説明

多針付電子機器

【課題】機器全体を小型化・薄型化することのできる多針付電子機器を提供する。
【解決手段】第1のモータ111、第2のモータ121、第3のモータ131、第4のモータ141に侵入する外部からの磁界を阻止する耐磁機能を有する耐磁板23が、秒針11、分針12、時針13、機能針14を支持する複数の秒針軸115、分針軸126、筒状部138,148のうち、機能針用筒車147の筒状部148を支持する支持機能を兼ね備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多針付電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、秒針、分針、時針等を備えたアナログ式時計等、複数の針を備えた多針付電子機器が広く普及している。このような多針付電子機器においては、時計全体の薄型化を図るために、複数の針を駆動させるための複数組の輪列を平面的に配置する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−121075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特に腕時計等、小型の電子機器においては、できるだけコンパクトでありながら多様な機能を実現することのできる機器が望まれている。このため、多針化、複雑化と機器全体の小型化という課題を両立させるべく、機器全体の更なる小型化・薄型化のための工夫が求められている。
【0005】
また、針を回転させるための駆動モータは、外部から侵入する磁界の影響を受けやすく、外部から磁界が侵入すると、針の動きが不安定になる等、信頼性が低下する恐れがある。
そこで、比透磁率の高い材料で形成された耐磁板を配置して、外部からの磁界が駆動モータに侵入しないようにすることが望ましい。
【0006】
しかし、多針付電子機器においては、針を駆動させるための歯車が多くのスペースを占めており、ここにさらに耐磁板を設けることとすると、機器全体の厚みが厚くなったり、機器全体の小型化・薄型化を図ることができないとの問題がある。
【0007】
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、耐磁板を設けて駆動モータの安定を図った場合でも機器全体の小型化・薄型化を図ることができる多針付電子機器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の多針付電子機器は、
駆動モータと、
この駆動モータにより回転駆動される複数の針と、
この複数の針を支持する複数の軸部材と、
この複数の軸部材のうち、少なくとも一つの軸部材を支持する支持機能と、前記駆動モータに侵入する外部からの磁界を阻止する耐磁機能と、を兼ね備えている軸部材支持基板と、
を備えていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の多針付電子機器において、
前記軸部材支持基板は、透磁率の高い金属材料により形成されていることを特徴としている。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の多針付電子機器において、
前記針は、時針、分針、秒針、機能針を含み、
前記針は、それぞれ異なる前記駆動モータにより独立駆動されるものであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、軸部材を支持する軸部材支持基板に、軸部材を支持する機能の他、駆動モータに侵入する外部からの磁界を阻止する耐磁機能をも持たせているため、部品点数を増やすことなく駆動モータへの磁界の侵入を阻止することができる。
これにより、駆動モータの信頼性の向上と、多針付電子機器全体の小型化、薄型化とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態の指針式時計の秒針輪列機構及び分針輪列の概略構成を示す要部段面図である。
【図2】本実施形態の指針式時計の時針輪列機構及び機能針輪列の概略構成を示す要部段面図である。
【図3】図1に示す指針式時計の時計ムーブメントを裏面側から見た平面図である。
【図4】図1に示す指針式時計の時計ムーブメントを表面側から見た平面図である。
【図5】本実施形態の指針式時計に設けられる第2の中間車を示す側面図である。
【図6】第1の中間車、第2の中間車、針位置検出車の位置関係を示す平面図である。
【図7】図6における矢視VII方向から見た場合の段面図である。
【図8】(a)は、針位置検出車の平面図であり、(b)は、針位置検出車の側断面図である。
【図9】(a)は、第2の中間車の平面図であり、(b)は、第2の中間車の側断面図である。
【図10】(a)は、第1の中間車の平面図であり、(b)は、第1の中間車の側断面図である。
【図11】図1における第2の針位置検出機構部分の拡大図である。
【図12】図2における第2の針位置検出機構部分の拡大図である。
【図13】第2の針位置検出機構の検出位置を発光素子の側から見た拡大図である。
【図14】図13における矢視XIV−XIV方向の断面図である。
【図15】本実施形態の一変形例の時計ムーブメントを裏面側から見た平面図である。
【図16】本実施形態の一変形例の時計ムーブメントを表面側から見た平面図である。
【図17】本実施形態の一変形例の指針式時計の秒針輪列機構及び分針輪列の概略構成を示す要部段面図である。
