説明

天気情報配信装置、天気情報配信方法および天気情報配信プログラム

【課題】自駅に関連する他の鉄道駅における天気情報をユーザに提供することを課題とする。
【解決手段】天気情報配信装置は、天気情報を取得すると、天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定する。そして、路線/駅情報を参照して、特定された路線内にある鉄道駅のうち、取得された天気情報に対応する鉄道駅以外の駅に隣接する大画面表示装置に対して、取得された天気情報を配信する。例えば、A駅の天気情報を取得すると、路線/駅情報を参照して、A駅の属する路線であるY路線を特定し、特定されたY路線内にある駅Bおよび駅Cに隣接する大画面表示装置に対して、A駅の天気情報を配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天気情報配信装置、天気情報配信方法および天気情報配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、気象情報をユーザに提供するサービスが存在する。例えば、各地域の天気に関する情報を収集して、地域ごとの天気情報を提供するサービスをWebにより実現する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“Weather Report”、[online]、ウェザーサービス株式会社、[平成21年2月9日検索]、インターネット<URL:http://www.weather-report.jp>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した気象情報をユーザに提供する技術において、同一路線内にある鉄道駅など、自駅に関連する他の鉄道駅における天気情報をユーザに提供する点に焦点をあてた技術は存在しない。鉄道利用者にとっては、行き先となる駅での対処を考える上で有用であるが、気象情報をユーザに提供する技術における盲点となっていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報をユーザに提供することが可能な天気情報配信装置、天気情報配信方法および天気情報配信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、各鉄道駅の天気情報を配信する天気情報配信装置であって、鉄道の路線と当該路線内の駅との対応関係を予め記憶する対応関係記憶手段と、各鉄道駅における天気情報を取得する天気情報取得手段と、前記天気情報取得手段により前記天気情報が取得された場合に、前記対応関係記憶手段に記憶されている前記対応関係を参照して、前記取得された天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定し、当該特定された路線内にある鉄道駅のうち、前記取得された天気情報に対応する駅以外の駅に対して、前記取得された天気情報を配信する天気情報配信手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、同一路線内にある鉄道駅など、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報をユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施例1に係る天気情報配信装置の特徴を説明するための図である。
【図2】図2は、実施例1に係る天気情報配信装置の構成を示す図である。
【図3】図3は、実施例1に係る天気情報DBの構成例を示す図である。
【図4】図4は、実施例1に係る路線/駅情報DBの構成例を示す図である。
【図5】図5は、実施例1に係る天気情報配信装置による処理の流れを説明するための図である。
【図6】図6は、実施例2に係る天気情報配信装置の構成を示す図である。
【図7】図7は、実施例2に係る路線/駅情報DBの構成例を示す図である。
【図8】図8は、実施例2に係る天気情報配信装置による処理の流れを説明するための図である。
【図9】図9は、天気情報配信プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照しつつ、本発明にかかる天気情報配信装置、天気情報配信方法および天気情報配信プログラムの一実施形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0010】
以下の実施例1では、実施例1に係る天気情報配信装置の概要および特徴、かかる天気情報配信装置の構成および処理を順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。なお、この実施例1により本発明が限定されるものではない。
【0011】
[天気情報配信装置の概要および特徴(実施例1)]
