説明

多軸接続システム

【課題】椎骨固定のためにロッドに対してファスナ要素(例えば、椎弓根ネジ)を接続するためのシステムを提供すること。
【解決手段】このシステムは、ファスナ要素とロッドとの間で多軸運動ができるようにすることができる。さらに、このシステムはファスナ要素とロッドとの間の角度関係を希望の方位に保持できるようにすることができる。本発明について説明しこれについて請求する際、「ロッド」と言う用語は細長い構造を意味するためのものである。この種の細長い構造は中実あるいは中空であり、任意の希望の断面(例えば、円形、楕円形、正方形、長方形)を持つことができる。さらに、本発明について説明しこれについて請求する際、「締り嵌め」と言う用語は2つまたはそれ以上の構成成分の間の物理的接触を意味するためのものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の1つの実施態様において、椎骨固定のためにロッドに対してファスナ要素(例えば、椎弓根ネジ(pedicule screw))を接続するためのシステムが提供される。このシステムは、ファスナ要素とロッドとの間の多軸運動を可能にすることができる。さらに、このシステムは、ファスナ要素とロッドとの間の角度関係を希望の方位に維持できるようにすることができる。
【0002】
本発明について説明しこれについて請求する際、「ロッド」と言う用語は任意の細長い構造を意味するためのものである。この種の細長い構造は中実あるいは中空であり、任意の希望の断面(例えば、円形、楕円形、正方形、長方形)を持つことができる。
さらに、本発明について説明しこれについて請求する際、「締り嵌め」と言う用語は、2つまたはそれ以上の構成成分間の物理的接触を意味するためのものである。
【背景技術】
【0003】
椎骨固定のためにファスナ要素(例えば、椎弓根ネジ)を細長い支持材(例えば、ロッド)に接続するための様々なシステムがこれまでに提案されている。その例は、下記の米国特許において説明されるシステムを含む。
【0004】
特許文献1は、可変的固定スタビライザアンカーシート及びネジに関するものである。より特定して言うと、この特許は、椎骨の内部固定のためのスタビライザロッドに使用するために提供される骨境界面アンカーに関するものである。アンカーは、スタビライザロッドを収容しシートを骨に固定するために骨ネジを受け入れるシートを有する。圧縮部材はスタビライザロッドの外部のシートと協働し、圧縮部材を締めて、ロッドに対する圧縮力を生じることができる。シートと骨ネジとの間にかみ合い境界面を生じるために、スタビライザロッドは、骨ネジの丸味を帯びた表面を圧する。その後、骨ネジに対して相対的なネジの位置を固定することができる。
【0005】
特許文献2は、脊椎インプラントシステムに関するものである。より特定して言うと、この特許は、脊椎の内部固定のための装置に関するものである。この装置は少なくとも2つのアンカー及び細長いスタビライザを有する組立体を含む。アンカーは、各々、アンカーを骨に保持するための手段を有し、かつスタビライザを受け入れるための受入れ手段並びに対応するネジ山の相互作用によって受入れ手段と協働してスタビライザに圧縮力を加えてこれを受入れ手段に入れる固定手段を含む。
【0006】
特許文献3は多軸椎弓根ネジに関するものである。より特定して言うと、この特許はロッドインプラント装置に使用するための多軸矯正装具に関するものである。装置は、湾曲頭を有するネジ、その周りに配置される固定カラー及びネジ及びカラーが入れられる線形テーパー状ソケットを有する受入れ部材を含む。固定カラーはスロット付きでかつテーパー状であり、半球形の内体積を有し、最初にこの中へネジ頭が多軸に保持される。受入れ部材は、ロッドを受け入れるために中に形成される横断通路及びその底部に線形テーパー状室を有する軸方向の室を有する。カラーは上から室に挿入されて、室の中に据え付けられ、その後室の底からカラーの中へ上向きに挿入される。室の線形テーパーは、カラーが下向きに室の中へ押し込まれるとき半径方向内向きの力を固定カラーに与える。この半径方向内向きの力によって、固定カラーはネジ頭にぶつかってロックして、所定の角度でこの2つをロックする。固定カラーに対して下向きの力を与え、それによって所定の角度でネジをロックするのは、横断路におけるカラーの上面に対するロッドの配置及びその後の溝におけるロッドのロックダウンである。
【0007】
特許文献4は多軸骨ネジ組立体に関するものである。より特定して言うと、この特許は、部分的に球形の頭を持つ骨ネジを含む多軸骨ネジ組立体に関するものである。骨ネジ頭は上面で切り取られて、ここにツール受入れ窪みが形成される。この組立体は、骨ネジの頭を支える収縮コレットを受け入れるためのテーパー状窪みを形成する中央室を含むレシーバ部材を含む。レシーバ部材の室は、窪みと連絡し脊椎ロッドを中に受け入れるように構成される通路も形成する。通路の一部はロッド上方に止めネジを受けるためにネジ切りされる。組立体はロッドと骨ネジの頭との間に配置される収縮コレットも含む。コレットは骨ネジの頭を受け入れるために部分的に球形の窪みを形成し、ネジ頭をほぼ取り囲む偏向可能なフィンガを含む。止めネジがレシーバ部材の中へ締められる時、止めネジはロッドをコレットに押し付け、ロッドはレシーバ部材のテーパー状窪みの中へコレットを押し込み、それによってコレットのフィンガを偏向させ骨ネジの頭へ押し付ける。
【0008】
