説明

変形器

【課題】脊椎を治療するために、脊椎に挿入され、流体注入あるいは吸収による膨張を使用することなく脊柱の軸で大きさを増加するように変形する変形器を提供する。
【解決手段】より小さい直径を有する第一の構成と、該第一の構成における直径より大きい直径を有する第二の構成との二つの構成を有し、膨張可能でない実質的に非吸収性で変形可能な非金属のボディを備える変形器であって、変形器は、10Kgを超える力の下で実質的に変形しないままであるよう構成され、人間の脊椎の内側に位置することができる大きさである。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、その開示内容が参照によりここに導入される、2003年7月17日に提出された出願番号60/478,841号、2003年12月16日に提出された60/529,612号、2004年1月6日に提出された60/534,377号、及び2004年3月18日に提出された60/554,558号、の米国仮出願の35合衆国法典119(e)の下での利益を主張する。その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、米国出願09/890,172号及び米国出願09/890,318号の一部継続出願である。その開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本出願は、2004年3月21日に提出されたイスラエル出願IL160987号に基づき優先権を主張する。その開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0004】
本発明は、例えば、整形外科で使用する、使用中に変形する器具及びインプラントに関する。
【背景技術】
【0005】
脊柱の圧迫骨折は、激痛を伴う、外観を損なう骨折であり、脊椎が、脊柱の軸方向に圧縮する。これは、脊柱のゆがみ及び短縮を引き起こし、他の骨折と同様に、痛みを伴う。従来の治療は、床上安静であるが、骨折を治癒することはできても、骨を、もとの構成に整復することはできない。
【0006】
その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開2002/0156482A1 Scribner et al.には、バルーンが脊椎に挿入され、そして脊椎を元の構成に整復しようとして拡張される手順が、記載されている。その後、骨充填材が、バルーンによって作り出された空洞に注入され、骨を固定することができる。
【0007】
その開示が参照により本明細書に組み込まれるPCT公開WO00/44319には、二つの椎骨を支えるため、あるいは、骨の内側に挿入されて、骨折した骨を支えるために機械的に拡張するデバイスが提案されている。
【発明の概要】
【0008】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、プラスチック(例えば、重合体、非金属)変形器が脊椎に挿入され、及び流体注入あるいは吸収による膨張を使用することなく脊柱の軸で大きさを増加するように変形する、脊椎を治療する方法を提供することに関する。典型的な実施形態において、変形器は、そこへ力(例えば、圧縮力)を加えることによって変形する。別の実施形態においては、変形器は、そのもとの構成を保持するために、開放される。典型的な実施形態において、適切な大きさの変形器及び脊髄麻酔薬送達システムを含むキットが供給される。いくつかのプラスチック材料の潜在的優位点は、その生体適合性及び、伸長性などの広範囲の機械的性質である。発明の典型的な実施形態においては、変形器の軸の方向に異なる位置の部分が、脊椎により加えられる力の方向に垂直な方向において、互いに支える。選択的に、当該部分は、軸の方向に密であり、当該各部分は、その長さのかなりの量の部分において、次の部分に寄り掛かる。選択的に、前記部分が隣接する(例えば、硬い変形器)。代替的な実施形態においては、配置している間に、一つの部分が隣接する部分に対して(及び/又は隣接部分に従って)、変形する。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、細い直径体積の充填から、より大きい直径の体積の充填、あるいは定義するように、変形するように構成された、しなやかな医療要素(今後「変形器」と呼ぶ)に関する。本発明の典型的な実施形態において、変形器は、スロットが設けられ、ポリマー及び/又は繊維材料で形成された、チューブを備える。チューブが軸の方向に縮められたときに、複数の葉状体が、チューブの側面に延長し、及び、チューブを取り囲む体積を充填する。選択的に、固定要素、例えば、内部ボルトあるいはワイヤが、チューブを変形している構成に維持するために、使用される。別の実施形態においては、変形器は、スロットが設けられていないチューブから形成される。
【0010】
本発明の典型的な実施形態において、使用される材料は、ある程度ボディの外形に従う変形器を提供するのに十分しなやかである。例えば脊椎の皮層板である。一方、外部の抵抗体(例えば、板)に対して、まだ、力を加えることができる。これは、単に最小の抵抗があるところに流れて、割れ目を通してでも、脊椎から出てゆくセメントとは対照的である。これはまた、流動体で充填され、その異なる部分にかかる圧力を等しくしようとし、したがって、力が最小の抵抗の方向に加えられるバルーンと対照的である。
【0011】
本発明の典型的な実施形態において、変形器が、望ましい程度の変形や位置ずれを加えるため、使用される。バルーンが力を加えるために使用され、位置ずれの判断のためには使用されないのと対照的である。本発明のいくつかの実施形態においては、変形の範囲、位置ずれ及び/又は変形の力が、制御可能であり、及び/又は構成が可変である。
【0012】
バルーンのいくつかの実装における、一つの潜在的不利点は、脊椎の壁部分の近くでバルーンを膨張させると、壁に力が加わり、その骨折が引き起こす可能性があることである。本発明の典型的な実施形態による変形器は、例えば、力を加えることによる損傷の危険がある、脊椎の部分の皮質骨から1mm、2mm、3mm、4mmあるいはより少ない、小さな安全限界(例えば、距離)で、変形することができる。本発明の典型的な実施形態において、変形器は、例えば、圧縮した脊椎を伸ばす器具として、及び/又は脊椎の間のあるいは脊椎の内側で間隔をあけるためのインプラントとして、脊柱への応用に使用される。選択的に、加えることができる力、及び/又は、変形している状態で変形器が耐えることができる力は、ある値より大きい。このある値は、選択的に、10Kg、20Kg、50Kg、70Kg、100Kg、より大きい、あるいは、及び、より小さい、中間の、あるいは、より大きい値である。
【0013】
発明の典型的な実施形態において、変形器は、次の手続きを用いて、変形する。変形器の末端部は、(選択的に)所定位置に保たれている。一方、変形器の基端部は、末端部に向かって軸方向に、押され、あるいは、引かれる。変形器を取り囲むオーバーチューブは、選択的に、変形手続きを制御ために供給される。選択的に、オーバーチューブは、変形器の逐次的変形をもたらすために、押すこと(あるいは引くこと)と連動して、引っ込められる。変形器の末端部の位置を、選択的に維持する一つの潜在的優位性は、変形器が、したがって、組織から引っ込むことなしで(及び/又は、さもなければ、組織と相対的に移動させることなしで)、所定位置で変形することができることである。
【0014】
変形器は、種々の形状を有することができる。変形すると、例えば、変形器は円筒形、円錐形の系統(先端部を切り取った形状もある)あるいは湾曲形状(先端部を切り取った4側ピラミッド形状)の形状を有する。本発明のいくつかの実施形態においては、変形器は、チューブの軸の周りに回転対称を有する。他の実施形態、例えば、非対称のすき間、あるいは皮質骨が平行となってはならない領域にフィットさせるために、非対称のデザインが使用される。例えば、変形器が、一つの側において、凹面であっても良い。別の例では、変形器が変形するときに、変形器の軸が曲がる。別の例では、変形器の断面が、非均一及び/又は、回転非対称である。選択的に、変形器の、柔軟性及び/又は他の機械的性質、例えば曲げ弾性率、引張強度及び/又は伸長性は、その長さに沿って、及び/又は、その異なる角度において異なる。
【0015】
発明の典型的な実施形態において、変形器の隣接する葉状体は、変形器が変形しているときに、互いに他を支える。選択的に、変形器の一つのあるいは両方の端部にある葉状体は、それらが、唯一の側の葉状体からの支えで間に合わせることができるように、より短い。選択的に、代替的、又は、追加的に、端部の葉状体は、しなやかさが、より少なくなっている。選択的に、代替的、又は、追加的に、端部の葉状体は、いくつかの他のデザインのように半径方向にだけでなく、軸の方向に延長するように、デザインされている。
【0016】
選択的に、変形器の葉状体は、変形器の外側の空間を、それによって定義する体積において、実質的に充填する。例えば、内部棒状体の体積を除いて、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%あるいは、より多くの体積を充填する。体積のほかの部分は、選択的に、流動体(体からの)、骨髄、セメント、充填材、あるいは椎骨で、充填される。脊椎の拡張は、骨に現れるすき間を引き起こすことができることに留意する。
【0017】
スロットが設けられたチューブが記載されている一方で、他の実施形態においては、変形器向けに他の基本形が使用され。例えば、スロット無しチューブを使用することができる。別の例では、スロットは、チューブの全部の厚さを貫通していない。
【0018】
本発明の典型的な実施形態において、変形器が、インプラントとして使用される。選択的に、インプラントは、送達チューブにより送達され、次に開放される。本発明の典型的な実施形態において、変形器インプラントは、棒状体あるいはワイヤにより相互接続された二つ端部板を含む。端部板は、選択的に、金属製であり、選択的に、変形器の端部のしなやかな端部対して、軸方向に、圧縮力を加えるために、使用される。このタイプのインプラントは、例えば、脊柱の脊椎において、あるいは、長骨の陥没した端部板を支えるために使用することができる。
【0019】
選択的に、インプラントは、一つのあるいはそれ以上の放射線不透過性マーカ、及び/又は、そのようなマーカの役を務める端部板を含む。
【0020】
本発明の典型的な実施形態において、変形器は、空洞を作り出し、及び/又は、組織を移動させる器具として使用される。本発明の典型的な実施形態において、変形器は、棒状体に搭載される。棒状体の一つの端部は、変形器の第一の端部に固定され、また、棒状体の別の端部は、変形器の第二の端部を、第一の端部に向かって、押す要素に密着している。一つあるいはそれ以上の放射線不透過性マーカが、供給可能である。
【0021】
本発明の典型的な実施形態において、変形器は、組織係合要素として使用される。一つの例として、変形器は、インプラントを、骨の髄様導管の内側から、保持するために、使用される。例えば、人工器官の保持、髄内釘の保持、あるいは、大腿骨頭ネジの保持である。別の例では、二つ変形器が、使用される。それぞれが異なる組織部分を保持し、選択的に、棒状体、ワイヤあるいはちょうつがいにより相互接続されている。
【0022】
本発明の典型的な実施形態において、変形している間に、例えば、変形器材料(例えば、多孔質、繊維あるいは圧縮性材料により作られる)圧縮により、あるいは、材料内に形成された空洞の圧縮により、変形器に占められる体積が減少する。選択的に、代替的、又は、追加的に、変形器は、変形器によって定義されるl全体の外部体積が、例えば、5%、10%、20%あるいはそれ以上、減少するように、その内部導管(例えば、チューブ変形器の内腔)に圧縮して押し込まれる。
【0023】
