説明

安定した濃縮除草剤組成物

a.組成物の総質量の20〜35質量%の水溶性除草剤成分;b.C12−C16アルキルエーテル硫酸塩;c.有機溶媒;及びd.アルキルポリグルコシドを含む、液体除草剤組成物が提供される。組成物は安定であり、すなわち、最低−20℃までの温度で、実質的に連続した単一相で生じる。前記組成物は、最低0℃までの温度で2000cps以下の粘度も有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物学的に活性のある農作物保護製剤、特に除草剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
グルフォシネートアンモニウムの水性除草剤製剤は、農作物保護剤として数十年間利用されてきた。多く出回っている製剤には、除草剤の生物活性を増大させる界面活性物質が含まれる。その上、高濃度の製剤は、前記製剤の提供する幾多の利点のために求められており、例えば、必要な梱包は低濃度製剤よりも少なく、製造、輸送及び保存に関する経費及び不便性を削減することに対応する。スプレー液の製造も、取り扱う必要のある農作物保護剤がより少量であることによって簡素化される。しかしながら、特定の欠点が、より高濃度の製剤において観察されている。例えば、活性成分の生物活性は、活性成分と界面活性物質との比に依存しているが、界面活性物質の量があまりにも多量である場合、組成物の粘度は非常に高くなり、取り扱い又はスプレーが簡単ではなくなり得る。相分離等の製剤の不安定性も、これまで、高濃度製剤の欠点であった。相分離は、多様な必須成分の濃度が、組成物を通してもはや均一ではなくなるため、望ましくない。
【0003】
粘度の必要条件を落とさずに、安定した製剤において亢進した生物活性を示すことによって、先行技術の欠点を克服する高濃度除草剤組成物を提供することが望ましいであろう。
【発明の開示】
【0004】
a.組成物の総質量の20〜35質量%の水溶性除草剤成分;
b.C12−C16アルキルエーテル硫酸塩;
c.有機溶媒;及び
d.アルキルポリグルコシド
を含む液体除草剤組成物が提供される。
組成物は、安定であり、最低−20℃までの温度で、実質的に連続した単一相で生じる。前記組成物は、最低0℃までの温度で2000cps以下の粘度を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
機能する実施例以外で、又は別段に記載される場合以外で、本明細書及び特許請求の範囲で使用される成分の量、反応条件等の量を表す全ての数は、全ての場合において用語「約」によって修飾されるものと理解されるべきである。従って、それとは反対に示されない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲において説明される数のパラメータは、本発明によって得られることが求められる望ましい特性に応じて変動し得る概算値である。最低限でも、特許請求の範囲と等価物の原理の適用を制限する試行としてではなく、各数値パラメータは、報告された有意な桁の数に照らして、及び普通の丸め技術を適用することによって少なくとも解釈されるべきである。
【0006】
本発明の広範な範囲を説明する数値範囲及びパラメータが概算値であるにもかかわらず、具体的な実施例において説明される数値は、可能な限り精確に報告されている。しかしながら、何れの数値も、それらの個々の検査測定結果において見出される標準偏差から必ず生じる一定の誤差を本質的に含有する。
また、本明細書で挙げられる何れの数値範囲も、前記数値範囲に包含される全ての下位範囲を含むよう企図されることは理解されるべきである。例えば、1”〜10”の範囲は、それらの間の全ての下位範囲を含み、並びに1の挙げられる最小値及び10の挙げられる最大値を含み、すなわち、1と等しいか又はそれより大きな最小値及び10と等しいか又はそれより小さな最大値を有する。
【0007】
本明細書で使用されるように、別段の記載がなければ、値、範囲、量又は割合を表すなどの全ての数は、語「約」が表現上現れていない場合でさえ、語「約」によって前置きされるかのように読み取られ得る。本明細書で挙げられる全ての数値範囲は、前記数値範囲に包含される全ての下位範囲を含むよう企図される。複数形は、単数形を包含し、その逆もまた真であり、例えば、単数形「a」、「an」、及び「the」は、1つの指示対象に表現上及び明白に制限されない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書で使用されるように、用語「ポリマー」は、プレポリマー、オリゴマー並びにホモポリマー及びコポリマーの両者を指すものとして意味され、接頭辞「ポリ」とは、2つ又はそれ以上を指す。
【0008】
本発明に関して、本明細書で使用される用語「安定した」とは、物理的に安定な組成物、すなわち、事実上連続した単一相で存在する液体組成物を指すものとして企図される。
【0009】
本発明の脈絡において、用語「有機溶媒」とは、例えば、非極性溶媒、極性プロトン性溶媒、非プロトン性極性溶媒及びそれらの混合物を指す。
【0010】
本発明の液体除草剤組成物は、水溶性除草剤成分(a)を含む。制限されることのない適切な例には、グルフォシネートアンモニウム等のグルフォシネート及びそれらの塩、グリフォセート及びそれらの塩、パラコート、ジクワット等が含まれる。混合物も使用され得る。
【0011】
典型的には、水溶性除草剤成分は、式(I)
【化1】