特許文献5は縦支持材を椎弓根ネジに接続するための装置に関するものである。より特定して言うと、この特許は、縦支持材を収容するための通路を有する収容ヘッドによって縦支持材を椎弓根ネジに接続するために使用される装置に関するものであり、自由に側面開放、上面開放または閉鎖収容ヘッドから選択するかまたはこれらを混合することができる。例えば、上面開放収容ヘッドは縦支持材の挿入を容易にするのに対して、側面開放は側方補正を可能にする。椎弓根ネジ及び収容ヘッドは、収容ヘッドの円錐コレットチャックを通じてかつ椎弓根ネジの球形頭によって接続される。この発明は椎弓根ネジが骨に挿入された後、椎弓根ネジの収容ヘッドへの嵌め込みを可能にする。
【0009】
特許文献6は縦支持材を骨アンカーに接続するための装置に関するものである。より特定して言うと、この特許は、丸味を帯びた頭を持つ骨アンカーに縦支持材を接続するための装置に関するものである。この装置は、骨アンカーの丸味を帯びた頭を受け入れるための室を形成する本体及び縦支持体を受け入れるための第一の通路を含む。さらに、第一のスリーブは室を圧縮するために本体上を摺動可能であり、第二のスリーブは縦支持材を第一のスリーブに片寄らせるために本体上を摺動可能であり、ファスナは第二のスリーブを第一のスリーブに片寄らせるために本体と動作可能に結合される。ファスナによって第二のスリーブに加えられる力は中心軸に対して直角を成す平面において第一のスリーブに伝えられる。縦支持材は第一及び第二の接点または領域で第一のスリーブに接し、スリーブの一方は少なくとも1つの付加的な接点または領域において他方のスリーブに接触するために少なくとも1つの延長部分を含む。
【0010】
特許文献7は多軸骨ネジ組立体に関するものである。より特定して言うと、この特許は、底部装填多軸骨アンカー装置に関するものである。この装置は受容部材,冠状部材、骨アンカー及び保持部材を含む。受容部材は上部開口及び下部開口を形成し、開口は同じ開口、通路及び溝の一部を成すことができる。冠状部材及び骨アンカーは受容部材の下部開口の中へ装填され、保持部材は骨アンカーの周りでかつ受容部材の溝の中へ嵌まる。骨アンカーは受容部材に対して相対的に多軸位置決めできる。細長い部材が受容部材の通路に配置され、冠状部材と接し、圧縮部材が上部開口を通じて当てられる。圧縮部材は細長い部材を押し下げ、細長い部材は冠状部材を押し下げて、冠状部材と保持部材との間に骨アンカーをロックする。
【0011】
特許文献8はネジ及びロッド固定組立体及び装置に関するものである。より特定して言うと、この特許はネジ及び任意にロッドを固定するためのネジ及びロッド固定組立体に関するものである。ネジ及びロッド固定組立体はネジ、固定機構、実質的に環状のリング、ロッド据付機構及び固定機構を含む。この発明は、また、ネジを固定するための固定機構も提供し、固定機構はさらにグリップ部及び非グリップ部を有する内部表面壁を含む。さらに、この発明は、ネジ頭を案内しこれに機械的力及び摩擦力を与えるための実質的に環状のリングを提供する。さらに、この発明は、ネジ頭に動作可能に係合しかつロッドの一部に接して圧縮される少なくとも1つの可撓性部分を含むロッド据付機構も提供する。最後に、この発明はロッドとロッド据付機構を係合するための固定機構を提供する。固定機構は、固定機構がロッド据付機構の少なくとも1つの可撓性部分とさらに係合するときロッド据付機構の少なくとも1つの可撓性部分をロッドの周りで偏向させるための偏向機構を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第5,466,237号
【特許文献2】米国特許第5,474,555号
【特許文献3】米国特許第5,669,911号
【特許文献4】米国特許第5,879,350号
【特許文献5】米国特許第6,063,090号
【特許文献6】米国特許第6,582,436号
【特許文献7】米国特許第6,660,004号
【特許文献8】米国特許第6,740,086号
【発明の概要】
【0013】
以上に開示される利点及び改良点の他に、本発明の他の目的及び利点が添付図面と一緒に以下の説明を読むことによって明らかになるだろう。図面は本明細書の一部を成し、本発明の例示的実施態様を含み、本発明の様々な目的及び特徴を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の1つの実施態様に従ったファスナ組立体の分解斜視図を示している。
【図2】図1の実施態様に従った部分的に組立て済みのファスナ組立体の断面図を示している(図を見やすくするために、この図は図1のロッドまたは圧縮部材を含まない)。
【図3】本発明の別の実施態様に従ったファスナ組立体の分解斜視図を示している。
【図4】図3の実施態様に従った部分的に組立て済みのファスナ組立体の断面図を示している(図を見やすくするために、この図は図3のロッドまたは圧縮部材を含まない)。
【図5】本発明の別の実施態様に従ったファスナ組立体の側面図を示している。
【図6】本発明の別の実施態様に従ったファスナ組立体の側面図を示している。
【図7】本発明の1つの実施態様に従ったファスナの側面図を示している。
【図8A】本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示している。
【図8B】本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示している。
【図9A】本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示している。
