説明

宅配物発送受付装置

【課題】個人情報の保護が可能となる宅配物発送受付け装置を提供する。
【解決手段】発送受付手段11における発送情報の受付毎に、対応する宅配物を個々に特定する識別コードを電子データとして生成する識別コード生成部12を備え、発送情報と発送情報コードと識別コードが表記された荷出伝票をプリントアウトして発送人に発行する。また、発送情報と発送情報コードと識別コードを通信ネットワーク3を介して発送人端末装置25及び荷受人端末装置23に送信する通信部18を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宅配物発送受付装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、マンションのような集合住宅の玄関ホールなどに、集合住宅の住人のみを対象とした宅配物荷受専用の宅配ボックス装置を設置することが、例えば特許文献1等において知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−100877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、宅配物の発送手続きは、発送人が宅配業者の営業所や、コンビニなどの宅配物取扱店に宅配物を持参し、発送人が店員と直接対面して発送手続きしたり、あるいは、宅配業者の集配人が発送人の自宅に宅配物を受取りに行って発送手続きしている。
【0005】
このように、従来、発送人は、店員や集配人と直接対面して宅配物の発送手続きを行っている。
【0006】
そして、宅配物の発送手続きに当っては、発送人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス、荷受人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス等を発送伝票に記載し、この発送伝票を宅配物に貼付けることで受付けが行われる。
【0007】
この発送伝票が貼付けられた宅配物は、宅配業者により集荷され、集荷された宅配物は、宅配業者の集配基地に集められ、配達先の地域毎に分別され、目的とする配達先の集配基地に移送され、目的とする集配基地から目的とする配達先に配達される。
【0008】
上記宅配物の発送受付けから配達までの間、宅配物に貼付けられた発送伝票に記載された個人情報(発送人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス、荷受人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス等)が外部から見えるようになっている。
【0009】
このため、従来は、個人情報の保護の観点で問題がある。
【0010】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したもので、個人情報の保護が可能となる宅配物発送受付け装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の宅配物発送受付け装置は、宅配物の発送情報を電子データとして受付ける発送受付手段と、この発送受付手段で受付けた発送情報を前記宅配物に対して、発送情報コードとして付与するコード付与手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、前記発送受付手段における発送情報の受付毎に、対応する宅配物を個々に特定する識別コードを電子データとして生成する識別コード生成部を備え、発送情報と発送情報コードと識別コードが表記された荷出伝票を発行する荷出伝表発行装置、又は、発送情報と発送情報コードと識別コードを通信ネットワークを介して発送人端末装置に送信する通信部を備えることが好ましい。
【0013】
また、前記発送受付手段における発送情報の受付毎に、対応する宅配物を個々に特定する識別コードを電子データとして生成する識別コード生成部を備え、発送情報と発送情報コードと識別コードを通信ネットワークを介して荷受人端末装置に送信する通信部を備えることが好ましい。
【0014】
また、宅配物を入れる施錠装置を備えた宅配物収納部を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、個人情報の保護が可能な宅配物の発送受付けができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】宅配物発送受付装置の一実施形態の斜視図である。
【図2】同上の宅配物発送受付装置を用いた宅配物発送受付けシステムの一実施形態の概略構成図である。
【図3】同上の宅配物発送受付けシステムの処理のフロー図である。
【図4】同上の宅配物発送受付装置を用いた宅配システムの実施形態の概略構成図である。
【図5】同上の宅配システムにおいて宅配物荷受け処理のフロー図である。
【図6】同上に用いる公衆利用の荷受用宅配ボックス装置の斜視図である。
【図7】同上の宅配物発送受付装置を用いた宅配物発送受付けシステムの他の実施形態の概略構成図である。
【図8】同上の宅配物発送受付装置の他の実施形態を用いた宅配物発送受付けシステムの一実施形態の概略構成図である。
【図9】同上の宅配物発送受付装置の更に他の実施形態を用いた宅配物発送受付けシステムの一実施形態の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0018】
宅配物発送受付装置40は、少なくとも宅配物の発送情報を電子データとして受付ける発送受付手段11と、この発送受付手段11で受付けた発送情報を宅配物に対して、発送情報コードとして付与するコード付与手段13を備えている
図1〜図3には宅配物発送受付装置40の一実施形態を示している。
【0019】
この実施形態は、宅配物発送受付装置40に宅配物を入れる施錠装置を備えた宅配物収納部5を備えることで発送用宅配ボックス装置1を構成した例である。
【0020】
したがって、以下に示す図1〜図3の実施形態の説明においては、宅配物発送受付装置40を発送用宅配ボックス装置1と言い換えて説明する。
【0021】
図1は発送用宅配ボックス装置1の一例を示す斜視図であり、図2は発送用宅配ボックス装置1と管理サーバ2を通信ネットワーク3で接続した宅配物発送受付けシステムの概略構成図であり、図3は宅配物発送受付けシステムの処理のフロー図である。
【0022】