実施例1に係る天気情報配信装置は、各鉄道駅の天気情報を配信することを概要とする。そして、実施例1に係る天気情報配信装置の特徴は、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報をユーザに提供できる点にある。
【0012】
以下、図1を参照しつつ、実施例1に係る天気情報配信装置の特徴について具体的に説明する。図1は、実施例1に係る天気情報配信装置の特徴を説明するための図である。同図に示すように、実施例1に係る天気情報配信装置は、公衆電話網やインターネットなどのネットワークを介して、駅(例えば、駅構内にある天気観測装置)や、駅に隣接して設置された大画面表示装置と通信可能な状態にある。
【0013】
また、同図に示すように、実施例1に係る天気情報配信装置は、鉄道の路線と路線内の駅との対応関係を予め記憶した路線/駅情報を備える。例えば、この路線/駅情報は、A駅およびB駅がY路線内に属していること、C駅がY路線およびZ路線に属していることを特定可能な対応関係を有する。
【0014】
そして、実施例1に係る天気情報配信装置は、天気情報を取得すると、天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定する。そして、路線/駅情報を参照して、特定された路線内にある鉄道駅のうち、取得された天気情報に対応する鉄道駅以外の駅に隣接する大画面表示装置に対して、取得された天気情報を配信する。例えば、A駅の天気情報を取得すると、路線/駅情報を参照して、A駅の属する路線であるY路線を特定し、特定されたY路線内にある駅Bおよび駅Cに隣接する大画面表示装置に対して、A駅の天気情報を配信する。
【0015】
上述してきたように、実施例1に係る天気情報配信装置は、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報をユーザに提供できる。そして、実施例1に係る天気情報配信装置は、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報をユーザに提供できる。ユーザ側から見れば、例えば、Y路線の電車を利用してC駅からA駅に向う場合に、服装や持ち物(例えば、傘)など、A駅での対処を考えるための有用な情報を得ることができる。
【0016】
[天気情報配信装置(実施例1)]
次に、図2を用いて、実施例1に係る天気情報配信装置の構成を説明する。図2は、実施例1に係る天気情報配信装置の構成を示す図である。同図に示すように、実施例1に係る天気情報配信装置200は、公衆電話網やインターネットなどのネットワーク1を介して、駅構内にある天気観測装置100や、駅に隣接して設置された大画面表示装置300と通信可能な状態にある。
【0017】
天気観測装置100は、例えば、あらかじめ設定されている観測時間への到達を待って、鉄道駅および駅周辺の天気を観測する。具体的には、気温や気圧、風向や風速などを測るセンサーを有する一般的な観測機器を用いて、大気の状態を計測する。そして、計測結果を解析することにより鉄道駅および駅周辺の天気を観測する。なお、天気観測装置100は、天気を観測する方法として、どのような公知の技術を使ってもよい。天気の観測を完了すると、天気観測装置100は、観測結果である天気情報を天気情報配信装置200に送信する。
【0018】
大画面表示装置300は、天気情報配信装置200から各駅の天気情報を受信すると、受信した天気情報を対応する駅に関連付けて、周囲からの視認が可能な状態でディスプレイなどに表示出力する。
【0019】
天気情報配信装置200は、図2に示すように、天気情報DB210と、路線/駅情報DB220と、通信制御部230と、天気情報保存部240と、天気情報配信処理部250とを有する。
【0020】
天気情報DB210は、天気観測装置100から受信した天気情報と、鉄道の路線名および駅名とを対応付けて記憶する。例えば、図3に示すように、A駅の天気を観測する天気観測装置100から、「12時20分」に観測されたA駅の天気情報「雨」と、路線名「Y路線」および駅名「A駅」に対応付けて記憶する。図3は、実施例1に係る天気情報DBの構成例を示す図である。
【0021】
路線/駅情報DB220は、鉄道の路線と路線内の駅との対応関係を予め記憶する。例えば、図4に示すように、A駅およびB駅がY路線内に属していること、C駅がY路線およびZ路線に属していることを特定可能な対応関係が記憶される。さらに、各駅に隣接して設置されている大画面表示装置300に関する大画面表示装置情報を駅ごとに記憶する。大画面表示装置情報は、大画面表示装置300に天気情報を配信するためのアドレス情報などに該当する。図4は、実施例1に係る路線/駅情報DBの構成例を示す図である。
【0022】
通信制御部230は、天気観測装置100や大画面表示装置300との間でやり取りされる各種情報に関する通信を制御する。天気情報保存部240は、天気観測装置100から受信された天気情報を天気情報DB210に保存する。
【0023】