【図9B】本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示している。
【図10A】本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示している。
【図10B】本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の詳細な実施態様が本明細書において開示されるが、開示される実施態様は様々に実施できる本発明を単に例証するものと解釈すべきである。さらに、本発明の様々な実施態様に関連して示される例の各々は限定的ではなく例示的であることを意図している。さらに、図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、特定の構成成分の細部を示すために一部の特徴が誇張される場合がある。従って、本明細書において開示される特定の構造的及び機能的詳細は限定的なものと解釈されるべきものではなく、本発明を様々に採用するために当業者に教示するための代表的基準として解釈されるべきものである。
図1及び2を参照すると、本発明の第一の実施態様が示されている。これらの図に示される通り、患者の脊椎に対して取り付けロッド101と一緒にファスナ組立体100を使用することができる(当然、1つまたはそれ以上のファスナ組立体を1本またはそれ以上のロッドと一緒に使用することができる)。より特定して言うと、ファスナ組立体100は、第一の端に頭103Aを有しかつ第二の端に骨接続要素103Bを有するファスナを含むことができる(骨接続要素103Bは脊椎表面にまたはこの中へ取り付けるために適合させることができる)。さらに、頭103Aは少なくとも1つの変形要素をその表面に含むことができる。
【0016】
1つの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、頭103Aの少なくとも一部は球形である。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、ファスナ103は骨ネジであり、骨接続要素103Bはネジ山を含む。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、ファスナ103は有室骨ネジである(図2のカニュレーション103Dを参照のこと)。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、変形要素103Cは実質的にカニュレーション103Dを取り囲む(例えば、ここからカニュレーション103Dは頭103Aを出る)。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、変形要素103Cは頭103Aから突き出る実質的に円形のリングである。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、変形要素103C(及び(または)ファスナ103の他の部分(例えば、頭103Aまたはファスナ103全体)は、(a)ロッド101を構成する材料より柔らかい、(b)ロッド101を構成する材料より硬い、または(c)ロッド101を構成する材料と基本的に同じ硬度を持つ(例えば、ロッド101を構成する材料と同じ材料)、材料を含む。
【0017】
さらに図1及び2を参照すると、ファスナ組立体100が本体105を含むことが判る。本体105は第一の端及び第二の端を有し、ロッド101を受け入れるためのロッド受容路105Aは本体105の第一の端に隣接して配置され、ファスナ頭受容室105Bは本体105の第二の端に隣接して配置される(これらの図から判る通り、ファスナ頭受容室105Bを本体105の第二の端に向かってテーパー状にし、ロッド受容路105A及びファスナ頭受容室105Bを動作可能に接続することができる(例えば、本体105の室がロッド受容路105Aとファスナ頭受容室105Bを接続することができる))。
【0018】
さらに、ファスナ組立体100は保持リング107を含むことができる。この保持リング107は、頭103Aがファスナ受容室105B内部に配置されるとき少なくとも部分的に頭103Aの周りに嵌まるサイズを持つことができる。1つの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、図に示される通り保持リング107を「スプリットリング」設計のものとすることができる。
【0019】
さらに、圧縮要素109は、ロッド101がロッド受容路105A内部に配置されると本体105と協働してロッド101を押して、変形要素103Cの少なくとも一部と接触させる。このようにロッド101と変形要素103Cが接触すると、頭103Aをファスナ頭受容室105Bのテーパー状端(すなわち、狭いほうの端)に向かって押しながら変形要素103Cを変形させる。この動作はロッド101に対するファスナ103の角度関係を固定するのに役立つ。
【0020】
より特定して言うと、少なくとも部分的に(a)頭103Aの外面の少なくとも一部と保持リング107の内面の少なくとも一部との間の締り嵌め(半径方向の圧縮によって生じる)、(b)保持リング107の外面の少なくとも一部とファスナ頭受容室105Bの内面の少なくとも一部との間の締り嵌め(半径方向の圧縮によって生じる)及び(または)(c)ロッド101の外面の少なくとも一部と変形要素103Cとの間の締り嵌め、によって、ロッド101に対するファスナ103の角度関係を固定することができる。
【0021】
