室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法、ケーブル装置及び端末機
本発明は、室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法、ケーブル装置及び端末機に関する。この方法では、リンクアンテナを設置する領域内でリンクアンテナの指向性を用いて最大Ec/Ioが測定される位置を選定する。この選定された位置にリンクアンテナが設置される。リンクアンテナが指向する対象方向の中でリンクアンテナの指向性を用いて測定されたEc/Ioが最大となる方向を指向方向に固定する。この時、リンクアンテナの指向性を用いたEc/Io測定はリンクアンテナに接続ケーブルを介して接続された移動通信局によって行われる。したがって、リンクアンテナを最適な位置及び最適な方向に設置することができる。また、これによりビル内でのEc/Ioが大幅に改善される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は室内RF中継器のリンクアンテナに関し、具体的には、室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定する方法、この時に使用されるケーブル装置及び端末機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、移動通信システムにおける基地局で発生する電波は大型ビルの内部、山や丘の後方、トンネルや地下鉄などの地域まで到達することが困難であるため、このような地域は移動通信不通地域になる可能性がある。したがって、基地局の位置や地形などの問題でブランケット・エリアが存在する。このようなブランケット・エリアを解消するための方案として、微弱な電波によってブランケット・エリアをカバーすることができる安価な中継器が現在使用されている。特に、室内RF中継器はビル内でのブランケット・エリアを解消するためのもので、添付した図1に示されているように、ドナーユニット5をビル3の外部、特に屋上などに設置し、このドナーユニット5に同軸ケーブル7を介して接続されたリモートユニット9をビル3内に設けて、ビル内でも移動通信サービスを提供することが可能となる。この時、ドナーユニット5が基地局1から又は基地局1へ電波信号を送受信することによってドナーユニット5とリモートユニット9が室内RF中継器を形成する。
【0003】
ここで、室内RF中継器において、基地局1側とのRF信号の送受信を可能にするRFアンテナはリンクアンテナと呼ばれ、一般的に八木アンテナが使用されている。この八木アンテナは、日本人である八木と宇田が共同で発明したアンテナで、最近最も多く使用されている指向性ビームアンテナである。このように、室内RF中継器で使用されるリンクアンテナが指向性を有するアンテナであるので、リンクアンテナの方向は移動通信サービスの効率に直接的に作用する重要な役割を占める。なお、リンクアンテナとしては、八木アンテナだけでなくパッチアンテナ、セクタ型アンテナ及び皿形アンテナを使用することができる。
【0004】
一方、一般の移動通信端末機は、受信信号強度表示(RSSI)及びチップ当たりの電力とインターフェイスノイズとの比を示すEc/Io(Energy per Chip over Interface noise)を含む多様な端末機状態を使用者が特定モードで分かるように表示する。
【0005】
したがって、従来室内RF中継器を設置する場合、設置者はビルの屋上にリンクアンテナを設けるための位置を決定する時に前記端末機上に表示されるEc/Io情報を利用することができる。
【0006】
すなわち、リンクアンテナの設置者は、ビルの屋上で、移動通信サービスを提供することが可能な端末機上に表示されるRSSIやEc/Ioなどの情報を見ながらリンクアンテナを設ける位置を選定する。
【0007】
設置者はリンクアンテナを設置し、ビル内に設けられたリモートユニット9に接続された同軸ケーブル7を給送ケーブルに接続し、その後室内RF中継器を設置する。
【0008】
次に、ビル内の他の設置者は、リモートユニット9を介して移動通信サービスを受けるための端末機上に表示されるEc/Ioを確認しながら、ビル外部の設置者と通話してリンクアンテナの最適な方向を選定する。
【0009】
上記のようなプロセスは、従来技術において室内RF中継器のリンクアンテナを設置する最適の方法であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、リンクアンテナが設置されるビルの外部、すなわち、屋上には複数のセクタ(すなわち、擬似ノイズ(Psuedo Noise(PN)))から送信される信号群が存在するので、リンクアンテナを選定するための位置を選定する時に全方向性アンテナを備える移動通信端末機で測定された情報(すなわち、Ec/Io)を用いて最適な位置を選定することができないという問題がある。すなわち、リンクアンテナのRFパターンとは異なる全方向性アンテナを備える一般移動通信端末機を使用して位置が選定されるために、このような問題が生じる。
