説明

太陽電池モジュールのためのケーブルコネクタ及びその設置方法

内部の電気端子と出力ケーブルとの間に信頼性の高い接続部を備えた太陽電池モジュールが開示されている。当該モジュールは、裏打ちシートと透明なカバーシートとから構成され、これらの間にバスバーが配置されている。複数の太陽電池(PV)セルが互いに直列に接続され、これらは、次いで、バスバーのプラス端子及びマイナス端子に接続されている。雄型コネクタが、プラス及びマイナスの端子に接続されている。当該接続部は、次いで、積層されて裏打ちシート内に雄型コネクタを備えているモジュールが形成される。雄型コネクタを露出させるために、裏打ちシートを貫通して穴が形成されており、当該雄型コネクタのテーパーが付けられた端部が、各々のケーブル上に設けられた雌型コネクタとかみ合うように外方へ曲げられている。当該接続部は、次いで、半田付けされて当該モジュールの出力接続部が提供されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュール及びその出力端子にケーブルを取り付けるためのコネクタに関し、一つの特徴においては、太陽電池モジュールの電気端子に出力ケーブルを接続するための信頼性の高いコネクタ及び当該コネクタを設置するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽エネルギを有用な電気エネルギに直接変換するための太陽電池(PV)セル等に対して著しい進歩がなされて来ている。典型的には、これらの太陽電池セルは、複数個が、透明シート(例えば、ガラス、プラスチック等)及び裏打ちシート間に包囲されて管理可能なサイズ(例えば、幅1メートルで長さが2メートル)の平らな典型的には矩形の太陽電池モジュール(ときどきは“積層板”と称される)を形成する。太陽電池は、シリコン又はその他の適当な半導体材料のウェーハによって作ることができ、又は、これらの太陽電池は、典型的には、太陽電池モジュール技術において公知の種々のプロセスによって基板又は裏打ちシート上に蒸着された薄膜フィルムタイプのセルとすることができる。このセルは、現存の構造物(例えば、家屋、ビル等)の屋根の上に設置されて、これらの構造物によって使用される電気エネルギの全て又は少なくとも一部分を提供することができる。
【0003】
各々の太陽電池モジュールは、如何なる数の個々の太陽電池(例えば、1〜約50個又はそれ以上)を含んでいても良く、当該太陽電池の各々はプラス出力及びマイナス出力を有しており、当該プラス出力及びマイナス出力は、次いで、当該技術において理解されているように、共通のプラス及びマイナスのバスバー上の各々の端子に直列に電気的に接続される。これらのプラス及びマイナスの端子は、典型的には、裏打ち材を直接貫通しても良いし、又は好ましくは、太陽電池モジュール内のPCボード(例えば、1以上の個々のPCセルが何らかの理由により作動不能となったときに、モジュールが作動し続けるのを可能にする構成要素を有しているPCボード)を介して接続しても良い。
【0004】
ひとたび、プラス及びマイナスの端子が裏打ち材を介して提供されると、これらの端子は、典型的には、各々のプラス及びマイナスの出力ケーブルに接続され、これらの出力ケーブルは、次いで、当該モジュールからの電流をその指定された需要源へと運ぶ。典型的には、公知のモジュール構造においては、当該ケーブルの各々の一端は、モジュールの外側に設けられている各々の端子に半田付けされる。しかしながら、不幸にも、これらの直接半田付けによる接続は、幾つかの用途においては信頼性がないことが判明し且つ半田付け中のケーブルとその端子との間の初期の接触不良又は作動中の摩滅によって、モジュールの作動寿命中に故障する。ケーブルと端子との間に接触不良が発生すると、これは、過熱等により、早期の電解破壊及びモジュールの損傷につながり得る。
【0005】
太陽エネルギは、競争の激しい産業においては比較的新しいので、太陽電池モジュール自体は、より一般的なエネルギ源と競合しているときに当該太陽電池モジュールを商業的に魅力のあるものとするためには、出来る限り問題がないことが極めて重要である。従って、モジュールの出力端子と、当該モジュールの推定される寿命に亘って信頼性が極めて高いそれら自体の出力ケーブルとの間に本質的に問題の無い接続を提供することは、太陽電池モジュールの市場開発において重要な問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開WO2005/101511
【特許文献2】国際公開WO 2006/086588 A1
【特許文献3】米国仮特許出願60/86,720号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】無し