天気情報配信処理部250は、天気観測装置100から受信した天気情報を配信する。具体的には、天気情報配信処理部250は、天気情報DB210から未配信の天気情報を取得して、取得した天気情報に対応する駅が属する路線を特定する。路線の特定後、天気情報配信処理部250は、特定された路線内にある駅のうち、先に取得した天気情報に対応する駅以外の駅に隣接して設置された大画面表示装置300に対して、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する。
【0024】
例えば、図3に示す場合には、天気情報配信処理部250は、天気情報DB210から未配信の天気情報「雨」を取得し、取得した天気情報に対応するA駅が属する路線「Y路線」を特定する。
【0025】
路線の特定後、天気情報配信処理部250は、先に特定した路線「Y路線」内にあるA駅以外の「B駅、C駅、・・・」を路線/駅情報DB220を参照して確定させ、確定された「B駅、C駅、・・・」に対応付けられた大画面表示情報をそれぞれ取得する。そして、天気情報配信処理部250は、取得した大画面表示情報を天気情報の配信先として、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する。
【0026】
また、天気情報配信処理部250は、取得した天気情報に対応する駅が複数の路線に属する場合には、複数の路線内の駅のそれぞれに天気情報を配信する。例えば、図3に示す場合には、天気情報配信処理部250は、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報に対応する駅が「C駅」である場合には、C駅が属する路線「Y路線」および「Z路線」を特定する。
【0027】
路線の特定後、天気情報配信処理部250は、先に特定した路線名「Y路線」内にあるC駅以外の「A駅、B駅、・・・」、および「Z路線」内にあるC駅以外の「D駅、F駅、・・・」を路線/駅情報DB220を参照して確定させ、確定された「A駅、B駅、・・・」および「D駅、F駅、・・・」に対応付けられた大画面表示情報をそれぞれ取得する。そして、天気情報配信処理部250は、取得した大画面表示情報を天気情報の配信先として、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する。
【0028】
天気情報の配信完了後、天気情報配信処理部250は、配信を完了した天気情報がわかるように、天気情報DB210における該当箇所に配信済みのフラグ(済み)をたてる。
【0029】
なお、天気情報配信処理部250は、天気情報DB210に新たな天気情報が保存されるたびに、天気情報DB210から未配信の天気情報を取得して、リアルタイムで天気情報を配信してもよい。さらに、天気情報配信処理部250は、所定の時間間隔を設定した周期的なタイミングで、天気情報DB210から未配信の天気情報を取得して配信するようにしてもよい。
【0030】
[天気情報配信装置による処理(実施例1)]
続いて、図5を用いて、実施例1に係る天気情報配信装置による処理の流れを説明する。図5は、実施例1に係る天気情報配信装置による処理の流れを説明するための図である。
【0031】
同図に示すように、天気情報配信装置200は、天気情報DB210から未配信の天気情報を取得して(ステップS1)、取得した天気情報に対応する駅が属する路線を特定する(ステップS2)。路線の特定後、天気情報配信処理部250は、特定された路線内にある駅のうち、先に取得した天気情報に対応する駅以外の駅に隣接して設置されている大画面表示装置300に対して、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する(ステップS3)。
【0032】
[実施例1による効果]
上述してきたように、実施例1によれば、天気情報配信装置200は、天気情報を取得すると、天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定する。そして、特定された路線内にある鉄道駅のうち、取得された天気情報に対応する鉄道駅以外の駅を路線/駅情報DB220を参照して確定し、確定された駅に隣接する大画面表示装置に対して、取得された天気情報を配信する。
【0033】
このように、実施例1によれば、同一路線内にある鉄道駅など、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報をユーザに提供できる。天気情報の提供を受けるユーザ側から見れば、例えば、Y路線の電車を利用してC駅からA駅に向う場合に、服装や持ち物(例えば、傘)など、A駅での対処を考えるための有用な情報を得ることができる。
【0034】
なお、上記の実施例1では、駅構内にある天気観測装置100から送信される天気情報を受信して、各鉄道駅の天気情報を取得する場合を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、各鉄道駅の天気情報を一括して管理する装置などから取得するようにしてもよい。
【実施例2】