選択的に、変形器は、複合構造を有する。本発明の一つの実施形態において、一つあるいはそれ以上の、例えば、金属製あるいはケブラー製のネジが、例えば、引張強度を増加するため、及び/又は、変形器の機械的性質を修正するために、変形器に埋め込まれる。選択的に、代替的、又は、追加的に、変形器は、溶接あるいはさもなければ取り付けられた軸方向セグメントから構成される。各セグメントは、異なる性質を有する。例えば、2、3、4、5あるいはそれ以上の異なる材料性質あるいは異なる部分が、変形器において、供給される。選択的に、変形器は、例えば、骨成長増進材料のような、生化学的性質を持つ材料を溶出するように、構成される。選択的に、変形器は、そのような材料で被覆される。あるいは、当該材料の送達手段で被覆される。上記に代えて又は上記に加えて、変形したときに、材料が溶出するように、例えば、変形器は、当該材料で充満させる、及び/又は、そのような材料で充填された一つあるいはそれ以上の空洞を含む。選択的に、溶出する材料は、セメントあるいはセメント硬化剤である。
【0024】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、変形器を用いた脊柱圧迫骨折あるいは陥没した長骨の骨板の治療方法に関する。本発明の典型的な実施形態において、変形器は、例えば、ガイドワイヤーを用いて、脊椎の中に誘導され、次に、脊椎が軸の方向に伸びるように変形する。可能性として、古い骨折を、この方法を用いて、再破壊することができる。次に、変形器は、取り除かれ、セメント、代用骨、あるいは骨スラリーが注入され、脊椎を正しい位置に置くために用いられる。選択的に、バルーンあるいは漏れがあるバルーンあるいは繊維袋が、少なくともセメントのいくらかを保持するために挿入される。そして、セメントが、バルーンに注入される。選択的に、それを通した骨の成長を許容するために、バルーンが生体分解性をもつ。代替の実施形態においては、変形器は、インプラントとして、所定位置に残される。選択的に、セメントが、変形器を通して、注入される。選択的に、セメントの、より小さい量が要求され、選択的に、漏出の危険が減少する。選択的に、インプラントが、少なくとも部分的に、生体分解性をもつ。本発明の代替の実施形態においては、変形器は、バルーンあるいは繊維袋の内側に供給され、脊椎を伸ばすために使用される。セメントあるいは骨スラリーは、選択的に、再配置するために使用される。あるいは選択的に、取り除かれる変形器の追加として使用される。
【0025】
本発明の典型的な実施形態において、しなやかな変形器が使用される。上記に代えて又は上記に加えて、堅い変形器、例えば、チタニウム製のものが使用される。
【0026】
異なる脊椎の治療方法において、変形器が、クッションあるいは二つの椎骨間の椎間板置換あるいは円板核置換としての機能を果たすために、脊椎間の空間に埋め込まれる。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、変形器を変形させるシステムに関する。本発明の典型的な実施形態において、システムは、変形器が搭載され及びその末端部に取り付けられる棒状体を含む。押出しチューブは、変形器の第二の端部を末端部向かって押す。オーバーチューブは、変形器の選択した部分が膨張するのを拘束しないように引っ込む。選択的に、変形器の第一の部分が露出し、オーバーチューブを引き戻すことが、第一の部分が変形するまで、遅らされる。選択的に、押すことは、オーバーチューブの収縮に機械的に密接に関連し、機械的遅延メカニズムを含む。
【0028】
本発明の典型的な実施形態において、変形器の最後の送達段階は、半径方向の抵抗が増加するように変形器を堅くすることを含む。本発明の典型的な実施形態において、このことは、変形器を、最終的な量、軸の方向に圧縮することにより達成される。可能性として、これは、短い部分の一つずつよりむしろ変形器の伸長する部分と協調して、最終的な半径方向の力を加えることを、許容する。
【0029】
非インプラント構成においては、システムは、選択的に、変形器が変形する長さを制御するためのメカニズムを含む。一つの例では、オーバーチューブの収縮は、望ましい長さが達成されたときに、停止する。
【0030】
本発明の典型的な実施形態において、変形器は、セメントがそれを通して流れることを許容するように内部に管が設けられる。上記に代えて又は上記に加えて、システムそれ自体及び/又は変形器が搭載されている棒状体は、そのような流れを許容するために、内部に管が設けられている。選択的に、棒状体は、例えば、ガイドワイヤーのための内腔を含む。
【0031】
インプラント構成においては、システムは、選択的に、変形器インプラントの、固定及び開放のためのメカニズムを含む。
【0032】
選択的に、システムは、例えば、選択的に、変形器の基端部に取り付けられた押出し器上を引き戻すことにより、変形器を復元させるために、使用することができる。
【0033】
選択的に、そのような復元は、オーバーチューブをその元の位置に返すことはなく、それによってシステムの再使用を防止する。
【0034】
選択的に、システムは柔軟であり、例えば、内視鏡において使用できる。選択的に、変形器を変形するために、引っ張りワイヤが、押出し器より、使用される。例えば、引っ張りワイヤは、変形器の基端部をその遠位部分に向かって引っ張るために、滑車上に搭載することができる。
【0035】
選択的に、押出し器を押して、オーバーチューブを引っ込めるために、水圧メカニズムが使用される。選択的に、変形器の基端部を押して、それを変形させるために、水圧コラムが使用される。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、短縮化送達システムに関する。
【0037】
本発明の典型的な実施形態において、送達される、手動力を加えるための取っ手は、送達システムの側にある。本発明の典型的な実施形態において、変形器に力を加えるために使用される押出し器は、送達システム軸方向の長さをあまり取らないように、折れる、あるいは曲がる。本発明の典型的な実施形態において、引くメカニズムが、使用される。例えば、ワイヤ及び滑車を含むメカニズムである。本発明の典型的な実施形態において、送達システムの最大の大きさ(送達チューブ部分の外側)は、ある値より小さい。ある値は、選択的に、40cm、30cm、20cm、15cm、あるいは、さらに小さい、中間の、あるいは、より大きい値をとり得る。選択的に、本発明のいくつかの実施形態においては、オーバーチューブが、変形中に小量しか引っ込まないという事実が利用される。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、結合スペーサに関する。本発明の典型的な実施形態において、送達システムは、間に位置するスペーサにより送達カニューレに密に結合しており、あるいは骨構造に到達する送達システムボディとカニューレから伸びている。スペーサは、実施形態に依存する、送達システムのカニューレに対する相対的な前向き及び/又は後ろ向き動作選択的に、を防止する。本発明の典型的な実施形態において、前向き動作の防止は、脊椎に向かって、送達システムを前向きに引くことによる、脊椎の内側における変形及び/又は復元プロセスを防ぐために使用される。代わりに、カニューレは、スペーサにより、送達システムに密接に結合している。また、カニューレが骨上にあることにより、前向き動作が防止される。このタイプの空間は、例えば、バルーンのような、他の脊椎内部あるいは脊椎間のデバイスに対しても使用することができる。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、脊椎の端板を押し分けるバルーンシステムに関する。本発明の典型的な実施形態において、システムは、外側のバルーン及び内部バルーンを備える。内部バルーンは、最初に、膨らませられ、当該板を押し分けている、及び/又は、少なくとも内部バルーンの形状を含むように、外側のバルーンの膨張を制限をも行う。ことが期待される。内部バルーンは、たいていの場合、適切に膨らむことができる。それによって、外側のバルーンの移動を防止し、及び/又は、外側のバルーンの横方向への拡張に制限を設ける。選択的に、バルーンは、ふらつくようなやり方で膨らませる。選択的に、第一及び第二のバルーンを包む三番目あるいは追加のバルーンが、供給される。
【0040】
本発明のいくつかの実施形態の一側面は、体内における望ましい位置ずれの応用に関する。選択的に、位置ずれは、ある程度の体の外形への適合をもって加えられる。一方、バルーンに起こりがちな違った方向への位置ずれは許容されない。選択的に、位置ずれは、移動するデバイスの直径の増加とともに、適用される。例えば、少なくとも50%、100%、150%、200%、300%、あるいは、任意の中間のあるいは大きい値である。本発明の典型的な実施形態において、望ましい位置ずれが、5mm以内、3mm以内、2mm以内、1mm以内で達成される。あるいは、より良くは、変形器のゆがみの所定量を用いて達成される。
【0041】
本発明の典型的な実施形態において、敏感な組織が、第二の方向に存在する場合には、位置ずれは、一つの方向に適用される。選択的に、位置ずれは、敏感な組織を損傷しない方向に向けられる。
【0042】
本発明の典型的な実施形態に従って、軸方向部材と、前記軸方向部材に搭載され、第一のより小さい直径の構成から第二のより大きい直径の構成に変形するのに適合したしなやかなチューブと、を備えた、医療グレードの変形器が提供される。選択的に、前記チューブにその厚さを貫通するスロットを設けられている。あるいは、前記チューブにスロットが設けられていない。
【0043】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器は、前記チューブの一つの端部と係合し、前記変形を達成するために、前記チューブに、圧縮力を加えるのに適合した、少なくとも一つの端部を備える。選択的に、前記変形器は、少なくとも、第二の端部と係合する第一の端部と、前記第一の端部と協力して、前記チューブを縮めるのに適合した第二の端部とを備える。選択的に、前記変形器は、前記二つの係合する端部及び前記軸方向部材が、前記しなやかなチューブを大きい直径の構成に維持するために固定することを備える。
【0044】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器は、前記チューブが軸方向の圧縮により、その構成を変化することを備える。
【0045】
本発明の典型的な実施形態において、前記軸方向部材が堅い。
【0046】
本発明の典型的な実施形態において、前記軸方向部材が柔軟である。
【0047】
本発明の典型的な実施形態において、前記軸方向部材が、前記チューブから外へ伸び、取っ手に取り付けられる。
【0048】
本発明の典型的な実施形態において、前記軸方向部材が、前記変形器を送達システムから開放するための、開放メカニズムを備える。選択的に、前記軸方向部材が、開放と連動して、前記変形器を大きい直径の構成に固定するための、固定メカニズムを備える。
【0049】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、骨充填材の流れに適合した導管を含む。
【0050】
本発明の典型的な実施形態において、前記導管が、前記軸方向部材中に形成される。上記に代えて又は上記に加えて、前記導管が、前記軸方向部材と前記チューブとの間に形成される。
【0051】
本発明の典型的な実施形態において、前記軸方向部材が、前記チューブから伸び、関節のちょうつがいとして機能するのに適合する。
【0052】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、人工器官としての骨付属ユニットを形成する。
【0053】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器は、前記第二の構成における前記チューブを取り囲む収納袋を備える。選択的に、前記袋が、体内で生物分解性をもつ。上記に代えて又は上記に加えて、前記袋が多孔質である。
【0054】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成のときに、シリンダの形状の総体積を定義する。
【0055】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成のときに、先端部が切り取られたピラミッド形状の総体積を定義する。