発送用宅配ボックス装置1は、宅配物を入れる宅配物収納部5を1又は複数備えている。図1の実施形態の発送用宅配ボックス装置1は、複数の宅配物収納部5を備えた例である。
【0023】
この実施形態では、更に、複数の宅配物収納部5として、サイズの異なる複数種類の大きさの宅配物収納部5をそれぞれ1乃至複数備えている。もちろん、同じサイズの宅配物収納部5のみを複数備えたものであってもよい。
【0024】
宅配物収納部5には宅配物の収納の有無を検知する宅配物検知センサ6、宅配物を出し入れするための開口を開閉する扉7、扉7を閉じた際に施錠する電気錠よりなる施錠装置4を設けている。
【0025】
発送用宅配ボックス装置1は、図2に示すように、コントロール装置8を有している。
【0026】
コントロール装置8には、操作部10、発送受付手段11、発送情報コード生成部42、識別コード生成部12、コード付与手段13、発送費用決済手段14、開錠認証情報生成部15、認証部16、受付確認情報生成部17、通信部18を備え、更に、これらを制御する制御部9を備えている。
【0027】
操作部10は外部から操作できるように発送用宅配ボックス装置1の外面部に設けている。操作部10としては、例えば、液晶モニターを用いたタッチパネル式の操作部、キーを押して操作する操作部等が採用できる。もちろん操作部10の形態はこれらの例にのみ限定されない。
【0028】
本実施形態ではこの操作部10の一部の機能が宅配物の発送情報を入力して受付けるための発送受付手段11を構成している。
【0029】
発送受付手段11である操作部10は、発送人による宅配物の発送情報の入力に基づいて該発送情報を電子データとして受付ける。
【0030】
入力する発送情報は、発送人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス等の発送人情報、荷受人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス等の荷受人情報、発送日、荷受日時(配送日時)、その他の発送情報等である。
【0031】
発送情報コード生成部42は、発送受付手段11で受付けた宅配物の発送情報に基づいてこの発送情報を暗号化して発送情報コードを生成する。
【0032】
識別コード生成部12は、発送受付手段11における前記発送情報の受付け毎に、対応する宅配物を個々に特定する識別コードを電子データとして生成する。この識別コードの電子データは、前記発送情報の電子データにひも付けしてある。
【0033】
コード付与手段13は、発送情報コード生成部42で生成された発送情報コードを宅配物収納部5内に入れる宅配物に対して付与する機能を備えている。
【0034】
また、本実施形態においてコード付与手段13は、更に、識別コード生成部12で生成した識別コードを宅配物収納部5内に入れる宅配物に対して付与する機能を備えている。
【0035】
コード付与手段13としては、例えば、前記発送情報コード、識別コードをバーコードやQRコードとして宅配物に印字するインクジェット印刷装置のような印刷装置を挙げることができる。
【0036】
この例では、発送情報の受付けが行われ、発送情報コード、識別コードが生成され、宅配物検知センサ6で宅配物の収納が検知されると、コード付与手段13である印刷装置で宅配物に対し宅配情報がバーコードやQRコードとして印字される。
【0037】
また、コード付与手段13の他の例としては、発送情報コード、識別コードが発送用ラベルに印刷され、この発送情報コード、識別コードが印刷された発送用ラベルを発行するラベル発行装置を挙げることができる。
【0038】
ラベル発行装置は、例えば、発送情報コード、識別コードが生成されると直ちに発送用ラベルを発行するように制御部9により制御される。このようにして発行された発送用ラベルは、発送人が対応する宅配物に貼付ける。
【0039】
また、他例としては、宅配物収納部5内に収納した宅配物を宅配業者の集配人が取出す際にラベル発行装置で発送用ラベルを発行するように制御部9により制御されるものであってもよい。この場合は、発行された発送用ラベルは、集配人が対応する宅配物に貼付ける。
【0040】
発送費用決済手段14は、宅配物の発送費用を決済するためのものである。
【0041】
発送費用決済手段14の例としては、例えば、操作部10において液晶モニターに表示される発送費用を確認し、銀行などの金融機関の指定口座、あるいはクレジットカード等の番号を入力することで発送費用を決済する。もちろん、発送費用決済手段14として他の決済方法を採用してもよい。
【0042】
施錠装置4は、操作部10で施錠操作を行うことで施錠する。
【0043】
開錠認証情報生成部15は、施錠装置4を開錠するための開錠認証情報を生成するもので、通信部18から管理サーバ2の通信部20に送信する。
【0044】
管理サーバ2は通信部18から宅配業者端末装置19に、発送用宅配ボックス装置1、該当する宅配物収納部5の番号、開錠認証情報等の集荷情報を送信するようになっている。
【0045】
認証部16は、宅配業者が開錠認証情報に基づいて施錠装置4の開錠のための認証を行うためのもので、認証部16で認証が行われることで、施錠装置4を開錠することができる。
【0046】
受付確認情報生成部17は、宅配物の発送受付、発送費用の決済、施錠装置4の施錠等発送受付けに関するすべての処理が完了すると、宅配物の発送受付け処理が完了したことを証明するための受付確認情報を生成する。
【0047】
受付確認情報生成部17は、荷出伝票発行装置により、宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コードを記入した荷出伝票をプリントアウトして発送人に発行する。
【0048】
また、受付確認情報生成部17は、発送情報、発送情報コード、識別コードを、通信部18により通信ネットワーク3を介して荷受人端末装置23に送信する。
【0049】
なお、宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コードを発送人宛に上記のようにプリントアウトで発行するのではなく、発送情報、発送情報コード、識別コードを、通信ネットワーク3を介して通信部18から発送人端末装置25に送信するものであってもよい。この場合は、発送人が発送人端末装置25で受信した発送情報、発送情報コード、識別コードを荷受人端末装置23に転送するようにしてもよい。
【0050】
なお、荷受人端末装置23、発送人端末装置25に発送情報、発送情報コード、識別コードを送信するに当っては、管理サーバ2が通信部20から通信ネットワーク3を介して送信するようにしてもよい。
