説明

塵埃除去装置

【課題】産業用コントローラなどの装置内部に侵入し基板に付着してしまった塵埃を除去する有効な装置は無かった。
【解決手段】電子部品が実装されたボードに付着堆積した塵埃を除去する塵埃除去装置であって、塵埃除去装置の電源回路に、手動操作による第1開閉装置、設定期間毎に反復実行できるタイマーによる第2開閉装置、上記塵埃の堆積量を検知するセンサにより制御される第3開閉装置のうち、少なくとも2種の開閉装置を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば10年単位で、且つ定位置で使用し続けられる産業用コントローラ装置などにおいて、塵埃が溜まりやすい装置内基板の除塵を行う塵埃除去装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、産業用コントローラ装置のような装置内に溜まる塵埃を除去する方法/装置に関しては、様々な技術が考案されてきた。例えば特許文献1(特開2002−319784号公報)は、装置に設けるフィルタの形状をクモの巣状にしたものである。また例えば、特許文献2(特開2006−41097号公報)は、塵埃の溜まりやすいフィルタ部のファンの回転を逆回転にすることでフィルタに付着した塵埃を除去するものである。
また例えば、特許文献3(特開2006−231203号公報)は、パネルを重畳して2枚設け、1枚を可動とすることで通風孔に溜まる塵埃を除去するものである。
また例えば、特許文献4(特開2002−242878号公報)では、フィルタを通る空気量の低下を検出することにより、フィルタ部のファンを逆回転してフィルタの塵埃を除去し、再度空気量検出により正回転に戻すものである。
また例えば、特許文献5(特開2007−46882号公報)は、空気調和機の室内機のフィルタに溜まる塵埃を除去するものである。
【0003】
装置内部には装置を稼動させるためのCPUなどの精密な集積回路を実装した基板が搭載されており、前記基板に塵埃が溜まった場合、前記の精密な集積回路は短絡などにより故障する危険がある。前記のような故障を未然に防ぐため、前記基板に塵埃が付着しないよう防止するために、装置にはフィルタや通風孔が設けられる。前記フィルタや通風孔にも塵埃が付着するため、前記フィルタや通風孔に付着した塵埃を除去する目的に限っては、前記の様々な方式は有効であった。
【0004】
また、特許文献6(特開2005−218923号公報)には、半導体装置用などの基板の組立作業工程中に、ブラシで塵埃を掻き取り吸引し、ブラシで塵埃を掻き取りできないときはエアーを吹き付け除塵するものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−319784号公報
【特許文献2】特開2006−41097号公報
【特許文献3】特開2006−231203号公報
【特許文献4】特開2002−242878号公報
【特許文献5】特開2007−46882号公報
【特許文献6】特開2005−218923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、完全密閉の装置ではない限り、装置内部に侵入する塵埃を完全に防止することは不可能である。また、装置内部に侵入する塵埃を防止するためのフィルタや通風孔に付着した塵埃を除去しても、前記基板に付着した塵埃が除去できるわけではない。また、前記の先行技術を基板に付着した塵埃を除去するのに応用することも困難と思われる。
また、産業用コントローラなどの装置内部に侵入し基板に付着してしまった塵埃を除去する有効な装置は無かった。
また、特許文献6(特開2005−218923号公報)の塵埃除去は、半導体装置用などの基板の組立作業工程中に行う塵埃除去であり、この特許文献6では、産業用コントローラ装置などのように長期間使用される装置内部の除塵を行うことはできなかった。
【0007】
この発明は上記のような課題を解決するためのものであり、装置内部に侵入する塵埃を防止しきれず、前記基板に付着してしまった塵埃を除去することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係わる塵埃除去装置は、電子部品が実装されたボードに付着堆積した塵埃を除去する塵埃除去装置であって、塵埃除去装置の電源回路に、手動操作による第1開閉装置、設定期間毎に反復実行できるタイマーによる第2開閉装置、上記塵埃の堆積量を検知するセンサにより制御される第3開閉装置のうち、少なくとも2種の開閉装置を設けたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、装置内部の前記基板に塵埃が付着しても故障に至る前に塵埃を定期的または塵埃の堆積状況に応じ任意に除塵することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】産業用コントローラ装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】図1の矢印A方向から見た装置内部の側面図である。
