売上データ処理システム、売上データ処理装置、サーバ、売上データ処理方法およびプログラム
【課題】集計すべき別々の売上データ処理装置の売上データを集計する。
【解決手段】売上データ処理装置1は、それぞれ売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定されており、売上データ処理装置1ごとに識別情報を有する。売上データ処理装置1は、売上データを取得すると、売上データと、レジスタ番号と、識別情報とをサーバ2に送信する。サー2バは、レジスタ番号ごとに、売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得しており、売上データ処理装置1から、売上データと、レジスタ番号と、識別情報とを受信すると、集計精算情報を参照し、受信した売上データを集計するか否かを判定する。集計すると判定した場合、売上データ処理装置1から受信した売上データを集計する。
【解決手段】売上データ処理装置1は、それぞれ売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定されており、売上データ処理装置1ごとに識別情報を有する。売上データ処理装置1は、売上データを取得すると、売上データと、レジスタ番号と、識別情報とをサーバ2に送信する。サー2バは、レジスタ番号ごとに、売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得しており、売上データ処理装置1から、売上データと、レジスタ番号と、識別情報とを受信すると、集計精算情報を参照し、受信した売上データを集計するか否かを判定する。集計すると判定した場合、売上データ処理装置1から受信した売上データを集計する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗等の売り上げを示す売上データを処理する売上データ処理システム、売上データ処理装置、サーバ、売上データ処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
売上データを取り扱うレジスタとして、ネットワークに接続してサーバに売上データを送信する売上データ処理装置がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−009322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の技術では、たとえば、タイムセールで一時的に売り場を移動する場合のように、同一店舗等で複数台の売上データ処理装置を時間帯で切り替えて稼動させることがある場合、別々の売上データ処理装置からの売上データは、別々の売上データとして取り扱われるので、同一店舗等の売上データを集計することができない。
【0005】
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、集計すべき別々の売上データ処理装置の売上データを集計することができる売上データ処理システム、売上データ処理装置、サーバ、売上データ処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る売上データ処理システムは、
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信手段と、
を含み、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、集計すべき別々の売上データ処理装置の売上データを集計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1に係る売上データ処理システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る売上データ処理装置の機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係るサーバの機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る設定テーブルの一例を示す図である。
【図5】実施の形態1に係る管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る集計精算テーブルの一例を示す図である。
【図7】実施の形態1に係る個別精算テーブルの一例を示す図である。
【図8】実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理および登録処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における閉設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2に係る設定テーブルの一例を示す図である。
【図12】実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施の形態において、「売上データを集計する」とは、すべての売上金額を合算するだけでなく、売上データに対応付けられたカテゴリごとに分類して売上金額を合算することや、売上データ同士を対応付けることなどをいう。開設とは、売上データ処理装置をレジスタとして使用可能にすることをいう。閉設とは、売上データ処理装置のレジスタとしての使用を終了し、売上データをサーバに送信することをいう。あるいは、閉設は、売上データ処理装置のレジスタとしての使用を終了することをいい、売上データ処理装置は、閉設したのちに、売り上げデータを送信してもよい。
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る売上データ処理システムについて図面を参照して説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る売上データ処理システムの構成例を示すブロック図である。売上データ処理システム100は、サーバ2と、店舗S1〜店舗SNまでのN店(N≧1)の店舗に設けられた複数の売上データ処理装置1とで構成される。各店舗の売上データ処理装置1はそれぞれネットワーク3を介してサーバ2と接続する。図1の例では、店舗S1および店舗SNがそれぞれ2台の売上データ処理装置1を設けているよう図示しているが、これに限らず、各店舗は1台以上の売上データ処理装置1を設けていればよい。
【0012】
売上データ処理装置1は、該店舗の売上データをネットワーク3を介してサーバ2に送信する。また、売上データ処理装置1は、売上データ処理装置1を識別する識別情報として、固有のMACアドレスを有する。なお、同一店舗内の各売上データ処理装置1には同一のレジスタ番号が設定されている。また、1つのレジスタ番号で複数の売上データ処理装置1を同時に開設することはできない。
【0013】
サーバ2は、売上データ処理装置1から受信した売上データを精算し、記憶する。
【0014】
ここで、売上データ処理装置1の詳細を図面を参照して説明する。
【0015】
図2は、実施の形態1に係る売上データ処理装置の機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。売上データ処理装置1は、図2(a)に示すように、機能的に、入力部11、表示部12、記憶部13、入出金部14、通信部15および処理部16を備える。
【0016】
入力部11は、ユーザによる商品の金額を示す代金データの入力を受け付け、代金データを処理部16に送る。また、入力部11は、ユーザによる各種要求の入力を受け付け、処理部16に送る。
【0017】
表示部12は、処理部16から受け取ったデータを表示する。
【0018】
記憶部13は、処理部16から受け取った代金データを累積記憶する。また、記憶部13は、売上データ処理装置1のMACアドレスおよび売上データ処理装置1に設定されたレジスタ番号を記憶している。
【0019】
入出金部14は、現金を収納しており、処理部16の指示に従って開く。これにより、ユーザは現金の入出金が可能となる。
【0020】
通信部15は、ネットワーク3を介してサーバ2の後述する通信部21とデータを送受信する。通信部15は、通信部21から受信したデータを処理部16に送る。
【0021】
処理部16は、ユーザが入力した各種要求と、それに伴う各種データをサーバ2に送信するための処理等を行う。
【0022】
たとえば、処理部16は、入力部11を介して売上データ処理装置1の開設を要求する開設要求を受け取ると、開設要求と、記憶部13が記憶するMACアドレスとを通信部15を介してサーバ2に送信する。そして、サーバ2から開設許可を受信し、売上データ処理装置1が開設すると、処理部16は、入力部11を介して代金データを取得し、記憶部13に代金データを累積記憶させる。
【0023】
処理部16は、入力部11を介して売上データ処理装置1の閉設を要求する閉設要求を受け取ると、開設許可を受信してから閉設要求を受け取るまでに記憶部13に累積記憶した代金データの合計を売上データとして計算する。そして、処理部16は、閉設要求と、記憶部13が記憶するMACアドレスと、売上データとを通信部15を介してサーバ2に送信する。
【0024】
また、処理部16は、通信部15を介して受信したデータを表示する表示画面を作成し、表示部12に表示させる。
【0025】
さらに、処理部16は、入出金部14の開動作を制御する。具体的には、処理部16は、入力部11から代金データを受け取ると、記憶部13に代金データを累積記憶させると共に、入出金部14に開く指示を送る。これにより、入出金部14が開き、ユーザはおつりを入出金部14から取り出すことができる。入出金部14を閉めるのはユーザであってもよいし、処理部16であってもよい。
【0026】
なお、おつりの計算は、処理部16が行ってもよい。この場合、入力部11は、顧客から受け取った金額を示す受取金データの入力をさらに受け付け、受取金データを処理部16に送る。処理部16は、入力部11を介して受け取った代金データおよび受取金データに基づいて、おつりの金額を算出する。処理部16は、算出したおつりの金額を入出金部14に送信して、おつりを出金させる。
【0027】
また、処理部16は、入力部11から受け取った代金データの累計金額を表示部12に表示させてもよい。
【0028】
上記機能を実現するため、売上データ処理装置1は、図2(b)に示すようなハードウェア構成を有する。売上データ処理装置1は、ハードウェアとして、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106およびドロア107を備える。主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106およびドロア107はいずれも制御部101に接続されている。
【0029】
制御部101は、プロセッサ等から構成され、補助記憶部103に記憶されている制御プログラム110に従って動作し、処理部16の各処理を実行する。
【0030】
主記憶部102はRAM(Random-Access Memory)等で構成される。制御部101は、補助記憶部103に記憶されている制御プログラム110を主記憶部102にロードし、作業領域として用いる。
【0031】
補助記憶部103は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリで構成され、売上データ処理装置1の処理を制御部101に行わせるためのプログラムを記憶する。また、補助記憶部103は、制御部101の制御に従って、このプログラムのデータを制御部101に供給し、制御部101から供給されたデータを記憶する。主記憶部102および補助記憶部103は、記憶部13として機能する。
【0032】
送受信部104は、ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインタフェースまたはLAN(Local Area Network)インタフェースから構成されている。送受信部104は、サーバ2とネットワーク3を介して接続する。送受信部104は、通信部15として機能する。
【0033】
操作部105はバーコードリーダーやレジキー等で構成されている。ユーザが代金データを入力する場合や開設要求および閉設要求を入力する場合などは、操作部34を介して、指示が制御部31に供給される。操作部105は、入力部11として機能する。
【0034】
表示部106は、LCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、制御部101から受け取った表示画面を表示する。表示部106は、表示部12として機能する。
【0035】
ドロア107は、現金を収納する開閉式容器から構成され、制御部101からの指示によって開く。ドロア107は、入出金部14として機能する。
【0036】
図2(a)に示す売上データ処理装置1の入力部11、表示部12、記憶部13、入出金部14、通信部15および処理部16が実行する各処理は、図2(b)に示す制御部101が、制御プログラム110に従って、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106およびドロア107などを資源として用いて実行する。
【0037】
続いて、サーバ2の詳細を図面を参照して説明する。
【0038】
図3は、実施の形態1に係るサーバの機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。サーバ2は、図3(a)に示すように、機能的に、通信部21、記憶部22、処理部23から構成される。
【0039】
通信部21は、ネットワーク3を介して売上データ処理装置1の通信部15とデータを送受信する。通信部21は、通信部15から受信したデータを処理部23に送る。
【0040】
記憶部22は、レジスタ番号を設定した売上データ処理装置1とその設定を示す設定テーブルと、レジスタ番号ごとの開設状況を示す管理テーブルと、レジスタ番号ごとの精算結果を示す集計精算テーブルと、売上データ処理装置1ごとの精算結果を示す個別精算テーブルとを記憶する。各テーブルの詳細は、後述する。
【0041】
処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介してユーザが入力した各種要求を受信すると、各種要求に対応する処理等を行う。
【0042】
たとえば、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して開設要求およびMACアドレスを受信すると、記憶部22が記憶する設定テーブルおよび管理テーブルを参照し、開設を許可してよい売上データ処理装置1であるか否を判定する。開設を許可してよい売上データ処理装置1であると判定した場合は、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信する。一方、開設を許可してよい売上データ処理装置1でないと判定した場合は、処理部23は、通信部21を介して使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信する。
【0043】
また、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して閉設要求と、MACアドレスと、売上データとを受信すると、記憶部22が記憶する設定テーブルを参照し、レジスタ番号で売上データを集計するか否かを判定する。売上データを集計すると判定した場合は、処理部23は、売上データ処理装置1から受信した売上データを集計し、記憶部22が記憶する集計精算テーブルに登録する。一方、売上データを集計しないと判定した場合は、処理部23は、売上データ処理装置1から受信した売上データを記憶部22が記憶する個別精算テーブルに個別に登録する。これにより、ユーザが集計したい売上データを任意に設定することができ、利便性が向上する。
【0044】
なお、ユーザによる記憶部22に記憶された各種テーブルの閲覧や、各種テーブルの変更などを可能とする場合、サーバ2は、入力部や表示部を備えてもよい。ユーザが各種テーブルを閲覧する場合、入力部はユーザによるテーブルの閲覧を要求する閲覧要求の入力を受け付け、閲覧要求を処理部23に送る。処理部23は、該当するテーブルを記憶部22から読み出し、表示部に表示させる。また、ユーザが各種テーブルを変更する場合、入力部はユーザによる変更情報の入力を受け付け、変更情報を処理部23に送る。処理部23は、変更情報に基づいて、記憶部22が記憶する各種テーブルを変更する。
【0045】
あるいは、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して閲覧要求を受信すると、該当するテーブルを記憶部22から読み出し、売上データ処理装置1に送信することとしてもよい。また、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して変更情報を受信すると、変更情報に基づいて、記憶部22が記憶する各種テーブルを変更することとしてもよい。さらに、閲覧要求の送信、該当データの受信、変更情報の送信を行うのは、売上データ処理装置1ではなく外部の端末であってもよい。
【0046】
上記機能を実現するため、サーバ2は、図3(b)に示すようなハードウェア構成を有する。サーバ2は、ハードウェアとして、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205を備える。主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205はいずれも制御部201に接続されている。
【0047】
制御部201は、プロセッサ等から構成され、補助記憶部203に記憶されている制御プログラム210に従って動作し、処理部23の各処理を実行する。
【0048】
主記憶部202はRAM(Random-Access Memory)等で構成される。制御部201は、補助記憶部203に記憶されている制御プログラム210を主記憶部202にロードし、作業領域として用いる。
