説明

外部媒体供給を受ける燃料電池スタック

本発明は、外部媒体供給を受ける燃料電池スタックであって、平坦な陽極電極と平坦な陰極電極との間に配置された陽子伝導性ポリマー膜体をそれぞれ含む、重ねられた複数の燃料電池要素を有し、また各電極はそれぞれセパレータプレートに接触し、セパレートプレートは反応ガスを供給するため、不必要な反応ガスおよび生成された水を排出するため、および/または熱輸送媒体を分配するための管路構造を有している。複数のセパレータプレートの管路構造と連結された少なくとも1つの収集/分配容器は、反応ガスもしくは熱輸送媒体を分配し、または不必要な反応ガスおよび生成された水もしくは熱輸送媒体を収集する。この収集/分配容器は、複数の燃料電池要素を被覆するフード(hood)として構成され、このフードの縁部は、被覆された要素に対してシールされている。
このシールは、固体シールとして構成されている少なくとも1つの第1のシール層、および第2のシール層を具備し、この第2のシール層は、被覆された燃料電池要素に直接接触し、隣り合う燃料電池要素の間のずれを少なくとも部分的に補償し、また、第2のシール層は、恒久的に可塑性を有する高粘性プラスチックからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部媒体供給を受ける燃料電池スタックであって、平坦な陽極電極と平坦な陰極電極との間に設置された陽子伝導性ポリマー膜体をそれぞれ含む、重ねられた複数の燃料電池要素を有し、また陽極電極と陰極電極はそれぞれセパレータプレートに接触し、セパレートプレートは反応ガスを供給するため、過剰な反応ガスおよび生成される水を排除するため、および/または熱担体を分配するためのチャネル構造を有しており、前記燃料電池スタックはさらに、反応ガスもしくは冷却剤の分配のため、または排除された水もしくは冷却剤を収集するための、複数のセパレータプレートのチャネル構造と連結された少なくとも1つの収集/分配容器を有し、該収集/分配容器は、複数の燃料電池要素を被覆し、被覆された燃料電池要素に対してその縁部がシールされているシュラウドの形態を有し、該シールは、固体シールの形態である少なくとも1つの第1のシール層、および被覆されている燃料電池要素に直接接触し、隣接する燃料電池要素間の段差を少なくとも部分的に補償する第2のシール層を有する、前記燃料電池スタックに関する。
このような燃料電池の構成は、US6,660,422B2により知られている。
【背景技術】
【0002】
種々のタイプの燃料電池が知られており、とくにいわゆるポリマー電界膜燃料電池(PEMFFC(陽子電解質膜燃料電池(Proton Electrolyte Membrane Fuel Cells)))の場合には、陽子伝導性膜が与えられて電極をその両側に接触せしめる。電極は一般的に、触媒的に活性な層、たとえば白金コーティングを施したカーボンブラックを有し、これは反応ガスを触媒的に活性な層に輸送するために使用される多孔性の電子伝導性構造とともに、陽子伝導体と直接接触する。上記構造は、一般的にガス拡散構造と称される。例示すると、これらは多孔性のカーボン紙、織布または不織布から形成することができる。一般的にこの膜および電極は組立体の形態をなしており、MEA(膜電極組立体(Membrane-electrode-assembly))と称される。
【0003】
燃料電池の動作のために、陽極として作用する電極には水素ガスまたは水素含有ガスが供給される。このガスの詳細な組成は、燃料電池の残りの構成に従う。
同時に、酸素ガスまたは酸素含有ガスが陰極として作用する第2の電極に供給される。水素は陽極において触媒的に酸化される。
【化1】

【0004】
この過程で放出された電子は電極を介して負荷に散逸し、その結果として陽子は、電解質を通じて陰極側に移動し、そこでこれらは酸素と結合し、水が生成される。必要な電子は、電極を介して供給される。
【化2】

PEMFCの場合、電荷は、たとえばHイオンの移動および/または陽子ホッピング作用によって、電解質を通って輸送される。
【0005】
実用的な実施において、かかる基本セル(elementary cell)は、一般的に種々の役割を実行する平板構造体の間に組み込まれる。他方、これらは一般的に柔軟であるMEAに頑丈さを与えるために使用される。第2に、これらは反応ガスを供給し、また取り除くため、および結果物の水を取り除くために使用される。第3に、これらは、熱を管理するため、つまりとくに(液体または気体の)熱担体用の分離チャネル構造が統合され、または個々の平板に組み込まれたときに生成される廃熱を散逸させるために使用することができる。第4に、これらは生じた電流を出力するために使用される。第5に、これらの平板構造は、シールする役割を果たす。なぜなら、反応ガスが互いに混合すること、またはその一方から他方に互いに伝達すること、および/または冷却剤と混合することを防ぐ必要があるからである。
