説明

太陽電池パネルの梱包箱、及び太陽電池パネルの梱包方法

【課題】容積当りの太陽電池パネルの収容枚数が増加し、荷ずれ又は荷崩れが防がれる太陽電池パネルの梱包箱、及び太陽電池パネルの梱包方法を提供する。
【解決手段】太陽電池パネルの梱包箱は、水平状態で積層した複数の太陽電池パネル(8)を支持するパレット(1)と、前記パレット上に載置され、互いに対向する第1及び第2壁面板材(21、22)と、互いに対向する第3及び第4壁面板材(23、24)とを有する四角筒状の壁(2)と、前記壁の上に載置された上面板材(3)と、前記壁の周囲に巻き付いた第1締め付けバンド(51)と、前記第1及び第2壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面(1b)側に巻き付いた第2締め付けバンド(52)と、前記第3及び第4壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面側に巻き付いた第3締め付けバンド(53)とを具備する。前記第1及び第2壁面板材は、前記第3及び第4壁面板材の間に挟まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は太陽電池に関する。
【背景技術】
【0002】
環境への関心が高まるとともに、太陽光発電をはじめとする自然エネルギー利用が本格的に推進されている。光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池セルの集合である太陽電池モジュール(太陽電池パネル本体)に枠構造や端子箱を取付けた太陽電池パネルが大量に生産され、地球規模で流通している。
【0003】
太陽電池パネルは、荷ずれ又は荷崩れにより毀損されやすく、湿分により劣化するなどの特質を有するため、その輸送や保管のためには解決すべき課題が多い。特に、アモルファス型太陽電池パネルにおいては、透光性基板の寸法が幅1.1m×長さ1.4mの大型パネルが製造されており、輸送中又は保管中の荷ずれ又は荷崩れの防止は重要である。
【0004】
また、太陽光発電の普及のためには、太陽電池パネルの製造コスト及び輸送コストを低減する必要がある。梱包資材を削減することは、輸送コストの低減と地球環境の保護に貢献する。
【0005】
太陽電池パネルをはじめとするパネル製品の輸送に関する従来技術を以下に紹介する。
【0006】
特許文献1は、パネル1枚ごとに梱包し、それをパレット上に水平に積み重ね、バンド等で固縛してトラック又は船で輸送する方法を開示している。この方法は、梱包に多くの梱包材料費と人権費がかかり、輸送中の振動又は揺れ等による荷ずれ・荷崩れが発生しやすいために積み重ね段数が制限され、輸送コストの増加を招きやすいとされている。
【0007】
また、特許文献1は、段ボールで箱を作り、その天板と底板にガイドを設け、そのガイドの間に太陽電池パネルを立てた状態で挿入する方法を開示している。この方法においては、太陽電池を挿入する際に作業者が手を入れる空間が必要であるため、容積当りの太陽電池パネルの収容枚数が制限される。
【0008】
特許文献2は、分解組み立て可能なパネル搬送ボックスを開示している。このパネル搬送ボックスの内側には、パネルを立てた状態で搬送するための溝が形成されている。
【0009】
特許文献3は、太陽電池素子の梱包方法を開示している。この方法においては、複数の太陽電池素子を立てた状態で重ね合わせて直方体形状の素子集合体を形成し、それに衝撃緩和シートをコの字状に巻いて収納容器に収納する。
【0010】
特許文献2及び特許文献3に開示された従来技術においては、パネルを立てた状態で容器の上方から収納しているため、これらの技術を大型のパネルに適用することは困難であると考えられる。
【0011】
特許文献4は、太陽電池モジュールの電気出力線のコネクタに複数の嵌合溝を設け、この嵌合溝を積層した太陽電池モジュールの端部に嵌合させて荷崩れ等を防止することが可能な太陽電池モジュールの梱包方法を開示している。この方法においては、コネクタと太陽電池モジュールとが受光面に沿う方向に嵌合するため、積層した太陽電池モジュールの受光面に沿う方向のずれに対しては比較的弱いと考えられる。
【0012】
特許文献5は、太陽電池パネルの周縁部に枠を設け、複数の太陽電池パネルを重ねたときに枠どうしを係合させることで太陽電池モジュールの積み重ねを簡単にする方法を開示している。
【特許文献1】特開2005−153888号公報
【特許文献2】特開2003−292087号公報
【特許文献3】特開2005−243971号公報
【特許文献4】特開2002−26342号公報
【特許文献5】特開2004−207667号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、容積当りの太陽電池パネルの収容枚数が増加し、荷ずれ又は荷崩れが防がれる太陽電池パネルの梱包箱、及び太陽電池パネルの梱包方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以下に、(発明を実施するための最良の形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための最良の形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0015】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱は、受光面(81a)が上下方向を向いた状態で4辺が揃うように積層した複数の太陽電池パネル(8)を支持するパレット(1)と、前記パレット上に載置され、互いに対向する第1壁面板材(21)及び第2壁面板材(22)と、互いに対向する第3壁面板材(23)及び第4壁面板材(24)とを有する四角筒状の壁(2)と、前記壁の上に載置され、前記壁の上側開口部を覆う上面板材(3)と、前記壁の周囲に巻き付いて前記壁を締め付ける第1締め付けバンド(51)と、前記第1壁面板材と、前記第2壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面(1b)側に巻き付いて前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記上面板材、及び前記パレットを締め付ける第2締め付けバンド(52)と、前記第3壁面板材と、前記第4壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面側に巻き付いて前記第3壁面板材、前記第4壁面板材、前記上面板材、及び前記パレットを締め付ける第3締め付けバンド(53)とを具備している。
【0016】
