説明

安定剤混合物

式I[式中、記号は以下の意味を有する:Rは、水素、C〜C−アルキル、ホルミル、C〜C−アルカノイル、C〜C12−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、シアノメチル、2−ヒドロキシエチル、ベンジルまたは式−CR'=CH−CO−OR''の基であり、その際、R'は、水素、C〜C−アルキルまたは式−CO−OR''の基を意味しかつR''は、C〜C18−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C18−アラルキル、フェニルまたはトリルを意味し;Rは、C14〜C28−アルキル基からの混合物であり、その際、2個以下のC原子が異なってよい前記アルキル基の2つは、それぞれこの混合物の少なくとも30%となる;R,Rは、互いに無関係にC〜C−アルキルである]の繰り返し単位を含有する少なくとも1つのオリゴマー化合物およびB.式(II)または(III)[式中、記号および添え字は以下の意味を有する:n,mは、互いに無関係に2〜22の自然数でありかつR,R,Rは、互いに無関係に式(I)で記載された意味を有する]の少なくとも1つの化合物を含有する混合物は、有機材料のための安定剤として適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
詳細な説明
本発明は、HALS型のオリゴマーのおよびモノマーの化合物からの混合物、該混合物の製造法ならびに有機材料のための安定剤としての該混合物の使用に関する。
【0002】
有機材料、殊にプラスチックおよびラッカー(Lacke)は、公知のように、なかでも光の作用によって非常に早く破壊される。この破壊は、通常、該材料の黄変、変色、亀裂形成または脆化において現れる。従って光保護剤および安定剤により、光、酸素および熱による有機材料の破壊に対して満足のいく保護が達成されるべきである。
【0003】
2,2,6,6−テトラアルキルピペリジンの誘導体は、HALS(Hindered Amine Light Stabilizers)という名称で、すでに約30年前からプラスチックおよびラッカーのための光保護剤および安定剤として商業的に使用されている。
【0004】
WO94/12544の中では、HALS基で置換されたマレイン酸イミド−α−オレフィン−共重合体が記載されており、該共重合体は、保護されるべき材料中での流動傾向がない以外に、通常のプラスチック類との良好な相容性と、通常のラッカー系における良好な溶解性および際立った相容性とを特徴とする。
【0005】
これらの化合物が商業的な実用においてすでにきわめて優れたものとして実証されているにも関わらず、それでも殊に貯蔵特性および輸送特性に関して改善の余地がある。
【0006】
従って課題は、殊に改善された貯蔵特性および輸送特性を有する、さらに改善された光保護剤を提供することである。
【0007】
該課題は、上記のオリゴマーのHALSと特定の低分子量(M<1000g/モル)のHALSとの混合によって解決される。本発明による混合物は、一方で高められた、相乗的な安定剤作用を有し、他方でそれは改善された貯蔵特性および輸送特性を示す。なぜなら該混合物は貯蔵に際して、オリゴマー化合物単独と比べて癒着の傾向がないないからである。従って本発明による混合物は、希釈剤、例えばヒュームドシリカ、シリケート、アルカリ土類金属ステアレートまたはタルクで薄められる必要がない。
【0008】
オリゴマーのおよび低分子量のHALSの混合物は、例えばCiba Specialty ChemicalsのTinuvin(R)としてすでに公知であるが、しかしながら、それは本発明による混合物の有利な作用を導き得ない構造的に異なったオリゴマー化合物である。
【0009】
従って本発明の対象は、
A.一般式(I)
【化1】

[式中、記号は以下の意味を有する、
は、水素、C〜C−アルキル、ホルミル、C〜C−アルカノイル、C〜C12−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、シアノメチル、2−ヒドロキシエチル、ベンジルまたは式−CR'=CH−CO−OR''の基であり、その際、
R'は、水素、C〜C−アルキルまたは式−CO−OR''の基を意味しかつ
R''は、C〜C18−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C18−アラルキル、フェニルまたはトリルを意味し;
は、C14〜C28−アルキル基からの混合物であり、その際、2個以下のC原子が異なってもよい前記アルキル基の2つは、それぞれこの混合物の少なくとも30%となる;
,Rは、互いに無関係にC〜C−アルキルである]の繰り返し単位を含有する少なくとも1つのオリゴマー化合物および
B.式(II)または(III)
【化2】

[式中、記号および添え字は以下の意味を有する:
n,mは、互いに無関係に2〜22の自然数でありかつ
,R,Rは、互いに無関係に式(I)で記載された意味を有する]の少なくとも1つの化合物を含有する混合物である。
【0010】
本発明による混合物は、有機材料、殊に重合体を光の影響から安定化するために使用される。
【0011】
オリゴマー(A)は、一般的に、1000〜50000、有利には1500〜10000、殊に2000〜5000の平均分子量を有する。分子量データは、数平均平均分子量である。
【0012】
繰り返し単位の平均的な数は、3〜100、有利には4〜30、殊に5〜10である。
【0013】
基Rは、有利にはH、C〜C−アルキル、ホルミル、アシル、C〜C−アルコキシまたはベンジル、とりわけ有利にはH、メチル、ホルミル、アシルまたはベンジル、殊にHである。
【0014】
基Rは、C14〜C28−アルキル基、有利にはC16〜C24−アルキル基、殊にC18〜C22−アルキル基からの混合物を表し、それゆえ共重合体の基礎になっているのは、構成要素としてのC16〜C30−α−オレフィン、有利にはC18〜C26−α−オレフィン、殊にC20〜C24−α−オレフィンである。Rは、有利には線状アルキル基である。
【0015】
に関するアルキル基の混合物が存在しているということは、存在する全ての共重合体−分子の総数を介した統計的平均において、2個以下のC原子が異なってよい2つの特定のアルキル基がそれぞれこの混合物の少なくとも30%、有利にはそれぞれ少なくとも40%となることと理解されるべきである。殊に、これは3つの特定のアルキル基、例えばオクタデシル、エイコシルおよびドコシルの混合物であり、その際、2個のC原子分が異なるこれらの基の2つは混合物の40%を上回り、かつ3つ目の基は混合物の3〜18%となる;この際、18個未満のまたは22個を上回るさらに他のアルキル基が、ほんのわずかな量で、通常2%未満で混合物中に存在してよい。
【0016】