【図18】本実施形態の一変形例の指針式時計の時針輪列機構及び機能針輪列の概略構成を示す要部段面図である。
【図19】図17に示す指針式時計の時計ムーブメントを裏面側から見た平面図である。
【図20】図17に示す指針式時計の時計ムーブメントを表面側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
なお、以下では、本発明に係る多針付電子機器が、秒針、分針、時針及び機能針といった複数の針を備え、これらの針を電気的な駆動により回転させて時刻等の表示を行うアナログ式の時計(以下、「指針式時計」という。)である場合について説明するが、本発明を適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0014】
先ず、図1から図14を参照しつつ、本発明に係る多針付電子機器としての指針式時計の一実施形態について説明する。
【0015】
図1及び図2は、本実施形態における指針式時計をそれぞれ異なる部分で断面した指針式時計の側断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態における指針式時計100は、複数の針及びこの針を動かすための機構を備える時計ムーブメント1と、例えば樹脂等により形成され時計ムーブメント1を収容するハウジング2とを備えている。
【0016】
このハウジング2の表面側(視認側:図1及び図2において上側)には、ほぼ円形の薄板状に形成された文字板21が配置されている。また、文字板21の裏面側(図1及び図2において下側)には、ソーラーパネル22が配置されている。
文字板21、ソーラーパネル22のほぼ中央部には、それぞれ貫通孔21a,22aが設けられており、時計ムーブメント1の針(すなわち、秒針11、分針12、時針13、機能針14)を支持する軸部材(すなわち、秒針軸115、分針軸126、時針筒状部138、機能針筒状部148)が、これら貫通孔21a,22aを通してハウジング2の内部から外部(図1及び図2において上側)に向けて突出している。
【0017】
また、ハウジング2の裏面側(図1及び図2において下側)には、このハウジング2内に収容された時計ムーブメント1等を押える押え部材25が嵌め込まれている。
ハウジング2の内部であって、押え部材25の上側(図1及び図2において上側)には、回路基板26が設けられている。回路基板26上には、図示しない各種電子部品が実装されている。
【0018】
ハウジング2の内部であって、時計ムーブメント1の上側(図1及び図2において上側)には、後述する第1〜第4のモータ111,121,131,141(図3参照)に侵入する外部からの磁界を阻止する耐磁機能を有する耐磁板23が設けられている。
図3に破線で示すように、耐磁板23は、第1〜第4のモータ111,121,131,141を覆うように配置されている。なお、耐磁板23は、第1〜第4のモータ111,121,131,141をほぼ覆う形状となっていればよく、図示例の形状に限定されない。
耐磁板23は、例えば、純鉄に近い性質の鉄やパーマロイ等の比透磁率の高い材料で形成されている。なお、耐磁板23を形成する材料はこれに限定されず、比透磁率の高い材料(例えば、比透磁率300以上程度)であれば適用することが可能である。
このように、比透磁率の高い材料で形成された耐磁板23を配置することにより、外部から侵入する磁界を耐磁板23に引き寄せて、第1〜第4のモータ111,121,131,141に影響を与えるのを防ぐことができる。
【0019】
また、耐磁板23とソーラーパネル22との間には、日車押え板24が配置されている。
【0020】
図3は、時計ムーブメント1を裏面側(図1及び図2における下側)から見た平面図であり、図4は、時計ムーブメント1を視認側(文字板の設置される側、図1及び図2における上側)から見た平面図である。
図1から図4に示すように、時計ムーブメント1は、複数の歯車を支持する支持基板である歯車支持基板10を備えている。
歯車支持基板10は、指針式時計100の内部を第1の空間R1と第2の空間R2とに隔てており、例えば、歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2における下側)が第1の空間R1、歯車支持基板10の表面側(図1及び図2における上側)が第2の空間R2となっている。歯車支持基板10は、例えば樹脂等により形成されているが、歯車支持基板10を形成する材料は、特に限定されない。
また、時計ムーブメント1の裏面側(図1及び図2における下側)には、複数の歯車を歯車支持基板10との間に挟むようにして支持する輪列受け基板15が設けられている。なお、図3においては、この輪列受け基板15を取り外した状態を示している。
【0021】
ここで、図1から図4を参照しつつ、本実施形態における時計ムーブメント1に設けられている輪列機構の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態において時計ムーブメント1は、秒針11、分針12、時針13、機能針14の4針を備えている。
また、図4に示すように、秒針11を駆動させる第1のモータ111、分針12を駆動させる第2のモータ121、時針13を駆動させる第3のモータ131、機能針14を駆動させる第4のモータ141という4つの駆動モータを備えており、これら第1〜第4のモータ111,121,131,141により、秒針11、分針12、時針13、機能針14をそれぞれ独立して駆動させるように構成されている。
