説明

多層ディスクに情報を記録する方法および記録装置

【課題】記録担体の仕上げを行う必要なしに、層ジャンプ直後に記録されたユーザー情報を十分な信頼性で再読出しすることを可能とするような、多層光記録担体上に情報を記録する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、多層記録担体、とりわけ二層ディスク上に、情報を記録する方法および装置に関するものである。層ジャンプ後のユーザー情報を記録するより前に、制御情報領域(311、312、321、322)内に制御情報を記録することにより、ユーザー情報を記憶するための記録担体の記憶容量を低減させずに保持したまま、すべてのユーザー情報の十分な信頼性での読出しおよび記録が保障される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは、少なくとも2つの情報層を含み、それら情報層の各々が内側制御情報領域とユーザー情報領域と外側制御情報領域とを含んでいる多層光記録担体上に、情報を記録する方法であって、上記の少なくとも2つの情報層のうち第1の情報層のユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込む第1の記録工程と、その後、上記の少なくとも2つの情報層のうち第2の情報層のユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込む第2の記録工程と、その後、上記の第1の情報層と第2の情報層との内側制御情報領域および外側制御情報領域に、制御情報を表す情報パターンを書き込む仕上げ工程とを含む方法に関するものである。
【0002】
本発明はまた、少なくとも2つの情報層を含み、それら情報層の各々が内側制御情報領域とユーザー情報領域と外側制御情報領域とを含んでいる多層光記録担体上に、情報を記録する記録装置であって、情報を表す情報パターンを情報層に書き込む書込手段と、上記の少なくとも2つの情報層のうち第1の情報層または第2の情報層のいずれかに情報パターンを書き込むように、上記の書込手段を制御する位置決め手段と、上記の書込手段および位置決め手段を制御する制御手段とを含み、その制御手段が、上記の少なくとも2つの情報層のうち第1の情報層のユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込み、その後、上記の少なくとも2つの情報層のうち第2の情報層のユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込み、その後、上記の第1の情報層と第2の情報層との内側制御情報領域および外側制御情報領域に、制御情報を表す情報パターンを書き込むように、上記の書込手段および位置決め手段を制御するものである、記録装置にも関するものである。より具体的には、本発明は、記録可能型二層DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)タイプのディスク上に、情報を記録する方法および記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
予め記録がなされた二層DVD−ROMディスクは、よく知られている。かかるディスクは、薄いスペース層で隔てられた、2つの情報層を含んでいる。第1の情報層(一般に層L0と呼ばれる)は、部分透過性の層であり、その第1の層を介して第2の層(一般に層L1と呼ばれる)の読出しがなされることを可能としている。スペース層の厚さは、結像光学系の焦点深度よりも大きく、そのため同一の側からディスクに入射する放射ビームによって、両方の情報層の読出しが行われることが可能とされている。個々の情報層には、それら個々の情報層のそれぞれに放射ビームを合焦させることによりアクセスすることができる(たとえば焦点アクチュエータにより)。既知の二層DVD−ROMディスクは、8.5ギガバイトの記憶容量を有する。
【0004】
大量の情報を記録することができるようにするために(たとえばビデオ情報の記録等のため)、記録可能型のDVDタイプのディスク(4.7ギガバイトの記憶が可能なDVD+R)が導入された。かかる記録可能型ディスクは、記録可能な情報層を含んでおり、この記録可能な情報層に放射ビームを照射することにより、情報パターンの形態で情報を記録することができる。記録される情報に従って放射ビームを変調することにより、情報パターンを形成する光検出可能なマークが、情報層内に形成される。情報を記録することのできる情報層の面は、一般的に、3つの部分に分割されている。それら3つの部分とは、内側制御情報領域(リードイン領域とも呼ばれる)、ユーザー情報領域(データ領域とも呼ばれる)、および外側制御情報領域(リードアウト領域とも呼ばれる)である。
【0005】