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、太陽電池モジュール及びモジュール内の端子を出力ケーブル(これは、次いで、モジュールからの電流を指定された需要源へと導く)に電気的に接続するための信頼性があり且つ耐久性のある接続を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
より特別には、当該モジュールは、裏打ちシートと、透明カバーシート(例えば、ガラス)とによって構成されている。1以上のバスバーが、前記裏打ちシートと前記カバーシートとの間に配置され且つ各々が前記1以上のバスバー上のプラス端子及びマイナス端子に電気的に接続されている複数の太陽電池(太陽電池)を備えている。本発明に従って、第一のプラスのコネクタ部材はプラス端子に電気的に接続され、第一のマイナスのコネクタ部材は前記マイナス端子に接続される。
【0010】
好ましくは、これらのコネクタ部材は、各々の出力ケーブル上に設けられた雌型コネクタとかみ合うようにテーパーが付けられた一端を有している同一の雄型コネクタである。他端上には、各々のプラス端子及びマイナス端子とかみ合う1以上の脚部が設けられている。他端には、各々のプラス端子及びマイナス端子においてバスバーを貫通している1以上の穴とかみ合う1以上の脚部が設けられている。ひとたび、雄型コネクタ上の脚部が前記バスバー内のそれらの各々の穴内に位置すると、これらの脚部は、それらの間に信頼性の高い接続を確保するために半田付けされる。各々のコネクタ部材は、それに続く曲げを可能にするために、溝によって適切に刻み目をつけられている。ひとたび、コネクタが半田付けされると、当該モジュールの積層中の汚染を防止するために、これらのコネクタは、保護カバー例えばテープによってカバーすることが好ましい。当該構成要素は、次いで、積層されて太陽電池モジュールが形成される。
【0011】
ひとたび、当該モジュールが積層されると、好ましくは雄型のコネクタ部材に隣接した位置において裏打ちシートを貫通して穴が形成される。これらの穴から当該裏打ち材が除去され、コネクタ部材のテーパーが付けられた端部から保護カバーが取り外される。次に、当該テーパーが付けられた端部は、当該裏打ち材内の各々の穴内を延びるように外方へ曲げられ且つ好ましくは各々の出力ケーブルに電気的に接続されている雄型のコネクタ部材と接続するために容易に露出せしめられる。当該雄型コネクタ部材及び雌型コネクタ部材がひとたびかみ合わされると、接続部は、半田付けされてモジュールの端部と当該モジュールによって発生される電力を利用するのに必要である出力ケーブルとの間に、信頼が高く且つ耐久性のある接続が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の実際の構造、動作及び明らかな利点は、図面を参照することによってより良く理解されるであろう。図面は、必ずしも縮尺ではなく且つ同様の参照符号は同様の部材を特定している。
【図1】図1は、本発明を組み込むことができるタイプの太陽電池モジュールの斜視図である。
【図2】図2は、雄型コネクタが設置される前の図1のバスバーの下面図である。
【図3】図3は、図2における点線部分の拡大図である。
【図4】図4は、雄型コネクタが設置されている図1のバスバーの下面図である。
【図5】図5は、図4における点線部分の拡大図である。
【図6】図6は、図4及び5の雄型のコネクタのうちの1つの拡大斜視図である。
【図7A】図7Aは、本発明のコネクタを設置し且つ組み立てるステップを示している図である。
【図7B】図7Bは、本発明のコネクタを設置し且つ組み立てるステップを示している図である。
【図7C】図7Cは、本発明のコネクタを設置し且つ組み立てるステップを示している図である。
【図7D】図7Dは、本発明のコネクタを設置し且つ組み立てるステップを示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を好ましい実施形態と関連させて説明するけれども、本発明はこれに限定されないことが理解されるであろう。これと対照的に、本発明は、特許請求の範囲によって規定されている本発明の精神及び範囲内に含まれる全ての代替例、変形例及びその等価物を範囲に含むことを意図している。
【0014】