【0056】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成のときに、軸の方向に、回転非対称の総体積を定義する。
【0057】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成のときに、所定の総体積を定義する。
【0058】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、一組の軸の方向に隣接する、異なる材質の区域を備える。
【0059】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成において、非−平滑な外側表面を有する。
【0060】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成のときに、少なくとも50Kgの横断方向の力に耐えるのに十分に堅い。
【0061】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成のときに、少なくとも2Kgの軸方向に加わる力を有する。
【0062】
本発明の典型的な実施形態において、前記しなやかな材料が、50A及び90Dの間のショア硬度を有する。
【0063】
本発明の典型的な実施形態において、前記しなやかな材料が非−金属である。
【0064】
本発明の典型的な実施形態において、前記しなやかな材料が重合体である。
【0065】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、少なくとも一つの軸方向ネジを含む。
【0066】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、少なくとも一つの円周ネジを含む。
【0067】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成において、総体積を定義し、また、前記変形器が、前記体積の少なくとも30%を、充填する。
【0068】
本発明の典型的な実施形態において、前記変形器が、前記第二の構成において、総体積を定義し、また、前記変形器が、前記体積の少なくとも50%を、充填する。
【0069】
本発明の典型的な実施形態において、前記チューブが、第二の構成に変形しているときに、複数の、軸方向にずれている葉状体が、前記第二の構成を定義するために、前記チューブから伸びるように、複数のスロットを定義する。選択的に、記チューブが、少なくとも三つの軸の方向にずれている葉状体を定義する。上記に代えて又は上記に加えて、隣接する葉状体が、前記第二の構成において、互いに支える。
【0070】
本発明の典型的な実施形態において、端部にある葉状体が非−端部の葉状体より短い。
【0071】
本発明の典型的な実施形態において、端部にある葉状体が、その一方の側において、前記変形器のエンドキャップに支えられる。
【0072】
本発明の典型的な実施形態において、隣接する葉状体が、互いに変形させる。
【0073】
本発明の典型的な実施形態において、葉状体の少なくとも50%が、平面から変形している。
【0074】
本発明の典型的な実施形態において、より小さい直径を有する第一の構成、及び、前記より小さい直径がより大きく、10Kgを超える力の下で実質的に変形しないままであるように前記変形器が適合しており、前記変形器が人間の脊椎の内側に位置することができる大きさである第二の構成との二つの構成を有する、膨張可能でない実質的に非吸収性で変形可能な非金属のボディを備える変形器もまた提供される。選択的に、前記変形器が、人間の腰椎において起立状態のとき実質的に変形しないままであるように保つことに適合する。上記に代えて又は上記に加えて、前記変形器が自己拡張する。上記に代えて又は上記に加えて、変形器は、脊柱アクセスツールを含むキットの一部分である。
【0075】
本発明の典型的な実施形態において、非膨張可能な非吸収性変形可能な変形器の脊椎への挿入、及び、前記変形器が、前記脊椎の脊椎面の皮質骨を、互いに相対的に移動させるような変形、を含む、脊柱の手術方法もまた供給される。
【0076】
本発明の典型的な実施形態において、密封していないしなやかな要素の骨への挿入、及び、前記しなやかな要素が当該骨に変形させる力を加えるように、しなやかな要素の機械的な変形を含む、骨を取り扱う方法もまた供給される。選択的に、前記しなやかな要素が、断面が、0.5×0.5mmより大きい少なくとも一つの開放された開口部を備える。上記に代えて又は上記に加えて、前記骨が、椎骨を含む。あるいは、前記骨が長骨を含む。
【0077】
本発明の典型的な実施形態において、位置ずれの望ましい程度の判断と、変形器の変形の量判断、前記変形を達成するための好適性と、骨への好適な変形器の挿入と、及び、前記位置ずれを2mm以内で達成する、前記変形量の、前記変形器の変形とを含む、望ましい骨の位置ずれを達成する方法もまた供給される。
【0078】
本発明の典型的な実施形態において、(a)圧縮力を加えること、(b)オーバーチューブ引っ込めること、(c)変形器の複数の部分を、より大きい直径に、変形させるように(a)及び(b)を反復すること、及び(d)最終的に圧縮力加えて、変形器を硬化させること、を含む医療用変形器を変形させる方法もまた供給される。選択的に、前記反復が間欠的である。
【0079】
本発明の典型的な実施形態において、(a)第一のバルーンと、(b)第二の収納バルーンと、及び、(c)内部バルーンが、外側のバルーンの拡張する方向を制約するように、第一に、内部バルーンを膨らませ、次に外側のバルーンを膨らませるのに適合した、二重のバルーン空気注入器と、を備える膨張可能な骨移動要素もまた供給される。
【0080】
本発明の典型的な実施形態において、カニューレを通して脊椎に挿入されるのに適合した末端部と、取手を含む基端部側のボディと、及び,長さを変えて、前記ボディと前記カニューレとの間の距離を維持し、それによって、前記末端部と前記脊椎との相対的位置を維持するのに適合したスペーサと、を備える変形器送達システムもまた供給される。選択的に、前記スペーサが前記システムに不可欠である。
【0081】
本発明の典型的な実施形態において、(a)オーバーチューブと、(b)オーバーチューブ開創器と、(c)変形器を変形させるのに適合した押出し要素と、及び(d)前記オーバーチューブを前進する前記押出し要素に同期して引っ込めるのに適合した、前記開創器が、前記押出し要素が前記変形器の所与量の変形を開始させるまで、遅延するような、同期メカニズムと、を備える変形器送達システムもまた供給される。
【0082】
本発明の典型的な実施形態において、(a)オーバーチューブと、(b)オーバーチューブ開創器と、(c)変形器を変形させるのに適合した押出し要素と、及び(d)前記押出し要素が引っ込んだときにもまた、前記開創器が、前記オーバーチューブを引っ込めるのに適合しており、前進する前記押出し要素と同期して、前記オーバーチューブを引っ込めるのに適合した同期メカニズムと、を備える変形器送達システムもまた供給される。
【0083】
本発明の典型的な実施形態において、(a)オーバーチューブと、(b)オーバーチューブ開創器と、(c)変形器を変形させるのに適合した押出し要素と、及び(d)前記オーバーチューブを、前進する前記押出し要素に同期して引っ込めるのに適合したものであり、その中で前記送達システムが有する軸方向の範囲が、前記押出し要素の動きの範囲の130%より短い同期メカニズムと、を備える変形器送達システムもまた供給される。選択的に、前記軸方向の範囲が、前記の動きの範囲の100%より少ない。
【0084】
本発明の特定の実施形態が、図面と連動した典型的な実施形態の次の記述を参照して記載される。その中で、一つ以上の図に表れる同一の構造、要素あるいは部分は、選択的に、それらが現れるすべての図面において、同一のあるいは同様の数字を示すラベルを付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1A】図1Aは、本発明に従った典型的な実施形態における変形していない変形器の、概略説明図である。
【図1B−1H】図1B−1Hは、本発明の典型的な実施形態に従った、変形中の変形器の、概略説明図である。
【図2A−2E】図2A−2Eは、本発明の典型的な実施形態に従った、図1Aの変形器の変形を示す概略軸方向断面図である。
【図3A−3E】図3A−3Eは、本発明の典型的な実施形態における、脊椎の治療の段階を示す。
【図4A】図4Aは、図3A−3Eに従った、脊椎の治療の方法のフローチャートである。
【図4B−4H】図4B−4Hは、本発明の典型的な実施形態における、脊椎の治療のためのキットの部分である。
【図5A−5D】図5A−5Dは、本発明の典型的な実施形態における、送達システムの概略図である
【図6】図6は、本発明の典型的な実施形態における、水圧送達システムの概略断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の典型的な実施形態における、ベルトベース送達システムの概略断面図である。
【図7B−7C】図7B及び7Cは、本発明の典型的な実施形態による、ワイヤベース送達システムを図解する。
【図7D−7E】図7D及び7Eは、本発明の典型的な実施形態における、柔らかい材料ベース送達システムを図解する。
【図7F】図7Fは、本発明の典型的な実施形態における、柔軟な変形システムを図解する。
【図7G】図7Gは、本発明の典型的な実施形態における、図7Fのシステムのための歯止めメカニズムを図解する。
【図7H】図7Hは、本発明の典型的な実施形態における、スペーサを図解する
【図8A−8C】図8A−8Cは、本発明の典型的な実施形態における、インプラントの開放及び固定メカニズムを図解する。
【図9A−9F】図9A−9Fは、本発明の典型的な実施形態における、種々の変形器の外形を図解する。
【図10】図10は、本発明の典型的な実施形態における、脊柱関節を概略的に示す。
【図11−12】図11及び12は、本発明の典型的な実施形態における、上腕骨の骨頭(図11)及び脛骨プラトー(図12)を支えるための、埋め込まれた変形器の使用を示す。
【図13】図13は、本発明の典型的な実施形態における、髄内釘の概略説明図である
【図14】図14は、本発明の典型的な実施形態における、変形要素を用いた、大腿骨転節支持インプラントを図解する。
【図15A−15B】図15A及び15Bは、本発明の典型的な実施形態における、歯科インプラントを図解する。
【図16A−16E】図16A−16Eは、本発明の典型的な実施形態における、バルーン内バルーン構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0086】
[スロット入りチューブ拡張器デザイン]
図1Aは、本発明の典型的な実施形態における、変形していない変形器の、概略説明図である。図1Fは、本発明の典型的な実施形態における、十分変形している変形器100の概略説明図である。図1B−1Eは、中間の状態及び図1G−1Hに示す復元手続き(以下に記載される)を示す。
【0087】
このデザインにおいて、変形器100は、軸方向に、その長さに沿って形成された 複数のスロット104を有するチューブ体102を備える。示された実施形態において、葉状体110が葉状体112と軸の方向及び半径方向に)交互するような、複数の交互の葉状体の線が形成されるように、スロット104は、鎖線106及び108のように並んでいる。下に記載されるように、例えば、他のデザインが提供されることが可能である。末端部114及び基端部116もまた図1Aにおいてマークされている。
【0088】
図1Fに示すように、十分変形しているとき、変形器は100実質的に空間の体積を充填する(例えば、変形器が変形したきに、形成されるだいたい所定の体積がある)。葉状体が、互いに支えるところもまた示されている。選択的に、二つの隣接する葉状体は、その出会う側面において、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%あるいはより多く互いに接触する。
【0089】
