説明

外形断面円形状部材積載用スペーサ

【課題】パイプを積載する際に、パイプ同士の間に配置してパイプ間の間隙を確保するスペーサを得る。
【解決手段】 パイプ2を複数段に積載する際に隣接するパイプ2の外周面間に配置するスペーサ1であって、中央部から互いに角度を有して3方向に伸長する3つの片部1a…1aによりY字状の形状に構成され、前記片部1a…1aの間にパイプ2を位置させ、前記片部1aにパイプ外周面を当接させるものであり、各パイプ2の品質を損なわずに、作業労力、作業時間、部材費、積載容積を低減したパイプ積載用スペーサ1を提供することができる。
なお、パイプの外径をD、パイプに外接する側の片部の辺の長さLとして、L≦D/√3を満たすのが望ましい。さらに、片部の厚さをtとして、t>D(2/√3−1)を満たすのが望ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプ等の外形断面円形状部材を積載する際に、パイプ等同士の間に配置してパイプ等間の間隙を確保する外形断面円形状部材積載用スペーサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にパイプ等の外形断面円形状部材を積載する際には、従来より、省スペースで安定した積載が可能な俵積み方法が多く用いられている。そして、俵積みの多くの場合には、パイプ同士を接触させて積み上げており、パイプの運搬に際しては、吊り金具等の金属製の部品をパイプ開口部に掛けて吊り上げ移動させている。
【0003】
しかし、鉄の鋼材の表面をステンレスやNi合金で被覆されたクラッドパイプ等は、製品の品質を損なわないためにパイプ表面に損傷を与えることは避けなければならない。パイプに損傷を与えれば、強度の低下、パイプの形状の変化、被覆や塗装の剥離等が生じ、被覆や塗装の剥がれは錆や腐食の要因ともなる。したがって、このようなクラッドパイプ等では、パイプ同士を直接接触した状態で積載することは困難である。
また、上記クラッドパイプ等の開口端部においても、パイプ同士の溶接を良好に行う等のためには、凹凸がなく内外被覆の剥離がない状態を維持する必要がある。さらに、被覆されたパイプの場合、保護のために開口端部付近をキャップ等で覆う場合もあり、このようなパイプの運搬時には両開口端部に吊り金具を掛けて荷役をすることができない。
【0004】
上記のように内外表面の品質保持が必要なストレート形状の大型クラッドパイプ等を積載する例を以下に説明する。図9は、パイプ2を運搬船内等に敷き詰めた状態を示すものである。
パイプ2の積載においては、運搬船内等に積載領域を確保し、該領域の床面及び両側方に床材10と側壁11、11とを設置する。これら床材10および側壁11には、パイプ表面を損傷させないように木材などが用いられる。またパイプの移動に際しては、パイプを損傷させない素材の吊り上げ用ベルトを用いた天秤吊り具が用いられる。
【0005】
前記天秤吊り具を用いて前記積載領域に移動、配置したパイプ2は、パイプ間に、T字状のスペーサ(以下T字スペーサという)12が配置される。このT字スペーサ12の配置においては、垂直片が隣接するパイプ間に位置し、水平片が両パイプ上に亘って位置する。これにより隣接するパイプ間の間隙が確保される。さらにこのパイプ2が回転しないように、パイプ2と床材10との間に歯止め材13を配置し釘などによって固定する。なお、パイプ2が正確に配置されず、パイプ2、2間に大きな隙間が生じてしまった場合には、その隙間に木材を押し入れてパイプ2を安定させる。さらにパイプ2を段に渡って積載する際には、上段にパイプ2を積み上げる前に、積載されているパイプ2…2の上面に長尺な敷居材14を敷いて上下段のパイプ同士の隙間を確保する。そして該敷居材14上にも上記と同様にしてパイプ2…2を敷き詰め、パイプ2、2間にT字スペーサ12…12を配置する。またパイプ2と敷居材14との間にも、上記と同様に歯止め材13の配置および固定作業を行う。これら行程を繰り返すことによって、パイプを多段に積載することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来の方法では、T字スペーサ12を設置することで隣接するパイプ同士が接触しないようにできるものの、歯止め材13、敷居材14等の木材を大量に必要とする。また、これらの木材を配置する作業にも多大な労力と時間を必要とする。
