説明

大豆の外皮を主原料とするペースト製品の製造方法

【課題】現在、食生活の食物繊維不足が指摘され、高価なサプリメント等が販売されている一方で食物繊維の塊のような大豆の外皮が、食用には殆ど活用されず、厄介者として飼料等に使われている状態を改善する。
【解決手段】邪魔にされている大豆外皮を有効に活用し、他の豆と混合使用することで、食物繊維重視の商品から、美味しさを求める商品までの素材として活かす事ができ、食生活に不足気味の食物繊維を安価に提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食品に活用されていない、食物繊維の豊富な大豆の外皮を他の素材と併せ美味しい素材にして、食生活に不足が指摘されている食物繊維を摂取し易く加工することである。
【背景技術】
【0002】
たん白質は熱により蛋白変性を起こすと、吸水しなくなり素材が軟らかくならないので、微粉加工する時は品温が60℃以下で微粉加工を終える。
【0003】
水に浸漬すると、豆はその2倍以上の水を吸って軟らかくなる。煮る工程を経ると更にやわらかくできる。
【0004】
豆類は熱に強い土壌菌が多い。ポツリヌス菌は120℃、4分で死滅することからレトルト食品の規格基準では、中心温度120℃、4分(F値4)の加熱殺菌が必要とされている。
【0005】
加熱後、長時間放置すると素材が変色するので、チラー、冷水等で急速に冷却する。
品温を略1時間以内に20℃以下まで下げる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は有効活用されていない大豆の外皮を主原料に、他の豆をあわせ食物繊維が豊富で食べ易い素材に加工して新しい食材を作ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのため本発明は、使用目的により外皮と豆の種類、配合比率を調節する工程、原料外皮と豆を製粉する工程、水に浸漬・ボイルして微粉化(乳化)する工程、加熱殺菌して急速に冷却する工程がある事を特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
食用に殆ど使われていない大豆の外皮を有効活用し、使用する外皮や豆を全て商品化する故に無駄が出ず、食生活に不足傾向がある食物繊維を加工素材として使い易く、食べ易い状態で市場に提供する事ができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用途に合わせて配合比率を調整する工程、原料素材を粉砕する前処理工程と、水に浸漬、ボイルしてやわらかくする工程、微粉化する工程、レトルト規格基準の加熱から急速に冷却する工程からなる、大豆外皮と豆で作る食用ペーストの加工方法である。
【請求項2】
原料素材を粉砕する工程では原料素材を平均50μm以下に粉砕する。粉砕工程の品温を60℃以下に抑え、豆の蛋白変性を防ぐ。
【請求項3】
食物繊維の強化、美味しい豆のペースト等の用途に合わせ、大豆外皮と豆の配合比率を外皮10に対し、豆の配合比を1〜10の間で調整する。
豆の種類は目的に合わせて選定する。
【請求項4】
原料1に対し水2〜5を混合し、原料素材に充分に吸水させ10分以上1時間以内ボイルしてやわらかく煮上げる。
【請求項5】
レトルト食品の規格基準、中心温度120℃、4分(F値4)の加熱殺菌を行なう。
【請求項6】
やわらかくなった原料素材を平均20μm〜80μmの微粉(乳化)にする。
【請求項7】
加熱殺菌が完了したら、素材の変色を防ぐ為にチラー、冷水等で一時間以内に品温を20℃以下まで下げる。