【0035】
上記の実施例1において、例えば、鉄道駅周辺の店舗などに、同一路線内にある鉄道駅など、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報を提供してもよい。そこで、以下の実施例2では、実施例2に係る天気情報配信装置の構成および処理を説明した後に、実施例1による効果を説明する。
【0036】
[天気情報配信装置(実施例2)]
図6は、実施例2に係る天気情報配信装置の構成を示す図である。同図に示すように、実施例2に係る天気情報配信装置200は、公衆電話網やインターネットなどのネットワーク1を介して、天気観測装置100や大画面表示装置300に加えて、鉄道駅周辺にある店舗装置400と通信可能な状態にある。
【0037】
店舗装置400は、鉄道駅周辺にある店舗内に設置され、天気情報配信装置200から天気情報の提供を受ける。天気情報配信装置200からの天気情報の配信を希望する店舗は、店舗装置400として使用する店舗内の装置に割り当てられたアドレス情報などを通知して、天気情報配信装置200に事前の登録を行う。
【0038】
天気情報配信装置200は、上述した実施例1と基本的には同様の構成であるが、以下に説明する点が異なる。
【0039】
路線/駅情報DB220は、図7に示すように、上記の実施例1で説明した鉄道の路線と路線内の駅との対応関係および大画面表示装置情報に加えて、鉄道駅周辺に位置する店舗装置400に関する店舗情報を駅ごとに記憶する。店舗情報は、店舗装置400に天気情報を配信するためのアドレス情報などに該当する。図7は、実施例2に係る路線/駅情報DBの構成例を示す図である。
【0040】
天気情報配信処理部250は、上述した実施例1と同様に、大画面表示装置300に対して、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信するだけでなく、さらに、天気情報DB210から取得された天気情報に対応する駅以外の駅周辺の店舗装置に対して、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する。
【0041】
例えば、図7に示す場合には、天気情報配信処理部250は、天気情報DB210から未配信の天気情報「雨」を取得し、取得した天気情報に対応する駅が「A駅」だとすると、「A駅」が属する路線「Y路線」を特定する。
【0042】
路線の特定後、天気情報配信処理部250は、先に特定した路線「Y路線」内にあるA駅以外の「B駅、C駅、・・・」を路線/駅情報DB220を参照して確定させ、確定された「B駅、C駅、・・・」に対応付けられた大画面表示情報をそれぞれ取得する。さらに、天気情報配信処理部250は、確定された「B駅、C駅、・・・」に対応付けられた駅周辺の店舗に関する店舗情報を取得する。そして、天気情報配信処理部250は、取得した大画面表示情報および店舗情報を天気情報の配信先として、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する。
【0043】
[天気情報配信装置による処理(実施例2)]
続いて、図8を用いて、実施例2に係る天気情報配信装置による処理の流れを説明する。図8は、実施例2に係る天気情報配信装置による処理の流れを説明するための図である。なお、図8に示すステップS1およびステップS2は、上記の実施例1において説明した図5に示すステップS1およびステップS3と同様であるが、図8に示すステップS3が上記の実施例1とは異なる。
【0044】
すなわち、上記の実施例1と同様に、天気情報配信装置200は、天気情報DB210から未配信の天気情報を取得して(ステップS1)、取得した天気情報に対応する駅が属する路線を特定する(ステップS2)。
【0045】
そして、天気情報配信処理部250は、路線の特定後、天気情報DB210から取得した天気情報に対応する駅以外の駅に隣接して設置されている大画面表示装置300に対して、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信するだけでなく、さらに、天気情報DB210から取得された天気情報に対応する駅以外の駅周辺の店舗装置に対して、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する。特定された路線内にある駅に隣接して設置された大画面表示装置300に対して、天気情報DB210から取得した未配信の天気情報を配信する(ステップS3)。
【0046】
[実施例2による効果]
上述してきたように、実施例2によれば、駅に隣接して設置されている大画面表示装置300だけでなく、駅周辺に位置する店舗の店舗装置400に対して天気情報を配信する。このようなことから、鉄道駅の近隣に店舗を構える商店などに、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報を提供できる。天気情報の提供を受ける店舗側からみれば、天気に応じた傘などの商品販売を行うビジネスチャンスをつかむ上で有用な情報を得ることができる。
