説明

宝石

【課題】テーブル側から宝石を見た場合に表れる模様をシャープとすることができる宝石を提供する。
【解決手段】上面にテーブルTを有するクラウン10’と、下方に向けて突出状とした略錘形状のパビリオン20’と、このパビリオンと前記クラウン10’との間に位置したガードルGとを有する宝石において、ガードルGは、クラウン10’の下端縁である上部境界線と、パビリオン20’の上端縁である下部境界線とを互いに略平行に配置するとともに、周方向に対して上下に蛇行させて配置する。特に、ガードルGは上下にジグザグ状に蛇行させる。パビリオン20’には、下端側からガードル側に順次カットを行って所要のファセット21を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は宝石に関するものであり、天然のダイヤモンドなどの宝石だけでなく、キュービックジルコニアなどの再結晶宝石を含めた宝石に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、宝石は所要の原石を宝石職人が適宜にカットして所定のファセットを形成することによりその宝石の輝き、分散、きらめきを最も効果的に引き出すことが行われており、たとえばダイヤモンドにおけるブリリアンカットや、エメラルドにおけるエメラルドカットなどのような経験に基づいたカットの種類が知られている。
【0003】
昨今では、有色の輝きを発揮させることができるカラーダイヤモンドの提供が試みられており、特殊な寸法、あるいはカットに基づいた宝石の提供が行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2003−111606号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、たとえばブリリアンカットにおいてテーブル側から宝石を見た場合に表れる模様がシャープさに欠ける場合があるという不具合があった。ここで、ブリリアンカットの宝石をテーブル側から見た場合に表れる模様とは、特殊な光学スコープ用いてテーブル面を観察した場合に表れる模様であって、例えば有名な「ハート&キューピット」の「アロー形状」などのような模様であり、このような模様が不鮮明になる場合があるという問題があった。
【0005】
本発明者は、このようにテーブル面から見た場合に表れる模様を常にシャープに表示可能とすべく研究を行い、本発明を成すに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の宝石では、上面にテーブルを有するクラウンと、下方に向けて突出状とした略錘形状のパビリオンと、このパビリオンとクラウンとの間に位置したガードルとを有する宝石において、クラウンの下端縁である上部境界線と、パビリオンの上端縁である下部境界線とを互いに略平行に配置するとともに、周方向に対して上下に蛇行させたガードルを設けた。
【0007】
さらに、以下の点にも特徴を有するものである。すなわち、
(1)ガードルは上下にジグザグ状に蛇行させていること。
(2)パビリオンには、下端側からガードル側に順次カットを行って所要のファセットを形成したこと。
(3)パビリオンには、下端に8つの第1ファセットを放射状に形成し、次いで隣接した第1ファセットの間に2つの第2ファセットをそれぞれ形成し、次いで隣接した2つの第2ファセットによって形成される稜線部分を研磨して第3ファセットをそれぞれ形成し、次いで、隣接した第3ファセットの間に第4ファセットをそれぞれ形成し、次いで第3ファセットと第4ファセットの間にロアーガードルファセットをそれぞれ形成して、このロアーガードルファセットの上端縁によって下部境界線を形成したこと。
(4)クラウンには、テーブルを取り囲むように16の略三角形のベゼルファセットを形成し、次いで隣接したベゼルファセットの間にそれぞれ2つのアッパーガードルファセットを形成して、このアッパーガードルファセットの下端縁によって上部境界線を形成したこと。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、上面にテーブルを有するクラウンと、下方に向けて突出状とした略錘形状のパビリオンと、このパビリオンとクラウンとの間に位置したガードルとを有する宝石において、クラウンの下端縁である上部境界線と、パビリオンの上端縁である下部境界線とを互いに略平行に配置するとともに、周方向に対して上下に蛇行させたガードルを設けたことによって、テーブル面から見た場合に表れる模様を常にシャープに表示可能とすることができる。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の宝石において、上下にジグザグ状に蛇行させてガードルを設けたことによって、テーブル面から見た場合に表れる模様をよりシャープに表示可能とすることができる。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の宝石において、パビリオンには下端側からガードル側に順次カットを行って所要のファセットを形成したことによって、周方向に対して上下に蛇行させたガードルを極めて容易に形成できる。
