説明

多環芳香族化合物及びそれを含有する重質油の分解方法

【課題】芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を、コークスを発生させること無く単環または2環の芳香族化合物に分解する方法を提供する。
【解決手段】芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を酸化し、前記酸化された多環芳香族化合物と軽質炭化水素とを、該酸化された多環芳香族化合物の軽質炭化水素に対するモル比(酸化多環芳香族化合物/軽質炭化水素)が0.0001〜100の割合で均一に混合し、前記酸化された多環芳香族化合物と軽質炭化水素との混合物を、温度が400〜700℃で、圧力が軽質炭化水素の臨界圧力の1.0〜5.0倍の軽質炭化水素の超臨界状態で分解反応させることを特徴とする多環芳香族化合物の分解方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多環芳香族化合物の分解方法及び該多環芳香族化合物を含有する重質油の分解方法に関し、特には芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を、或いはそれを含む重質油を、水素を用いることなく、またコークスを発生させること無く分解する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料油や芳香環を1つだけ有する芳香族化合物の製造において、従来、芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物、或いはそれを含む重質油の分解反応は、重合物であるコークスを大量に発生する問題を有している。ここで、芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物とは、例えば、アントラセン、フェナントレン、ピレンなどの縮合型多環芳香族化合物、及びフェニルナフタレン、ベンジルナフタレンなどの非縮合型多環芳香族化合物をいう。
【0003】
上記芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物、或いはそれを含む重質油を分解する方法としては、接触流動分解法、水素化分解法、熱分解法等の技術がある(特許文献1〜3参照)。しかしながら、接触流動分解法及び熱分解法では、軽質化、アップグレーディングにゼオライトをベースとした高価な触媒を用いる必要がある上、芳香環の開裂は殆ど起こらず、また、水素化分解法では、分解反応に大量の水素ガスを用いるため、大規模な水素ガス製造設備等が必要であった。また、軽質化触媒の表面上にコーキングを生じるため、触媒の寿命が短くなるなど多くの問題点があった。そのため、芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物、或いはそれを含む重質油に対しては、処理コストに見合う有用な分解反応プロセスがないのが現状である。
【0004】
【特許文献1】特開平8−183962号公報
【特許文献2】特開2003−96471号公報
【特許文献3】特開2004−59775号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、多環芳香族化合物、或いはそれを含む重質油の分解反応において、接触流動分解法や熱分解法では芳香環の開裂は殆ど起こらず、また、水素化分解法には水素ガスが多量に必要となり、水素ガス製造設備などにかかるコスト増の問題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、利用する際に問題の多い、重質油に大量に含まれる芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を、水素を用いず、コークスを発生させること無く単環または2環の芳香族化合物に分解する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物、或いはそれを含む重質油に対して酸化処理を施した後、軽質炭化水素と特定のモル比で混合し、得られた混合物を軽質炭化水素の超臨界状態で分解反応させることにより、コークスを発生させること無く、単環または2環の芳香族化合物に、或いはそれらを多量に含む油に分解できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明の多環芳香族化合物の分解方法は、芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を、芳香環を2つ以下有する化合物に転換する多環芳香族化合物の分解方法であって、前記芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を酸化し、前記酸化された多環芳香族化合物と軽質炭化水素とを、該酸化された多環芳香族化合物の軽質炭化水素に対するモル比(酸化多環芳香族化