【図3】除塵部の駆動機構の基本構成を示す側面図である。
【図4】図3のB−B線を矢印方向に見た断面図である。
【図5】塵埃除去装置103の動作タイミングの決め方を示すフローチャートである。
【図6】同じく、塵埃除去装置103の動作タイミングの決め方を示すフローチャートである。
【図7】除塵部のブラシとドーターボードとの関係を示す拡大断面図である。
【図8】除塵部の吸気口とドーターボードとの関係を示す拡大断面図である。
【図9】除塵部のファンとドーターボードとの関係を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づいて、この発明の各実施の形態を説明する。
なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
【0012】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1にかかる塵埃除去装置は、除塵部にブラシを設け、このブラシによってドーターボードに実装された電子部品に付着堆積した塵埃の除去を行うものである。以下、図1、図2、図3、図4、図7に基づいて実施の形態1の塵埃除去装置を説明する。
図1、図2において、産業用コントローラなどの装置(以下「装置」という)100は、マザーボード101と、精密な電子部品が実装され且つマザーボード101と接続されたドーターボード102と、電子部品などに付着堆積した塵埃を除去する塵埃除去装置103とにより構成されている。また、ドーターボード102は、装置100が必要とする枚数分具備し、塵埃除去装置103はドーターボード102と同数具備している。この実施の形態1では、ドーターボード102、除塵機構103A及び後記案内レール104などの数は、それぞれ4個である。
【0013】
塵埃除去装置103は、ドーターボード102に面する部分に対向して設けられ、電子部品に付着堆積した塵埃を除去する除塵部103Aと、この除塵部103Aを駆動する駆動機構(後述)と除塵部103Aを制御する塵埃除去装置制御装置(以下「制御装置」という)105などを具備している。
【0014】
この実施の形態1の除塵部103Aは、図7に示すように絶縁性の材質で形成され塵埃を擦り取るためのブラシ202と、このブラシを支える軸部201とで構成されている。
制御装置105は、マザーボード101を挟んでドーターボード102の反対側に位置する。
【0015】
図3において、除塵部103Aの駆動機構は、駆動源側が制御装置105内に設けられ、除塵部103Aの可動を案内する案内レールと、この案内レール104内を通って除塵部103Aと接続される駆動力伝達用ベルト(以下「ベルト」という)107と、このベルト107を動作させる駆動ローラー108とを具備する。
案内レール104の両端には、除塵部103Aの可動域を制限するためのストッパー106がついている。
【0016】
除塵部103Aは、駆動ローラー108を正回転または逆回転させ、ベルト107を、制御装置105の外に送り出したり引っ張り込んだり進退させることにより、案内レール104に沿って図3で見て左右(図1の矢印D)に可動する。なお、駆動ローラー108の動作のさせ方については既知のいかなる方法でも構わない。
【0017】
図4において、案内レール104は、断面が中空の四角柱状に形成され、下面には溝状細長い長穴104Aがあけられ、その周縁部に、除塵部103Aの腕部103Tが引っ掛かり接触摺動できるよう出っ張った構造となっている。また、ベルト107も同様に案内レール104の長穴104Aから落ちないような幅をもたせてある。
【0018】
図3、図4で説明した塵埃除去装置103の駆動機構は一例であり、除塵部103Aを案内レール104に沿って移動させることが可能である既知の構造であれば、この実施の形態に限定されるものではない。
【0019】
次に、図7に基づいて塵埃除去装置103による塵埃110の除去動作を説明する。
図7は、ドーターボード102上に実装された電子部品109に塵埃110が付着した状態を示している。
図7において、除塵のため電源を入れ、塵埃除去装置103を作動させると、除塵部のブラシ202が、案内レール104に沿ってドーターボード102を擦るように移動する。この動作によって、ドーターボード102の表面が掃除され、ドーターボード102、電子部品109に付着堆積した塵埃110が除去される。
【0020】
塵埃除去装置103が、案内レール104に沿って移動するタイミングは、装置100の使用者が、装置100に設けたメンテナンス用ボタン(第1開閉装置)を押下した時である。これにより、装置100の使用者が任意のタイミングで塵埃の除去を実施できる。
【0021】
なお、第1開閉装置の手動操作で塵埃除去装置103を作動させる場合のほかに、設定期間毎に反復実行できるタイマーによる第2開閉装置(後述)、及び塵埃の堆積量を検知するセンサにより制御される第3開閉装置(後述)を併用することによって、より効果的な除塵が可能となる。これら各開閉装置による塵埃の除去動作(動作タイミングの決め方)については、実施の形態4において説明する。
【0022】
実施の形態2.
