説明

外国語接客支援装置、外国語接客方法及びプログラム

【課題】第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援すること。
【解決手段】実施形態によれば、外国語接客支援装置は、第1取得部、第2取得部、翻訳部、提示部、受理部を含む。第1取得部は、最初の候補となる商品の情報を取得する。第2取得部は、最初の候補となる商品の情報及び当該商品の商品属性の情報に基づいて、最初の候補となる商品に関連する1又は複数の他の商品の情報、第2の利用者のための1又は複数の次発話候補を取得する。翻訳部は、最初の候補となる商品の情報、他の商品の情報、次発話候補について、第1の言語の部分を第2の言語に翻訳する。提示部は、翻訳された前記部分を提示する。受理部は、最初の候補となる商品の選択、他の商品の選択、次発話候補の選択を受理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、異なる言語による接客を支援するための外国語接客支援装置、外国語接客方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ショッピングなどを目的として外国からの観光客が増加している。このような外国語を母語とする観光客は、例えばカタログを持ち込んで自分の欲しい商品を買うようなケースが多いことが知られている。その際、例えば顧客が求める商品の在庫がない場合や販売店の店員が売り出したい商品を勧めたい場合など、店員が顧客の要求をくみ取ることにより、異言語による円滑な接客を行うことが重要となっている。
【0003】
円滑な販売を支援するシステムとしては、例えば、音声入力により顧客の発した音声情報中からキーワードを抽出し、そのキーワード情報に関連付けられた「コスト」「スタイル」「操作性」などの要素の重みに変換し、商品情報を検索し提示する販売支援装置が知られている。しかし、システムに不慣れな顧客が音声入力をすることは現実に難しく、特に異なる母語の顧客の場合、著しく困難である。
【0004】
一方、異なる母語の話者同士の会話において、一方の言語の入力表現を相手の言語に変換し、システムが入力表現に応じたYes/Noや地図などを提示して選択させることで、一方のユーザのみの音声入力による会話を支援する会話支援装置が知られている。しかし、Yes/Noで会話が途切れてしまう場合や、顧客がシステムの提示とは異なるパターンの回答をしたいがその表現手段がなく会話が途切れてしまう場合など、顧客の求める更なる会話へと続かずに円滑にやりとりができないという問題がある。また、顧客の意図する商品や条件を指示のみで伝えようとしたときに、意図する商品の特徴を店員が把握して円滑に商品を提示することが困難であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−119140号公報
【特許文献2】特開2005−222316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援する技術は知られていなかった。
【0007】
本実施形態は、第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援することの可能な外国語接客支援装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援する外国語接客支援装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、翻訳部と、提示部と、受理部とを備える。第1の取得部は、最初の候補となる商品に関する情報を取得する。第2の取得部は、前記最初の候補となる商品に関する情報及び当該商品の商品属性に関する情報に基づいて、前記最初の候補となる商品に関連する1又は複数の他の商品に関する情報と、前記第2の利用者が次に発話する内容の候補となる1又は複数の次発話候補とを取得する。翻訳部は、前記最初の候補となる商品に関する情報、前記他の商品に関する情報及び前記次発話候補についてそれぞれ第1の言語で記述されている部分を第2の言語に翻訳する。提示部は、翻訳された前記部分を提示する。受理部は、前記最初の候補となる商品に関する選択、前記他の商品に関する選択又は前記次発話候補に関する選択を受理する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係る接客支援装置の機能構成例を示すブロック図。
【図2】商品情報サーバが存在する場合のネットワーク構成例を示す図。
【図3】利用イメージ例について説明するための図。
【図4】第1の実施形態に係る接客支援装置の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図5】原言語入力による商品検索画面の初期画面例を示す図。
【図6】原言語入力による商品検索画面の入力結果表示例を示す図。
【図7】商品属性情報と商品属性カテゴリを求める処理手順の一例を示すフローチャート。
【図8】単語−意味カテゴリ辞書の一例を示す図。
【図9】商品情報記憶部のデータの一例を示す図。
【図10】情報提示画面の商品Cを表示した表示例を示す図。
【図11】情報提示画面の商品Cと関連商品と次発話候補とを表示した表示例を示す図。
【図12】図4のステップS7の詳細な処理手順の一例を示すフローチャート。
【図13】関連商品属性情報辞書の一例を示す図。
【図14】次発話候補辞書の一例を示す図。
【図15】第2の実施形態に係る接客支援装置の機能構成例を示すブロック図。
【図16】商品リストの提示例を示す図。