合物/軽質炭化水素)が0.0001〜100の割合で均一に混合し、前記酸化された多環芳香族化合物と軽質炭化水素との混合物を、温度が400〜700℃で、圧力が軽質炭化水素の臨界圧力の1.0〜5.0倍の軽質炭化水素の超臨界状態で分解反応させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の重質油の分解方法は、芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を含有する重質油の分解方法であって、前記重質油中の芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を酸化し、前記酸化された多環芳香族化合物を含む重質油と軽質炭化水素とを、該重質油の軽質炭化水素に対するモル比(重質油/軽質炭化水素)が0.0001〜100の割合で均一に混合し、前記酸化された多環芳香族化合物を含む重質油と軽質炭化水素との混合物を、温度が400〜700℃で、圧力が軽質炭化水素の臨界圧力の1.0〜5.0倍の軽質炭化水素の超臨界状態で分解反応させることを特徴とする。
【0010】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法においては、前記酸化された多環芳香族化合物又はそれを含む重質油と軽質炭化水素との混合物を軽質炭化水素の超臨界状態で30秒〜60分間分解反応させることが好ましい。
【0011】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法の好適例においては、前記多環芳香族化合物が芳香環を3又は4つ有する。
【0012】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法においては、前記分解反応を水素の非存在下で行うことが好ましい。
【0013】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法において、前記軽質炭化水素としては、炭素数4〜10の飽和炭化水素が好ましく、ノルマルペンタン、シクロペンタン、ノルマルへキサン、シクロヘキサン及びこれら炭化水素中の水素がアルキル基で置換された炭化水素が更に好ましく、ノルマルへキサン及びシクロヘキサンが特に好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法によれば、超臨界状態の軽質炭化水素がケージエフェクト(Cage Effect)により熱分解反応で発生した熱分解フラグメントをかご(Cage)のように取り囲んで安定化させることにより、熱分解フラグメントの再重合を抑制するため、コークスの発生を防止して、残渣の生成量を減少させつつ、多環芳香族化合物を分解することができる。なお、本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法において、反応生成物は芳香環を2つ以下有する化合物、それを多量に含む軽質炭化水素である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明で用いる多環芳香族化合物は、芳香環を3つ以上有し、例えば、アントラセン、フェナントレン、ピレンなどの縮合型多環芳香族化合物、フェニルナフタレン、ベンジルナフタレンなどの縮合−非縮合混在型の多環芳香族化合物、テルフェニルなどの非縮合型多環芳香族化合物が挙げられる。なお、本発明の分解方法は、芳香環を3つ又は4つ有する多環芳香族化合物に対して特に好適である。
尚、多環芳香族化合物の芳香環の分析は、石油学会法JPI−5S−49−97に従って、高速液体クロマトグラフ装置を使用してRI検出器を用いて測定することができる。
【0016】
また、本発明で用いる重質油は、上記多環芳香族化合物を含み、該重質油としては、常圧蒸留残渣、減圧蒸留残渣、タールサンド、オイルシェール、ビチューメン、シェールオイル、天然重油など、またそれらを熱分解装置(ディレードコーカー)によって処理した重質油が挙げられる。なお、重質油中の多環芳香族化合物の含有量は、30〜100質量%の範囲が好ましい。
【0017】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法では、まず、多環芳香族化合物を酸化する。該酸化工程は、公知の技術を用いて実施することができ、例えば、一般的な五酸化バナジウムなどの酸化触媒を用いて実施することができる。なお、酸化工程における酸化剤も特に限定されず、酸素、空気等を利用することができる。
