説明

太陽電池モジュール接続具

【課題】 過酷な環境下でも信頼性の高い太陽電池モジュール接続具を提供する。
【解決手段】 1つの面が開口したダイオードゾーン102の開口を被蓋する隔壁104が被害する。ダイオードゾーン102に間隔を隔てて複数の放熱板108が配置されている。各放熱板102上に複数のダイオード110が取り付けられ、隔壁104をそれぞれ貫通するアノードリード110c及びカソードリード110bを有している。ダイオードゾーン102にダイオード108を覆うように絶縁体が充填されている。各ダイオードのアノードリードとカソードリードとを直列に接続するように隔壁104内にリードフレーム116、117、118、119が形成され、各リードフレームの一端部が太陽電池モジュールリード線接続用端子120、121、122、123とされ、前記各ダイオードの直列回路の両端に対応するリードフレーム116、119の他端が出力ケーブル接続用端子124、125とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールを接続する接続具に関し、特にバイパスダイオードを備えたものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所望の電圧を得るために、太陽電池モジュールを設置現場において直列接続することが行われている。この接続に太陽電池モジュール接続具が使用される。この接続具内で、各モジュールにバイパス用ダイオードを接続することもある。この接続具を薄型にし、かつ電気的信頼性を確保するため、種々の技術開発が行われていた。その一例が例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許文献1の技術では、端子ボックスの筐体内に、中継端子支持板が配置されている。中継端子支持板には、間隔をあけて2つの導電性中継端子接続部分が形成されている。1つの導電性中継端子接続部分にペレット状のバイパスダイオードのアノードがハンダ付けされている。このバイパスダイオードのカソードがリード線を介してもう1つの導電性中端子接続部に接続されている。2つの中継端子接続部分には、2つの出力リード線が接続され、これによってバイパスダイオードが太陽電池モジュールに接続される。2つの中継端子接続部分には、2つの中継フレームが接続されている。これによって、太陽電池モジュールの出力が取り出される。
【0004】
【特許文献1】特開平5−343724号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような接続端子ボックスは、太陽電池モジュールと共に、屋外で長期間にわたって過酷な環境下で使用される。そのため、ダイオードを堅牢に取り付けることが必要である。しかし、上述したペレット状ダイオードは、脆弱な薄い半導体ペレットであるので、振動や衝撃に弱く破断しやすい。
【0006】
本発明は、過酷な環境下でも信頼性の高い太陽電池モジュール接続具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の太陽電池モジュール接続具は、絶縁性ボックスを有している。この絶縁性ボックスは、1つの面が開口したダイオードゾーンと、このダイオードゾーンの開口を被蓋する隔壁とを有している。前記ダイオードゾーンに間隔を隔てて複数の放熱板が配置されている。各放熱板上に複数のダイオードが取り付けられている。このダイオードゾーンには、各ダイオードを覆うように絶縁体が充填されている。これらダイオードは、前記隔壁をそれぞれ貫通するアノードリード及びカソードリードを有している。前記各ダイオードのアノードリードとカソードリードとを直列に接続するように前記隔壁内に複数の接続手段が形成されている。これら接続手段の一端部は太陽電池モジュールリード線接続用端子とされ、これら接続手段のうち、前記各ダイオードの直列回路の両端に対応するものの他端が出力ケーブル接続用端子とされている。この接続具においても、ダイオードが絶縁体によって覆われているので、温度や湿度が変化しても、ダイオードの特性は変化しにくい。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明による太陽電池モジュール接続具は、ダイオードがダイオードゾーンにおいて絶縁体またはモジュールによって被覆されているので、過酷な環境下でもダイオードの信頼性を高めることができる。また、太陽電池モジュールリード接続用の端子や出力ケーブル接続用の端子は、直接にダイオードに接続されていないので、ダイオードに外部から力が加わることがなく、更にダイオードの信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の参考例の接続具の正面図、正面図におけるb−b線に沿う断面図、底面図、及び正面図におけるd−d線に沿う断面図である。