【0006】
複数の基本セルからなるスタック、いわゆるスタックから形成される燃料電池の場合において、それぞれの平板構造は、第1の基本セルの陽極を隣接する基本セルの陰極から隔離する。そのため、これらはしばしばバイポーラプレート、または一般にバイポーラセパレータと称される。一般に、これらはグラファイト、グラファイトとポリマーの複合材料、または金属もしくは金属合金から作られる。一区切りの燃料電池スタックの境界を定め、さらなる基本セルを隣接して有しないセパレータプレートは、当然のことながらバイポーラプレートの形態ではなく、これはモノポーラプレートである。ここでの説明の目的のために、バイポーラプレートとモノポーラプレートは、いずれも「セパレータプレート」ということとする。
【0007】
セパレータプレートに反応ガスおよび/または冷却剤を供給するために外部分配/収集容器が設けられることが多く、また、過剰な反応ガスならびに結果物の水および/または冷却剤を取り除くために、セパレータプレートの対応するチャネル構造に接続される。この場合の主要な要素は、種々の回路を互いに、また周囲環境から良好にシールすることであり、これはいかなる漏洩であっても熱担体の生成および/または反応ガスの不意の混合をもたらすことがあり、それにより燃料電池スタックのセルに損傷を与えうるからである。
【0008】
引用したUS6,660,422B1は、反応ガス用に外部分配容器を具備した燃料電池スタックを開示している。この容器は、縁が固体シールを介して2つのエンドプレートに当接するシュラウド(shroud)の形態をなし、このシュラウドに覆われた一区切りの燃料電池スタックの境界を与える。この一区切りの燃料電池要素の各々は、製造上の理由から不規則にずれて(offset)おり、そのため固体シールによって不十分なシールのみが施された各要素の間に段差が生じ、結果的に間隙が存在する。これらの段差または間隙は、一般に約0.1mm単位の大きさである。
【0009】
燃料電池スタック全体にわたる基本セルの縁に対して、シュラウド縁をシールされた形態で確実に据え付けるために、低温で硬化するシリコンゴムから構成される第2のシール層が設けられる。この材料は、液体の形態で基本セルの縁に適用して、それから硬化させることができ、よって基本セル間の段差に対して寸法的に安定な補正を与えることになる。そして固体シールがこの第2のシール層の平坦な面と相互作用し、全体として、これにより燃料電池スタックに対するシュラウド縁の確実なシールをもたらす。このとき分配領域が反応ガスで充満している場合、外側への漏洩が排除され、すべてのガスが、セパレータプレートにおいて反応ガス用に設けられているチャネル入力部に流入する。
【0010】
この既知のシールは、各々の燃料電池要素が置き換えられる場合に、硬化した第2のシール層を少なくともいくつかの場所で破壊しなければならなくなるという不利点がある。これは、一方では硬化した材料が基本セルの縁にかなり粘着していることが原因であり、他方では、新しい要素が挿入される際にずれ(offset)を再生する能力が不完全であることが原因である。したがって、新しい要素を用いる場合には、第2のシール層を完全に除去して新しいものを適用するか、または「古い」シール部が「新しい」シール材と結合した箇所において破断および漏洩が発生しうるものの、一部領域のみに再度適用するか、のいずれかを行う必要があった。
【発明の開示】
【0011】
本発明の目的は、従来のものよりもより容易に、かつ燃料電池要素の置換を行った後においてもより確実に、シールを新しくすることができるようなこの種の汎用タイプの燃料電池スタックを開発することである。
この目的は、請求項1のプリアンブルに記載の特徴と併せて、第2のシール層を高粘性の恒久的可塑性合成樹脂材料で構成することによって達成される。
【0012】
本発明および従来技術との対比にしたがって、硬化しない合成樹脂材料を第2のシール層に使用する。これは、高粘性のプラスチック材料のまま、つまり顕著な物質変換が起きることなく実質的に粘性流体の状態のままである。必要なシール効果および寸法安定性は、高粘性によって保証される。好ましくは5x10mPasと2x10mPas(ミリパスカル・セカンド)、とくに好ましくは9.5x10mPasと1.65x10mPasの間である。
【0013】