【0018】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法では、次に、上記酸化された多環芳香族化合物又は該酸化された多環芳香族化合物を含む重質油と軽質炭化水素とを均一に混合して混合物を得る。ここで、酸化された多環芳香族化合物又は該酸化された多環芳香族化合物を含む重質油の軽質炭化水素に対するモル比(酸化多環芳香族化合物又は重質油/軽質炭化水素)は、0.0001〜100の範囲であり、0.0001〜10の範囲が好ましく、0.0001〜1の範囲が更に好ましい。酸化多環芳香族化合物又はそれを含む重質油に対して軽質炭化水素が多過ぎると、多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の処理量が減って、生産性が低下し、一方、酸化多環芳香族化合物又は重質油に対して軽質炭化水素が少な過ぎると、超臨界流体のかご効果が低減し、コークスを大量に発生するため好ましくない。
【0019】
本発明において軽質炭化水素とは、沸点が35℃以上180℃以下の炭化水素を意味し、分子中に酸素が含まれていても差し支えない。該軽質炭化水素としては、炭素数4〜10の飽和炭化水素が好ましい。ここで、炭素数4〜10の飽和炭化水素としては、ノルマルペンタン、シクロペンタン、ノルマルへキサン及びシクロヘキサンの他、これら炭化水素中の水素がアルキル基で置換された炭化水素が好適に挙げられ、これらの中でも、ノルマルへキサン及びシクロヘキサンが特に好ましい。
【0020】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法では、次に、上記酸化多環芳香族化合物又はそれを含む重質油と軽質炭化水素との混合物を反応相に供給し、超臨界状態の軽質炭化水素中で分解反応させる。該分解反応において、反応温度は、400〜700℃の範囲であり、400〜600℃の範囲が好ましく、400〜550℃の範囲が更に好ましい。また、反応圧力は、使用する軽質炭化水素の臨界圧力の1.0〜5.0倍の範囲であり、1.0〜4.0倍の範囲が好ましく、1.0〜3.0倍の範囲が更に好ましい。反応温度が高過ぎると、超臨界状態の軽質炭化水素中での分解反応においても固形重合物(コークス)が発生し、一方、反応温度が低過ぎると、酸化された多環芳香族化合物を十分に分解することができない。また、反応圧力が高過ぎると、高圧の装置を設計することが必要となり経済的でなく、一方、反応圧力が使用する軽質炭化水素の臨界圧力未満では、軽質炭化水素が超臨界状態にならない。
【0021】
本発明の多環芳香族化合物又はそれを含む重質油の分解方法においては、上記酸化多環芳香族化合物又はそれを含む重質油と軽質炭化水素との混合物を軽質炭化水素の超臨界状態で30秒〜60分間分解反応させることが好ましい。ここで、反応時間とは、所定温度に達してからの保持時間をいう。反応時間が30秒未満では、酸化された多環芳香族化合物を十分に分解することができず、一方、反応時間が60分を超えると、過分解やコーキングが発現し、目的とする芳香環を2つ以下有する化合物又はそれを含む軽質炭化水素の収率が大きく低下するため好ましくない。
【0022】
なお、上記酸化多環芳香族化合物又はそれを含む重質油/軽質炭化水素のモル比、温度条件、圧力条件及び反応時間は、回収目的である生成物中に含まれる高付加価値成分の割合により適宜選択される。また、反応は、バッチ式で行っても、流通式で行ってもよい。
【0023】
上記軽質炭化水素の超臨界状態では、熱分解反応及び水素添加反応が起こる。熱分解反応では、酸化された多環芳香族化合物が単純に熱分解して、単環または2環の芳香族化合物などの芳香環を2つ以下有する化合物が生成する。一方、水素添加反応では、酸化された多環芳香族化合物の熱分解反応中に生成した熱分解フラグメント(ラジカル)にHが付加し、これにより熱分解種が安定化される。これは、超臨界状態の軽質炭化水素が有するケージエフェクトにより、熱分解フラグメントが超臨界状態の軽質炭化水素に取り囲まれて安定化されるためである。これによって、熱分解フラグメントの再重合が抑制されるため、コークスの発生を防止することができる。このように超臨界状態の軽質炭化水素中では、熱分解反応及び水素添加反応が複合的に行われ、コークスを発生させることなく、分解反応が進行する。
【0024】
なお、既存の技術(例えば、気相熱分解等)では、分解温度を上昇させて高温状態で転換した場合には、触媒上へのコークス生成量が増加するが、上記酸化−超臨界状態の軽質炭化水素中での分解反応の二段分解反応によれば、ケージエフェクトにより熱分解フラグメントが安定化されるため、高温状態で転換してもコークス生成量が増加することはない。但し、超臨界状態の軽質炭化水素中での分解反応においても、700℃を超える反応温度では固形重合物(コークス)が生成するため、本発明においては、700℃以下で分解反応を行う。また、本発明においては、水素が不要で、水素の非存在下で分解反応を実施できるため、水素ガスの製造設備などにコストをかける必要が無い。
【0025】
また、超臨界状態とする溶媒が水の場合、水の臨界圧力は22.1MPaと高いため、かかる高い臨界圧力に合わせて非常に高圧の装置を設計することが必要となり、経済的ではない。一方、超臨界状態とする溶媒が軽質炭化水素の場合、臨界圧力が低いため、より低圧の装置を使用することができる。なお、装置の経済性の観点からは、臨界圧力が4.0〜10.0MPaの軽質炭化水素を選択することが好ましい。