他に記載がない場合、パーセントによる記載は質量パーセントである。
【0017】
基RおよびRは、有利にはC〜C−アルキル、とりわけ有利にはメチル、殊に、それぞれ全ての基RおよびRは、メチルを意味する。
【0018】
(RおよびRに関して)C〜Cおよび(R''に関して)C〜C18の形で言及されるアルキル基として、分岐状のおよび殊に直鎖状の代表する基、例えばなかでもメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−アミル、イソアミル、sec−アミル、tert−アミル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルヘプチル、n−ノニル、イソノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、イソトリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシルおよびn−オクタデシルが考慮に入れられる。
【0019】
に関する直鎖状のまたは分岐状のC〜C−アルカノイルとして、なかでもアセチル、それ以外に、しかしまたプロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイルおよびヘキサノイルが考慮に入れられる。
【0020】
に関する直鎖状のまたは分岐状のC〜C12−アルコキシ基として、なかでもC〜C−アルコキシ基、例えばn−ヘキソキシ、イソヘキソキシ、n−オクトキシ、2−エチルヘキソキシおよびイソオクトキシ、それ以外に、しかしまたメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ノノキシ、n−デコキシ、n−ウンデコキシおよびn−ドデコキシが適している。
【0021】
に関するC〜C−シクロアルコキシ基は、なかでもシクロペントキシおよびシクロヘキソキシである。
【0022】
R''に関するC〜C−シクロアルキル基として、なかでもシクロペンチルおよびシクロヘキシル、それ以外にまたシクロヘプチル、シクロオクチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシルおよびジメチルシクロヘキシルが考慮に入れられる。
【0023】
R''に関するC〜C18−アラルキル基として、例えば、ナフチルメチル、ジフェニルメチルまたはメチルベンジル、殊に、しかしながらC〜C18−フェニルアルキル、例えば1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、2−フェニル−プロピ−2−イル、4−フェニルブチル、2,2−ジメチル−2−フェニルエチル、5−フェニルアミル、10−フェニルデシル、12−フェニルドデシルおよび有利にはベンジルが適している。
【0024】
トリル基として、オルト−、メタ−および有利にはp−トリルが考慮に入れられる。
【0025】
オリゴマー成分Aとして殊に有利なのは、繰り返し単位(Ia)
【化3】

および3000〜4000g/モルの数平均モル質量を有するオリゴマーである。
【0026】
そのような化合物は、Uvinul(R)5050Hという名称でBASF株式会社,Ludwigschafen(独)から入手可能である。
【0027】
オリゴマー成分(A)の製造は、該化合物が商業的に入手可能ではない場合、WO94/12544の中で記載された方法に従って行われうる。
【0028】
成分(B)の低分子量の化合物(II)および(III)について、記号および添え字が以下の意味を有するものが有利である:
は、有利にはH、C〜C−アルキル、ホルミル、アシルまたはベンジル、とりわけ有利にはH、メチル、ホルミル、アシルまたはベンジル、きわめて有利にはHである。
およびRは、有利にはC〜C−アルキル、とりわけ有利にはメチル、きわめて有利にはRおよびRはメチルである。
m,nは、有利には、4〜10、とりわけ有利には6または8の自然数であり、きわめて有利には、mは6の数およびnは8の数である。
【0029】
有利なのは、記号および添え字がこの有利な意味を有する化合物(II)および(III)である。とりわけ有利なのは、記号および添え字がこのとりわけ有利な意味を有する化合物(II)および(III)である。きわめて有利なのは、記号および添え字がきわめて有利な意味を有する化合物である。
成分(B)の化合物として殊に有利なのは、例えばUvinul(R)4050HおよびUvinul(R)4077という名称でBASF株式会社,Ludwigschafen(独)から商業的に入手可能である化合物(IIa)、(IIIa)および(IIIb)
【化4】

である。
【0030】
成分Bとして殊に有利なのは、化合物(IIa)である。
【0031】
式(II)の化合物の製造は、該化合物が商業的に入手可能でない限りにおいて、EP−A0316582の中で記載された方法に従って行われうる。
【0032】
式(III)の化合物の製造は、該化合物が商業的に入手可能でない限りにおいて、当業者によく知られた公知の方法に従って、例えばセバシン酸エステルと2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−4−オール−誘導体とのエステル化によって行われうる。
【0033】
本発明による混合物中の成分(A)および(B)の質量比は、一般的に5:1〜1:5、有利には2:1〜1:2、とりわけ有利には1.2:1〜1:1.2であり、殊に有利なのは、およそ1:1の質量比における混合物である。
【0034】
本発明による混合物の製造は、当業者によく知られた公知の方法に従って行われうる。
【0035】
有利には、成分(B)を成分(A)の溶融物に添加し、均質化し、所望された形、例えばペレット(Pastillen)に変換し、かつ冷却してよい。
【0036】
従って本発明の対象は、本発明による混合物の相応しい製造法でもある。
【0037】
しかしまた、両方の成分(A)および(B)の溶液を混合してもよく、次いで溶剤を除去してよい。
【0038】
とりわけ有利なのは、成分(A)および(B)の化合物の以下の組み合わせである:
a)化合物(Ia)および(IIa)の組み合わせ、
b)化合物(Ia)および(IIIa)の組み合わせ、
c)化合物(Ia)および(IIIb)の組み合わせ。
【0039】
殊に有利なのは、組み合わせ(a)である。
【0040】
本発明による混合物は、光、酸素および熱の作用に対して有機材料(有利には、生きた有機材料ではない)を安定化するための安定剤としての使用にきわめて優れた形で適している。該混合物は、安定化されるべき有機材料に、該有機材料に対して0.01〜5質量%、有利には0.02〜1質量%の濃度で、その製造前、製造中または製造後に添加される。
【0041】