【0049】
補助記憶部203は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリで構成され、売上データ処理装置1の処理を制御部201に行わせるためのプログラムを記憶する。また、補助記憶部203は、制御部201の制御に従って、このプログラムのデータを制御部201に供給し、制御部201から供給されたデータを記憶する。主記憶部202および補助記憶部203は、記憶部22として機能する。
【0050】
送受信部204は、ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインタフェースまたはLAN(Local Area Network)インタフェースから構成されている。送受信部204は、売上データ処理装置1とネットワーク3を介して接続する。送受信部204は、通信部21として機能する。
【0051】
タイマ205は、現在日時を制御部201に供給する。
【0052】
なお、前述のように、ユーザによる記憶部22に記憶された各種テーブルの閲覧や、各種テーブルの変更などを可能とする場合、サーバ2は、キーボードおよびマウスなどのポインティングデバイス等で構成される操作部と、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などで構成される表示部とを備えてもよい。ユーザが各種テーブルを閲覧する場合、ユーザが閲覧要求を入力すると、操作部を介して制御部201に閲覧要求の指示が供給され、制御部201は、該当するテーブルを補助記憶部203から読み出し、表示部に表示させる。また、ユーザが各種テーブルを変更する場合、ユーザが変更情報を入力すると、操作部を介して制御部201に変更情報が供給され、制御部201は、変更情報に基づいて補助記憶部203された各種テーブルを変更する。
【0053】
また、閲覧要求の送信、該当データの受信、変更情報の送信を売上データ処理装置1ではなく外部の端末で行う場合、外部の端末から送受信部204を介して受信した閲覧要求や変更情報は、制御部201に供給される。
【0054】
図3(a)に示すサーバ2の通信部21、記憶部22、処理部23が実行する各処理は、図3(b)に示す制御部201が、制御プログラム210に従って、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205などを資源として用いて実行する。
【0055】
以下に、サーバ2の記憶部22が記憶する設定テーブル、管理テーブル、集計精算テーブルおよび個別テーブルの詳細を図面を参照して説明する。
【0056】
図4は、実施の形態1に係る設定テーブルの一例を示す図である。設定テーブルは、「レジスタ番号」、「許可MACアドレス」、「集計精算」の項目からなる。
【0057】
「レジスタ番号」は、同一店舗内の売上データ処理装置1に設定された番号である。すなわち、「レジスタ番号」は、売上データを集計するグループを示す。図1の店舗S1〜店舗SNには、それぞれレジスタ番号0001〜レジスタ番号000Nが設定されていることとする。
【0058】
「許可MACアドレス」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスである。処理部23は、「許可MACアドレス」の項目を参照し、売上データ処理装置1の開設を許可するか否かを判定する。「許可MACアドレス」に売上データ処理装置1のMACアドレスを登録する登録処理の詳細は後述する。
【0059】
「集計精算」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1の売上データを集計して精算するか否かを示す情報である。「集計精算」が「○」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データを集計して精算する。「集計精算」が「×」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1を個別に精算する。処理部23は、「集計精算」の項目を参照し、売上データ処理装置1の売上データを集計するか否かを判定する。「集計精算」に「○」または「×」を設定する設定処理の詳細は後述する。
【0060】
図4の例では、店舗S1では、レジスタ番号0001に対し、2台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、それぞれのMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:3F」および「08:04:32:35:32:12:50」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0061】
店舗S2では、レジスタ番号0002に対し、2台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、それぞれのMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:40」および「08:04:32:35:32:12:3G」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0062】
店舗S3〜店舗S5では、レジスタ番号0003〜レジスタ番号0005に対し、各1台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、MACアドレスは、それぞれ「08:04:32:35:32:12:41」、「08:04:32:35:32:12:42」、「08:04:32:35:32:12:43」である。レジスタ番号ごとに設定されている売上データ処理装置1が1台のみなので、これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0063】
店舗S6では、レジスタ番号0006に対し、3台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、それぞれのMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:44」、「08:04:32:35:32:12:45」、「08:04:32:35:32:12:46」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0064】
図5は、実施の形態1に係る管理テーブルの一例を示す図である。管理テーブルは、「レジスタ番号」、「開設中」、「直前MACアドレス」の項目からなる。
【0065】
「レジスタ番号」は、図4の設定テーブルのレジスタ番号と同一である。
【0066】
「開設中」は、該レジスタ番号について、売上データ処理装置1が開設されているか否かを示す情報である。「開設中」が「○」の場合、売上データ処理装置1が開設されており、「×」の場合、売上データ処理装置1が開設されていない。
【0067】
「直近MACアドレス」は、該レジスタ番号について、直近に開設された売上データ処理装置1のMACアドレスである。すなわち、「開設中」が「○」の場合は、現在開設されている売上データ処理装置1のMACアドレスが登録されており、「開設中」が「×」の場合は、直前に開設された売上データ処理装置1のMACアドレスが登録されている。
【0068】
処理部23は、「直近MACアドレス」の項目を参照し、売上データ処理装置1のMACアドレスと同一であれば、開設を許可する。売上データ処理装置1のMACアドレスと同一でなければ、「開設中」の項目を参照し、「○」の場合は開設を禁止し、「×」の場合は開設を許可する。
【0069】
図5の例では、店舗S1では、レジスタ番号0001に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:3F」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0070】
店舗S2では、レジスタ番号0002に対し、売上データ処理装置1が現在開設されていない。直前に開設された売上データ処理装置1のMACアドレスは「08:04:32:35:32:12:40」である。
【0071】
店舗S3では、レジスタ番号0003に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:41」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0072】
店舗S4では、レジスタ番号0004に対し、まだ一度も売上データ処理装置1が開設されていない。
【0073】
店舗S5では、レジスタ番号0005に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:43」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0074】
店舗S6では、レジスタ番号0006に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:45」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0075】
図6は、実施の形態1に係る集計精算テーブルの一例を示す図である。集計精算テーブルは、「レジスタ番号」、「精算日」、「売上金額」の項目からなる。
【0076】
「レジスタ番号」は、図4の設定テーブルおよび図5の管理テーブルのレジスタ番号と同一である。
【0077】
「精算日」は、該レジスタ番号が設定されたすべての売上データ処理装置1から受信した売上データを精算した日を示す情報である。なお、ここでは、1日単位で売上データを精算しているが、精算する期間の単位は任意に設定できるものとする。
【0078】
「売上金額」は、該レジスタ番号が設定されたすべての売上データ処理装置1から受信した1日の売上データが示す売上金額を合算した金額である。なお、図6の例では、1日の売上データが示す売上金額を合算しているが、売上データに対応付けられたカテゴリごとに分類して売上金額を合算してもよいし、該レジスタ番号が設定されたすべての売上データ処理装置1の売上データを対応付けてもよい。
【0079】
図4の設定テーブルの「集計精算」の項目が「○」のレジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データは、サーバ2がその日の最初に取得した売上データである場合は、新たなエントリーとして、集計精算テーブルの該レジスタ番号の欄に精算日および売上金額が登録される。2度目以降の売上データである場合は、該精算日の売上金額に加算される。
【0080】
図4の設定テーブルにおいて、「集計精算」の項目が「○」であるレジスタ番号は、レジスタ番号0001およびレジスタ番号0006であるので、図6の集計精算テーブルでは、レジスタ番号0001およびレジスタ番号0006の精算結果が登録されている。
【0081】
図7は、実施の形態1に係る個別精算テーブルの一例を示す図である。個別精算テーブルは、「レジスタ番号」、「MACアドレス」、「精算日時」、「売上金額」の項目からなる。
【0082】
「レジスタ番号」は、該売上データ処理装置1に設定されているレジスタ番号である。
【0083】
「MACアドレス」は、該売上データ処理装置1のMACアドレスである。
【0084】
「精算日時」は、該売上データ処理装置1から受信した売上データを精算した日時を示す情報である。
【0085】
「売上金額」は、該売上データ処理装置1から受信した売上データが示す金額である。
【0086】
図4の設定テーブルの「集計精算」の項目が「×」のレジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データは、サーバ2が取得するごとに個別精算テーブルに新たなエントリーとして、MACアドレス、精算日時および売上金額が登録される。
【0087】
図4の設定テーブルにおいて、「集計精算」の項目が「×」のレジスタ番号は、レジスタ番号0002〜レジスタ番号0005であるので、図7の個別精算テーブルでは、レジスタ番号0002〜レジスタ番号0005を設定された売上データ処理装置1の個別の精算結果が登録されている。
【0088】
たとえば、店舗S1は、ドラッグストアであって、午前中は、屋外でワゴンセールを行うため、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:3F」の売上データ処理装置1を使用する。午後は、店内のMACアドレス「08:04:32:35:32:12:50」の売上データ処理装置1を使用する。このような場合、これらの売上データ処理装置1には同一のレジスタ番号0001が設定されており、集計精算をする設定になっているので、各売上データ処理装置1の1日分の売上データは集計して集計精算テーブルに登録される。
【0089】
なお、集計精算テーブルおよび個別精算テーブルは、他のサーバや外部の端末が記憶することとしてもよい。この場合、サーバ2の処理部23は、集計精算テーブルおよび個別精算テーブルの各項目の情報を他のサーバや外部の端末に通信部21を介して送信する。
【0090】
ここで、「集計精算」に「○」または「×」を設定する設定処理と、「許可MACアドレス」に売上データ処理装置1のMACアドレスを登録する登録処理の詳細を図面を参照して説明する。
【0091】
図8は、実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理および登録処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0092】
図8(a)に設定処理のフローチャートを示す。まず、店舗内のいずれかの売上データ処理装置1に、設定テーブルの「集計精算」への登録を要求する設定要求と、売上データを集計して精算するか否かを示す集計精算情報とをユーザが入力すると、売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して、設定要求と、レジスタ番号と、集計精算情報とをサーバ2に送信し(ステップS11)、処理を終了する。レジスタ番号は、記憶部13から読み出す。
【0093】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して設定要求と、レジスタ番号と、集計精算情報とを受信すると(ステップS21)、集計精算情報に基づいて、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「集計精算」の項目に「○」または「×」を登録し(ステップS22)、処理を終了する。
【0094】
図8(b)に登録処理のフローチャートを示す。まず、登録したい売上データ処理装置1にユーザが設定テーブルへのMACアドレスの登録を要求する登録要求を入力すると、売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して、登録要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとをサーバ2に送信し(ステップS12)、処理を終了する。レジスタ番号およびMACアドレスは記憶部13から読み出す。
【0095】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して登録要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとを受信すると(ステップS23)、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し(ステップS24)、処理を終了する。
【0096】
ユーザがあらかじめ登録したいすべての売上データ処理装置1に登録要求を入力することによって、同一レジスタ番号で各売上データ処理装置1の使用が許可される。
【0097】
なお、設定処理と登録処理は同時に行ってもよい。
【0098】
続いて、売上データ処理装置1をレジスタとして使用可能にする開設処理の動作を図面を参照して説明する。
【0099】
図9は、実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0100】
まず、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に開設要求を入力すると、処理部16は、通信部15を介して、開設要求と、MACアドレスとをサーバ2に送信する(ステップS31)。MACアドレスは、記憶部13から読み出す。なお、このときMACアドレスと共にレジスタ番号をサーバ2に送信してもよい。
【0101】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して開設要求と、MACアドレスとを受信すると(ステップS41)、記憶部22が記憶する設定テーブルの「許可MACアドレス」の項目を参照し、受信したMACアドレスが許可されているか否かを判定する(ステップS42)。なお、MACアドレスと共にレジスタ番号を受信した場合は、設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目を参照し、受信したMACアドレスが許可されているか否かを判定する。
【0102】
受信したMACアドレスが許可されていない場合(ステップS42;NO)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS43)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS32;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS33)、処理を終了する。ユーザは、表示部12に表示された使用不可エラーを見て開設が許可されなかったことを知ることができる。