【図17】第2の実施形態に係る接客支援装置の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図18】情報提示画面の商品Cと関連商品と次発話候補とを表示した他の表示例を示す図。
【図19】第3の実施形態に係る接客支援装置の機能構成例を示すブロック図。
【図20】第3の実施形態に係る接客支援装置の処理手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る外国語接客支援装置について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0011】
以下の説明において、本実施形態の外国語接客支援装置を利用する第1の利用者(例えば接客する側である店員等)は第1の言語(例えば日本語)を理解及び(音声入力のために)発話し、第2の利用者(例えば、接客される側である顧客等)は第1の言語とは異なる第2の言語(例えば中国語)を理解する場合を例にとって説明する。
【0012】
なお、以下では、具体例として、商品を販売する店舗の店員が第1の利用者であり、その顧客が第2の利用者であり、商品を販売する際の接客を例に取り、更に商品が電気製品である場合を例にとって説明するが、もちろん、本実施形態はこれに制限されるものではなく、他の商品を販売する際の異言語間のコミュニケーション、電気製品又は他の商品に関連する販売以外のサービスなどに関する異言語間のコミュニケーションなど、異言語間の様々な接客コミュニケーションに適用可能である。
【0013】
また、以下では、具体例として、第1の利用者(以下、上記具体例にならって店員とも呼ぶ)に係る第1の言語が日本語であり、第2の利用者(以下、上記具体例にならって顧客とも呼ぶ)に係る第2の言語が中国語である場合を具体例に取りつつ説明するが、もちろん、第1の言語と第2の言語の組み合わせは、上記例に制限されない。
【0014】
(第1の実施形態)
第1の実施形態において、第1の利用者である店員が、第1の言語による音声入力及びポインティングデバイスなどを利用した指示操作により商品の選択を行い、顧客は第2の言語にて表示された予測される次の発話候補(次発話候補)或いは関連商品に対して、ポインティングデバイスなどを利用した指示操作により選択を行うシステムを想定している。
【0015】
第1の実施形態では、ユーザが想定している商品の初期検索には、(店員が発話する第1言語での)原言語表現による入力を用いて商品検索を行う例について説明する。
【0016】
図1に、第1の実施形態に係る接客支援装置の機能構成例を示す。
【0017】
図1に示されるように、第1の実施形態に従う接客支援装置は、原言語入力部11、商品候補検索部12、商品情報記憶部13、回答生成部14、回答生成知識記憶部15、機械翻訳部16、情報提示部17、回答受理部18、制御部19を有する。
【0018】
制御部19は、接客支援装置全体の制御を司る。
【0019】
商品情報記憶部13は、商品情報を記憶する。
【0020】
回答生成知識記憶部15は、回答生成知識を記憶する。
【0021】
原言語入力部11は、例えば、マイクロフォン(及び音声言語認識機能)を用いて、利用者(ここでは店員である第1の利用者を想定)が第1の言語により発話した、自然言語文又は自然言語文の一部を含む原言語表現を入力するようにしても良い。なお、原言語入力部11の入力方法としては、マイクロフォンによる音声入力に加えて又はその代わりに、キーボード装置(及び仮名漢字変換機能)による文字入力、ペンやタッチパネルによるソフトウェアキーボード入力又は手書き文字入力などの種々の方法を使用又は併用することも可能である(また、これらに制限されない)。
【0022】
原言語入力部11は、詳しくは後述するが、入力された原言語表現から、商品の属性情報となるキーワード(属性情報)及び属性カテゴリを抽出し、これを当該原言語表現とともに出力する。
【0023】
商品候補検索部12は、原言語入力部11により入力される原言語表現を、商品検索に必要な情報を抽出する(例えば、原言語表現を、検索条件の各属性に変換する)。そして、商品候補検索部12は、該情報の全部又は一部(例えば、利用者により選択されたもの)をもとにした検索式によって、商品情報記憶部13から商品に関する情報を検索する。
【0024】
回答生成部14は、回答生成知識記憶部15を適宜参照して、第2の利用者(顧客)について例えば次に発話される可能性が高いと予測される次発話候補及び検索すべき関連商品候補の属性の条件(いずれも第1の言語による)を取得する。
【0025】
ここで、回答生成部14は、関連商品候補の属性については、例えば、或る商品と同じ品名の属性情報を持つ商品について、(a)抽出した属性カテゴリの属性情報と同じ属性情報を持つ(当該或る商品とは)異なる商品という条件、及び、(b)抽出した属性カテゴリの属性情報とは異なる属性情報を持つ商品という条件を取得する。例えば、或る商品が「銀色の炊飯器C」である場合に、(a)は「炊飯器C以外の銀色の炊飯器」であり、(b)は「銀色以外の色の炊飯器」である。
【0026】
この場合、商品候補検索部12は、各条件に該当する商品をそれぞれ検索する。
【0027】
このようにして得られる次発話候補及び関連商品候補を回答候補として出力する。
【0028】
機械翻訳部16は、例えば、原言語入力部11を介して(例えば店員により)第1の言語で入力される原言語表現と、回答生成部14により出力される第1の言語での商品候補の情報と次発話候補の表現を、それぞれ、第2の言語に機械翻訳する。また、機械翻訳部16は、例えば、(例えば顧客により選択され店員又は顧客自身により)回答受理部18を介して指示操作される(第2の言語による)次発話候補を、第1の言語に機械翻訳する。なお、機械翻訳は、例えば、市販のパッケージソフトや携帯端末のアプリケーションなどの機能として実現されても良いが、これに制限されない。