図2A−2Eは、図1Aの変形器の変形を示す図1Aの変形器の変形を示す軸方向の概略断面図である
【0090】
図2Aは、送達棒状体202に搭載され、選択的に(例えば、その末端部114において)送達棒状体202の端部204に取り付けられた変形器100を示す。押出し器206、例えば、チューブ、は、変形器100の基端部116を、末端部114に向かって押す。オーバーチューブ208は、以下に記載されるように、変形器100の半径方向の変形を抑制する。
【0091】
図2Bにおいて、押出し器チューブ206は、オーバーチューブ208が引っ込まない間は、前進する。結果として、第一の複数の葉状体210は、オーバーチューブ208を越えて、半径方向に伸びる。
【0092】
図2Cにおいて、押出し器チューブ206は、(例えば連続的にあるいは(選択的に整合)不連続な段階的に)オーバーチューブ208が引っ込んだ間に、(例えば連続的にあるいは不連続な段階的に)さらに前進する。動作の間の比率は、例えば、軸の方向に線形あるいは非線形であり得る。結果として、第二の複数葉状体212は、オーバーチューブ208を越えて、半径方向に伸び、また、葉状体210に寄り掛かる。図に示すように、葉状体210及び212は、最大限可能な範囲まで、軸の方向に圧縮される。いくつかの実施形態において、さらに多くの葉状体が伸び出すと、前に伸びた葉状体の先端部が軸の方向に移動する。選択的に、この軸方向の動きは、組織との係合あるいはすぐ近くの変形器との係合に利用される。例えば二重の変形器を使用するときである。
【0093】
図2Dは、すべての葉状体が変形しきった後の状態を示す。変形器は、射出のように流れないのであるが、葉状体の変形手続きは、いくつかの実施形態において現れることに留意すべきである。
【0094】
図2Eは、いったんすべての葉状体206が伸びきったときに押出し器によりさらに軸方向に押すことの効果を示す。示されている結果は、軸方向の圧縮及び半径方向の葉状体の硬化である。
【0095】
選択的に、変形器に沿って複数個所で起こるこの同時的な半径方向の硬化は、すぐ近くの組織に、望ましい方向への力を加えることを許容する。
【0096】
図1Fに戻って、場合によってはすべての葉状体が、完全な様子で、伸びるのではないことに留意すべきである。しかしながら、多くの応用では、これは問題ではない。いくつかの応用において、材料の柔軟性は、他の葉状体が、それらの位置を適切に調整することを許容する。いくつかの応用において、不完全な伸長は、セメント及び/又は他の流動体のための空間を許容する。
【0097】
次に、さらに詳細な参照が、図1B−1Hで行われる。図1Bは、葉状体が伸びる前の変形器100を示す。図1Cは、葉状体の4つ部分が伸びた後の変形器100を示す。図1Dは、さらに、いくつかの葉状体が伸びた後の変形器100を示す。図1Eは、ほとんどすべての葉状体が伸びたときの変形器100を示す。図1Fは、すべての葉状体延長が伸び、軸方向に圧縮したときの変形器100を示す。
【0098】
図1Gは、押出し器206が引っ込められることによって除去されるときの変形器100を示す。図1Hは、十分に復元してボディから外すことができる変形器100を示す。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態においては、変形器100は、オーバーチューブなしで、あるいは、それが徐々に収縮することなしでいっせいに変形する。しかしながら、好適な治療あるいは変形器のデザインは、例えば、弱い部分が最初に変形するといった、変形の順序を強制することができる。
【0100】
脊椎の治療システム 本発明の典型的な実施形態において、細い直径構成の変形器を、脊椎に挿入し、脊椎が伸びるように変形器を変形させることによる、椎骨の圧迫骨折を治療するために、変形器は、使用される。
【0101】
図3A−3Eは、本発明の典型的な実施形態における、脊椎の治療の段階を示す。図4Aは、図3A−3Eに従った、脊椎の治療の方法のフローチャートである。図4B−4Hは、本発明の典型的な実施形態における、脊椎の治療のためのキットの部分である。他のキットは、より少ないあるいはより多くの要素を含むことが可能である。
【0102】
図4Aを参照する。402において、脊椎300(図3A)が、例えば、ジャムシディ針430(図4B)を用いて、アクセスされる。選択的に、内部探り針あるいはガイドワイヤ(これらは、後で、選択的に取り除かれる)を用いて行われる。
【0103】
あるいは、もし、ガイドワイヤが、その前に、使用されていないならば、404において、ガイドワイヤ432(図3B)が、針430を通して、脊椎300の中に、誘導される。
【0104】
406において、針430が取り除かれる(図3B)。認識できるように、脊椎をアクセスする 他の方法を使用することができる。本技術分野においては、多くの方法が知られている。さらに、ガイドワイヤを、脊椎をアクセスするのに使用することは、本質的ではない。及び変形器100をその目標に誘導するために、他の手段を使用することができる。
【0105】
408において、カニューレ440(図4C)、および、選択的に、トロカール442(図4D)が、ガイドワイヤに沿って、脊椎300に、誘導される。ハンドル444(図4C−1)は、選択的に、カニューレ及びトロカール442と結合し、及び/又は、ドリルあるいは他の器具(例えば、組立てハンドル)に取り付けることができる。脊椎300に挿入されると、カニューレ440は、選択的に、それが、脊椎300及び/又はすぐ近くの骨に、係合することを確実にするために回転する。上記に代えて又は上記に加えて、他の固定方法、例えば、前向き圧力あるいは横向きに伸びた葉状体あるいはバルーンが、カニューレ440を所定位置に保持するために、使用される。スペーサ(図7H)は、選択的に、送達システムの、変形器の変形中、及び/又は、復元中における、前方への位置ずれを制限するために、カニューレ440及び送達システム(例えば、2024、図7F)筐体との間に、位置する。
【0106】
410において、ガイドワイヤ432及び/又はトロカール442は、カニューレ440を体内に残して、取り除かれる。選択的に、トロカール442が取り除かれ、次に、カニューレ付きドリルが挿入される。選択的に、部分的ドリル作業に続いて、ガイドワイヤが取り除かれる。その前方への前進を防止するために、最後のドリル作業は、ガイドワイヤなしで行われる。412において、ドリル450(図4E)が、変形器100のために、脊椎300の部分の穴を広げ、空洞302(図3Cに示す)を形成するために使用される。選択的に、ガイドワイヤ432に沿って、ドリルは誘導される。図に示すように、当該手続きの種々の段階で、ドリル作業は、実施できる。あるいはその実施内容次第で、まったく行わないこともある。
【0107】
414において、生検が、選択的に、採取される。あるいは、生検採取が、それ以前、例えば、402あるいは404において行われる。
【0108】
416において、ダミー器具460(図4F)が、選択的に、挿入される。また、その配置(図3C)の検証のために、X線写真が入手される。他の検証手段、例えば超音波及び/又は位置感知も同様に、使用することができる。選択的に、検証は、変形器の直径及び/又は長さを選択するために、使用される。
【0109】
ダミー器具460は、次に、取り除かれる。そして、418において、送達システム500(図5)に搭載された変形器100が、空洞302(図3D)に挿入される。変形器は、種々の方向から脊椎に挿入することができることを認識するべきである。さらに、複数の変形器を、例えば臀部、あるいは脊椎の側面あるいは後側部のアプローチ、及び/又は、体平面のどちらかの側からの、どちらかのアプローチなど、複数方向から、同一の脊椎に、挿入することができる。
【0110】
420において、変形器100は、変形する(図3E)。変形中、誤りのない拡張を確実にするため、及び/又は、拡張し過ぎ及び/又は脊椎300の骨折損傷を防止するために、脊椎300の実際の変形の決定がどのようになったかを知ることができる。例えば、X線あるいはCT画像が、入手できる。
【0111】
422において、変形器100は、選択的に、取り除かれ、セメント送達チューブ470(図4G)が、代わりに挿入される。一つの実施形態において、送達チューブ470は、外側のチューブ部分472及び内部プランジャ474を含む。外側のチューブ472の内腔に蓄えられたセメントは、プランジャによって、空洞302の中に押入れられる。注入することができる典型的な材料は、骨粉、骨スラリー(例えば、自家移植片、死体からの異種移植片、同種移植片)、ポリメタクリル酸メチル、リン酸カルシウム及び/又は硫酸カルシウムを含む。
【0112】
424において、すべての器具が取り除かれ、手順が完全に終了する。外科手術の穴などは、本技術分野において知られた方法を用いて、閉じることができる。
【0113】
代替の手順において、変形器100は、行為420の終わりに開放され、体内に残される。選択的に、変形器100は、に搭載され、内部に管が成形された棒状体(例えば、基端部側に注入口及び一つあるいはそれ以上の遠位端の出口の、内部に穴がある棒状体202)を通して、セメントあるいは他の材料が、空洞302に供給される。上記に代えて又は上記に加えて、セメントは、棒状体202(図2A)を取り囲み、直径が、脊椎に到達するのに、十分小さく、セメントが漏れでないようなオーバーチューブ(図示せず)を経て、供給される。
【0114】
代替の手順において、セメント送達チューブ470は、バルーン送達要素480(図4H)によって、再配置される。これは、脊椎300の形状を維持するために、バルーン482を、空洞302の内側で膨張させる。当該膨張は、例えば、セメント、生理食塩水のような流動体、及び/又は、骨断片のような粒子状物質により行うことが可能である。バルーン482は、選択的に、体内で生体分解性がある。例えば、ポリ(L−ラクチド−co−カプロラクトン)70:30あるいはポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)85:15、82:18あるいは10:9からなっている。選択的に、いくらかの骨セメントの漏出を許容するために、バルーンの代わりに、網が使用される。
【0115】
代替の手順において、バルーン及び変形器送達システムが使用される。そこでは、変形器がバルーンの内側で変形する。選択的に、バルーンが生体分解性をもつ。選択的に、セメント及び/又は他の材料が、送達システム中に供給される導管を通して、供給される。
【0116】
選択的に、生体分解性バルーンのみが、内部変形器なしで、使用される。十分な流動体圧力が、選択的に、皮層板の移動のために、供給される。
【0117】
[典型的な変形器送達システムの詳細]
図5A−5Dは、本発明の典型的な実施形態における、変形器送達システム500を図解する。図5Aは、変形器100が変形する前の送達システム500を示す。図5Bは、変形器100が変形した後のシステム500を示す。
【0118】
送達システム500は、変形器100を変形させるための取っ手504を有するボディ502を備える。他の実施形態において、取っ手504の代わりに、変形を動作させるために、例えば、電気モータあるいは水圧動力源、のような動力源が使用される。取っ手504が回転するときに、それに取り付けられた棒状体505は回転する。棒状体505上のネジ506は、ナット508の整合するネジ山あるいは突起に係合する。ナット508は、押出し器206と、例えば、ピン510を経て結合している。したがって、取っ手504の回転は、押出し器206を前進させる。ことに留意すべきである。本発明の典型的な実施形態において、押出し器206の中を走る棒状体202は、移動することなく、押出し器206が移動する間、端部204を、ボディ502に相対的に固定した位置に維持する。
【0119】