【実施例3】
【0047】
以下、本発明にかかる通信処理装置、通信処理方法および通信処理プログラムの他の実施形態として実施例2を説明する。
【0048】
(1)装置構成等
図2に示した天気情報配信装置200の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、天気情報配信装置200の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、例えば、天気情報保存部240と天気情報配信処理部250とを統合する。このように、天気情報配信装置200の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、天気情報配信装置200にて行なわれる各処理機能(図5や図8等参照)は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0049】
(2)天気情報配信方法
上記の実施例で説明した天気情報配信装置200により、以下のような天気情報配信方法が実現される。
【0050】
すなわち、各鉄道駅における天気情報を取得する天気情報取得ステップ(例えば、図5のステップS1参照)と、当該天気情報取得ステップにより天気情報が取得された場合に、鉄道の路線と当該路線内の駅との対応関係を予め記憶する対応関係記憶手段を参照して、先に取得された天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定し、当該特定された路線内にある鉄道駅のうち、先に取得された天気情報に対応する駅以外の駅に対して、先に取得された天気情報を配信する天気情報配信ステップ(例えば、図5のステップS2およびS3参照)とを含んだ天気情報配信方法が実現される。
【0051】
(3)天気情報配信処理プログラム
また、上記の実施例で説明した天気情報配信装置200の各種の処理(例えば、図5や図8等参照)は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図9を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する天気情報配信処理プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図9は、天気情報配信処理プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0052】
同図に示すように、天気情報配信装置200としてコンピュータ500は、通信制御部510、HDD520、RAM530およびCPU540をバス600で接続して構成される。
【0053】
ここで、通信制御部510は、各種情報のやり取りに関する通信を制御する。HDD520は、CPU540による各種処理の実行に必要な情報を記憶する。RAM530は、各種情報を一時的に記憶する。CPU540は、各種演算処理を実行する。
【0054】
そして、HDD520には、図9に示すように、上記の実施例に示した天気情報配信装置200の各処理部と同様の機能を発揮する天気情報配信処理プログラム521と、天気情報配信処理用データ522とがあらかじめ記憶されている。なお、この天気情報配信処理プログラム521を適宜分散させて、ネットワークを介して通信可能に接続された他のコンピュータの記憶部に記憶させておくこともできる。
【0055】
そして、CPU540が、この天気情報配信処理プログラム521をHDD520から読み出してRAM530に展開することにより、図9に示すように、天気情報配信処理プログラム521は天気情報配信処理プロセス531として機能するようになる。すなわち、天気情報配信処理プロセス531は、天気情報配信処理用データ522等をHDD520から読み出して、RAM530において自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種処理を実行する。なお、天気情報配信処理プロセス531は、図2に示した天気情報配信装置200の天気情報配信処理部250などにおいて実行される処理に対応する。
【0056】
なお、上記した天気情報配信処理プログラム521については、必ずしも最初からHDD520に記憶させておく必要はなく、例えば、コンピュータ500に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ500に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ500がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上のように、本発明にかかる天気情報配信装置、天気情報配信方法および天気情報配信プログラムは、各鉄道駅の天気情報を配信することに有用であり、特に、鉄道駅が属する路線内の駅についての天気情報をユーザに提供することに適している。