【0011】
また、最適ではない位置にリンクアンテナを設置した後又は偶然に最適な位置にリンクアンテナを設置した後に、ビル内部の他の設置者と通話することにより手作業でリンクアンテナの方向を選定しなければならないため、リンクアンテナの設置を完了するのに相当な時間がかかるだけでなく、少なくとも2人の設置者が必要であるためにリンクアンテナの設置費用やメンテナンス費用が増大するという問題が生じる。
【0012】
尚、本背景技術で開示された上記情報は本発明の背景技術の理解を促すのみであり、当業者によって知られた公知技術を形成しない情報を含み得る。
【0013】
本発明は、ビルの最適の位置及びその位置において最適の方向でリンクアンテナを設置するのに有利な室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法を提供する。
【0014】
また、本発明は、ビルの最適の位置及びその位置において最適の方向でリンクアンテナを設置するのに使用されるケーブル装置を提供する。
【0015】
また、本発明は、リンクアンテナを設置するのに使用される端末機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様において、室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機における前記リンクアンテナの設置位置選定方法は、a)前記リンクアンテナを設置する対象領域内の所定位置で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、b)前記対象領域内の他の位置に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された前記通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、c)前記通信状態値が最大となる位置を前記リンクアンテナが設置される位置に選定する段階とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明の他の態様において、リンクアンテナに接続される端末機で室内RF中継器のリンクアンテナの方向を選定する方法は、室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機で前記リンクアンテナの指向方向を選定する方法であって、a)前記リンクアンテナが指向する対象方向内における所定方向で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、b)前記対象方向内の他の方向に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、c)前記通信状態値が最大となる方向を前記リンクアンテナが指向する方向に選定する段階とを有することを特徴とする。
【0018】
また、前記a)段階における前記リンクアンテナの指向性を用いた通信状態値測定は、前記リンクアンテナに所定の接続ケーブルを介して接続された端末機によって行われることを特徴とする。
【0019】
本発明の他の態様において、ケーブル装置は、室内RF中継器のリンクアンテナの伝送部に接続可能なN-タイプコネクタと、前記リンクアンテナを介して移動通信トラフィックを発生させる端末機とのRF送受信を可能にするRFポートに接続可能なRFジャックと、前記N-タイプコネクタと前記RFジャックの間に接続されるRFケーブルとを備え、前記端末機は、前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値の測定を可能とするために前記リンクアンテナと前記端末機の間にRF信号を送信することを特徴とする。
【0020】
本発明の他の態様において、室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するために使用される端末機において、前記リンクアンテナの設置位置を選定するための使用者の命令を受けて送信するキーパッドと、前記端末機の状態や性能を示す通信状態値を表示するディスプレイ部と、前記リンクアンテナと前記端末機の間で無線信号送信が可能となるように前記リンクアンテナとの接続が可能なリンクアンテナ接続部と、前記リンクアンテナ接続部を介して前記リンクアンテナとの無線信号送受信を行う無線送受信部と、前記キーパッドを介して使用者の命令が入力されるときに、前記無線送受信部と前記リンクアンテナ接続部を介して接続された前記リンクアンテナを介して前記端末機の通信状態値を測定する制御部を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、当業者が実施する場合に本発明の思想や技術的範囲を逸脱しない限り様々な手段で変更することが可能である。本発明の実施の形態を明確にするために、本発明の説明上不必要な部分は省略し、同一の部分については同一図面符号を付す。