【0029】
情報提示部17は、例えば、機械翻訳部16により第2の言語に翻訳された(店員の)原言語表現と商品候補の情報と次発話候補などの様々な情報を画面に表示する。なお、情報提示部17は、例えば、第2の言語に翻訳された表現の全部又は一部について、更に、その表現に対応する第1の言語による表現を併記しても良い。
【0030】
情報提示部17は、液晶ディスプレイであっても良いし、更に、回答受理部18においてタッチペンなどによる入力を利用する場合にタッチパネル型のものであっても良いが、これらに制限されない。また、情報提示部17は、スピーカー206からの音声出力を併用しても良い。
【0031】
回答受理部18は、利用者(例えば店員又は顧客)が画面に出力された商品候補又は次発話候補から相手に伝えたい回答を選択する。
【0032】
回答受理部18は、例えば、(タッチパネル及び)タッチペン若しくは利用者の指を利用し又はマウスなどの他のポインティングデバイスを利用するなどして、利用者(ここでは店員である第1の利用者を想定)が表示画面上で所望の指示を行い、これを検出することによって、回答を受理するようにしても良い。なお、それに加えて又はその代わりに、音声入力、キー入力、手書き文字入力など他の方法を使用又は併用することも可能である。
【0033】
なお、本実施形態の接客支援装置は、ネットワーク接続機能を持たない装置であっても良いし、無線と有線の一方又は両方によるネットワーク接続機能を持つ装置であっても良い。また、本接客支援装置は、汎用計算機を利用したものであっても良いし、専用に作られた装置であっても良い。また、本接客支援装置は、店員が携帯できるものであっても良いし、据え置き型のものであっても良い。もちろん、本接客支援装置は、それらに制限されない。
【0034】
また、接客支援装置がネットワーク接続機能を持つ場合に、商品候補検索部12及び商品情報記憶部13の部分が、接客支援装置本体側にあっても良いし、商品候補検索部12が本体側にあり、商品情報記憶部13の部分がネットワーク上にあっても良いし、商品候補検索部12及び商品情報記憶部13の部分が、ネットワーク上にあっても良い。
【0035】
また、上記の場合において、図2に例示するようにネットワーク8上に商品情報サーバ2を設け、この商品情報サーバ2に、商品情報記憶部13、又は、商品候補検索部12及び商品情報記憶部13を備え、この商品情報サーバ2を、複数の外国語接客支援装置1で共有するようにすることも可能である。なお、図中、102は有線接続を示し、101は無線接続を示す。
【0036】
これらの点は、商品候補検索部12及び商品情報記憶部13だけでなく、回答生成部14及び回答生成知識記憶部15についても同様である。
【0037】
図3に、本実施形態を適用した接客支援装置の利用イメージの一例を示す。
【0038】
図3は、第1の言語として日本語を用いる第1の利用者である店員201と第2の言語として中国語を用いる第2の利用者である顧客202とが利用する様子を表している。店員201は、例えばマイク203(原言語入力部11)から音声で商品に関する情報を入力し、また、例えば表示画面205(情報提示部17)に提示される商品をペン204(回答受理部18)により選択するなどの操作を行い、一方、顧客202は、表示画面205に提示される商品候補や次発話候補といった回答候補をペン204により選択するなどの操作を行うことによって、接客コミュニケーションが行われる様子を示している。翻訳結果は、例えば、表示画面205に表示されるとともに、スピーカー206から音声で出力されても良い。なお、このデバイス構成は一例であり、例えば前述のように、店員の入力はマイクだけでなくペンによる手書き文字入力などでも良く、その他にも、入力方法、出力方法などについて、種々のバリエーションが可能である。
【0039】
図4に、第1の実施形態の接客支援装置(の制御部19)の処理手順の一例を示す。
【0040】
始めに、例えば、顧客が第2の言語により記述され商品の写真が掲載された商品カタログを用い、そのカタログにて所望の商品(以下、商品Cと呼ぶ)を店員に指示したとする。なお、本例では、商品Cは、説明の便宜上、○○というブランドの銀色の炊飯器であるものとする。
【0041】
ステップS1において、情報提示部17は、初期画面を接客支援装置の表示画面(例えば、図3の205)に表示する。
【0042】
図5に、言語入力による商品検索画面の初期画面の一例を示す。図5の初期画面は、原言語表現の入力結果301、音声認識のための発話ボタン302、商品検索のための検索ボタン303、原言語表現の入力結果を検索条件の各属性に変換した条件304、その変換された条件を以降の検索で確定することを指定するフィールド305を有する。図5の例では、属性情報304として、「品名」「ブランド名」「型番」「色」「発売年」が例示されているが、これに制限されない。
【0043】
ステップS2において、店員は、顧客から指示された商品Cについて、原言語(例えば日本語)によって、例えばその型番やブランド名などを含む自然文又はその一部(入力文A)で入力し、原言語入力部11にて入力文Aを受理する。
【0044】
例えば、図5の初期画面において、店員が発話ボタン302を押して、「○○の炊飯器」(なお、個の例では、○○には特定のブランド名が入る)と発話することによって音声入力を行い、この結果、「○○の炊飯器」という音声認識結果が得られる。そして、この音声認識結果「○○の炊飯器」が図6の入力結果301に表示される。
【0045】