【0011】
請求項4記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の宝石において、パビリオンには、下端に8つの第1ファセットを放射状に形成し、次いで隣接した第1ファセットの間に2つの第2ファセットをそれぞれ形成し、次いで隣接した2つの第2ファセットによって形成される稜線部分を研磨して第3ファセットをそれぞれ形成し、次いで、隣接した第3ファセットの間に第4ファセットをそれぞれ形成し、次いで第3ファセットと第4ファセットの間にロアーガードルファセットをそれぞれ形成して、このロアーガードルファセットの上端縁によって下部境界線を形成したことによって、周方向に対して上下に蛇行させたガードルを極めて容易に形成できる。しかも、テーブル面から見た場合に表れる模様として今までに存在していなかった新規の花柄模様を生じさせることができ、そのうえ、その花柄模様を花弁が大きく開花したデザイン性の高い花柄模様とすることができる。
【0012】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の宝石において、クラウンには、テーブルを取り囲むように16の略三角形のベゼルファセットを形成し、次いで隣接したベゼルファセットの間にそれぞれ2つのアッパーガードルファセットを形成して、このアッパーガードルファセットの下端縁によって上部境界線を形成したことによって、周方向に対して上下に蛇行させたガードルを極めて容易に形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の宝石は、いわゆるブリリアンカットと呼ばれるカット形態の変容例に属するカットが施された宝石であって、上面にテーブルを有するクラウンと、下方に向けて突出状とした略錘形状のパビリオンと、このパビリオンとクラウンとの間に位置したガードルとを有する宝石において、クラウンの下端縁であるガードルの上部境界線と、パビリオンの上端縁であるガードルの下部境界線とを互いに略平行に配置するとともに、周方向に対して上下に蛇行させて配置しているものである。
【0014】
このように、蛇行した帯状のガードルを形成することによって、テーブル面から見た場合に表れる模様を常にシャープに表示可能とすることができる。
【0015】
特に、ガードルは、蛇行における蛇行部分を屈曲状態として、周方向に対して上下にジグザグ状に蛇行させた場合には、テーブル面から見た場合に表れる模様をよりシャープに表示可能とすることができる。
【0016】
蛇行したガードルを形成するためには、パビリオンにおけるファセット形成において、パビリオンの下端側からガードル側に順次カットを行って所要のファセットを形成することにより、各ファセットの傾斜角を所要の角度とすることができるとともに、ガードルを周方向に対して容易に上下に蛇行させることができる。
【0017】
したがって、花柄模様をシャープに表示刷ることができるだけでなく、花柄模様自体を所望の花柄模様とすることができ、商品の完成度を向上させることができる。
【0018】
特に、パビリオンにおけるファセット形成において、パビリオンの下端に8つの第1ファセットを放射状に形成し、次いで隣接した第1ファセットの間に2つの第2ファセットをそれぞれ形成し、次いで隣接した2つの第2ファセットによって形成される稜線部分を研磨して第3ファセットをそれぞれ形成し、次いで、隣接した第3ファセットの間に第4ファセットをそれぞれ形成し、次いで第3ファセットと第4ファセットの間にロアーガードルファセットをそれぞれ形成することにより、テーブル面から見た場合に表れる模様を新規な模様である花柄模様とすることができ、しかも大きく開花したような花柄模様とすることができ、意匠的に優れたデザインを提供可能とすることができる。
【0019】
