室内歩行・走行装置用衝撃吸収具
【課題】
室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を、高い効率で吸収することができる衝撃吸収具を提供する。
【解決手段】
室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置6から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具(11)であって、2以上の板材13と、各板材の下面に設けられた、複数の空気バネ(弾性球14)とからなる。
室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を、高い効率で吸収することができる衝撃吸収具を提供する。
【解決手段】
室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置6から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具(11)であって、2以上の板材13と、各板材の下面に設けられた、複数の空気バネ(弾性球14)とからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を効率よく吸収することができる衝撃吸収具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図19(A)に示すように、クッションマット82上に室内歩行・走行装置811を設置すとで、使用時における衝撃や衝撃・振動(本明細書では、単に「衝撃」と言う)を吸収する技術が知られている。また、図19(B)に示すように、室内歩行・走行装置811の歩行・走行部812と、支持フレーム813との間に衝撃を吸収するバッファ83を設けることも行なわれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、図19(A)に示す室内歩行・走行装置81では、当該装置の下部数箇所がクッションマット812に接触するに過ぎないため、使用時における衝撃が、ほとんど吸収されずに床下に伝わってしまう。
また、図19(B)に示す室内歩行・走行装置81では、バッファ83の設置箇所が限定されること、容積を多くとれないこと等の理由から、使用時における衝撃が、ほとんど吸収されずに床下に伝わってしまう。
【0004】
たとえば、室内歩行・走行装置81が集合住宅に設置されるような場合には、他の部屋(階下・階上部屋,隣部屋)に振動が伝わってしまい、騒音トラブル等の原因となる。
本発明の目的は、上記のような問題を解決するために提案されたものであって、室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を、高い効率で吸収することができる衝撃吸収具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
室内歩行・走行装置の使用時における衝撃の吸収効率は、主として衝撃吸収部材の衝撃/熱エネルギーの変換効率に依存することに着目し、振動吸収効率を高くするための工夫(振動吸収部材の個数を多くすること、振動吸収部材の大きさを大きくすること等)をすれば、衝撃を高い効率で吸収することができるとの知見に基づき本発明をなすに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、(1)〜(8)を要旨とする。
(1) 室内歩行・走行装置(あるいは、室内歩行・走行装置本体)と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の板材と、
前記各板材の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0007】
(2) 前記2以上の板材の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする(1)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0008】
(3) 前記空気バネが、エアー充填の球状体であることを特徴とする(1)または(2)に記載の衝撃吸収具。
【0009】
(4) 前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする(1)または(2)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0010】
(5) 室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の幅狭板と、
前記2以上の幅狭板の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0011】
(6) 前記2以上の幅狭板の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする(5)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0012】
(7) 前記空気バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする(5)または(6)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0013】
(8) 前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項5または(5)または(6)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、 振動吸収部材の個数を多くし、しかも、2以上の板材の少なくとも1つが、室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、両迫り出し部分にバネを1つ以上設けた。これにより、室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を、高い効率で吸収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、板材からなる本発明の衝撃吸収具の説明図であり、図1(A)は底面図、図1(B)は側面図を示している。図1(A),(B)において、衝撃吸収具は、衝撃吸収ユニット11,12とからなる。