【0022】
多くの基地局で発生した複数の信号は、ビルの外部、すなわち屋上に同時に到達するため、図2に示すようなマルチPN流入によってPN汚染(Pollution)地域に該当する。
【0023】
全方向性アンテナを備える端末機によって測定されるEc/Ioは周辺のセクタによる影響が大きいので、周辺セクタによる影響が部分的に遮断される指向性リンクアンテナを使用してEc/Ioを測定するためには別途の測定方法が必要とされる。
【0024】
したがって、本願発明では、図3に示す装置を用いてリンクアンテナを設置する位置を選定する。ここで、リンクアンテナを設置する位置を選定することには、対象領域の中でリンクアンテナを設置する特定位置を選定することと、該特定位置にリンクアンテナを設置した後にリンクアンテナが指向する特定方向を選定することが含まれる。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される装置を示す図である。
【0026】
図3に示すように、本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される装置は、リンクアンテナ100、移動通信局200及び接続ケーブル300を備える。
【0027】
リンクアンテナ100は室内RF中継器の一部であり、ビルの外部、例えば屋上などに設置されるアンテナである。リンクアンテナ100は、ビル内部のリモートユニット(図示せず)と同軸ケーブルを介して接続される伝送部110を有する。
【0028】
移動通信局200は、Ec/Io及びRSSIを測定して表示するものであり、所定の装置とのRF信号通信のためのRFポート210を有する。
【0029】
接続ケーブル300は、リンクアンテナ100の伝送部110及び移動通信局200のRFポート210に接続されており、リンクアンテナ100が移動通信局200の信号送受信アンテナとして動作するようにRF信号伝送路として機能する。
【0030】
リンクアンテナ100としては八木アンテナが使用され、図4は八木アンテナ100と移動通信局200を接続ケーブル300で接続して本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定する実例を示す。尚、リンクアンテナ100としてパッチアンテナ、セクタ型アンテナ及び皿形アンテナを含む様々なアンテナを使用することができる。
【0031】
ここで、八木アンテナは一般的な八木アンテナであってもよく、八木アンテナの後方からの他のPNの妨害を防止するための反射板と、八木アンテナを上下方向のみならず左右方向にも制御するチルト機能とを更に有するものであってもよい。
【0032】
接続ケーブル300は、図5に示すように、リンクアンテナ100の伝送部110に接続されるN-タイプコネクタ310と、移動通信局200のRFポート210に接続されるRFジャック320と、N-タイプコネクタ310とRFジャック320との間に接続されてリンクアンテナ100と移動通信局200との間にRF信号を送信するRFケーブル330と、RFケーブル330のうちのN-タイプコネクタ310及びRFジャック320にそれぞれ接続される部分を保護するための保護チューブ340,350を有する。
【0033】
ここで、保護チューブ340,350としては、RFケーブル330の熱収縮によって発生する問題を防止するための熱収縮チューブが使用される。
【0034】
また、保護チューブ340,350の長さは約2±0.2cmであるのが好ましく、RFケーブル330の長さは約70cm程度であるのが好ましい。
【0035】
以下、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナを設置するための位置及び方向を選定する方法について説明する。
【0036】
まず、図6を参照して、室内RF中継器のリンクアンテナを設置するための位置を選定する方法について説明する。
【0037】
リンクアンテナ100を設置するための最適な位置を検出するべく、図3に示すように測定装置が組み立てられて準備される(S100)。すなわち、リンクアンテナ100の伝送部110に接続ケーブル300のN-タイプコネクタ310が接続され、測定装置を制御するべく移動通信局200のRFポート210に接続ケーブル300のRFジャック320が接続されて、プロセスの準備が行われる。
【0038】