本発明による混合物は、保護されるべき有機材料に、成分(A)および(B)の前もって作られた混合物として添加してよいが、しかしながら同様に、保護されるべき材料への成分(A)および(B)の別々に分けた添加も可能であり、その時に初めて該混合物は、保護されるべき材料中で形成される。成分(A)および(B)の別々に分けた添加の場合、これは同時にかまたは時間をずらして行ってよく、その際、一般的に順序は重要ではない。
【0042】
有機材料は、例えば、化粧用調製物、例えば美容クリームおよびローション、薬剤配合物、例えば丸薬および座薬、写真記録材料、例えばフォトエマルジョンまたはプラスチックおよびラッカーのための前駆生成物、殊に、しかしながらプラスチックおよびラッカー自体と理解されるべきである。
【0043】
それ以外に本発明の対象は、本発明による混合物を、有利には上で記載された濃度で含有する、光、酸素および熱の作用に対して安定化された有機材料、殊にプラスチックまたはラッカーである。
【0044】
本発明による混合物を、殊にプラスチックと混合するために、全ての公知の装置および方法が、安定剤または他の添加物質を重合体中に混入するために適用されうる。
【0045】
選択的に、本発明による混合物または該混合物によって安定化されるべき有機材料は、付加的に少なくとも1つのさらに他の光安定剤および/またはさらに他の(補助)安定剤を含有する。適した光安定剤およびさらに他の(補助)安定剤は、例えば以下のグループa)〜s)から選択されている:
a)4,4−ジアリールブタジエン、
b)ケイ皮酸エステル、
c)ベンゾトリアゾール、
d)ヒドロキシベンゾフェノン、
e)ジフェニルシアンアクリレート、
f)オキサミド
g)2−フェニル−1,3,5−トリアジン;
h)酸化防止剤、
i)ニッケル化合物
j)さらに他の立体障害アミン、
k)金属不活性化剤、
l)ホスファイトおよびホスホナイト、
m)ヒドロキシルアミン、
n)ニトロン
o)アミン酸化物、
o)ベンゾフラノンおよびインドリノン、
q)チオ相乗剤、
r)過酸化物破壊性化合物および
s)塩基性補助安定剤。
【0046】
4,4−ジアリールブタジエンのグループa)には、例えば以下の式(aa)
【化5】

の化合物が含まれる。
【0047】
該化合物は、EP−A−916335から公知である。置換基Rおよび/またはRは、有利にはC〜C−アルキルおよびC〜C−シクロアルキルを意味する。
【0048】
ケイ皮酸エステルのグループb)には、例えば、4−メトキシケイ皮酸−2−イソアミルエステル、4−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルエステル、メチル−α−メトキシカルボニル−シンナメート、メチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメートおよびメチル−α−メトキシカルボニル−p−メトキシシンナメートが含まれる。
【0049】
ベンゾトリアゾールのグループc)には、例えば、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボ二ルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾールおよび2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)−フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェノール];2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル化の生成物;[R−CHCH−COO(CH(R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェニル)およびそれらの混合物が含まれる。
【0050】
ヒドロキシベンゾフェノンのグループd)には、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(n−オクチルオキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびそのナトリウム塩、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5,5’−ビススルホン酸およびそのナトリウム塩が含まれる。
【0051】
例えば、ジフェニルシアンアクリレートのグループe)には、例えばBASF株式会社(Ludwigshafen在)のUvinul(R)3035という名称で市販されているエチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリレート、例えばBASF株式会社(Ludwigshafen在)のUvinul(R)3039として市販されている2−エチルヘキシル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリレート)および、例えばBASF株式会社(Ludwigshafen在)のUvinul(R)3030の名称で市販されている1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン)が含まれる。
【0052】
オキサミドのグループf)には、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジ−エトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリドおよび、2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとのその混合物ならびにオルト−メトキシ二置換オキサニリド、パラ−メトキシ二置換オキサニリドの混合物およびオルト−エトキシ二置換オキサニリドおよびパラ−エトキシ二置換オキサニリドの混合物が含まれる。
【0053】
2−フェニル−1,3,5−トリアジンのグループg)には、例えば、2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロポキシ)−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシ−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジンおよび2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジンが含まれる。
【0054】
酸化防止剤のグループh)は、例えば以下のものを包含する:
h.1)アルキル化モノフェノール、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、非分枝状のまたは側鎖中で分枝状のノニルフェノール、例えば2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルウンデカ−1−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルヘプタデカ−1−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルトリデカ−1−イル−)フェノールおよびそれらの混合物。
【0055】
h.2)アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0056】
h.3)ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニルステアレート、ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0057】
h.4)トコフェロール、例えばα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールおよびそれらの混合物(ビタミンE)。
【0058】
h.5)ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば2,2’−チオ−ビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0059】
h.6)アルキリデン−ビスフェノール、例えば2,2’−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレン−ビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール−ビス−[3,3−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−ペンタン。
【0060】
h.7)ベンジル化合物、例えば3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、1,3,5−トリ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−メルカプト−酢酸イソオクチルエステル、ビス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオールテレフタレート、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸ジオクタデシルエステルおよび3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチルエステル、カルシウム塩。
【0061】
h.8)ヒドロキシベンジル化マロネート、例えばジオクタデシル−2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−マロネート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0062】
h.9)ヒドロキシベンジル−芳香族化合物、例えば1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0063】
h.10)トリアジン化合物、例えば2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート。
【0064】
h.11)ベンジルホスホネート、例えばジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスホン酸ジエチルエステル)、ジオクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸−モノエチルエステルのカルシウム塩。
【0065】
h.12)アシルアミノフェノール、例えば4−ヒドロキシ−ラウリン酸アニリド、4−ヒドロキシ−ステアリン酸アニリド、2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−s−トリアジンおよびオクチル−N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0066】
h.13)β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価または多価のアルコール、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、N,N’−ビス−(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0067】
h.14)β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価または多価のアルコール、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0068】
h.15)β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価または多価のアルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトトール、トリス−(ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0069】
h.16)3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価または多価のアルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0070】
h.17)β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えばN,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−トリメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヒドラジン、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]−プロピオニルオキシ)エチル]−オキサミド(例えばUniroyal社のNaugard(R)XL−1)。
【0071】
h.18)アスコルビン酸(ビタミンC)