とくに高温燃料電池において、恒久的に柔軟なシールに使用する合成樹脂材料は、−50℃から少なくとも+200℃の範囲では熱的に安定で、とくに好ましくは+250℃よりも高温で少なくとも一時的に熱的に安定である。
当業者はこのような材料について種々のものに通じているであろうが、ポリエステル樹脂またはポリウレタンが好適である。このような材料は、たとえばドイツ国ミュンヘンのWeicon Gmbh & Co.KGからPlast−o−Sealの取引名で、またドイツ国ブルフザルのUKA−KnochからHylomarの取引名で手に入れることができる。
【0014】
固体シールは、好ましくは端部において2つのセパレータプレートによって境界を定められた一区切りの燃料電池構成全体に延在し、これらの縁部にはそれぞれ固体シールが当接しており、この区切りの燃料電池要素のいずれもセパレータプレートの縁部によってその端部が覆われている平面を超えて突出していない。これによって、第2シール層の表面を、一平面上の固体シールの下面によって画定することを可能にするので有利である。個々の基本セルを、その端部においてセパレータプレートの縁部によって画定された平面を超えて突出させるようにした場合には、それに対応して固体シールに歪みが生じて、収集/分配容器のシールを不十分にすることがある。
【0015】
しかしながら、固体シールが適当に厚く、かつ伸縮性を有する場合、また好ましくは平面または輪郭に沿った形態を有する場合には、このような小さな歪みを補うことが可能である。したがって、この固体シールは、好ましくはショアA硬度90〜20の中硬度から低硬度のものとする。とくに、ペルフルオロモノマーゴム(FFKM、FFPM)、フルオロモノマーゴム(FPM)、フルオロカーボンモノマーゴム(FKM)、フルオロシリコンモノマーゴム(MFQ、FVMQ)、シリコンモノマーゴム(MVQ、VMQ)、エチレン−プロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)その他のものを、固体シールの材料として使用することができる。これらの材料は、比較的高い温度範囲、つまり動作温度が約200℃までの高温度燃料電池においてとくに好適である。
【0016】
恒久的に柔軟な第2のシール層を用いる本発明によるシールは、段差の高さまたは間隙の幅が0.1mm未満のものに対して非常に適している。段差の高さまたは間隙の幅がこれよりも大きい場合、十分な寸法安定性を与え、良好なシールを与えるために材料の粘性がもはや十分ではない。よって、本発明の発展形の一つは、液体の状態で適用されてその後硬化する合成樹脂材料から構成される第3のシール層を、第1のシール層と第2のシール層の間に設けることである。この態様では、平坦ではない燃料電池スタックの縁部との直接の接触は、恒久的に柔軟で高粘性の第2のシール層によって再度保証される。この第2のシール層によっては完全に補うことが可能ではなかった段差についてのみ、硬化性プラスチックから構成される付加的な第3の層によって有利に補われる。また第3のシール層は、固体シールが当接する端部においてセパレータプレートの縁部の高さまで、間隙のために必要とされる充填を保証することができる。一例として、シリコンモノマーゴム(MVQ、VMQ)がこの目的のための材料としてとくに適切である。
【0017】
この第3のシール層は、確かに従来技術に関連する説明に際して上述したように、単一の燃料電池要素を置き換えるために、その少なくとも一部を破壊しなければならないといった不利点を有する。しかし、一方で、第3のシール層と燃料電池スタックとの接着は高粘性で恒久的に柔軟な第2のシール層によって顕著に低減されるので、この問題は非常に小さくなる。他方、「古い」シール部と「新しい」シール部の間の境界における不完全な領域が発生しうる点は、さほど重要ではない。なぜなら、燃料電池スタックの縁部におけるこの領域の主要なシールは、恒久的に柔軟な第2のシール層にによってさらに保証されるからである。
【0018】
実質的に液体状であるため、恒久的に柔軟なシール材料は、スプレーまたはその類の補助手段によって、燃料電池スタックの縁部のフレーム形状に対して正確な位置で適用することができ、たとえばブラシを使って均一になるようにすることができる。次の行程で、固体シールを取り付け、次いで分配容器を取り付ける。分配容器は、エンドプレートを介してスタックに固定する。第3のシール層によるシールに関しては、恒久的に柔軟なシールをまず第1に上記のような手法で適用する。硬化エラストマーは、第2の行程で適用し、(たとえばフレーム(PTFEフィルムまたはそれに類似の材料)に対して押圧されて)均一にして、そして硬化する。材料の選択に依存して、これは、温度、湿気またはその類似の手法で行う。フレームに対して均一さが達成されると、固体シールおよび分配容器を固定する。