の化合物及び/又はそれらの塩を含み得、式中、Z1は、式−OM、−NHCH(CH3)CONHCH(CH3)CO2M、又は−NHCH(CH3)CONHCH[CH2CH(CH3)2]CO2Mのラジカルであり、ここでMは、H又は塩形成性陽イオンである。
【0012】
水溶性除草剤成分は、それに代わるものとして若しくはそれに加えて、式(II)
【化2】

の化合物及び/又はそれらの塩を含み得、式中、Z2は、式CN又はCO21のラジカルであり、ここで、R1は、塩形成性陽イオンであるか又は、H、非置換であるか又は置換されている、アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル若しくはC6−C10アリールであり、頻繁には、非置換であるか又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF3、NO2及びCN等の1つ若しくはそれ以上のラジカルによって置換されており、ここでR2及びR3は、各々独立して、H、非置換又は置換されている、アルキル又はC6−C10アリールであり、頻繁には、非置換であるか又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF3、NO2及びCN等の1つ若しくはそれ以上のラジカルによって置換され、又はビフェニリル若しくは塩形成性陽イオンである。典型的には、R2又はR3として定義される炭素含有ラジカルは、10個までの炭素原子を有し、通常は6個までの炭素原子を有する。
【0013】
式(I)の化合物が、不斉炭素原子を含有することに留意されたい。L型鏡像異性体は、生物活性のある異性体であることが観察されている。それゆえ、式(I)は、全ての立体異性体及びそれらの混合物、特にラセミ化合物、及び各場合における生物活性のある鏡像異性体を包含するよう企図される。式(I)の活性成分の例には、グルフォシネート及び/又はラセミ混合物等におけるそのアンモニウム塩、すなわち、2−アミノ−4[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]ブタン酸及びそのアンモニウム塩、グルフォシネートのL型鏡像異性体及びそのアンモニウム塩又はカリウム、ナトリウム、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ビラナフォス/ビアラフォス等の他の塩、例えば、L−2−アミノ−4−[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]ブタノイル−L−アラニニル−L−アラニン及びそのナトリウム塩が含まれる。
【0014】
水溶性除草剤成分は、本発明の組成物中で、組成物の総質量の20〜35質量%の量で、頻繁には20〜30質量%、より頻繁には22〜28質量%の量で存在し得る。水溶性除草剤成分が、典型的には、50質量%の水溶液中に提供されるため、水の等量が通常、水溶性除草剤成分と共に提供されることに留意されたい。上述の範囲中の数は、除草剤のみの量を反映するものであり、溶液全体の量を反映するものではない。必要に応じて、さらに水が添加され得る。
【0015】
本発明の組成物はさらに、アルキルエーテル硫酸塩(b)を含む。アルキルエーテル硫酸塩は一般的に、8〜16個の炭素原子を含有する脂肪アルコールを有する酸化エチレンの硫酸化付加物の塩として定義される。本発明の組成物において使用されるアルキルエーテル硫酸塩は市販されており、8〜16個の炭素原子、通常12〜16個の炭素原子を有する直鎖脂肪族基を含有し得る。エトキシ化の程度は、酸化エチレンの1〜10モルであり得、通常、酸化エチレンの2〜4モルであり得る。例には、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、及びラウリルエーテル硫酸塩の他の塩が含まれる。本発明の組成物中で最も頻繁に使用されるアルキルエーテル硫酸塩は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)であり、典型的には、約70%活性溶液として供給され、野菜源又は石油源の何れかに由来する。
【0016】
アルキルエーテル硫酸塩は、本発明の組成物中で、組成物の総質量の3〜35質量%の量で、頻繁には10〜30質量%、より頻繁には20〜30質量%の量で存在し得る。
【0017】