なお、第1〜第4のモータ111,121,131,141は、例えば2極のステータと2極のロータとを有するステッピングモータである。
【0022】
また、時計ムーブメント1には、第1〜第4のモータ111,121,131,141の回転運動をそれぞれ秒針11、分針12、時針13、機能針14まで伝達する輪列機構が設けられている。
第1のモータ111の回転運動を秒針11まで伝達する秒針輪列機構は、第1のモータ111に設けられているロータ112の歯車部112aと噛み合ってその回転を伝える五番車113、五番車113の歯車部113aと噛み合って回転する四番車114で構成されている。
この四番車114は、秒針11を支持する軸部材としての秒針軸115に取り付けられており、この秒針軸115を中心として四番車114が回転することにより秒針11が回転駆動するようになっている。
【0023】
同様に、第2のモータ121の回転運動を分針12まで伝達する分針輪列機構は、第2のモータ121に設けられているロータ122の歯車部122aと噛み合ってその回転を伝える中間車123、中間車123の歯車部123aと噛み合って回転する三番車124、三番車124の歯車部124aと噛み合って回転する二番車125で構成されている。
この二番車125は、分針12を支持する軸部材としての分針軸126に取り付けられており、この分針軸126を中心として二番車125が回転することにより分針12が回転駆動するようになっている。
【0024】
また、第3のモータ131の回転運動を時針13まで伝達する時針輪列機構は、第3のモータ131に設けられているロータ132の歯車部132aと噛み合ってその回転を伝える第1の中間車133、第1の中間車133の歯車部133aと噛み合って回転する第2の中間車134、第2の中間車134の歯車部134aと噛み合って回転する第3の中間車135、第3の中間車135の歯車部135aと噛み合って回転する第4の中間車136、第4の中間車136と噛み合って回転する時針用筒車137で構成されている。
【0025】
図5は、本実施形態における第2の中間車134の構成を示す側面図であり、図6は、この第2の中間車134とこれに接続する歯車とを裏面側から見た平面図である。また、図7は、図6における矢視VII方向から見た要部断面図である。
図5に示すように、本実施形態において第2の中間車134は、その表裏にそれぞれ歯車部としての小歯車(ピニオンギア)が設けられた第1の歯車であり、歯車支持基板10の表裏において各小歯車がそれぞれ異なる歯車と噛み合い、これらを同時に駆動させるようになっている。
具体的には、図6及び図7に示すように、歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2において下側)、すなわち、指針式時計100の第1の空間R1内に位置する部分には第1の小歯車134aが設けられている。また、図7に示すように、歯車支持基板10の表面側(図1及び図2において上側)、すなわち、指針式時計100の第2の空間R2内に位置する部分には第2の小歯車134bが設けられている。
【0026】
本実施形態では、第2の中間車134は、指針式時計100における歯車支持基板10の裏面側の空間である第1の空間R1内で、第2の歯車としての第1の中間車133と噛み合い、この第1の中間車133により第3のモータ131の回転運動が当該第2の中間車134に伝達されるようになっている。
【0027】
また、第2の中間車134における歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の小歯車134bは、指針式時計100における歯車支持基板10の表面側の空間である第2の空間R2内で、第3の歯車である第3の中間車135と噛み合っており、これを回転駆動させるようになっている。
このように、第3の中間車135が歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の小歯車134bと噛み合うように構成されることにより、時針輪列機構は、第2の中間車134までは歯車支持基板10の裏面側(すなわち、第1の空間R1内)に配置され、第3の中間車135から先は歯車支持基板10の表面側(すなわち、第2の空間R2内)に配置されるというように、時針輪列機構の配置がその途中で歯車支持基板10の裏面側から表面側へと移るように構成されている。
【0028】
また、第2の中間車134における歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2において下側)に設けられている第1の小歯車134aは、後述する第1の針位置検出機構30を構成する針位置検出車139と噛み合っており、第2の中間車134が回転することにより同時に針位置検出車139を回転移動させるようになっている。
なお、第2の中間車134の表裏に設けられる第1の小歯車134a及び第2の小歯車133bの大きさ、歯数等は特に限定されず、用途に応じて各種の小歯車を設けることが可能である。
【0029】
時針用筒車137の中心には、中空管状に構成された軸部材としての筒状部138が立設されており、筒状部138の先端部には時針13が取り付けられている。筒状部138の内部には分針軸126が挿通され、分針軸126の中には秒針軸115が挿通されている。
【0030】
同様に、第4のモータ141の回転運動を機能針14まで伝達する機能針輪列機構は、第4のモータ141に設けられているロータ142と噛み合ってその回転を伝える第1の中間車143、第1の中間車143の歯車部143aと噛み合って回転する第2の中間車144、第2の中間車144の歯車部144aと噛み合って回転する第3の中間車145、第3の中間車145と噛み合って回転する第4の中間車146、第4の中間車146と噛み合って回転する機能針用筒車147で構成されている。