図面を参照すると、図1は、本発明の接続構造を使用することができる典型的な太陽電池モジュール10を示している。モジュール10は、あらゆる適切な材料例えばポリマー材料からなる裏打ちシート11と、ガラス又はその他の適当な透明材料によって作られるのが好ましいカバーシート12とによって形成されている。カバーシート12と裏打ちシート11との間には、平らな導電性リボン又はワイヤ14によって電気的に直列に接続されている複数の太陽電池(太陽電池)13(明確化のために1つにのみ符号が付されている)がサンドイッチされている。これらの太陽電池は、多結晶又は単結晶のシリコンウェーハによって作られたもののような如何なるタイプのものであっても良い。図示されているように、太陽電池13の各々は、グリッド型の表面電気接点15(明確化のために1つにのみ符号が付されている)を備えている。
【0015】
太陽光は、カバーシートシート12を貫通して太陽電池13の表面にぶつかる。互いに隣接している太陽電池13を直列に接続しているリボン14の各々は、太陽電池同士を直列に接続するために、1つの太陽電池の背面(図示せず)上の接点と隣接している太陽電池13の表面上の半田付け接点16に接続されている。リボン14aは、各列の端の太陽電池を薄い導電ボード(すなわち、バスバー17)に接続している。“ボード”及び“バスバー”という用語は、ここでは互いに置換可能に使用されている。
【0016】
ボード17は、例えば、銅、アルミ、スズ、銀、金等のようなあらゆる導電性材料によって作ることができるけれども、導電性材料の層を、樹脂又はポリマー材料のような誘電基板材料に接着することによって作られた積層板によって形成されるのが好ましい。これは、プリント回路又は所謂PCボードを製造するために使用されるものと同じタイプの材料である。ボード17は、裏打ち基板11と基板又はカバーシート12との間に配置され且つPCセルとほぼ同じ幅及び厚みであって、モジュールが積層されるときにほぼ平らで且つ均一な外観を有するようにされる。
【0017】
図示されているように、ボード又はバスバー17は、ボード上に個々の且つ別個の導電領域を形成する4つの部分17a,17b,17c及び17dによって構成されている。4つの部分が示されているけれども、特別なモジュールのためのボード17は、本発明から逸脱することなく、例えば、太陽電池の列の数、リボン14aのための接点を提供するのに必要とされるプラス及びマイナスの部分の数等に応じてより多くの又はより少ない数の導電領域によって構成することができることは理解されるべきである。ボード17の個々の部分は、各々のダイオード18、好ましくはショットキー型ダイオードによって相互に電気的に接続されている。順バイアス型太陽電池が全て太陽光線から電流を発生するように機能しているときに、ダイオードは、通常は逆バイアス状態にある。
【0018】
しかしながら、特別な太陽電池が何らかの理由(例えば、太陽から隠れている)のために誤動作して逆バイアス状態とさせるときに、この太陽電池の回路内のダイオードもまた切り替わり、誤動作している太陽電池に対する損傷を防止するために順バイアス状態となる。ひとたび誤動作が補正されると、影響を受けたセルは、再び順バイアス状態されて、当該影響を受けたダイオードは通常の動作を回復するときに逆バイアス状態とされる。このタイプのボードの構造及び動作の両方のより完全で且つ詳細な説明のために、その内容全体が参考として本明細書に組み入れられている国際公開WO2005/101511号(特許文献1)が参照されるべきである。更に、ただ一つのバスバー17が示されているけれども、状況に応じて1以上のバスバーを使用することができることは認識されるべきである。
【0019】
ボード17の導電部分及びダイオードは、機能している太陽電池13の全てによって発生される電流を、各々、部分17a及び17b上の点A及びBへと導くためのバスバーとして機能する。点A及びBは、モジュール10からの電気出力のためのプラス及びマイナスの端子とすることが効果的である。電流を、モジュールから、その指定された使用機器(図示せず)へと導くために、これらの端子の点は、モジュール外部の典型的な出力ケーブルに電気的に接続される。本発明は、この目的を達成するための信頼性の高いコネクタを提供する。
【0020】
本発明のコネクタを組み立てるために、バスバー17内の位置A及びBの両方に1以上の穴20が形成されている。各位置A及びBに4つの穴20(明確化のために、幾つかにのみ符号が付されている)が示されているけれども、以下において更に説明するように、穴の数が雄型コネクタ部材22の“脚部”21(図5参照)の数に対応する限り、これ以上又はこれ以下の数の穴を使用することができる。雄型のコネクタ部材は、あらゆる良好な導電材料(例えば、銅、アルミニウム等)によって構成することができ、プラス端子及びマイナス端子の両方に対して使用されるものは基本的に同一である。
【0021】