【0051】
図2の実施形態において、前述の構成の発送用宅配ボックス装置1は、不特定の人が利用可能な多数の異なる公衆の場所30に設置され、この多数の公衆利用の発送用宅配ボックス装置1は管理サーバ2と通信ネットワーク3で接続される。
【0052】
ここで、公衆利用の発送用宅配ボックス装置1が設置される公衆の場所30とは、例えば、コンビニエンスストア、駅、宅配業者の営業所等不特定の人が自由に利用できる場所のことである。
【0053】
以下、公衆利用の発送用宅配ボックス装置1による不特定の人の宅配物の発送受付けについて図2、図3に基づいて説明する。
【0054】
まず、宅配物を発送しようとする発送人が、多数の異なる場所に設置した受付用の公衆利用の発送用宅配ボックス装置1のうち、発送に都合の良い任意の公衆の場所に設置した発送用宅配ボックス装置1を選び、該当する場所に宅配物を持参する。
【0055】
そして、選択した公衆の場所に設置した公衆利用の発送用宅配ボックス装置1に備えている発送受付手段11である操作部10を操作して宅配物の発送情報を入力する。
【0056】
入力する宅配物の発送情報とは、例えば、発送人氏名、住所、郵便番号、電話番号、携帯電話番号、メールアドレス等の発送人情報、荷受先の荷受人氏名、住所、郵便番号、電話番号、携帯電話番号、メールアドレス等の荷受先情報、発送日時、荷受日時等の情報である。
【0057】
これらの発送情報が発送受付手段11に入力されると発送情報が電子データとして生成される。
【0058】
発送情報が電子データとして生成されると、発送情報コード生成部42が、発送受付手段11で受付けた宅配物の発送情報の電子データを暗号化して発送情報コードを生成する。
【0059】
また、発送情報の受付けが行われると、識別コード生成部12が、発送対象となる宅配物を特定するための識別コードを生成する。
【0060】
このように該当する宅配物を特定する識別コードが生成されることで、該当する宅配物は、発送、集荷から荷受先における荷受の確認まで、この識別コードにより管理可能となる。
【0061】
前記発送情報の入力の前、又は終了後、操作部10の液晶モニターに該当する発送用宅配ボックス装置1に備えた複数の宅配物収納部5のサイズ・利用状況が表示される。
【0062】
発送人は、このサイズ・利用状況の表示に基づいて、空いている宅配物収納部5のうち発送しようとする宅配物のサイズに適応した宅配物収納部5を選択し、操作部10で指定する。この宅配物収納部5の指定に基づいて、該当する宅配物収納部5の扉7が自動的に開く。
【0063】
続いて発送人は、該当する宅配物収納部5内に宅配物を入れる。
【0064】
宅配物収納部5内に宅配物が入れられると、宅配物検知センサ6が宅配物の収納の有無を検知する。
【0065】
発送情報コード生成部42で発送情報コードが生成され、識別コード生成部12で識別コードが生成されると、コード付与手段13が発送情報コード、識別コードを宅配物に付与する。
【0066】
本実施形態では、コード付与手段13を構成する印刷装置により、発送情報コードと識別コードをバーコードやQRコードとして宅配物に印字する。
【0067】
次に、発送人が、扉7を閉じ、操作部10を操作して施錠操作をすることで、施錠装置4を施錠する。
【0068】
前記施錠の前又は施錠後に、発送費用決済手段14で宅配物の発送費用の決済を行う。
【0069】
本実施形態では、発送情報の受付け、選択された宅配物収納部5のサイズ等に基づいて、操作部10の液晶モニターに発送費用が表示され、液晶モニターに表示される金融機関の指定口座、あるいはクレジットカード等の番号を入力して発送費用の決済をする。
【0070】
発送情報の受付け、施錠、発送費用の決済が完了すると、開錠認証情報生成部15は、施錠装置4を開錠するための開錠認証情報を生成する。
【0071】
また、受付確認情報生成部17は、受付確認情報を生成して発送人に対して出力する。
【0072】
本実施形態では、宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コード、決済内容等を表記した荷出伝票を、プリントアウトすることで発送人に発行する。
【0073】
他例として、受付確認情報生成部17は、受付確認情報である宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コードを、通信部18により通信ネットワーク3を介して発送人の携帯電話やパソコン等の発送人端末装置25に送信するようにしてもよい。
【0074】
また、受付確認情報生成部17は、受付確認情報である発送情報、発送情報コード、識別コードを、通信部18から通信ネットワーク3を介して荷受人端末装置23に送信する。
【0075】
なお、受付確認情報生成部17が受付確認情報である宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コードを、発送人端末装置25に送信する例においては、発送人端末装置25に送信された発送情報、識別コードを、発送人が荷受人端末装置23に転送するようにしてもよい。
【0076】
以上で、公衆利用の発送用宅配ボックス装置1における発送受付処理が完了(発送登録が完了)する。
【0077】
発送登録が完了後、発送用宅配ボックス装置1の通信部18は、該当宅配物に関する発送情報の電子データ、発送情報コード、識別コード、宅配物が収納された宅配物収納部5の番号、個別開錠認証情報、決済情報等の発送登録情報を通信部20に送信する。
【0078】
前記発送用宅配ボックス装置1における発送登録に至る一連の処理及び後述の認証部16による認証、認証に基づく施錠装置4の開錠等の処理は、制御部9の制御により行われる。
【0079】
管理サーバ2は、宅配情報管理部22、通信部20、これらを制御する制御部21を備えている。
【0080】
管理サーバ2は、発送登録情報を受信すると、管理サーバ2から宅配業者端末装置19に該当する公衆利用の発送用宅配ボックス装置1の設置場所、該当する宅配物収納部5の番号、個別開錠認証情報等の集荷情報を送信する。
【0081】
宅配業者端末装置19に管理サーバ2から集荷情報が送信されると、宅配業者(集荷人)は、該当する設置場所の公衆利用の発送用宅配ボックス装置1に集荷に行く。
【0082】