【0031】
第2の中間車144には、第2の中間車134と同様、その表裏に第1の小歯車144a、第2の144bが設けられている。
【0032】
本実施形態では、第2の中間車144は、指針式時計100における歯車支持基板10の裏面側の空間である第1の空間R1内で、第2の歯車としての第1の中間車143と噛み合い、この第1の中間車143により第3のモータ141の回転運動が当該第2の中間車144に伝達されるようになっている。
【0033】
また、第2の中間車144における歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の小歯車144bは、指針式時計100における歯車支持基板10の表面側の空間である第2の空間R2内で、第3の歯車である第3の中間車145と噛み合っており、これを回転駆動させるようになっている。
このように、第3の中間車145が歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の小歯車144bと噛み合うように構成されることにより、機能針輪列機構は、第2の中間車144までは歯車支持基板10の裏面側(すなわち、第1の空間R1内)に配置され、第3の中間車145から先は歯車支持基板10の表面側(すなわち、第2の空間R2内)に配置されるというように、機能針輪列機構の配置がその途中で歯車支持基板10の裏面側から表面側へと移るように構成されている。
【0034】
また、第2の中間車144における歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2において下側)に設けられている第1の小歯車144aは、後述する第1の針位置検出機構35を構成する針位置検出車149と噛み合っており、第2の中間車144が回転することにより同時に針位置検出車149を回転移動させるようになっている。
なお、第2の中間車144の表裏に設けられる第1の小歯車144a及び第2の小歯車144bの大きさ、歯数等は特に限定されず、用途に応じて各種の小歯車を設けることが可能であることは時針輪列機構の場合と同様である。
【0035】
機能針用筒車147の中心には、中空管状に構成された筒状部148が立設されており、筒状部148の先端部には機能針14が取り付けられている。
筒状部148の内部には時針用筒車137の筒状部138が挿通されており、機能針が取り付けられた筒状部148、時針13が取り付けられた時針用筒車137の筒状部138、及びこの筒状部138の内部に挿通されている分針軸126、秒針軸115は、同一の回転軸を中心に回転可能となっている。
【0036】
本実施形態において、筒状部148を備える機能針用筒車147は、耐磁板23によって支持されており、耐磁板23は、時計ムーブメント1に設けられている複数の歯車の軸部材うちの少なくとも1つを支持する軸部材支持基板として機能する。
【0037】
本実施形態では、複数の輪列機構のうち、秒針輪列機構及び分針輪列機構は、歯車支持基板10よりも下側の第1の空間R1内に位置しており、時針輪列機構を構成する歯車のうち、時針13の直近の歯車である時針用筒車138を含む第3の中間車135以降の歯車及び機能針輪列機構を構成する歯車のうち、機能針14の直近の歯車である機能針用筒車148を含む第3の中間車145以降の歯車が歯車支持基板10よりも上側の第2の空間R2内に位置している。このため、歯車が時計ムーブメント1の中央部近傍(すなわち、機能針用筒車148等の軸部材の近傍)で歯車支持基板10の上下いずれかに集中して重なり合うことを防ぎ、歯車を効率的に分散配置させることができる。
【0038】
図6及び図7に示すように、第2の中間車134の近傍には、指針式時計100の針位置を光学的な手法により検出する第1の針位置検出機構30が設けられている。第1の針位置検出機構30は、光を発光する発光素子31と、この発光素子31からの光を受光する受光素子32とを備えている。発光素子31は、例えばLED(発光ダイオード)からなり、受光素子32は、フォトトランジスタからなる。なお、発光素子31及び受光素子32の構成はこれに限定されない。
また、図2に示すように、機能針輪列機構の側にも、同様に、発光素子36と受光素子37とを備える第1の針位置検出機構35が設けられている。
【0039】
ここで、図6から図10を参照しつつ、針位置検出車138を備える第1の針位置検出機構30の構成について説明する。なお、時針輪列機構の側に設けられている第1の針位置検出機構30と機能針輪列機構の側に設けられている第1の針位置検出機構35とは、ほぼ同様の構成となっているため、図6から図10では時針輪列機構の側に設けられている第1の針位置検出機構30を例として説明し、機能針輪列機構の側に設けられている第1の針位置検出機構35についてはその説明を省略する。
【0040】
発光素子31は、例えば耐磁板23の下側面であって、第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出車139が平面視で重なり合う箇所に設けられている。