1つの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、圧縮要素109は本体105の相補的なネジ山と協働するネジ山を持つ。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、圧縮要素109は本体105の相補的な内面ネジ山と協働する外面ネジ山を持つ(例えば、圧縮要素109は止めネジである)。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、圧縮要素109は本体105の相補的外面ネジ山と協働する内面ネジ山を持つ(例えば、圧縮要素109はナットである)。別の例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、圧縮要素109は駆動ツールからのトルクを受けるための1つまたはそれ以上のへこみ、突起及び(または)駆動面を持つことができる(例えば、図1の雌六角形態を参照のこと)。
【0022】
次に設置手順例の説明に関連して図1及び2に示される要素を参照する。この種の設置手順例は、本発明のファスナ組立体のこの実施態様に応用でき、当然限定的ではなく例示的であることを意図している。
【0023】
より特定して言うと、まずガイドワイヤを脊椎の椎弓根に取り付けることができる。次に、ガイドワイヤの自由端をファスナ103に通すことができる(カニュレーション103Dを通じて)。次にファスナ103(例えば、椎弓根ネジ)を脊椎の椎弓根に挿入する(例えば、ネジ込む)ことができる。重要なのは、この種の椎弓根ネジを椎弓根に穿たれる室の中へセルフタッピングするか、または椎弓根に穿たれる室を事前にタッピングできることである。さらに重要なのは、任意の希望の道具(例えば、ロッド受容路105A及びファスナ頭受容室105Bを通じてトルクを与える手動またはパワードライバ)を用いてこの種の椎弓根ネジを骨の中へ打ち込むことができることである。
【0024】
1つの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、頭103Aの1つまたはそれ以上のへこみ、突起及び(または)駆動面と係合するトルク付与ツールを用いてこの種の椎弓根ネジを骨に打ち込むことができる(例えば、図1の頭103Aの4つのスカロップを参照のこと)。
【0025】
1つの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、ファスナ103を自力で骨に打ち込むことができる。次に、本体/保持リング組立体(例えば、ファスナ頭受容室105B内部にすでに保持リング107が配置されている本体105を含む)をファスナ103に配置する(または「スナップ嵌め」する)ことができる。
【0026】
この点に関して、その後本体105が頭103Aに押し付けられると、保持リング107がファスナ頭受容室105Bの後壁(図2の105Cを参照のこと)に押し付けられ、保持リング107は頭103Aが通り抜けられるように外側に広がる。頭103Aが保持リング107の底を押して通過したら、頭103Aは捕捉されたままである(なぜなら、ファスナ頭受容室105Bのテーパー端(すなわち狭いほうの端)に向かってヘッド103Aによって保持リング107が前方に引っ張られて、保持リングは拡張する余地を持たないので)。
【0027】
次に、ロッド101をロッド受容路105Aに配置することができる(ロッド101は変形要素103Cと接触する)。
【0028】
最後に、圧縮要素109(例えば、止めネジ)が本体105の中にねじ込まれると、圧縮要素109はセットポジションで構成成分を締め付ける(すなわち、圧縮要素109はロッド101を変形要素103Cに(また、ロッド101、変形要素103C及び頭103Aのサイズ及び形状に応じて、頭103Aの一部に)押し付ける。重要なのは、この締め付けプロセス中、変形要素103Cが変形し(例えば、変形を生じるロッド101の部分と相補的な表面を形成する)、その結果固定(例えば、ロッド101とファスナ103との間の角度関係)が改良されることである。さらに重要なのは、変形要素103Cが有室椎弓根ネジなど有室ファスナの確実な固定を可能にするのに特に有益でと考えられることである(カニュレーション(本発明に従った変形要素を使用しない)はロッドに対する多軸調整をロックする能力を弱める傾向があると考えられる(ロッドの円形断面のため))。
【0029】
別の例において(この例は限定的でなく例示的であることを意図している)、ファスナ103を自力で骨の中へ打ち込んだ後本体/保持リング組立体をこれに配置するのではなく、上記の通りファスナ103を本体/保持リング組立体内部に捕捉し、その後本体/保持リング/ファスナ組立体全体を骨に取り付けることができる(例えば、椎弓根ネジを本体のロッド受容路105Aとファスナ頭受容室105Bとの間に設けられる室に通すために手動またはパワードライバなど駆動ツールを用いることによって)。
【0030】
次に図3及び4を参照すると、本発明の別の実施態様が示されている。この実施態様は図1及び2に示される実施態様と同様であり、この点について、同じ要素は同じ参照番号によって識別される(同様の要素は再び詳細には説明されない)。重要なのは、図3及び4の実施態様と図1及び2の実施態様との間の主要な差は、この実施態様においては、ファスナ組立体200が保持リング107を利用しない点であると言うことである。
【0031】