本発明の組成物はさらに、有機溶媒(c)を含む。適切な溶媒には、テトラヒドロフルフリルアルコール等の環状アルコール、1〜12個の炭素原子、通常1〜6個の炭素原子を有するアルカノール等の、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びブタノール等の、脂肪族アルコール;又は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びグリセロール等の、多価アルコール;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)及びジオキサン等の、エーテル;例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチル及びモノエチルエーテル、ジグライム及びテトラグライム等のアルキレングリコールモノアルキル及びジアルキルエーテル;例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルカプリルアミド、ジメチルカプラミド(HALLCOMID(登録商標))及びN−アルキルピロリドン等のアミド;アセトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、ブトリロラクトン(butrylolactone)等のケトン;一酢酸グリセリル、二酢酸グリセリル及び三酢酸グリセリル、フタル酸エステル、乳酸エチル、乳酸2−エチルヘキシル等の、グリセリル及びカルボン酸をベースにしたエステル;ラクタム;炭酸ジエステル;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル及びベンゾニトリル等のニトリル;ジメチルスルホキシド(DMSO)及びスルホラン等のスルホキシド及びスルホン;プロピレンカーボネート又はブチレンカーボネート等のカーボネートが含まれ得る。メタノール、エタノール、n−プロパノール及びイソプロパノール並びにn−、イソ−、tert−及び2−ブタノール等のアルコールをさらに含有する異なる溶媒の組み合わせも適切である。
【0018】
本発明の組成物中で最も頻繁に使用される溶媒には、組成物の相安定性を維持するために、水と実質的に混和性である個々の溶媒又は溶媒混合物が含まれる。
有機溶媒は、本発明の組成物中で、組成物の総質量の1〜20質量%の量で、頻繁には3〜10質量%の量で存在し得る。
【0019】
本発明において使用され得るアルキルポリグルコシド(d)は、式(III)
4O(R5O)b(Z3)a (III)
に相当するものであり、式中、R4は、6〜30個の炭素原子を有する一価の有機ラジカルであり、R5は、2〜4個の炭素原子を有する二価のアルキレンラジカルであり、Z3は、5個又は6個の炭素原子を有するグルコース残基であり、bは、0〜12の範囲の数であり、及びaは、1〜6の範囲の数である。市販のアルキルポリグルコシドに関する非限定の例には、例えば、Cognis Corporation、Cincinnati、Ohio製のAPG(登録商標)、AGNIQUE(登録商標)又はAGRIMUL(登録商標)界面活性物質、Uniqema、New Castle、DE 19720製のAtlox界面活性剤、又はAKZO NOBEL Surface Chemistry,LLC製のAG界面活性物質が含まれ、例えば、
【0020】
1.AGNIQUE PG8105界面活性物質−アルキル基が8〜10個の炭素原子を含有し、平均重合度が1.5であるアルキルポリグルコシド
2.AGNIQUE PG8166界面活性物質−アルキル基が8〜16個の炭素原子を含有し、平均重合度が1.6であるアルキルポリグルコシド
3.AGNIQUE PG266界面活性物質−アルキル基が12〜16個の炭素原子を含有し、平均重合度が1.6であるアルキルポリグルコシド
4.AGNIQUE PG9116界面活性物質−アルキル基が9〜11個の炭素原子を含有し、平均重合度が1.6であるアルキルポリグルコシド
5.AGNIQUE PG264−U界面活性物質−アルキル基が12〜16個の炭素原子を含有し、平均重合度が1.4であるアルキルポリグルコシド
6.AGNIQUE PG8107界面活性物質−アルキル基が8〜10個の炭素原子を含有し、平均重合度が1.7であるC8-16アルキルポリグルコシド
7.AGNIQUE PG266界面活性物質−アルキル基が12〜16個の炭素原子を含有し、平均重合度が1.6であるC12-16アルキルポリグルコシド
8.AL2575/AL535界面活性物質−アルキル基が8〜11個の炭素原子を含有し、HLBが12〜13であるC8-11アルキルポリグルコシド
9.それぞれ、2エチルヘキシル分岐鎖C8、直鎖ヘキシルC6、及び直鎖C8−C10アルキルポリグルコシドである、Akzo Nobel AG6202、AG6206、又はAG6210
である。
【0021】
アルキルポリグルコシドは典型的には、C6−C16アルキルポリグルコシドを含み得る。本発明の組成物中で最も頻繁に使用されるアルキルポリグルコシドは、式IIIのものであり、式中、R4は、8〜10個の炭素原子を有する一価の有機ラジカルであり、bは0であり、aは、1〜3の、典型的には1.5〜1.7の、頻繁には1.6の値を有する数である。
【0022】