さらに、クラウンにおけるファセット形成において、テーブルを取り囲むように16の略三角形のベゼルファセットを形成し、次いで隣接したベゼルファセットの間にそれぞれ2つのアッパーガードルファセットを形成することによって、周方向に対して上下に蛇行させたガードルの形成を容易に行うことができる。
【0020】
上記した宝石は、天然の宝石に限定されるものではなく、キュービックジルコニアなどの再結晶宝石、あるいはガラスなどのダイヤモンドのイミテーションに用いられる素材などであってもよく、それぞれの素材が有する反射率あるいは屈折率に合わせて所要の傾斜角としたファセットを形成する。
【0021】
以下において、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、宝石の基体としてはダイヤモンドを用いた。
【0022】
まず、ダイヤモンドからなる基体は、図1に側面図で示すように、クラウンとなる上側錐部10とパビリオンとなる下側錐部20とをあらかじめ形成した粗研磨体としており、各ファセットの形成作業の容易化を図っている。ここで、上側錐部10にはあらかじめテーブルTを形成している。
【0023】
本発明では、研磨によるファセットの形成は、パビリオンとなる下側錐部20の下端側から行っており、特に、ファセット形成の研磨前に、図2に示すように、下側錐部20を8分割し、次いで8分割された下側錐部20を図3に示すように16分割している。このようにパビリオンとなる下側錐部20をできるだけ正確に16分割しておくことにより、ファセットの研磨精度を向上させることができる。
【0024】
下側錐部20の16分割にともなって、粗研磨体の下側錐部20には16本の稜線が形成される。各稜線は下側錐部20の最下部に位置した頂部から放射状に伸延しており、説明の便宜上、これらの16本の稜線のうち隣り合った稜線の一方を第1稜線L1、他方を第2稜線L2と呼ぶことにする。したがって、第1稜線L1と第2稜線L2は、図3に示すように、交互に配置された状態となっている。
【0025】
下側錐部20を16分割した後、本実施形態では、図4に示すように第2稜線L2部分を研磨することにより、下側錐部20に略四角形状の第1ファセット21を放射状に形成する。第1ファセット21は、下側錐部20の最下部において、左右に位置する他の第1ファセット21と第1稜線L1を介して接するように配置している。
【0026】
隣接した第1ファセット21と接しない第1ファセット21の周縁には、図4に示すように、第1端縁稜線21aと第2端縁稜線21bとが形成される。
【0027】
次いで、下側錐部20には、1つの第1稜線L1を基準としながら1つの第1ファセット21の第1端縁稜線21aまたは第2端縁稜線21bを研磨して、図5に示すように略三角形状の第2ファセット22を形成する。
【0028】
第1端縁稜線21a及び第2端縁稜線21bの研磨は、下側錐部20の中心寄りの部分を研磨するようにしており、これにより、隣接した2つの第1ファセット21の間に2つの第2ファセット22を形成している。当然ながら、第1端縁稜線21a及び第2端縁稜線21bの研磨にともなって、第1ファセット21の一部も研磨され、第1ファセット21の面積は減少している。
【0029】
第2ファセット22の形成後、下側錐部20には、隣接した2つの第2ファセット22の間に位置する第1稜線L1を研磨することにより、図6に示すように、略四角形状の第3ファセット23を形成する。第3ファセット23は、隣接した2つの第2ファセット22の間に配置するようにしており、特に、下側錐部20の中心寄りの第3ファセット23の端部は第1ファセット21に達しないようにして、第2ファセット22同士が第1稜線L1を介して隣接した部分が存在するようにしている。
【0030】
また、略四角形状とした第3ファセット23の1つの角部が、パビリオンの最外縁に略達するようにしている。
【0031】
第3ファセット23の形成後、下側錐部20には、図7に示すように、隣接した第3ファセット23の間に略四角形状の第4ファセット24をそれぞれ形成する。
【0032】
第4ファセット24は、左右に位置する一方の第3ファセット23の角部と、他方の第3ファセット23の角部にそれぞれ角部を接するとともに、他の一つの角部がパビリオンの最外縁に略達するようにしている。これにより、第4ファセット24が第2ファセット22とも接することとなっている。
【0033】
第4ファセット24の形成後、下側錐部20には、図8に示すように、第3ファセット23と第4ファセット24の間に略三角形状のロアーガードルファセット25をそれぞれ形成する。