【0103】
一方、受信したMACアドレスが許可されている場合(ステップS42;YES)、処理部23は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定し、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されているか否かを判定する(ステップS44)。なお、MACアドレスと共にレジスタ番号を受信した場合は、処理部23は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定しなくてもよい。
【0104】
「直近MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されていない場合(ステップS44;NO)、処理部23は、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS47)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS48)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、使用不可エラーを受信せず(ステップS32;NO)、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS34)、処理を終了する。
【0105】
一方、「直近MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されている場合(ステップS44;YES)、処理部23は、「直近MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一であるか否かを判定する(ステップS45)。
【0106】
「直近MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一である場合(ステップS45;YES)、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS48)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS34)、処理を終了する。
【0107】
一方、「直近MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一でない場合(ステップS45;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目を参照し、該レジスタ番号について、開設中か否かを判定する(ステップS46)。
【0108】
該レジスタ番号について、開設中である場合(ステップS46;YES)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS43)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS32;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS33)、処理を終了する。
【0109】
一方、売上データ処理装置1が開設中でない場合(ステップS46;NO)、処理部23は、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS47)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS48)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS34)、処理を終了する。開設許可を受信すると、売上データ処理装置1は開設され、レジスタとして使用可能になる。
【0110】
続いて、売上データ処理装置1の使用を終了し、売り上げを精算する閉設処理の動作を図面を参照して説明する。
【0111】
図10は、実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における閉設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0112】
売上データ処理装置1が開設され、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に代金データを入力すると、処理部16は、入力部11を介して代金データを取得する(ステップS51)。処理部16は、取得した代金データを記憶部13に累積記憶させる(ステップS52)。
【0113】
ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に閉設要求を入力せず、処理部16が閉設要求を取得しない場合は(ステップS53;NO)、ステップS51に戻り、ステップS51〜ステップS53を繰り返す。
【0114】
ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に閉設要求を入力し、処理部16が入力部11を介して閉設要求を取得した場合(ステップS53;YES)、処理部16は、通信部15を介して、閉設要求と、MACアドレスと、開設してから現在まで記憶部13に累積記憶した代金データの合計である売上データとをサーバ2に送信し(ステップS54)、処理を終了する。MACアドレスは、記憶部13から読み出す。なお、このときMACアドレスと共にレジスタ番号をサーバ2に送信してもよい。
【0115】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して閉設要求と、MACアドレスと、売上データとを受信すると(ステップS61)、記憶部22が記憶する設定テーブルの該MACアドレスが「許可MACアドレス」として登録されている「集計精算」の項目を参照し、受信した売上データが集計して精算するデータか否かを判定する(ステップS62)。
【0116】
受信した売上データが集計して精算するデータでない場合(ステップS62;NO)、処理部23は、売上データを記憶部22が記憶する個別精算テーブルに登録する(ステップS64)。具体的には、処理部23は、売上データを受信するごとに個別精算テーブルに新たなエントリーとして、受信したMACアドレス、精算日時および売上金額を登録する。
【0117】
そして、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目に「×」を登録し(ステップS65)、処理を終了する。
【0118】
一方、受信した売上データが集計して精算するデータである場合(ステップS62;YES)、処理部23は、売上データを記憶部22が記憶する集計精算テーブルに登録する(ステップS64)。具体的には、処理部23は、受信した売上データがその日の最初の売上データである場合は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定し、新たなエントリーとして、集計精算テーブルの該レジスタ番号の欄に精算日および売上金額を登録する。受信した売上データが2度目以降の売上データである場合は処理部23は、集計精算テーブルの該精算日の売上金額に加算する。なお、MACアドレスと共にレジスタ番号を受信した場合は、処理部23は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定しなくてもよい。
【0119】
そして、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目に「×」を登録し(ステップS65)、処理を終了する。
【0120】
以上説明したように、実施の形態1の売上データ処理システム100によれば、集計すべき別々の売上データ処理装置の売上データを集計することができる。また、MACアドレスに基づいて、売上データ処理装置1の開設が許可されているか否かを判定するので、売上データ処理装置1の不正使用を防ぐことができる。
【0121】
(実施の形態2)
実施の形態1では、あらかじめサーバ2にレジスタ番号ごとに開設を許可する売上データ処理装置1を登録する。実施の形態2では、あらかじめサーバ2にレジスタ番号ごとに複数使用を許可するか否かの情報を登録する。また、実施の形態1では、売上データ処理装置1がレジスタ番号を記憶している。実施の形態2では、レジスタ番号を記録した着脱可能な記録媒体(たとえば、CFカード)を売上データ処理装置1に挿入することにより、売上データ処理装置1がレジスタ番号を取得する。
【0122】
実施の形態2に係る売上データ処理システムは、実施の形態1の売上データ処理システム100と同様である。また、売上データ処理装置1およびサーバ2の機能構成およびハードウェア構成も実施の形態1と同様であり、サーバ2の記憶部22が記憶する管理テーブル、集計精算テーブルおよび個別精算テーブルも同様である。さらに、サーバ2および売上データ処理装置1における閉設処理の動作も実施の形態1と同様である。すなわち、サーバ2の記憶部22が記憶する設定テーブル、サーバ2および売上データ処理装置1における設定処理の動作および開設処理の動作が実施の形態1と異なる。以下、これらの異なる部分について説明する。
【0123】
図11は、本発明の実施の形態2に係る設定テーブルの一例を示す図である。実施の形態2の設定テーブルは、「レジスタ番号」、「複数使用許可」、「許可MACアドレス」、「集計精算」の項目からなる。
【0124】
「レジスタ番号」は、同一店舗内の売上データ処理装置1に設定された番号である。すなわち、「レジスタ番号」は、売上データを集計するグループを示す。図1の店舗S1〜店舗SNには、それぞれレジスタ番号0001〜レジスタ番号000Nが設定されていることとする。
【0125】
「複数使用許可」は、該レジスタ番号について、複数の売上データ処理装置1の開設を許可するか否かを示す情報である。「複数使用許可」に「○」または「×」を設定する設定処理の詳細は後述する。
【0126】
「許可MACアドレス」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスである。実施の形態2では、開設処理に、「許可MACアドレス」に売上データ処理装置1のMACアドレスを登録する登録処理が含まれる。開設処理の詳細は後述する。
【0127】
「集計精算」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1の売上データを集計して精算するか否かを示す情報である。「集計精算」が「○」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データを集計して精算する。「集計精算」が「×」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1を個別に精算する。「集計精算」に「○」または「×」を設定する設定処理の詳細は後述する。
【0128】
図11の例では、店舗S1では、レジスタ番号0001に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されており、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:3F」および「08:04:32:35:32:12:50」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0129】
店舗S2では、レジスタ番号0002に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されており、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:40」および「08:04:32:35:32:12:3G」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0130】
店舗S3および店舗S4では、レジスタ番号0003およびレジスタ番号0004に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されておらず、開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、それぞれ「08:04:32:35:32:12:41」および「08:04:32:35:32:12:42」である。レジスタ番号ごとに設定された売上データ処理装置1が1台のみなので、これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0131】
店舗S5では、レジスタ番号0005に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されているが、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:43」のみである。売上データ処理装置1が複数台になった場合、売上データは集計して精算する。
【0132】
店舗S6では、レジスタ番号0006に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されており、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:44」、「08:04:32:35:32:12:45」、「08:04:32:35:32:12:46」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0133】
図12は、実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0134】
まず、店舗内のいずれかの売上データ処理装置1に、設定テーブルの「複数使用許可」および「集計精算」への登録を要求する設定要求と、複数の売上データ処理装置1の開設を許可するか否かを示す複数使用許可情報と、売上データを集計して精算するか否かを示す集計精算情報とをユーザが入力すると、売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して、設定要求と、レジスタ番号と、複数使用許可情報と、集計精算情報とをサーバ2に送信し(ステップS71)、処理を終了する。レジスタ番号は、CFカードから読み出す。
【0135】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して設定要求と、レジスタ番号と、複数使用許可情報と、集計精算情報とを受信すると(ステップS81)、複数使用許可情報に基づいて、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「複数使用許可」の項目に「○」または「×」を登録し、集計精算情報に基づいて、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「集計精算」の項目に「○」または「×」を登録し(ステップS82)、処理を終了する。
【0136】
続いて、売上データ処理装置1をレジスタとして使用可能にする開設処理の動作を図面を参照して説明する。
【0137】
図13は、実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0138】
まず、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に開設要求を入力すると、処理部16は、通信部15を介して、開設要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとをサーバ2に送信する(ステップS91)。MACアドレスは、記憶部13から読み出す。レジスタ番号は、CFカードから読み出す。
【0139】
なお、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11は、CFカードスロットルを備え、ユーザがCFカードスロットルにCFカードを挿入することで、開設要求が入力されることとしてもよい。同様に、閉設処理についても、ユーザがCFカードスロットルからCFカードを抜くことで、閉設要求が入力されることとしてもよい。
【0140】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して開設要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとを受信すると(ステップS101)、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されているか否かを判定する(ステップS102)。
【0141】
「許可MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されていない場合(ステップS102;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS107)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS108)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS94)、処理を終了する。
【0142】
一方、「許可MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されている場合(ステップS102;YES)、処理部23は、「許可MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一であるか否かを判定する(ステップS103)。
【0143】
「許可MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一である場合(ステップS103;YES)、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS108)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS94)、処理を終了する。