より特定して言うと、この場合にも患者の脊椎に対して取り付けロッド101と一緒にファスナ組立体200を使用することができる(当然、1本またはそれ以上のロッドに1つまたはそれ以上のファスナ組立体を使用することができる)。さらに、ファスナ組立体200は、ファスナ103を含むことができる(ファスナは頭103A、骨接続要素103B及び少なくとも1つの変形要素103Cを有する)。
【0032】
さらに図3及び4を参照すると、ファスナ組立体200はさらに本体105’を含むことができる(本体105’は第一の端及び第二の端を持つことができ、ロッド101を受け入れるためのロッド受容路105A’は本体105’の第一の端に隣接して配置され、ファスナ頭受容室105B’は本体105’の第二の端に隣接して配置される)ことが判る。これらの図から判る通り、ファスナ頭受容室105B’を本体105’の第二の端に向けてテーパー状にすることができ、ロッド受容路105A’とファスナ頭受容室105B’を接続するために本体105’に室を通すことができる。
【0033】
重要なのは、頭103Aが通り抜けるのを防止するためにファスナ頭受容室105B’のテーパー端(すなわち、狭いほうの端)を十分な小ささにすることができることである(一方、ロッド受容路105A’及びロッド受容路105A’をファスナ頭受容室105B’に接続する本体105’の室を頭103Aが通り抜けられるようにするのに十分な大きさにすることができる)。
【0034】
この点に関して、頭103Aがファスナ頭受容室105B’に収まるように本体105‘’にファスナ103を挿入することによって、ファスナ組立体200を取り付けることができる(図4を参照のこと)。その後上述の通り(例えば、脊椎の椎弓根の中へ)ファスナ103を挿入することができる(例えば、ファスナ103を案内するためにガイドワイヤを使用し、セルフタッピング骨ネジを骨の室の中へ打ち込むか、事前にタッピングされた室を骨に設けることができる)。
【0035】
最後に、ロッド101がロッド受容路105A‘’内部に配置されると、圧縮要素109は本体105’と協働して、ロッド101を押して、ファスナ頭受容室105Bのテーパー端(すなわち、狭いほうの端)に向けて頭103Aを圧しながらロッドを変形要素103Cの少なくとも一部と接触させて、変形要素103Cを変形させる。この動作は、ロッド101に対するファスナ103の角度関係を固定する(少なくとも部分的に(a)頭103Aの外面の少なくとも一部とファスナ頭受容室105B’の内面の少なくとも一部との間の締り嵌め(半径方向の圧縮によって生じる)、及び(または)(b)ロッド101の外面の少なくとも一部と変形要素103Cとの間の締り嵌め、によって、ロッド101に対するファスナ103の角度関係を固定することができる)。
【0036】
次に図5及び6を参照すると、ファスナ組立体本体の他の2つの実施態様が示されている。この点に関して、図1及び2の本体105はロッド101を受け入れるための上向きロッド受容路105Aを有することが判る。同様に、図3及び4の本体105’はロッド101を受け入れるための上向きロッド受容路105A’を有する。それに対して、図5において、本体500はロッド101を受け入れるための横向きロッド受容路501を含む(ロッド101、ファスナ103、圧縮要素109及び保持リング107は点線で示されており、上に詳しく説明される要素と基本的に同じである)。さらに、図6において、本体600はロッド101を受け入れるための「トンネル型」ロッド受容路107を含む(ロッド101、ファスナ103、圧縮要素109及び保持リング107は点線で示されており、上に詳しく説明される要素と基本的に同じである)。重要なのは、図5及び6の実施態様が上述の通り動作できることである(例えば、本体は、その中に配置される構成成分間の締り嵌めを容易にするためにテーパー状室を含むことができる)。
【0037】
次に図7を参照すると、本発明に使用するためのファスナの別の実施態様が示されている。重要なのは、他のタイプの骨付着機構(例えば、端にフックを有するシャフト)を利用することができるが、ファスナ700はこの図において骨ネジとして示されていることである。いずれの場合にも、この実施態様においてはアンダーカット701が設けられることが判る(例えば、骨ネジの頭の底の平滑にすることよって(701Aを参照のこと)及び(または)骨ネジのシャフトの一部を狭くすることによって(701Bを参照のこと)アンダーカット701を形成することができる)。この種のアンダーカット701を使用することによって、ファスナ700はファスナ700がファスナ組立体の本体から伸びるエリアにおけるクリアランスを増大することができる(このクリアランスの増大はファスナ700がファスナ本体及び(または)ロッドに対して得ることができる最大角度の増大に形を変えることができる)。
【0038】
次に図8A及び8Bを参照すると、これらの図がそれぞれ本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示すのが判る。図8A及び8Bの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、本体805はファスナ頭受容室805Bとロッド受容路805Aとの間に側方オフセット(例えば、8mmの側方オフセット)を含む。さらに、ロッド受容路805Aは垂直から(またファスナ頭受容室805Bを通る垂直軸から)傾斜する(例えば、50度)。重要なのは、本明細書において開示される非オフセット設計(例えば、本体105)に関して説明されるのと同様にこのオフセット設計を使用できることである(例えば、本体に対して相対的にロッド(図8A及び8Bには示されていない)を固定するために止めネジ(図8A及び8Bには示されていない)など第一の圧縮要素を使用することができ、本体に対して相対的に骨ネジ(図8A及び8Bには示されていない)を固定するために止めネジ(図8A及び8Bには示されていない)など第二の圧縮要素を使用することができる)。