ステップS3において、商品候補検索部12は、入力文A「○○の炊飯器」から、検索のための商品の属性情報304として、品名「炊飯器」及びブランド名「○○」(属性情報B)を抽出する。
【0046】
図7に、商品属性情報と商品属性カテゴリを求める処理手順の一例を示す。なお、図7の処理は、商品候補検索部12が行っても良いし、その代わりに原言語入力部11が行っても良い。
【0047】
まず事前に、商品情報記憶部13に含まれている商品の属性情報及び属性カテゴリを、回答生成知識記憶部15中の単語−意味カテゴリ辞書104に登録しておく。図8に、単語−意味カテゴリ辞書を示す。この例では、単語−意味カテゴリ辞書は、各エントリーが属性情報に対応する見出しと属性カテゴリに対応する意味カテゴリとのペアで構成される。
【0048】
ステップS101では、入力文を単語ごとに区切る。例えば、入力文A「○○の炊飯器」であれば、「○○」「の」「炊飯器」といった単語が得られる。この処理には例えば一般に形態素解析と呼ばれる処理が使用できる。
【0049】
ステップS102では、単語−意味カテゴリ辞書104を参照し、文を構成する各単語について意味カテゴリを求める。例えば、入力文A「○○の炊飯器」からは、図8の辞書より、「○○」について「ブランド名」という意味カテゴリ(商品の属性カテゴリ)、「炊飯器」について「品名」という意味カテゴリがそれぞれ得られる。
【0050】
また、例えば、「この銀色の炊飯器ですか?」という入力に対しては、「色、品名」という意味カテゴリが取得できる。
【0051】
そして、ステップS103では、取得した商品の属性カテゴリと属性カテゴリが付与された単語を商品の属性情報として出力する。入力文A「○○の炊飯器」の例については、「ブランド名」という属性カテゴリの「○○」という属性情報及び「品名」という属性カテゴリの「炊飯器」という属性情報を出力する。この例では「○○」と「炊飯器」を属性情報Bとする。
【0052】
なお、例えば、「この銀色の炊飯器ですか?」という入力に対しては、「色」属性カテゴリの「銀色」という属性情報及び「品名」属性カテゴリの「炊飯器」という属性情報を出力する(この例では「銀色」と「炊飯器」が属性情報Bとなる)。
【0053】
属性情報Bは、図6の例の場合、商品の属性情報304の該当する欄に表示される。図6は、入力文A「○○の炊飯器」から得られた品名「○○」とブランド名「炊飯器」が表示されている。
【0054】
ステップS4では、商品候補検索部12は、入力文A「○○の炊飯器」の例について、属性情報B「○○」及び「炊飯器」により、商品情報記憶部13から条件に適する商品を検索する。
【0055】
なお、例えば、「この銀色の炊飯器ですか?」という入力に対しては、「銀色」と「炊飯器」により商品検索を行う。
【0056】
図9に、商品情報記憶部13のデータの一例を示す。図9の例は、各エントリーが、「型番」、「品名」、「ブランド名」、「色」、「発売年」といった商品の属性カテゴリからなり、それらに各々の具体的な商品の属性情報が登録されている。
【0057】
商品候補検索部12は、このようなデータベースに対して、例えばSQLやXQueryなどの方法で問い合わせを行うことで商品の検索を実行する。
【0058】
なお、図6の例の場合、利用者は、表示された属性情報304のうち、検索に使用するものを、それに対応するフィールド305をチェック等して選択することによって、確定させることができる。例えば、図6のように、属性情報304として品名「炊飯器」とブランド名「○○」が表示されている場合に、商品Cの品名が「炊飯器」であるということは、顧客の提示したカタログから自明であるとして、品名についてのみ確定フィールド305を選択することで、「炊飯器」という品目を確定情報として商品検索を行うことが可能である。
【0059】
例えば、図9の商品情報の例において、品名「炊飯器」で検索を行った場合に、型番「RC−10VV」「RC−18VVD」「AA−1E」の炊飯器の商品情報などが得られる。
【0060】
なお、ステップS4の商品検索の結果は、例えば、表示画面に表示されても良い。また、商品検索の結果の表示方法或いは表示以外の出力方法には、どのような方法を用いても構わない。
【0061】
ステップS5では、店員は、表示された商品検索結果(図示せず)を閲覧するなどし、その結果、顧客の示した商品Cが商品検索結果に存在した場合(例えば、上記の型番「RC−10VV」の炊飯器が商品Cである場合)には、商品Cを選択する。
【0062】
商品Cが選択されると、表示画面(情報提示画面)の内容を、接客用に更新して、例えば図10に示されるように、選択された商品(最初の候補となる商品)C(803)が表示された状態にする。なお、図10中、801及び802は、それぞれ、図5中の原言語表現の入力結果301及び音声認識のための発話ボタン302と同様である。なお、図10は、基本的には第1の利用者が使用し、後で説明する図11のような状態になってから第2の利用者に提示することを想定しているが、もちろん、これに制限されない。
【0063】
なお、商品Cが存在した場合には、処理は、ステップS6へ進む。
【0064】
また、商品Cが存在しなかった場合には、処理は、ステップS2へと戻る。
【0065】
さて、ステップS5で商品Cが選択されると、ステップS6では、店員は、質問又は説明などを、原言語表現(入力文D)として音声入力し、これを原言語入力部11にて受理する。
【0066】