【0144】
一方、「許可MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一でない場合(ステップS103;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「複数使用許可」の項目を参照し、該レジスタ番号について、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されているか否かを判定する(ステップS104)。
【0145】
複数の売上データ処理装置1の開設が許可されていない場合(ステップS104;NO)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS105)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS92;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS93)、処理を終了する。
【0146】
一方、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されている場合(ステップS104;YES)、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目を参照し、該レジスタ番号について、開設中か否かを判定する(ステップS106)。
【0147】
該レジスタ番号について、開設中である場合(ステップS106;YES)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS105)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS92;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS93)、処理を終了する。
【0148】
一方、売上データ処理装置1が開設中でない場合(ステップS106;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS107)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS108)、処理を終了する。開設許可を受信すると、売上データ処理装置1は開設され、レジスタとして使用可能になる。売上データ処理装置1の処理部16は、使用不可エラーを受信せず(ステップS92;NO)、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS94)、処理を終了する。
【0149】
以上説明したように、実施の形態2の売上データ処理システムによれば、あらかじめ使用する売上データ処理装置1をサーバ2に登録する必要がない。これにより、ユーザの負担が軽減される。また、レジスタ番号を着脱可能な記録媒体(たとえば、CFカード)に記録することで、たとえば、レジスタ番号ごとに契約料が発生し、複数台の売上データ処理装置1を同時に開設するときは台数分のレジスタ番号が必要である契約の場合、レジスタ番号を記録した着脱可能な記録媒体を使用すれば、1つのレジスタ番号で複数台の売上データ処理装置1を同時に開設することを防止できる。
【0150】
実施の形態では、売上データ処理装置1に設定されたレジスタ番号を変更しない。しかしこれに限らず、期間によって、レジスタ番号を変更可能としてもよい。たとえば、催事場の百貨店の催事場のように、期間によって店舗が異なるところでは、店舗が変わるごとにレジスタ番号の設定を変更する。この場合、売上データ処理装置の処理部16は、設定されているレジスタ番号に売上データを対応付けて通信部15を介してサーバ2に送信する。レジスタ番号が変更されると、処理部16は、変更された時以降の売上データは、変更されたレジスタ番号を対応付けて通信部15を介してサーバ2に送信する。
【0151】
実施の形態では、サーバ2は、売上データ処理装置1から売上データ等を受信すると、レジスタ番号で売上データを集計するか否かを判定する。しかし、これに限らず、同一レジスタ番号を設定されている売上データ処理装置1の売上データはすべて集計することとしてもよい。
【0152】
実施の形態では、店舗が売上データ処理装置1を備える。しかし、店舗に限らず、売上データを取り扱う場所であれば、たとえば屋外であっても売上データ処理装置1を備えることができる。
【0153】
実施の形態では、各売上データ処理装置1を識別する識別情報として、MACアドレスを用いている。しかし、これに限らず、各売上データ処理装置1にシリアル番号などをあらかじめ付与しておいてもよく、売上データ処理装置1を識別できる情報であればよい。
【0154】
その他、前記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0155】
なお、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205などから構成される売上データ処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
【0156】
たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する売上データ処理装置1やサーバ2を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで売上データ処理システムを構成してもよい。
【0157】
また、売上データ処理システムの機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0158】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0159】
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0160】
(付記1)
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信手段と、
を含み、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を含むことを特徴とする売上データ処理システム。
【0161】
(付記2)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データおよび前記識別情報をサーバに送信し、
前記サーバの
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データおよび前記識別情報を受信し、
前記処理手段は、前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計し、集計した前記売上データと、集計した所定の期間と、前記レジスタ番号とを対応付けた情報を生成し、前記集計精算情報に集計しないよう定められた前記売上データと、受信した日時と、前記識別情報とを対応付けた情報を個別に生成することを特徴とする付記1に記載の売上データ処理システム。
【0162】
(付記3)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段と、をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記識別情報をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データまたは前記識別情報を送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに開設を許可する前記売上データ処理装置の前記識別情報を対応付けた第1許可情報を取得する第1許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記識別情報を受信し、
前記許可送信手段は、前記第1許可情報において、前記受信手段が前記売上データ処理装置から受信した前記レジスタ番号と前記識別情報とが対応付けられているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする付記1または2に記載の売上データ処理システム。
【0163】
(付記4)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データを送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに複数の前記売上データ処理装置の開設を許可するか否かを示す第2許可情報を取得する第2許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号を受信し、
前記許可送信手段は、前記受信手段が前記レジスタ番号を最初に受信した場合は、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信し、前記受信手段が前記レジスタ番号を2度目以降に受信した場合は、前記第2許可情報において、前記レジスタ番号について複数の前記売上データ処理装置の開設が許可されているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする付記1または2に記載の売上データ処理システム。
【0164】
(付記5)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記許可受信手段が前記開設許可を受信しない場合は、使用不可エラーを出力する出力手段をさらに含むことを特徴とする付記3または4に記載の売上データ処理システム。
【0165】
(付記6)
前記レジスタ番号設定手段は、前記レジスタ番号を記録する記録媒体から前記レジスタ番号を読み取って設定することを特徴とする付記1ないし5のいずれかに記載の売上データ処理システム。
【0166】
(付記7)
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けてサーバに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
【0167】
(付記8)
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【0168】
(付記9)
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムにおいて、
前記売上データ処理装置がそれぞれ実行する
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定ステップと、
前記売上データを取得する売上データ取得ステップと、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得ステップで取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信ステップと、
前記サーバが実行する
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得ステップと、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信ステップと、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理ステップと、
を備えることを特徴とする売上データ処理方法。
【0169】
(付記10)
コンピュータを、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記レジスタ番号を受信する受信手段、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0170】
1・・・売上データ処理装置、2・・・サーバ、3・・・ネットワーク、11・・・入力部、12・・・表示部、13・・・記憶部、14・・・入出金部、15・・・通信部、16・・・処理部、21・・・通信部、22・・・記憶部、23・・・処理部、100・・・売上データ処理システム、101・・・制御部、102・・・主記憶部、103・・・補助記憶部、104・・・送受信部、105・・・操作部、106・・・表示部、107・・・ドロア、110・・・制御プログラム、201・・・制御部、202・・・主記憶部、203・・・補助記憶部、204・・・送受信部、205・・・タイマ、210・・・制御プログラム
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗等の売り上げを示す売上データを処理する売上データ処理システム、売上データ処理装置、サーバ、売上データ処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
売上データを取り扱うレジスタとして、ネットワークに接続してサーバに売上データを送信する売上データ処理装置がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−009322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の技術では、たとえば、タイムセールで一時的に売り場を移動する場合のように、同一店舗等で複数台の売上データ処理装置を時間帯で切り替えて稼動させることがある場合、別々の売上データ処理装置からの売上データは、別々の売上データとして取り扱われるので、同一店舗等の売上データを集計することができない。
【0005】
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、集計すべき別々の売上データ処理装置の売上データを集計することができる売上データ処理システム、売上データ処理装置、サーバ、売上データ処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る売上データ処理システムは、
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信手段と、
を含み、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、集計すべき別々の売上データ処理装置の売上データを集計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1に係る売上データ処理システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る売上データ処理装置の機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係るサーバの機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る設定テーブルの一例を示す図である。
【図5】実施の形態1に係る管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る集計精算テーブルの一例を示す図である。
【図7】実施の形態1に係る個別精算テーブルの一例を示す図である。
【図8】実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理および登録処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における閉設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2に係る設定テーブルの一例を示す図である。
【図12】実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施の形態において、「売上データを集計する」とは、すべての売上金額を合算するだけでなく、売上データに対応付けられたカテゴリごとに分類して売上金額を合算することや、売上データ同士を対応付けることなどをいう。開設とは、売上データ処理装置をレジスタとして使用可能にすることをいう。閉設とは、売上データ処理装置のレジスタとしての使用を終了し、売上データをサーバに送信することをいう。あるいは、閉設は、売上データ処理装置のレジスタとしての使用を終了することをいい、売上データ処理装置は、閉設したのちに、売り上げデータを送信してもよい。
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る売上データ処理システムについて図面を参照して説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る売上データ処理システムの構成例を示すブロック図である。売上データ処理システム100は、サーバ2と、店舗S1〜店舗SNまでのN店(N≧1)の店舗に設けられた複数の売上データ処理装置1とで構成される。各店舗の売上データ処理装置1はそれぞれネットワーク3を介してサーバ2と接続する。図1の例では、店舗S1および店舗SNがそれぞれ2台の売上データ処理装置1を設けているよう図示しているが、これに限らず、各店舗は1台以上の売上データ処理装置1を設けていればよい。
【0012】
売上データ処理装置1は、該店舗の売上データをネットワーク3を介してサーバ2に送信する。また、売上データ処理装置1は、売上データ処理装置1を識別する識別情報として、固有のMACアドレスを有する。なお、同一店舗内の各売上データ処理装置1には同一のレジスタ番号が設定されている。また、1つのレジスタ番号で複数の売上データ処理装置1を同時に開設することはできない。
【0013】
サーバ2は、売上データ処理装置1から受信した売上データを精算し、記憶する。
【0014】
ここで、売上データ処理装置1の詳細を図面を参照して説明する。