【図2】本発明の第2の参考例の接続具の正面図、正面図のb−b線に沿う断面図、正面図のc−c線に沿う断面図である。
【図3】本発明の第3の参考例の接続具の正面図、正面図のb−b線に沿う断面図である。
【図4】本発明の第4の参考例の接続具の正面図、正面図のb−b線に沿う断面図、正面図のc−c線に沿う断面図である。
【図5】本発明の一実施形態の接続具の組み立て図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の第1の参考例の太陽電池モジュール接続具は、図1(a)乃至(d)に示すように、絶縁性ボックス2を有している。この絶縁性ボックス2は、例えばエポキシ系樹脂のような絶縁体によって形成されている。この絶縁性ボックスは、間隔を隔てて配置された2つの隔壁4、6によって、3つのゾーン、即ち、太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8、ダイオード放熱板ゾーン10、出力ケーブル用端子ゾーン12に区画されている。ダイオード放熱ゾーン10の両側に、太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8、出力ケーブル用端子ゾーン12がそれぞれ位置している。
【0011】
ダイオード放熱板ゾーン10には、複数、例えば4つの放熱板14が、間隔を隔てて取り付けられている。これら放熱板14は、厚さが例えば3mmの矩形状の鋼板で、それらの両端部が、隔壁4、6側に、即ち太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8、出力ケーブル用端子ゾーン12側に位置している。なお、ダイオード放熱板ゾーン10の底壁はくりぬかれており、そのくりぬいた部分には、熱伝導性に優れた熱伝導性絶縁シート16が貼り付けられ、この熱伝導性絶縁シート16の上に各放熱板14の下面が接着されている。熱伝導性絶縁シート16を設ける代わりに、各放熱板14が設けられている部分及びその付近の肉厚を他の部分よりも薄くすることもできる。
【0012】
これら放熱板14のうち一方の端のもの(図1(a)における左端のもの)を除いて、それらの上面には、ダイオードチップ18のアノードがハンダ20によって取り付けられている。また、これらダイオードチップ18では、アノードと対向するようにカソードが形成され、これらカソードがリード22を介して放熱板14の一方の側(図1(a)において左側)で隣接ずる放熱板14にハンダ付けされている(図1(d)参照)。このようなアノードとカソードとの接続によって、各ダイオードチップ18は、直列に接続されている。
【0013】
ダイオード放熱板ゾーン10全域には、各ダイオードチップ18及び放熱板14を覆うようにエポキシ樹脂等の絶縁体24が充填されている。なお、図が錯綜するので、絶縁体24は図1(b)、(d)のみに示してある。このように各ダイオードチップ18は絶縁体24によって保護されているので、温度変化、湿度変化に耐えることができ、その信頼性が高い。
【0014】
各ダイオード放熱板14の太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8側の端部には、太陽電池モジュールリード線接続端子26の一端部がハンダ付けされ、隔壁4を貫通して、太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8にそれぞれ伸延している。これら端子26の先端に、各太陽電池モジュールのリード線が接続される。即ち、1つの太陽電池モジュールの2つのリード線が例えば図1(a)の左端から数えて、1番目と2番目のリード線接続端子26に結合され、2番目と3番目のリード線接続端子26に別の太陽電池モジュールの2つのリード線が接続され、3番目と4番目のリード線接続端子26に更に別の太陽電池モジュールの2つのリード線が接続される。これによって複数、例えば3つの太陽電池モジュールが、各ダイオードチップ18を介して直列に接続される。これら端子26の先端部周囲には円筒状のリブ28がそれぞれ形成されている。各端子26にリード線が接続された後、これらリブ28内にエポキシ等の絶縁体29が充填されている。従って、これら端子26は温度変化、湿度変化に耐えることができる。なお、絶縁体29は図1(b)のみに示してある。
【0015】
各放熱板14のうち両外側にあるものの出力ケーブル用端子ゾーン12側の端部には、出力ケーブル接続用端子30がハンダ付けされている。この2つの接続用端子30は、隔壁6を貫通して、出力ケーブル用端子ゾーン12に伸延している。これら出力ケーブル接続用端子30の先端には、出力ケーブルが接続される。これによって、3つの直列接続された太陽電池モジュールの両端から出力電圧が取り出される。なお、出力ケーブル用端子ゾーン12には、間隔をあけて2つのリブ32が形成されている。これらリブ32と出力ケーブル用端子ゾーン12の両外壁との間に、出力ケーブル接続用端子30を埋め込むようにエポキシ等の絶縁体33が充填されている。その結果、これら端子30は、温度変化、湿度変化に耐えることができる。絶縁体33は図1(b)のみに示してある。