【0016】
衝撃吸収ユニット11,12は、板材13と複数(図1では12個)の弾性球14からなる。板材13は矩形をなし、硬質の木板や合板、あるいは合成樹脂ボードから構成される。弾性球は後述するように、合成ゴムや天然ゴムにより中空または非中空に構成される。弾性球14は、中空の場合には本発明の空気バネであり、非中空の場合には合成樹脂弾性体バネである。本実施形態および以下の実施形態では、厚み3cmの板材を使用し、5〜10cmの範囲の適宜径の弾性球を使用した。また、板材13に形成する弾性球取り付け用の穴は、半球状や円柱状に形成できる。球状に形成する場合の球径は板材13の径よりもやや小さくてもよいし大きくてもよい。
【0017】
なお、弾性球の素材は合成ゴムであり、当該ゴムには、ブチルゴム(IIR)や、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)、クロロスルフォン化ゴム(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、アクリルゴム(ACM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、フッ素ゴム(FKM)等の非ジエン系ゴムを使用することができる。
【0018】
図2の斜視図、図3(A),(B)の側面図および背面図により、衝撃吸収ユニット11,12を室内歩行・走行装置6に適用した例を示す。図2,図3(A),(B)では室内歩行・走行装置6の前側下部に衝撃吸収ユニット11が、後側下部に衝撃吸収ユニット12が取り付けられている。また、衝撃吸収ユニット11,12は、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出し、これらの迫り出し部分には、ぞれぞれ弾性球14が3つ設けられている。図3(B)の符号Fで示すように、衝撃の一部は迫り出し部分の弾性球14により効率よく吸収される。すなわち、本発明では、図3(B)に示すように、てこの原理により、衝撃の変位は特に迫り出し部分で大きくなり、衝撃の熱エネルギーへの変換効率が高くなる。
図2、図3(A)に示すように、衝撃吸収ユニット11では、板材13の、室内歩行・走行装置6のフレーム61下端の高さ調整具63に対応する部位に溝G1を設けてある。この溝G1内に高さ調整具63を収容することで板材13の傾斜を抑えている(ほぼ、水平に保っている)。
【0019】
また、図2、図3(A)に示すように、衝撃吸収ユニット12では、板材13の、室内歩行・走行装置6のフレーム62下端のローラ64に対応する部位に溝G2を設け、この溝G2内に高さローラ64を収容するとともに、板材13と室内歩行・走行装置6のフレーム62との間に補助材(板またはブロック)B1を介在させている。これにより衝撃吸収ユニット12の板材13の傾斜を抑えている(ほぼ、水平に保っている)。
【0020】
図4は弾性球の球径が同一でない衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収具への適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの平面図である。また、図5は衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収具への適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの側面図である。
【0021】
図4(A),図5(A)では、室内歩行・走行装置6の高さ調整具63およびローラ64を取り除き、室内歩行・走行装置6のフレーム61の下部の大部分が衝撃吸収ユニット11の板材13に接触し、フレーム62の下部の大部分が衝撃吸収ユニット12の板材13に接触するように構成してある。フレーム61,フレーム62は水平ではなくなる。
【0022】
図4(B)に示すように、室内歩行・走行装置6に適用される図4(A)の衝撃吸収ユニット11は、弾性球取り付け位置に応じて、弾性球14の球径を変えてある。これにより、衝撃吸収ユニット11が傾斜していても衝撃吸収効果が低減されることはない。
【0023】
図5(B)に示すように、室内歩行・走行装置6に適用される図5(A)の衝撃吸収ユニット11は、弾性球取り付け位置に応じて、同一球径の弾性球14の取り付け深さを変えてある。これにより、衝撃吸収ユニット11が傾斜していても衝撃吸収効果が低減されることはない。
【0024】
なお、衝撃吸収ユニット11,12の各板材13に溝を形成し、この溝に高さ調整具63およびローラ64を完全に収容することで、室内歩行・走行装置6のフレーム62の下部の大部分が衝撃吸収ユニット11の板材13に接触し、フレーム62の下部の大部分が衝撃吸収ユニット12の板材13に接触するように構成してもよい。
【0025】
図6は、幅狭板からなる本発明の衝撃吸収具を構成する衝撃吸収ユニットの説明図であり、図6(A)は衝撃吸収ユニットの底面図、図6(B)は同じく側面図を示している。図6(A),(B)において、衝撃吸収ユニット21,22,23は、幅狭板24と複数(図4では6個)の弾性球25からなる。幅狭板24は硬質の木板や合板、あるいは合成樹脂ボードから構成され、両端は衝撃吸収ユニット2から迫り出す長さに形成されている。弾性球25は、すでに説明した弾性球14と同じであり、幅狭板24に形成する穴の形状も、すでに説明した板材13に形成される穴の形状と同じである。
【0026】
図7の斜視図、図8(A),(B)の側面図および背面図により、衝撃吸収ユニット21,22,23を室内歩行・走行装置6に適用した例を示す。図7,図8(A),(B)では室内歩行・走行装置6の前側下部に衝撃吸収ユニット21が、中央下部に衝撃吸収ユニット22が、後側下部に衝撃吸収ユニット23が取り付けられている。また、衝撃吸収ユニット21,22,23は、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出し、これらの迫り出し部分には、ぞれぞれ弾性球25が1つ設けられている。
【0027】