【0015】
図2は、実施の形態1に係る売上データ処理装置の機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。売上データ処理装置1は、図2(a)に示すように、機能的に、入力部11、表示部12、記憶部13、入出金部14、通信部15および処理部16を備える。
【0016】
入力部11は、ユーザによる商品の金額を示す代金データの入力を受け付け、代金データを処理部16に送る。また、入力部11は、ユーザによる各種要求の入力を受け付け、処理部16に送る。
【0017】
表示部12は、処理部16から受け取ったデータを表示する。
【0018】
記憶部13は、処理部16から受け取った代金データを累積記憶する。また、記憶部13は、売上データ処理装置1のMACアドレスおよび売上データ処理装置1に設定されたレジスタ番号を記憶している。
【0019】
入出金部14は、現金を収納しており、処理部16の指示に従って開く。これにより、ユーザは現金の入出金が可能となる。
【0020】
通信部15は、ネットワーク3を介してサーバ2の後述する通信部21とデータを送受信する。通信部15は、通信部21から受信したデータを処理部16に送る。
【0021】
処理部16は、ユーザが入力した各種要求と、それに伴う各種データをサーバ2に送信するための処理等を行う。
【0022】
たとえば、処理部16は、入力部11を介して売上データ処理装置1の開設を要求する開設要求を受け取ると、開設要求と、記憶部13が記憶するMACアドレスとを通信部15を介してサーバ2に送信する。そして、サーバ2から開設許可を受信し、売上データ処理装置1が開設すると、処理部16は、入力部11を介して代金データを取得し、記憶部13に代金データを累積記憶させる。
【0023】
処理部16は、入力部11を介して売上データ処理装置1の閉設を要求する閉設要求を受け取ると、開設許可を受信してから閉設要求を受け取るまでに記憶部13に累積記憶した代金データの合計を売上データとして計算する。そして、処理部16は、閉設要求と、記憶部13が記憶するMACアドレスと、売上データとを通信部15を介してサーバ2に送信する。
【0024】
また、処理部16は、通信部15を介して受信したデータを表示する表示画面を作成し、表示部12に表示させる。
【0025】
さらに、処理部16は、入出金部14の開動作を制御する。具体的には、処理部16は、入力部11から代金データを受け取ると、記憶部13に代金データを累積記憶させると共に、入出金部14に開く指示を送る。これにより、入出金部14が開き、ユーザはおつりを入出金部14から取り出すことができる。入出金部14を閉めるのはユーザであってもよいし、処理部16であってもよい。
【0026】
なお、おつりの計算は、処理部16が行ってもよい。この場合、入力部11は、顧客から受け取った金額を示す受取金データの入力をさらに受け付け、受取金データを処理部16に送る。処理部16は、入力部11を介して受け取った代金データおよび受取金データに基づいて、おつりの金額を算出する。処理部16は、算出したおつりの金額を入出金部14に送信して、おつりを出金させる。
【0027】
また、処理部16は、入力部11から受け取った代金データの累計金額を表示部12に表示させてもよい。
【0028】
上記機能を実現するため、売上データ処理装置1は、図2(b)に示すようなハードウェア構成を有する。売上データ処理装置1は、ハードウェアとして、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106およびドロア107を備える。主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106およびドロア107はいずれも制御部101に接続されている。
【0029】
制御部101は、プロセッサ等から構成され、補助記憶部103に記憶されている制御プログラム110に従って動作し、処理部16の各処理を実行する。
【0030】
主記憶部102はRAM(Random-Access Memory)等で構成される。制御部101は、補助記憶部103に記憶されている制御プログラム110を主記憶部102にロードし、作業領域として用いる。
【0031】
補助記憶部103は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリで構成され、売上データ処理装置1の処理を制御部101に行わせるためのプログラムを記憶する。また、補助記憶部103は、制御部101の制御に従って、このプログラムのデータを制御部101に供給し、制御部101から供給されたデータを記憶する。主記憶部102および補助記憶部103は、記憶部13として機能する。
【0032】
送受信部104は、ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインタフェースまたはLAN(Local Area Network)インタフェースから構成されている。送受信部104は、サーバ2とネットワーク3を介して接続する。送受信部104は、通信部15として機能する。
【0033】
操作部105はバーコードリーダーやレジキー等で構成されている。ユーザが代金データを入力する場合や開設要求および閉設要求を入力する場合などは、操作部34を介して、指示が制御部31に供給される。操作部105は、入力部11として機能する。
【0034】
表示部106は、LCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、制御部101から受け取った表示画面を表示する。表示部106は、表示部12として機能する。
【0035】
ドロア107は、現金を収納する開閉式容器から構成され、制御部101からの指示によって開く。ドロア107は、入出金部14として機能する。
【0036】
図2(a)に示す売上データ処理装置1の入力部11、表示部12、記憶部13、入出金部14、通信部15および処理部16が実行する各処理は、図2(b)に示す制御部101が、制御プログラム110に従って、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106およびドロア107などを資源として用いて実行する。
【0037】
続いて、サーバ2の詳細を図面を参照して説明する。
【0038】
図3は、実施の形態1に係るサーバの機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。サーバ2は、図3(a)に示すように、機能的に、通信部21、記憶部22、処理部23から構成される。
【0039】
通信部21は、ネットワーク3を介して売上データ処理装置1の通信部15とデータを送受信する。通信部21は、通信部15から受信したデータを処理部23に送る。
【0040】
記憶部22は、レジスタ番号を設定した売上データ処理装置1とその設定を示す設定テーブルと、レジスタ番号ごとの開設状況を示す管理テーブルと、レジスタ番号ごとの精算結果を示す集計精算テーブルと、売上データ処理装置1ごとの精算結果を示す個別精算テーブルとを記憶する。各テーブルの詳細は、後述する。
【0041】
処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介してユーザが入力した各種要求を受信すると、各種要求に対応する処理等を行う。
【0042】
たとえば、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して開設要求およびMACアドレスを受信すると、記憶部22が記憶する設定テーブルおよび管理テーブルを参照し、開設を許可してよい売上データ処理装置1であるか否を判定する。開設を許可してよい売上データ処理装置1であると判定した場合は、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信する。一方、開設を許可してよい売上データ処理装置1でないと判定した場合は、処理部23は、通信部21を介して使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信する。
【0043】
また、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して閉設要求と、MACアドレスと、売上データとを受信すると、記憶部22が記憶する設定テーブルを参照し、レジスタ番号で売上データを集計するか否かを判定する。売上データを集計すると判定した場合は、処理部23は、売上データ処理装置1から受信した売上データを集計し、記憶部22が記憶する集計精算テーブルに登録する。一方、売上データを集計しないと判定した場合は、処理部23は、売上データ処理装置1から受信した売上データを記憶部22が記憶する個別精算テーブルに個別に登録する。これにより、ユーザが集計したい売上データを任意に設定することができ、利便性が向上する。
【0044】
なお、ユーザによる記憶部22に記憶された各種テーブルの閲覧や、各種テーブルの変更などを可能とする場合、サーバ2は、入力部や表示部を備えてもよい。ユーザが各種テーブルを閲覧する場合、入力部はユーザによるテーブルの閲覧を要求する閲覧要求の入力を受け付け、閲覧要求を処理部23に送る。処理部23は、該当するテーブルを記憶部22から読み出し、表示部に表示させる。また、ユーザが各種テーブルを変更する場合、入力部はユーザによる変更情報の入力を受け付け、変更情報を処理部23に送る。処理部23は、変更情報に基づいて、記憶部22が記憶する各種テーブルを変更する。
【0045】
あるいは、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して閲覧要求を受信すると、該当するテーブルを記憶部22から読み出し、売上データ処理装置1に送信することとしてもよい。また、処理部23は、売上データ処理装置1から通信部21を介して変更情報を受信すると、変更情報に基づいて、記憶部22が記憶する各種テーブルを変更することとしてもよい。さらに、閲覧要求の送信、該当データの受信、変更情報の送信を行うのは、売上データ処理装置1ではなく外部の端末であってもよい。
【0046】
上記機能を実現するため、サーバ2は、図3(b)に示すようなハードウェア構成を有する。サーバ2は、ハードウェアとして、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205を備える。主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205はいずれも制御部201に接続されている。
【0047】
制御部201は、プロセッサ等から構成され、補助記憶部203に記憶されている制御プログラム210に従って動作し、処理部23の各処理を実行する。
【0048】
主記憶部202はRAM(Random-Access Memory)等で構成される。制御部201は、補助記憶部203に記憶されている制御プログラム210を主記憶部202にロードし、作業領域として用いる。
【0049】
補助記憶部203は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリで構成され、売上データ処理装置1の処理を制御部201に行わせるためのプログラムを記憶する。また、補助記憶部203は、制御部201の制御に従って、このプログラムのデータを制御部201に供給し、制御部201から供給されたデータを記憶する。主記憶部202および補助記憶部203は、記憶部22として機能する。
【0050】
送受信部204は、ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインタフェースまたはLAN(Local Area Network)インタフェースから構成されている。送受信部204は、売上データ処理装置1とネットワーク3を介して接続する。送受信部204は、通信部21として機能する。
【0051】
タイマ205は、現在日時を制御部201に供給する。
【0052】
なお、前述のように、ユーザによる記憶部22に記憶された各種テーブルの閲覧や、各種テーブルの変更などを可能とする場合、サーバ2は、キーボードおよびマウスなどのポインティングデバイス等で構成される操作部と、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などで構成される表示部とを備えてもよい。ユーザが各種テーブルを閲覧する場合、ユーザが閲覧要求を入力すると、操作部を介して制御部201に閲覧要求の指示が供給され、制御部201は、該当するテーブルを補助記憶部203から読み出し、表示部に表示させる。また、ユーザが各種テーブルを変更する場合、ユーザが変更情報を入力すると、操作部を介して制御部201に変更情報が供給され、制御部201は、変更情報に基づいて補助記憶部203された各種テーブルを変更する。
【0053】
また、閲覧要求の送信、該当データの受信、変更情報の送信を売上データ処理装置1ではなく外部の端末で行う場合、外部の端末から送受信部204を介して受信した閲覧要求や変更情報は、制御部201に供給される。
【0054】
図3(a)に示すサーバ2の通信部21、記憶部22、処理部23が実行する各処理は、図3(b)に示す制御部201が、制御プログラム210に従って、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205などを資源として用いて実行する。
【0055】
以下に、サーバ2の記憶部22が記憶する設定テーブル、管理テーブル、集計精算テーブルおよび個別テーブルの詳細を図面を参照して説明する。
【0056】
図4は、実施の形態1に係る設定テーブルの一例を示す図である。設定テーブルは、「レジスタ番号」、「許可MACアドレス」、「集計精算」の項目からなる。
【0057】
「レジスタ番号」は、同一店舗内の売上データ処理装置1に設定された番号である。すなわち、「レジスタ番号」は、売上データを集計するグループを示す。図1の店舗S1〜店舗SNには、それぞれレジスタ番号0001〜レジスタ番号000Nが設定されていることとする。
【0058】
「許可MACアドレス」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスである。処理部23は、「許可MACアドレス」の項目を参照し、売上データ処理装置1の開設を許可するか否かを判定する。「許可MACアドレス」に売上データ処理装置1のMACアドレスを登録する登録処理の詳細は後述する。
【0059】
「集計精算」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1の売上データを集計して精算するか否かを示す情報である。「集計精算」が「○」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データを集計して精算する。「集計精算」が「×」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1を個別に精算する。処理部23は、「集計精算」の項目を参照し、売上データ処理装置1の売上データを集計するか否かを判定する。「集計精算」に「○」または「×」を設定する設定処理の詳細は後述する。
【0060】
図4の例では、店舗S1では、レジスタ番号0001に対し、2台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、それぞれのMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:3F」および「08:04:32:35:32:12:50」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0061】
店舗S2では、レジスタ番号0002に対し、2台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、それぞれのMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:40」および「08:04:32:35:32:12:3G」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0062】
店舗S3〜店舗S5では、レジスタ番号0003〜レジスタ番号0005に対し、各1台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、MACアドレスは、それぞれ「08:04:32:35:32:12:41」、「08:04:32:35:32:12:42」、「08:04:32:35:32:12:43」である。レジスタ番号ごとに設定されている売上データ処理装置1が1台のみなので、これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0063】
店舗S6では、レジスタ番号0006に対し、3台の売上データ処理装置1が開設を許可されており、それぞれのMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:44」、「08:04:32:35:32:12:45」、「08:04:32:35:32:12:46」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0064】
図5は、実施の形態1に係る管理テーブルの一例を示す図である。管理テーブルは、「レジスタ番号」、「開設中」、「直前MACアドレス」の項目からなる。
【0065】
「レジスタ番号」は、図4の設定テーブルのレジスタ番号と同一である。
【0066】
「開設中」は、該レジスタ番号について、売上データ処理装置1が開設されているか否かを示す情報である。「開設中」が「○」の場合、売上データ処理装置1が開設されており、「×」の場合、売上データ処理装置1が開設されていない。
【0067】