一方、受光素子32は、回路基板26上であって、第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出車139が平面視で重なり合う箇所に設けられている。この受光素子32は、第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出車139を挟んで上記発光素子31と対向して配置されている。
本実施形態では、後述する第2の針位置検出機構40とともに、第1の針位置検出機構30においても針位置検出を行うことにより、針位置検出の精度を高めることができる。
【0041】
図8(a)は、本実施形態における針位置検出車139の平面図であり、図8(b)は、針位置検出車139の側断面図である。図8(a)及び図8(b)に示すように、本実施形態において、針位置検出車139には、発光素子31と受光素子32とを結ぶ光軸上の光検出位置に対応する回転軌跡上のほぼ対照位置に針位置検出用の第1の光透過孔部139a及び第2の光透過孔部139bが設けられている。
【0042】
また、図9(a)は、本実施形態における第2の中間車134の平面図であり、図9(b)は、第2の中間車134の側断面図である。図9(a)及び図9(b)に示すように、本実施形態において、第2の中間車134には、針位置検出用の検出用孔部である第3の光透過孔部134cが1つ設けられている。
【0043】
また、図10(a)は、本実施形態における第1の中間車133の平面図であり、図10(b)は、第1の中間車133の側断面図である。図10(a)及び図10(b)に示すように、本実施形態において、第1の中間車133には、針位置検出用の検出用孔部である第4の光透過孔部133bが1つ設けられている。
【0044】
図6及び図7に示すように、針位置検出用車139の第1の光透過孔部139a又は第2の光透過孔部139b、第2の中間車134の第3の光透過孔部134c、第1の中間車133の第4の光透過孔部133bは、第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出用車139を回転させてある所定位置となったときに、重なり合うようになっている。
これらの第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出用車139は、例えばユーザが図示しない操作ボタン等を操作することにより針位置検出の指示が入力されると、自動的に各光透過孔部133b,134c,139a又は139bが重なり合う位置まで回転移動するようになっている。そして、これら光透過孔部133b,134c,139a又は139bが重なり合う位置まで移動すると、針位置検出機構30の発光素子31が光を発光させ、この光を受光素子32が受光することにより針位置の検出を行うようになっている。
【0045】
なお、針位置の検出を行うタイミングはこれに限定されず、例えば予め針位置検出を行う時間を設定していた場合には、当該設定時間になったときに自動的に各光透過孔部133b,134c,139a又は139bが重なり合う位置まで回転移動して針位置の検出が行われるようになっていてもよい。
【0046】
また、図1及び図2に示すように、本実施形態において、指針式時計100は、軸部材である機能針用筒車147、時針用筒車137の近傍に第2の針位置検出機構40を備えている。図11は図1における第2の針位置検出機構40部分を拡大した図であり、図12は図2における第2の針位置検出機構40部分を拡大した図である。
図11及び図12に示すように、第2の針位置検出機構40は、第1の針位置検出機構30,35と同様に、指針式時計100の針位置を光学的な手法により検出するものであり、発光素子41と受光素子42とを備えている。発光素子41は第1の針位置検出機構30の発光素子31と同様にLED(発光ダイオード)からなり、受光素子42は受光素子32と同様にフォトトランジスタからなる。
【0047】
受光素子42は、発光素子41と対向する位置に設けられており、発光素子41と受光素子42とを結ぶ光軸上に検出位置Pが設定されている。
五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147には、それぞれ、光透過孔部113a,114a,125a,137a及び147aが設けられており、発光素子41及び受光素子42は、五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147が所定位置まで回転して、光透過孔部113a,114a,125a,137a及び147aがほぼ検出位置Pに重なり合ったときに、検出位置Pにおいて発光素子41が光を発光し、受光素子42がこの光を受光することにより、針位置の検出を行うようになっている。
【0048】
図13及び図14に示すように、五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147に設けられた各光透過孔部113a,114a,125a,137a及び147aは、歯車の製造精度等に起因して多少のずれがあるため、大きめに形成されており、多少位置ずれがあっても、発光素子41からの光が受光素子42まで届くようになっている。これにより、許容限度の範囲内にとどまるような僅かなずれであれば、受光素子42が発光素子41からの光を受光することができ、針位置の検出ができるようになっている。
【0049】
また、図14に示すように、発光素子41と受光素子42との間に介在する日車押え板24、耐磁板23、輪列受け基板15には、検出位置Pに対応する位置にそれぞれ貫通孔24a,23a,15aが形成されており、発光素子41からの光を遮らないようになっている。
【0050】