図7、図8(A)に示すように、衝撃吸収ユニット22では、幅狭板24の、室内歩行・走行装置6のフレーム62下端のローラ64に対応する部位の、幅狭板24と室内歩行・走行装置6のフレーム62との間に補助材(板またはブロック)B2を介在させている。これにより衝撃吸収ユニット22の幅狭板2424の高さを衝撃吸収ユニット21,23の高さとほぼ同じにしてある。図8(B)の符号Fで示すように、衝撃の一部は迫り出し部分の弾性球14により効率よく吸収される。すなわち、本発明では、図8(B)に示すように、てこの原理により、衝撃の変位は特に迫り出し部分で大きくなり、衝撃の熱エネルギーへの変換効率が高くなる。
【0028】
図9(A),(B)は上記の衝撃吸収具の変形態様を示す説明図である。
図9(A)では室内歩行・走行装置6の6つの弾性球のうち1番目と6番目の弾性球251と256の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも大きくし、3番目と4番目の弾性球253と254の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも小さくしてある。
【0029】
図9(B)では室内歩行・走行装置6の6つの弾性球のうち1番目と6番目の弾性球251と256の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも小さくし、3番目と4番目の弾性球253と254の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも大きくしてある。
【0030】
図9(A),図9(B)では、室内歩行・走行装置6に適用される幅狭板24は、弾性球の大きさに応じて、穴の径を変えてある。
なお、衝撃吸収ユニット21,22,23の各幅狭板24にフレームの一部を収容する溝を形成することで、各幅狭板24の高さを調整することもできる。また、図9(A),図9(B)では、高さ調整具63、ローラ64を避けて幅狭板24を配置してあるが、各幅狭板24に高さ調整具63やローラ64を収容する溝を形成して、各幅狭板24を調整具63やローラ64の位置に配置するようにもできる。
【0031】
図10(A)および図11(A),(B)は、両端が室内歩行・走行装置6の両側に迫り出した衝撃吸収ユニット21と、室内歩行・走行装置6の長さ方向に配置した衝撃吸収ユニット26を使用した態様を示す斜視図および側面図,背面図である。
【0032】
衝撃吸収ユニット26は、図10(B)にも示すように、衝撃吸収ユニット21〜23と同様、幅狭板24と複数(図10(B)では5個)の弾性球25とを備え、ローラ64に対応する部位には穴Hが形成されている。また、図示はしながい、図10(B)に示した衝撃吸収ユニット26を室内歩行・走行装置6の前側に設け、後ろ側に衝撃吸収ユニット23または衝撃吸収ユニット22,23を1つまたは2つ設けることもできる。
【0033】
図11(B)の符号Fで示すように、衝撃の一部は迫り出し部分の弾性球14により効率よく吸収される。すなわち、本発明では、図11(B)に示すように、てこの原理により、衝撃の変位は特に迫り出し部分で大きくなり、衝撃の熱エネルギーへの変換効率が高くなる。
【0034】
図1から図5に示した弾性球14、図6から図11に示した弾性球25として、図12(A)に示す肉厚が比較的薄い中空の弾性球S1や、図12(B)に示す肉厚が比較的厚い中空の弾性球S2(すなわち、空気バネ)を使用できる。
また、これらの中空の弾性球S1,S2に代えて図12(C)〜(E)に示すような非中空の弾性球(本発明の合成樹脂弾性体バネ)を使用することもできる。図12(C)は肉厚が比較的厚い非中空の弾性球S3を示し、図12(D)はコアが低圧縮率の高重量球からなる2層の弾性球S4を示している。さらに、図12(E)はコアが低圧縮率の高重量球からなり、中間層の圧縮率がコアよりも低いが外層よりも高い3層の弾性球S5を示している。
【0035】
図13は、コイルバネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。図13では衝撃吸収ユニット3は、板31とコイルバネ機構32とからなる。板31は図1に示した上述した板材13または図6に示した幅狭板24に相当する。コイルバネ機構32は板31に取り付けれたコイルバネ321と、コイルバネ支持材322と、コイルバネ321の床側に取り付けられたパッド323とからなる。この衝撃吸収ユニット3は、衝撃吸収ユニット11,12や衝撃吸収ユニット21,22,23と同様な態様で使用される。
【0036】
図14は、板バネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。図14では衝撃吸収ユニット4は、板41と板バネ機構42とからなる。板41は図1に示した上述した板材13または図6に示した幅狭板24に相当する。板バネ機構42は板41に取り付けれた板バネ421と、板バネ支持材422と、板バネ421の床側に取り付けられたパッド423とからなる。この衝撃吸収ユニット4も、衝撃吸収ユニット11,12や衝撃吸収ユニット21,22,23と同様な態様で使用される。
【0037】
本発明では、図1に示した衝撃吸収ユニット11,12の何れも、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出さないように構成することもできる。この例を図16に示す。
本発明では、図6に示した衝撃吸収ユニット21,22,23の何れも、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出さないようにに構成することもできる。この例を図17に示す。
本発明では、図10(B)に示した室内歩行・走行装置6の前後方向を向く衝撃吸収ユニット26を、室内歩行・走行装置6の前側、後側に設けることもできる。この例を図17に示す。
【0038】
図18は、合成樹脂弾性体バネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。図18では衝撃吸収ユニット5は、板51と弾性ブロック52とからなる。板51は図1に示した上述した板材13または図6に示した幅狭板24に相当する。弾性ブロック52は、通常、図18に示すような直方体、または円柱であり、前述した合成ゴムや天然ゴムから作製される。この衝撃吸収ユニット5も、衝撃吸収ユニット11,12や衝撃吸収ユニット21,22,23と同様な態様で使用される。
【0039】