h.19)アミン性酸化防止剤、例えばN,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス−(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス−[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)−プロパン、(o−トリル)−ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−ブチル/tert−オクチルジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたノニルジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたドデシルジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたイソプロピル/イソヘキシル−ジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−ブチルジフェニルアミンからの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジンからの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化されたtert−オクチルフェノチアジンからの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブタ−2−エン、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル−ヘキサメチレンジアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとのジメチルサクシネート重合体[CAS番号65447−77−0](例えば、Ciba Specialty Chemicals.Inc社のTinuvin(R)622)、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−ジスピロ[5.1.11.2]−ヘイコサン−21−オンおよびエピクロロヒドリンの重合体[CAS番号:202483−55−4]、例えば(Clariant社のHostavin(R)N30)。
【0072】
ニッケル化合物のグループi)には、例えば、2,2’−チオ−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1または1:2の錯体(場合により、付加的な配位子、例えばn−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシル−ジエタノールアミンを有する)、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスホン酸モノアルキルエステル、例えばメチルエステルまたはエチルエステルのニッケル塩、ケトキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体(場合により、付加的な配位子を有する)が含まれる。
【0073】
立体障害アミンのグループj)には、例えば、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−アリル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−ベンジル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート(n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−マロン酸−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−エステル)、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピぺリジンおよびコハク酸からの縮合生成物、N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンからの線状または環状の縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、1,1'−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−セバケート、ビス−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジル)−サクシネート、N,N'−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状または環状の縮合生成物、N,N'−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよびギ酸エステルの縮合生成物(CAS番号124172−53−8、例えばBASF株式会社(Ludwigshafen在)のUvinul(R)4050H、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンおよび1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−および4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンからの縮合生成物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンおよび2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンならびに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンからの縮合生成物(CAS登録番号[136504−96−6]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルサクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルサクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンおよびエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、4−メトキシ−メチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキソ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィン−共重合体および2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジンまたは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンからの反応生成物、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヘキサデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンおよびt−アミルアルコールの炭化水素基からの反応生成物、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)サクシネート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)グルタレート、2,4−ビス{N[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル]−N−ブチルアミノ}−6−(2ヒドロキシエチル−アミノ)−s−トリアジン、N,N'−ビス−ホルミル−N,N'−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサヒドロ−2,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1H,4H,5H,8H−2,3a,4a,6,7a,8a−ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン−4,8−ジオン(例えば、BASF株式会社(Ludwigshafen在)のUvinul(R)4049)、ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]1,6−ヘキサンジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]])[CAS番号71878−19−8]、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン,N,N'''−[1,2−エタン−ジイル−ビス[[4,6−ビス−[ブチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]イミノ]−3,1−プロパンジイル]]ビス[N',N''−ジブチル−N',N''−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−(CAS番号106990−43−6)(例えば、Ciba Specialty Chemicals,Inc社のChimassorb 119)が含まれる。
【0074】
金属不活性化剤のグループk)には、例えば、N,N’−ジフェニルシュウ酸ジアミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)−オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジピン酸ジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)シュウ酸ジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジドが含まれる。
【0075】
ホスファイトおよびホスホナイトのグループl)には、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリトリトールジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)−ペンタエリトリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、トリステアリルソルビットトリホスファイト、テトラキス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−ジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、2,2’,2"−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト]、2−エチルヘキシル−(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイトが含まれる。
【0076】
ヒドロキシルアミンのグループm)には、例えば、N,N−ジベンジルジドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−メチル−N−オクタデシルヒドロキシルアミンおよび水素化された獣脂アミンからのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンが含まれる。
【0077】
ニトロンのグループn)には、例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、Nーテトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、Nーオクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、N−メチル−α−ヘプタデシルニトロンおよび水素化された獣脂アミンから製造されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロンが含まれる。
【0078】
アミンオキシドのグループo)には、例えば、US特許番号5,844,029および5,880,191の中で記載されているアミンオキシド誘導体、ジデシルメチルアミンオキシド、トリデシルアミンオキシド、トリドデシルアミンオキシドおよびトリヘキサデシルアミンオキシドが含まれる。
【0079】
ベンゾフラン、およびインドリノンのグループp)には、例えば、US特許番号4,325,863;4,338,244;5,175,312;5,216,052;5,252,643の中で;DE−A−4316611の中で;DE−A−4316622の中で;DE−A−4316876の中で;EP−A−0589839またはEP−A−0591102の中で記載されたものか、または3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−tert−ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、Ciba Specialty Chemicals社のIrganoxs HP−136、および3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オンが含まれる。
【0080】
チオ相乗剤(Thiosynergisten)のグループq)には、例えば、ジラウリルチオジプロピオネートまたはジステアリルチオジプロピオネートが含まれる。
【0081】