しかも、各段の敷居材14の厚み分が加算されるため、俵積み方法よりも積載高さが増して作業に困難性が伴うとともにスペース効率も良好ではない。また、歯止め材のみでは横方向の固定が十分ではなく、荷崩れ防止のために数段ごとにワイヤーロープなどで繋索することが必要で作業負担を増大させる原因になっている。
【0007】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、パイプ等の外形断面円形状部材表面の損傷を防止し、かつ、作業労力、作業時間、部材費、積載容積の低減、船舶航行の安全不安の低減等を実現することができる外形断面円形状部材積載用スペーサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の外形断面円形状部材積載用スペーサのうち、請求項1記載の発明は、複数の外形断面円形状部材を積載する際に隣接する前記外形断面円形状部材同士の外周面間に配置するスペーサであって、中央部から互いに角度を有して3方向に伸長する3つの片部によりY字状の形状に構成され、前記片部と片部の間に外形断面円形状部材を位置させて、該片部に外形断面円形状部材外周面を当接させるものであることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の外形断面円形状部材積載用スペーサの発明は、請求項1の発明において、前記外形断面円形状部材の外径をDとして、前記各片部において前記外形断面円形状部材に外接する側の辺の長さLが下記式(1)を満たすことを特徴とする。
L≦D/√3 …(1)
【0010】
請求項3に記載の外形断面円形状部材積載用スペーサの発明は、請求項1または2の発明において、前記外形断面円形状部材の外径をD、前記片部を挟んで該片部にそれぞれ外接する2本の外形断面円形状部材間の間隙を確保する片部の厚さをtとして、下記式(2)を満たすことを特徴とする。
t>D(2/√3−1) …(2)
【0011】
すなわち本発明によれば、3方向に伸長する3つの片部によりY字状の形状に構成され、その一つの片を縦方向にして隣接する外形断面円形状部材間に配置することで、隣接する外形断面円形状部材同士を接触させることなく配置することができる。他の2つの片部は、上記の隣接する外形断面円形状部材の上方に配置し、前記外形断面円形状部材の上面側に2つの片部の下面を当接させる。該2つの片部の上面側で挟まれるように他の外形断面円形状部材を設置することで、上方側の外形断面円形状部材を下方側の外形断面円形状部材と接触させることなく配置することができ、しかも上方側の外形断面円形状部材は、上記2つの片部によって安定して支持される。上記設置方法を繰り返すことで多数の外形断面円形状部材を俵積みの状態で安定して積載することができる。
【0012】
なお、本発明のスペーサは外形断面円形状部材3本の外周面に当接し、配置されるものであるので、該スペーサは3方向に伸長する片部によりY字状の形状に構成され、それらの3方向の片部間の角度はそれぞれ120度で形成されることが望ましい。また、取り回しが容易なように3片を同じ長さにするのが望ましい。
【0013】
また、外形断面円形状部材が積載される際、上記スペーサの片部が長すぎると、各部に配置されたスペーサ同士が接触して外形断面円形状部材の配置の妨げになる。そこで、各片部の長さを規制することで、隣接するスペーサの片部同士が干渉しないように構成するのが望ましい。以下に、その規制条件について、外形断面円形状部材としてパイプを用いたものについて図6に基づき説明する。
【0014】
スペーサ1の各片部1a…1aにおいてパイプに外接する側の辺1bの長さをLとして、該スペーサ1を外径Dのパイプ2に外接させるものとする。本発明のスペーサの各片1a…1aは通常、互いに120度の角度間隔を有して構成されることから、パイプに外接する仮想的な正六角形の1辺の長さが上記辺Lの最大長さになる。これをL(max)とすると下記式が成立する。
L(max)=D/√3