したがって、本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては太陽電池パネルを水平に積み重ねているため、無駄な空間が無くなって単位容積当りに収容可能な太陽電池パネルの枚数が増加する。また、積層した太陽電池パネルの周囲4面を4枚の板材で囲むことにより、太陽電池パネルの横ずれが効果的に防がれる。
【0017】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材は、前記第3壁面板材と前記第4壁面板材の間に挟まれている。したがって、第1締め付けバンド、第2締め付けバンドを締め付けることにより、第1壁面板材及び第2壁面板材が太陽電池パネルを両側から保持する。
【0018】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材の幅は、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材の幅よりも広い。
【0019】
したがって、本発明による太陽電池パネルの梱包箱は、太陽電池パネルをその短辺方向の両側から保持するために好適である。短辺方向の両側から保持する場合は、長辺方向の両側から保持する場合に比べて太陽電池パネルの撓み変形が防がれる。
【0020】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記複数の太陽電池パネルのうち最上段の太陽電池パネルと前記上面板材との間には空間が設けられている。
【0021】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記パレットは、矩形枠形状の台(16)を備えている。
【0022】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記パレットは、4本の角柱部分又は板材部分(14、15)を有する台(16)を備え、前記4本の角柱部分又は板材部分の各々は、前記パレットの上面(1a)に仮想される長方形の4辺の各々に沿って延びている。
【0023】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材の少なくとも一つが被位置決め壁面板材に該当し、前記パレットは、前記被位置決め壁面板材の両側に配置され、互いに反対方向を向く位置決め面(17a、17b、17c、12b、13b、14b、13c、15c)を備えている。
【0024】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記位置決め面は、前記被位置決め壁面板材の厚さ方向の両側に配置される第1位置決め面(17b、17c、12b、13b、14b、13c、15c)を含んでいる。
【0025】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記位置決め面は、前記被位置決め壁面板材の幅方向の両側に配置される第2位置決め面(17a)を含んでいる。
【0026】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記パレットは、支持具位置決め面(17a、17b、17c)を有する支持具(17)を備えている。前記位置決め面は、前記支持具位置決め面を含んでいる。
【0027】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱は、前記上面板材及び前記壁を覆うカバー(4)を具備している。ここで、前記カバーは、前記カバーの表面から前記カバーの内側へ陥入する袋状部分(41、42)を備えている。前記袋状部分には通気穴(41a、42a)が設けられている。
【0028】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記袋状部分は、前記上面板材の上に配置された第1袋状部分(41)及び第2袋状部分(42)を含んでいる。前記第1袋状部分の第1陥入口(41b)は、前記上面板材と前記第3壁面板材とが形成する第1稜線(25)に沿って配置されている。前記第2袋状部分の第2陥入口(42b)は、前記上面板材と前記第4壁面板材とが形成する第2稜線(26)に沿って配置されている。
【0029】
本発明による太陽電池パネルの梱包箱においては、前記第1陥入口及び前記第2陥入口は、両端部分を除く中央部分が粘着テープ(57)で閉じられている。
【0030】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法は、パレット(1)を作業現場に載置するステップ(S1)と、複数の太陽電池パネル(8)を受光面(81a)が上下方向を向いた状態で4辺が揃うように前記パレット上に積層するステップ(S5)と、第1壁面板材(21)、第2壁面板材(22)、第3壁面板材(23)、及び第4壁面板材(24)を前記パレット上に載置して四角筒状の壁(2)を形成するステップ(S2、S7)と、前記壁の周囲に第1締め付けバンド(51)を巻きつけて締め付けるステップ(S8)と、前記壁の上側開口部を覆うように前記壁の上に上面板材(3)を載置するステップ(S9)と、前記第1壁面板材と、前記第2壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面(1b)側に第2締め付けバンド(52)を巻き付けて前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記上面板材、及び前記パレットを締め付け、前記第3壁面板材と、前記第4壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面側に第3締め付けバンド(53)を巻き付けて前記第3壁面板材、前記第4壁面板材、前記上面板材、及び前記パレットを締め付けるステップ(S10)とを具備している。ここで、前記壁を形成するステップにおいては、前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材が互いに対向し、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材が互いに対向するように前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材を載置する。
【0031】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法の前記壁を形成するステップにおいては、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材が前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材を間に挟むように前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材を載置する