本実施形態では、機能針用筒車147を受ける支持基板としても機能する耐磁板23に設けられた貫通孔23aが、発光素子41からの光を絞り込む絞込み孔として機能するようになっている。
すなわち、例えば、五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147に設けられる光透過孔部113a,114a,125a,137a及び147aの径が、0.3mm〜0.4mmである場合に、耐磁板23に設けられる貫通孔23aの径は、0.1mm〜0.2mm程度となっている。
発光素子41と受光素子42とを用いて光学的に針位置の検出を行う場合、歯車の持つバックラッシの影響等によって、発光素子41の光を受光素子42が受光してはならない状態においても、光を検出してしまうという状況が発生することがある。
この点、本実施形態では、耐磁板23に五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147に設けられる光透過孔部113a,114a,125a,137a及び147aの径よりも小さな径の貫通孔23aを設けることによって、発光素子41からの光を絞り込むことができるので、別部材を設けることなく、受光素子42による受光精度を向上させることができる。
【0051】
次に、本実施形態における作用について説明する。
【0052】
前述のように、本実施形態では、秒針11、分針12、時針13、機能針14がそれぞれ、独立の駆動モータ(第1のモータ111、第2のモータ121、第3のモータ131、第4のモータ141)により、各輪列機構を介して独立して駆動するようになっている。
具体的には、第1のモータ111が回転すると、その回転運動が第1のモータ111のロータ112の歯車部112aから五番車113に伝えられ、五番車113から四番車114に伝えられる。これにより、秒針軸115を中心として四番車114が回転し、秒針11が文字板21上で回転駆動する。
【0053】
同様に、第2のモータ121が回転すると、その回転運動が第2のモータ121のロータ122の歯車部122aから中間車123に伝えられ、中間車123から三番車124に伝えられ、さらに三番車124から二番車125に伝えられる。これにより、分針軸126を中心として二番車125が回転し、分針12が文字板21上で回転駆動する。
【0054】
また、第3のモータ131が回転すると、その回転運動が第3のモータ131に設けられているロータ132の歯車部132aから第1の中間車133に伝えられ、第1の中間車133から第2の中間車134に伝えられ、第2の中間車134から第3の中間車135、第3の中間車135から第4の中間車136、第4の中間車136から時針用筒車137へと伝えられる。これにより、筒状部138を中心として時針用筒車137が回転し、時針13が文字板21上で回転駆動する。
このとき、第1の中間車133は歯車支持基板10の裏側の第1の空間R1内で第2の中間車134と噛み合って回転運動を第2の中間車134に伝達し、第3の中間車135は歯車支持基板10の表側の第2の空間R2内で第2の小歯車134bと噛み合うことにより第2の中間車134から回転運動の伝達を受ける。これにより、時針輪列機構は第2の中間車134を境いとして歯車支持基板10の裏側から表側に移動する。
【0055】
また、第2の中間車134における歯車支持基板10の裏側に設けられている第1の小歯車134aには、針位置検出車139が噛み合って第2の中間車134の回転に伴って同時に回転するようになっている。ユーザが針位置検出を指示したとき又は針位置検出すべき時間として設定されている時間が来たときは、第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出車139が所定の位置まで回転移動し、第1の針位置検出機構30の発光素子31が光を発光させ、受光素子32がこの光を検出することにより時針13の針位置の検出が行われる。
【0056】
同様に、第4のモータ141が回転すると、その回転運動が第4のモータ141に設けられているロータ142の歯車部142aから第1の中間車143に伝えられ、第1の中間車143から第2の中間車144に伝えられ、第2の中間車144から第3の中間車145、第3の中間車145から第4の中間車146、第4の中間車146から機能針用筒車147へと伝えられる。これにより、筒状部148を中心として機能針用筒車147が回転し、機能針14が文字板21上で回転駆動する。
このとき、第1の中間車143は歯車支持基板10の裏側の第1の空間R1内で第2の中間車144と噛み合って回転運動を第2の中間車144に伝達し、第3の中間車145は歯車支持基板10の表側の第2の空間R2内で第2の小歯車と噛み合うことにより第2の中間車144から回転運動の伝達を受ける。これにより、機能針輪列機構は第2の中間車144を境いとして歯車支持基板10の裏側から表側に移動する。
【0057】
また、第2の中間車144における歯車支持基板10の裏側に設けられている第1の小歯車には、針位置検出車149が噛み合って第2の中間車144の回転に伴って同時に回転するようになっている。ユーザが針位置検出を指示したとき又は針位置検出すべき時間として設定されている時間が来たときは、第1の中間車143、第2の中間車144、針位置検出車149が所定の位置まで回転移動し、第1の針位置検出機構35の発光素子36が光を発光させ、受光素子37がこの光を検出することにより機能針14の針位置の検出が行われる。
【0058】