アルキルポリグルコシドは、本発明の組成物中で、組成物の総質量の1〜15質量%の量で、頻繁には6〜12質量%の量で存在し得る。
【0023】
本発明の液体除草剤組成物は、含水性又は含溶媒性であり得るが、前記組成物は、より頻繁には含水性(水性)である。
【0024】
本発明の組成物中で、水溶性除草剤成分(a)とアルキルエーテル硫酸塩(b)との質量比は、1:0.2〜1:5.0の、頻繁には1:0.8〜1:1.2の範囲であり得る。さらに、水溶性除草剤成分(a)と有機溶媒(c)との質量比は、1:0.02〜1:1の、頻繁には1:0.1〜1:0.3の範囲であり得る。理論によって縛られることを意図しないが、これらの範囲内で多様な成分の比を維持することは、単独で使用する場合と比較して、組成物の安定性を低下させずに、除草剤成分の生物活性を亢進することが観察されている。さらに、組成物の粘度は、望ましい範囲内で維持され得る。
【0025】
先行技術の濃縮された除草剤組成物とは異なり、本発明の組成物は、広範な温度範囲にわたって安定且つ噴霧可能である。組成物の粘度は、最低0℃の温度で、典型的には2000cps以下であり、頻繁には1500cps以下であり、より頻繁には1000cps以下である。粘度は、当業者に公知の何れかの技術を使用して、例えば、Brookfield Synchro−lectric Model LVT Viscometerを使用して測定され得る。見かけの粘度は、まず試料をガラス棒で10秒間撹拌し、試料を機器に配置し、機器をオンにし、測定ダイアルを3回転した後で値を測定することによって測定される。典型的には、測定は、30RPMで回転する3番スピンドルを使用して実施されるが、当業者によって公知であるように、試料の粘度に応じて、異なるスピンドル及び異なる回転速度が利用できる。
【0026】
本発明の組成物は、除草剤製剤において普遍的に使用され、当業者に公知である補助剤を場合により含み得る。例には、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、保存料、グリセロール及びエチレングリコール又はプロピレングリコール、ソルビトール、乳酸ナトリウム等の凍結防止剤及び蒸発阻害剤、充填剤、担体、色素及び/又は染色剤を含む着色料、pH調整剤(緩衝液、酸及び塩基)、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、カリウム、ナトリウム及び/又は塩化鉄等の塩、硫酸アンモニウム及び硝酸アンモニウム、尿素等の肥料、並びに消泡剤が含まれる。
適切な消泡剤には、シリコーンベースのもの、及び、ペルフルオロアルキルホスフィン酸及びホスホン酸をベースにしたもの、特に例えばシリコーン油等のシリコーンベースの消泡剤を含む、通例の消泡剤が全て含まれる。
【0027】
最も普遍的に使用される消泡剤は、25℃で1000〜8000mPas(mPas=ミリパスカル秒)の、通常1200〜6000mPasの範囲で測定された平均動的粘度を有し、シリカを含有する直鎖ポリジメチルシロキサンの群に由来するものである。シリカには、ポリケイ酸、メタケイ酸、オルトケイ酸、シリカゲル、ケイ酸ゲル、珪藻土(kieselguhr)、沈殿したSiO2等が含まれる。
【0028】
直鎖ポリジメチルシロキサンの群由来の消泡剤は、それらの化学的主鎖として、式HO−[Si(CH3)2−O−]n−Hの化合物を含有し、式中、末端基は、例えばエーテル化によって修飾されるか、又は−Si(CH3)3基に結合する。この種の消泡剤に関する非限定の例は、RHODORSIL(登録商標)Antifoam 416(Rhodia)及びRHODORSIL(登録商標)Antifoam 481(Rhodia)がある。他の適切な消泡剤は、RHODORSIL(登録商標)1824、ANTIMUSSOL
4459−2(Clariant)、Defoamer V 4459(Clariant)、SE Visk及びAS EM SE 39(Wacker)である。シリコーン油も、乳濁液の形態において使用できる。
【0029】
本発明は、以下の実施例に対する参照によって、さらに記載されるであろう。実施例は、本発明を単に説明するものであり、限定することを意図するものではない。別段の記載がない限り、全ての部分は質量による。
【実施例】
【0030】
以下の実施例(1〜9)は、共溶媒とアルキルポリグルコシドとの組み合わせ及び安定性に及ぼすそれらの組み合わせ効果を示す多様な除草剤組成物の製造を示した。実施例1、3及び7は、本発明を説明するのに対し、実施例2、4〜6、8及び9は、比較対象であった。室温で適切な容器中で成分を列挙された順序で互いに混合し、室温での相分離について観察した。成分が他の順序で混合され得ることに留意されたい。例えば、溶液が相分離しないならば、除草剤は溶媒パッケージに添加され得る。
【0031】
【表1】