この実施の形態2にかかる塵埃除去装置は、除塵部に吸気口を設け、この吸気口によって、ドーターボードに実装された電子部品に堆積した塵埃の除去を行うものである。
なお、除塵部(吸気口部)以外の構成は、実施の形態1の図1、図2、図3、図4と同一のため、その部分の説明は省略する。
【0023】
この実施の形態2の除塵部103Aは、図8に示すようにドーターボード102と対向して設けられ、塵埃110を吸い込む複数の吸気口302と、この吸気口302を並設し吸気した空気や塵埃を通す中空パイプ301とで構成されている。
吸気口302は、中空パイプ301と、ベルト107に密着させた吸気用チューブ(図示せず)を介し制御装置105内に設けた吸気装置(図示せず)に接続され、吸気口302からの塵埃の吸引は、この吸気装置によって行われる。このため、この実施の形態2では、除塵時、塵埃が装置内に飛散することがない
制御装置105内の吸気装置の実現方法は、この発明の出願時点の既知の方法であれば、方法を問わない。
【0024】
次に、図8に基づいて塵埃除去装置103による塵埃110の除去動作を説明する。
図8は、ドーターボード102上に実装された電子部品109に塵埃110が付着した状態を示している。
図8において、後述のようにして、塵埃除去装置103を作動させると、除塵部103Aが移動し、制御装置105内の吸気装置が動作することによって、吸気口302は電子部品109などに付着した塵埃110を吸い込み、ドーターボード102上から塵埃110を除去する。
【0025】
除塵部103Aが案内レール104に沿って移動し、制御装置105内の吸気装置が動作するタイミングは、装置100内部に設けたタイマ(第2開閉装置)によって一定期間ごとである。タイマ満了時の値は、当業者または装置100の使用者が任意に設定可能である。これにより、装置100の使用者が直接操作しなくとも、塵埃が溜まりそうな周期で塵埃の除去を実施できる。
【0026】
なお、第2開閉装置、すなわち設定期間毎に反復実行できるタイマで塵埃除去装置103を作動させる場合のほかに、実施の形態1の第1開閉装置、及び塵埃の堆積量を検知するセンサにより制御される第3開閉装置(後述)を併用することによって、より効果的な除塵が可能となる。これら各開閉装置による塵埃の除去動作(動作タイミングの決め方)については、実施の形態4において説明する。
【0027】
実施の形態3.
この実施の形態3にかかる塵埃除去装置は、除塵部にファンを設け、このファンによって、ドーターボードに実装された電子部品に堆積した塵埃の除去を行うものである。
なお、除塵部(ファン部)以外の構成は、実施の形態1の図1、図2、図3、図4と同一のため、その部分の説明は省略する。
【0028】
この実施の形態3の除塵部103Aは、図9に示すようにドーターボード102と対向して設けられ、塵埃110を吹き払う複数の強力なファン402と、このファン402を装着し内部にこのファンの電源コード403を挿通した中空パイプ401とで構成されている。
電源コード403は、制御装置105から導出されベルト107に密着させた中継コード(図示せず)を介し制御装置105内に設けた電源供給装置(図示せず)に接続されている。
【0029】
次に、図9に基づいて塵埃除去装置103による塵埃110の除去動作を説明する。
図9は、ドーターボード102上に実装された電子部品109に塵埃110が付着した状態を示している。
図9において、後述のようにして、塵埃除去装置103を作動させると、除塵部103Aが移動し、その時のファン402の回転動作によって、電子部品109などに付着した塵埃110を吹き飛ばしドーターボード102上から塵埃110を除去する。
【0030】
除塵部103Aが案内レール104に沿って移動し、ファン402が動作するタイミングは、装置100内部に設けたセンサ(図示せず)により、ある一定の塵埃が溜まったことを検知するタイミングである。また、塵埃除去装置103を動作させるためのセンサが検知する検知レベルは、当業者または装置100の使用者が任意に設定可能である。これにより、装置100の使用者が直接操作しなくても、装置100内に塵埃が溜まるとセンサにより制御される第3開閉装置(図示せず)が自動的に作動し塵埃の除去を実施できる。なお、塵埃を検知するセンサについては、例えばカメラによる撮像により、装置100の稼動前と比較することにより塵埃を検知する方法などがある。ただし、この発明の出願時点での既知の方法であれば、いかなる方法を用いたセンサでも構わない。
【0031】
なお、上記第3開閉装置で塵埃除去装置103を作動させる場合のほかに、実施の形態1の第1開閉装置、及び実施の形態2の第2開閉装置を併用することによって、より効果的な除塵が可能となる。これら各開閉装置による塵埃の除去動作(動作タイミングの決め方)については、実施の形態4において説明する。
【0032】
実施の形態4.
