説明

天井埋込型空気調和機

【課題】リモコンの送信LEDやリモコン受信部の受光素子の特性のバラツキに影響されることなく、リモコンを利用して室内機の据付高さを正確に測定できる天井埋込型空気調和機を提供する。
【解決手段】室内機制御部25は、リモコン受信部21の鉛直下方に向かう仮想の方向軸上の床面と床面から予め定められた距離上方の2か所の位置からリモコン1により送信される赤外線信号に対応するAGC信号の比率と、床面とリモコン受信部21との距離とを対応づけたテーブルを記憶し、床面とリモコン受信部21との距離を推測する場合、前述の2か所の位置からリモコン1により送信された赤外線信号それぞれに対応するAGC信号の比率を算出し、算出した比率と対応する床面とリモコン受信部21との距離をテーブルから抽出し、抽出した距離を室内機の高さと推測する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井埋込型空気調和機に関し、特に、リモコンを利用して室内機の据付高さを測定することができる天井埋込型空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、様々な室内機の据付高さに応じて室内空間に適した空調制御を行うために、室内機の据付高さを測定する空気調和機が知られている。この空気調和機には、室内機に搭載した距離画像センサによって室内機から床面までの距離を検出し、検出した距離に相当する室内機の据付高さに応じて室内空間に適した風向きや風量になるように制御する壁掛型の空気調和機がある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この空気調和機は、室内機から床面までの距離を検出するために、専用の距離画像センサが必要になってしまうという問題点がある。
【0003】
この問題点を解決するために、空気調和機ではないが、テレビジョン受像機に付属のリモコンからの赤外線信号を、テレビジョン受像機のリモコン受信部で受信し、この受信信号の電圧レベルに基づいてリモコンからリモコン受信部までの距離を判定する電子機器がある(例えば、特許文献2参照)。この電子機器のように、天井埋込型の空気調和機において、空気調和機に付属するリモコンを利用し、床面に配置したリモコンからの赤外線信号を、室内機のリモコン受信部で受信することが考えられる。これにより、リモコン受信部で受信した受信信号の電圧レベルに基づいて室内機から床面までの距離を判定することができるため、室内機に専用の距離画像センサを搭載する必要がなくなる。
【0004】
しかしながら、リモコンの送信LEDやリモコン受信部の受光素子の特性にバラツキがあると、室内機に対して同じ距離にあるリモコンから送信された赤外線信号でも、リモコン受信部で受信した受信信号の電圧レベルが異なるため、電圧レベルの違いに応じて室内機から床面までの距離の判定にも誤差が生じてしまう。このため、室内機から床面までの距離に相当する室内機の据付高さを正確に測定することができないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−139010号公報
【特許文献2】特開平5−153045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、リモコンの送信LEDやリモコン受信部の受光素子の特性のバラツキに影響されることなく、リモコンを利用して室内機の据付高さを正確に測定することができる天井埋込型空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の天井埋込型空気調和機は、リモコンから送信される赤外線信号を受信し赤外線信号に対応する赤外線レベル信号を出力するリモコン受信部と、赤外線レベル信号を入力し赤外線レベル信号に基づいて床面とリモコン受信部との距離を推測する室内機制御部とを有する室内機を備え、
室内機制御部は、リモコン受信部から鉛直下方に向かう仮想の方向軸上の床面と床面から予め定められた距離上方の2か所の位置からリモコンにより送信される赤外線信号に対応する赤外線レベル信号の比率と、床面とリモコン受信部との距離とを対応づけたテーブルを記憶し、
室内機制御部は、床面とリモコン受信部との距離を推測する場合、前記2か所の位置からリモコンにより送信された赤外線信号それぞれに対応する赤外線レベル信号の比率を算出し、算出した比率と対応する床面とリモコン受信部との距離をテーブルから抽出し、抽出した床面とリモコン受信部との距離を室内機の高さと推測するようになっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の天井埋込型空気調和機によれば、据付けられた室内機は、方向軸上の床面と床面から予め定めた距離上方の2か所の位置からリモコンにより送信された赤外線信号それぞれに対応する赤外線レベル信号の比率を算出し、この比率に基づいて、室内機の据付高さと推測するため、リモコンの送信LEDやリモコン受信部の受光素子の特性のバラツキに影響されることなく、リモコンを利用して室内機の据付高さを正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による天井埋込型空気調和機を示すブロック図である。
【図2】室内機の据付高さを推測する原理を示す説明図である。
【図3】室内機の据付高さを推測する時のリモコンとリモコン受信部との関係を示す説明図である。