【0032】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法においては、前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材の幅は、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材の幅よりも広い。
【0033】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法においては、前記積層するステップにおいて積層した前記複数の太陽電池パネルの高さは前記壁の高さよりも低い。
【0034】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法においては、前記パレットは、矩形枠形状の台(16)を備えている。前記積層するステップにおいては、前記太陽電池パネルを前記台の上に積層する。
【0035】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法においては、前記パレットは、4本の角柱部分又は板材部分(14、15)を有する台を備えている。前記4本の角柱部分又は板材部分の各々は、前記パレットの上面(1a)に仮想される長方形の4辺の各々に沿って延びている。前記積層するステップにおいては、前記太陽電池パネルを前記台の上に積層する。
【0036】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法においては、前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材の少なくとも一つが被位置決め壁面板材に該当する。前記壁を形成するステップにおいては、前記被位置決め壁面板材を、前記パレットに設けられ、互いに反対方向を向く位置決め面(17a、17b、17c、12b、13b、14b、13c、15c)の間に設置する。
【0037】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法は、前記第1壁面板材よりも幅の狭い第1仮設板材(61)を前記第1壁面板材が載置されるべき前記パレット上の位置に載置し、前記第2壁面板材よりも幅の狭い第2仮設板材(62)を前記第2壁面板材が載置されるべき前記パレット上の位置に載置する仮設板材載置ステップ(S3)と、前記第1仮設板材及び前記第2仮設板材を前記パレット上から取り除くステップ(S6)とを具備している。ここで、前記壁を形成するステップは、前記第4壁面板材を前記パレット上に載置する第4壁面板材載置ステップ(S2)と、前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、及び前記第3壁面板材を前記パレット上に載置する第1乃至第3板材載置ステップ(S7)とを含んでいる。そして、前記第4壁面板材載置ステップ及び前記仮設板材載置ステップの後に前記積層するステップを行う。前記積層するステップの後に前記取り除くステップを行う。前記取り除くステップの後に前記第1乃至第3板材載置ステップを行う。
【0038】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法は、前記上面板材及び前記壁を覆うようにカバー(4)を被せるステップ(S14の1)と、前記カバーの表面から前記カバーの内側に陥入する袋状部分(41、42)に通気穴(41a、42a)を開口するステップ(S14の2)とを具備している。
【0039】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法においては、前記袋状部分は、第1袋状部分(41)及び第2袋状部分(42)を含んでいる。前記被せるステップにおいては、前記第1袋状部分及び前記第2袋状部分が前記上面板材の上に配置され、前記第1袋状部分の第1陥入口(41b)が前記上面板材と前記第3壁面板材とが形成する第1稜線(25)に沿って配置され、前記第2袋状部分の第2陥入口(42b)が前記上面板材と前記第4壁面板材とが形成する第2稜線(26)に沿って配置されるように前記カバーを被せる。
【0040】
本発明による太陽電池パネルの梱包方法は、前記第1陥入口及び前記第2陥入口の各々の両端部分を除く中央部分を粘着テープ(57)で閉じるステップ(S14の3)を具備している。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、容積当りの太陽電池パネルの収容枚数が増加し、荷ずれ又は荷崩れが防がれる太陽電池パネルの梱包箱、及び太陽電池パネルの梱包方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
添付図面を参照して、本発明による太陽電池パネルの梱包箱、及び太陽電池パネルの梱包方法を実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0043】
図1は、太陽電池パネルを示している。図1(a)は太陽電池パネルの表側について示し、図1(b)は太陽電池パネルの裏側について示している。
【0044】
太陽電池パネル8は、太陽電池パネル本体81と、太陽電池パネル本体81の周縁部に取り付けられた枠構造82と、太陽電池パネル本体81の裏面81bに取り付けられた端子箱83とを備えている。太陽電池パネル本体81は、透光性基板上に透明電極層と、光電変換層と、裏面電極層と、バックシートとが順次形成されている。枠構造82は、アルミニウム製のものが例示され、太陽電池パネル本体81の周縁部を保護し、太陽電池パネル8の強度に寄与するとともに、太陽電池パネル8を発電のために設置する際に用いられる。端子箱83は、太陽電池パネル本体81が発電した電力を取り出すための端子を備えている。
【0045】
ここで、太陽電池パネル本体81の表面81aは発電のために光を受ける受光面であり、その反対側の裏面81bは光電変換層等が形成されている面である。枠構造82の表側面82aは、表面81aと同じ方向を向いている。枠構造82の裏側面82bは、裏面81bと同じ方向を向いている。表側面82aと表面81aには、表側面82aの方が高くなるような段差が存在し、裏側面82bと裏面81bには、裏側面82bの方が高くなるような段差が存在する。裏面81bから測った裏側面82bの高さは、裏面81bから測った端子箱83の高さより大きい。
【0046】
短辺側側面82cは太陽電池パネル8の短辺に沿って設けられている枠構造82の部分の側面であり、長辺側側面82dは太陽電池パネル8の長辺に沿って設けられている枠構造82の部分の側面である。
【0047】
太陽電池パネル本体81に用いられる基板には、例えば、幅1.1m×長さ1.4m×板厚4mmの寸法のガラス基板が用いられる。したがって、太陽電池パネル8は、大型の矩形形状をしており、その重量も大きい。
【0048】