【0039】
次に図9A及び9Bを参照すると、これらの図がそれぞれ本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示しているのが判る。図9A及び9Bの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、本体905はファスナ頭受容室905Bとロッド受容路905Aとの間に側方オフセット(例えば、11mmの側方オフセット)を含む。さらに、ロッド受容路905Aは垂直から(またファスナ頭受容室905Bを通る垂直軸から)傾斜する(例えば、25度)。重要なのは、本明細書において開示される非オフセット設計(例えば、本体105)に関して説明されるのと同様にこのオフセット設計を使用できることである(例えば、本体に対して相対的にロッド(図9A及び9Bには示されていない)を固定するために止めネジ(図9A及び9Bには示されていない)など第一の圧縮要素を使用することができ、本体に対して相対的に骨ネジ(図9A及び9Bには示されていない)を固定するために止めネジ(図9A及び9Bには示されていない)など第二の圧縮要素を使用することができる)。
【0040】
次に図10A及び10Bを参照すると、これらの図がそれぞれ本発明の1つの実施態様に従ったオフセット設計の立面図及び斜視図を示しているのが判る。図10A及び10Bの例において(この例は限定的ではなく例示的であることを意図している)、本体1005はファスナ頭受容室1005Bとロッド受容路1005Aとの間に側方オフセット(例えば、14mmの側方オフセット)を含む。さらに、ロッド受容路1005Aは垂直から(またファスナ頭受容室1005Bを通る垂直軸から)傾斜する(例えば、15度)。重要なのは、本明細書において開示される非オフセット設計(例えば、本体105)に関して説明されるのと同様にこのオフセット設計を使用できることである(例えば、本体に対して相対的にロッド(図10A及び10Bには示されていない)を固定するために止めネジ(図10A及び10Bには示されていない)など第一の圧縮要素を使用することができ、本体に対して相対的に骨ネジ(図10A及び10Bには示されていない)を固定するために止めネジ(図10A及び10Bには示されていない)など第二の圧縮要素を使用することができる)。
【0041】
重要なのは、オフセット設計は変形要素と一緒にネジを利用してもしなくてもよいことである。例えば、ネジと境界面を接する圧縮要素が変形要素を押し下げて変形させるように、変形要素と一緒にネジを利用することができる。別の例においては、ネジと境界を接する圧縮要素がネジ頭自体を押し下げるように変形要素と一緒にネジを利用するが、圧縮要素は、変形要素が変形しないようにネジ頭に隣接し変形要素と整合するキャビティを含む。別の例において、ネジ頭は変形要素を全く持たない。
【0042】
さらに重要なことは、オフセット設計は固定システムの組立てを容易にすることである(例えば、脊椎ロッドを接続する際側方オフセット/傾斜の選択肢を外科医に与えることによって)。
【0043】
別の実施態様において(オフセット設計及び非オフセット設計の両方に適用可能である)、本体は(骨ネジに固定される前に)、(a)骨ネジの縦軸を中心に骨ネジの頭で円周上を回転可能であり、かつ(または)(b)望みの角度自由度を持つ(例えば、骨ネジの縦軸から26度(または一方の側から他方の側まで52度))、ことができる。
【0044】
本発明の多くの実施態様について説明したが、これらの実施態様は限定的ではなく例示的なものであると解釈され、また当業者には多くの修正が明白になるだろう。例えば、本発明を脊椎のどのレベルにも配置できる。
さらに、本発明を後脊椎ロッド埋植に使用することができる。さらに、本発明によって与えられる制御可能な角度調整は任意の希望の数の平面において可能である。
さらに、軸方向に及び回転可能にロッドを取り付けることができる。さらに、本明細書において説明される要素を任意の希望のサイズで提供することができる(例えば、本明細書において説明される要素を任意の希望のカスタムサイズで提供することもできるし、小、中、大など一群のサイズから選択される任意の希望のサイズで提供することもできる)。
より明白な例を挙げると(この例は限定的でなく例示的であることを意図している)、希望のネジ山ピッチ、ネジ山外径、シャフト外径、シャフト外径対ネジ山外径の比及び(または)長さの骨ネジを提供でき、また任意の希望の内径、外径、側方オフセット、角度及び(または)長さの本体要素を提供することができる。
さらに、圧縮要素は希望の量のトルクが加えられたら圧縮要素の取り付け部分から分離するための「ブレークオフ」形態を持つことができる。
さらに、ファスナ組立体の1つまたはそれ以上の構成成分を、
(a)任意の生体適合性材料(外科医の希望に応じて骨の内殖を許容するまたはこれを防止するように生体適合性材料を処理することができる)、
(b)プラスティック、
(c)繊維、
(d)ポリマー、
(e)金属(チタンなど純金属及び(または)Ti−Al−Nb、Ti−6Al−4V、ステンレス鋼など合金)、及び
(f)これらの任意の組合せ、
のうちのいずれかから作ることができる。