【0026】
上記のようにして得られた生成物は、一般的な常圧蒸留、減圧蒸留によって、ナフサ、灯油、軽油、A重油等の油分、ガス、残渣に分離することが出来る。また、油分及びガスは、有効成分として所望の用途に使用され、更に油分から溶媒として用いた軽質炭化水素を回収し、超臨界流体として再度使用することができる。
【実施例】
【0027】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0028】
(実施例1)
酸化後の多環芳香族化合物として、試薬9,10−アントラキノンを用意した。この試薬とシクロヘキサンとを試薬/シクロヘキサンのモル比が0.0013の割合で混合して混合物を調製した。次に混合物を反応器に供給して、温度500℃、圧力12.0MPaのシクロヘキサンの超臨界状態で10分間反応させて分解反応させた。次いで、生成物をGC−MSで分析した。なお、試験方法はバッチ式で行った。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】

【0030】
上記の結果から、アントラキノンが分解し、トルエン、アルキルシクロヘキサン、ビシクロヘキシル、アントロン等に分解されていることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を、芳香環を2つ以下有する化合物に転換する多環芳香族化合物の分解方法において、
前記芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を酸化し、
前記酸化された多環芳香族化合物と軽質炭化水素とを、該酸化された多環芳香族化合物の軽質炭化水素に対するモル比(酸化多環芳香族化合物/軽質炭化水素)が0.0001〜100の割合で均一に混合し、
前記酸化された多環芳香族化合物と軽質炭化水素との混合物を、温度が400〜700℃で、圧力が軽質炭化水素の臨界圧力の1.0〜5.0倍の軽質炭化水素の超臨界状態で分解反応させることを特徴とする多環芳香族化合物の分解方法。
【請求項2】
前記酸化された多環芳香族化合物と軽質炭化水素との混合物を軽質炭化水素の超臨界状態で30秒〜60分間分解反応させることを特徴とする請求項1に記載の多環芳香族化合物の分解方法。
【請求項3】
前記多環芳香族化合物が芳香環を3又は4つ有することを特徴とする請求項1に記載の多環芳香族化合物の分解方法。
【請求項4】
前記分解反応を水素の非存在下で行うことを特徴とする請求項1に記載の多環芳香族化合物の分解方法。
【請求項5】
前記軽質炭化水素が炭素数4〜10の飽和炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の多環芳香族化合物の分解方法。
【請求項6】
前記軽質炭化水素が、ノルマルペンタン、シクロペンタン、ノルマルへキサン、シクロヘキサン及びこれら炭化水素中の水素がアルキル基で置換された炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の多環芳香族化合物の分解方法。
【請求項7】
前記軽質炭化水素が、ノルマルへキサン又はシクロヘキサンであることを特徴とする請求項6に記載の多環芳香族化合物の分解方法。
【請求項8】
芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を含有する重質油の分解方法において、
前記重質油中の芳香環を3つ以上有する多環芳香族化合物を酸化し、
前記酸化された多環芳香族化合物を含む重質油と軽質炭化水素とを、該重質油の軽質炭化水素に対するモル比(重質油/軽質炭化水素)が0.0001〜100の割合で均一に混合し、
前記酸化された多環芳香族化合物を含む重質油と軽質炭化水素との混合物を、温度が400〜700℃で、圧力が軽質炭化水素の臨界圧力の1.0〜5.0倍の軽質炭化水素の超臨界状態で分解反応させることを特徴とする重質油の分解方法。
【請求項9】
前記酸化された多環芳香族化合物を含む重質油と軽質炭化水素との混合物を軽質炭化水素の超臨界状態で30秒〜60分間分解反応させることを特徴とする請求項8に記載の重質油の分解方法。
【請求項10】
前記多環芳香族化合物が芳香環を3又は4つ有することを特徴とする請求項8に記載の重質油の分解方法。
【請求項11】
前記分解反応を水素の非存在下で行うことを特徴とする請求項8に記載の重質油の分解方法。
【請求項12】
前記軽質炭化水素が炭素数4〜10の飽和炭化水素であることを特徴とする請求項8に記載の重質油の分解方法。
【請求項13】
前記軽質炭化水素が、ノルマルペンタン、シクロペンタン、ノルマルへキサン、シクロヘキサン及びこれら炭化水素中の水素がアルキル基で置換された炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項12に記載の重質油の分解方法。
【請求項14】
前記軽質炭化水素が、ノルマルへキサン又はシクロヘキサンであることを特徴とする請求項13に記載の重質油の分解方法。