【0019】
本発明の利点は明らかである。すなわち本発明は、コストの理由から要素がよく使われている原型構造においてスタックを迅速に組み立てることを可能とする。硬化したシール材料の残留物をプレートから除去する労力を必要としない。さらに、スタックにおいてずれた各要素の置換えが可能であり、時間とコストの削減につながる。それに加えて、各要素からシール材料を除去する労力を要しないため、廃棄する際に燃料電池をより容易にリサイクルすることが可能になる。最後に、収集/分配容器と燃料電池スタックとの間のシールはより信頼のおけるものとなる。
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面とともに下記の詳細な説明から得られる。
【0020】
図1は、燃料電池スタック10の断面図を示す。燃料電池スタック10は、複数の燃料電池要素12から形成する。複数の要素12を具備する燃料電池10の区切りは、異なる極性の電気入力ライン16a、16bを備える電気接触部をなすその端部においてセパレータプレート14によって境界決めされる。
【0021】
図示された一例の態様において1つのスタック区切りのみから構成される燃料電池スタック10は、エンドプレート18の外側で境界決めされ、このエンドプレートを介して、要素12が押圧され、図示しない固定装置によって保持されてスタックを形成する。
【0022】
製造上の理由から、スタック構造の各要素12を互いに同一平面上に配置することができないことが多いので、図1の上部からよくわかるように、各要素の縁部間の段差が発生する。
【0023】
本発明は、補償すべき要素12間の段差を、恒久的に柔軟で高粘性シール材20によってシールの形態で与える。高粘性は、永久的なシールを保証するための十分な寸法安定性を与える。図1における要素12間の段差は強調されており、大きさを示すものではないことに留意されたい。これらの段差の通常の大きさは、約0.1mmオーダーである。
【0024】
図1においてシール層20の上表面は、その端部でセパレートプレート14に当接する固体シール22に対する接触表面を形成し、要素12を覆っている。たとえば平坦または輪郭に沿ったシールの形態とすることができる固体シール22は、シュラウド状の収集/分配容器24の縁部をシールし、これはシールされた収集/分配容器領域25を形成し、これは、要素12の縁部と接触する。
【0025】
図2は、本発明のさらなる態様を示し、これは、要素12間の段差、または要素12と固体シール22との間の間隙が、約0.1mmよりも大きいような場合において有利である。この場合も同様に、恒久的に柔軟で高粘性のシール材料で構成された層20を直接要素12の縁部に適用する。しかし、ブラシまたはスプレーによって液体を適用することを可能であるような粘性レベルは、適当な寸法安定性を伴う比較的大きな間隙を埋めるのに十分でない。したがって、図2に示すように、恒久的に柔軟なシール層20と固体シール22との間に設けられる硬化性エラストマーから構成されるさらなるシール層26を設ける。いったんこの追加のシール層26が硬化すると、シールに必要とされる寸法安定性が全体にわたって保証されるが、恒久的に柔軟で高粘性の下方シール層20に係る本発明による適用から得られる利点を伴う。
【0026】
図3は、図1および図2に示す構成の燃料電池スタックの平面図を示すが、収集/分配容器は取り付けられていない。図3における参照符号は、図1と図2のそれに対応する。
【0027】
詳細な説明および図面に説明された例示的な態様は、本質的に本発明の説明目的の態様を単に示すものであり、当業者によって多くの手法を使って改変され得る。とくに、量、大きさ、燃焼電池スタック10の要素12の幾何学的構成は、幅広い範囲で変更可能である。さらに、図2の記載と対照的に、硬化性のエラストマーによって構成されている追加のシール層26は、エンドプレート14から重なるようにすることも可能で、それにより収集/分配容器24のシュラウドが、セパレータプレート14の領域においてその端部で二重のシール層に当接する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明による燃料電池スタックの第1の態様を示す概略断面図である。
【図2】本発明による燃料電池スタックの第2の態様を示す概略断面図である。