実施の形態4は、除塵部に実施の形態1のブラシ202、または実施の形態2の吸気口302、または実施の形態3のファン402を使用した場合の塵埃除去装置103を、当業者または使用者が使用する場合の動作タイミングの実施の形態である。
実施の形態1のブラシ202、または実施の形態2の吸気口302、または実施の形態3のファン402は、塵埃除去装置103のドーターボード102に面する部分に設けられ、その構成は、実施の形態1の図1、図2、図3、図4と同一のため、その部分の説明は省略する。
【0033】
以下、この動作タイミングの決め方を図5、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
塵埃除去装置103がレール104に沿って移動し、制御装置105内の電源供給装置が動作するタイミングは、メンテナンス用ボタン押下時または設定したタイマ満了時または塵埃検知センサが一定レベル以上の塵埃を検知した時の3種類のうちいずれか1種類のみ、またはいずれか2種類の併用、または3種類すべての併用も可能である。塵埃除去装置の動作タイミングを前記1種類の動作タイミング、任意の2種類の動作タイミング併用、3種類の動作タイミング併用のいずれの方式とするかは、当業者が決定することも可能であり、また装置100の使用者が任意に設定することも可能である。
【0034】
塵埃除去装置103がレール104に沿って移動し、前記の制御装置105内の電源供給装置が動作するタイミングは、
(1)メンテナンス用ボタン押下時(実施の形態1参照)
(2)または設定したタイマ満了時(実施の形態2参照)
(3)または塵埃検知センサが一定レベル以上の塵埃を検知した時(実施の形態3参照)
の3種類のうち
(1)いずれか1種類のみ、
(2)またはいずれか2種類の併用、
(3)または3種類すべての併用も可能である。
塵埃除去装置の動作タイミングを、1種類の動作タイミング、任意の2種類の動作タイミング併用、3種類の動作タイミング併用のいずれの方式とするかは、当業者が決定することも可能であり、また装置100の使用者が任意に設定することも可能である。
【0035】
次に、塵埃除去装置103の動作タイミングの決定方法を図5、図6のフローチャートで説明する。
(1) フローチャートはステート501から開始する。
(2) ステート501の段階にて産業用コントローラ装置100の電源をONにするとステート502へと進む。
(2−1) ステート502では、塵埃除去装置103の動作タイミングを決定するのが、当業者か装置100の使用者かを判断している。
(2−2) 動作タイミングを決定するのが、当業者ならばステート503へ進む。
(2−3) 動作タイミングを決定するのが、装置100の使用者ならばステート504に進む。
(3) ステート503では、動作タイミングを決定する当業者が設定した値「1」または「0」を変数X、Y、Zにそれぞれ代入する。また、必要あればタイマ値T及び塵埃検知の閾値Sを設定し、ステート515に進む。
(4) ステート504(図6)では、装置100の使用者に、メンテナンス用ボタンを押下することにより塵埃除去装置103を動作させる動作タイミングを使用するか否かを決定させる。
(4−1) メンテナンス用ボタン押下の動作タイミングを使用するならば、ステート505へ進み、ステート505では変数Xに値「1」を代入し、ステート507へ進む。
(4−2) メンテナンス用ボタン押下の動作タイミングを使用しないならば、ステート506へ進み、ステート506では変数Xに値「0」を代入し、ステート507へ進む。
【0036】
(5) ステート507では、装置100の使用者に、タイマ満了により塵埃除去装置103を動作させる動作タイミングを、使用するか否かを決定させる。
(5−1) タイマ満了による動作タイミングを使用するならば、ステート508へ進み、ステート508では変数Yに値「1」を代入し、ステート509へ進む。さらにステート509では、前記タイマの満了値Tを装置100の使用者に決定させ、ステート511へ進む。
(5−2) タイマ満了による動作タイミングを使用しないならば、ステート510に進み、ステート510では変数Yに値「0」を代入し、ステート511へ進む。
(6) ステート511では、産業用コントローラ装置100の使用者に、センサにより塵埃検知した時に塵埃除去装置103を動作させる動作タイミングを、使用するか否かを決定させる。