「直近MACアドレス」は、該レジスタ番号について、直近に開設された売上データ処理装置1のMACアドレスである。すなわち、「開設中」が「○」の場合は、現在開設されている売上データ処理装置1のMACアドレスが登録されており、「開設中」が「×」の場合は、直前に開設された売上データ処理装置1のMACアドレスが登録されている。
【0068】
処理部23は、「直近MACアドレス」の項目を参照し、売上データ処理装置1のMACアドレスと同一であれば、開設を許可する。売上データ処理装置1のMACアドレスと同一でなければ、「開設中」の項目を参照し、「○」の場合は開設を禁止し、「×」の場合は開設を許可する。
【0069】
図5の例では、店舗S1では、レジスタ番号0001に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:3F」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0070】
店舗S2では、レジスタ番号0002に対し、売上データ処理装置1が現在開設されていない。直前に開設された売上データ処理装置1のMACアドレスは「08:04:32:35:32:12:40」である。
【0071】
店舗S3では、レジスタ番号0003に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:41」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0072】
店舗S4では、レジスタ番号0004に対し、まだ一度も売上データ処理装置1が開設されていない。
【0073】
店舗S5では、レジスタ番号0005に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:43」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0074】
店舗S6では、レジスタ番号0006に対し、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:45」の売上データ処理装置1が開設中である。
【0075】
図6は、実施の形態1に係る集計精算テーブルの一例を示す図である。集計精算テーブルは、「レジスタ番号」、「精算日」、「売上金額」の項目からなる。
【0076】
「レジスタ番号」は、図4の設定テーブルおよび図5の管理テーブルのレジスタ番号と同一である。
【0077】
「精算日」は、該レジスタ番号が設定されたすべての売上データ処理装置1から受信した売上データを精算した日を示す情報である。なお、ここでは、1日単位で売上データを精算しているが、精算する期間の単位は任意に設定できるものとする。
【0078】
「売上金額」は、該レジスタ番号が設定されたすべての売上データ処理装置1から受信した1日の売上データが示す売上金額を合算した金額である。なお、図6の例では、1日の売上データが示す売上金額を合算しているが、売上データに対応付けられたカテゴリごとに分類して売上金額を合算してもよいし、該レジスタ番号が設定されたすべての売上データ処理装置1の売上データを対応付けてもよい。
【0079】
図4の設定テーブルの「集計精算」の項目が「○」のレジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データは、サーバ2がその日の最初に取得した売上データである場合は、新たなエントリーとして、集計精算テーブルの該レジスタ番号の欄に精算日および売上金額が登録される。2度目以降の売上データである場合は、該精算日の売上金額に加算される。
【0080】
図4の設定テーブルにおいて、「集計精算」の項目が「○」であるレジスタ番号は、レジスタ番号0001およびレジスタ番号0006であるので、図6の集計精算テーブルでは、レジスタ番号0001およびレジスタ番号0006の精算結果が登録されている。
【0081】
図7は、実施の形態1に係る個別精算テーブルの一例を示す図である。個別精算テーブルは、「レジスタ番号」、「MACアドレス」、「精算日時」、「売上金額」の項目からなる。
【0082】
「レジスタ番号」は、該売上データ処理装置1に設定されているレジスタ番号である。
【0083】
「MACアドレス」は、該売上データ処理装置1のMACアドレスである。
【0084】
「精算日時」は、該売上データ処理装置1から受信した売上データを精算した日時を示す情報である。
【0085】
「売上金額」は、該売上データ処理装置1から受信した売上データが示す金額である。
【0086】
図4の設定テーブルの「集計精算」の項目が「×」のレジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データは、サーバ2が取得するごとに個別精算テーブルに新たなエントリーとして、MACアドレス、精算日時および売上金額が登録される。
【0087】
図4の設定テーブルにおいて、「集計精算」の項目が「×」のレジスタ番号は、レジスタ番号0002〜レジスタ番号0005であるので、図7の個別精算テーブルでは、レジスタ番号0002〜レジスタ番号0005を設定された売上データ処理装置1の個別の精算結果が登録されている。
【0088】
たとえば、店舗S1は、ドラッグストアであって、午前中は、屋外でワゴンセールを行うため、MACアドレス「08:04:32:35:32:12:3F」の売上データ処理装置1を使用する。午後は、店内のMACアドレス「08:04:32:35:32:12:50」の売上データ処理装置1を使用する。このような場合、これらの売上データ処理装置1には同一のレジスタ番号0001が設定されており、集計精算をする設定になっているので、各売上データ処理装置1の1日分の売上データは集計して集計精算テーブルに登録される。
【0089】
なお、集計精算テーブルおよび個別精算テーブルは、他のサーバや外部の端末が記憶することとしてもよい。この場合、サーバ2の処理部23は、集計精算テーブルおよび個別精算テーブルの各項目の情報を他のサーバや外部の端末に通信部21を介して送信する。
【0090】
ここで、「集計精算」に「○」または「×」を設定する設定処理と、「許可MACアドレス」に売上データ処理装置1のMACアドレスを登録する登録処理の詳細を図面を参照して説明する。
【0091】
図8は、実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理および登録処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0092】
図8(a)に設定処理のフローチャートを示す。まず、店舗内のいずれかの売上データ処理装置1に、設定テーブルの「集計精算」への登録を要求する設定要求と、売上データを集計して精算するか否かを示す集計精算情報とをユーザが入力すると、売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して、設定要求と、レジスタ番号と、集計精算情報とをサーバ2に送信し(ステップS11)、処理を終了する。レジスタ番号は、記憶部13から読み出す。
【0093】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して設定要求と、レジスタ番号と、集計精算情報とを受信すると(ステップS21)、集計精算情報に基づいて、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「集計精算」の項目に「○」または「×」を登録し(ステップS22)、処理を終了する。
【0094】
図8(b)に登録処理のフローチャートを示す。まず、登録したい売上データ処理装置1にユーザが設定テーブルへのMACアドレスの登録を要求する登録要求を入力すると、売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して、登録要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとをサーバ2に送信し(ステップS12)、処理を終了する。レジスタ番号およびMACアドレスは記憶部13から読み出す。
【0095】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して登録要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとを受信すると(ステップS23)、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し(ステップS24)、処理を終了する。
【0096】
ユーザがあらかじめ登録したいすべての売上データ処理装置1に登録要求を入力することによって、同一レジスタ番号で各売上データ処理装置1の使用が許可される。
【0097】
なお、設定処理と登録処理は同時に行ってもよい。
【0098】
続いて、売上データ処理装置1をレジスタとして使用可能にする開設処理の動作を図面を参照して説明する。
【0099】
図9は、実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0100】
まず、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に開設要求を入力すると、処理部16は、通信部15を介して、開設要求と、MACアドレスとをサーバ2に送信する(ステップS31)。MACアドレスは、記憶部13から読み出す。なお、このときMACアドレスと共にレジスタ番号をサーバ2に送信してもよい。
【0101】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して開設要求と、MACアドレスとを受信すると(ステップS41)、記憶部22が記憶する設定テーブルの「許可MACアドレス」の項目を参照し、受信したMACアドレスが許可されているか否かを判定する(ステップS42)。なお、MACアドレスと共にレジスタ番号を受信した場合は、設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目を参照し、受信したMACアドレスが許可されているか否かを判定する。
【0102】
受信したMACアドレスが許可されていない場合(ステップS42;NO)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS43)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS32;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS33)、処理を終了する。ユーザは、表示部12に表示された使用不可エラーを見て開設が許可されなかったことを知ることができる。
【0103】
一方、受信したMACアドレスが許可されている場合(ステップS42;YES)、処理部23は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定し、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されているか否かを判定する(ステップS44)。なお、MACアドレスと共にレジスタ番号を受信した場合は、処理部23は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定しなくてもよい。
【0104】
「直近MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されていない場合(ステップS44;NO)、処理部23は、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS47)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS48)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、使用不可エラーを受信せず(ステップS32;NO)、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS34)、処理を終了する。
【0105】
一方、「直近MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されている場合(ステップS44;YES)、処理部23は、「直近MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一であるか否かを判定する(ステップS45)。
【0106】
「直近MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一である場合(ステップS45;YES)、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS48)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS34)、処理を終了する。
【0107】
一方、「直近MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一でない場合(ステップS45;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目を参照し、該レジスタ番号について、開設中か否かを判定する(ステップS46)。
【0108】
該レジスタ番号について、開設中である場合(ステップS46;YES)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS43)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS32;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS33)、処理を終了する。
【0109】
一方、売上データ処理装置1が開設中でない場合(ステップS46;NO)、処理部23は、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS47)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS48)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS34)、処理を終了する。開設許可を受信すると、売上データ処理装置1は開設され、レジスタとして使用可能になる。
【0110】
続いて、売上データ処理装置1の使用を終了し、売り上げを精算する閉設処理の動作を図面を参照して説明する。
【0111】
図10は、実施の形態1に係るサーバおよび売上データ処理装置における閉設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0112】
売上データ処理装置1が開設され、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に代金データを入力すると、処理部16は、入力部11を介して代金データを取得する(ステップS51)。処理部16は、取得した代金データを記憶部13に累積記憶させる(ステップS52)。
【0113】
ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に閉設要求を入力せず、処理部16が閉設要求を取得しない場合は(ステップS53;NO)、ステップS51に戻り、ステップS51〜ステップS53を繰り返す。
【0114】
ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に閉設要求を入力し、処理部16が入力部11を介して閉設要求を取得した場合(ステップS53;YES)、処理部16は、通信部15を介して、閉設要求と、MACアドレスと、開設してから現在まで記憶部13に累積記憶した代金データの合計である売上データとをサーバ2に送信し(ステップS54)、処理を終了する。MACアドレスは、記憶部13から読み出す。なお、このときMACアドレスと共にレジスタ番号をサーバ2に送信してもよい。
【0115】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して閉設要求と、MACアドレスと、売上データとを受信すると(ステップS61)、記憶部22が記憶する設定テーブルの該MACアドレスが「許可MACアドレス」として登録されている「集計精算」の項目を参照し、受信した売上データが集計して精算するデータか否かを判定する(ステップS62)。
【0116】
受信した売上データが集計して精算するデータでない場合(ステップS62;NO)、処理部23は、売上データを記憶部22が記憶する個別精算テーブルに登録する(ステップS64)。具体的には、処理部23は、売上データを受信するごとに個別精算テーブルに新たなエントリーとして、受信したMACアドレス、精算日時および売上金額を登録する。
【0117】
そして、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目に「×」を登録し(ステップS65)、処理を終了する。
【0118】
一方、受信した売上データが集計して精算するデータである場合(ステップS62;YES)、処理部23は、売上データを記憶部22が記憶する集計精算テーブルに登録する(ステップS64)。具体的には、処理部23は、受信した売上データがその日の最初の売上データである場合は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定し、新たなエントリーとして、集計精算テーブルの該レジスタ番号の欄に精算日および売上金額を登録する。受信した売上データが2度目以降の売上データである場合は処理部23は、集計精算テーブルの該精算日の売上金額に加算する。なお、MACアドレスと共にレジスタ番号を受信した場合は、処理部23は、設定テーブルに基づいてレジスタ番号を特定しなくてもよい。
【0119】
そして、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目に「×」を登録し(ステップS65)、処理を終了する。
【0120】
以上説明したように、実施の形態1の売上データ処理システム100によれば、集計すべき別々の売上データ処理装置の売上データを集計することができる。また、MACアドレスに基づいて、売上データ処理装置1の開設が許可されているか否かを判定するので、売上データ処理装置1の不正使用を防ぐことができる。
【0121】
(実施の形態2)
実施の形態1では、あらかじめサーバ2にレジスタ番号ごとに開設を許可する売上データ処理装置1を登録する。実施の形態2では、あらかじめサーバ2にレジスタ番号ごとに複数使用を許可するか否かの情報を登録する。また、実施の形態1では、売上データ処理装置1がレジスタ番号を記憶している。実施の形態2では、レジスタ番号を記録した着脱可能な記録媒体(たとえば、CFカード)を売上データ処理装置1に挿入することにより、売上データ処理装置1がレジスタ番号を取得する。
【0122】
実施の形態2に係る売上データ処理システムは、実施の形態1の売上データ処理システム100と同様である。また、売上データ処理装置1およびサーバ2の機能構成およびハードウェア構成も実施の形態1と同様であり、サーバ2の記憶部22が記憶する管理テーブル、集計精算テーブルおよび個別精算テーブルも同様である。さらに、サーバ2および売上データ処理装置1における閉設処理の動作も実施の形態1と同様である。すなわち、サーバ2の記憶部22が記憶する設定テーブル、サーバ2および売上データ処理装置1における設定処理の動作および開設処理の動作が実施の形態1と異なる。以下、これらの異なる部分について説明する。
【0123】
図11は、本発明の実施の形態2に係る設定テーブルの一例を示す図である。実施の形態2の設定テーブルは、「レジスタ番号」、「複数使用許可」、「許可MACアドレス」、「集計精算」の項目からなる。
【0124】
「レジスタ番号」は、同一店舗内の売上データ処理装置1に設定された番号である。すなわち、「レジスタ番号」は、売上データを集計するグループを示す。図1の店舗S1〜店舗SNには、それぞれレジスタ番号0001〜レジスタ番号000Nが設定されていることとする。
【0125】
「複数使用許可」は、該レジスタ番号について、複数の売上データ処理装置1の開設を許可するか否かを示す情報である。「複数使用許可」に「○」または「×」を設定する設定処理の詳細は後述する。
【0126】
「許可MACアドレス」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスである。実施の形態2では、開設処理に、「許可MACアドレス」に売上データ処理装置1のMACアドレスを登録する登録処理が含まれる。開設処理の詳細は後述する。
【0127】
「集計精算」は、該レジスタ番号について、開設が許可されている売上データ処理装置1の売上データを集計して精算するか否かを示す情報である。「集計精算」が「○」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1の売上データを集計して精算する。「集計精算」が「×」の場合、該レジスタ番号が設定された売上データ処理装置1を個別に精算する。「集計精算」に「○」または「×」を設定する設定処理の詳細は後述する。
【0128】
図11の例では、店舗S1では、レジスタ番号0001に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されており、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:3F」および「08:04:32:35:32:12:50」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0129】
店舗S2では、レジスタ番号0002に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されており、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:40」および「08:04:32:35:32:12:3G」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0130】
店舗S3および店舗S4では、レジスタ番号0003およびレジスタ番号0004に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されておらず、開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、それぞれ「08:04:32:35:32:12:41」および「08:04:32:35:32:12:42」である。レジスタ番号ごとに設定された売上データ処理装置1が1台のみなので、これらの売上データ処理装置1の売上データは個別に精算する。
【0131】
店舗S5では、レジスタ番号0005に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されているが、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:43」のみである。売上データ処理装置1が複数台になった場合、売上データは集計して精算する。
【0132】
店舗S6では、レジスタ番号0006に対し、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されており、現在開設が許可されている売上データ処理装置1のMACアドレスは、「08:04:32:35:32:12:44」、「08:04:32:35:32:12:45」、「08:04:32:35:32:12:46」である。これらの売上データ処理装置1の売上データは集計して精算する。
【0133】
図12は、実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における設定処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0134】
まず、店舗内のいずれかの売上データ処理装置1に、設定テーブルの「複数使用許可」および「集計精算」への登録を要求する設定要求と、複数の売上データ処理装置1の開設を許可するか否かを示す複数使用許可情報と、売上データを集計して精算するか否かを示す集計精算情報とをユーザが入力すると、売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して、設定要求と、レジスタ番号と、複数使用許可情報と、集計精算情報とをサーバ2に送信し(ステップS71)、処理を終了する。レジスタ番号は、CFカードから読み出す。
【0135】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して設定要求と、レジスタ番号と、複数使用許可情報と、集計精算情報とを受信すると(ステップS81)、複数使用許可情報に基づいて、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「複数使用許可」の項目に「○」または「×」を登録し、集計精算情報に基づいて、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「集計精算」の項目に「○」または「×」を登録し(ステップS82)、処理を終了する。
【0136】
続いて、売上データ処理装置1をレジスタとして使用可能にする開設処理の動作を図面を参照して説明する。
【0137】
図13は、実施の形態2に係るサーバおよび売上データ処理装置における開設処理の動作の一例を示すフローチャートである。
【0138】
まず、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11に開設要求を入力すると、処理部16は、通信部15を介して、開設要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとをサーバ2に送信する(ステップS91)。MACアドレスは、記憶部13から読み出す。レジスタ番号は、CFカードから読み出す。
【0139】
なお、ユーザが売上データ処理装置1の入力部11は、CFカードスロットルを備え、ユーザがCFカードスロットルにCFカードを挿入することで、開設要求が入力されることとしてもよい。同様に、閉設処理についても、ユーザがCFカードスロットルからCFカードを抜くことで、閉設要求が入力されることとしてもよい。
【0140】
サーバ2の処理部23は、通信部21を介して開設要求と、レジスタ番号と、MACアドレスとを受信すると(ステップS101)、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されているか否かを判定する(ステップS102)。
【0141】
「許可MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されていない場合(ステップS102;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS107)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS108)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS94)、処理を終了する。
【0142】
一方、「許可MACアドレス」の項目にMACアドレスが登録されている場合(ステップS102;YES)、処理部23は、「許可MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一であるか否かを判定する(ステップS103)。
【0143】
「許可MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一である場合(ステップS103;YES)、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS108)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS94)、処理を終了する。
【0144】
一方、「許可MACアドレス」に登録されているMACアドレスと、受信したMACアドレスとが同一でない場合(ステップS103;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「複数使用許可」の項目を参照し、該レジスタ番号について、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されているか否かを判定する(ステップS104)。
【0145】
複数の売上データ処理装置1の開設が許可されていない場合(ステップS104;NO)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS105)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS92;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS93)、処理を終了する。
【0146】
一方、複数の売上データ処理装置1の開設が許可されている場合(ステップS104;YES)、処理部23は、記憶部22が記憶する管理テーブルの該レジスタ番号の「開設中」の項目を参照し、該レジスタ番号について、開設中か否かを判定する(ステップS106)。
【0147】
該レジスタ番号について、開設中である場合(ステップS106;YES)、処理部23は、使用不可エラーを売上データ処理装置1に送信し(ステップS105)、処理を終了する。売上データ処理装置1の処理部16は、通信部15を介して使用不可エラーを受信すると(ステップS92;YES)、使用不可エラーを表示部12に表示させて(ステップS93)、処理を終了する。
【0148】
一方、売上データ処理装置1が開設中でない場合(ステップS106;NO)、処理部23は、記憶部22が記憶する設定テーブルの該レジスタ番号の「許可MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、管理テーブルの該レジスタ番号の「直近MACアドレス」の項目に受信したMACアドレスを登録し、「開設中」の項目に「○」を登録する(ステップS107)。そして、処理部23は、通信部21を介して開設許可を売上データ処理装置1に送信し(ステップS108)、処理を終了する。開設許可を受信すると、売上データ処理装置1は開設され、レジスタとして使用可能になる。売上データ処理装置1の処理部16は、使用不可エラーを受信せず(ステップS92;NO)、通信部15を介して開設許可を受信し(ステップS94)、処理を終了する。
【0149】
以上説明したように、実施の形態2の売上データ処理システムによれば、あらかじめ使用する売上データ処理装置1をサーバ2に登録する必要がない。これにより、ユーザの負担が軽減される。また、レジスタ番号を着脱可能な記録媒体(たとえば、CFカード)に記録することで、たとえば、レジスタ番号ごとに契約料が発生し、複数台の売上データ処理装置1を同時に開設するときは台数分のレジスタ番号が必要である契約の場合、レジスタ番号を記録した着脱可能な記録媒体を使用すれば、1つのレジスタ番号で複数台の売上データ処理装置1を同時に開設することを防止できる。
【0150】
実施の形態では、売上データ処理装置1に設定されたレジスタ番号を変更しない。しかしこれに限らず、期間によって、レジスタ番号を変更可能としてもよい。たとえば、催事場の百貨店の催事場のように、期間によって店舗が異なるところでは、店舗が変わるごとにレジスタ番号の設定を変更する。この場合、売上データ処理装置の処理部16は、設定されているレジスタ番号に売上データを対応付けて通信部15を介してサーバ2に送信する。レジスタ番号が変更されると、処理部16は、変更された時以降の売上データは、変更されたレジスタ番号を対応付けて通信部15を介してサーバ2に送信する。
【0151】
実施の形態では、サーバ2は、売上データ処理装置1から売上データ等を受信すると、レジスタ番号で売上データを集計するか否かを判定する。しかし、これに限らず、同一レジスタ番号を設定されている売上データ処理装置1の売上データはすべて集計することとしてもよい。
【0152】
実施の形態では、店舗が売上データ処理装置1を備える。しかし、店舗に限らず、売上データを取り扱う場所であれば、たとえば屋外であっても売上データ処理装置1を備えることができる。
【0153】
実施の形態では、各売上データ処理装置1を識別する識別情報として、MACアドレスを用いている。しかし、これに限らず、各売上データ処理装置1にシリアル番号などをあらかじめ付与しておいてもよく、売上データ処理装置1を識別できる情報であればよい。
【0154】
その他、前記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0155】
なお、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、操作部105、表示部106、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204およびタイマ205などから構成される売上データ処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
【0156】
たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する売上データ処理装置1やサーバ2を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで売上データ処理システムを構成してもよい。
【0157】
また、売上データ処理システムの機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0158】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0159】
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0160】
(付記1)
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信手段と、
を含み、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を含むことを特徴とする売上データ処理システム。
【0161】
(付記2)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データおよび前記識別情報をサーバに送信し、
前記サーバの
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データおよび前記識別情報を受信し、
前記処理手段は、前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計し、集計した前記売上データと、集計した所定の期間と、前記レジスタ番号とを対応付けた情報を生成し、前記集計精算情報に集計しないよう定められた前記売上データと、受信した日時と、前記識別情報とを対応付けた情報を個別に生成することを特徴とする付記1に記載の売上データ処理システム。
【0162】