また、指針式時計100は、第2の針位置検出機構40により秒針11、分針12の針位置の検出、補正を行う。
具体的には、秒針11、分針12の針位置の検出は、五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147が、所定の検出位置Pに各光透過孔部113a,114a,125a,137a及び147aが重なり合う位置に移動したときに、発光素子41が光を発光させ、受光素子42がこの光を検出することによって行われる。
このとき、機能針用筒車147を支持している耐磁板23に設けられた貫通孔23aが発光素子41からの光を絞ることにより、周囲から回り込む光を遮蔽して、受光素子42が精度よく光を検出することができるようになっている。
【0059】
以上のように、本実施形態では、透磁率の高い金属材料により形成され、第1〜第4のモータ111,121,131,141に外部から磁界が侵入するのを阻止する耐磁機能を有する耐磁板23を設けているため、これら第1〜第4のモータ111,121,131,141の信頼性を高く保つことができる。
そして、この耐磁板23が機能針用筒車147の筒状部148を支持する支持機能を兼ね備えているため、別途機能針用筒車147の筒状部148を支持する部材を設ける必要がなく、部品点数を少なくして多針付電子機器全体の小型化、薄型化を図ることができる。
【0060】
また、本実施形態では、第2の中間車134,144の表裏両側に歯車支持基板10の裏側に位置する第1の小歯車134a,144aと歯車支持基板10の表側に位置する第2の小歯車134b,144bを設けて、時針13を回転させるための第3の駆動モータ131、及び機能針14を回転させるための第4の駆動モータ141の回転運動を歯車支持基板10の裏側に位置する第1の小歯車134a,144aで受けた後、歯車支持基板10の表側に位置する第2の小歯車134b,144bと噛み合う第4の中間車135,145にその回転運動を伝達する。
これにより、各時針13に第3の駆動モータ131の回転運動を伝達する時針輪列機構及び機能針14に第4の駆動モータ141の回転運動を伝達する機能針輪列機構を、途中で歯車支持基板10の裏側から表側に移動させることができる。これにより、指針式時計100の内部に歯車を効率よく組み込むことができ、指針式時計100全体の小型化、薄型化を実現することができる。
【0061】
また、本実施形態では、針位置検出機構を3組設けているため、より精度の高い針位置検出及び針位置の補正を行うことができる。
すなわち、特に、本実施形態に示した例のように、秒針11、分針12、時針13、機能針14という4針をそれぞれ異なる駆動モータ(第1〜第4のモータ111,121,131,141)によって独立駆動させる場合には、分針12も時針13も機能針14も細かいステップで運針するため、従来のように発光素子(LED)と受光素子(フォトトランジスタ)1組で構成される針位置検出機構を1つ備えるのみでは全ての針を精度よく完全補正することは困難である。
この点、本実施形態では、秒針11及び分針12の2針については、従来と同様に時計ムーブメント1の中央近傍において第2の針位置検出機構40の発光素子41(LED)と受光素子42(フォトトランジスタ)により針位置検出を行い、時針13及び機能針14については、この第2の針位置検出機構40とは別にそれぞれ発光素子31,36(LED)と受光素子32,37(フォトトランジスタ)からなる第1の針位置検出機構30,35を設けて、計3組の針位置検出機構30,35,40により、針位置を検出している。これにより、針位置を正確に検出して、針位置の完全補正を実現することができる。
【0062】
また、前記のように途中で輪列機構を歯車支持基板10の裏側から表側に移動させる役割を有する第2の中間車134に第1の針位置検出機構30,35において検出に用いられる光透過孔部を設けて、針位置の検出に用いている。このため、針位置検出機構を3組備えるとした場合でも、別途光透過孔部を備える部材を設ける必要がなく、高精度の針位置検出を省スペースで行うことができる。
【0063】
また、本実施形態は、秒針11、分針12、時針13、機能針14という複数の針をそれぞれ異なる駆動モータ(第1〜第4のモータ111,121,131,141)によって同軸上で独立駆動させる4針同軸独立駆動の構成をとっているため、複数の針を設けた場合でも、各針をそれぞれ精度よく制御することができ、多針付電子機器に複数の機能を持たせる高機能化に対応することができる。
【0064】
なお、本実施形態では、第1の針位置検出機構30,35と第2の針位置検出機構40とを備えて、この両方によって針位置の検出を行う場合を例示したが、第1の針位置検出機構30,35を設けることは必須ではなく、第2の針位置検出機構40のみによって針位置の検出を行うようにしてもよい。この場合には、図15に示すように、針位置検出車を設けない構成とすることができる。
【0065】
また、本実施形態では、4つの駆動モータ(第1のモータ111、第2のモータ121、第3のモータ131、第4のモータ141)全てに被さる形状の耐磁板23を文字板21側に1つ設ける例を示したが、耐磁板23の形状や、配置される位置・数等は特に限定されない。例えば、耐磁板を文字板21側(図1等において上側)のみでなく、回路基板26側(図1等において下側)にも配置してもよい。
また、時計のケース等が外部からの磁界の侵入を遮蔽するような材料で形成されている場合等であれば、図16に示すように、特に耐磁板を設けない構成とすることもできる。
【0066】