さらに、カニュレーションを通じてファスナを案内するためのガイドワイヤの使用は例えば最小限の侵襲性の処置に有益であろう。
さらに、骨ネジを海綿状骨への配置に適合させることができる。さらに、ネジ山ではなく、ファスナは骨への取り付けのためにフックを採用することができる。
さらに、ファスナ頭の外面、ロッドの外面、保持リングの外面、保持リングの内面及び(または)本体の内面(例えば、上記の構成成分間の境界面エリア)は、境界面における摩擦を増大するために1つまたはそれ以上の形態を持つことができる。例えば、上記の構成成分のうちどれでも、粗面または処理面(例えばサンドブラストまたは刻みつきによって)、ネジ面、溝付き面、リッジ付き面、突起付き表面及び(または)凹みを持つ表面を持つことができる。
さらに、変形要素は、
(a)変形要素に利用される材料、
(b)ロッドに利用される材料、
(c)圧縮要素に利用される材料、
(d)ロッドが変形要素と接触するエリアのロッドの形状、
(e)変形要素の形状、
(f)圧縮要素が変形要素に接触するエリアの圧縮要素の形状、
(g)ロッドによって変形要素に加えられる荷重の方向、
(h)圧縮要素によって変形要素に加えられる荷重の方向、
(i)ロッドによって変形要素に加えられる荷重の規模、及び(または)圧縮要素によって変形要素に加えられる荷重の規模、
に応じて、変形することができる。
さらに、各ロッドに最低2つのファスナを使用することができる(例えば、安定化のために)。
さらに、取り付けツールとの境界を成すために任意のタイプ及び数の形態を利用することができる(例えば装置の本体の外面に配置される室。この種の室は取り付けツールの対応する引込み式ピンとかみ合うことができる)。
さらに、本明細書において説明されるステップを、希望の順番で実行することができる(任意の希望のステップを追加することができ、かつ(または)任意の希望のステップを削除することができる)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎固定システムであり、
少なくとも1本のロッドと、
第一の端に頭を有する少なくとも1つのネジであり、該システムにおいて、該ネジがこれに関連する縦軸を有する、ネジと、
前記ロッド及び前記ネジが取り付けられる少なくとも1つの本体と、
を含み、
該システムにおいて、前記本体が前記ネジの前記縦軸に沿って前記ネジを受入れかつ前記ネジの前記頭を収容するネジ頭受容室を含み、
該システムにおいて、前記本体が前記ロッドを受け入れるロッド受容路を含み、
該システムにおいて、前記ネジ頭受容室と前記ロッド受容路が相互に側方にオフセットされ、かつ
該システムにおいて、前記ロッド受容路が前記ネジ頭受容室に対して相対的に傾斜する、
脊椎固定システム。
【請求項2】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジ頭受容室と前記ロッド受容路が約8mmから約14mmまでの間隔で相互に側方にオフセットされる、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項3】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジ頭受容室と前記ロッド受容路が約8mmの間隔で相互に側方にオフセットされる、請求項2に記載の脊椎固定システム。
【請求項4】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジ頭受容室と前記ロッド受容路が約11mmの間隔で相互に側方にオフセットされる、請求項2に記載の脊椎固定システム。
【請求項5】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジ頭受容室と前記ロッド受容路が約14mmの間隔で相互に側方にオフセットされる、請求項2に記載の脊椎固定システム。
【請求項6】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジ頭受容室がテーパー状である、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項7】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジ頭受容室がこれに受け入れられる前記ネジの前記縦軸に対して実質的に平行のネジ頭受容室軸に沿ってテーパー状である、請求項6に記載の脊椎固定システム。
【請求項8】
さらに前記本体と協働して前記ロッドを前記本体に取り付ける圧縮要素を含む、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項9】
該脊椎固定システムにおいて、前記圧縮要素が前記ロッド受容路に関連するネジ山と境界を成す止めネジを含む、請求項8に記載の脊椎固定システム。
【請求項10】
さらに、前記本体と協働して前記ネジを前記本体に取り付ける圧縮要素を含む、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項11】
該脊椎固定システムにおいて、前記圧縮要素が前記ネジ頭受容室に関連するネジ山と境界を成す止めネジを含む、請求項10に記載の脊椎固定システム。
【請求項12】
該脊椎固定システムにおいて、前記圧縮要素が前記ネジの前記頭を前記ネジ頭受容室の前記テーパー端に向かって押し付けて、前記本体及び前記ロッド受容路に受け入れられる前記ロッドに対して相対的な前記ネジの角度関係を固定する、請求項11に記載の脊椎固定システム。
【請求項13】