8.5ギガバイトの情報の記憶が可能な記録可能型二層DVDタイプのディスクは、近年導入された。これらのディスクは、二層DVD−ROMディスクと同量の情報の記憶を許容する。かかる記録可能型二層ディスクは、2つの記録可能な情報層を含んでいる。各情報層に放射ビームを合焦させ、記録される情報に従ってその放射ビームを変調することにより、各情報層に情報を記録することができる。大量の情報(たとえばビデオ)を記録する際には、情報は、最初の論理ブロックアドレス(Logical Block Address)から開始し最後の論理ブロックアドレスまで続く、1つの連続したシーケンスの形態で記録される。しかしながら、この論理アドレススペース(Logical Addressing Space)は、一般に、少なくとも2つの情報層に跨って物理的に分断されている。すなわち、最初の論理ブロックアドレスは、物理的には第1の情報層(層L0)のユーザー情報領域内に配されており、最後の論理ブロックアドレスは、物理的には第2の情報層(層L1)のユーザー情報領域内に配されている。したがって、情報記録時には、第1の情報層から第2の情報層へと移る際に、放射ビームの集光状態が変更されなくてはならない。このいわゆる層ジャンプは、記録された情報を読み出す際にも必要とされる。
【0006】
特定の情報層上の領域から、情報パターンのブロックを十分な信頼性で読み出すことができるようにするためには、そのブロックに先行して、やはり情報パターンを含む同情報層上の領域が存在することが必要とされる。この先行領域は、システムの光学系および電気系を安定させるために必要なものである。異なる層上のユーザー情報領域内に記録されたすべての情報を十分な信頼性で読み出すことができるよう保障するために、すべてのユーザー情報をユーザー情報領域内に記録した後に、仕上げ工程が実行される。この仕上げ工程では、ユーザー情報領域内のすべての領域に対し、情報を含む先行領域が存在することとなるよう、制御情報を表す情報パターンが、少なくとも上記の第1および第2の情報層の、内側制御情報領域および外側制御情報領域に書き込まれる。一般には、制御情報領域のほとんどは、たとえばオールゼロのようなダミーデータで満たされることとなる。しかしながら一般には同時に、制御情報領域(とりわけリードイン領域)の一部は、ディスクを識別する制御情報(たとえば、物理フォーマット情報や、ディスク製造情報)で満たされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ディスクの仕上げが行われるまですべてのユーザー情報を読み出せるわけでないことは、問題である。とりわけ、ユーザー情報の記録中において、層ジャンプ直後に記録されたユーザー情報を十分な信頼性で再読出しできないことは問題である。
【0008】
そこで、本発明の1つの目的は、記録担体の仕上げを行う必要なしに、層ジャンプ直後に記録されたユーザー情報を十分な信頼性で再読出しすることを可能とするような、多層光記録担体上に情報を記録する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、上記の目的は、冒頭の段落で述べたような方法が、上記の第2の記録工程より前に、第2の情報層の内側制御情報領域と外側制御情報領域との少なくとも一方に、制御情報を表す情報パターンを書き込む開始工程をさらに含むという特徴を有することにより達成される。
【0010】
本発明によれば、たとえばオールゼロからなるダミーデータのブロックといったような制御情報が、ユーザー情報領域内の、層ジャンプ後にユーザー情報が記録される領域に隣接する、制御情報領域に記録される。こうすることにより、層ジャンプ後に記録されるユーザー情報を含む領域に先行する情報パターンを含む先行領域が、常に存在することとなる。さらに、本発明によれば、制御情報が制御情報領域内に記録されることにより、ユーザー情報を記憶するための記録担体の実効記憶容量を低減するような、ユーザー情報領域内へのダミーデータの記録を何ら行わずに済むという追加の利点がある。
【0011】
一般に、多層ディスクに記録を行う際には、2つの記録原理が使用され得る。すなわち、1)各情報層に対し同一方向に記録がなされる、平行トラックパス(Parallel Track Path;PTP)の原理(たとえば、各層に対し、ディスクの内径側から外径側へと記録がなされる)、または2)1つの情報層に対し、その隣接情報層と反対の方向に記録がなされる、逆行トラックパス(Opposite Track Path;OTP)の原理が使用され得る。本発明に係る方法の1つの実施形態によれば、制御情報を表す情報パターンは、OTP型記録担体の、第2の情報層の外側制御情報領域内に書き込まれる。かかるOTP型記録担体では、外側制御情報領域は中間領域(Middle Zone)と呼ばれることが多い。この場合、放射ビームの半径方向の移動が必要ないので、層ジャンプは比較的高速となる。第1の情報層から第2の情報層への、放射ビームの集光状態の変更のみが必要とされる。
【0012】
本発明に係る方法の1つの実施形態では、上記の開始工程が、第1の記録工程より前に配される。開始工程は、第2の情報層におけるユーザー情報の最初のブロックをユーザー情報領域内に書き込むより前の、任意の時に実行すればよいが、第2の情報層の制御情報領域の少なくとも一方に制御情報を表す情報パターンを書き込む開始工程が、全体として一切のユーザー情報が書き込まれるより前に実行されると有利である。これは、記録担体の情報層上にユーザー情報を連続して書き込むことができるようになり、したがって書込過程が、制御情報を書き込む開始工程によっては中断されず、層ジャンプ自体のみによって中断されるようになるためである。このことは、記録されるユーザー情報が、たとえばビデオデータ等の、中断のない連続したストリームである場合には、特に有利である。
【0013】