そして、宅配業者は、該当する設置場所の公衆利用の発送用宅配ボックス装置1に設けた認証部16において、送信された開錠認証情報に基づいて施錠装置4の開錠のための認証を行い、該当する宅配物収納部5の施錠装置4を開錠し、扉7を開けて中に入っている宅配物を取出す。
【0083】
このように施錠装置4が開錠され且つ宅配物検知センサ6で宅配物の存在が非検知になると、制御部9は、開錠信号及び宅配物の非検知信号に基づき宅配業者による集荷完了を確認し、集荷完了情報を通信部18から管理サーバ2の通信部20に送信する。
【0084】
また、宅配業者は、該当する宅配物の集荷完了情報を宅配業者端末装置19から管理サーバ2に送信する。
【0085】
管理サーバ2は、前記、公衆利用の発送用宅配ボックス装置1及び宅配業者端末装置19からの該当する宅配物の集荷完了情報を受信すると、この集荷完了情報が宅配情報管理部22に保存されて履歴管理を行う。
【0086】
以上のような処理の流れで、多数の異なる場所に設置した公衆利用の発送用宅配ボックス装置1のうち、任意の設置場所に設置した公衆利用の発送用宅配ボックス装置1で不特定の人を対象として宅配物の発送受付けを行い、宅配業者による発送受付けをして該当する宅配物収納部5に収納した宅配物を宅配業者が集荷を行うことができる。
【0087】
本実施形態では、前述のようにして公衆利用の発送用宅配ボックス装置1を利用して宅配物を受付、宅配業者により集荷されるのであるが、集荷された宅配物の以降の配達先への配達は、現在行われている公知の宅配物の配達システムにより行われる。
【0088】
例えば、集荷された宅配物は、宅配業者の集配基地に集められ、配達先の地域毎に分別され、目的とする地域の集配基地に移送し、目的とする地域の集配基地から目的とする配達先に配達される。この間の個々の宅配物の管理は、宅配物に付与された識別コード、又は、識別コードと発送情報コードに基づいて管理サーバ2に設けた宅配情報管理部22で行われる。
【0089】
宅配物に付与された発送情報コードは復号器で復号できる。
【0090】
すなわち、宅配物が集荷される集配基地には、宅配物を配達地域毎に自動的に分別する自動分別装置が設置されているが、この自動分別装置には復号器が備えられている。
【0091】
集配基地に備えられた自動分別装置は、宅配物を配達地域毎に分別する際、宅配物に付与された発送情報コードを復号器で復号して配達地域毎に自動的に分別する。
【0092】
そして、配送センターで配達地域毎に分別された宅配物は、目的とする配達地域の集配基地に運搬車両で搬送される。
【0093】
目的とする配達地域の集配基地に宅配物が搬送されると、目的とする配達地域の集配基地に備えらえた複合器で、宅配物に付与された発送情報コードから荷受先の住所、配達日時等の配達情報が復号される。そして、複合された配達情報に基づいて、該当する宅配物が、該当する配達先の住所、該当する配達日時の配達を担当する配達車両に積み込まれ、配達車両に乗務する配達人により目的とする荷受人に宅配物が配達される。
【0094】
この場合、配達車両に乗務する配達人は復号器の使用が許可されており、配達人は、復号器で復合された荷受人氏名、住所、郵便番号、電話番号、携帯電話番号、メールアドレス等の荷受先情報を得ることができる。したがって、配達人は、復合された荷受先情報に基づいて、目的とする配達先に配達物を配達することが可能となる。
【0095】
この場合、業務上必要であれば、配達人が、復合器により発送人氏名、住所、郵便番号、電話番号、携帯電話番号、メールアドレス等の発送人情報を復合できるようにしてもよい。
【0096】
いずれにせよ宅配物の発送情報は、復号器でしか復号できないので、具体的な発送情報が人目に晒されず、宅配物に付与された発送情報コードを見ただけでは、具体的な発送情報が判らず、宅配物に関する発送人、荷受人に関する個人情報の保護が可能になる。
【0097】
また、本実施形態は、公衆利用の発送用宅配ボックス装置1を利用して宅配物の発送受付処理ができるので、宅配物の発送受付けに当たり、宅配業者や宅配物取扱店の人的な負担を軽減でき、宅配物の流通コストを低減できる。
【0098】
しかも発送人は、時間にとらわれることなく、不特定の人が利用可能な多数の異なる公衆の場所30に設置した公衆利用の発送用宅配ボックス装置1の中から、発送人に最も都合のいい場所の公衆利用の発送用宅配ボックス装置1を利用して宅配物を発送できる。
【0099】
また、宅配物の発送に当たって、発送人は、発送用宅配ボックス装置1で宅配物の発送受付けができるので、集配人や店員と対面することなく発送受付の手続きができ、宅配物の発送に当たってプライバシーを保護できる。
【0100】
また、発送受付手段11における発送情報の受付けに基づいて、宅配物の発送受付けが完了したことを発送人宛に出力する受付確認情報生成部17を備えているので、公衆利用の発送用宅配ボックス装置1を利用して宅配物の発送受付がなされたことが確認できる。
【0101】
そして、発送情報、発送情報コード、識別コードが発送人に提供されるので、発送人は、識別コード又は発送情報コードと識別コードに基づいて宅配物の配送状況の追跡が可能となる。
【0102】
また、発送情報、発送情報コード、識別コードが、通信部18により通信ネットワーク3を介して荷受人端末装置23に送信されるので、荷受人は、発送情報に基づいて誰から何時宅配物が発送されたかを知ることができる。また、荷受人は、識別コード又は発送情報コードと識別コードに基づいて宅配物の配送状況の追跡が可能となる。
【0103】
図4には、前述の宅配物発送受付装置40である発送用宅配ボックス装置1を用いた宅配システムの他例を示している。
【0104】
本例の宅配システムは、前述と同様の多数の異なる公衆の場所30に設置された公衆利用の発送用宅配ボックス装置1、管理サーバ2、宅配業者端末装置19に加え、多数の異なる公衆の場所30に設置され不特定の人が利用可能な公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100と、荷受人端末装置23を備えている。
【0105】
多数の公衆利用の発送用宅配ボックス装置1、多数の公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100、宅配業者端末装置19、荷受人端末装置23、管理サーバ2を通信ネットワーク3で接続している。
【0106】
多数の異なる公衆の場所30に設置され不特定の人が利用可能な公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100は、図6に示すように複数の宅配物収納部103を備えている。
