処理構造であって、図１、図２で示しているように、該塗装機は主に機台（１）上に密閉式の塗装室（２）を設けており、なお機台（１）には塗装室（２）の内部に伸入している送給構造（３）が設けられ、該送給構造（３）を用いて加工品（４）を塗装室（２）内に送入可能となっており、噴射銃が加工品（４）に対して表面塗装の塗料噴射が行なえるようになっており、かつ塗装室（２）内には廃塗料処理構造が設けられて塗料噴射後発生した塗料を含有する廃気を処理するようになっており、以上に記述した構造及び動作原理は既存のものと同様で、かつ本発明の特徴ではないため、ここでは説明を省略する。
【実施例】
【００１６】
本発明の特徴構造の詳細な構成については、図２、図３及び図４で示しているように、該廃塗料処理構造は集塵箱（５０）、網孔板（６０）及び吸気ろ過セット（７０）からなり、中空の集塵箱（５０）には格納溝（５１）が形成されており、該格納溝（５１）は複数の網孔（６５）を有する網孔板（６０）を設置可能である。なお、集塵箱（５０）は格納溝（５１）の底端に漏斗状の導管（５２）が設けられており、該導管（５２）は下方へ集塵箱（５０）内部の中央の高さまで延伸しており、集塵箱（５０）の一側の中央に挿入孔（５３）が形成されており、該挿入孔（５３）には開口が上方に向う廃塗料収集盆（５６）が滑設可能であり、かつ廃塗料収集盆（５６）の二つの側壁は導管（５２）の出口より高くなっている（図４を参照）。よって、廃気が廃塗料収集盆（５６）に進入してから両側に溢出可能になり、なお廃塗料収集盆（５６）の前端には作業者が廃塗料収集盆（５６）を取出して清理を行うのに便利な把持部（５７）が設けられている。
【００１７】
また、集塵箱（５０）の底面には少なくとも一つの吸気孔（５４）が形成されており、各々の吸気孔（５４）は嵌め輪（５５）が鎖設可能であり、吸気ろ過セット（７０）は吸引システム（７１）の前にろ過システム（７２）が設けられてなり、かつろ過システム（７２）は風管（７５）を介して集塵箱（５０）の吸気孔（５４）と嵌め輪（５５）が接続されて完全な廃気流動管路を形成し、ろ過システム（７２）内にはろ過鉄網（７２１）と、高密度鉄網（７２２）と、不織布層（７２３）及び活性炭布層（７２４）とを備えて廃気中の残塗料と微細な有毒物質を効果的にろ過し、かつ活性炭布層を用いて（７２４）揮発性ガス及び雑味を吸着して異臭を除去する目的を達成する。
【００１８】
これにより、構造が簡単で、かつ処理能率が高い塗装機の廃塗料処理構造を構成している。
【００１９】
本発明の実際の運用については、図１、図４及び図７で示しているように、塗装中において吸気ろ過セット（７０）の吸引システム（７１）を同期に始動して塗装室（２）の内部に対して吸気機能を果たすようにし、この時塗料噴射後塗料を含有する廃気は網孔板（６０）の網孔（６５）を経由して下方へ流動し、かつ集塵箱（５０）の導管（５２）の役割を廃塗料収集盆（５６）内に取り込ませ（図７を参照）、この時廃気は先に廃塗料収集盆（５６）の底面あるいは内部の廃塗料に接触され、廃気中の塗料をそれと互いに粘着させ、残りの廃塗料は上方へ廃塗料収集盆（５６）の二つの側壁を越えて、かつさらに下方へ吸気孔（５４）に流れて吸気ろ過セット（７０）のろ過システム（７２）に進入するが、この時廃気中の塗料は既に廃塗料収集盆（５６）の中で留まるため、ろ過システム（７２）を用いてその他有毒物質と異臭の処理を行なうことが可能であり、廃気は直接空気中に排出される。
【００２０】
上記の説明から、本発明の構造は極めてシンプルで、かつ層を分けてろ過しているため、ろ過システム（７２）の負荷を軽減でき、処理が比較的に難しい廃塗料を廃塗料収集盆（５６）の中に留めることにより、廃塗料処理のコストを大幅に抑え、さらにその処理の効率を向上可能であることが理解できる。
【００２１】
以上を総合すると、本発明が既存の塗装機における廃塗料処理が不便という問題を効果的に解決するだけでなく、同時に上記した沢山の効能と実用的価値を有し、さらに全体の経済的効果を大幅に増進させ、かつ同様の技術分野において同様または類似の製品または公開使用が今までになく、同時に効果の増進があるので、本発明はすでに特許要件に合致し、法に基づいて出願を行うものである。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】本発明に係る塗装機の斜視図 である。
【図２】本発明に係る塗装機の廃塗料処理構造の立体分解図である。
【図３】本発明に係る廃塗料処理構造の組立後の立体説明図である。
【図４】本発明に係る廃塗料処理構造の組立後の断面図である。
【図５】本発明に係る廃塗料処理構造のろ過システムの立体分解図である。
【図６】本発明に係る廃塗料処理構造のろ過システムの組立後の断面図である。
【図７Ａ】本発明に係る廃塗料処理構造の動作の説明図であって、その廃塗料処理状態をさらに示す正面図の内部態様である。
【図７Ｂ】本発明に係る廃塗料処理構造の動作の説明図であって、その廃塗料処理状態をさらに示す側面図の内部態様である。
【符号の説明】
【００２３】
１ 機台
２ 塗装室
３ 送給構造
４ 加工品
５０ 集塵箱
５１ 格納溝
５２ 導管
５３ 挿入孔
５４ 吸気孔
５５ 嵌め輪
５６ 廃塗料収集盆
５７ 把持部
６０ 網孔板
６５ 網孔
７０ 吸気ろ過セット
７１ 吸引システム
７２ ろ過システム
７２１ ろ過鉄網
７２２ 高密度鉄網
７２３ 不織布層
７２４ 活性炭布層
７５ 風管
【特許請求の範囲】
【請求項１】
主に機台上に密閉式の塗装室が設けられ、前記機台上に加工品を前記塗装室内に送入する送給構造が設けられており、かつ前記塗装室内に廃塗料処理構造が設けられている塗装機の廃塗料処理構造であって、
前記廃塗料処理構造は、集塵箱と、網孔板と、吸気ろ過セットとを含み、