当該雄型コネクタ部材は、構造的に互換性であるけれども、これらは、以下において詳細に説明するように、積層後に、正しい端子を各々の出力ケーブルに接続する助けとするために、“+”か“−”の符号が付されるのが好ましい(図5参照)。図示されているように、雄型のコネクタ部材22の一体の細長い部材は、雌型コネクタ部材(以下に説明する)とかみ合うためにテーパーが付けられている一端22aと、コネクタ部材22をバスバー17に取り付けるための手段を備えている第二の端部22bとを備えている。後で説明する目的のために、雄型コネクタ部材22は、各々の端部間に溝22cによって適切に刻み目が付けられている。
【0022】
各穴20の壁は、コネクタが組み立てられたときに、バスバー17と雄型コネクタ部材22の脚部との間の良好な導電性を確保するために、全体に亘って適切にメッキされている。当該技術において理解されるように、バスバーの個々の構成要素間の電気的短絡を防止するために、バスバー17のカバーと下面との両方が、位置A及びB及び周囲領域(図3における×印によって影が付けられた領域)がマスキングされてコネクタの組立て中にバスバー17の構成要素間に半田が流れるのを防止している。
【0023】
コネクタを組み立てるために、雄型コネクタ部材22の脚部21は、バスバー17(図4及び5)の下側から各々の穴内へ配置され且つ定位置に半田付けされる。この時点では、雄型コネクタ部材20の各々は、曲げられておらず且つバスバー17の底部と太陽電池13の底部にほぼ平行に横たわっており、その結果、当該モジュールの構成要素は、積層するために組み立てられたときにほぼ平ら横たわるであろう。モジュールの積層中の汚染から雄型コネクタ部材を保護するために、各コネクタ部材は、保護層例えばポリエステルのテープによって覆われる。
【0024】
モジュール10は、当該技術において公知の方法に従って組み立てられ且つ積層される。例えば、カバーシート12(例えば、ガラス)が平らな面上に載置され、EVA(エチレンビニルアセテート)/ガラスマットの層がカバーシート12上に配置される。次に、(例えば、直列に)電気的に接続された太陽電池13及び取り付けられたバスバー17が、裏打ちシート11に向かって上方を向いている雄型コネクタ22を備えたEVA/ガラスマット上に配置される。EVA/ガラスマットの別の層がその上及び裏打ちシート11上に載置されてアセンブリが完成される。このサンドイッチパッケージは、次いで、当該技術において理解されるように、加熱及び加圧されて積層モジュール10が形成される。所望ならば、ロゴ30及び/又はシリアルナンバー31(図1)又はその他の何らかの情報をバスバー17の頂部に直接適用することができ、又は、この情報を含むテープのストリップを、積層前にバスバー17の頂部に沿って適用することができる。この情報は、モジュールを見たときにはっきりと見ることができ且つ機能的であることに加えて清潔で魅力的な外観を提供する。
【0025】
モジュールの端子A及びBと、それらの各々の出力ケーブル44との間の接続を完成するためには、図7A〜7Dを参照しなければならない。ひとたび、モジュールが積層されると、雄型コネクタ部材22の各々を露出させるために、小さく且つ独立した穴が、裏打ち材11の底部を貫通して形成される。裏打ち材は、例えば、溶鉄41(図7A)等によって穴40の各々から取り除かれる。各雄型コネクタ部材のテーパーが付けられた端部22aはまた、積層中にこれらの部材を保護するために使用されるかも知れないテープを除去される。次に、図7Bに示されているように、ドライバ42等が、各々の穴40内へ挿入され且つ各雄型コネクタ部材22のテーパーが付けられた端部の下へ押し込まれて、テーパーが付けられた端部22aが上方へ曲げられて穴40を通過せしめられ且つ裏打ち材11から伸長せしめられる。各雄型コネクタ部材の適正な曲げは、雄型コネクタ部材において、当該コネクタ部材自体の緩いテーパーが付けられた端部22aと、それら自体の固定された取り付け端部22bとの間に掘り込まれた溝22c(図6参照)によって著しく補助される。
【0026】
テーパーが付けられた端部22aが伸長せしめられた状態で、出力ケーブル44の端部に電気的に接続された(例えば、クリンプされ且つ半田付けされた)各々の雌型部材43が、それ自体の雄型コネクタ部材22のテーパーが付けられた端部22aの上に滑り込まされ且つそれに半田付けされて、それらの間の接続を確実にする(図7C)。雄型コネクタ部材はバスバー17に固定され、雌型コネクタ部材43はケーブル44に固定されることが好ましいけれども、これらの位置は、本発明から逸脱することなく逆にすることもできる。最終段階として、これらを最悪条件から保護するために、接続箱45が両方の接続部を覆うように設置される。接続箱45の実際の構造は本発明から逸脱することなく変えても良いけれども、好ましくはWO2006/086588 A1(2006年8月17日に公開され、その全てが本明細書に参考として組み入れられている)に詳しく開示されているような接続箱が使用される(特許文献2参照)。