例えば、上記例のように検索結果(図示せず)において商品Cを顧客の意図した商品として店員が選択し、図10に例示する表示例において商品C(803)が表示された状態で、発話ボタン(802)を押して、質問「この銀色の炊飯器ですか?」を入力するものとする。入力された質問は、質問入力フィールド(801)に表示される。なお、その際に、図中804に例示するように、話者を示す(第1の言語による)「店員」及びその(第1の言語による)発話内容「この銀色の炊飯器ですか?」が第2の言語(この例では中国語)に翻訳されて表示されても良い。
【0067】
そして、商品候補検索部12(又は原言語入力部11)は、入力文D「この銀色の炊飯器ですか?」から、前述と同様にして、「銀色」という商品の属性情報E1と「色」という属性カテゴリE2を抽出する。なお、ここでの具体例では、「炊飯器」という品名はステップS4で既に確定されているため、以降の処理には利用しないものとする。
【0068】
ステップS7では、回答生成部14は、入力文Dから抽出した属性情報E1、属性カテゴリE2を用いて、次発話候補辞書から、顧客が次に回答するであろう次発話候補808(次発話文F)と、属性情報E1以外の属性カテゴリE2(上記例では「銀色」以外の「色」)に関連する属性情報806(属性情報G)(例えば、「黒」、「茶色」、「白」など)を求める。
【0069】
図12に、ステップS7の詳細な処理手順の一例を示す。
【0070】
図13に、関連商品属性情報辞書903の一例を示す。この例では、各エントリーが、商品の属性情報から取得できる意味カテゴリである「属性情報カテゴリ」と、それに対応する1又は複数の「商品属性情報」とのセットで記述される。
【0071】
図14に、次発話候補辞書904の一例を示す。この例では、各エントリーが「属性情報カテゴリ」、次発話候補の文の「ID」、「次発話候補」と「頻度」とのセットで記述される。
【0072】
ステップS201では、ステップS6で得られた「色」という商品の属性カテゴリE2とそれに対応する「銀色」という商品の属性情報E1を用いて、回答生成知識記憶部15中の関連商品情報として、関連商品属性情報辞書903から「黒」、「茶色」、「白」といった銀色以外の色の属性情報を取得する。
【0073】
例えば、関連商品属性情報辞書903から取得した商品の属性情報「黒」、「茶色」、「白」、「銀色」などと、ステップS6で取得した商品の属性情報「銀色」を付き合わせることで、同一の属性カテゴリ「色」に含まれる他の属性情報G「黒」、「茶色」、「白」などを取得できる。
【0074】
ステップS202では、商品属性カテゴリE2を用いて、次発話候補辞書904から、次発話候補を取得する。
【0075】
例えば、「色」という属性カテゴリが入力された場合は、「その他のブランドは?」、「おすすめの商品は?」などの次発話候補群Fが、ID「00001」、「00002」や、今まで選択された頻度「480」回、「232」回と共に、回答候補として出力される。
【0076】
ステップS8では、商品Cに関連する商品を商品情報記憶部13から属性情報E1と属性情報Gを用いて絞込み、それぞれの属性情報に該当するする商品候補群Hを取得する。
【0077】
例えば、ステップS4にて品名「炊飯器」は確定されている属性情報であることがわかっているので、店員の顧客が重視していると予想した属性情報E1「銀色」及び属性カテゴリE2を軸に商品Cの属性カテゴリ「色」が異なる商品群の取得、及び他の「銀色」の商品群を取得する。
【0078】
なお、例えば、図11の例については、属性カテゴリE2の属性カテゴリについての他の情報が検索され、その検索結果の全部又は一部が、後述するステップ10において、図中805に表示される(例えば、ブランド「○○」にかかわらずに銀色以外の色の炊飯器が表示される)。また、属性情報E1と同じ属性情報及びその商品情報が検索され、その検索結果の全部又は一部が図中807に表示される(例えば、ブランド「○○」にかかわらずに商品C以外の銀色の炊飯器が表示される)。
【0079】
なお、ブランドが「○○」に確定されている場合には、図中805には、ブランド「○○」の銀色以外の色の炊飯器が表示され、図中807には、ブランド「○○」の商品C以外の銀色の炊飯器が表示される。
【0080】
ステップS9では、機械翻訳部16は、入力文D、次発話文候補群F及び商品候補群Hの情報を、第2言語に翻訳する。
【0081】
例えば、図11の例では、入力文D「この銀色の炊飯器ですか?」を次のように翻訳する。
【表1】

【0082】
また、例えば、次発話文F「その他のブランドは?」、「おすすめの商品は?」、「安い商品は?」、「中国語話者を呼んで下さい」をそれぞれ次のように翻訳する。
【表2】

【0083】
また、例えば、商品候補群Hの情報としては「違う色の商品」、「銀色の商品」をそれぞれ次のように翻訳する。
【表3】

【0084】
ステップS10では、情報提示部17は、翻訳結果及び商品の画像データなどをその表示画面に表示する。
【0085】
なお、次発話候補群Fは、次発話候補辞書904から取得した頻度を基にソートを行う。
【0086】
また、図中806のように、属性情報G及び「その他」などを第2言語に翻訳して表示したボタンを設けても良い。
【0087】
ステップS11では、顧客が回答候補から選択した回答Iを回答受理部18にて受理する。
【0088】
ステップS11で顧客が回答候補として次発話候補を選択した場合(ステップS12でYes)は、ステップS13にて図14の次発話候補辞書904中の「頻度」の値が更新される。
【0089】
ステップS14では、機械翻訳部16は、回答Iが商品であれば商品情報を翻訳し、次発話候補であればその表現を翻訳する。
【0090】
ステップS15では、情報提示部17は、上記翻訳結果をその表示画面上に提示する。
【0091】
ステップS16において、ステップS11で選択された回答Iが商品決定以外の場合は、ステップS6へと戻って処理を継続することができる。
【0092】