また、本実施形態では、秒針11、分針12、時針13、機能針14という4針をそれぞれ異なる駆動モータ(第1〜第4のモータ111,121,131,141)によって独立駆動させる4針独立駆動の例を示したが、独立駆動させる針の数はこれに限定されず、例えば、さらに複数の機能針を備える構成としてもよい。
この場合には、時計ムーブメント1の中央部近傍において、歯車支持基板10の上側又は下側に歯車が集中しないように、輪列機構のほぼ半分については少なくとも針近傍の歯車が歯車支持基板10の上側に配置されるようにし、残りのほぼ半分については少なくとも針近傍の歯車が歯車支持基板10の下側に配置されるように構成することが好ましい。
また、針の数が増加した場合には、針位置検出機構の数も増やして、各針の針位置検出の精度を保つようにすることが好ましい。
また、本実施形態では、すべての針を独立駆動させる例を示したが、複数の針のうちの一部は同じ駆動モータによって駆動されるように構成してもよい。
【0067】
さらに、図17から図20に示すように、秒針11、分針12、時針13という3針をそれぞれ異なる駆動モータ(第1〜第3のモータ111,121,131)によって独立駆動させる3針独立駆動とした場合でも本発明を適用することが可能である。なお、図19、図20では、耐磁板23を省略している。
【0068】
この場合には、例えば、図2に示すように、時針13を駆動させる時針輪列機構の第2の中間車134の表裏両側に第1の小歯車134a,第2の小歯車134bを設けて、歯車支持基板10の裏側で受けた第3のモータ131の回転運動を歯車支持基板10の表側の第3の中間車135に伝達し、第2の中間車134を境として時針輪列機構を歯車支持基板10の裏側から表側に移動させるように構成する。
【0069】
なお、図18、図19では図示していないが、第1の小歯車134aと噛み合う位置に針位置検出車を設け、時針の針位置を検出する第1の針位置検出機構を設けるようにしてもよい。
【0070】
また、各輪列機構を構成する歯車の配置・数等は、本実施形態で示したものに限定されない。
例えば、時針輪列機構を構成する中間車の数は4つに限定されず、さらに多くてもよいし、3つ以下の歯車で構成してもよい。
【0071】
また、本実施形態では、時針輪列機構及び機能針輪列機構を構成する第2の中間車134,144の表裏両側に小歯車を設けて、この第2の中間車134,144を第1の歯車として機能させるように構成したが、第2の中間車134,144以外の歯車の表裏両側に小歯車を設けて、これを第1の歯車として機能させてもよい。
【0072】
また、本実施形態では、耐磁板23が機能針用筒車147を受ける支持基板を兼ねるように構成したが、時針用筒車137等、他の歯車を受ける支持基板を兼ねてもよい。
【0073】
また、本実施形態では、多針付電子機器が、複数の指針を備えた指針式時計である場合を例として示したが、本発明は、複数の針を備え、歯車によって針に動力を伝達することで針を動かす電子機器であれば一般的に適用することが可能であり、指針式時計に限定されない。例えば各種の計器用の多針付電子機器であっても本発明を適用することができる。
【0074】
なお、その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【0075】
1 時計ムーブメント
2 ハウジング
11 秒針
12 分針
13 時針
14 機能針
21 文字板
23 耐磁板
26 回路基板
30 第1の針位置検出機構
31 発光素子
32 受光素子
35 第1の針位置検出機構
36 発光素子
37 受光素子
40 第2の針位置検出機構
41 発光素子
42 受光素子
111 第1のモータ
113 五番車
114 四番車
121 第2のモータ
124 三番車
125 二番車
131 第3のモータ
133 第1の中間車
134 第2の中間車
134a 第1の小歯車
134b 第2の小歯車
137 時針用筒車
139 針位置検出車
141 第4のモータ
143 第1の中間車
144 第2の中間車
144a 第1の小歯車
144b 第2の小歯車
147 機能針用筒車
149 針位置検出車
100 指針式時計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動モータと、
この駆動モータにより回転駆動される複数の針と、
この複数の針を支持する複数の軸部材と、
この複数の軸部材のうち、少なくとも一つの軸部材を支持する支持機能と、前記駆動モータに侵入する外部からの磁界を阻止する耐磁機能と、を兼ね備えている軸部材支持基板と、
を備えていることを特徴とする多針付電子機器。
【請求項2】
前記軸部材支持基板は、透磁率の高い金属材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の多針付電子機器。
【請求項3】
前記針は、時針、分針、秒針、機能針を含み、
前記針は、それぞれ異なる前記駆動モータにより独立駆動されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多針付電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−7966(P2012−7966A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−143322(P2010−143322)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】