さらに、棒状体505の回転は、選択的に、オーバーチューブ208を引っ込める。選択的に、その引っ込めることは、押出し器206の前進に、相対的に遅れておこなわれる。本発明の典型的な実施形態において、次のメカニズムが使用される。ナット524が、ネジ522と共に棒状体505の遠位部分に搭載される。ネジは、選択的に、ネジ506より小さいピッチを有する。このため、オーバーチューブ208が引っ込むのは、押出し器206が前進するのよりも、ゆっくりしている。オーバーチューブ208は、ナット524により移動されるブロック512に結合している。しかしながら、本発明の典型的な実施形態において、いったん引っ込むと、オーバーチューブ208は、開始時の位置に戻ることはできない。例えば、歯止めメカニズムは、そのような復帰を防止することができる。選択的に、固定ディスク515は、ブロック512が押出し器206に相対して動く唯一の道を許容する。
【0120】
ナット508及びブロック512が出会うと、選択的に、変形器100の変形が止められる。
【0121】
あるいは、一つあるいはそれ以上の止め具(図示せず)が、一つのあるいは両方のナット508及び524及び/又はブロック512の動きを防止するために、供給される。選択的に、そのような止め具は、医者によって、例えば、種々の変形器の長さを定義するために、送達システムが使用される前に、移動可能である。選択的に、ナット上のネジは、ナット所定位置に保ちつつ、棒状体505の回転を許容するために、十分に柔軟(あるいは壊れやすい)である。
【0122】
選択的に、ナット524中のピン528は、ボディ502の外側に伸び、状態及び/又は変形の程度を示すためにスケール上のマーカとして働く。あるいは、ピン528は、ナット508に搭載できる。
【0123】
選択的に、オーバーチューブ528上の、一つあるいはそれ以上のマーキング526が、例えば、その収縮の程度を示すために、及び/又は体内での深さを判断するのを助けるために、供給される。
【0124】
本発明の典型的な実施形態において、体に挿入中の、オーバーチューブ208の不注意な動きは、固定メカニズムを用いて防止する。図5C及び5Dは、動作中の典型的な固定メカニズムの詳細図を示す。ナットの動きが、開放されてブロックの移動を許容するオーバーチューブの所定位置における固定保持を許容する。ナットは、選択的に、同一のナットである。
【0125】
図5Cで、固定具514は、ボディ502におけるこぶ516にブロック512を固定する。ナット524の底面530は、その上面532に対して押圧することにより、固定具514が軌道から外れてしまうことを防止する。これは、例えば挿入中の、ブロック512(及びオーバーチューブ208)の不注意な動きを防止する。
【0126】
図5Dでは、いったん、ナット524が十分引っ込んだときに、固定具514は、ブロックされない。また、こぶ516から解き放され、ナット524によりブロック512が引っ込んだときに、例えば、固定具514の傾斜面538が、こぶ516の傾斜面536をこえて摺動する。
【0127】
同一の送達システムを、変形器100が体内に留まるようなデバイス、及び、変形器100がシステム500の部分であるようなデバイスに、使用することができることに留意すべきである。
【0128】
選択的に、緊張状態が供給される。そこでは、変形器100が配備された後に、オーバーチューブ208の動きはなしで、押出し器206の追加の動き、例えば、締める変形器100を堅くするような、が供給される、一つの例では、ナット524に対して自由回転を許容するように、ネジ522が終わる。しかし、対応するネジ506の止め具はなく、軸方向への前進はない(例えば、停止)。別の例では、すべての棒状体505が、軸の方向に移動する。これは、また、適切に棒状体505と結合するならば、ブロック512の動きを含むことができる。
【0129】
選択的に、例えば、押出し器206及びオーバーチューブ208の動きの間のある非線形関係をもたらすために、ネジ522及び/又は506が非均一である。
【0130】
選択的に、システム500は、セメントあるいは別の材料を脊椎に、注入するために、使用される。本発明のいくつかの実施形態においては、変形器100が取り除かれた後、あるいはシステム500が取り除かれた後に、セメント(あるいは他のいかなる材料、例えば骨粉)が注入される。あるいは、セメントが、システム500を通して供給される。本発明の典型的な実施形態において、棒状体202が中空部であり、及び、セメントが、セメント供給源513から、棒状体202に接続したチューブ511を通して供給される。選択的に、棒状体202の遠位部分に、開口部が設けられている。つまり、変形器100(変形後)の下、及び/又は末端部204にある部分に設けられている。
【0131】
本発明の典型的な実施形態において、システムの機械的利得は、取っ手の一回転が、5あるいは6mmの変形器の短縮を引き起こすようなものである。選択的に、機械的利得が、変形器100が変形していくにつれて変化するように、種々の半径(あるいは他の非線形ギア)を持つギアが、使用される。本発明の典型的な実施形態において、そのような機械的利得における変形は、変形の端部において、より大きな力を加えるために役立つ。
【0132】
[代替の送達システム]
変形器100の線形圧縮が示される一方、他の実施形態においては、回転の動きが、供給される。例えば、押出し器206による棒状体202に対する回転、選択的に、その上にネジ切りがされている。
【0133】
選択的に、システム500は、脊椎に加える力を制限する手段を含む。
【0134】
選択的に、しきい値を超える力がかかると、フューズが裂けるか外れるかして、さらにあるいはより大きな力が加わらないように、機械的フューズが、システム500において、供給される。選択的に、ピン510が、そのようなフューズとして働く。選択的に、ピン510が破断すると、ナット508を引っ込めるために、糸(図示せず)が、使用される。
【0135】
選択的に、ピン510は、破断せずに20Kgに耐えるように設計されている。より大きいあるいはより小さい力、例えば、10Kg、50Kgあるいは100Kg、あるいはより小さいあるいは大きい力をも、同様に供給することができる。本発明の典型的な実施形態において、変形器に加えられる力は、1Kgより上、2Kgあるいは中間のあるいは大きい値である。
【0136】
選択的に、代替的、又は、追加的に、警告あるいは指示表示が使用される。一つの例において、力センサー(図示せず)が、供給される。例えば、棒状体202中にあり及び変形器100により、それに加わる力を感知する。上記に代えて又は上記に加えて、軸方向の張力を測定するために、棒状体202上に、張力センサーが、供給される。選択的に、そのようなセンサーは、ボディ502上の警告LEDあるいはスケールに配線されている。
【0137】
図6は、本発明の典型的な実施形態における、水圧動力送達システム600を示す。流動体(例えば、生理食塩水、オイルあるいは空気)が、注入口602を経てチェンバー604に入り、ピストン606を押すことにより、シリンダ608の中で、自由に移動する。選択的に、余分な流動体は、排出口610を通して、出される。選択的に、水圧は、手動で供給される。例えば手動ポンプが用いられる。
【0138】
ピストン606の動きは、結合器612を経て、押出し器206に結合している。オーバーチューブ208の収縮は、選択的に、下の、図7Aに記載された方法を用いて供給される。
【0139】
図7Aは、本発明の典型的な実施形態における、代替の送達システム700断面図である。取っ手702は、ボディ704に取り付けられる。また、それに相対的に回転することができる。選択的な動力ギア706は、機械的利得を増加するため及びベルト708を回すために、回転の動きを減少させる。ブロック712は、ベルトの上に乗っていおり、押出し器206を押す。選択的に、過大な(及び事によると危険な)力を加えるようと試みるときに、ベルト708は、すべる。
【0140】
本発明の典型的な実施形態において、押出し器206の前進とともにオーバーチューブ208の収縮と結合するために、次のメカニズムが、使用される。舌状部714は、オーバーチューブ208に結合したブロック718のピン720と共に、ブロック712のピン710と相互接続する。ピン710が舌状部714の傾斜部分716に到達するに先立って、フック722は、オーバーチューブ208の収縮を防止する。いったん、傾斜部分716が、到達されると、舌状部714は移動し、ピン720が傾斜面724(破線で示す)に沿って摺動する。この摺動は、オーバーチューブ208の収縮を引き起こす。
【0141】
傾斜部分716及び面724は、非線形であり得る。
【0142】
図7B及び7Cは、本発明の典型的な実施形態における、張力ベース送達メカニズム780を図解する 押出し器棒状体あるいはチューブ204(例えば、図7Aに示すような)の代わりに、ディスク782が、供給され、変形器100を圧縮する。本発明の典型的な実施形態において、ワイヤ784が、点788においてディスク782に取り付けられる。また、内腔786に沿って、かつ、変形器100に沿ってその末端部214へ移動する。選択的に、棒状体202及び変形器100の間に、内腔786が形成される。選択的に、内腔786が、棒状体202内の溝として、形成される。
【0143】
末端部214において、曲がった内腔790が、ワイヤ784をディスク782に向かって折れ返す。
【0144】
選択的に、ワイヤ784は、そこの開口部794を経て、ディスク782を出る。
【0145】
動作において、ワイヤ784が引き戻されるときに、ディスク782は前進し、変形器100を変形させる。
【0146】
代替の実施形態において、ディスク782が、ワイヤからの張力よりむしろ、流動体の圧力により、進められる。
【0147】
代替の実施形態において、ディスク782は、棒状体202及び/又はディスク782上のネジを用いて棒状体202と係合する。ディスク782の前進は、選択的に、ディスク782の回転による。
【0148】
変形器100により加えられる力は、最終圧縮のときまでは、比較的小さくてよい。したがって、柔軟な送達システムであっても、少なくとも、変形手続きの間のほとんどにおいて変形することを期待されない。選択的に、送達システムが、内視鏡あるいは他の操縦可能なものを経て供給される。選択的に、そのような柔軟な送達は、下に記載された、いくつかのインプラントを送出するのに、使用される。選択的に、オーバーチューブ208は、それが望ましい場合以外は、変形器100の望まない半径方向のゆがみを防止するために、十分に柔軟で及び弾力のないものであることに留意すべきである。
【0149】
選択的に、一つのあるいはより多くの棒状体202、押出し器206及びオーバーチューブ208は、曲がっているかあるいは屈曲可能である。例えば、非線形内視鏡の使用のためである。
【0150】
図7D及び7Eは、代替の変形させるメカニズムを図解する。しなやかな材料が、細い直径から、大きい直径に変形するものである。
【0151】
図7Dにおいて、例えばシリコンのような柔らかい材料の部分793は、オーバーチューブ208の中に含まれる。選択的に、部分793は、内部に柔らかい内容物をもつ堅い袋を備える。ワイヤ796は、選択的に、基部(図示せず)とともに、遠位先端部797と相互接続する。
【0152】
図7Eにおいて、押出し器チューブ794は、半径方向に伸び形にするために、シリコンを押しながら、前進する。
【0153】
本発明の代替の実施形態において、部分793は、半径方向に伸びるために、弾性的に事前配置される。したがって、オーバーチューブの収縮は、前進する押出し器チューブ794さえなしに、部分793が半径方向に伸びることを許容する。押出し器チューブ794は、選択的に、半径方向に、部分793を圧縮するために、引っ込められる。
【0154】
本発明の典型的な実施形態において、部分793は、硬質プラスチック材料により形成される。例えば、ショア硬度80A及び少なくとも200%、例えば475%の伸長性を有する、Cardiotec.Inc製造の、ポリウレタンにより形成される。例えば、インプラントのサイズ及びその望ましい圧縮性次第で、他の値を、同様に、使用することができる。したがって、部分793は、著しく変形することなく、相当の力(例えば、脊柱力)に耐えることができる。使用において、部分793が、例えば、部分793を押すピストンを用いて、オーバーチューブの終端にある漏斗に、押し入れられる、強いオーバーチューブが、供給される。部分793は、次に、オーバーチューブから押し出され、また、脊椎の内部あるいは脊椎の間の空間に、広げるために、押し込まれる。選択的に、オーバーチューブの中に引っ込められることにより、それが取り除かれるように、部分793は、チューブ上に搭載され、あるいはワイヤに取り付けられる。選択的に、部分793を除去チューブに誘導するために、除去中に、部分793の側面に、一つあるいはそれ以上の誘導棒状体が供給される。