図2は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包箱及び太陽電池パネルの梱包方法において使用されるパレット1を示している。図2(a)はパレット1の上面図を示し、図2(b)はパレット1の前面図を示し、図2(c)はパレット1の側面図を示している。
【0049】
パレット1は、5層構造を有している。パレット1に対してX、Y、Z直交座標系を定義する。
【0050】
最下層の第1層は、互いに平行な3本の第1板材11を備えている。第1板材はX方向に延びている。
【0051】
第1層の上の第2層は、第1板材11の上に設置され、第1板材11に固着された柱材10を備えている。柱材10は、角柱形状をしており、第1板材11の上に直立している。柱材10には、X方向又はY方向を厚さ方向とする平板形状の支持金具17が固着されている。
【0052】
第2層の上の第3層は、柱材10の上に互いに平行になるように設置され、柱材10に固着された4本の第2板材12を備えている。第2板材12はY方向に延びている。
【0053】
ここで、柱材10は、第1板材11及び第2板材12の交差点に配置されており、その数は12である。
【0054】
第3層の上の第4層は、第2板材12の上に設置され、第2板材12に固着された9本の第3板材13を備えている。第3板材13はX方向に延びている。ここで、第3板材13はスノコ状、すなわち一定間隔を有して平行に配列されている。パレット1のパレット上面1aは、第3板材13の上側の面である上面13aが集合して形成している長方形の面である。パレット上面1aは、Z方向を向いている。パレット1のパレット底面1bは、第3板材13及び第2板材12の下側面で形成されている。
【0055】
最上層の第5層は、第3板材13の上に設置され、第3板材13に固着された2本の第1角柱部分14及び2本の第2角柱部分15を備えている。第1角柱部分14及び第2角柱部分15は、角柱であっても板材であっても良い。第1角柱部分14は、パレット上面1aの短辺に沿って延びており、その延びる方向はY方向である。第2角柱部分15は、パレット上面1aの長辺に沿って延びており、その延びる方向はX方向である。第1角柱部分14及び第2角柱部分15は、矩形枠形状の台16を形成している。第1角柱部分14の上面14aと第2角柱部分15の上面15aとは、台16の上面を形成している。上面14a及び上面15aは、Z方向を向いており、太陽電池パネル8の枠構造82を支持する。
【0056】
後述する第1壁面板材21及び第2壁面板材22は、第2板材12の上面12aに載置される。このとき、第1壁面板材21及び第2壁面板材22は、支持金具17の第1位置決め面17cと、第3板材13の側面である第1位置決め面13c及び第2角柱部分15の側面である第1位置決め面15cとの間に挿入され、パレット1上に直立する壁を形成する。第1位置決め面17cと第1位置決め面13c及び第1位置決め面15cとは、挿入された第1壁面板材21又は第2壁面板材22の厚さ方向を向くように対向し、又は互いに反対側を向いている。
【0057】
後述する第3壁面板材23及び第4壁面板材24は、柱材10の上面10aに載置される。このとき、第3壁面板材23及び第4壁面板材24は、第1位置決め面17bと、第2板材12の側面である第1位置決め面12b、第3板材13の端面である第1位置決め面13b、及び第1角柱部分14の側面である第1位置決め面14bとの間に挿入され、パレット1上に直立する壁を形成する。第1位置決め面17bと、第1位置決め面12b、第1位置決め面13b、及び第1位置決め面14bとは、挿入された第3壁面板材23又は第4壁面板材24の厚さ方向を向くように対向し、又は互いに反対方向を向いている。第3壁面板材23及び第4壁面板材24が上面10aに載置されるときは、第3壁面板材23及び第4壁面板材24は、パレット1の短辺の両端に位置する支持金具17の第2位置決め面17aの間に挿入される。2つの第2位置決め面17aは、挿入された第3壁面板材23又は第4壁面板材24の幅方向を向くように対向し、または反対方向を向いている。ここで、第3壁面板材23及び第4壁面板材24の幅方向(Y方向)とは、第3壁面板材23及び第4壁面板材24の高さ方向(後述する壁2の高さ方向)と第3壁面板材23及び第4壁面板材24の厚さ方向とに垂直な方向である。
【0058】
パレット1としては、木製パレットが例示される。パレット1が木製パレットの場合は、柱材10、第1板材11、第2板材12、第3板材13、第1角柱部分14、第2角柱部分15は木材である。
【0059】
なお、図2に示す柱材10、第1板材11、第2板材12、第3板材13、第1角柱部分14、第2角柱部分15、支持金具17の数は例として示されたものであり、適宜変更することが可能である。
【0060】
また、台16は、完全な矩形枠形状をしていることが好ましいが、第1角柱部分14、第2角柱部分15、又はその両者の一部が欠けていても良い。
【0061】
図3乃至図12を用いて、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの梱包方法について説明する。本方法においては、パレット1上に水平状態で積層した太陽電池パネル8の4周を4枚の板材で囲み、板材の上に天板を載せ、これを締め付けバンドで締め付けて梱包箱を形成する。
【0062】
はじめに、作業現場の水平度を確認し、傾斜が許容値以下であればパレット1をパレット上面1aが上を向くようにして作業現場に設置する(ステップS1)。図3は、梱包作業を行う作業現場に設置されたパレットを示している。
【0063】
つぎに、図4に示すように、第4壁面板材24及び段ボール板(図示せず)を、第1位置決め面12b、第1位置決め面13b、及び第1位置決め面14bと、第1位置決め面17bとの間であって、且つ、2つの第2位置決め面17aの間に挿入して上面10a上に載置し、後壁面とする(ステップS2)。このとき、段ボール板を第4壁面板材24の内側に配置する。ここで段ボールとは、慣用語であり、対向する2層の紙製板と2層の紙製板の間に挟まれる紙製波板とで形成されている梱包材料である。
【0064】
ステップS2においては、第1位置決め面12b、第1位置決め面13b、第1位置決め面14b、第1位置決め面17b、第2位置決め面17aにより、第4壁面板材24の位置決めが容易になる。
【0065】
つぎに、図4に示すように、第1仮設板材61及び第2仮設板材62を、第1位置決め面13c及び第1位置決め面15cと、第1位置決め面17cとの間に挿入して上面12aの上に載置し、粘着テープ57、固定具63及び64を用いて第1仮設板材61、第2仮設板材62及び第4壁面板材24がコの字状の壁を形成するように固定する(ステップ3)。第1仮設板材61、第2仮設板材62、及び第4壁面板材24は、太陽電池パネル8を積み重ねるときのガイドとして利用される。ここで、第1仮設板材61及び第2仮設板材62の幅は第1壁面板材21及び第2壁面板材22の幅よりも狭いから、太陽電池パネル8の積み込みと位置決めの両者が容易になる。ここで、第1仮設板材61、第2仮設板材62、第1壁面板材21、及び第2壁面板材22の幅方向、高さ方向、厚さ方向は、それぞれ、X方向、Z方向、Y方向に平行である