なお、上記した実施形態出は図示しなかったが、衝撃吸収ユニットは室内歩行・走行装置6の下部フレームに、ベルトや両面接着粘着テープ、あるいは面状ファスナーにより簡易固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】板材からなる本発明の衝撃吸収ユニットの説明図であり、(A)は底面図、(B)は側面図である。
【図2】(A)は図1の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した斜視図、(B)は他の態様で適用した斜視図である。
【図3】図1の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。
【図4】弾性球の球径が同一でない衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収ユニットへの適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの平面図である。
【図5】弾性球の取り付け高さが同一でない衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収ユニットへの適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの側面図である。
【図6】幅狭板からなる本発明の衝撃吸収ユニットの説明図であり、(A)は底面図、(B)は側面図である。
【図7】(A)は図6の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した斜視図、(B)は他の態様で適用した斜視図である。
【図8】図6の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。
【図9】図1の衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は各弾性球の球径を変化させた例を示す図、(B)は各弾性球の球径を変化させた他の例を示す図である。
【図10】両端が室内歩行・走行装置の両側に迫り出した衝撃吸収ユニットと、室内歩行・走行装置の長さ方向に配置した衝撃吸収ユニットを使用した態様を示す斜視図である。
【図11】両端が室内歩行・走行装置の両側に迫り出した衝撃吸収ユニットと、室内歩行・走行装置の長さ方向に配置した衝撃吸収ユニットを使用した態様を示す図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。
【図12】(A)は肉厚が比較的薄い中空の弾性球を示す図、(B)は肉厚が比較的厚い中空の弾性球を示す図、(C)は肉厚が比較的厚い非中空の弾性球を示す図、(D)はコアが低圧縮率の高重量球からなる2層の弾性球を示す図、(E)はコアが低圧縮率の高重量球からなり、中間層の圧縮率がコアよりも低いが外層よりも高い3層の弾性球を示す図である。
【図13】コイルバネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。
【図14】板バネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。
【図15】図1に示した衝撃吸収ユニットの何れも、室内歩行・走行装置の両側に迫り出さないように構成した例を示す図である。
【図16】図6に示した衝撃吸収ユニットの何れも、室内歩行・走行装置の両側に迫り出さないようにに構成した例を示す図である。
【図17】図10(B)に示した室内歩行・走行装置6の前後方向を向く衝撃吸収ユニットを、室内歩行・走行装置6の前側、後側に設けた例を示す図である。
【図18】弾性ブロックを用いた衝撃吸収ユニットを例示する図である。
【図19】従来技術の説明図であり、(A)はクッションマットにより衝撃を吸収する技術を示し、(B)は室内歩行・走行装置の歩行・走行部と、支持フレームとの間に衝撃を吸収するバッファを設けた技術を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
11,12,21,22,23,26,3,4、5 衝撃吸収ユニット
13 板材
14,25,251〜256,S1〜S5 弾性球
24 幅狭板
31,41,51 板
32 コイルバネ機構
42 板バネ機構
51 弾性ブロック
6 室内歩行・走行装置
61,62 フレーム
63 高さ調整具
64 ローラ
321 コイルバネ
322 コイルバネ支持材
323,423 パッド
421 板バネ
422 板バネ支持材
G1,G2
H 穴
B1,B2 補助材
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を効率よく吸収することができる衝撃吸収具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図19(A)に示すように、クッションマット82上に室内歩行・走行装置811を設置すとで、使用時における衝撃や衝撃・振動(本明細書では、単に「衝撃」と言う)を吸収する技術が知られている。また、図19(B)に示すように、室内歩行・走行装置811の歩行・走行部812と、支持フレーム813との間に衝撃を吸収するバッファ83を設けることも行なわれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、図19(A)に示す室内歩行・走行装置81では、当該装置の下部数箇所がクッションマット812に接触するに過ぎないため、使用時における衝撃が、ほとんど吸収されずに床下に伝わってしまう。
また、図19(B)に示す室内歩行・走行装置81では、バッファ83の設置箇所が限定されること、容積を多くとれないこと等の理由から、使用時における衝撃が、ほとんど吸収されずに床下に伝わってしまう。
【0004】
たとえば、室内歩行・走行装置81が集合住宅に設置されるような場合には、他の部屋(階下・階上部屋,隣部屋)に振動が伝わってしまい、騒音トラブル等の原因となる。
本発明の目的は、上記のような問題を解決するために提案されたものであって、室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を、高い効率で吸収することができる衝撃吸収具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