したがって、上記辺1bの長さLは、上記L(max)以下であることが必要であり、下記式(1)が規制条件となる。
L≦D/√3 …(1)
また、上段のパイプの荷重を支えるためには、上記辺1bの長さは、L≧D/(2・√3)であるのが望ましい。
【0015】
なお、上記片部1aの先端形状は、平面に限定されるものではなく、曲面や屈曲面で構成されたものであってもよい。この場合においても片部間の干渉を避けるためにパイプに外接する側の辺の長さが上記条件を満たすことが必要となる。
また、隣接する片部のそれぞれの辺1b、1bが直線状に交わる他に、図7に示すように曲線を介して交わるような場合には、それぞれの辺1b、1bの直線部分の延長線上の交点を基点にして上記辺の長さLが定められる。
【0016】
さらに、外形断面円形状部材を吊り上げ用ベルトで運搬する際には、運搬下降時に既積載のパイプに下降中のベルトが接触しないようにするためや、積載された外形断面円形状部材間でベルトの出し入れが容易となるように、スペーサを挟んだ上下の外形断面円形状部材間で上下に離隔していることが望ましい。
以下に、その規制条件について、外形断面円形状部材としてパイプを用いたものについて図8に基づき説明する。
この状態を得るための条件としては、図8に示すようにパイプの外径をDとし、片部1aを挟んで該片部1aにそれぞれ外接する2本のパイプ2、2間の間隙を確保する片部1aの厚さをtとして、下記式(2)が示される。これにより、下段のパイプの最上面高さよりも直上段のパイプ2の最下面高さが高くなる。
【0017】
計算式(2)について以下に詳細に説明する。
本発明のスペーサ1は、通常各片部1bが120度の角度間隔で位置する構成を有しており、同一のスペーサ1に接している3本のパイプ2…2の中心点を結ぶと正三角形になり、その正三角形の中心点がスペーサ2の中心点となる。よって、図8のように、下段の2本のパイプ2、2の最上面と上段のパイプ2の最下面が1本の水平線で一致する位置の場合は、下段のパイプ2、2間の中心点から上段のパイプの中心点までの距離がDとなり、この前記厚さをt(min)としたとき下記式が成立する。
t(min)=D(2/√3−1)
したがって、上記離隔状態を得るためには、各片部1bの厚さtは、下記式(2)を満たすことが必要になる。
t>D(2/√3−1) …(2)
【0018】
そして、本発明のスペーサでは、片部の長さや厚さは、上記(1)、(2)の式を満たした上で、スペーサの強度等を考慮して適宜定めることができる。
なお、本発明で積載対象となるものは、上記のようにストレート形状のクラッドパイプに限定されるものではなく、外形断面が円形状のものであれば種々のものを積載でき、パイプ状の他、円柱状のものであってもよい。また、積載位置も船積みにおいて特に効果が得られるものの、これに限定されるものではなく、車両運搬や鉄道運搬、野積みなどに際し用いることもできる。
また、本発明のスペーサは、強度、保護の面で適した木材を金属部品で固定したものが望ましいが、スペーサとの接触面によってパイプが損傷しにくく、パイプの積載重量に耐えうる強度があれば、適宜の材質を選択することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明のスペーサは、外形断面円形状部材を積載する際に隣接する外形断面円形状部材の外周面間に配置するスペーサであって、中央部から互いに角度を有して3方向に伸長する3つの片部によりY字状の形状に構成され、該片部の間に外形断面円形状部材を位置させて、該片部に外形断面円形状部材外周面を当接させるものであるので、外形断面円形状部材の外周面を損傷させることなく積載することができる。また、積載に際し、各外形断面円形状部材が左右上下に間隙を有して安定して位置するので、前記した敷居材を不要とし、また歯止め材も不要または必要量を大幅に少なくし、作業性や資材費を大幅に低減することができる。また、スペース効率にも優れている。
【0020】
また、本発明の外形断面円形状部材積載用スペーサの発明において、外形断面円形状部材を積載する際、各部に配置したスペーサ同士が接触して、外形断面円形状部材を配置する妨げにならない形状が望ましく、上記式(1)を満たすものとすればスペーサ同士を良好な位置関係で配置して外形断面円形状部材を積載することが可能である。