一方、商品決定の場合は、この処理を終了しても良い。
【0093】
なお、ステップS14で翻訳を行う代わりに、翻訳前のもととなった第1言語を保持しておいても良い。
【0094】
また、表示画面上において、第1言語と第2言語を併記して提示を行っても良いし、また、第2言語のみで提示を行っても良いし、それらを適宜使い分けても良い。
【0095】
また、例えば、上記に加えて、店員のための何らかの情報を、第1言語のみで表示しても良い。
【0096】
本実施形態によれば、第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援することができる。例えば、第1の利用者の発話中から抽出した商品の属性情報と第1又は第2の利用者により選択された商品情報とを連携させることによって、第2の利用者の求める商品の候補や属性情報を第1の利用者が理解し関連商品候補を提示することで、第2の利用者が指示のみで円滑な接客活動を支援することができる。更に、例えば、店員と顧客が母語の異なる場合に、店員の説明や質問を翻訳するだけでなく、店員の説明や質問の内容と選択された商品とを組み合わせて顧客の回答を推測して候補を提示し、顧客が候補から選択して回答できるようにすることで、Yes/Noで回答が途切れてしまう店員の質問に対しても、店員が顧客の具体的な要求を把握できるようになるなど、様々な利点がある。
【0097】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図15〜18を参照しながら、第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0098】
第2の実施形態は、第1の実施形態の初期状態の商品の表示方法が異なる例である。
【0099】
図15に、第2の実施形態に係る接客支援装置の機能構成例を示す。第1の実施形態の構成例(図1)に対して、更に、商品リスト生成部20を備えるものである。
【0100】
商品リスト生成部20は、店員が予め何らかの基準で用意した商品のリストを提示するものである。
【0101】
本実施形態では、商品リスト生成部20により異なる例を説明する。
【0102】
図17に、第2の実施形態に係る接客支援装置の処理手順の一例を示す。
【0103】
ステップS301では、始めに顧客が求めているであろう品目を設定する。例えば、GPSなどの位置測位手段を用いた売り場の特定による方法や、接客支援装置の表示画面(例えば、図3の205)に品目のリストを提示して選択する方法など、設定方法は問わない。
【0104】
ステップS302では、図16に示した商品リスト表示提示部20による画面出力の一例を提示する。これは、商品情報記憶部13から商品の人気や売り出したい商品など何らかの基準で、予め店員が作成した商品リストである。
【0105】
図16の例では、表示エリア1301に、次のようにリストの題名が表示されている。
【表4】

【0106】
また、表示エリア1302には、その基準で選ばれた商品リストとその選択ボタンが、表示エリア1303にはその他の顧客の次発話候補が表示されている。
【0107】
ステップS303では、提示された商品リストから顧客または店員が回答を選択する。
【0108】
ステップS304で、選択された回答が商品だった場合は、処理は終了し、商品でなかった場合は、ステップS302へと戻る。以降は、図4のステップS6へと処理を継続する。
【0109】
例えば、顧客が提示された商品リストから次の選択肢を選択したとする。
【表5】

【0110】
次に、店員が「二位」のボタンを押す。このときの表示状態は、例えば図10と同様とする。ここで、図10の発話ボタン801を押して、「こちらの○○ブランドの炊飯器がお勧めです」と発話したとき、図18のような商品提示を行う。
【0111】
なお、図18中、815は、同じブランドの他の商品を提示し、817は、違うブランドの商品を提示し、816は、各ブランド名を提示する。また、818は、次発話候補である。
【0112】
それ以降の関連商品の提示方法などの処理は第1の実施形態と同様である。
【0113】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、図19,20を参照しながら、第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0114】
第3の実施形態は、第1の実施形態とは、顧客の所望する商品情報の入力方法が異なる例である。
【0115】
図19に、第3の実施形態に係る接客支援装置の機能構成例を示す。第1の実施形態の構成例(図1)に対して、更に、画像情報入力部21を備えるものである。
【0116】
画像情報入力部21は、例えば顧客が持参したカタログなどの商品の画像情報及び画像中の文字列情報を所望の商品の情報として抽出することで、接客対話を開始する。例えば、カメラやスキャナーなどのデバイスによって、色や形状などの画像特徴及び画像中の文字列情報を取得する。
【0117】
本実施形態では、画像情報入力部21により異なる例を説明する。
【0118】
図20に、第3の実施形態に係る接客支援装置の処理手順の一例を示す。
【0119】
ステップS401では、画像情報入力部21にて顧客の持つカタログ中の商品画像Aを取得する。
【0120】
ステップS402では、取得した商品画像Aから色や形状などの画像特徴の情報、及び画像中に含まれている文字列の情報を抽出する。文字列の情報の抽出は一般にOCR(Optical Character Recognition)と呼ばれる処理で、市販のパッケージソフトや携帯端末のアプリケーションなどの機能として実現されているものである。