室内歩行・走行装置の使用時における衝撃の吸収効率は、主として衝撃吸収部材の衝撃/熱エネルギーの変換効率に依存することに着目し、振動吸収効率を高くするための工夫(振動吸収部材の個数を多くすること、振動吸収部材の大きさを大きくすること等)をすれば、衝撃を高い効率で吸収することができるとの知見に基づき本発明をなすに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、(1)〜(8)を要旨とする。
(1) 室内歩行・走行装置(あるいは、室内歩行・走行装置本体)と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の板材と、
前記各板材の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0007】
(2) 前記2以上の板材の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする(1)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0008】
(3) 前記空気バネが、エアー充填の球状体であることを特徴とする(1)または(2)に記載の衝撃吸収具。
【0009】
(4) 前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする(1)または(2)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0010】
(5) 室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の幅狭板と、
前記2以上の幅狭板の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0011】
(6) 前記2以上の幅狭板の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする(5)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0012】
(7) 前記空気バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする(5)または(6)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【0013】
(8) 前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項5または(5)または(6)に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、 振動吸収部材の個数を多くし、しかも、2以上の板材の少なくとも1つが、室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、両迫り出し部分にバネを1つ以上設けた。これにより、室内歩行・走行装置の使用時における衝撃を、高い効率で吸収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、板材からなる本発明の衝撃吸収具の説明図であり、図1(A)は底面図、図1(B)は側面図を示している。図1(A),(B)において、衝撃吸収具は、衝撃吸収ユニット11,12とからなる。
【0016】
衝撃吸収ユニット11,12は、板材13と複数(図1では12個)の弾性球14からなる。板材13は矩形をなし、硬質の木板や合板、あるいは合成樹脂ボードから構成される。弾性球は後述するように、合成ゴムや天然ゴムにより中空または非中空に構成される。弾性球14は、中空の場合には本発明の空気バネであり、非中空の場合には合成樹脂弾性体バネである。本実施形態および以下の実施形態では、厚み3cmの板材を使用し、5〜10cmの範囲の適宜径の弾性球を使用した。また、板材13に形成する弾性球取り付け用の穴は、半球状や円柱状に形成できる。球状に形成する場合の球径は板材13の径よりもやや小さくてもよいし大きくてもよい。
【0017】
なお、弾性球の素材は合成ゴムであり、当該ゴムには、ブチルゴム(IIR)や、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)、クロロスルフォン化ゴム(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、アクリルゴム(ACM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、フッ素ゴム(FKM)等の非ジエン系ゴムを使用することができる。
【0018】
図2の斜視図、図3(A),(B)の側面図および背面図により、衝撃吸収ユニット11,12を室内歩行・走行装置6に適用した例を示す。図2,図3(A),(B)では室内歩行・走行装置6の前側下部に衝撃吸収ユニット11が、後側下部に衝撃吸収ユニット12が取り付けられている。また、衝撃吸収ユニット11,12は、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出し、これらの迫り出し部分には、ぞれぞれ弾性球14が3つ設けられている。図3(B)の符号Fで示すように、衝撃の一部は迫り出し部分の弾性球14により効率よく吸収される。すなわち、本発明では、図3(B)に示すように、てこの原理により、衝撃の変位は特に迫り出し部分で大きくなり、衝撃の熱エネルギーへの変換効率が高くなる。
図2、図3(A)に示すように、衝撃吸収ユニット11では、板材13の、室内歩行・走行装置6のフレーム61下端の高さ調整具63に対応する部位に溝G1を設けてある。この溝G1内に高さ調整具63を収容することで板材13の傾斜を抑えている(ほぼ、水平に保っている)。
【0019】
また、図2、図3(A)に示すように、衝撃吸収ユニット12では、板材13の、室内歩行・走行装置6のフレーム62下端のローラ64に対応する部位に溝G2を設け、この溝G2内に高さローラ64を収容するとともに、板材13と室内歩行・走行装置6のフレーム62との間に補助材(板またはブロック)B1を介在させている。これにより衝撃吸収ユニット12の板材13の傾斜を抑えている(ほぼ、水平に保っている)。
【0020】