該脊椎固定システムにおいて、前記本体及び前記ロッド受容路に受け入れられる前記ロッドに対する前記ネジの角度関係が、少なくとも部分的に(a)前記ネジの前記頭の外面の少なくとも一部と前記ネジ頭受容室の内面の少なくとも一部との間の締り嵌め、及び(b)前記ネジの前記頭の外面の少なくとも一部と前記圧縮要素との間の締り嵌め、によって固定される、請求項12に記載の脊椎固定システム。
【請求項14】
さらに、前記ネジの前記頭が前記ネジ頭受容室内部に配置されるとき少なくとも部分的に前記ネジの前記頭の周りに嵌まるサイズを持つ保持リングを含む、請求項12に記載の脊椎固定システム。
【請求項15】
該脊椎固定システムにおいて、前記本体及び前記ロッド受容路に受け入れられる前記ロッドに対する前記ネジの角度関係が、少なくとも部分的に(a)前記ネジの前記頭の外面の少なくとも一部と前記保持リングの内面の少なくとも一部との間の締り嵌め、(b)前記保持リングの外面の少なくとも一部と前記ネジ頭受容室の内面の少なくとも一部との間の締り嵌め、及び(c)前記ネジの前記頭の外面の少なくとも一部と前記圧縮要素との間の締り嵌め、によって固定される、請求項14に記載の脊椎固定システム。
【請求項16】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジが骨ネジである、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項17】
該脊椎固定システムにおいて、前記骨ネジが脊椎の椎弓根部にねじ込まれるように構成される、請求項16に記載の脊椎固定システム。
【請求項18】
該脊椎固定システムにおいて、前記骨ネジが有室骨ネジである、請求項16に記載の脊椎固定システム。
【請求項19】
該脊椎固定システムにおいて、前記ロッド受容路が前記ネジへトルクを加えるためにこれにツールを挿入できるように構成される、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項20】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジの前記頭が前記ツールからトルクを受けるための少なくとも1つのトルク受け形態を含む、請求項19に記載の脊椎固定システム。
【請求項21】
該脊椎固定システムにおいて、前記トルク受け形態が、(a)少なくとも1つのへこみ、(b)少なくとも1つの突起及び(c)少なくとも1つの駆動面、を含むグループから選択される、請求項20に記載の脊椎固定システム。
【請求項22】
該脊椎固定システムにおいて、前記ロッドが実質的に円形の断面を有する、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項23】
該脊椎固定システムにおいて、前記ネジの前記頭が少なくとも部分的に球形である、請求項1に記載の脊椎固定システム。
【請求項24】
脊椎固定システムであり、
少なくとも1本のロッドと、
第一の端に頭を有する少なくとも1つの骨ネジであり、該システムにおいて、該骨ネジがこれに関連する縦軸を有する、骨ネジと、
前記ロッド及び前記骨ネジが取り付けられる少なくとも1つの本体と、
前記本体と協働して前記ロッドを前記本体に取り付ける第一の圧縮要素と、
前記本体と協働して前記骨ネジを前記本体に取り付ける第二の圧縮要素と、
を含み、
該システムにおいて、前記本体が前記骨ネジの前記縦軸に沿って前記骨ネジを受け入れかつ前記骨ネジの前記頭を収容するネジ頭受容室を含み、
該システムにおいて、前記ネジ頭受容室が、この中に受け入れられる前記骨ネジの前記縦軸に対して実質的に平行のネジ頭受容室軸に沿ってテーパー状であり、
該システムにおいて、前記本体が前記ロッドを受け入れるロッド受容路を含み、
該システムにおいて、前記第一の圧縮要素が前記ロッド受容路に関連するネジ山と境界を成す止めネジを含み、
該システムにおいて、前記第二の圧縮要素が前記ネジ頭受容室と関連するネジ山と境界を成す止めネジを含み、かつ
該システムにおいて、前記第二の圧縮要素が前記骨ネジの前記頭を前記ネジ頭受容室の前記テーパー端に向かって押し付けて、前記本体及び前記ロッド受容路に受け入れられる前記ロッドに対する前記骨ネジの角度関係を固定し、
該システムにおいて、前記ネジ頭受容室と前記ロッド受容路が相互に側方にオフセットされ、
該システムにおいて、前記ロッド受容路が前記ネジ頭受容室に対して相対的に傾斜し、
該システムにおいて、前記ネジ頭受容室と前記ロッド受容路が約8mmから約14mmまでの間隔で相互に側方にオフセットされ、
該システムにおいて、前記骨ネジが脊椎の椎弓根部の中へねじ込まれるように構成され、かつ
該システムにおいて、前記骨ネジの前記頭が少なくとも部分的に球形である、
脊椎固定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【公開番号】特開2011−143272(P2011−143272A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−80248(P2011−80248)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【分割の表示】特願2008−503216(P2008−503216)の分割
【原出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(506133910)ブラックストーン メディカル,インコーポレイティド (8)
【Fターム(参考)】