【0021】
さらに、本発明の外形断面円形状部材積載用スペーサの発明において、外形断面円形状部材を積載する際、吊り上げ用ベルトを外形断面円形状部材間での出し入れが容易な形状とするのが望ましく、上記式(2)を満たすものとすれば、上段の外形断面円形状部材の最下面高さが下段の2本の外形断面円形状部材の最上面高さ以下になることがなく、外形断面円形状部材をベルト等で運搬する際、ベルト等の着脱を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(実施形態1)
以下に、本発明の一実施形態を図1〜3に基づいて説明する。
本発明のスペーサ1は、図1のように3つの片部1a…1aが中央を起点にしてそれぞれ同一平面で角度間隔を有して伸長してY字状の形状に構成されている。この際の角度間隔は、それぞれ120度で共通しているのが望ましい。各片部1a…1aでは、その両側面が積載するパイプ2に外接する辺1bとなる。
【0023】
図2は、上記スペーサ1をパイプ2…2間に配置した状態を示すものである。隣接するパイプ2、2間には、スペーサ1の片部1aの一つが縦になって配置され、該片部1aの水平方向の幅(厚さ)によってパイプ2、2間の水平方向の間隙が確保される。また、上方に互いに開くように位置する2つの片部1a、1a間には、上段のパイプ2が上方から載置され、該上段のパイプ2の荷重はスペーサ1とその下段のパイプ2、2とによって支持される。この際に下段のパイプ2と上段のパイプ2とは、上方に位置する片部1aによって間隙が確保される。
【0024】
なお、上記スペーサ1の形状としては、図6に示すように片部1aにおける辺1bの長さLが前記(1)式を満たすのが望ましい。これにより、隣接するスペーサ1、1との間で片部1a同士が干渉しないように各スペーサ1…1を配置することができる。
【0025】
図3は、パイプ2、2間に上記スペーサ1を介在させて、天秤吊り具5に取り付けたベルト6によってこれらを吊り上げた状態を示している。これらのパイプ2、2を既に設置して並べてあるパイプ2…2上に積載する。その際には、既に設置されているスペーサ1の片部1a、1a間にそれぞれパイプ2が載置されるように移動させて降下位置を調整する。その後、ベルト6をパイプ2の端部から抜き取るようにして取り除き、上記と同様の作業を繰り返すことで次々とパイプ2を積載することができる。なお、上記パイプ2の移動、降下に際しては、吊り下げ状態でベルト6の下端面が既積載のパイプ2の最上面に接触すると、吊り下げバランスが崩れて作業が困難になるとともに、上段のパイプ2を設置した後、ベルト6をパイプ2間から抜き去る作業が容易でなくなる。このため、ベルト6を降下させた際に、既積載のパイプ2の最上面に接触しないよう、図7に示すように既積載のスペーサ1における片部1aの厚さが下記(2)式を満たすのが望ましい。なお、ベルト6の厚さを考慮して上下段のパイプでさらに余裕のある隙間が得られるのが一層望ましい。また、パイプを移動させるために既積載のパイプに上記ベルトを差し入れる際にも差し入れ作業が容易となるように、上下段のパイプでは、上記間隙を有しているのが望ましい。
【0026】
図4は、運搬船内などにパイプを敷き詰めた状態を示すものである。
各パイプ2…2は、床材10上にスペーサ1を介して敷設され、さらに両側を側壁11、11で囲われた状態で、上方側においてもスペーサ1を介して積み上げられている。各パイプ2は、最下段のものを除いてスペーサ1の上方側の片部1a、1a上に載置されるとともに該片部1a、1aで位置決めされて安定した状態が確保され、さらなる積み上げ作業も容易に行うことができる。なお、段が変わることによって側壁11、11間に生じる隙間には、適宜の充填材8、8を配置する。
上記の積み上げ方法では敷居材等は不要であり、スペース効率よく積載が可能であり、また、敷居材が不要で歯止め材も必要量が少なく、これらを設置する作業も簡略となるので、材料費、作業コストともに低減することができる。また、従来のようにパイプ間に大きな隙間が生じた場合に該隙間を木材で埋める必要もない。