【図4】室内機の据付高さを推測するための動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。本実施形態における天井埋込型空気調和機は、図1に示すように、リモコン1と、室内機2と、室外機3とを備えている。リモコン1は、室内機2に付属された赤外線方式のリモコンであり、赤外線信号を送信するための送信LEDを備えている。室内機2は、リモコン1から送信される赤外線信号を受信するリモコン受信部21と、送風ファンモータ22と、上下風向板の角度を調節する上下風向板用ステッピングモータ23と、室内の温度を検知する室温センサ27と、室温センサ27の検知信号を入力する室温センサ入力部24と、室外機3と通信線を介して通信する通信部26と、これらを制御する室内機制御部25とを備えている。室外機3は、室内機制御部25からの指示を受付けて、内蔵された図示しない圧縮機や送風ファンを制御する。
【0011】
リモコン受信部21は、赤外線信号を受光するための受光素子を有し、赤外線レベル信号であるAGC(Automatic Gain Control)信号を室内機制御部25に出力する。なお、AGC信号は赤外線レベル信号に比例した信号である。
【0012】
室内機制御部25は、内部に備えたAD変換部251によってディジタル信号に変換したAGC信号から、それに対応するAGC電圧値を求める。本発明は、このAGC電圧値に基づいて、天井に埋込まれた室内機2の据付高さを推測する。
【0013】
次に、図2および図3を用いて、室内機2の据付高さを推測する原理を説明する。なお、図2は、AGC電圧と、室内機2の据付高さである床面とリモコン受信部21との距離との関係を示すグラフである。このグラフでは、実線は送信LEDや受光素子の特性にバラツキがない状態、点線は送信LEDや受光素子の特性にバラツキがある状態であり、ともに同一機種の室内機2に適用された例とする。また、実線及び点線における下側の曲線は、室内機2がリモコン受信部21の鉛直下方に延びる方向軸上の床面に配置されたリモコン1(以下、第1の推測用信号送信位置と称す。)の赤外線信号を受信した場合を示し、上側の曲線は、室内機2が上述と同じ方向軸上の床面から予め定められた距離上方(ここでは1m)に配置されたリモコン1(以下、第2の推測用信号送信位置と称す。)の赤外線信号を受信した場合を示す。このグラフに示すAGC電圧と距離のそれぞれの数値は一例である。
【0014】
図2における実線で示すAGC電圧に対応したデータとして、室内機2の記憶部252には、同一の床面とリモコン受信部21との距離における上側曲線のAGC電圧値と下側曲線のAGC電圧値の比率データが記憶されている。なお、この比率データは、送信LEDや受光素子の特性にバラツキがあるなしに関わらず同じ方法で算出するため、送信LEDや受光素子の特性にバラツキがない状態のみ説明する。送信LEDや受光素子の特性にバラツキがない状態と仮定したリモコン1、室内機2において、このデータを算出する場合、予め基準となる据付高さ(例えば、2m)で据付けた室内機2を用いて、リモコン受信部21は、第1と第2の推測用信号送信位置からの赤外線信号をそれぞれ受信する。
【0015】
室内機制御部25は、室内機2の据付高さが2mの場合の第1と第2の推測用信号送信位置からの赤外線信号に対応するAGC信号から、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧V1、V2をそれぞれ求める。リモコン受信部21との距離が短くなるAGC電圧V1はAGC電圧V2よりも高くなる。室内機制御部25は、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧V1、V2の比率V1/V2を算出する。
【0016】
次に、送信LEDや受光素子の特性にバラツキがあるリモコン1、室内機2において、上述のAGC電圧V1、V2の比率について説明する。送信LEDや受光素子の特性にバラツキがない場合で説明したように、室外機制御部25では、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧Va1、Va2が求められ、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧Va1、Va2の比率Va1/Va2が算出される。ここで、受信強度Pdは、送信強度Pに比例し、距離dの2乗に反比例する関係があり、送信強度Pが一定であって、距離dが長いと受信強度Pdは低く、距離dが短いと受信強度Pdは高くなり、距離dが一定であって、送信強度Pが低いと受信強度Pdは低く、送信強度Pが高いと受信強度Pdは高くなる。したがって、図2のように、バラツキがない状態では、リモコン受信部21と床面との距離によって第1と第2の推測用信号送信位置からの受信強度(AGC電圧)の比率が決まっている。一方、例えば、送信LEDの特性にバラツキがあり、送信強度がバラツキがない状態の送信強度に比べて高くなった場合、第1と第2の推測用信号送信位置の受信強度(AGC電圧)もそれぞれ送信強度に比例して高くなるが、上述と同じリモコン受信部21と床面との距離による第1と第2の推測用信号送信位置の受信強度(AGC電圧)の比率は一定である。したがって、バラツキがない状態とバラツキがある状態での第1と第2の推測用信号送信位置の受信強度の比率は等しくなる。このように、赤外線信号の受信強度が高い場合はグラフ全体が上方向へ、また、逆に受信強度が低い場合はグラフ全体が下方向へシフトするが、バラツキがない状態での第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧V1、V2の比率V1/V2と、バラツキがある場合での第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧Va1、Va2の比率Va1/Va2とは等しくなる。
【0017】