【0107】
宅配物収納部103には宅配物の収納の有無を検知する宅配物検知センサ111、宅配物を出し入れするための開口を開閉する扉101、扉101を閉じた際に施錠する電気錠よりなる施錠装置102を設けている。
【0108】
また、公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100はコントロール装置104を設けている。
【0109】
コントロール装置104には、操作部106、認証部107、荷出情報生成部108、配達完了情報作成部109、通信部110を備えると共に、これらを制御する制御部105を備えている。
【0110】
複数の宅配物収納部103にはそれぞれ宅配物の収納の有無を検知する宅配物検知センサ111を備えている。
【0111】
管理サーバ2の基本的構成は前記実施形態と同じであるが、本実施形態では更に荷受認証情報作成部24を設けている。
【0112】
多数の公衆利用の発送用宅配ボックス装置1は前記実施形態における公衆利用の発送用宅配ボックス装置1と同じ構成であり、宅配物の発送手続き処理は前述の図3に示す前述の実施形態と同様なので、説明は省略する。
【0113】
また、集荷された宅配物が宅配業者の集配基地に集められ、配達先の地域毎に分別され、目的とする地域の集配基地に移送するまでのフローも前述の実施形態と同じなので、説明は省略する。
【0114】
したがって、以下、目的とする地域の集配基地に搬送された以降の処理(集荷した宅配物を多数の異なる公衆の場所30に設置され不特定の人が利用可能な公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100のいずれかで荷受けするための処理)を図4、図5に基づいて説明する。
【0115】
集荷した宅配物は、以下のような処理で荷受処理が行われる。
【0116】
荷受処理に際し管理サーバ2(又は集配基地に設けられたサーバ)は、発送情報に基づき携帯電話、パソコン等の荷受人端末装置23に、宅配物の発送情報と、発送情報コードと、識別コードと、多数の公衆の場所30に設置した公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100に関する情報を送信する。この場合、管理サーバ2は、公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100に備えた複数の宅配物収納部103に関する情報も送信する。
【0117】
荷受人は、送信された多数の公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100の設置場所情報に基づいて、配達を希望する場所に設置された公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100を指定し、荷受人端末装置23から管理サーバ2の通信部20に送信する。
【0118】
管理サーバ2は、上記この荷受人からの送信を受信すると、荷受人による指定された公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100の指定情報を宅配業者端末装置19に送信する。
【0119】
この管理サーバ2からの宅配業者端末装置19への荷受人による指定された公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100の指定情報に基づいて、宅配業者の配達人は指定された公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100の設置場所に該当する宅配物を運ぶ。
【0120】
この場合、配達人は、指定された公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100の設置場所に配達する宅配物の特定は、識別コードでできるので、復号器で発送情報コードを復号して荷受人に関する実情報を知る必要がなく、個人情報がよりいっそう保護される。
【0121】
宅配業者は、該当する場所の公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100の操作部106の液晶モニターで宅配物収納部103のサイズ・利用状況表示を確認し、空の宅配物収納部103のうち該当宅配物のサイズに適応した宅配物収納部103を操作部106で指定する。
【0122】
該当する宅配物収納部103を操作部106で指定すると、該当する宅配物収納部103の扉101が自動的に開くので、宅配業者は、該当する宅配物収納部103内に宅配物を収納し、扉101を閉じ、操作部106を操作して施錠操作をし、施錠装置102を施錠する。
【0123】
該当する宅配物収納部103内に宅配物を収納すると、宅配物検知センサ111が宅配物の収納を検知する。
【0124】
宅配物検知センサ111で宅配物の収納を検知し、識別コードを読み取り、施錠装置102の施錠を完了すると、公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100は、宅配物が収納された宅配物収納部103の番号、識別コードを通信部110から管理サーバ2に送信する。
【0125】
なお、上記宅配物が収納された宅配物収納部103の番号、宅配物に収納された識別コードの管理サーバ2への送信は、配達人の端末装置から送信するようにしてもよい。
【0126】
管理サーバ2は、宅配物が実際に収納された宅配物収納部103の番号、識別コードを受信すると、荷受認証情報作成部24で荷受認証情報を作成し、この荷受認証情報と、宅配物を収納した宅配物収納部103の番号を荷受人端末装置23に送信する。
【0127】
荷受人端末装置23で荷受認証情報と、宅配物を収納した宅配物収納部103の番号を受信すると、荷受人は、自ら指定した場所に設置した公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100の認証部107で送信された開錠認証情報に基づいて荷受人としての認証を行う。また、送信された該当する宅配物収納部103の番号を操作部106で入力して該当する番号の宅配物収納部103の施錠装置102を開錠し、扉101を開けて中に入っている宅配物を取出す。
【0128】
この場合、認証部107で荷受人としても認証されない場合、又は、該当する宅配物収納部103の番号が間違っている場合は施錠装置102は開錠しない。
【0129】