次に、リンクアンテナ100が設置される対象領域、例えばビルの屋上などの1つの場所で上記S100で準備された測定装置が使用され、当該場所でのEc/Ioが測定される(S110)。この時、Ec/Ioはリンクアンテナ100に接続された移動通信局200によって測定され、このEc/Ioは指向性アンテナであるリンクアンテナ100を介して測定されるので、従来の全方向性アンテナを介して測定されたEc/Ioとは異なり、測定されるEc/Ioの精度が非常に高くなる。
【0039】
次に、測定されたEc/Ioが最適のEc/Ioになるまで設置対象領域の所々に移動通信局を移動しながら、Ec/Ioを継続して測定する(S120,S130)。ここで、最適のEc/Ioとは、測定されたEc/Io値が最大値を有することを意味する。
【0040】
もし、測定されたEc/Ioが多様な場所で測定されたものの中で最適のEc/Ioである場合には、当該場所がリンクアンテナ100を設置する位置に選定されて(S140)、当該位置にリンクアンテナが設置される(S150)。
【0041】
このように、本発明の実施の形態における室内RF中継器の設置位置選定方法によると、リンクアンテナ100を介して測定されるEc/Ioが使用されてその設置位置が選定されるので、最適な効率を得ることができる。
【0042】
次に、図7を参照して、室内RF中継器のリンクアンテナが指向する方向を選定する方法について説明する。
【0043】
前記過程を経て最適な位置に設置されたリンクアンテナ100が指向する最適な方向を探すために、図3に示すように測定装置が組み立てられて準備される(S200)。すなわち、リンクアンテナ100の伝送部110に接続ケーブル300のN-タイプコネクタ310が接続され、移動通信局200のRFポート210に接続ケーブル300のRFジャック320が接続される。
【0044】
次に、リンクアンテナ100が設置された状態で、所定方向S100における測定装置が使用されて当該方向でのEc/Ioが測定される(S210)。この時、Ec/Ioはリンクアンテナ100に接続された移動通信局200によって測定され、測定されるEc/Ioは指向性であるリンクアンテナ100を介して測定されるので、従来全方向性アンテナを介して測定されたEc/Ioとは異なり、測定されるEc/Ioの精度が非常に高くなる。
【0045】
次に、測定されたEc/Ioが最適のEc/Ioになるまで、設置されたリンクアンテナ100が指向する方向を水平又は垂直に移動しながらEc/Ioが連続的に測定される(S220,S230)。
【0046】
測定されたEc/Ioが、多数の方向で測定されたものの中で最適なEc/Ioである場合には、当該方向がリンクアンテナ100が指向する方向に選定され(S240)、リンクアンテナ100が当該方向に固定して設置される(S250)。ここで、最適のEc/Ioとは、測定されたEc/Io値が最大値を有することを示す。
【0047】
このように、室内RF中継器の指向方向選定方法によると、実際に使用されるリンクアンテナ100を介して測定されるEc/Ioが使用され、その指向方向が選定されることで最適の効率を得ることができる。
【0048】
上記において、図6及び図7を参照して室内RF中継器のリンクアンテナ100の設置位置及び方向を選定するプロセスを説明したが、これらのプロセスを個別に行う以外に、連続的に行うこともできる。すなわち、図6にしたがってリンクアンテナ100を設置する最適な位置が選定されて当該リンクアンテナ100が設置される間、リンクアンテナ100に接続ケーブル300を介して接続された移動通信局200を継続して接続し、リンクアンテナ100が設置された後に図7に示すS210から開始してリンクアンテナ100が指向する最適な方向が選定されるプロセスを行ってもよい。
【0049】
このように、本発明の実施の形態に係る室内RF中継器のリンクアンテナ100の設置位置及び指向方向を選定する方法によると、リンクアンテナ100を介して測定されるEc/Ioが使用されてリンクアンテナ100を設置する最適な位置とその位置でリンクアンテナ100が指向されるべき最適な方向とが選定されることによって、リンクアンテナ100を介して送受信される基地局とのRF信号が最適な状態で伝達され、該信号がビル内の使用者の移動通信端末機に対してビル内のリモートユニットを介して移動通信サービスが提供されることで最適なサービスを提供することができる。
【0050】
以下、本発明の実施の形態に係る室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置及び方向選定方法によって実際の地域でリンクアンテナを設置して測定した結果について説明する。
【0051】