図4は弾性球の球径が同一でない衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収具への適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの平面図である。また、図5は衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収具への適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの側面図である。
【0021】
図4(A),図5(A)では、室内歩行・走行装置6の高さ調整具63およびローラ64を取り除き、室内歩行・走行装置6のフレーム61の下部の大部分が衝撃吸収ユニット11の板材13に接触し、フレーム62の下部の大部分が衝撃吸収ユニット12の板材13に接触するように構成してある。フレーム61,フレーム62は水平ではなくなる。
【0022】
図4(B)に示すように、室内歩行・走行装置6に適用される図4(A)の衝撃吸収ユニット11は、弾性球取り付け位置に応じて、弾性球14の球径を変えてある。これにより、衝撃吸収ユニット11が傾斜していても衝撃吸収効果が低減されることはない。
【0023】
図5(B)に示すように、室内歩行・走行装置6に適用される図5(A)の衝撃吸収ユニット11は、弾性球取り付け位置に応じて、同一球径の弾性球14の取り付け深さを変えてある。これにより、衝撃吸収ユニット11が傾斜していても衝撃吸収効果が低減されることはない。
【0024】
なお、衝撃吸収ユニット11,12の各板材13に溝を形成し、この溝に高さ調整具63およびローラ64を完全に収容することで、室内歩行・走行装置6のフレーム62の下部の大部分が衝撃吸収ユニット11の板材13に接触し、フレーム62の下部の大部分が衝撃吸収ユニット12の板材13に接触するように構成してもよい。
【0025】
図6は、幅狭板からなる本発明の衝撃吸収具を構成する衝撃吸収ユニットの説明図であり、図6(A)は衝撃吸収ユニットの底面図、図6(B)は同じく側面図を示している。図6(A),(B)において、衝撃吸収ユニット21,22,23は、幅狭板24と複数(図4では6個)の弾性球25からなる。幅狭板24は硬質の木板や合板、あるいは合成樹脂ボードから構成され、両端は衝撃吸収ユニット2から迫り出す長さに形成されている。弾性球25は、すでに説明した弾性球14と同じであり、幅狭板24に形成する穴の形状も、すでに説明した板材13に形成される穴の形状と同じである。
【0026】
図7の斜視図、図8(A),(B)の側面図および背面図により、衝撃吸収ユニット21,22,23を室内歩行・走行装置6に適用した例を示す。図7,図8(A),(B)では室内歩行・走行装置6の前側下部に衝撃吸収ユニット21が、中央下部に衝撃吸収ユニット22が、後側下部に衝撃吸収ユニット23が取り付けられている。また、衝撃吸収ユニット21,22,23は、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出し、これらの迫り出し部分には、ぞれぞれ弾性球25が1つ設けられている。
【0027】
図7、図8(A)に示すように、衝撃吸収ユニット22では、幅狭板24の、室内歩行・走行装置6のフレーム62下端のローラ64に対応する部位の、幅狭板24と室内歩行・走行装置6のフレーム62との間に補助材(板またはブロック)B2を介在させている。これにより衝撃吸収ユニット22の幅狭板2424の高さを衝撃吸収ユニット21,23の高さとほぼ同じにしてある。図8(B)の符号Fで示すように、衝撃の一部は迫り出し部分の弾性球14により効率よく吸収される。すなわち、本発明では、図8(B)に示すように、てこの原理により、衝撃の変位は特に迫り出し部分で大きくなり、衝撃の熱エネルギーへの変換効率が高くなる。
【0028】
図9(A),(B)は上記の衝撃吸収具の変形態様を示す説明図である。
図9(A)では室内歩行・走行装置6の6つの弾性球のうち1番目と6番目の弾性球251と256の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも大きくし、3番目と4番目の弾性球253と254の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも小さくしてある。
【0029】
図9(B)では室内歩行・走行装置6の6つの弾性球のうち1番目と6番目の弾性球251と256の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも小さくし、3番目と4番目の弾性球253と254の球径を、2番目と5番面の弾性球252,255の球径よりも大きくしてある。
【0030】
図9(A),図9(B)では、室内歩行・走行装置6に適用される幅狭板24は、弾性球の大きさに応じて、穴の径を変えてある。
なお、衝撃吸収ユニット21,22,23の各幅狭板24にフレームの一部を収容する溝を形成することで、各幅狭板24の高さを調整することもできる。また、図9(A),図9(B)では、高さ調整具63、ローラ64を避けて幅狭板24を配置してあるが、各幅狭板24に高さ調整具63やローラ64を収容する溝を形成して、各幅狭板24を調整具63やローラ64の位置に配置するようにもできる。
【0031】
図10(A)および図11(A),(B)は、両端が室内歩行・走行装置6の両側に迫り出した衝撃吸収ユニット21と、室内歩行・走行装置6の長さ方向に配置した衝撃吸収ユニット26を使用した態様を示す斜視図および側面図,背面図である。
【0032】
衝撃吸収ユニット26は、図10(B)にも示すように、衝撃吸収ユニット21〜23と同様、幅狭板24と複数(図10(B)では5個)の弾性球25とを備え、ローラ64に対応する部位には穴Hが形成されている。また、図示はしながい、図10(B)に示した衝撃吸収ユニット26を室内歩行・走行装置6の前側に設け、後ろ側に衝撃吸収ユニット23または衝撃吸収ユニット22,23を1つまたは2つ設けることもできる。
【0033】
図11(B)の符号Fで示すように、衝撃の一部は迫り出し部分の弾性球14により効率よく吸収される。すなわち、本発明では、図11(B)に示すように、てこの原理により、衝撃の変位は特に迫り出し部分で大きくなり、衝撃の熱エネルギーへの変換効率が高くなる。
【0034】