【符号の説明】
【0058】
1 ネットワーク
100 天気観測装置
200 天気情報配信装置
210 天気情報DB
220 路線/駅情報DB
230 通信制御部
240 天気情報保存部
250 天気情報配信処理部
300 大画面表示装置
400 店舗装置
500 コンピュータ
510 通信制御部
520 HDD(Hard Disk Drive)
521 天気情報配信処理プログラム
522 天気情報配信処理用データ
530 RAM(Random Access Memory)
531 天気情報配信処理プロセス
540 CPU(Central Processing Unit)
600 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各鉄道駅の天気情報を配信する天気情報配信装置であって、
鉄道の路線と当該路線内の駅との対応関係を予め記憶する対応関係記憶手段と、
各鉄道駅における天気情報を取得する天気情報取得手段と、
前記天気情報取得手段により前記天気情報が取得された場合に、前記対応関係記憶手段に記憶されている前記対応関係を参照して、前記取得された天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定し、当該特定された路線内にある鉄道駅のうち、前記取得された天気情報に対応する駅以外の駅に対して、前記取得された天気情報を配信する天気情報配信手段と
を備えたことを特徴とする天気情報配信装置。
【請求項2】
鉄道駅の周辺に位置する店舗についての店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段をさらに備え、
前記天気情報配信手段は、前記特定された路線内にある鉄道駅に対して前記取得された天気情報を配信するとともに、前記店舗情報記憶手段に記憶されている店舗情報を参照して、前記取得された天気情報に対応する鉄道駅周辺の店舗を特定し、当該特定された店舗に対して前記取得された天気情報を配信することを特徴とする請求項1に記載の天気情報配信装置。
【請求項3】
各鉄道駅の天気情報を配信する処理を行う天気情報配信装置に適用される天気情報配信方法であって、
各鉄道駅における天気情報を取得する天気情報取得ステップと、
前記天気情報取得ステップにより前記天気情報が取得された場合に、鉄道の路線と当該路線内の駅との対応関係を予め記憶する対応関係記憶手段を参照して、前記取得された天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定し、当該特定された路線内にある鉄道駅のうち、前記取得された天気情報に対応する駅以外の駅に対して、前記取得された天気情報を配信する天気情報配信ステップと
を含んだことを特徴とする天気情報配信方法。
【請求項4】
前記天気情報配信手段は、前記特定された路線内にある鉄道駅に対して前記取得された天気情報を配信するとともに、鉄道駅の周辺に位置する店舗についての店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段を参照して、前記取得された天気情報に対応する鉄道駅周辺の店舗を特定し、当該特定された店舗に対して前記取得された天気情報を配信することを特徴とする請求項3に記載の天気情報配信方法。
【請求項5】
各鉄道駅の天気情報を配信する処理をコンピュータに実行させる天気情報配信プログラムであって、
各鉄道駅における天気情報を取得する天気情報取得手順と、
前記天気情報取得手順により前記天気情報が取得された場合に、鉄道の路線と当該路線内の駅との対応関係を予め記憶する対応関係記憶手段を参照して、前記取得された天気情報に対応する鉄道駅の属する路線を特定し、当該特定された路線内にある鉄道駅のうち、前記取得された天気情報に対応する駅以外の駅に対して、前記取得された天気情報を配信する天気情報配信手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする天気情報配信プログラム。
【請求項6】
前記天気情報配信手順は、前記特定された路線内にある鉄道駅に対して前記取得された天気情報を配信するとともに、鉄道駅の周辺に位置する店舗についての店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段を参照して、前記取得された天気情報に対応する鉄道駅周辺の店舗を特定し、当該特定された店舗に対して前記取得された天気情報を配信することを特徴とする請求項5に記載の天気情報配信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−204853(P2010−204853A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48434(P2009−48434)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】