【0034】
ロアーガードルファセット25の形成は、パビリオンの最外縁に略達した第3ファセット23の端部と、第4ファセット24の端部とを基準として行い、しかも、第3ファセット23と第4ファセット24とは傾斜角が異なることにより、第3ファセット23の端部から第4ファセット24の端部にかけて登り勾配の傾斜が形成されることとなる(図11参照)。
【0035】
ロアーガードルファセット25の形成後、第3ファセット23の端部と第4ファセット24の端部とを略直線状に接続するようにパビリオンの外側縁を研磨して、略16角形状のガードルGを形成している。
【0036】
ガードルGの形成にともなって、直線状となったロアーガードルファセット25の外側端縁が形成され、この外側端縁がパビリオンの上端縁であって、かつガードルGの下部境界線となっている。
【0037】
このように、パビリオンにおける各ファセットの形成において、パビリオンの下端側からガードルG側に順次カットを行って所要のファセットを形成することにより、各ファセットの傾斜角を所要の角度とすることができるとともに、ガードルGを周方向に対して容易に上下に蛇行させることができる。
【0038】
上記したパビリオンにおけるファセットの形成後、クラウンにおけるファセットの形成を行う。
【0039】
クラウンにおけるファセット形成においても、あらかじめ上側錐部10を8分割あるいは16分割しておいてもよいし、パビリオンにおけるファセット形成において形成された略16角形を基準として、図9に示すように、上側錐部10に放射状の第3稜線L3を設けてこの第3稜線L3を用いて略三角形状のベゼルファセット11を形成する。
【0040】
ベゼルファセット11は第3稜線L3を一辺とする略三角形状であって、第3稜線L3を介して他の第3稜線L3と隣接するとともに、残りの角部を他方に隣接するベゼルファセット11の角部と接するようにしている。
【0041】
ベゼルファセット11の形成後、このベゼルファセット11の一辺を基準とするとともに、略16角形状となっているガードルGの一辺とを基準として、上側錐部10には、ベゼルファセット11とガードルGとの間に、図10に示すように、略三角形状のアッパーガードルファセット12を形成する。
【0042】
アッパーガードルファセット12の外側縁は、クラウンの下端縁であって、かつガードルGの上部境界線となっているものであり、パビリオンでのロアーガードルファセット25の形成にともなって形成された下部境界線の傾斜に沿わせながら研磨を行って、上部境界線が下部境界線と略平行になるようにしながらアッパーガードルファセット12を形成している。アッパーガードルファセット12は、隣接したベゼルファセット11の間にそれぞれ2つ形成している。
【0043】
このようにアッパーガードルファセット12を形成することにより、周方向に対して上下に蛇行させたガードルGの形成を容易に行うことができる。
【0044】
さらに、本実施形態では、図10に示すように、隣接したベゼルファセット11の間のテーブルT側の上側錐部10を研磨することにより、スターファセット13を形成している。
【0045】
このように、クラウン10'にベゼルファセット11と、アッパーガードルファセット12と、スターファセット13とを形成して、図11に示すように、本発明の宝石を形成している。
【0046】
上記したように各ファセットを形成することによって、ガードルGを周方向に対して上下にジグザグ状に容易に蛇行させることができ、テーブル面から見た場合に表れる模様を常にシャープに表示可能とすることができる。
【0047】
図12は、本実施形態の宝石において、テーブル面から見た場合に表れる模様を撮影した拡大写真画像である。
【0048】
上記したように、パビリオン20'の下端側から上端側に向けて、第1ファセット21、第2ファセット22、第3ファセット23、第4ファセット24、ロアーガードルファセット25の順で各ファセットを形成したことによって、テーブル面から見た場合に表れる模様として今までに存在していなかった新規の花柄模様を生じさせることができる。しかも、その花柄模様は、各花弁が大きく開花したデザイン性の高い花柄模様とすることができる。
【0049】
参考として、上記した実施形態の宝石では、テーブル径を約60%、クラウン角度を約35°、クラウン高さを約14%、アッパーガードル面角度を約41°、ガードル厚さを約2.5%、スター面角度を約28°、スター/アッパー比率を約45/55としている。
【0050】