本発明に係る方法の1つの実施形態によれば、最小限の量の制御情報(たとえばオールゼロからなるダミーデータ)が、開始工程において書き込まれる。こうすることにより、開始工程が必要とする時間は最小限の時間となる。一般に、この最小限の量は、制御情報の1つのECC(Error Correction Coded;エラー訂正符号化)ブロック分に対応する。DVDタイプのディスクでは、1つのECCブロックは、182バイトの行の208行分を保持している。ECCブロックの形成手法は、たとえばDVD+R規格「DVD+R 4.7Gbytes,Basic Format Specification,version 1.11(DVD+R 4.7ギガバイト、ベーシックフォーマットの仕様、バージョン1.11)」のセクション13.3に、より詳細に記載されている。
【0014】
本発明の別の1つの目的は、上記の本発明に係る方法を使用する記録装置を提供することである。
【0015】
本発明によれば、この目的は、冒頭の段落で述べたような装置において、制御手段が、上記の少なくとも2つの情報層のうち第2の情報層のユーザー情報領域にユーザー情報を表す情報パターンを書き込むより前に、第2の情報層の内側制御情報領域と外側制御情報領域との少なくとも一方に、制御情報を表す情報パターンを書き込むようにされるという特徴を有することにより達成される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】集光させられた放射ビームによる照射を受けている、多層記録担体の2つの情報層を示した模式図
【図2】二層記録担体の論理アドレススペースを示した図
【図3A】本発明の第1の実施形態に係る、多層記録担体上に情報を記録する方法の各工程を示した図
【図3B】本発明の第1の実施形態に係る、多層記録担体上に情報を記録する方法の各工程を示した図
【図3C】本発明の第1の実施形態に係る、多層記録担体上に情報を記録する方法の各工程を示した図
【図3D】本発明の第1の実施形態に係る、多層記録担体上に情報を記録する方法の各工程を示した図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る、多層記録担体上に情報を記録する方法の一工程を示した図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の上記およびその他の目的、特徴および利点は、図面を参照しながら以下に説明する、本発明の実施形態のより具体的な説明により明らかとされる。
【0018】
図1は、多層記録担体の、第1の情報層L0および第2の情報層L1を示している。これらの情報層は、層L1よりも層L0に近い方の側から記録担体に入射する、放射ビーム11による照射を受ける。放射ビームは、位置決め手段12により制御される。この位置決め手段12は、第1の情報層L0上または第2の情報層L1上に放射ビームが合焦させられるようになし(たとえば焦点アクチュエータにより)、また、情報層に平行な半径方向Rに放射ビームが移動させられるようになすことにより、記録がなされるべき特定の領域上に放射ビームの焦点を位置決めするものである。位置決め手段12は、制御手段(図示せず)により制御されている。それらの制御手段は、放射ビームの変調も制御し、それにより、記録が行われている領域中にマークまたはスペースを形成する。
【0019】
図2は、たとえば二層DVDディスクのような二層記録担体の、論理アドレススペース20の模式図である。最初の論理ブロックアドレス21は、論理アドレススペースの最初に配されているものであり、最後の論理ブロックアドレス29は、論理アドレススペースの最後に配されているものである。本発明によれば、2つの情報層のユーザー情報領域301、302に記録されたユーザー情報には、ある一続きの範囲の論理ブロックアドレスを介してアクセスすることができる。これらブロックアドレスは、物理的には2つの情報層L0およびL1に跨って配されているが、このことは記録システムに対してはトランスペアレントである。これは、層ジャンプが生じた論理ブロックアドレス25(すなわち、論理ブロックアドレス25は、物理的には第2の情報層L1上に配されており、その前の論理ブロックアドレスは、物理的には第1の情報層L0上に配されている)直後の論理アドレススペース20に、制御情報が存在しないためである。
【0020】
図3Aから3Dは、本発明に係る方法の第1の実施形態の各工程を示している。図3Aには、未記録の記録担体の、2つの情報層L0およびL1が示されている。各情報層は、ディスクの内径側に配された内側制御情報領域311、321と、ユーザー情報を記録するためのユーザー情報領域301、302と、ディスクの外径側に配された外側制御情報領域312、322とを含んでいる。外側制御情報領域は、中間領域と呼ばれることが多い。二層ディスク上では、第1の情報層上の内側制御情報領域311はリードイン領域と呼ばれることが多く、一方、第2の情報層上の内側制御情報領域321はリードアウト領域と呼ばれることが多い。ユーザー情報領域301、302は、データ領域と呼ばれることが多い。
【0021】