【0066】
つぎに、図4に示すように、段ボール板56を台16の上面に載置する(ステップS4)。
【0067】
つぎに、図5に示すように、複数の太陽電池パネル8を表面81aが上下方向を向いた状態で4辺が揃うようにパレット1上に積み重ねる(ステップS5)。なお、表面81aが下を向く状態で太陽電池パネル8を積み重ねることがより好ましい。ステップS5においては、最下段の太陽電池パネル8を、枠構造82が台16の上になるように段ボール板56の上に載置する。次に段ボール板56を最下段の太陽電池パネル8の上に載せる。太陽電池パネル8と段ボール板56とを交互に所定の枚数だけ積み重ねる。最上段の太陽電池パネル8の上に段ボール板56を載せてステップS5を終了する。ステップS5においては、段ボール板56の代わりに合紙を太陽電池パネル8の間に挟んでも良い。なお、最上段の太陽電池パネル8(又はその上に載せられた段ボール板56)の高さは、後述する壁2の上端よりも低いことが好ましい。壁2の上に載せる上面板材3(後述)との間に空間を設けるためである。
【0068】
つぎに、第1仮設板材61、第2仮設板材62、固定具63、固定具64をパレット1から取り除く(ステップS6)図6は、第1仮設板材61、第2仮設板材62、固定具63、固定具64をパレット1から取り除いた状態を示している。
【0069】
つぎに、図7に示すように、第1壁面板材21及び段ボール板(図示せず)と第2壁面板材22及び段ボール板(図示せず)とを、第1位置決め面13c及び第1位置決め面15cと、第1位置決め面17cとの間に挿入し、上面12aの上に載置して左右の壁面とし、第3壁面板材23及び段ボール板(図示せず)を、第1位置決め面12b、第1位置決め面13b、及び第1位置決め面14bと、第1位置決め面17bとの間であって、且つ、2つの第2位置決め面17aの間に挿入して上面10a上に載置して前壁面として四角筒状の壁2を形成し、壁2の上端付近にゴムベルト65を水平に巻き付けて第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、及び第4壁面板材24を仮固定する(ステップS7)。このとき、段ボール板を第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23の内側に配置する。ステップS7においては、第1壁面板材21及び第2壁面板材22が互いに対向し、第3壁面板材23及び第4壁面板材24が第1壁面板材21及び第2壁面板材22を間に挟んで互いに対向するように第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、及び第4壁面板材24をパレット1上に載置する。したがって、第1壁面板材21及び第2壁面板材22と、第3壁面板材23及び第4壁面板材24との取り合い部分は、図13に示すように、第1壁面板材21及び第2壁面板材22の幅方向(X方向)を向く端面Aが第3壁面板材23及び第4壁面板材24の内側面Bと対向する配置となる。ここで、第3壁面板材23の内側面Bと第4壁面板材24の内側面Bとは互いに対向する面である。
【0070】
ここで、第1壁面板材21及び第2壁面板材22は積層した太陽電池パネル8の長辺側側面82dを覆っており、第3壁面板材23及び第4壁面板材24は積層した太陽電池パネル8の短辺側側面82cを覆っている。第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、及び第4壁面板材24には、合板が好適に用いられる。
【0071】
つぎに、図8に示すように、3本の第1締め付けバンド51を壁2の周囲に水平に巻き付け、中段、下段、上段の順序でしっかりと締め付け、第1締め付けバンド51の締め付けの後にゴムベルト65を取り除く(ステップS8)。ここで、第1締め付けバンド51は、第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、第4壁面板材24のそれぞれに沿う水平部分を備えている。
【0072】
つぎに、図9に示すように、壁2の上側開口部を覆うように上面板材3を壁2の上に載置して梱包箱の天板を形成する(ステップS9)。このとき、図14に示すように、上面板材3の周縁部の四周全てが第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、及び第4壁面板材24の上端面Cに載るように位置決めすることは重要である。なお、図示は省略しているが、位置決めの確認後、第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、及び第4壁面板材24と上面板材3とを粘着テープで仮止めしておくと後の作業がしやすくなる。上面板材3には、合板が好適に用いられる。
【0073】
つぎに、図10に示すように、3本の第2締め付けバンド52を、第1壁面板材21と、上面板材3と、第2壁面板材22と、パレット1のパレット底面1b側に巻き付けて中央、第3壁面板材23側、第4壁面板材24側の順序でしっかりと締め付け、2本の第3締め付けバンド53を、第3壁面板材23と、上面板材3と、第4壁面板材24と、パレット1のパレット底面1b側に巻き付けて第1壁面板材21側、第2壁面板材22側の順序でしっかりと締め付ける(ステップS10)。ここで、第2締め付けバンド52は、上面板材3及びパレット底面1bに沿う上下部分と、第1壁面板材21及び第2壁面板材22に沿う鉛直部分とを有し、第3締め付けバンド53は、上面板材3及びパレット底面1bに沿う上下部分と、第2壁面板材22及び第4壁面板材24に沿う鉛直部分とを有する。
【0074】
ステップS8、ステップS10において使用される第1締め付けバンド51、第2締め付けバンド52、及び第3締め付けバンド53は、1周の長さが可変であり張力調整自在であるための締付け器(バックル)をそれ自体に備えているポリエステルバンドであることが望ましい。なお、第1締め付けバンド51、第2締め付けバンド52、及び第3締め付けバンド53の本数は、適宜変更することが可能である。
【0075】
ステップS10の後に、梱包の垂直度、第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、及び第4壁面板材24のふくらみ、第1締め付けバンド51、第2締め付けバンド52、及び第3締め付けバンド53の張力、上面板材3の四周が第1壁面板材21、第2壁面板材22、第3壁面板材23、及び第4壁面板材24の上端面Cに載っていること等の確認をする(ステップS11)。
【0076】