図1から図5に示した弾性球14、図6から図11に示した弾性球25として、図12(A)に示す肉厚が比較的薄い中空の弾性球S1や、図12(B)に示す肉厚が比較的厚い中空の弾性球S2(すなわち、空気バネ)を使用できる。
また、これらの中空の弾性球S1,S2に代えて図12(C)〜(E)に示すような非中空の弾性球(本発明の合成樹脂弾性体バネ)を使用することもできる。図12(C)は肉厚が比較的厚い非中空の弾性球S3を示し、図12(D)はコアが低圧縮率の高重量球からなる2層の弾性球S4を示している。さらに、図12(E)はコアが低圧縮率の高重量球からなり、中間層の圧縮率がコアよりも低いが外層よりも高い3層の弾性球S5を示している。
【0035】
図13は、コイルバネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。図13では衝撃吸収ユニット3は、板31とコイルバネ機構32とからなる。板31は図1に示した上述した板材13または図6に示した幅狭板24に相当する。コイルバネ機構32は板31に取り付けれたコイルバネ321と、コイルバネ支持材322と、コイルバネ321の床側に取り付けられたパッド323とからなる。この衝撃吸収ユニット3は、衝撃吸収ユニット11,12や衝撃吸収ユニット21,22,23と同様な態様で使用される。
【0036】
図14は、板バネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。図14では衝撃吸収ユニット4は、板41と板バネ機構42とからなる。板41は図1に示した上述した板材13または図6に示した幅狭板24に相当する。板バネ機構42は板41に取り付けれた板バネ421と、板バネ支持材422と、板バネ421の床側に取り付けられたパッド423とからなる。この衝撃吸収ユニット4も、衝撃吸収ユニット11,12や衝撃吸収ユニット21,22,23と同様な態様で使用される。
【0037】
本発明では、図1に示した衝撃吸収ユニット11,12の何れも、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出さないように構成することもできる。この例を図16に示す。
本発明では、図6に示した衝撃吸収ユニット21,22,23の何れも、室内歩行・走行装置6の両側に迫り出さないようにに構成することもできる。この例を図17に示す。
本発明では、図10(B)に示した室内歩行・走行装置6の前後方向を向く衝撃吸収ユニット26を、室内歩行・走行装置6の前側、後側に設けることもできる。この例を図17に示す。
【0038】
図18は、合成樹脂弾性体バネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。図18では衝撃吸収ユニット5は、板51と弾性ブロック52とからなる。板51は図1に示した上述した板材13または図6に示した幅狭板24に相当する。弾性ブロック52は、通常、図18に示すような直方体、または円柱であり、前述した合成ゴムや天然ゴムから作製される。この衝撃吸収ユニット5も、衝撃吸収ユニット11,12や衝撃吸収ユニット21,22,23と同様な態様で使用される。
【0039】
なお、上記した実施形態出は図示しなかったが、衝撃吸収ユニットは室内歩行・走行装置6の下部フレームに、ベルトや両面接着粘着テープ、あるいは面状ファスナーにより簡易固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】板材からなる本発明の衝撃吸収ユニットの説明図であり、(A)は底面図、(B)は側面図である。
【図2】(A)は図1の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した斜視図、(B)は他の態様で適用した斜視図である。
【図3】図1の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。
【図4】弾性球の球径が同一でない衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収ユニットへの適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの平面図である。
【図5】弾性球の取り付け高さが同一でない衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は衝撃吸収ユニットへの適用状態を示す側面図、(B)は衝撃吸収ユニットの側面図である。
【図6】幅狭板からなる本発明の衝撃吸収ユニットの説明図であり、(A)は底面図、(B)は側面図である。
【図7】(A)は図6の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した斜視図、(B)は他の態様で適用した斜視図である。
【図8】図6の衝撃吸収ユニットを室内歩行・走行装置に適用した図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。
【図9】図1の衝撃吸収ユニットの変形態様を示す説明図であり、(A)は各弾性球の球径を変化させた例を示す図、(B)は各弾性球の球径を変化させた他の例を示す図である。
【図10】両端が室内歩行・走行装置の両側に迫り出した衝撃吸収ユニットと、室内歩行・走行装置の長さ方向に配置した衝撃吸収ユニットを使用した態様を示す斜視図である。
【図11】両端が室内歩行・走行装置の両側に迫り出した衝撃吸収ユニットと、室内歩行・走行装置の長さ方向に配置した衝撃吸収ユニットを使用した態様を示す図であり、(A)は側面図、(B)は背面図である。
【図12】(A)は肉厚が比較的薄い中空の弾性球を示す図、(B)は肉厚が比較的厚い中空の弾性球を示す図、(C)は肉厚が比較的厚い非中空の弾性球を示す図、(D)はコアが低圧縮率の高重量球からなる2層の弾性球を示す図、(E)はコアが低圧縮率の高重量球からなり、中間層の圧縮率がコアよりも低いが外層よりも高い3層の弾性球を示す図である。
【図13】コイルバネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。
【図14】板バネを用いた衝撃吸収ユニットを示す説明図である。
【図15】図1に示した衝撃吸収ユニットの何れも、室内歩行・走行装置の両側に迫り出さないように構成した例を示す図である。