図3Bには、第1の情報層L0のユーザー情報領域301内に、ユーザー情報を表す情報パターンが書き込まれた後の、記録担体が示されている。この記録済みのユーザー情報は、論理アドレススペース20の、最初の論理ブロックアドレス21から、層ジャンプが生じる論理ブロックアドレス25の直前の論理ブロックアドレスまでに亘る部分に対応する。図3Cには、層ジャンプ300が生じ、第2の情報層L1のユーザー情報領域302内に、ユーザー情報を表す情報パターンが書き込まれた後の、記録担体が示されている。情報層L1に記録されたユーザー情報は、論理アドレススペース20の、層ジャンプが生じた論理ブロックアドレス25から、最後の論理ブロックアドレス29までに亘る部分に対応する。ここで、例として、第2の情報層L1におけるユーザー情報領域302の一部のみに、ユーザー情報が記録されている点に留意されたい。しかしながら、この第2の情報層のユーザー情報領域302には、いかなる量のユーザー情報が記録されてもよい。
【0022】
第2の情報層L1に記録されるすべてのユーザー情報、とりわけ層ジャンプ300直後にユーザー情報領域302に記録されたユーザー情報に、十分な信頼性でアクセスできるようにするために、オールゼロを表すある量の制御情報パターン333が、ユーザー情報領域302に直接隣接する、第2の情報層L1の外側制御情報領域322(すなわち中間領域)内に記録される。ここで、上記に代えて、オールゼロ以外の値を表すダミーデータが記録されてもよい点に留意されたい。好ましくは、制御情報パターン333の量は、制御情報の1つのECCブロック分に対応する。これは、ユーザー情報領域302内のユーザー情報の隣接ブロックを十分な信頼性で読み出すことを可能とするために、外側制御情報領域322内に記録されるべき制御情報の最小限の量である。
【0023】
ここで、制御情報パターン333は、OTP型の二層ディスクが用いられている場合には、外側制御情報領域322内に記録される点に留意されたい。しかしながら、PTP型のディスクが用いられる場合には、層ジャンプ後のユーザー情報の最初のブロックは、第2の情報層L1上の内側制御情報領域321に隣接した部分のユーザー情報領域内に記録される。したがって、制御情報パターン333は、層ジャンプ直後に記録されるユーザー情報のブロックに隣接する、内側制御情報領域321内に記録されるべきである。
【0024】
すべてのユーザー情報が記録担体上に書き込まれた後、記録担体に仕上げが施される。この仕上げ工程では、すべての制御情報領域と、該当すればユーザー情報領域のユーザー情報が記録されていない部分とに、図3Dに示すように制御情報が記録される。
【0025】
図3Aから3Dでは、制御情報パターン333を書き込む開始工程が、第1の情報層L0にユーザー情報を書き込む第1の記録工程後、第2の情報層L1にユーザー情報を書き込む第2の記録工程前に行われるような、本発明に係る方法の1つの実施形態を図解した。1つの変更実施形態が、図4に示されている。この変更実施形態では、制御情報パターン333を書き込む開始工程は、第1の情報層L0にユーザー情報を書き込む第1の記録工程前であって、かつ第2の情報層L1にユーザー情報を書き込む第2の記録工程前に行われる(すなわち、記録担体の開始処理が、一切のユーザー情報が記録される前に行われる)。この形態では、ユーザー情報の記録過程を中断するような、層ジャンプ直後の制御情報パターン333の記録を行う必要がないので、第1の情報層上へのユーザー情報の記録から、第2の情報層上へのユーザー情報の記録への、より円滑な移行が可能とされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの情報層を含み、該情報層の各々が内側制御情報領域とユーザー情報領域と外側制御情報領域とを含んでいる多層光記録担体上に、情報を記録する方法であって、
前記少なくとも2つの情報層のうち第1の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込む第1の記録工程と、
前記第1の記録工程の後に、前記少なくとも2つの情報層のうち第2の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込む第2の記録工程と、
前記第2の記録工程の後に、前記第1の情報層と前記第2の情報層との前記内側制御情報領域および前記外側制御情報領域に、制御情報を表す情報パターンを書き込む仕上げ工程とを含み、
前記第2の記録工程より前に、前記第2の情報層の前記内側制御情報領域と前記外側制御情報領域との少なくとも一方に、制御情報を表す情報パターンを書き込む開始工程をさらに含み、前記制御情報を表す情報パターンは前記第2の情報層の前記ユーザ情報領域に隣接して書き込まれ、オールゼロからなるダミーデータを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
少なくとも2つの情報層を含み、該情報層の各々が内側制御情報領域とユーザー情報領域と外側制御情報領域とを含んでいる多層光記録担体上に、情報を記録する方法であって、
前記少なくとも2つの情報層のうち第1の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込む第1の記録工程と、
前記第1の記録工程の後に、前記少なくとも2つの情報層のうち第2の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込む第2の記録工程と、
前記第2の記録工程の後に、前記第1の情報層と前記第2の情報層との前記内側制御情報領域および前記外側制御情報領域に、制御情報を表す情報パターンを書き込む仕上げ工程とを含み、