前記集塵箱の頂面には一つあるいは複数の網孔を有する網孔板が設けられ、前記集塵箱の網孔板の下方に導管が設けられ、かつ片側の中央に挿入孔が形成されており、前記挿入孔内には開口が上方に向う廃塗料収集盆が滑設されており、前記導管の出口は該廃塗料収集盆内まで延伸可能であり、底面に少なくとも一つの吸気孔が形成されており、
前記吸気ろ過セットは吸引システムの前にろ過システムが設けられ、かつ前記ろ過システムが風管により前記集塵箱の前記吸気孔に接続されて完全な廃気流動管路を形成していることを特徴とする塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項２】
前記集塵箱の頂面に格納溝が形成されており、前記網孔板は該格納溝内に設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項３】
前記集塵箱の前記導管が漏斗状となっていることにより誘導効率が向上されることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項４】
前記集塵箱の前記廃塗料収集盆の前端に把持部が設けられ、作業者が該廃塗料収集盆を引き出して清掃する時に便利であることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項５】
前記集塵箱の前記吸気孔に、風管を鎖合する気密性を向上するための嵌め輪が鎖設可能であることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項６】
前記ろ過システムはろ過鉄網、高密度鉄網、不織布層及び活性炭布層とを含むことを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項１】
主に機台上に密閉式の塗装室が設けられ、前記機台上に加工品を前記塗装室内に送入する送給構造が設けられており、かつ前記塗装室内に廃塗料処理構造が設けられている塗装機の廃塗料処理構造であって、
前記廃塗料処理構造は、集塵箱と、網孔板と、吸気ろ過セットとを含み、
前記集塵箱の頂面には一つあるいは複数の網孔を有する網孔板が設けられ、前記集塵箱の網孔板の下方に導管が設けられ、かつ片側の中央に挿入孔が形成されており、前記挿入孔内には開口が上方に向う廃塗料収集盆が滑設されており、前記導管の出口は該廃塗料収集盆内まで延伸可能であり、底面に少なくとも一つの吸気孔が形成されており、
前記吸気ろ過セットは吸引システムの前にろ過システムが設けられ、かつ前記ろ過システムが風管により前記集塵箱の前記吸気孔に接続されて完全な廃気流動管路を形成していることを特徴とする塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項２】
前記集塵箱の頂面に格納溝が形成されており、前記網孔板は該格納溝内に設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項３】
前記集塵箱の前記導管が漏斗状となっていることにより誘導効率が向上されることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項４】
前記集塵箱の前記廃塗料収集盆の前端に把持部が設けられ、作業者が該廃塗料収集盆を引き出して清掃する時に便利であることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項５】
前記集塵箱の前記吸気孔に、風管を鎖合する気密性を向上するための嵌め輪が鎖設可能であることを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【請求項６】
前記ろ過システムはろ過鉄網、高密度鉄網、不織布層及び活性炭布層とを含むことを特徴とする、請求項１に記載の塗装機の廃塗料処理構造。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７Ａ】
【図７Ｂ】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７Ａ】
【図７Ｂ】
【公表番号】特表２００９−５１８１６６（Ｐ２００９−５１８１６６Ａ）
【公表日】平成２１年５月７日（２００９．５．７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−５４３６３２（Ｐ２００８−５４３６３２）
【出願日】平成１７年１２月８日（２００５．１２．８）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＣＮ２００５／００２１１８
【国際公開番号】ＷＯ２００７／０６５２９８
【国際公開日】平成１９年６月１４日（２００７．６．１４）
【出願人】（５０８１６４４７１）金利旺實業股▲ふん▼有限公司 (1)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成２１年５月７日（２００９．５．７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１２月８日（２００５．１２．８）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＣＮ２００５／００２１１８
【国際公開番号】ＷＯ２００７／０６５２９８
【国際公開日】平成１９年６月１４日（２００７．６．１４）
【出願人】（５０８１６４４７１）金利旺實業股▲ふん▼有限公司 (1)
【Ｆターム（参考）】
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