【0016】
これら端子26、30は、ダイオードチップ18に直接に接続されず、放熱板14に接続されている。従って、端子26、30に例えば振動が加わっても、それが直接にダイオードチップ18には伝わらず、ダイオードチップ18の耐振動性を高めることができる。
【0017】
なお、図には示していないが、この絶縁ボックス2の太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8、出力ケーブル用端子ゾーン12の底壁には、リード線や出力ケーブルをこれらゾーン8、12に挿入するための貫通孔が形成されることがある。
【0018】
このように構成された接続具では、絶縁性ボックス2のダイオード放熱板ゾーン10に放熱板14を取り付け、接続端子26、30が各放熱板14に取り付けられる。次にダイオードチップ18が放熱板14に取り付けられ、リード線22が接続される。そして、絶縁体24の充填が行われる。これによって中間体Aが形成される。この中間体Aの状態において特性試験が行われる。その特性試験が良好で有れば、ダイオードチップ18が長期の温度変化、湿度変化に耐えることが保証できる。
【0019】
そして、各太陽電池モジュールが設けられている太陽電池パネルの裏面(太陽光が当たらない面)に、上記の中間体Aが取り付けられる。このとき、熱伝導性絶縁シート16が太陽電池パネルの裏面に接触するように取り付けられる。これによって太陽電池パネルがダイオードチップ18のヒートシンクとして機能するようになる。この状態で、接続端子26に各太陽電池モジュールのリード線を接続し、中間体Bが形成される。この中間体Bの状態で特性試験を行い、その試験結果がよければ、絶縁体29の充填が行われる。試験結果が悪ければ、それがよくなるように調整を行う。
【0020】
中間体Bにおいて接続端子30に出力ケーブルを接続し、中間体Cを形成する。この状態で特性試験を行い、特性試験が良好で有れば、絶縁体33の充填が行われる。試験結果が良好でなければ、良好となるように調整を行う。
【0021】
このように中間体A、B、Cの状態それぞれにおいて特性試験を行って品質の確認が行われているので、最終製品において試験結果が不良になっていたものと比較して、工程のロスが少なくなる。
【0022】
第2の参考例の接続具を図2(a)乃至(c)に示す。第1の参考例では、各放熱板14の上にダイオードチップ18を取り付けたが、これらに代えて、この実施形態では、ダイオードモジュール40が使用されている。他の構成は、第1の実施の形態の接続具とほぼ同様であるので、同等部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0023】
このダイオードモジュール40は、絶縁体性の筐体42を有し、その内部に複数、例えば3つのダイオードが直列に接続されている。これらダイオードに対して共通の放熱板44が筐体42の下部に設けられている。筐体42の上面には、接続端子46、48、50、52が設けられている。接続端子46に第1のダイオードのカソードが接続され、接続端子48に第1のダイオードのアノードと第2のダイオードのカソードが接続され、接続端子50に第2のダイオードのアノードと第3のダイオードのカソードが接続され、接続端子52に第3のダイオードのアノードが接続されている。
【0024】
接続端子46、48、50、52には、太陽電池モジュールリード線接続端子26がそれぞれねじ結合され、接続端子46、52には、出力ケーブル接続用端子30もそれぞれねじ結合されている。この接続具も第1の実施の形態の接続具と同様に組み立てられる。この参考例では、ダイオードモジュール40を使用しているので、内部のダイオードは温度変化、湿度変化に十分耐えられるし、接続端子26、60が直接にダイオードに接続されないので、接続端子26、60に何らかの力が加わっても、その力が直接にダイオードに加わることがない。
【0025】
第3の参考例の接続具を図3に示す。第2の参考例では、太陽電池モジュールリード線接続端子26と、出力ケーブル接続用端子30とをそれぞれ別個に形成したが、この参考例の接続具では、太陽電池モジュールリード線のみに接続される端子48、50には、第1の端子、例えば太陽電池モジュールリード線専用接続端子26を接続し、太陽電池モジュールリード線と出力ケーブルとの双方に接続される端子46、52には、端子46、52からそれぞれ太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8及び出力ケーブル用端子ゾーン12に伸びる太陽電池モジュールリード線及び出力ケーブル兼用端子62が接続されている。また、兼用端子62には、出力ケーブル用端子ゾーン12において図示しないコネクタが接続される。そのため、ゾーン12には絶縁体の充填は行われていない。他の構成は、第2の参考例の接続具と同様であるので、同等部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0026】