【0121】
ステップS403では、カタログ中の商品画像A中に文字列情報が含まれているかを判断する。
【0122】
文字列情報が含まれている場合は、ステップS404にて、(顧客の持参するカタログは第2言語で記述されていることが想定されるので)機械翻訳部16にてそれらの文字列を第1言語に翻訳する。
【0123】
例えば、商品画像A中に第二の言語で次のように記載されているものとする。
【表6】

【0124】
この場合、「東○」と第一の言語に翻訳する。
【0125】
ステップS405では、ステップS402で取得した色や形状などの画像特徴の情報と、ステップS404で得られた第1言語で表現された文字列情報とを用いて、商品画像Aに類似する商品群を商品情報記憶部13から取得する。
【0126】
ステップS406では、情報提示部17は、得られた商品群を、その表示画面にリスト表示する。
【0127】
ステップS407では、商品リスト中から顧客の提示したカタログ中の商品Cを選択されたものを回答受理部18にて受理する。
【0128】
ステップS408では、所望の商品Cがリストに存在しない場合は、ステップS1へ戻り、存在する場合は、ステップS6へと処理を継続する。
【0129】
それ以降の処理は第1の実施形態と同様である。
【0130】
また、上述の実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態の外国語接客支援装置による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述の実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、またはこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータまたは組み込みシステムが読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態の外国語接客支援装置と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合または読み込む場合はネットワークを通じて取得または読み込んでもよい。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
【0131】
なお、本実施形態におけるコンピュータまたは組み込みシステムは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0132】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0133】
1…外国語接客支援装置、2…商品情報サーバ、8…ネットワーク、11…原言語入力部、12…商品候補検索部、13…商品情報記憶部、14…回答生成部、15…回答生成知識記憶部、16…機械翻訳部、17…情報提示部、18…回答受理部、19…制御部、20…商品リスト生成部、21…画像情報入力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援する外国語接客支援装置であって、
最初の候補となる商品に関する情報を取得するための第1の取得部と、
前記最初の候補となる商品に関する情報及び当該商品の商品属性に関する情報に基づいて、前記最初の候補となる商品に関連する1又は複数の他の商品に関する情報と、前記第2の利用者が次に発話する内容の候補となる1又は複数の次発話候補とを取得するための第2の取得部と、
前記最初の候補となる商品に関する情報、前記他の商品に関する情報及び前記次発話候補についてそれぞれ第1の言語で記述されている部分を第2の言語に翻訳するための翻訳部と、
翻訳された前記部分を提示するための提示部と、
前記最初の候補となる商品に関する選択、前記他の商品に関する選択又は前記次発話候補に関する選択を受理するための受理部とを備えたことを特徴とする外国語接客支援装置。
【請求項2】
前記第1の言語による原言語を入力するための原言語入力部を更に備え、
前記第1の取得部は、複数の商品に関する情報を記憶する商品情報記憶部から、前記原言語入力部により入力された前記第1の言語による原言語に基づいて得られる条件を満たす商品に関する情報を抽出し、該抽出した商品に関するリストを提示し、該提示したリストのうちで前記第1又は第2の利用者により選択された商品を、前記最初の候補となる商品とすることを特徴とする請求項1に記載の外国語接客支援装置。
【請求項3】
商品の品目を指定するための指定部を更に備え、
前記第1の取得部は、前記指定部により指定された前記品目について予め作成された商品に関するリストを提示し、該提示したリストのうちで前記第1又は第2の利用者により選択された商品を、前記最初の候補となる商品とすることを特徴とする請求項1に記載の外国語接客支援装置。
【請求項4】
画像情報を入力するための画像情報入力部を更に備え、
前記第1の取得部は、複数の商品に関する情報を記憶する商品情報記憶部から、前記画像情報入力部により入力された前記画像情報に基づいて得られる条件を満たす商品に関する情報を抽出し、該抽出した商品に関するリストを提示し、該提示したリストのうちで前記第1又は第2の利用者により選択された商品を、前記最初の候補となる商品とすることを特徴とする請求項1に記載の外国語接客支援装置。
【請求項5】
前記第1の言語による原言語を入力するための原言語入力部を更に備え、
前記商品属性に関する情報は、前記原言語入力部により入力された前記第1の言語による原言語に基づいて指定されることを特徴とする請求項1に記載の外国語接客支援装置。
【請求項6】