施錠装置102が開錠され且つ宅配物検知センサ111で宅配物の存在が非検知になると、宅配物が荷受人により荷受けされたことを確認し、荷出情報生成部108で宅配物の荷出情報を生成して荷受人に宛てて提供する。
【0130】
荷出情報生成部108としては、例えば、印刷装置で構成し、荷出伝票をプリントアウトして発行する。この荷出伝票には、荷出情報、宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コード等を印刷する。
【0131】
このように、荷受人による宅配物の荷受けを確認して荷受人に荷出情報を提供すると、続いて配達完了情報作成部109により配達完了情報を生成して該当する公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100から管理サーバ2に送信する。
【0132】
管理サーバ2は、前記配達完了情報を受信すると、宅配情報管理部22において、当該宅配物の配達完了を登録し、該当する宅配物の発送受付から配達完了(荷受完了)までの一連の処理フローを終了する。
【0133】
前述の一連の処理フローの荷受処理において、公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100における一連の処理は公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100に設けた制御部105で制御する。
【0134】
本実施形態は、宅配物の発送人、荷受人はいずれも集配人や店員と対面することなく発送受付の手続きや荷受け手続きができ、宅配物の発送、荷受けに当たってプライバシーを保護できる。
【0135】
また、発送情報は暗号化された発送情報コードとして宅配物に付与されるので、発送から荷受までの間、発送人、荷受人に関する実情報が保護される。
【0136】
また、宅配物の発送処理、荷受処理を、多数の異なる公衆の場所30に設置され不特定多数の人が利用可能な公衆利用の宅配ボックス装置1、100で行うことができ、宅配業者や宅配物取扱店の人的な負担を軽減でき、宅配物の流通コストを低減できる。
【0137】
しかも、発送人は、前述のように時間にとらわれず、発送人に最も都合のいい場所を選んで発送できる。
【0138】
また、荷受人は自身が指定した宅配物の荷受けに最も都合の良い場所で、自身の都合の良い時間に宅配物の荷受けができる。
【0139】
なお、公衆利用の発送用宅配ボックス装置1、公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100は、それぞれ前述の発送処理機能のみを備えた発送専用のもの、前述の荷受処理機能を備えた荷受専用のものであってもよい。
【0140】
また、前述の発送処理機能と前述の荷受処理機能の両機能を備えた単一の宅配ボックス装置を形成して、この単一の宅配ボックス装置で公衆利用の発送用宅配ボックス装置1、公衆利用の荷受用宅配ボックス装置100を兼用させてもよい。
【0141】
前述の図2、図4の各実施形態は、発送用宅配ボックス装置1を公衆利用の発送用宅配ボックス装置1として利用した例を示したが、図7のように発送用宅配ボックス装置1を限られた特定の人のみが利用可能な私的な場所31(非公衆の場所)に設置してもよい。
【0142】
限られた特定の人のみが利用可能な私的な場所31としては、例えば、企業関係者が利用可能な企業の敷地あるいは建物内の任意の場所、マンションの住民が利用可能なマンションのロビー等を例示できる。
【0143】
また、図示を省略しているが、発送用宅配ボックス装置1を、多数の異なる公衆の場所30、多数の私的な場所にそれぞれ設置してもよい。
【0144】
図8には宅配物発送受付装置40の他の実施形態を示している。
【0145】
前述の各例は、宅配物発送受付装置40に宅配物を入れる施錠装置を備えた宅配物収納部5を備えることで発送用宅配ボックス装置1を構成した例で説明したが、本実施形態の宅配物発送受付装置40は宅配物収納部5を備えない。
【0146】
本実施形態の宅配物発送受付装置40は、図8のように、コントロール装置8を有している。
【0147】
コントロール装置8には、操作部10、発送受付手段11、発送情報コード生成部42、識別コード生成部12、コード付与手段13、受付確認情報生成部17、通信部18を備え、更に、これらを制御する制御部9を備えている。
【0148】
操作部10としては、例えば、液晶モニターを用いたタッチパネル式の操作部、キーを押して操作する操作部等が採用できる。もちろん操作部10の形態はこれらの例にのみ限定されない。
【0149】
本実施形態ではこの操作部10の一部の機能が宅配物の発送情報を入力して受付けるための発送受付手段11を構成している。
【0150】
発送受付手段11である操作部10は、発送人による宅配物の発送情報の入力に基づいて該発送情報を電子データとして受付ける。
【0151】
入力する発送情報は、発送人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス等の発送人情報、荷受人の住所、氏名、電話番号、メールアドレス等の荷受人情報、発送日、荷受日時(配送日時)、その他の発送情報等である。
【0152】
発送情報コード生成部42は、発送受付手段11で受付けた宅配物の発送情報に基づいてこの発送情報を暗号化して発送情報コードを生成する。
【0153】
識別コード生成部12は、発送受付手段11における前記発送情報の受付け毎に、対応する宅配物を個々に特定する識別コードを電子データとして生成する。この識別コードの電子データは、前記発送情報の電子データにひも付けしてある。
【0154】
コード付与手段13は、発送情報コード生成部42で生成された発送情報コードを宅配物収納部5内に入れる宅配物に対して付与する機能を備えている。
【0155】
また、本実施形態においてコード付与手段13は、更に、識別コード生成部12で生成した識別コードを宅配物に対して付与する機能を備えている。
【0156】
コード付与手段13としては、例えば、前記発送情報コード、識別コードをバーコードやQRコードとして宅配物に印字するインクジェット印刷装置のような印刷装置を挙げることができる。
【0157】
この例では、発送情報の受付けが行われ、発送情報コード、識別コードが生成され、コード付与手段13である印刷装置で宅配物に対し宅配情報がバーコードやQRコードとして印字される。
【0158】