このように構成すると、兼用端子62を使用しているので、太陽電池モジュールリード線及び出力ケーブル接続用の端子を同時にダイオードモジュール40に取り付けることができ、組み立てが容易になる。
【0027】
第4の参考例の接続具を図4(a)乃至(c)に示す。この参考例の接続具では、第1の参考例の接続具におけるダイオードチップ18に代えて、モールド型のダイオード70が使用されている。モールド型ダイオード70は、絶縁性の筐体内にダイオードチップが埋め込まれ、そのダイオードチップのアノードが筐体の下部に設けた金属板に接続され、この金属板がアノード電極として機能する。ダイオードチップのカソードは、筐体の側方に平行に突出した2本のカソード電極ピン72に筐体内で接続されている。各モールド型ダイオード70は、3つの放熱板14上に配置され、押さえ金具74によってアノード電極が放熱板14上に接触した状態に固定されている。また、各カソード電極ピン72は、一方の側に隣接する放熱板14上に固定されたソケット76に挿通されている。これらソケット76のピン78は、放熱板14にハンダ付けされている。他の構成は、第1の実施の形態の接続具と同様であるので、同等部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0028】
このようにモールド型ダイオード70を使用し、そのアノードの電気的接続及び放熱板14への取付は押さえ金具74によって行い、カソードの接続は、ソケット76を使用して行っているので、ハンダ付け作業が不要となり、その取り付け及び接続作業が容易に行える。
【0029】
なお、各放熱板14の両端部は、隔壁4、6を超えて、太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8及び出力ケーブル用端子ゾーン12に侵入している。太陽電池モジュールリード線用端子ゾーン8及び出力ケーブル用端子ゾーン12には、それぞれリブ80、82が形成され、これらが絶縁体84、86の充填量を減少させている。なお、ダイオード放熱ゾーン10にも絶縁体88が充填されている。
【0030】
本発明の一実施形態の接続具を図5に示す。この接続具では、絶縁性ボックス100は、ダイオードゾーン、例えばマウントケース102と、隔壁、例えばインサートケース104と、蓋106とを備えている。マウントケース102は、一面、例えば上面が開口した扁平な直方体状に、絶縁体、例えばエポキシ樹脂によって形成されている。この開口を覆うようにインサートケース104が配置され、さらにインサートケース104の上に蓋106が配置される。
【0031】
このマウントケース102の底部上には、その長手方向に沿って間隔を隔てて複数、例えば3つの放熱板108が取り付けられている。マウントケース102の底部は、上述した第1参考例と同様にくりぬいて、熱伝導性絶縁シートを貼着し、その上に放熱板108を接着することもできるし、或いは、放熱板108が取り付けられる部分及びその周囲の肉厚を他の部分よりも薄くすることもできる。
【0032】
これら放熱板108上に、モールド型ダイオード110が配置されている。このモールド型ダイオード110では、扁平な直方体状の絶縁体製筐体110aの一方の端部からカソード電極110b、アノード電極110cが上方に向かって伸延している。筐体110aの下面には、金属板が配置され(図示せず)、これが放熱板108上に配置されている。
【0033】
インサートケース104は、例えばエポキシ樹脂のような絶縁体性の平板状のもので、マウントケース102の開口上に配置されている。このインサートケース104には、モジュール型ダイオード110に対応して3つのねじ挿通孔112が形成され、これらに挿通されたネジ(図示せず)がモールド型ダイオード110の筐体110aを貫通して、放熱板108に形成したねじ孔114に螺合して、モールド型ダイオード110を放熱板108に固定している。図示していないが、マウントケース104内には、各モールド型ダイオード110を埋め込むようにエポキシ樹脂等の絶縁体が充填される。
【0034】
各モールド型ダイオード110のカソード電極110b、アノード電極110cは、インサートケース104に挿通されている。これら挿通位置には、それぞれリードフレーム116、117、118、119が配置されている。これらリードフレーム116、117、118、119は、インサートケース104内に埋め込まれている。