次に、バラツキがない状態とバラツキがある状態での第1と第2の推測用信号送信位置のAGC電圧の比率が等しくなる関係を利用した室内機2の据付高さを推測するためのテーブルについて説明する。 AGC電圧が距離の2乗に反比例する関係があることから、この関係式によって、2mから段階的に可変した床面とリモコン受信部21との距離ごとの第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧を予め製品の設計段階で求める。次に、可変した床面とリモコン受信部21との距離ごとのそれぞれの第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧の比率を算出する。室内機制御部25では、この算出したAGC電圧の比率を、上述の可変した床面とリモコン受信部21との距離ごとにテーブルとして予め記憶部252に記憶する。例えば、テーブルとしては、床面とリモコン受信部21との距離2.0m、2.2m、2.4m、2.6m、2.8m、3.0m、3.2m、・・・のデータに対応してAGC電圧の比率2.25、2.12、2.00、1.92、1.84、1.78、1.72、・・・のデータが記憶される。
【0018】
次に、室内機2を天井に埋め込んだ後、床面とリモコン受信部21との距離である、実際の室内機2の任意の据付高さを推測する場合を説明する。室内機2は、リモコン1の操作者の操作により送信された2つの赤外線信号、つまり、図3に示すように、第1と第2の推測用信号送信位置からの赤外線信号をそれぞれ受信する。
【0019】
なお、操作者の操作によりリモコン1から赤外線信号を送信する場合、リモコン1は、第1と第2の推測用信号送信位置から送信を行う据付高さ設定モードを使用できるようになっている。リモコン1には、図示しない送信位置ボタンが2つ設けられており、操作者は赤外線信号を送信する時、リモコン1の位置により、第1の推測用信号送信位置を示す送信位置ボタン、または、第2の推測用信号送信位置を示す送信位置ボタンのいずれかを選択操作する。選択操作により送信される赤外線信号には、第1または第2の推測用信号送信位置を識別するためのコードが含まれており、室内機制御部25は、このコードを参照することでリモコン1の位置を認識することができる。なお、リモコン1の位置の特定方法として、室内機制御部25がリモコン1の送信の順番を監視することで、1回目、2回目の赤外線信号を区別するようにしてもよい。
【0020】
また、図3(B)のように、リモコン1を第2の推測用信号送信位置に配置するには、図示しない配置台を設けて配置台の上にリモコン1を配置するとよい。さらに、リモコン受信部21の赤外線信号の受信角度が、リモコン受信部21の鉛直下方に延びる方向軸に対して±10度程度であれば、赤外線信号の受信強度(AGC電圧)は僅かに変化するがこの変化は許容範囲であるため、リモコン1の配置は、図3に示すように、リモコン受信部21の鉛直下方に延びる方向軸上から少し外れた配置でもよい。
【0021】
室内機制御部25は、図3のように、第1と第2の推測用信号送信位置から送信された赤外線信号に対応するAGC信号から、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧VX1、VX2をそれぞれ求め、求めた第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧VX1、VX2を記憶部252に記憶する。リモコン1とリモコン受信部21との距離が短い場合の第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧VX1は第1の推測用信号送信位置によるAGC電圧VX2よりも高くなる。室内機制御部25は、記憶部252に記憶した第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧VX1、VX2の比率、例えば、VX1/VX2=1.92を算出する。その後、図2に示すように、室内機制御部25は、算出した比率1.92と対応する床面とリモコン受信部21との距離X=2.6mをテーブルから抽出し、抽出した床面とリモコン受信部21との距離2.6mを室内機2の据付高さと推測する。
【0022】
また、送信LEDや受光素子の特性にバラツキのある状態であったとしても、室内機制御部25は、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧VXa1、VXa2をそれぞれ求めて記憶部252に記憶し、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧VXa1、VXa2の比率VXa1/VXa2を算出することになる。ここで算出した比率VXa1/VXa2は上述の比率VX1/VX2と等しくなるため、室内機制御部25では、算出した比率1.92と対応する床面とリモコン受信部21との距離X=2.6mがテーブルから抽出され、抽出された床面とリモコン受信部21との距離2.6mが室内機2の据付高さと推測される。このように、送信LEDや受光素子の特性のバラツキに応じて第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧自体は変化することになるが、バラツキがあっても第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧の比率は一定になるので、バラツキのあるなしに関わらず、室内機制御部25によって室内機2の据付高さ2.6mと推測される。
【0023】