過酸化物破壊性化合物のグループr)には、例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えばラウリルエステル、ステアリルエステル、ミリスチルエステルまたはトリデシルエステル、メルカプトベンズイミゾール、または2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチル−ジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトール−テトラキス(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)が含まれる。
【0082】
塩基性補助安定剤のグループs)には、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレアートおよびカリウムパルミテート、アンチモンブレンツカテキネートまたは亜鉛ブレンツカテキネートが含まれる。
【0083】
さらに前記プラスチックは、その他の混合剤および添加剤を含有してよい。グループt)の適した混合剤として、通常の添加物質、例えば顔料、染料、核形成剤、充填剤または補強剤、曇り防止剤、殺生剤および帯電防止剤が考慮に入れられる。
【0084】
適した顔料は、無機顔料、例えばその3つの変態における二酸化チタン、ルチル、アナターゼまたはブルッカイト、ウルトラマリンブルー、酸化鉄、バナジン酸ビスマスまたはカーボンブラックならびに有機顔料の部類、例えば、フタロシアニン、ペリレン、アゾ化合物、イソインドリン、キノフタロン、ジケトピロロピロール、キナクリドン、ジオキサジン、インダントロンの部類からの化合物である。
【0085】
染料とは、使用されるプラスチック中に完全に溶解するかもしくは分子分散した形で分布して存在する、ひいては重合体の高透明性の、非散乱性の染色に使用されうる全ての着色剤と理解されるべきである。同様に染料は、蛍光染料のように、電磁スペクトルの可視部分において蛍光を有する有機化合物とみなされるべきである。
【0086】
適した核形成剤は、例えば、無機物質、例えばタルク、金属酸化物、例えば二酸化チタンまたは酸化マグネシウム、有利にはアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩または硫酸塩;有機化合物、例えばモノカルボン酸またはポリカルボン酸ならびにそれらの塩、例えば4−tert−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウムまたは安息香酸ナトリウム;重合体化合物、例えばイオン性共重合体("イオノマー")を包含する。
【0087】
適した充填物質または補強物質は、例えば、カルボン酸カルシウム、シリケート、タルク、マイカ、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物および金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉およびその他の天然産物の粉または繊維、合成繊維を包含する。繊維状または粉末状の充填剤のための例として、それ以外に、ガラス織物、ガラスマットまたはガラス絹糸ロービング、ガラス片、ガラス球ならびに珪灰石の形の炭素繊維またはガラス繊維が考慮に入れられる。ガラス繊維の混入は、ガラス短繊維の形でも連続繊維(ロービング)の形でも行われうる。
【0088】
適した帯電防止剤は、例えば、アミン誘導体、例えばN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキルアミンまたはN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキレンアミン、ポリエチレングリコールエステルおよびポリエチレングリコールエーテル、エトキシル化カルボン酸エステルアミドおよびエトキシル化カルボン酸アミドおよびグリセリンモノステアレートおよびグリセリンジステアレートならびにそれらの混合物である。
【0089】
本発明による混合物によって安定化されうるプラスチックとして、例えば以下のものが挙げられる:
モノオレフィンおよびジオレフィンの重合体、例えば低密度および高密度のポリエチレン、ポリプロピレン、線状ポリブテン−1、ポリイソプレン、ポリブタジエンならびにモノオレフィンまたはジオレフィンの共重合体または挙げられた重合体の混合物;
モノオレフィンまたはジオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体、例えばエチレン−アルキルアクリレート−共重合体、エチレン−アルキルメタクリレート−共重合体、エチレン−ビニルアセテート−共重合体またはエチレン−アクリル酸−共重合体;
ポリスチレン、ならびにスチレンまたはα−メチルスチレンとジエンおよび/またはアクリル誘導体との共重合体、例えばスチレン−ブタジエン、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、スチレン−エチルメタクリレート、スチレン−ブタジエン−エチルアクリレート、スチレン−アクリロニトリル−メタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)またはメチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン(MBS);
ハロゲン含有重合体、例えばポリビニルクロリド、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンならびにそれらの共重合体;
α,β−不飽和酸およびそれらの誘導体から誘導される重合体、例えばポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリロニトリル;
不飽和アルコールおよびアミンから、もしくはそれらのアクリル誘導体またはアセタールから誘導体される重合体、例えばポリビニルアルコールおよびポリビニルアセテート;
ポリウレタン、ポリアミド、ポリ尿素、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよびポリエーテルケトン。
【0090】
さらに本発明による混合物により、例えば工業塗装において、ラッカー被覆が安定化されうる。このなかでも焼き付け塗装が、このなかでもまた車両塗装、有利には2層塗装がとりわけ際立ちうる。他の一使用分野は、例えば建物、他の建造物または技術的装置の外側を塗料被覆するための塗料(Anstrichmittel)である。
【0091】
本発明による混合物は、固体または溶解した形でラッカーに添加してよい。その際、ラッカー系におけるその良好な溶解性はとりわけ有利である。
【0092】
有利には、本発明による混合物は、ポリアミドならびにABS重合体およびSAN重合体を、殊にこれからなる成形材料を、およびラッカー被覆を安定化するために使用される。
【0093】
さらに他の有利な一使用分野は、低密度および高密度のポリエチレンの、ならびにポリプロピレンおよびポリアミドの、例えばまたこれからなる繊維の安定化である。