つぎに、図10に示すように、上面板材3の第4壁面板材24側コーナー部分の第1壁面板材21、第2壁面板材22、第4壁面板材24との取合部を粘着テープ57で接着する(ステップS12)。
【0077】
つぎに、図11に示すように、壁2の表面に表示シート55を貼り付ける(ステップS13)。
【0078】
つぎに、図11に示すように、上面板材3及び壁2を覆うようにカバー4を被せ、カバー4のすそ部分をカバー固定バンド54で固定する(ステップS14)。ここで、カバー4としては透明で水を通さないビニールカバーが好適に用いられる。カバー固定バンド54は、カバー4の上から壁2の周囲に水平方向に巻き付いて締め付ける。カバー固定バンド54は、1周の長さが可変であり張力調整自在であるための締付け器(バックル)をそれ自体に備えているポリプロピレンバンドであることが望ましい。
【0079】
太陽電池パネルの梱包箱にカバー4を取り付ければ、梱包箱を屋外に一時保管する場合等に雨水が梱包箱の内側に浸入することが防がれる。
【0080】
つぎに、図12を参照してステップS14について詳細に説明する。
【0081】
ステップS14においては、はじめに、上面板材3及び壁2を覆うようにカバー4を被せる(ステップS14の1)。図12(a)は、カバー4を被せた状態を示している。カバー4は、その表面から内側へ陥入する袋状部分41及び袋状部分42を有している。ステップS14の1においては、袋状部分41及び袋状部分42が上面板材3の上に載るようにカバー4を被せる。このとき、袋状部分41の陥入口41bが上面板材3と第3壁面板材23とによって形成される第1稜線25に沿い、袋状部分42の陥入口42bが上面板材3と第4壁面板材24とによって形成される第2稜線26に沿う。
【0082】
つぎに、図12(b)に示すように、カバー4の角(陥入口41b及び陥入口42bの上側中央部分)を図中の矢印で示すように持ち上げ、カッターナイフ67等の刃物を用いて袋状部分41及び袋状部分42の先端近傍にカバー4内側の湿分を排出するための通気穴41a及び通気穴42aをそれぞれ開口する(ステップS14の2)。
【0083】
ここで、通気穴41a及び通気穴42aがカバー4の内側へ陥入した袋状部分41及び袋状部分42に開口されるため、雨水等が通気穴41a及び通気穴42aからカバー4の内側に浸入することが防がれる。また、袋状部分41及び袋状部分42が上面板材3の上側に配置され、陥入口41b及び陥入口42bが上面板材3の対向する辺(第1稜線25及び第2稜線26)に沿って配置されるため、カバー4の内側の湿分が効率的に排出される。
【0084】
つぎに、図12(c)に示すように、陥入口41b及び陥入口42bの両端部分を除く中央部分を粘着テープ57で閉じる(ステップS14の3)。このため、カバー4が風によりばたつくことが防がれる。
【0085】
本実施の形態においては、太陽電池パネル8を水平に積み重ねているため、無駄な空間が無くなって単位容積当りに収容可能な太陽電池パネル8の枚数が増加し、太陽電池パネル8の枚数を変更しても第1壁面板材21と第2壁面板材22の間隔と、第3壁面板材23と第4壁面板材24との間隔を変更する必要がない。積層した太陽電池パネル8の周囲4面を4枚の板材で囲むことにより、太陽電池パネル8の横ずれが効果的に防がれる。
【0086】
第1締め付けバンド51、第2締め付けバンド52を締め付けることにより、第1壁面板材21及び第2壁面板材22が太陽電池パネル8の長辺側の側面である長辺側側面82dを太陽電池パネル8の両側から保持する。ここで、第1壁面板材21及び第2壁面板材22が太陽電池パネル8の長辺側の側面を保持する場合は、短辺側の側面を保持する場合に比べて太陽電池パネル8を確実に保持することができる。さらに、第1締め付けバンド51、第2締め付けバンド52を締め付けることにより第1壁面板材21及び第2壁面板材22が太陽電池パネル8に及ぼす力は太陽電池パネル8の短辺方向に作用するから、この力が太陽電池パネル8の長辺方向に作用する場合に比べて太陽電池パネル8の撓み変形が防がれる。また、第3壁面板材23及び第4壁面板材24はその間に第1壁面板材21及び第2壁面板材22を挟んでいる。したがって、第1壁面板材21及び第2壁面板材22の幅が太陽電池パネル8の長辺の長さよりも大きい場合は、第1締め付けバンド51及び第3締め付けバンド53を締め付けた場合であっても、第3壁面板材23及び第4壁面板材24が太陽電池パネル8を撓み変形させる力を太陽電池パネル8の長辺方向に及ぼすことが防がれる。
【0087】
図11に示す太陽電池パネルの梱包箱をトラック又はコンテナに積み込む際は、フォークリフトのフォーク68を図の矢印に示す方向(X方向)にパレット底面1bの下側に差し込んでパレット1を持ち上げる。このとき、フォーク68の先端が最も奥の第2板材12に届かない場合には、フォーク68の先端が第3板材13を上方に突き上げる。パレット1においては、台16により太陽電池パネル本体81と第3板材13との間に十分な空間が確保されるため、フォーク68の先端に突き上げられた第3板材13が太陽電池パネル本体81を傷つけることが防がれている。
【0088】
なお、フォーク68でパレット底面1bを突き上げないように十分注意すれば、パレット1に台16を設けずに太陽電池パネル8をパレット上面1aに載置しても良い。
【0089】
また、図11に示す太陽電池パネルの梱包箱は、上下2段に積み重ねることが可能である。ここで、上面板材3は壁2によって支持されているから、上段の梱包箱の重量が下段の梱包箱内の太陽電池パネル8に作用することが防がれる。また、上面板材3と最上段の太陽電池パネル8(又はその上に載る段ボール板56)との間に空間を確保することで、荷重により撓み変形した上面板材3が太陽電池パネル8を傷つけることが防がれる。梱包箱を上下2段に積み重ねることにより輸送及び保管のための面積が低減する。
【0090】
さらに、図11に示す太陽電池パネルの梱包箱においては、その外形寸法が積層した太陽電池パネルの寸法よりわずかに大きいだけであるから、規格コンテナへの積みこみに有利である。梱包箱の外形寸法の僅かな違いによって規格コンテナに梱包箱を一つ多く積みこめるか否かが分かれるから、梱包箱の外形寸法は少しでも小さいほうが良い。
【0091】
なお、本実施形態に係る太陽電池パネルの梱包箱を対象としてJISZ0200に準拠する垂直衝撃試験、水平衝撃試験、振動試験を行ったところ、試験後の太陽電池パネル8が製品の完成検査の判定基準を満足することが確認されている。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】図1は、太陽電池パネルを示し、図1(a)は太陽電池パネルの表側について示し、図1(b)は太陽電池パネルの裏側について示す。