【0155】
選択的に、一つのあるいはより多くの上記の送達方法、システム及びメカニズムが、ケージデバイス及び/又は例えば、PCT公開WO00/44319及びWO00/44321に記載されているような他のデバイス、の送出あるいは配備のために使用される。その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0156】
図7Fは、代替の送達システム2000を示す。柔軟押出し要素2002を使用するものである。本発明の典型的な実施形態において、柔軟押出しチューブの使用は、送達システムの短縮、それによって、面倒さを少なくする可能性を許容する。
【0157】
取っ手(図示せず)は、シャフト2004に取り付けられる。選択的な、ギア2006のセットは、駆動ホイールギア2008へ力を伝達する。
【0158】
ホイール2008の内部ギア部分2010は、下に記載されているように、オーバーチューブ2022を引っ込めるのに、使用される。
【0159】
外側のギア部分2012は、バンド2014と係合する。また、ホイール2008が回転するときに、前向きあるいは後ろ向きの方向のどちらにも、押出し要素2002に力を加える。バンド2014は、ギア設計の他に部分2012と連動する設計をすることができる。選択的に、バンド2014は、接続2016において、要素2002に取り付けられる。
【0160】
本発明の典型的な実施形態において、押出し要素2002は、選択的に、送達システム(例えば、脊椎の内側にある)の末端部を保持するために、供給される棒状体2020を収容するために、少なくとも長さの部分的に沿って、2018の溝に入っている。いくつかの実施形態においては、送達システムのボディ2024に対して相対的に移動しない、そのような前向き端部は存在しない。誘導レールが、選択的に、ボディ2024において、スロット2018に乗るために、供給される。
【0161】
本発明の典型的な実施形態において、オーバーチューブ2022が、内部ギア部分2010に係合した、部分的ギア部分2026により、引っ込められる。部分2010の回転は、フィンガー2028の動作を引き起こす。オーバーチューブを引っ込めるために、オーバーチューブ2022(図7G参照)に連結した、ボディ2032に搭載された突出し部2030は、フィンガー2028により移動する。ギア比率(非均一ギアをも含むことができる)は、オーバーチューブの相対的収縮及び押出し要素2002の前進を決定することができる。さらに、フィンガー2028及び突出し部2030の間の開始時の距離は、オーバーチューブが引っ込まないで、要素2002が進むような、無駄な動きを判断することができる。あるいは、押出し要素2002は、自由度(例えば、要素2002上で押すことなしで、オーバーチューブが引っ込むことができるように、バンド2014が緩んでいることができる)を有することができる。
【0162】
収縮が、完了するとき、ギア部分2026は、選択的に、ギア部分2010から外れる。一つの例では、部分2026を引き去るために、小バネを供給することができる。別の例では、二つの部分のギアは、いったん外れると、係合することはない。
【0163】
変形器がボディから取り除かれるとき、下の、図7Gで示されるメカニズムは、オーバーチューブ2022が前進する動き防止する。一方、変形器が変形しないように、押出し要素2002の収縮を許容する。
【0164】
場合によっては、変形器の復元が、送達システムの遠位部分の前向きの動きを引き起こす。例えば、収縮中に、変形器が、細い構成において完全に回復しないならば、変形器の厚くした部分が、脊椎におけるドリルであけられた開口部を捕まえることができる。そして、さらに、押出し要素(2002)の「収縮」が、実際に、末端部の前進を引き起こし、損傷を引き起こす可能性がある。本発明の典型的な実施形態において、この前向きの動きは、送達システムのボディを、脊柱の椎弓根上に置くことによって防止される。本発明の典型的な実施形態において、カニューレが、変形器を送達するため及びこのカニューレを椎弓根あるいは他の骨部分に置くために、使用される。オーバーチューブ2022の、体への可能な、貫通の深さは、いったん、送達システムが挿入されてしまうと、事前に知ることはできないので、貫通深さは固定される。このときに、スペーサが、選択的に、ボディ2024(あるいは、他の送達システム、他のタイプの、ボディでも)をカニューレ上に置くために、使用される。本発明の典型的な実施形態において、置かれている伸長部2034は、制御2036を用いて、選択的に前進可能である。一連の歯2038を用いて所定位置に固定され、選択的に歯止めの役を務める。潜在的優位性は、外科医が送達システムに寄り掛かると、力が、弱い(あるいは骨折した)脊椎の側壁よりむしろ椎弓根にかかることである。
【0165】
代替の実施形態では、脊椎中において、変形器が収縮している間、オーバーチューブが、前進する、及び/又はそのままである。選択的に、一つあるいはそれ以上の棒状体及び/又は網が、変形器を誘導してオーバーチューブに戻し入れるために、オーバーチューブの遠位先端部から伸びる。本発明の典型的な実施形態において、下の、図7Gのメカニズムは、歯止めメカニズムにより、押出し要素2002に、よりむしろ、ボディ2024に固定することにより、オーバーチューブ(例えば、脊椎内に残ったオーバーチューブ)の前進を単に防止するために修正される。
【0166】
図7Gは、オーバーチューブ2022を、押出し要素2002の収縮中に、引っ込める固定メカニズムを示す。歯止め2040は、例えばピン2042を経て、ボディ2032に搭載される。歯止め2040の先端部2044は、押出し要素2002に接触する。バネ(図示せず)が、選択的に、この接触を促す。選択的に、押出し要素2002は、その長さの部分を超えているところは、比較的堅い。例えば軸の方向に取り付けられた部分により形成されたところである。
【0167】
押出し要素2002が、末端部に移動したときに、歯止め2040が押し出される。しかしながら、押出し要素2002が、近位に(例えば、患者の体から離れて)移動したときに、歯止め2040は、要素2002に固定し、及びオーバーチューブ2022は、要素2002と共に、引き戻される。
【0168】
図7Hは、脊柱送達システムに使用する非統合式スペーサ2050を示す。本発明の典型的な実施形態において、スペーサ2050は、二つあるいはそれ以上の部分2052及び2054から形成される。それらは、構成可能である。例えば、テレスコーピングによって、選択可能な、スペーサの長さを有する。本発明の典型的な実施形態において、部分2052における内部ネジ(図示せず)は、部分2054上の外側のネジと整合する。選択的に、スペーサが、事後及び/又は簡便に、送達チューブ上に搭載可能なように、スロット2056がスペーサの中に形成される。選択的に、スペーサの二つ端部2058及び2060の一つのあるいは両方が、関連した器具に、取り付けるのに適合している。例えば、カニューレに、あるいは送達システムのボディに、である。
【0169】
脊椎の治療におけるバリエーション上で言及したように、本発明のいくつかの実施形態においては、変形器100が、体の内側にあり、あるいはそれが、取り除かれた後で、セメントが注入される。いくつかの実施形態において、セメントあるいは他の材料が、変形器100が取り除かれる前にあるいは後に、バルーン/網のなかに、注入される。いくつかの実施形態においては、セメントあるいは他の材料は、まったく注入されない。
【0170】
特定のバリエーションにおいては、変形器が取り除かれる。また、金属ケージデバイスが挿入される。このデバイスは、次に、ここに記載されるような、例えばセメントあるいは骨粉のような材料を充填することができる。
【0171】
変形器100が所定位置に置かれた後に、セメントを注入する潜在的優位性は、変形器によって体積のほとんどが充填されると、より小さい量のセメントが必要とされること、及び、セメントの漏出あるいは望まない移動の危険をより少なくできることである。また、空洞が既に作り出されており、及び開放状態のままであると、より低い圧力を、セメントを進めるのに利用できる。
【0172】
別の潜在的優位性は、セメントが、変形器100を通して浸出し、したがって、事によると、変形器100を一緒に保持する、及び/又は手伝うセメントが均一に分散するのを助ける可能性があることである。選択的に、異なる組の葉状体の間のセメントの、ポケットが形成される。一つのポケットの圧力が増加が、別のポケットからの漏出を必ずしも引き起こさないように、ポケットは一般的に離れている。
【0173】
図8A−8Cは、発明の典型的な実施形態における、変形器開放メカニズム800を図解する。変形器100は、伸長部804を遠位先端部806に係合させる、棒状体802に搭載される。図8Aにおいて、変形器100は変形しない。図8Bにおいて、ディスク812は、それが、変形器100を変形させるように、及び狭小部808を伸長部804中に係合するように前進する。例えば、ディスク812は、超弾性をもつ。ディスク812の後退は、選択的に、伸長部804の基部810によって、防止される。
【0174】
図8Cにおいて、棒状体802は、伸長部804から取り除かれる。例えば、その先端部(図示せず、例えば、ネジを用いる)と係合する凹部分814から、ネジを抜くように、取り除かれる。変形器100をボディから取り除くために、ディスク812は、形状記憶でありえる。また、それをしなやかにし、取り除くのを容易にするように、冷却流動体が、供給される。
【0175】
本発明の典型的な実施形態において、埋め込まれた変形器が、それに取り付けられたままのガイドワイヤを用いて、取り除かれる。ガイドワイヤは、除去チューブの中へ変形器を誘導するのに使用される。除去チューブのへりは、選択的に、軸方向固定具を開放する。一つの例では、当該へりは、ディスク812を基部810から曲げ出す。あるいは、基部及び/又はディスクを切断する切断具が使用される。
【0176】
自動変形器開放メカニズムの例では、凹部分808に入るときに、ディスク812が、一つあるいはそれ以上のワイヤ(図示せず)を、剪断する。ワイヤは、凹部分808の中を通過し、伸長部804を棒状体802に取り付けている。
【0177】
選択的に、本発明のいくつかの実施形態において、変形器100が、チタニウムあるいは別の金属から形成される。例えば、本出願の譲受人の以前の出願に記載されているようなものである。
【0178】
[変形器の設計のバリエーション]
変形器は、種々の断面形状を有することができる。例えば、長方形、正方形、円、楕円及び/又は凹形状である。選択的に、断面形状及び/又は大きさは、変形器の軸に沿って変化する。選択的に、スロット長さの好適な切断により、種々の形状が達成される。上記に代えて又は上記に加えて、変形器の形状は、それが変形して、望ましい外形をもった後に、変形器を切断し、次に、変形器を復元させることにより達成できる。いくつかの実施形態において、変形器の事前に決められた外形が使用される。上記に代えて又は上記に加えて、変形器は、治療対象の脊椎の3Dあるいは2D画像に基づいて、切断あるいは選択される。断面は、例えば、回転対称、鏡面対称あるいは非対称である。
【0179】
軸方向の形状もまた種々のタイプがあり得る。例えば、均一型、湾曲型(片側が他の側より大きな直径である)、楕円型(両端においてより小さな直径である)、砂時計型、あるいは変形型(例えば、長さに沿って複数回、直径が増加及び減少する)である。
【0180】
変形器が作られる材料は、例えば、均一な厚さ及び均一な性質をもつ。あるいは、厚さ及び材料の性質の一つのあるいは両方は変化する。その結果、例えば、非均一な変形を有する変形器ができる。変化は、例えば、軸方向及び/又は他の角度方向である。
【0181】