【0094】
本発明は実施例によって、より詳細に説明されるが、それによって制限されない。
【0095】
実施例
1.本発明による混合物の製造
ポリ−{3−(エイコシルテトラコシル)−1−[2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル]−ピロリジン−2,5−ジオン}(CAS番号152261−33−1;HALS Ia)500gを加熱することによって溶融し、かつ同じ量のN,N'−ビスホルミル−N,N'−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ヘキサメチレンジアミン(CAS番号124172−53−8;HALS IIa)と混合した。均質化後、高温の混合物からペレットを形作り、それは冷却に際して固化した。
【0096】
2.本発明による混合物の貯蔵性
ケーキング傾向(Verbackungsneigung)を試験するために、ポリ−{3−(エイコシルテトラコシル)−1−[2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル]−ピロリジン−2,5−ジオン}(CAS番号152261−33−1;HALS Ia)ならびに実施例1において製造した混合物を別々にプラスチック袋中に40℃で貯蔵した。20h後、サンプルを目視により評価した。
【0097】
【表1】

【0098】
この実施例が示すのは、オリゴマー成分Aが温和な条件下ですでにケーキング傾向を持つことである。それに対して、本発明による混合物はケーキングしない。
【0099】
3.単独成分と比べた混合物の相乗作用
3a)染色したポリプロピレン−(PP)板の耐候性(Bewitterung)
種々のHALS−安定剤を有する赤に染色したPP板を製造し、引き続きDIN EN ISO4892−2に従って耐候性試験にかけた。衝撃曲げ強度をDIN53453に従って測定した。結果は、以下の表の中に示されている:
【表2】

【0100】
この結果を手がかりにして、HALS IaおよびHALS IIa(Ifd.Nr.2)からのより少ない量の本発明による混合物が、低分子量のHALS−化合物IIa単独(Ifd.Nr.1)による場合と同じ安定化作用を達成するために必要であることが認められうる。3列目を手がかりにして、低分子量のおよび高分子量のHALS−化合物からの他の混合物が、本発明による安定剤混合物より明らかに悪化した安定化をもたらすことが判断されうる。
【0101】
3b)ポリプロピレン−ベルトの安定化
ポリプロピレンと種々の安定剤とからの引き伸ばした(1:5)ベルトを製造し、かつDIN EN ISO4892−2に従って耐候性試験にかけた。サンプルの衝撃強度を一定の間隔において試験した。残留する引張強度が最初の引張強度の50%以下になり次第、サンプルは破壊されたものとして見なした。
【0102】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
A.式(I)
【化1】

[式中、記号は以下の意味を有する、
は、水素、C〜C−アルキル、ホルミル、C〜C−アルカノイル、C〜C12−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、シアノメチル、2−ヒドロキシエチル、ベンジルまたは式−CR'=CH−CO−OR''の基であり、その際、
R'は、水素、C〜C−アルキルまたは式−CO−OR''の基を意味しかつ
R''は、C〜C18−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C18−アラルキル、フェニルまたはトリルを意味し;
は、C14〜C28−アルキル基からの混合物であり、その際、2個以下のC原子が異なってよい前記アルキル基の2つは、それぞれこの混合物の少なくとも30%となる;
,Rは、互いに無関係にC〜C−アルキルである]の繰り返し単位を含有する少なくとも1つのオリゴマー化合物および
B.式(II)または(III)
【化2】

[式中、記号および添え字は以下の意味を有する:
n,mは、互いに無関係に2〜22の自然数でありかつ
,R,Rは、互いに無関係に式(I)で記載された意味を有する]の少なくとも1つの化合物を含有する混合物。
【請求項2】
記号および添え字が式(I)〜(III)において以下の意味を有する:
は、H、C〜C−アルキル、ホルミル、アシル、C〜C−アルキルまたはベンジルであり;
は、C16〜C24−アルキル基からの混合物であり;
およびRは、メチルでありかつ
mおよびnは、6〜8の自然数である、請求項1記載の混合物。
【請求項3】
成分Aが式(Ia)
【化3】

のオリゴマーでありかつ
成分Bが、化合物(IIa)、(IIIa)および(IIIb)
【化4】

のグループから選択されている、請求項1または2記載の混合物。
【請求項4】
a)成分(B)を成分(A)の溶融物に添加し、
b)均質化し、かつ
c)得られた混合物を所望された形に変換しかつ冷却する、請求項1から3までのいずれか1項記載の混合物の製造法。
【請求項5】
請求項1から3までのいずれか1項記載の混合物を、有機材料の量に対して0.01〜5質量%含有する、光、酸素および熱の作用に対して安定化された有機材料。
【請求項6】
請求項1から3までのいずれか1項記載の混合物を、プラスチックもしくはラッカーの量に対して0.01〜5質量%含有する、光、酸素および熱の作用に対して安定化された有機材料。
【請求項7】
有機材料のための光保護剤および安定剤としての、請求項1から3までのいずれか1項記載の混合物の使用。
【請求項8】
プラスチックおよびラッカーのための光保護剤および安定剤としての、請求項7記載の使用。
【請求項9】
光、酸素および熱の作用に対して有機材料を安定化するための方法において、このために請求項1から3までのいずれか1項記載の混合物を使用することを特徴とする、有機材料を安定化するための方法。
【請求項10】
光、酸素および熱の作用に対してプラスチックおよびラッカーを安定化するための方法において、このために請求項1から3までのいずれか1項記載の混合物を使用することを特徴とする、プラスチックおよびラッカーを安定化するための方法。

【公表番号】特表2009−523185(P2009−523185A)
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549878(P2008−549878)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/050281
【国際公開番号】WO2007/082842
【国際公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】