室内機制御部25は、推測された室内機2の据付高さを記憶部252に設定値(2.6m)として記憶する。室内機制御部25は暖房や冷房の運転時、室温センサ27で検知される室内温度が設定温度になるように、記憶された据付高さの設定値(2.6m)に応じて、室内機2に備えた送風ファンモータ22の回転数や上下風向板用ステッピングモータ23による上下風向板の角度を制御したり、室外機3に備えた圧縮機や送風ファンの回転数を制御したりする。なお、室内機制御部25は、算出した比率と対応する床面とリモコン受信部21との距離をテーブルから抽出する際、算出した比率と一致する比率がテーブル内にない場合は、一番近い比率と対応する床面とリモコン受信部21との距離をテーブルから抽出する。
【0024】
以上説明してきた本実施形態によれば、据付けられた室内機2の室内機制御部25は、第1と第2の推測用信号送信位置から送信されたリモコン1の赤外線信号にそれぞれ対応するAGC電圧を求め、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧の比率に基づいて、床面とリモコン受信部21との距離、つまり、室内機2の据付高さを推測するようになっている。このため、リモコン1の送信LEDやリモコン受信部21の受光素子の特性のバラツキに影響されることなく、リモコン1を利用して室内機2の据付高さを正確に測定することができる。
【0025】
次に、リモコン受信部21と室内機制御部25による室内機2の据付高さを推測するための動作を図4のフローチャートを用いて説明する。図4において、Sはステップを、数字はステップ番号をそれぞれ表す。
【0026】
図4に示すように、室内機制御部25は、リモコン受信部21を介して、第1の推測用信号送信位置からの赤外線レベル信号を入力し、この赤外線レベル信号に対応するAGC電圧を記憶部252に記憶する(S1)。その後、室内機制御部25は、リモコン受信部21を介して、第2の推測用信号送信位置からの赤外線レベル信号を入力し、この赤外線レベル信号に対応するAGC電圧を記憶部252に記憶する(S2)。
【0027】
次に、室内機制御部25は、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧を記憶部252から抽出する(S3)。S3において抽出したAGC電圧に基づいて、室内機制御部25は、第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧の比率を算出する(S4)。S4において第1と第2の推測用信号送信位置によるAGC電圧の比率を算出した後、室内機制御部25は、この算出したAGC電圧の比率と対応する床面とリモコン受信部21との距離を記憶部252内のテーブルから抽出し、抽出した床面とリモコン受信部21との距離を室内機2の据付高さと推測して、記憶部252に据付高さの設定値として記憶し(S5)、据付高さの推測動作を終了する。
【0028】
なお、本実施形態では、室内機制御部25は、室内機2の据付時、第1と第2の推測用信号送信位置からの赤外線信号を受信したときのそれぞれに対応するAGC信号をリモコン受信部21を介して入力し、これに対応するAGC電圧として記憶部252に記憶するようにした。本発明はこれに限らず、室内機制御部25は、リモコン1の位置として上述の方向軸上の床面と床面から予め定めた距離上方の2か所からの赤外線信号を用いてもよく、この場合、記憶部252には、上述の方向軸上の床面と床面から予め定めた距離上方の2か所からの赤外線信号を受信したときのこの2か所のAGC電圧の比率を、室内機2の据付高さごとにテーブルとして予め記憶しておけばよい。なお、室内機制御部25は、赤外線信号に含まれる上述の床面と床面から予め定めた距離上方のリモコン1の2か所の位置に対応するコードを参照することで、リモコン1の位置を認識することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 リモコン
2 室内機
21 リモコン受信部
22 送風ファンモータ
23 上下風向板用ステッピングモータ
24 室温センサ入力部
25 室内機制御部
251 AD変換部
252 記憶部
26 通信部
27 室温センサ
3 室外機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモコンから送信される赤外線信号を受信し同赤外線信号に対応する赤外線レベル信号を出力するリモコン受信部と、前記赤外線レベル信号を入力し同赤外線レベル信号に基づいて床面と前記リモコン受信部との距離を推測する室内機制御部とを有する室内機を備えた天井埋込型空気調和機であって、
前記室内機制御部は、前記リモコン受信部から鉛直下方に向かう仮想の方向軸上の前記床面と同床面から予め定められた距離上方の2か所の位置から前記リモコンにより送信される赤外線信号に対応する赤外線レベル信号の比率と、前記床面と前記リモコン受信部との距離とを対応づけたテーブルを記憶し、
前記室内機制御部は、前記床面と前記リモコン受信部との距離を推測する場合、前記2か所の位置から前記リモコンにより送信された赤外線信号それぞれに対応する赤外線レベル信号の比率を算出し、同算出した比率と対応する前記床面と前記リモコン受信部との距離を前記テーブルから抽出し、同抽出した前記床面と前記リモコン受信部との距離を前記室内機の高さと推測することを特徴とする天井埋込型空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−251707(P2012−251707A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124042(P2011−124042)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(000006611)株式会社富士通ゼネラル (1,266)
【Fターム(参考)】