また、コード付与手段13の他の例としては、発送情報コード、識別コードが発送用ラベルに印刷され、この発送情報コード、識別コードが印刷された発送用ラベルを発行するラベル発行装置を挙げることができる。
【0159】
ラベル発行装置は、例えば、発送情報コード、識別コードが生成されると直ちに発送用ラベルを発行するように制御部9により制御される。
【0160】
受付確認情報生成部17は、発送情報、発送情報コード、識別コードを発送人に対して提供する。この発送情報、発送情報コード、識別コードの提供に当っては、紙に印字して受付票として提供する。
【0161】
通信部18は、電子データ化された発送情報、発送情報コード、識別コードを宅配業者の管理サーバ2に通信ネットワーク3を介して送信する。
【0162】
上記の構成の本実施形態の宅配物発送受付装置40は、宅配業者の営業所や、コンビニなどの宅配物取扱店に設置される。
【0163】
宅配業者の営業所やコンビニなどの宅配物取扱店には更に店側受付装置50が設置される。
【0164】
本実施形態は、店側受付装置50は、計測部51、読込み部52、料金算出部53、レシート発行部54、通信部55、これらを制御する制御部56を備えている。
【0165】
計測部51は、宅配物の重量やサイズを計測する機能を備えている。
【0166】
読込み部52は、宅配物に付与された発送情報コード、識別コードを読み取る機能を備えている。
【0167】
料金算出部53は、計測部51で計測した宅配物の重量やサイズの計測値と、読込み部52で読み込んだ宅配情報に含まれる発送地域情報に基づいて、宅配物の料金を算出して店側受付装置50に設けた表示部で料金表示を行うようになっている。
【0168】
レシート発行部54は、宅配料金の支払いが行われると、店員がこのレシート発行部54を操作することで、料金支払いが完了したことを表示するレシートを発行し、また、宅配受付けが完了したことを通信部55から管理サーバ2に送信するようになっている。
【0169】
本実施形態において、発送人は、宅配物を宅配業者の営業所や宅配物取扱店に持ち込み、宅配物発送受付装置40を用いて宅配物の発送情報を入力し、コード付与手段13で、発送情報コード、識別コードを宅配物に付与する。
【0170】
コード付与手段13は、発送情報コード、識別コードをバーコードやQRコードとして直接宅配物に印刷する印刷装置で構成される。
【0171】
この例の場合、発送人は、コード付与手段13である印刷装置を用いて宅配物に直接発送情報コード、識別コードを印刷する。
【0172】
また、コード付与手段13が、ラベル発行装置の場合、ラベル発行装置が、発送情報コード、識別コードを印刷した発送用ラベルを発行し、発送人は発行された発送用ラベルを宅配物に貼ることで、発送情報コード、識別コードを宅配物に付与する。
【0173】
コード付与手段13による発送情報コード、識別コードの出力(印刷又は発送用ラベルの発行)が終わると、通信部18は、電子データ化された発送情報、発送情報コード、識別コードを宅配業者の管理サーバ2の通信部20に送信する。
【0174】
前記のように、宅配物に発送情報コード、識別コードの付与が終わると、発送情報コード、識別コードが付与された宅配物を、宅配業者の営業所や、宅配物取扱店の店員に差し出す。
【0175】
店員は、宅配業者の営業所や、宅配物取扱店に備えてある店側受付装置50に設けた計測部51に宅配物を載置する。
【0176】
計測部51に宅配物が載置されると、計測部51が宅配物の重量やサイズを計測して計測データを制御部56に出力する。
【0177】
また、読込み部52は、宅配物に付与された発送情報コード、識別コードを読み取って制御部56に出力する。
【0178】
この場合、計測部51に読込み部52を付設することで、計測部51で宅配物の計測を行う際に、同時に読み込み部52で宅配物に付与された発送情報コード、識別コードを読み取るようにしてもよい。
【0179】
計測部51で計測した重さやサイズの計測データと、読込み部52で読み込んだ宅配情報に含まれる発送地域情報に基づいて、料金算出部53が、宅配物の料金を算出し、表示部で料金表示を行うように制御される。
【0180】
発送人は、この表示部に表示された宅配物の料金を見て、店員に料金の支払いを行う。
【0181】
店員は、支払いが終了すると、受付完了釦などを操作してレシート発行部54で料金支払いが完了したことを表示するレシートを発行する。
【0182】
受付完了釦を操作し、レシート発行部54でレシートが発行されると、発送情報コード、識別コードで特定される宅配物が店側受付装置50で受付完了されたという情報が通信部55から通信ネットワーク3を介して管理サーバ2の通信部20に送信される。
【0183】
管理サーバ2は、宅配物発送受付装置40から送信された発送情報コード、識別コードと、店側受付装置50から送信された発送情報コード、識別コードが一致すると、荷受人端末装置23に発送情報、発送情報コード、識別コードを送信する。
【0184】
また、管理サーバ2は、宅配物発送受付装置40から送信された発送情報コード、識別コードと、店側受付装置50から送信された発送情報コード、識別コードが一致すると、宅配業者端末装置19に集荷情報を送信する。
【0185】
宅配業者端末装置19に管理サーバ2から集荷情報が送信されると、宅配業者(集荷人)は、該当する営業所やコンビニなどの宅配物取扱店に集荷に行く。
【0186】
集荷された宅配物は、宅配業者の集配基地に集められ、配達先の地域毎に分別され、目的とする地域の集配基地に移送され、その後、目的とする配達先に配達される。
【0187】
この、集荷以降のフローは、図1〜図3の実施形態における集荷以降のフローと同じなので説明を省略する。
【0188】
本実施形態は、発送人は発送情報コード、識別コードが付与された宅配物を営業所やコンビニなどの宅配物取扱店の店員に提示するので、発送人、荷受人に関する個人情報を店員に知られることがなく宅配物の発送受付が行われ、個人情報の保護が可能となる。
【0189】
また、本実施形態は、宅配物の発送受付に当り、最終段階で店員に宅配物を提示して最終受付を行うので、発送人は、店員を介して宅配物が実際に受付けられたことが確認でき、宅配物の発送受付の信頼性を向上することができる。
【0190】
また、店員は、発送受付に当り、発送人、荷受人の住所、氏名、電話番号等の発送人、荷受人に関する個人情報の確認作業が必要でなく、作業量を削減することが可能となる。
【0191】
また、本実施形態は、集荷以降のフローは従来から行われている宅配のフローをそのまま利用できるという効果もある。