【図16】図6に示した衝撃吸収ユニットの何れも、室内歩行・走行装置の両側に迫り出さないようにに構成した例を示す図である。
【図17】図10(B)に示した室内歩行・走行装置6の前後方向を向く衝撃吸収ユニットを、室内歩行・走行装置6の前側、後側に設けた例を示す図である。
【図18】弾性ブロックを用いた衝撃吸収ユニットを例示する図である。
【図19】従来技術の説明図であり、(A)はクッションマットにより衝撃を吸収する技術を示し、(B)は室内歩行・走行装置の歩行・走行部と、支持フレームとの間に衝撃を吸収するバッファを設けた技術を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
11,12,21,22,23,26,3,4、5 衝撃吸収ユニット
13 板材
14,25,251〜256,S1〜S5 弾性球
24 幅狭板
31,41,51 板
32 コイルバネ機構
42 板バネ機構
51 弾性ブロック
6 室内歩行・走行装置
61,62 フレーム
63 高さ調整具
64 ローラ
321 コイルバネ
322 コイルバネ支持材
323,423 パッド
421 板バネ
422 板バネ支持材
G1,G2
H 穴
B1,B2 補助材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の板材と、
前記各板材の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項2】
前記2以上の板材の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする請求項1に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項3】
前記空気バネが、エアー充填の球状体であることを特徴とする請求項1または2に記載の衝撃吸収具。
【請求項4】
前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項1または2に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項5】
室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の幅狭板と、
前記2以上の幅狭板の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項6】
前記2以上の幅狭板の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする請求項5に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項7】
前記空気バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項5または6に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項8】
前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項5または6に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項1】
室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の板材と、
前記各板材の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項2】
前記2以上の板材の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする請求項1に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項3】
前記空気バネが、エアー充填の球状体であることを特徴とする請求項1または2に記載の衝撃吸収具。
【請求項4】
前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項1または2に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項5】
室内歩行・走行装置と床との間に設けられ、前記室内歩行・走行装置から生じる衝撃を吸収する室内歩行・走行装置用衝撃吸収具であって、
2以上の幅狭板と、
前記2以上の幅狭板の下面に設けられた、複数の空気バネ、複数の非中空の合成樹脂弾性体バネ、複数のコイルバネ、複数の板バネまたはこれらの組み合わせと、
からなることを特徴とする室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項6】
前記2以上の幅狭板の少なくとも1つが、前記室内歩行・走行装置の両側に迫り出し、前記両迫り出し部分には、ぞれぞれ前記空気バネ、前記コイルバネ、または前記板バネが1つ以上設けられていることを特徴とする請求項5に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項7】
前記空気バネが、エアー充填の直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項5または6に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【請求項8】
前記非中空の合成樹脂弾性体バネが、直径5cmから10cmの球状体であることを特徴とする請求項5または6に記載の室内歩行・走行装置用衝撃吸収具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−68881(P2010−68881A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237215(P2008−237215)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(508240007)合資会社 江戸建工匠 (2)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(508240007)合資会社 江戸建工匠 (2)
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