【図2】図2は、パレットについて示し、図2(a)はパレットの上面図、図2(b)はパレットの前面図、図2(c)はパレットの側面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第1の図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第2の図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第3の図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第4の図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第5の図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第6の図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第7の図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第8の図である。
【図11】図11は、本発明の実施形態に係る太陽電池パネルの梱包方法について説明するための第9の図である。
【図12】図12は、カバーに通気穴を開口する方法について説明するための図である。
【図13】図13は、第1壁面板材及び第2壁面板材と、第3壁面板材及び第4壁面板材との取合い部分を示す断面図である。
【図14】図14は、第1壁面板材、第2壁面板材、第3壁面板材、及び第4壁面板材との取合い部分を示す断面図である。
【符号の説明】
【0093】
1…パレット
1a…パレット上面
1b…パレット底面
10…柱材
10a…上面
11…第1板材
12…第2板材
12a…上面
12b…第1位置決め面
13…第3板材
13a…上面
13b、13c…第1位置決め面
14…第1角柱部分(第1板材部分)
14a…上面
14b…第1位置決め面
15…第2角柱部分(第2板材部分)
15a…上面
15c…第1位置決め面
16…台
17…支持金具
17a…第2位置決め面
17b、17c…第1位置決め面
2…壁
21…第1壁面板材
22…第2壁面板材
23…第3壁面板材
24…第4壁面板材
25…第1稜線
26…第2稜線
3…上面板材
4…カバー
41、42…袋状部分
41a、42a…通気穴
41b、42b…陥入口
51…第1締め付けバンド
52…第2締め付けバンド
53…第3締め付けバンド
54…カバー固定バンド
55…表示シート
56…段ボール板
57…粘着テープ
61…第1仮設板材
62…第2仮設板材
63、64…固定具
65…ゴムベルト
67…カッターナイフ
68…フォーク
8…太陽電池パネル
81…太陽電池パネル本体
81a…表面(受光面)
81b…裏面
82…枠構造
82a…表側面
82b…裏側面
82c…短辺側側面
82d…長辺側側面
83…端子箱
A…端面
B…内側面
C…上端面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光面が上下方向を向いた状態で4辺が揃うように積層した複数の太陽電池パネルを支持するパレットと、
前記パレット上に載置され、互いに対向する第1壁面板材及び第2壁面板材と、互いに対向する第3壁面板材及び第4壁面板材とを有する四角筒状の壁と、
前記壁の上に載置され、前記壁の上側開口部を覆う上面板材と、
前記壁の周囲に巻き付いて締め付ける第1締め付けバンドと、
前記第1壁面板材と、前記第2壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面側に巻き付いて締め付ける第2締め付けバンドと、
前記第3壁面板材と、前記第4壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面側に巻き付いて締め付ける第3締め付けバンドと
を具備する
太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項2】
前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材は、前記第3壁面板材と前記第4壁面板材の間に挟まれている
請求項1の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項3】
前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材の幅は、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材の幅よりも広い
請求項2の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項4】
前記複数の太陽電池パネルのうち最上段の太陽電池パネルと前記上面板材との間には空間が設けられている
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項5】
前記パレットは、矩形枠形状の台を備える
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項6】
前記パレットは、4本の角柱部分又は板材部分を有する台を備え、
前記4本の角柱部分又は板材部分の各々は、前記パレットの上面に仮想される長方形の4辺の各々に沿って延びている
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項7】
前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材の少なくとも一つが被位置決め壁面板材に該当し、
前記パレットは、前記被位置決め壁面板材の両側に配置され、互いに反対方向を向く位置決め面を備える
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項8】
前記位置決め面は、前記被位置決め壁面板材の厚さ方向の両側に配置される第1位置決め面を含む
請求項7の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項9】
前記位置決め面は、前記被位置決め壁面板材の幅方向の両側に配置される第2位置決め面を含む
請求項7又は8の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項10】
前記パレットは、支持具位置決め面を有する支持具を備え、
前記位置決め面は、前記支持具位置決め面を含む
請求項7乃至9のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項11】
前記上面板材及び前記壁を覆うカバー
を具備し、
前記カバーは、前記カバーの表面から前記カバーの内側へ陥入する袋状部分を備え、
前記袋状部分には通気穴が設けられている
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項12】