【0192】
図9には宅配物収納部5を備えない宅配物発送受付装置40の他の実施形態を示す。
【0193】
宅配物発送受付装置40は、コントロール装置8を有している。
【0194】
コントロール装置8には、操作部10、発送受付手段11、発送情報コード生成部42、識別コード生成部12、コード付与手段13、計測部51、発送費用決済手段14、受付確認情報生成部17、通信部18を備え、更に、これらを制御する制御部9を備えている。
【0195】
操作部10、発送受付手段11、発送情報コード生成部42、識別コード生成部12については、前述の実施形態と同様なので説明を省略する。
【0196】
計測部51は、宅配物の重量やサイズを計測する機能を備え、計測部51で計測した宅配物の重量やサイズの計測値と、発送受付手段11で入力された宅配情報に含まれる発送地域情報に基づいて、宅配物の料金を算出し、料金を液晶モニターに表示する。
【0197】
発送費用決済手段14は、例えば、操作部10において液晶モニターに表示される発送費用を確認し、銀行などの金融機関の指定口座、あるいはクレジットカード等の番号を入力することで発送費用を決済する。もちろん、発送費用決済手段14として他の決済方法を採用してもよい。
【0198】
コード付与手段13は、発送費用決済手段14による発送費用の決済が完了に基づき、発送情報コード生成部42で生成された発送情報コードと、識別コード生成部12で生成した識別コードを宅配物に対して付与する機能を備えている。
【0199】
受付確認情報生成部17は、宅配物の発送受付、発送費用の決済、発送情報コードと識別コードの宅配物への付与等発送受付けに関するすべての処理が完了すると、宅配物の発送受付け処理が完了したことを証明するための受付確認情報を生成する。
【0200】
受付確認情報生成部17は、荷出伝票発行装置により、宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コードを記入した荷出伝票をプリントアウトして発送人に発行する。
【0201】
また、受付確認情報生成部17は、発送情報、発送情報コード、識別コードを、通信部18により通信ネットワーク3を介して管理サーバ2に送信する。
【0202】
また、受付確認情報生成部17は、発送情報、識別コードを、通信部18により通信ネットワーク3を介して荷受人端末装置23に送信してもよい。
【0203】
なお、宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コードを発送人宛に上記のようにプリントアウトで発行するのではなく、発送情報、発送情報コード、識別コードを、通信ネットワーク3を介して通信部18から発送人端末装置25に送信するものであってもよい。この場合は、発送人が発送人端末装置25で受信した発送情報、発送情報コード、識別コードを荷受人端末装置23に転送するようにしてもよい。
【0204】
前記構成の宅配物発送受付装置40は、宅配業者の営業所や宅配物取扱店に設置される。
【0205】
本実施形態において、発送人は、宅配物を宅配業者の営業所や宅配物取扱店に持ち込み、宅配物発送受付装置40を用いて宅配物の発送情報を入力し、発送費用決済手段14でハ発送費用の決済を行う。
【0206】
発送費用の決済が行われると、コード付与手段13で、発送情報コード、識別コードを宅配物に付与される。
【0207】
そして、受付確認情報生成部17が、荷出伝票発行装置により、宅配物の発送情報、発送情報コード、識別コードを記入した荷出伝票をプリントアウトして発送人に発行する。
【0208】
前記宅配物の発送受付処理が終わると、通信部18は、電子データ化された発送情報、発送情報コード、識別コードを宅配業者の管理サーバ2の通信部20に送信する。
【0209】
発送人は、決済が終了し、宅配物に発送情報コード、識別コードが付与された状態となると、この発送情報コード、識別コードが付与された宅配物を宅配業者の営業所や宅配物取扱店の店員に提示する。
【0210】
店員は、宅配物に発送情報コード、識別コードが付与されていることを確認し、受付書を発行人に対して発行する。受付書としては手書きの伝票であってもよく、あるいは発行機により発行してもよい。
【0211】
集荷以降のフローは前述の実施形態と同様なので説明を省略する。
【0212】
本実施形態は、前述の実施形態の作用、効果に加え、店員は、決済等の作業をしなくてよいので、大巾な作業軽減化が図れる。
【符号の説明】
【0213】
1 宅配ボックス装置
2 管理サーバ
3 通信ネットワーク
4 施錠装置
5 宅配物収納部
11 発送受付手段
12 識別コード生成部
13 コード付与手段
18 通信部
40 宅配物発送受付装置



【特許請求の範囲】
【請求項1】
宅配物の発送情報を電子データとして受付ける発送受付手段と、この発送受付手段で受付けた発送情報を前記宅配物に対して、発送情報コードとして付与するコード付与手段を備えていることを特徴とする宅配物発送受付装置。
【請求項2】
前記発送受付手段における発送情報の受付毎に、対応する宅配物を個々に特定する識別コードを電子データとして生成する識別コード生成部を備え、発送情報と発送情報コードと識別コードが表記された荷出伝票を発行する荷出伝表発行装置、又は、発送情報と発送情報コードと識別コードを通信ネットワークを介して発送人端末装置に送信する通信部を備えることを特徴とする請求項1記載の宅配物発送受付装置。
【請求項3】
前記発送受付手段における発送情報の受付毎に、対応する宅配物を個々に特定する識別コードを電子データとして生成する識別コード生成部を備え、発送情報と発送情報コードと識別コードを通信ネットワークを介して荷受人端末装置に送信する通信部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の宅配物発送受付装置。
【請求項4】
宅配物を入れる施錠装置を備えた宅配物収納部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の宅配物発送受付装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−25378(P2013−25378A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156807(P2011−156807)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】