【表2】

【0032】
[実施例10〜12]
実施例10〜12は、多様な共溶媒を有するジプロピレングリコールの効果を示した。実施例10は、本発明の組成物であるのに対し、実施例11及び12は比較対象であった。
【表3】

【0033】
[実施例13]比較対象
以下の実施例における各組成は、質量部で次のとおり含有した:
グルフォシネート50%濃縮液 49
BREAK THRU 9903消泡剤1 0.8
BREAK THRU S200シリコーン界面活性物質2 0.6
水酸化カリウム50%溶液 0.12
1,2Degussa Corporationから入手可能
【0034】
【表4】

【0035】
上述のセットにおける各混合物は、分離をある程度示したのに対し、分離の量は、THFA溶媒のレベルが低下するにつれ、及びAPG界面活性剤のレベルが増大するにつれ、より小さくなった。%分離は、試料の高さ全体と比較した、分離した相の高さの測定結果であった。
【0036】
[実施例14]
以下の実施例は、本発明に従った除草剤組成物の製造を示した。列挙された順序で、成分を互いに混合した。
【表5】

【0037】
本発明の具体的な実施態様が、説明目的のために上に記載されているが、本発明の詳細の数多くのバリエーションが、添付の特許請求の範囲において定義されるように、本発明から逸脱せずになされ得ることは、当業者に明白であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.組成物の総質量の20〜35質量%の水溶性除草剤成分;
b.C8−C16アルキルエーテル硫酸塩;
c.有機溶媒;及び
d.アルキルポリグルコシド
を含み、最低−20℃までの温度で実質的に連続した単一相中に存在し、最低0℃までの温度で2000cps以下の粘度を有する、液体除草剤組成物。
【請求項2】
水溶性除草剤成分が、グルフォシネートアンモニウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物が、最低0℃までの温度で1000cps以下の粘度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
水溶性除草剤成分が、組成物の総質量の20〜30質量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
8−C16アルキルエーテル硫酸塩が、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
8−C16アルキルエーテル硫酸塩が、組成物の総質量の3〜35質量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
8−C16アルキルエーテル硫酸塩が、組成物の総質量の10〜30質量%の量で存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
有機溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコール、及び/又はイソプロパノールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
有機溶媒が、組成物の総質量の1〜20質量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
有機溶媒が、組成物の総質量の3〜10質量%の量で存在する、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
アルキルポリグルコシドが、C6−C16アルキルポリグルコシドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
アルキルポリグルコシドが、組成物の総質量の1〜15質量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
アルキルポリグルコシドが、組成物の総質量の6〜12質量%の量で存在する、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
組成物が水性である、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
水溶性除草剤成分(a)とC8−C16アルキルエーテル硫酸塩(b)との質量比が、1:0.2〜1:5.0の範囲である、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
水溶性除草剤成分(a)とC8−C16アルキルエーテル硫酸塩(b)との質量比が、1:0.8〜1:1.2の範囲である、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
水溶性除草剤成分(a)と有機溶媒(c)との質量比が、1:0.02〜1:1の範囲である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
水溶性除草剤成分(a)と有機溶媒(c)との質量比が、1:0.1〜1:0.3の範囲である、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
消泡剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。

【公表番号】特表2009−525345(P2009−525345A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553384(P2008−553384)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/002963
【国際公開番号】WO2007/092351
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(507124988)バイエル クロップサイエンス エルピー (5)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE LP
【Fターム(参考)】