【産業上の利用可能性】
【0027】
以上、本発明のある種の実施形態のみを説明し且つ記載したことは理解されるべきである。代替的な実施形態及び種々の変形例が上記の説明から当業者に明らかとなるであろう。これらの及びその他の代替例は、本発明と等価であり且つ本発明の精神及び範囲に含まれると考えられる。
【0028】
2006年11月21日に出願された米国仮特許出願60/86,720号(特許文献3)は、その全体が本明細書に参考として組み入れられている。
【符号の説明】
【0029】
10 太陽電池モジュール、
11 裏打ちシート、
12 カバーシート、
13 太陽電池(太陽電池)、
14 導電性リボン又はワイヤ、
14a リボン、
15 電気接点、
16 半田付け接点、
17 バスバー、
18 ダイオード、
20 穴、
21 脚部、
22 雄型コネクタ部材、
22a,22b 端部、
22c 溝、
40 穴、
43 雌型コネクタ部材、
44 出力ケーブル、
45 接続箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュールのプラス及びマイナスの端子を各々の出力ケーブルに電気的に接続するための接続装置であり、
前記モジュールは、透明材料からなるカバーシートと、少なくとも1つのバスバーと、当該バスバー上に設けられたプラス端子及びマイナス端子と、前記1以上のバスバーに電気的に接続された複数の太陽電池と、裏打ち材と、によって構成されており、これらの全てが積層されて一体のモジュールとされており、
前記バスバー上に設けられた前記プラス端子に電気的に接続され且つ前記裏打ち材を貫通して延びている第一のプラスのコネクタ部材と、
前記バスバー上に設けられた前記マイナス端子に電気的に接続され且つ前記裏打ち材を貫通して延びている第一のマイナスのコネクタ部材と、
第二のプラスのコネクタ部材が固定されている第一の出力ケーブルであって、前記第二のプラスのコネクタ部材は、前記第一のプラスのコネクタ部材とかみ合って、当該第一の出力ケーブルと前記プラスの端子との間に電気的接続を形成する、前記第一の出力ケーブルと、
第二のマイナスのコネクタ部材が固定されている第二の出力ケーブルであって、前記第二のマイナスのコネクタ部材は、前記第一のマイナスのコネクタ部材とかみ合って、当該第二の出力ケーブルと前記マイナスの端子との間に電気的接続を形成する、前記第二の出力ケーブルと、を備えている接続装置。
【請求項2】
請求項1に記載の接続装置であり、
前記第一のプラスのコネクタ部材と前記第一のマイナスのコネクタ部材とが、雄型コネクタを備えており、
前記第二のプラスのコネクタ部材と前記第二のマイナスのコネクタ部材とが、雌型コネクタを備えていることを特徴とする接続装置。
【請求項3】
請求項2に記載の接続装置であり、
前記第一のプラスのコネクタ部材と前記第二のプラスのコネクタ部材とが、当該コネクタ部材同士がかみ合わせられた後に互いに半田付けされ、前記第一のマイナスのコネクタ部材と前記第二のマイナスのコネクタ部材とが、当該コネクタ部材同士がかみ合わせられた後に互いに半田付けされることを特徴とする接続装置。
【請求項4】
請求項2に記載の接続装置であり、
前記第一及び第二の雄型コネクタがほぼ同一であり、各々が、細長い本体を備えており、当該細長い本体の一端が前記雌型コネクタとかみ合うようにテーパーが付けられており、他端が当該本体をバスバーに取り付けるための手段を備えていることを特徴とする接続装置。
【請求項5】
請求項4に記載の接続装置であり、
前記細長い本体が、その各端部間のある位置に溝を備えていて、当該位置において、前記細長い本体を曲げるのを補助するようになされていることを特徴とする接続装置。
【請求項6】
請求項5に記載の接続装置であり、
前記1以上のバスバーが、
プラス端子とマイナス端子との各々に、それらを貫通した少なくとも1つの穴を備えており、
前記雄型コネクタ部材の前記本体を、それらの端子において前記バスバーに取り付けるための前記手段が、
前記本体の前記他端に少なくとも1つの脚部を備えており、当該少なくとも1つの脚部が、その各々の端子に設けられた前記少なくとも1つの穴内に配置されることを特徴とする接続装置。
【請求項7】
請求項6に記載の接続装置であり、
前記本体の前記脚部が、前記バスバー上に設けられた各々の穴に半田付けされることを特徴とする接続装置。
【請求項8】
請求項7に記載の接続装置であり、
前記端子の各々において前記バスバーに設けられた前記少なくとも1つの穴が、複数の穴を備えており、
前記雄型のコネクタ部材に設けられた前記少なくとも1つの脚部が、前記バスバーに設けられた前記複数の穴に等しい複数の脚部を備えていることを特徴とする接続装置。