積載されたパイプ2をより強固に固定するためにワイヤーロープ9などによる繋索を行う場合にも、各パイプが安定して位置しているため、ある程度段数を積み上げた状態で行えばよく、繋索作業も低減される。
【0027】
なお、本発明のスペーサ1の製造方法は、特に限定されるものではなく、上記した構造を有するものであればよいが、図5に、その製造方法の一例を示す。
先ず、本発明のスペーサ1の各片部1a…1aを構成する3つの木片を用意し、これらを同一中心を基点にして等角度間隔で配置する。一方、三つ又でY字形状の平金具3を用意する。該平金具3、3を上記各片部1aの形状に沿って各片部1aの表裏面に重ね合わせ、釘4…4などによって片部1aに固定する。
片部を構成する木材としては、積載されるパイプの荷重に耐え得るものを選択する。平金具3は、Y字状となる木材の側面を超えて突出しない形状とする。
上記スペーサ1は、単純な形状の木材を用いて容易に構成でき、また、強度も平金具で補強されているため、パイプを多段に積載する際に好適である。なお、本発明のスペーサは上記製造方法により得られるものに限定されるものではないことは勿論である。
以上、本発明のスペーサについて上記実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものだけではなく、外形断面円形状部材積載用のスペーサとして本発明の範囲を逸脱しない範囲においては変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態のスペーサを示す正面図である。
【図2】同じく、スペーサをパイプ間に配置した状態の斜視図である。
【図3】同じく、スペーサをパイプ間に配置して荷役する状態を示す斜視図である。
【図4】同じく、スペーサを用いてパイプを積載した状態を示す断面図である。
【図5】同じく、スペーサの一例を示す分解図である。
【図6】同じく、スペーサの長さの制限条件の例を説明する図である。
【図7】同じく、スペーサの長さの制限条件の例を説明する図である。
【図8】同じく、スペーサの厚さの制限条件の例を説明する図である。
【図9】従来のパイプ積載例を示す正面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 スペーサ
1a 片部
1b 辺
2 パイプ
3 平金具
5 吊り上げ用ベルト
6 ベルト
10 床材
11 側壁
12 T字スペーサ
13 歯止め材
14 敷居材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の外形断面円形状部材を積載する際に隣接する前記外形断面円形状部材同士の外周面間に配置するスペーサであって、中央部から互いに角度を有して3方向に伸長する3つの片部によりY字状の形状に構成され、前記片部と片部の間に外形断面円形状部材を位置させて、該片部に外形断面円形状部材外周面を当接させるものであることを特徴とする外形断面円形状部材積載用スペーサ。
【請求項2】
前記外形断面円形状部材の外径をDとして、前記各片部において前記外形断面円形状部材に外接する側の辺の長さLが下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1記載の外形断面円形状部材積載用スペーサ。
L≦D/√3 …(1)
【請求項3】
前記外形断面円形状部材の外径をD、前記片部を挟んで該片部にそれぞれ外接する2本の外形断面円形状部材間の間隙を確保する片部の厚さをtとして、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の外形断面円形状部材積載用スペーサ。
t>D(2/√3−1) …(2)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−193162(P2006−193162A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−3612(P2005−3612)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(304056785)日鋼運輸株式会社 (1)
【Fターム(参考)】