前記第2の記録工程より前に、前記第2の情報層の前記内側制御情報領域と前記外側制御情報領域との少なくとも一方に、制御情報を表す情報パターンを書き込む開始工程をさらに含み、
前記制御情報を表す情報パターンは前記第2の情報層の前記ユーザ情報領域に隣接して書き込まれ、
前記仕上げ工程は、前記ユーザ情報領域のユーザ情報が記録されていない部分に、制御情報を表す情報パターンを記録する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記開始工程において、前記制御情報を表す情報パターンが、前記第2の情報層の前記外側制御情報領域に書き込まれることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記開始工程が、前記第1の記録工程より前に配されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の方法。
【請求項5】
前記開始工程において書き込まれる前記制御情報を表す情報パターンの量が、情報の1つのECCブロック分に対応する量であることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の方法。
【請求項6】
少なくとも2つの情報層を含み、該情報層の各々が内側制御情報領域とユーザー情報領域と外側制御情報領域とを含んでいる多層光記録担体上に、情報を記録する記録装置であって、
情報を表す情報パターンを前記情報層に書き込む書込手段と、
前記少なくとも2つの情報層のうち第1の情報層または第2の情報層のいずれかに情報パターンを書き込むように、前記書込手段を制御する位置決め手段と、
前記書込手段および前記位置決め手段を制御する制御手段とを含み、
該制御手段は、
前記少なくとも2つの情報層のうち前記第1の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込み、
その後、前記少なくとも2つの情報層のうち前記第2の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込み、
その後、前記第1の情報層と前記第2の情報層との前記内側制御情報領域および前記外側制御情報領域に、制御情報を表す情報パターンを書き込むように、前記書込手段および前記位置決め手段を制御するものであり、
前記制御手段はさらに、前記少なくとも2つの情報層のうち前記第2の情報層の前記ユーザー情報領域に前記ユーザー情報を表す情報パターンを書き込むより前に、前記第2の情報層の前記内側制御情報領域と前記外側制御情報領域との少なくとも一方に、制御情報を表す情報パターンを書き込むようにされていて、前記制御情報を表す情報パターンは前記第2の情報層の前記ユーザ情報領域に隣接して書き込まれ、オールゼロからなるダミーデータを有することを特徴とする記録装置。
【請求項7】
少なくとも2つの情報層を含み、該情報層の各々が内側制御情報領域とユーザー情報領域と外側制御情報領域とを含んでいる多層光記録担体上に、情報を記録する記録装置であって、
情報を表す情報パターンを前記情報層に書き込む書込手段と、
前記少なくとも2つの情報層のうち第1の情報層または第2の情報層のいずれかに情報パターンを書き込むように、前記書込手段を制御する位置決め手段と、
前記書込手段および前記位置決め手段を制御する制御手段とを含み、
該制御手段は、
前記少なくとも2つの情報層のうち前記第1の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込み、
その後、前記少なくとも2つの情報層のうち前記第2の情報層の前記ユーザー情報領域に、ユーザー情報を表す情報パターンを書き込み、
その後、前記第1の情報層と前記第2の情報層との前記内側制御情報領域および前記外側制御情報領域に、ならびに前記ユーザ情報領域のユーザ情報が記録されていない部分に、制御情報を表す情報パターンを書き込むように、前記書込手段および前記位置決め手段を制御するものであり、
前記制御手段はさらに、前記少なくとも2つの情報層のうち前記第2の情報層の前記ユーザー情報領域に前記ユーザー情報を表す情報パターンを書き込むより前に、前記第2の情報層の前記内側制御情報領域と前記外側制御情報領域との少なくとも一方に、制御情報を表す情報パターンを書き込むようにされていて、前記制御情報を表す情報パターンは前記第2の情報層の前記ユーザ情報領域に隣接して書き込まれることを特徴とする記録装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3D】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−14826(P2012−14826A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198065(P2011−198065)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【分割の表示】特願2006−530990(P2006−530990)の分割
【原出願日】平成16年10月12日(2004.10.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】