(6−1) センサにより塵埃検知した際の動作タイミングを使用するならば、ステート512へ進み、ステート512では変数Zに値「1」を代入し、ステート513に進む。さらに、ステート513では、塵埃除去装置103が動作する塵埃検知のレベルを、装置100の使用者に決定させ、ステート515に進む。
(6−2) センサにより塵埃検知した際の動作タイミングを使用しないならば、ステート514に進み、ステート514では変数Zに値「0」を代入し、ステート515に進む。
【0037】
(7) ステート515(図5)では、変数Yの値が「1」か否かを調べている。
(7−1) 変数Yの値が「1」ならばステート516に進み、ステート516では、タイマのカウントアップを開始し、ステート517に進む。
(7−2) 変数Yの値が「1」ではないならばステート517に進む。
(8) ステート517では、変数X、Y、Zにそれぞれどの値が代入されているかを調べている。
(8−1) X=1の場合はステート518に進む。
(8−2) Y=1の場合はステート520に進む。
(8−3) Z=1の場合はステート519に進む。
なお、このステート517では、複数の変数が1になっていれば進む先は分裂し、2系統または3系統のフローを進む。
(9) ステート518では、メンテナンス用ボタンが押下されたか否かを判断している。
(9−1) メンテナンス用ボタンが押下されたと判断すれば、ステート521に進む。
(9−2) メンテナンス用ボタンが押下されていないと判断すれば、ステート517に戻る。
(10) ステート519では、ステート513にて設定した塵埃検知の閾値Sを超えた塵埃レベルか否かを判断している。
(10−1) 塵埃検知閾値Sを超えた塵埃レベルであると判断すれば、ステート521に進む。
(10−2) 塵埃検知閾値Sを超えた塵埃レベルではないと判断すれば、ステート517に戻る。
(11) テート520では、ステート509にて設定したタイマ値Tが満了したか否かを判断している。
(11−1) タイマ値Tが満了したと判断すれば、ステート522に進む。
(11−2) タイマ値Tが満了していないと判断すれば、ステート517に戻る。
(12) ステート521では、塵埃除去装置103を動作させ、ステート517に戻る。
(13) ステート522ではタイマのカウントアップを停止してタイマ値をリセットする。また、塵埃除去装置103を動作させ、ステート516に戻る。
【0038】
この実施の形態4によれば、次の効果がある。すなわち、
(1)メンテナンス用ボタン押下時
(2)または設定したタイマ満了時
(3)または塵埃検知センサが一定レベル以上の塵埃を検知した時
の3種類のうち、いずれか1種類のみを使用する形態は、通常行われていることであるが、この実施の形態4のように、いずれか2種類の併用、または3種類すべての併用により、除塵効果を一段と向上させることができる。また、3種類の開閉装置を備えることにより3種類の内、いずれか2種類までの機能が故障しても除塵が可能であり、装置の運転効率を高めることができる。
【符号の説明】
【0039】
100 産業用コントローラなどの装置
101 マザーボード
102 ドーターボード
103 塵埃除去装置
104 除塵機構案内レール
105 塵埃除去装置の制御装置
106 ストッパー
107 駆動力伝達用ベルト
108 駆動ローラー
109 電子部品
110 塵埃
202 ブラシ状の除塵機構
201 前記ブラシ部202を支える軸部
301 中空パイプ
302 吸気口
401 中空パイプ
402 ファン
403 ファンの電源コード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が実装されたボードに付着堆積した塵埃を除去する塵埃除去装置であって、
塵埃除去装置の電源回路に、
手動操作による第1開閉装置、設定期間毎に反復実行できるタイマーによる第2開閉装置、上記塵埃の堆積量を検知するセンサにより制御される第3開閉装置のうち、少なくとも2種の開閉装置を設けたことを特徴とする塵埃除去装置。
【請求項2】
上記除塵装置は、堆積塵埃を掻きとる絶縁性ブラシで構成したことを特徴とする請求項1記載の塵埃除去装置。
【請求項3】
上記除塵装置は、堆積塵埃を吸引する吸引装置で構成したことを特徴とする請求項1記載の塵埃除去装置。
【請求項4】
上記除塵装置は、堆積塵埃を吹き飛ばす送風装置で構成したことを特徴とする請求項1記載の塵埃除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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