前記商品属性に関する情報は、特定の属性カテゴリであり、
前記第2の取得部は、属性カテゴリと次発話候補と前記受理部を介して選択された頻度とを含む次発話候補エントリーを複数記憶する次発話候補記憶部から、前記特定の属性カテゴリに対応する1又は複数の次発話候補及び頻度を取得し、
前記提示部は、取得された前記次発話候補を、取得された前記頻度に基づいて提示することを特徴とする請求項1に記載の外国語接客支援装置。
【請求項7】
前記提示部により提示された前記次発話候補のうちのいずれかが前記受理部を介して選択された場合には、当該選択された前記次発話候補に対応して前記次発話候補記憶部に記憶されている前記頻度を更新することを特徴とする請求項6に記載の外国語接客支援装置。
【請求項8】
前記商品属性に関する情報は、特定の属性カテゴリに対する特定の属性情報であり、
前記第2の取得部は、予め定められた複数種類の属性カテゴリの各々について属性情報が登録された商品情報エントリーを複数記憶する商品情報記憶部から、前記最初の候補となる商品の品名に係る属性カテゴリについて登録された属性情報及び前記特定の属性カテゴリに対する特定の属性情報に基づいて、前記最初の候補となる商品に関連する1又は複数の他の商品に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の外国語接客支援装置。
【請求項9】
前記第2の取得部は、前記商品情報記憶部に記憶された商品情報エントリーのうちから、前記最初の候補となる商品の品名に係る属性カテゴリについて登録された属性情報と同一の属性カテゴリの属性情報が登録され且つ前記特定の属性カテゴリについて前記特定の属性情報とは異なる属性情報が登録された商品情報エントリーの全部又は一部と、前記最初の候補となる商品の品名に係る属性カテゴリについて登録された属性情報と同一の属性カテゴリの属性情報が登録され且つ前記特定の属性カテゴリについて前記特定の属性情報と同一の属性情報が登録された商品情報エントリーであって前記最初の候補となる商品に係る商品情報エントリー以外のものの全部又は一部とのうちの少なくとも一方を、前記最初の候補となる商品に関連する他の商品に関する情報として取得することを特徴とする請求項8に記載の外国語接客支援装置。
【請求項10】
特定の属性カテゴリは、色に係る属性カテゴリであり、前記特定の属性情報は、特定の色を示す情報であり、
前記第2の取得部は、前記商品情報記憶部に記憶された商品情報エントリーのうちから、前記最初の候補となる商品の品名に係る属性カテゴリについて登録された属性情報と同一の品名に係る属性カテゴリの属性情報が登録され且つ色に係る属性カテゴリについて前記特定の色とは異なる色を示す情報が登録された商品情報エントリーの全部又は一部と、前記最初の候補となる商品の品名に係る属性カテゴリについて登録された属性情報と同一の品名に係る属性カテゴリの属性情報が登録され且つ色に係る属性カテゴリについて前記特定の色と同一の色を示す情報が登録された商品情報エントリーであって前記最初の候補となる商品に係る商品情報エントリー以外のものの全部又は一部とのうちの少なくとも一方を、前記最初の候補となる商品に関連する他の商品に関する情報として取得することを特徴とする請求項9に記載の外国語接客支援装置。
【請求項11】
第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援する外国語接客支援方法であって、
最初の候補となる商品に関する情報を取得するための第1の取得部と、
前記最初の候補となる商品に関する情報及び当該商品の商品属性に関する情報に基づいて、前記最初の候補となる商品に関連する1又は複数の他の商品に関する情報と、前記第2の利用者が次に発話する内容の候補となる1又は複数の次発話候補とを取得するための第2の取得部と、
前記最初の候補となる商品に関する情報、前記他の商品に関する情報及び前記次発話候補についてそれぞれ第1の言語で記述されている部分を第2の言語に翻訳するための翻訳部と、
翻訳された前記部分を提示するための提示部と、
前記最初の候補となる商品に関する選択、前記他の商品に関する選択又は前記次発話候補に関する選択を受理するための受理部とを備えたことを特徴とする外国語接客支援方法。
【請求項12】
第1の言語を使用する第1の利用者と第2の言語を使用する第2の利用者との間で行われる接客に関する会話を支援する外国語接客支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
最初の候補となる商品に関する情報を取得するための第1の取得部と、
前記最初の候補となる商品に関する情報及び当該商品の商品属性に関する情報に基づいて、前記最初の候補となる商品に関連する1又は複数の他の商品に関する情報と、前記第2の利用者が次に発話する内容の候補となる1又は複数の次発話候補とを取得するための第2の取得部と、
前記最初の候補となる商品に関する情報、前記他の商品に関する情報及び前記次発話候補についてそれぞれ第1の言語で記述されている部分を第2の言語に翻訳するための翻訳部と、
翻訳された前記部分を提示するための提示部と、
前記最初の候補となる商品に関する選択、前記他の商品に関する選択又は前記次発話候補に関する選択を受理するための受理部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−203861(P2012−203861A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70798(P2011−70798)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】