さらに、パビリオン20'における第1ファセット21の面角度を約41°、第3ファセット23の面角度を約43°、第4ファセット24の面角度を約44.5°、ローワガードル面角度を約46.5°、第3ファセット23/第4ファセット24比率を約4/5としており、第2ファセット22の面角度は、第1ファセット21の面角度と第3ファセット23の面角度との間の値となるようにしている。
【0051】
なお、これらの値はダイヤモンドの場合に好適な値であり、ダイヤモンドと屈折率及び反射率のことなる素材を用いる場合には、その素材に適した値に調整することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】粗研磨体の側面図である。
【図2】被研磨体の底面図による研磨工程の説明図である。
【図3】被研磨体の底面図による研磨工程の説明図である。
【図4】被研磨体の底面図による研磨工程の説明図である。
【図5】被研磨体の底面図による研磨工程の説明図である。
【図6】被研磨体の底面図による研磨工程の説明図である。
【図7】被研磨体の底面図による研磨工程の説明図である。
【図8】被研磨体の底面図による研磨工程の説明図である。
【図9】被研磨体の平面図による研磨工程の説明図である。
【図10】被研磨体の平面図による研磨工程の説明図である。
【図11】本発明に係る宝石の正面図であり、側面図及び背面図も正面図と同様に表れる。
【図12】本発明に係る宝石をテーブル面から見た場合に表れる模様を撮影した拡大写真画像である。
【符号の説明】
【0053】
G ガードル
T テーブル
L1 第1稜線
L2 第2稜線
10 上側錐部
10' クラウン
11 ベゼルファセット
12 アッパーガードルファセット
13 スターファセット
20 下側錐部
20' パビリオン
21 第1ファセット
21a 第1端縁稜線
21b 第2端縁稜線
22 第2ファセット
23 第3ファセット
24 第4ファセット
25 ロアーガードルファセット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面にテーブルを有するクラウンと、下方に向けて突出状とした略錘形状のパビリオンと、このパビリオンと前記クラウンとの間に位置したガードルとを有する宝石において、
前記ガードルは、前記クラウンの下端縁である上部境界線と、前記パビリオンの上端縁である下部境界線とを互いに略平行に配置するとともに、周方向に対して上下に蛇行させて配置したことを特徴とする宝石。
【請求項2】
前記ガードルは、上下にジグザグ状に蛇行させていることを特徴とする請求項1記載の宝石。
【請求項3】
前記パビリオンには、下端側から前記ガードル側に順次カットを行って所要のファセットを形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の宝石。
【請求項4】
前記パビリオンには、下端に8つの第1ファセットを放射状に形成し、次いで隣接した前記第1ファセットの間に2つの第2ファセットをそれぞれ形成し、次いで隣接した2つの前記第2ファセットによって形成される稜線部分を研磨して第3ファセットをそれぞれ形成し、次いで、隣接した前記第3ファセットの間に第4ファセットをそれぞれ形成し、次いで前記第3ファセットと前記第4ファセットの間にロアーガードルファセットをそれぞれ形成して、このロアーガードルファセットの上端縁によって前記下部境界線を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の宝石。
【請求項5】
前記クラウンには、前記テーブルを取り囲むように16の略三角形のベゼルファセットを形成し、次いで隣接した前記ベゼルファセットの間にそれぞれ2つのアッパーガードルファセットを形成して、このアッパーガードルファセットの下端縁によって前記上部境界線を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の宝石。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−218163(P2006−218163A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−35836(P2005−35836)
【出願日】平成17年2月14日(2005.2.14)
【出願人】(597160107)株式会社クレイン (1)
【出願人】(501026710)株式会社佳論 (1)
【出願人】(506040205)
【Fターム(参考)】