(付記3)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段と、をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記識別情報をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データまたは前記識別情報を送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに開設を許可する前記売上データ処理装置の前記識別情報を対応付けた第1許可情報を取得する第1許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記識別情報を受信し、
前記許可送信手段は、前記第1許可情報において、前記受信手段が前記売上データ処理装置から受信した前記レジスタ番号と前記識別情報とが対応付けられているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする付記1または2に記載の売上データ処理システム。
【0163】
(付記4)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データを送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに複数の前記売上データ処理装置の開設を許可するか否かを示す第2許可情報を取得する第2許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号を受信し、
前記許可送信手段は、前記受信手段が前記レジスタ番号を最初に受信した場合は、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信し、前記受信手段が前記レジスタ番号を2度目以降に受信した場合は、前記第2許可情報において、前記レジスタ番号について複数の前記売上データ処理装置の開設が許可されているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする付記1または2に記載の売上データ処理システム。
【0164】
(付記5)
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記許可受信手段が前記開設許可を受信しない場合は、使用不可エラーを出力する出力手段をさらに含むことを特徴とする付記3または4に記載の売上データ処理システム。
【0165】
(付記6)
前記レジスタ番号設定手段は、前記レジスタ番号を記録する記録媒体から前記レジスタ番号を読み取って設定することを特徴とする付記1ないし5のいずれかに記載の売上データ処理システム。
【0166】
(付記7)
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けてサーバに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
【0167】
(付記8)
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【0168】
(付記9)
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムにおいて、
前記売上データ処理装置がそれぞれ実行する
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定ステップと、
前記売上データを取得する売上データ取得ステップと、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得ステップで取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信ステップと、
前記サーバが実行する
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得ステップと、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信ステップと、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理ステップと、
を備えることを特徴とする売上データ処理方法。
【0169】
(付記10)
コンピュータを、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記レジスタ番号を受信する受信手段、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0170】
1・・・売上データ処理装置、2・・・サーバ、3・・・ネットワーク、11・・・入力部、12・・・表示部、13・・・記憶部、14・・・入出金部、15・・・通信部、16・・・処理部、21・・・通信部、22・・・記憶部、23・・・処理部、100・・・売上データ処理システム、101・・・制御部、102・・・主記憶部、103・・・補助記憶部、104・・・送受信部、105・・・操作部、106・・・表示部、107・・・ドロア、110・・・制御プログラム、201・・・制御部、202・・・主記憶部、203・・・補助記憶部、204・・・送受信部、205・・・タイマ、210・・・制御プログラム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信手段と、
を含み、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を含むことを特徴とする売上データ処理システム。
【請求項2】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データおよび前記識別情報をサーバに送信し、
前記サーバの
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データおよび前記識別情報を受信し、
前記処理手段は、前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計し、集計した前記売上データと、集計した所定の期間と、前記レジスタ番号とを対応付けた情報を生成し、前記集計精算情報に集計しないよう定められた前記売上データと、受信した日時と、前記識別情報とを対応付けた情報を個別に生成することを特徴とする請求項1に記載の売上データ処理システム。
【請求項3】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段と、をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記識別情報をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データまたは前記識別情報を送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに開設を許可する前記売上データ処理装置の前記識別情報を対応付けた第1許可情報を取得する第1許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記識別情報を受信し、
前記許可送信手段は、前記第1許可情報において、前記受信手段が前記売上データ処理装置から受信した前記レジスタ番号と前記識別情報とが対応付けられているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の売上データ処理システム。
【請求項4】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データを送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに複数の前記売上データ処理装置の開設を許可するか否かを示す第2許可情報を取得する第2許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号を受信し、
前記許可送信手段は、前記受信手段が前記レジスタ番号を最初に受信した場合は、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信し、前記受信手段が前記レジスタ番号を2度目以降に受信した場合は、前記第2許可情報において、前記レジスタ番号について複数の前記売上データ処理装置の開設が許可されているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の売上データ処理システム。
【請求項5】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記許可受信手段が前記開設許可を受信しない場合は、使用不可エラーを出力する出力手段をさらに含むことを特徴とする請求項3または4に記載の売上データ処理システム。
【請求項6】
前記レジスタ番号設定手段は、前記レジスタ番号を記録する記録媒体から前記レジスタ番号を読み取って設定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の売上データ処理システム。
【請求項7】
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けてサーバに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
【請求項8】
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項9】
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムにおいて、
前記売上データ処理装置がそれぞれ実行する
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定ステップと、
前記売上データを取得する売上データ取得ステップと、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得ステップで取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信ステップと、
前記サーバが実行する
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得ステップと、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信ステップと、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理ステップと、
を備えることを特徴とする売上データ処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記レジスタ番号を受信する受信手段、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信手段と、
を含み、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を含むことを特徴とする売上データ処理システム。
【請求項2】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データおよび前記識別情報をサーバに送信し、
前記サーバの
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データおよび前記識別情報を受信し、
前記処理手段は、前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計し、集計した前記売上データと、集計した所定の期間と、前記レジスタ番号とを対応付けた情報を生成し、前記集計精算情報に集計しないよう定められた前記売上データと、受信した日時と、前記識別情報とを対応付けた情報を個別に生成することを特徴とする請求項1に記載の売上データ処理システム。
【請求項3】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記売上データ処理装置の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段と、をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号を対応付けて前記識別情報をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データまたは前記識別情報を送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに開設を許可する前記売上データ処理装置の前記識別情報を対応付けた第1許可情報を取得する第1許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記識別情報を受信し、
前記許可送信手段は、前記第1許可情報において、前記受信手段が前記売上データ処理装置から受信した前記レジスタ番号と前記識別情報とが対応付けられているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の売上データ処理システム。
【請求項4】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記サーバから開設許可を受信する許可受信手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記レジスタ番号をサーバに送信し、前記許可受信手段が前記開設許可を受信した場合のみ、前記レジスタ番号を対応付けて前記売上データを送信し、
前記サーバは、
前記レジスタ番号ごとに複数の前記売上データ処理装置の開設を許可するか否かを示す第2許可情報を取得する第2許可情報取得手段と、
前記売上データ処理装置に前記開設許可を送信する許可送信手段と、をさらに含み、
前記受信手段は、前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号を受信し、
前記許可送信手段は、前記受信手段が前記レジスタ番号を最初に受信した場合は、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信し、前記受信手段が前記レジスタ番号を2度目以降に受信した場合は、前記第2許可情報において、前記レジスタ番号について複数の前記売上データ処理装置の開設が許可されているときに、前記開設許可を前記売上データ処理装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の売上データ処理システム。
【請求項5】
前記売上データ処理装置はそれぞれ、
前記許可受信手段が前記開設許可を受信しない場合は、使用不可エラーを出力する出力手段をさらに含むことを特徴とする請求項3または4に記載の売上データ処理システム。
【請求項6】
前記レジスタ番号設定手段は、前記レジスタ番号を記録する記録媒体から前記レジスタ番号を読み取って設定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の売上データ処理システム。
【請求項7】
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定手段と、
前記売上データを取得する売上データ取得手段と、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得手段が取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けてサーバに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
【請求項8】
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段と、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信手段と、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項9】
1以上の売上データ処理装置と、前記売上データ処理装置と接続するサーバとからなる売上データ処理システムにおいて、
前記売上データ処理装置がそれぞれ実行する
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号を設定するレジスタ番号設定ステップと、
前記売上データを取得する売上データ取得ステップと、
前記レジスタ番号が設定されている間に前記売上データ取得ステップで取得した前記売上データに、設定されている前記レジスタ番号を対応付けて前記サーバに送信する送信ステップと、
前記サーバが実行する
前記レジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得ステップと、
前記売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記売上データを受信する受信ステップと、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理ステップと、
を備えることを特徴とする売上データ処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
売上データを集計するグループを示すレジスタ番号ごとに、前記売上データを集計するか否かを示す集計精算情報を取得する集計精算情報取得手段、
売上データ処理装置から前記レジスタ番号が対応付けられた前記レジスタ番号を受信する受信手段、
前記集計精算情報に集計するよう定められた前記レジスタ番号の前記売上データを集計する処理手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−226592(P2012−226592A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94226(P2011−94226)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]