実際の測定では、ソウル市江南区にある10箇所に室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置及び方向を選定してリンクアンテナを設置し、本発明の実施の形態によってビル内で移動通信端末機を介して実データを測定した(改善後測定)。なお、各10箇所で本発明の実施の形態によってリンクアンテナを設置する前に、既に設置された従来のリンクアンテナによって移動通信端末機を介してサービスされる以前のデータも実際に測定した(改善前測定)。
【0052】
図8及び図9は、10箇所のうちの1つである江南センタービルで周辺の使用者が最も少ない時間帯に関する測定結果を示すグラフであり、図8は改善前の測定結果グラフ、図9は改善後の測定結果グラフである。
【0053】
図8及び図9の結果から分かるように、測定場所での改善前のEc/Ioは約-8.8dBであったが、同一場所での改善後のEc/Ioは約-3.8dBであり、Ec/Ioが5dB程度改善された。すなわち、使用者への移動通信サービスの質が向上したことが分かった。
【0054】
図10及び図11は、図8及び図9と同一場所である江南センタービルで全時間帯に関する実測定の結果を示すグラフであり、図10は改善前の測定結果グラフ、図11は改善後の測定結果グラフである。
【0055】
図10及び図11の結果から分かるように、測定場所での改善前のEc/Ioは約-9.9dBであったが、同一場所での改善後のEc/Ioは約-5.1dBであり、Ec/Ioが4.8dB改善された。すなわち、使用者への移動通信サービスの質が向上し、また最閑時に比べても相対的に更に向上したことが分かった。
【0056】
図12は、本発明の実施の形態によって測定が行われた10箇所での最閑時及び全時間帯に関する改善前の測定データと改善後の測定データとの比較結果を示す図である。
【0057】
図12から分かるように、この改善によって最閑時に関して最小2.5dBから最大4.9dBまでの範囲となり、本発明の実施の形態によって大きな効果が得られた。
【0058】
また、図12から分かるように、この改善によって全時間帯に関して最小1.7dBから最大5.4dBまでの範囲となり、同様にその効果が顕著であった。
【0059】
上記では接続ケーブル300を介してリンクアンテナ100に接続された移動通信局200を使用して測定されるEc/Ioを用いて最適な位置及び方向を選定することを説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限られない。例えば、移動通信局200では、Ec/Ioだけでなく移動通信局200の送信電力を示すTx_pwr(Transmission Power)や移動通信局200の送信調節値を示すTx_adj(Transmission Adjust)も測定可能であり、このように測定されたTx_pwrやTx_adjが最適である値を有する位置や方向でも本発明の実施の形態による効果が得られる。したがって、接続ケーブル300を介してリンクアンテナ100に接続された移動通信局200を用いて測定されるEc/Io、Tx_pwr及びTx_ajs、すなわち、移動通信局200の状態又は性能を示す最適な値を有する位置と方向を用いて、リンクアンテナ100の設置位置と方向を選定することができる。
【0060】
また、前記ではリンクアンテナ100に接続ケーブル300を介して接続された移動通信局200を用いてEc/Ioを測定することを説明したが、これに限定されず、クアルコムチップ、エリックソンチップ、サイリクスチップを有する端末機にも本発明が適用可能であることは当業者が容易に理解し得る。
【0061】
したがって、移動通信局200を用いてリンクアンテナ100を設置する以外に、上記のモデムチップが搭載されている専用端末機を用いてリンクアンテナ100を設置する位置を選定することができる。
【0062】
以下、一般的な移動通信局200とは異なる、本発明の実施の形態に係るリンクアンテナを設置する位置を選定する方法で用いられる専用端末機について説明する。
【0063】
本発明の実施の形態に係る専用端末機は、リンクアンテナの設置位置を選定するように特定地点で専用端末機の状態又は性能を示す値を測定して表示するための機能を備えればよいので、移動通信局200での構成に比べて簡素化できる。すなわち、移動通信局200で使用されるマルチメディア機能、カメラ機能、MP3機能などの付加サービス機能が必要でなくなるので、上記機能のための構成をなくすことができる。
【0064】
図13は、本発明の実施の形態に係るリンクアンテナ設置位置を選定するための専用端末機400を示すブロック図である。
【0065】
図13に示すように、本発明の実施の形態に係る専用端末機400は、制御部410、専用キーパッド420、ディスプレイ430、メモリ440、リンクアンテナ接続部450及び無線送受信部460を含む。
【0066】