【請求項9】
請求項8に記載の接続装置であり、
前記複数の穴の各々の壁が、全体に亘ってメッキされていて、前記雄型コネクタ部材22の前記バスバーと前記脚部との間に良好な導電性が確保されていることを特徴とする接続装置。
【請求項10】
太陽電池モジュールであり、
裏打ちシートと、
透明なカバーシートと、
前記裏打ちシートと前記カバーシートとの間に配置され且つプラス端子とマイナス端子とを備えているバスバーと、
前記裏打ちシートと前記カバーシートとの間に配置され、互いに直列に接続され且つ各々前記バスバー上の前記プラス端子と前記マイナス端子とに電気的に接続されている複数の太陽電池(PVセル)と、
前記バスバー上の前記プラス端子に電気的に接続され且つ前記裏打ちシートを貫通して延びている第一のプラスのコネクタ部材と、
前記バスバー上の前記マイナス端子に電気的に接続され且つ前記裏打ちシートを貫通して延びている第一のマイナスのコネクタ部材と、
第二のプラスのコネクタ部材が電気的に取り付けられている第一の出力ケーブルであり、前記第二のプラスのコネクタ部材は、前記第一のプラスのコネクタ部材を収容して、それらの間に電気的接続を形成している前記第一の出力ケーブルと、
第二のマイナスのコネクタ部材が電気的に取り付けられている第二の出力ケーブルであり、前記第二のマイナスのコネクタ部材は、前記第一のマイナスのコネクタ部材を収容して、それらの間に電気的接続を形成している前記第二の出力ケーブルと、を備えている太陽電池モジュール。
【請求項11】
請求項10に記載の太陽電池モジュールであり、
前記第一のプラスのコネクタ部材と第二のプラスのコネクタ部材との間及び前記第一のマイナスのコネクタ部材と第二のマイナスのコネクタ部材との間の電気的接続部が半田付けされていることを特徴とする太陽電池モジュール。
【請求項12】
請求項11に記載の太陽電池モジュールであり、
前記第一のプラスのコネクタ部材と前記第一のマイナスのコネクタ部材とが、雄型コネクタを備えており、
前記第二のプラスのコネクタ部材と前記第二のマイナスのコネクタ部材とが、雌型コネクタを備えていることを特徴とする太陽電池モジュール。
【請求項13】
太陽電池モジュールを組み立てる方法であり、
第一のプラスのコネクタ部材をバスバー上に設けられたプラス端子に電気的に接続し、第一のマイナスのコネクタ部材を前記バスバー上に設けられたマイナス端子に電気的に接続するステップと、
複数の互いに直列に接続された太陽電池を、前記バスバー上の前記プラス端子及びマイナス端子の各々に接続するステップと、
前記バスバー及び接続された太陽電池を、裏打ちシートと透明なカバーシートとの間に配置するステップと、
前記裏打ちシート、前記カバーシート並びに前記バスバー及び接続された太陽電池を積層して前記モジュールを形成するステップと、
前記第一のプラスのコネクタ部材と前記第一のマイナスのコネクタ部材との各々に隣接するように前記裏打ちシートに穴を設けるステップと、
前記第一のプラスのコネクタ部材と前記第一のマイナスのコネクタ部材とを曲げて、当該コネクタ部材が前記裏打ちシートの各々の穴を貫通して延びるようにするステップと、を含む方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であり、
前記第一のプラスのコネクタ部材と前記第一のマイナスのコネクタ部材とが雄型コネクタであることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であり、
前記モジュールを積層する前に、前記雄型コネクタを覆うように保護層を適用するステップを含んでいることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であり、
前記保護層が、前記裏打ちシートを貫通して前記穴が形成されたときに、前記雄型コネクタから除去されることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【公表番号】特表2010−510686(P2010−510686A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538450(P2009−538450)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/084543
【国際公開番号】WO2008/064003
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(503259381)ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド (84)
【Fターム(参考)】