【図3】本発明による燃料電池スタックの平面図であって、収集/分配容器を取り付ける前の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部媒体供給を受ける燃料電池スタックであって、平坦な陽極電極と平坦な陰極電極との間に設置された陽子伝導性ポリマー膜体をそれぞれ含む、重ねられた複数の燃料電池要素(12)を有し、該陽極電極及び陰極電極はそれぞれセパレータプレートに接触し、該セパレートプレートは反応ガスを供給するため、過剰な反応ガスおよび生成される水を排除するため、および/または熱担体を分配するためのチャネル構造を有しており、さらに前記燃料電池スタックはさらに、反応ガスもしくは熱担体の分配のため、または過剰な反応ガスおよび生成された水もしくは熱媒体を収集するための、複数のセパレータプレートのチャネル構造と連結された少なくとも1つの収集/分配容器(24)を有し、該収集/分配容器は、複数の燃料電池要素(12)を被覆するシュラウド(24)として形成され、該シュラウドの縁部は被覆された燃料電池要素(12)に対してシールされており、該シールは、固体シール(22)として形成された少なくとも1つの第1のシール層、および被覆されている燃料電池要素(12)に直接接触し、隣接する燃料電池要素間の段差を少なくとも部分的に補償する第2のシール層(20)を有する、前記燃料電池スタックにおいて、第2のシール層(20)が、高粘性の恒久的可塑性合成樹脂材料から構成されることを特徴とする、前記燃料電池スタック。
【請求項2】
恒久的可塑性合成樹脂材料の粘度が、5x10mPasと2x10mPasの間であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池スタック。
【請求項3】
恒久的可塑性合成樹脂材料の粘度が、9.5x10mPasと1.65x10mPasの間であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池スタック。
【請求項4】
恒久的可塑性合成樹脂材料が、−50℃と少なくとも+200℃の間において熱的に安定であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池スタック。
【請求項5】
恒久的可塑性合成樹脂材料が、+250℃より高い温度で少なくとも一時的に熱的に安定であることを特徴とする、請求項4に記載の燃料電池スタック。
【請求項6】
恒久的可塑性合成樹脂材料が、ポリエステル樹脂またはポリウレタンであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池スタック。
【請求項7】
第3のシール層(26)が固体シール(22)と第2のシール層(20)との間に設けられ、液体の形態で適用され、その後硬化する合成樹脂材料で構成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池スタック。
【請求項8】
固体シール(22)が、その端部においてセパレータプレート(14)によって境界決めされる燃料電池構成の一区切りにわたって延在し、その縁部それぞれに固体シール(22)が当接し、その区切りの燃料電池要素(12)のいずれもセパレータプレート(14)の縁部によって覆われた平面を超えて突出しないことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池スタック。
【請求項9】
固体シール(22)が、平坦または輪郭に沿ったシールの形態であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の燃料電池スタック。
【請求項10】
固体シール(22)の材料が、ショアA硬度90〜20の範囲の中硬度から低硬度のものであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池スタック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−520069(P2008−520069A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540554(P2007−540554)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011913
【国際公開番号】WO2006/050895
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(507266912)ザトーリウス ステディム ビオテーク ゲーエムベーハー (10)
【Fターム(参考)】