まず、制御部410は、専用端末機400が直接又は特定ケーブルを介してリンクアンテナ100に接続されてリンクアンテナ100の設置位置を選定するのに使用される各種の状態又は性能を示す値を測定する機能を制御する。
【0067】
専用キーパッド420は使用者の命令を受信して制御部410に送信する。この専用キーパッド420の構成は移動通信局200に備えられたキーパッドの構成と異なる。すなわち、専用端末機400はリンクアンテナ100の設置位置を選定するのに使用されるため、移動通信局200とは異なり、音声通話機能、データ通信機能、文字メッセージ送受信機能などの多様な付加機能を必要とせず、専用キーパッド420は上記機能を提供するための数字キー、文字キー及び他のキーを有していなくてもよい。
【0068】
本発明の実施の形態に係る専用キーパッド420は、リンクアンテナ100を介して専用端末機の状態又は性能を示す値を測定するためのキーを有する。例えば、専用端末機400のキーは、非スロットモードでEc/Io、RSSIなどを有してリンクアンテナの設置位置と指向方向を初期検索できるようにするためのスキャンモードキーと、トラフィック状態でマルチPN、Ec/Io、Tx_adj及びRSSIを用いてリンクアンテナの設置位置と方向を詳細に検索できるようにするための確定モードキーとを有する。
【0069】
ディスプレイ430は、制御部410の制御によって専用端末機400の動作を制御するための情報を表示し、また、リンクアンテナ100の設置位置や方向などを選定するために測定される値を表示する。このようなディスプレイ430としては、移動通信局200に設けられたディスプレイを適用可能である。
【0070】
メモリ440は、制御部410が専用端末機400の動作を制御するためのプログラムを格納し、またリンクアンテナ100の設置位置や指向性を選定するために測定される値を格納する。
【0071】
リンクアンテナ接続部450は、専用端末機400がリンクアンテナ100に接続できるようにケーブルやコネクタを接続する接続手段である。このリンクアンテナ接続部450はリンクアンテナ100の伝送部110に直接又はケーブルを介して接続され、好ましくはケーブル介して接続される。
【0072】
図3を参照すると、移動通信局200ではリンクアンテナ100がRFポート210を介して接続されるが、このようなRFポート210は移動通信局200に対するテスト、特に故障によるメンテナンスのためのテストをするために設けられているため、リンクアンテナ100を設置するために頻繁に使用される場合には摩耗などが激しく長い期間使用できない。したがって、専用端末機400に具備されるリンクアンテナ接続部450は、リンクアンテナ100との頻繁な接続にも耐えるように堅固なコネクタとして構成されなければならない。このために、本発明の実施の形態ではリンクアンテナ接続部450としてSMAコネクタを使用し、例えば、SMAコネクタとして内部型雌端子を使用する。
【0073】
無線送受信部460は制御部410から送信されるデータを移動通信信号に変換してリンクアンテナ接続部450を介して送信し、また、リンクアンテナ接続部450からの移動通信信号を受信し、該信号を制御部410が処理できるデータに変換して制御部410に送信する。
【0074】
一方、専用端末機400のリンクアンテナ接続部450が移動通信局200のRFポート210と異なるので、図5を参照して説明した接続ケーブル300を介して専用端末機400とリンクアンテナ100を接続することはできない。したがって、接続ケーブル300で移動通信局200のRFポート210に接続される部分が専用端末機400のリンクアンテナ接続部450に接続されるように変更されなければならない。例えば、リンクアンテナ接続部450がSMA雌端子として形成される場合、接続ケーブル300の対応する部分が同一規格のSMA雄端子として形成されると、専用端末機400とリンクアンテナ100が容易に接続されることができる。
【0075】
一方、制御部410は、移動通信トラフィックを発生するモデムチップ、例えばクアルコムチップ、エリックソンチップ、サイリクスチップで実現することができる。しかしながら、制御部410は専用端末機400を介してリンクアンテナ100の位置を選定するのに使用される専用端末機400の状態や性能などを示す値、例えばEc/Io、RSSI、マルチPN、Tx_pwr、Tx_adjを測定する機能を有していればよいため、マルチメディア機能、カメラ機能、MP3機能などの様々な付加サービス機能などを実現する必要がない。したがって、現存するモデムチップから必要でない機能を除去することができる。
【0076】
図14は、上記構成を有する専用端末機400の外部ケースを示す図である。
【0077】
図14に示すように、専用端末機400の外部ケースには、専用キーパッド420、ディスプレイ430及びリンクアンテナ接続部450が外部から確認できるように形成されている。特に、専用キーパッド420は上記のようなスキャンモードキー及び確定モードキーを有する。