選択的に、変形器の性質は、長さ、方向、幅、線形性、及び/又はスロットの空間密度、の一つのあるいはより多くにおける変化により、変化する。上記に代えて又は上記に加えて、スロット組の配列(葉状体を定義する)が変化する。例えば、スロットは、線に沿って、らせん状パターンを有することができる。及び/又は、軸方向及び/又は半径方向の密度において変化することができる。
【0182】
選択的に、本発明のいくつかの実施形態においては、スロットが供給されない。例えば、変形器は、捻ったり、圧縮したりすることができる。(また、選択的に、さらに弾性をもつことができる)。上記に代えて又は上記に加えて、スロットは、変形器の厚さを貫通しない。例えば、内側だけ、及び/又は外側だけ、というように、である。
【0183】
本発明の典型的な実施形態において、変形器の一つの側は、変形が、ある方向に対して好ましくなるように、より柔らかく、及び/又はより細くなる。
【0184】
図9Aに、6つの異なる典型的な軸方向の輪郭を示す。砂時計型(902)、軸非対称型(904)、楕円型(906)、湾曲型(908)、逆湾曲型(910)、及び軸非対称変形型(912)である。他の非軸型の設計が、使用可能である。
【0185】
特定の例において、図9Bは、変形器914を示す。スロットが、一つの側上に形成され、結果として、変形(915、側面図)が、軸に対して対称ではなくなる。
【0186】
変形器及び組織の間の接触領域は、例えば、でこぼこ(図1に示すように)である、あるいは、例えば、もし、デバイスが袋に入れられている、あるいは、もし、葉状体の端部が、変形器の他の部分より柔らかく扱われるならば、平滑であることができる。
【0187】
記載された多くの実施形態において、内部棒状体が、変形器を固定するために使用される。選択的に、ワイヤが、変形器の二つの端部を相互接続することにより、変形器を固定するために、使用される。選択的に、端部が、それらが多少とも 外側組織から保護されるように、折られる。例えば、それらが、骨と接触しないように、である。
【0188】
選択的に、内部棒状体は、変形器の最終形状、いったん開放された形状、及び/又は開放中の形状を決定する、超弾性材料あるいは形状記憶材料から作られる。例えば、内部棒状体は、2Dあるいは3Dにおける曲げられた形状あるいはらせん形状を獲得するために、事前のならしが可能である。
【0189】
選択的に、変形器は、複数変形器が、連動するあるいは横に並んで収まるように、形成される。例えば、一つの変形器のくぼみが、別の変形器と整合するように形成される。
【0190】
選択的に、要求されたとき、複数変形器が埋め込まれ、及び/又は、同一の時間帯あるいはまったく同時に、変形する。
【0191】
選択的に、一つあるいはそれ以上の葉状体が、組織と係合し、及び/又は、内部成長あるいは癒着促すために、そこに、毛状体あるいは突起を定義する。
【0192】
本発明のいくつかの実施形態による変形器の一つの属性は、葉状体が葉状体によって支えられることである。結果として、端部の葉状体は、いくつかの支えを欠くことになる。
【0193】
選択的に、端部の葉状体は、より短い。上記に代えて又は上記に加えて、これらの端部の葉状体は、より堅くなっている。上記に代えて又は上記に加えて、これらの端部の葉状体は、軸を越えて曲がる。上記に代えて又は上記に加えて、より多数の葉状体及び/又は軸方向あるいは半径方向の葉状体密度が、端部において供給される。
【0194】
図9Cに、本発明の典型的な実施形態における、変形器をそこへ取り付けるための基端部920を示す。端部920は、例えば、接触、粘着あるいはネジ切などの、押出し器906と係合するのに適合した、チューブ状部分922を備える。端部920は、複数開口部924を含む開口部924を備える。変形器100の基端部116上に、搭載され及び融解して、係合を確実にする。
【0195】
図9D及び9Eは、本発明の典型的な実施形態における、変形器をそこへ取り付けるための末端部のエンドキャップ931を図解する。
【0196】
外側のボディ930及び複数ペタルを有する内部ローゼット932は、それらの間に、変形器100の末端部が挿入されるのを定義する。熱が、次に、プラスチックを金属中に融解するために、加えられる。上記に代えて又は上記に加えて、粘着材を使用することができる。
【0197】
選択的に、もし要求されれば、開口部936は、通気のためのエアーが供給される。選択的に、内腔940は、ローゼット932及びボディ930を通して、定義され、及び、選択的に、棒状体202の端部214と係合する、係合するために、ネジ入れられる。
【0198】
変形器(変形している状態)の長さは、応用しだいで異なる。例えば、2mm及び100mmの間、例えば、10mm、20mm、30mm、40mm、あるいは、より小さい、より大きいあるいは中間の値をとり得る。軸方向短縮の比率は、例えば、1:2、1:3、1:4、1:5、1:8、1:10、あるいは、より小さい、中間の、あるいは、より大きい比率をとり得る。半径方向の増加の比率は、例えば、1:2、1:3、1:4、1:5、あるいは、より小さい、中間の、あるいは、より大きい比率をとり得る。変形していない変形器の半径は、例えば、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、7mm、10mm、あるいは、より小さい、中間の、あるいは、より大きい半径をとり得る。変形器材料の厚さは、例えば、0.5mm、1mm、2mm、3mm、あるいは、より小さい、中間の、あるいは、より大きい厚さをとり得る。単位長さあたりの軸方向及び/又は半径方向の葉状体密度は、例えば、1:4mm、1:3mm、1:2mm、1:1mm、1:0.5mmあるいは、より小さい、中間の、あるいは、より大きい単位あたりの密度をとり得る。葉状体の長さは、例えば、1mm、3mm、5mm、7mm、10mm、20mm、あるいは、より小さい、中間の、あるいは、より大きい長さをとり得る。変形の程度は、例えば、望ましいトレードオフ、アクセス穴のサイズ、骨の既存の穴、及び/又は、他の医療状態、及び/又は、材料の機械的性質、及び/又は、使用される設計に依存して変わり得る。
【0199】
本発明のいくつかの実施形態において、葉状体の設計及びパターンは、PCT公開WO00/44319に示されているものにより決めることができる。
【0200】
材料 本発明の典型的な実施形態において、使用される材料は、50A及び90Dの間の、例えば、90A及び60D間の、ショア硬度を有する。中間の硬度も供給され得る。例えば、10等分したどの中間の硬度のものも可能である。選択的に、個々の葉状体が、骨(例えば、脊柱)に加えられた力によって移動できるように、一方、複数の葉状体が、そのような力に対して互いに支えることができるように、材料が、選択される。
【0201】
一つの例では、上に記載されたデバイスは、円筒形の直径で、直径が5mmから15mmに変形し、長さが20mmである。ポリウレタン製で、ショア硬度90A、1.6mm厚のチューブで形成され、及び、60Kgを引き上げるベンチテストが行われた。他の厚さ、例えば0のもの、5mm、1mm、2mm及び、より小さい、中間の、あるいは、より大きい厚さのものも使用することができる。
【0202】
本発明の典型的な実施形態において、望ましい空間充填効果を制御するために、柔軟性及び/又は葉状体密度が、選択される。
【0203】
使用される材料は、選択的に、弾性をもつ。
【0204】
選択的に、圧縮性の材料が使用される。一つの例では、繊維、例えばゴアテックス、ダクロンあるいは金属網が使用される。
【0205】
選択的に、例えば綿あるいはコラーゲンなどの、天然材料が使用される。
【0206】
選択的に、材料柔軟性及びデバイスの適合性の間のトレードオフが達成される。例えば、材料が柔らかくされると、デバイスは、移植中/使用中に、より適合的になることができる。また、可能性として、最終的なデバイスの堅化の後においても同様である。
【0207】
選択的に、種々の材料で、例えば、粘着材、骨伝導性材料、成長促進剤、抗炎症作用剤、抗生物質、放射性材料あるいは、他の本技術分野で知られている材料で、変形器100が、被覆される。
【0208】
選択的に、変形器100は、しばらくしてそれが除去されるのを助けるために、平滑になる。
【0209】
選択的に、変形器100は、それが一定時間後に分解し、取り除く必要がないように、分解性をもつ。及び/又は、組織の内部成長が起こるように、部分的分解性をもつ。
【0210】
選択的に、異なる部分が、異なる率で分解する。例えば、内部固定棒状体は、長時間経過しないと分解しない、あるいは、まったく分解しない。
【0211】
本発明の典型的な実施形態において、変形器100は、複合材料で形成される。一つの例では、変形器100は、種々の材料の数珠玉構造により製造される。次に、それらを融解して一緒にチューブを形成する。あるいは、変形器は、単に一緒にくっついた、可能性として互いに粘着した切片からなる。選択的に、異なる数珠は、異なる機械的及び/又は分解の性質を有する。
【0212】
図9Fは、複合デバイス950の別の型を示す。複数ワイヤ、例えば、ケブラーあるいは金属ワイヤ952がそこに埋め込まれている。選択的に、ワイヤは、埋め込まれず、導管954中に見出される。それは、選択的に、ワイヤと変形器950の相対的動作を許容する。
【0213】
上記に代えて又は上記に加えて、半径方向のワイヤを埋め込むことができる。上記に代えて又は上記に加えて、らせん状ワイヤが供給される。選択的に、一つあるいはそれ以上の半径方向のワイヤが、変形器の一つのあるいは両方端部に、供給される。選択的に、そのような端部ワイヤは、変形器950の破断を防止する。及びできる選択的に、固定ワイヤにより、一緒に固定することができる。
【0214】
ワイヤを用いる潜在的優位性は、変形器の破断を防止することにある。ワイヤを用いる別の潜在的優位性は、変形器上よりむしろワイヤを引くことにより、変形器を、取り除くことができることにある。ワイヤを用いる別の潜在的優位性は、材料の性質を局所的に変化させること、及び/又は、必要な場所に強度を提供することである。
【0215】
[人工的椎間板の応用]
本発明の典型的な実施形態において、変形器100が、椎間板のためのインプラントとして使用される。本発明の典型的な実施形態において、いくつかのあるいはすべての椎間板材料が取り除かれる。
【0216】
あるいは、椎間板材料が取り除かれない。変形器100は、次に、既存の椎間板あるいは円板核を支えるため、伸ばすため及び/又は再配置するために、脊椎の間の空間の内側に埋め込まれる。選択的に、曲がる、あるいは丸まるようなインプラントが使用される、あるいは、二つのインプラントを、並べて、挿入することができる。
【0217】
[人工的関節]
図10は、本発明の典型的な実施形態における、脊柱関節1000を示す。関節1000は、脊椎1009の内部体積と係合する,第一の骨係合要素,及び,脊椎1007の内部体積と係合する、第二の骨係合要素1006を備える。二つの要素1002及び1006は、ちょうつがいあるいは脊椎間の活性ヒンジとして働くもののどちらかを含む棒状体1008により、相互接続される。例えば、ちょうつがいとしての機能を果たすために、棒状体1008は、好きな方向に曲がるために平らであることができる。上記に代えて又は上記に加えて、後ろに曲がるよりも、一つの方向に曲がることを選ぶために、棒状体1008は、片側に刻み目を入れたものである。
【0218】
本発明の典型的な実施形態において、デバイス関節1000は、次のやり方で配備される。カニューレは、脊椎1009に誘導される。そこに、開口部1020が作られる。点線1026は、柔軟なドリル(図示せず)の経路を示す。開口部1020に入り(及び、選択的に、形成し)及び、次に、脊椎1009の基部に開口部1022を形成し、脊椎1007の上部に開口部1024を形成する。誘導チューブが、この経路に沿って供給される。細い直径態の関節1000が、この経路に沿って挿入される。上に記載されたメカニズムは、誘導チューブが収縮している間に、リングあるいは、スロットリング1010を基部1012に対して押し、軸の方向に圧縮して、要素1006と係合するために使用される。圧縮が完了したときに、リング1010は、固定され得る。
【0219】