【0035】
リードフレーム116は、インサートケース104の一方の端部側に位置し、インサートケース104の一方の長手縁から他方の長手縁まで伸びている。これの中途に、一方の端部側に位置するモールド型ダイオード110のカソード電極110bの挿通孔がある。この挿通孔でカソード電極110bとリードフレーム116とが、ハンダ等によって結合されている。
【0036】
このリードフレーム116に隣接して、リードフレーム117が位置し、これは、一方の長手縁から他方の長手縁側の中途まで伸びている。これの先端部には、上述した一方の端部側に位置するモールド型ダイオード110のアノード電極110cの挿通孔がある。この挿通孔において、一方の端部側に位置するモールド型ダイオード110のアノード電極110cとリードフレーム117とがハンダ付けされている。また、リードフレーム117の先端部には、真ん中に位置するモールド型ダイオード110のカソード電極110bの挿通孔もある。この挿通孔において、真ん中のモールド型ダイオード110のアノード電極110cとリードフレーム117とがハンダ付けされている。
【0037】
リードフレーム117の側方には、リードフレーム118が位置し、これも一方の長手縁から他方の長手縁の中途まで伸びている。これの先端部には、真ん中のモールド型ダイオード110のアノード電極が挿通される挿通孔がある。この挿通孔において、真ん中のモールド型ダイオード110のアノード電極110cとリードフレーム118とがハンダ付けされている。このリードフレーム118の先端部には、他方の端部側に位置するモールド型ダイオード110のカソード電極110bの挿通孔もある。この挿通孔においてリードフレーム118と他方の端部側に位置するモールド型ダイオード110のカソード電極110bとがハンダ付けされている。
【0038】
リードフレーム118の側方、即ち、インサートケース104の他方の端部側には、リードフレーム119が位置している。このリードフレーム119は、インサートケース104の一方の長手縁から他方の長手縁まで伸延している。このリードフレーム119の中途に、他方の端部側に位置するモールド型ダイオード110のアノード電極110cの挿通孔がある。この挿通孔において、リードフレーム119と他方の端部側のモールド型ダイオード110のアノードとがハンダ付けされている。
【0039】
このようにリードフレーム116、117、118、119を利用して各ダイオード110は直列に接続されている。
【0040】
各リードフレーム116、117、118、119の一方の長手縁側の端部が露出させられて、太陽電池モジュールリード線接続端子120、121、122、123とされている。また、リードフレーム116、119の他方の長手縁側の端部が露出させられて、出力ケーブル接続端子124、125とされている。このインサートケース104上に蓋106が取り付けられる。
【0041】
このように構成した接続具では、インサートケース104に、各リードフレーム116、117、118、119が埋め込まれ、太陽電池モジュールリード線接続端子120、121、122、123、出力ケーブル接続端子124、125が予め形成されているので、組み立て作業が容易となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの面が開口したダイオードゾーンと、このダイオードゾーンの開口を被蓋する隔壁とを有する絶縁性ボックスと、
前記ダイオードゾーンに間隔を隔てて配置された複数の放熱板と、
各放熱板上に取り付けられ、前記隔壁をそれぞれ貫通するアノードリード及びカソードリードを有する複数のダイオードと、
前記ダイオードゾーンに前記ダイオードを覆うように充填された絶縁体と、
前記各ダイオードのアノードリードとカソードリードとを直列に接続するように前記隔壁内に形成され、一端部が太陽電池モジュールリード線接続用端子とされ、前記各ダイオードの直列回路の両端に対応するものの他端が出力ケーブル接続用端子とされた複数の接続手段とを、
具備する太陽電池モジュール接続具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−296023(P2009−296023A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220501(P2009−220501)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【分割の表示】特願2004−147793(P2004−147793)の分割
【原出願日】平成16年5月18日(2004.5.18)
【出願人】(000144393)株式会社三社電機製作所 (95)
【Fターム(参考)】