前記袋状部分は、前記上面板材の上に配置された第1袋状部分及び第2袋状部分を含み、
前記第1袋状部分の第1陥入口は、前記上面板材と前記第3壁面板材とが形成する第1稜線に沿って配置され、
前記第2袋状部分の第2陥入口は、前記上面板材と前記第4壁面板材とが形成する第2稜線に沿って配置される
請求項11の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項13】
前記第1陥入口及び前記第2陥入口は、両端部分を除く中央部分が閉じられている
請求項12の太陽電池パネルの梱包箱。
【請求項14】
パレットを作業現場に載置するステップと、
複数の太陽電池パネルを受光面が上下方向を向いた状態で4辺が揃うように前記パレット上に積層するステップと、
第1壁面板材、第2壁面板材、第3壁面板材、及び第4壁面板材を前記パレット上に載置して四角筒状の壁を形成するステップと、
前記壁の周囲に第1締め付けバンドを巻きつけて締め付けるステップと、
前記壁の上側開口部を覆うように前記壁の上に上面板材を載置するステップと、
前記第1壁面板材と、前記第2壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面側に第2締め付けバンドを巻き付けて締め付け、前記第3壁面板材と、前記第4壁面板材と、前記上面板材と、前記パレットの底面側に第3締め付けバンドを巻き付けて締め付けるステップと
を具備し、
前記壁を形成するステップにおいては、前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材が互いに対向し、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材が互いに対向するように前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材を載置する
太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項15】
前記壁を形成するステップにおいては、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材が前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材を間に挟むように前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材を載置する
請求項14の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項16】
前記第1壁面板材及び前記第2壁面板材の幅は、前記第3壁面板材及び前記第4壁面板材の幅よりも広い
請求項15の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項17】
前記積層するステップにおいて積層した前記複数の太陽電池パネルの高さは前記壁の高さよりも低い
請求項14乃至16のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項18】
前記パレットは、矩形枠形状の台を備え、
前記積層するステップにおいては、前記太陽電池パネルを前記台の上に積層する
請求項14乃至17のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項19】
前記パレットは、4本の角柱部分又は板材部分を有する台を備え、
前記4本の角柱部分又は板材部分の各々は、前記パレットの上面に仮想される長方形の4辺の各々に沿って延び、
前記積層するステップにおいては、前記太陽電池パネルを前記台の上に積層する
請求項14乃至17のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項20】
前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、前記第3壁面板材、及び前記第4壁面板材の少なくとも一つが被位置決め壁面板材に該当し、
前記壁を形成するステップにおいては、前記被位置決め壁面板材を、前記パレットに設けられ、互いに反対方向を向く位置決め面の間に設置する
請求項14乃至19のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項21】
前記第1壁面板材よりも幅の狭い第1仮設板材を前記第1壁面板材が載置されるべき前記パレット上の位置に載置し、前記第2壁面板材よりも幅の狭い第2仮設板材を前記第2壁面板材が載置されるべき前記パレット上の位置に載置する仮設板材載置ステップと、
前記第1仮設板材及び前記第2仮設板材を前記パレット上から取り除くステップと
を具備し、
前記壁を形成するステップは、
前記第4壁面板材を前記パレット上に載置する第4壁面板材載置ステップと、
前記第1壁面板材、前記第2壁面板材、及び前記第3壁面板材を前記パレット上に載置する第1乃至第3板材載置ステップとを含み、
前記第4壁面板材載置ステップ及び前記仮設板材載置ステップの後に前記積層するステップを行い、
前記積層するステップの後に前記取り除くステップを行い、
前記取り除くステップの後に前記第1乃至第3板材載置ステップを行う
請求項14乃至20のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項22】
前記上面板材及び前記壁を覆うようにカバーを被せるステップと、
前記カバーの表面から前記カバーの内側に陥入する袋状部分に通気穴を開口するステップと
を具備する
請求項14乃至21のいずれか1項に記載の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項23】
前記袋状部分は、第1袋状部分及び第2袋状部分を含み、
前記被せるステップにおいては、前記第1袋状部分及び前記第2袋状部分が前記上面板材の上に配置され、前記第1袋状部分の第1陥入口が前記上面板材と前記第3壁面板材とが形成する第1稜線に沿って配置され、前記第2袋状部分の第2陥入口が前記上面板材と前記第4壁面板材とが形成する第2稜線に沿って配置されるように前記カバーを被せる
請求項22の太陽電池パネルの梱包方法。
【請求項24】
前記第1陥入口及び前記第2陥入口の各々の両端部分を除く中央部分を閉じるステップを具備する
請求項23の太陽電池パネルの梱包方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−223639(P2007−223639A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−46423(P2006−46423)
【出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】