次に、誘導チューブは、さらに、引っ込められ、リング1016の基部1014に対する、要素1002の圧縮は、進められる。本発明の典型的な実施形態において、リング1010(圧縮要素1006に対する)の前進はリング1014に相対して行われる。完了したときに、リング1016は、固定され得る。選択的に、柔軟送達システムが使用される。あるいは、ちょうつがいが、リング1016において、供給される。
【0220】
本発明の代替的実施形態において、関節1000は、置換フィンガー関節として使用される。この実施形態において、実質的に真っ直ぐな及び堅い送達システムが使用される。
【0221】
異なる変形器の設計、及び/又は、型(例えば、自己変形型及びアクティブ変形型)が、関節のどちらかの端部が、例えば、送達及び/又は当該端部が固定している組織の型に適合するのに役立つために使用できる。
【0222】
[骨インプラント]
図11及び12は、本発明の典型的な実施形態における、上腕骨頭(図11)及び脛骨プラトー(図12)を支えるための、埋め込まれた変形器100の使用を示す。
【0223】
これらの実施形態において、破壊され及び/又は陥没した骨部分を支持し、及び/又は移動するために、長骨の端板の内側の近くに、変形器が挿入される。選択的に、変形器は、骨を整復するために、古い骨折を使用する。選択的に、選択された変形器は、二つの皮質骨部分、一つのより強い及び一つの移動させるべきあるいは支えるべき骨、に対して押圧するために、配置される。
【0224】
上記に代えて又は上記に加えて、変形器の片側は、圧縮された海綿状骨の上に置かれることができる。
【0225】
上記に代えて又は上記に加えて、変形器は、半径方向のある一つの方向に膨張するように、構成される。上記に代えて又は上記に加えて、変形器は、変形器のより狭い方向への動きを優先的に支持するために、ある一つの方向に広くなるように、構成される。
【0226】
図13は、本発明の典型的な実施形態における、髄内釘1300を示す。釘1300は、どちらかの端部の変形要素1302及び1304及びそれらを相互接続する棒状体1306を含む。選択的に、要素1302及び1304は、棒状体1306だけを取り除くことが必要となるように、体内で、分解する。選択的に、棒状体1306もまた分解する。しかし、率は低い。この設計の潜在的利益は、髄様体管が、ほぼ損傷せずにそのままであること、及び/又は、自由であることである。
【0227】
代替の針の設計において、要素1302及び1304は、スリットが当該要素の領域のみにある連続チューブで形成される。選択的に、オーバーチューブ(図示せず)は、この単一チューブ間の要素1302及び1304を、さやのように覆う。
【0228】
図14は、大腿骨頭へ応用した、変形器1400を、を示す。例えば、骨を一緒に保持するため、あるいは、釘を支えるためである。上記に代えて又は上記に加えて、変形器は、人工器官を保持するために、使用することができる。例えば、大腿骨の髄様導管に、腰インプラントを保持するために、配置されたものである。選択的に、骨及びインプラントの一つのあるいは両方にたいして、圧縮力を加えるために、一つあるいはそれ以上の変形器が、皮質骨及びインプラント間に、配置される。
【0229】
椎弓根ネジの応用において、あるいは、他の応用において、変形器部分は、硬い皮質骨に加えて、あるいは海綿状骨に力を加え、また、固定するために、使用できる。選択的に、PCT出願PCT/IL00/00458、PCT/IL00/00058、PCT/IL00/00056、PCT/IL00/00055、PCT/IL00/00471、PCT/IL02/00077、PCT/IL03/00052、及びPCT/IL2004/000508、に記載されているようなデバイスは、別の型の拡張可能部分よりむしろ、変形器とともに、使用することができる。それらの開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0230】
[歯科インプラント]
図15A及び15Bは、本発明の典型的な実施形態における、歯科インプラント1500を示す。変形器型インプラントを用いる一つの潜在的優位性は、いくつかの実施形態において、インプラントが、部分的に締めることができること、再調整して、されにもっと締めることができること、にある。選択的に、いったん、インプラントが、完全に締められると、キャップが、インプラント上に搭載される。
【0231】
歯科医療の利用の別の潜在的優位性は、変形器が、弱くなった顎骨(皮層の及び/又は海綿状骨)に対してより良く捉えることができること(及び過剰な力を加えないようにすること)にある。可能性として、インプラントに使用された、より柔らかい材料は、骨に装着することにより、より少ない点に圧力が加わるために、劣化を防止する、あるいは、ゆっくりにする。
【0232】
[バルーンデバイス]
図16A−16Eは、本発明の典型的な実施形態における、バルーン中バルーン拡張デバイスを図解する。
【0233】
図16Aは、骨折1602の脊椎300に挿入されるバルーンデバイス1600を示す。
【0234】
デバイス1600は、内部バルーン1604及び外側バルーン1606を備える。
【0235】
図16B−16Eは、デバイス1600の動作を示す、線II−IIに沿っての断面図である。
【0236】
図16Bにおいて、デバイス1600は、膨らまない。
【0237】
図16Cにおいて、内部バルーン1604が膨らみ、端部板1608及び1610と部分的に分離移動し、及び/又は、バルーン1606を所定位置に固定する。
【0238】
図16Dにおいて、外側のバルーン1606が、部分的に膨らむ。図に示すように、バルーン1606は、その、脊椎300の側面の到達する、能力が限定されている。そこでは、損傷を引き起こす可能性がある。
【0239】
図16Eにおいて、バルーン1606が、さらに膨らんで、さらに脊椎端板1608及び1610と間隔をあける。
【0240】
選択的に、内部バルーン1604は、変形器により、再配置される。例えば、上に記載された型のものである。選択的に、一つのあるいは両方のバルーンが生体分解性をもつ。
【0241】
上に記載された、インプラントの方法及び治療方法は、多くのやり方によって変化する。やり方には、段階の順序を変更すること、その段階をもっと多くの回数施すこと、及び、より少ないか回数施すこと、要素の配列、型及び加える力の大きさ及び/又は使用される特定の形状、の変更などが含まれることが、認識される。特に、種々のトレードオフをはかることが望ましい。例えば、加えられる力、抵抗の程度、及び耐えられる力の間のトレードオフがある。
【0242】
さらに、種々の要素の位置は、過剰な開示のスプリットなしで、切り替えることができる。例えば、動力源の位置である。さらに、種々の特徴の多様性、方法及びデバイスの両方の多様性が、記載された。異なる特徴が、異なるやり方で、組合せることができることを認識すべきである。特に、上記で特定の実施形態において示された特徴の全てが、本発明の好ましい類似の実施形態の全てで必要とされるのではない。さらに、上記特徴の組み合わせも本発明の好ましいいくつかの実施形態の範囲内にある。さらに、ここに記載された本発明のいくつかの特徴は、本発明の他の典型的な実施形態において、従来技術のデバイスとともに使用するのに適合する。本発明を図解するのに使用された特定の外形形状は、最も広い側面における本発明を、これらの形状のみに、制限するものと考えてはならない。例えば、円筒形のチューブが示されているところでは、他の実施形態においては、長方形のチューブが使用できるのである。いくつかの制限が、方法あるいは装置の制限のみとして記載されているが、本発明の範囲は、その方法を実行するためにプログラム及び/又は、設計された装置もまた含む。
【0243】
また、デバイスあるいは材料を埋め込むために好適な医療デバイスの組、及びそのようなデバイスを含む外科手術のキットは、本発明の範囲内である。段落の見出しは、本願書の解読を助ける指針として提供されるものであり、ある段落に記述された内容を、その見出しの特定の段落に必要的に制限するものと解釈されてはならない。測定結果は、特定の場合における、典型的な測定結果を単に示すものとして供給される。適用される正確な測定結果は、応用次第で異なる。次の請求項において、「構成する」、「備える」、「含む」、「含んでいる」、あるいはそのような用語は、「含むが限定されない」ことを意味する。
【0244】
本発明は、いままで、記載されてきた事項によって限定されていないことが、本技術分野における当業者によって認識される。むしろ、本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
より小さい直径を有する第一の構成と、該第一の構成における直径より大きい直径を有する第二の構成との二つの構成を有し、非膨張性かつ実質的に非吸収性の、変形可能な非金属のボディを備える変形器であって、
前記変形器は、10Kgを超える力の下で実質的に変形しないままであるよう構成され、人間の脊椎の内側に位置することができる大きさであることを特徴とする変形器。
【請求項2】
前記変形器が、起立状態における人間の腰椎において、実質的に変形しないままであるよう構成される、請求項1に記載の変形器。
【請求項3】
前記変形器が、自己拡張するものである、請求項1に記載の変形器。
【請求項4】
前記変形器が、脊柱アクセスツールを含むキットの一部分である、請求項1に記載の変形器。
【請求項5】
前記ボディが、軸方向の圧縮により、その構成を変化する、請求項1に記載の変形器。
【請求項6】
前記変形器が、前記第二の構成において、円筒形状の総体積を定義する、請求項1に記載の変形器。
【請求項7】
前記変形器が、前記第二の構成において、角錐台形状の総体積を定義する、請求項1に記載の変形器。
【請求項8】
前記変形器が、前記第二の構成において、軸方向において回転非対象の総体積を定義する、請求項1に記載の変形器。
【請求項9】
前記変形器が、前記第二の構成において、所定の総体積を定義する、請求項1に記載の変形器。
【請求項10】
前記変形器が、前記第二の構成において、滑らかでない外側表面を有する、請求項1に記載の変形器。
【請求項11】
前記ボディが、前記第二の構成に変形される場合に、軸方向にずれる複数の葉状体が前記ボディから延出するように、複数のスロットを備える、請求項1に記載の変形器。
【請求項12】
前記ボディが、少なくとも3つの軸方向にずれた葉状体を有する、請求項11に記載の変形器。
【請求項13】
前記第二の構成において、隣接する葉状体が互いを支持する、請求項11に記載の変形器。
【請求項14】
端部の葉状体が、それ以外の葉状体よりも短いことを特徴とする、請求項11に記載の変形器。
【請求項15】
端部の葉状体の片側が、前記変形器のエンドキャップによって支持される、請求項11に記載の変形器。
【請求項16】
隣接する葉状体が、互いを変形させる、請求項11に記載の変形器。
【請求項17】
少なくとも50%の葉状体が、平面から変形する、請求項11に記載の変形器。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4C−1】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図7H】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図16E】
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【公開番号】特開2010−274122(P2010−274122A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144657(P2010−144657)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【分割の表示】特願2006−516803(P2006−516803)の分割
【原出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(508361243)カイフォン・ソシエテ・ア・レスポンサビリテ・リミテ (30)
【Fターム(参考)】