【0078】
以下、本発明の実施の形態に係る専用端末機400を用いてリンクアンテナの設置位置を選定する方法について説明する。
【0079】
まず、リンクアンテナ100と専用端末機400が接続されてリンクアンテナ100を設置する対象領域内で専用キーパッド420のスキャンモードキーが選択されると、初期検索で非スロットモードでEc/Ioを測定して、該測定結果をディスプレイ430に表示する。この時、移動通信局200の場合のように測定値をそのまま表示することができるが、本発明の実施の形態に係る専用端末機400では、測定値の内容を十分に理解していない使用者であってもリンクアンテナ100を容易に設置できるように測定値を変換して表示する。例えば、測定されたEc/Ioなどを通じて検出される専用端末機400の状態を最適状態、良好状態、不良状態などに区分し、実際測定された値に対応する状態に変換して表示する。したがって、専用端末機400を用いてリンクアンテナ100の設置位置を選定する使用者は、対象領域内でスキャンモードキーを用いてリンクアンテナ100を設置する位置を初期に検索することができる。すなわち、使用者はスキャンモードキーを用いて最適状態を表示する位置を初期に検索することができる。
【0080】
その後、最適状態を表示する各位置でリンクアンテナ100を設置する最適な位置を確定するために専用キーパッド420の確定モードキーが選択されると、トラフィック状態でマルチPN、Ec/Io、Tx_adj及びRSSIを測定し、その測定値をディスプレイ430に表示する。この時、移動通信局200の場合のように測定値をそのまま表示することができるが、これだけでなく、測定値の内容を十分に理解していない使用者であってもリンクアンテナ100を容易に設置できるように測定値を変換して表示する。
【0081】
したがって、専用端末機400を用いてリンクアンテナ100の設置位置を選定する使用者は、初期に検索された最適な位置で確定モードキーを用いてリンクアンテナ100を設置する最適な位置を確定することができる。
【0082】
専用端末機400を用いてリンクアンテナ100の方向を選定する場合にも、上記のようにスキャンモードキーを用いて方向を初期に検索し、確定モードキーを用いて初期に検索された方向の中から最適の方向を確定することができる。
【0083】
上記では専用端末機400が1つの通信方式のみを使用してリンクアンテナ100の設置位置及び方向を選定することを説明したが、本発明はこれに限定されず、専用端末機400が、多用されている二重モード端末機と同様の構造を有するように構成されてもよい。すなわち、図15に示すように、専用端末機400の無線送受信部460はデュアルモード無線送受信部460をそれぞれ有する。例えば、無線送受信部460は、CDMA用無線送受信部461と、WCDMA用無線送受信部462とを有する。したがって、設置されるべきリンクアンテナ100を介してサービスされる通信方法が専用キーパッド420を介して選択されるときに、制御部410は選択された通信方式に相当する無線送受信部460を使用して無線通信を行うことができる。上記の構成は3個以上の通信方式に適用可能であることは本技術分野の当業者が容易に理解し得る。
【0084】
本発明を実際的で好ましい実施の形態を参照して説明したが、本発明は開示された実施の形態に限定されず、添付した特許請求の範囲や思想に含まれる多様な変形及び等価物に及ぶものとする。
【0085】
本発明の実施の形態によれば、室内RF中継器のリンクアンテナを差異的な位置に設置することができる。
【0086】
また、室内RF中継器のリンクアンテナを最適な方向に設置することができる。
【0087】
これにより、ビル内におけるEc/Io、室内スループット、RSSI、Tx_adj(Transmission adjust)及びTx_pwr(Transmission Power)などが実質的且つ大幅に改善される。このようなRSSI改善によって室内RF中継器の順方向パワーの増加に繋がり、結果的に室内RF中継器の受信地域が拡大される。また、Tx_adjの改善によって逆方向経路が改善され、端末機の少ないパワーで品質を維持することができ、室内RF中継器の逆方向パワーアンプの出力が小さくなることで逆方向アンプの劣化を最小限にする。
【0088】
また、周辺からのPN汚染が除去される。
【0089】
また、ネットワーク無線負荷率におけるRF負荷率が実質的に軽減され、同時にネットワーク有線負荷率における基地局LPA、トランシーバー、チャンネルカード及び専用回線の負荷率が実質的に減少する。
【0090】
したがって、使用者の体感品質が向上し、室内RF中継器の負荷を軽減することができる。
【0091】
また、室内RF中継器を設置するための人件費を含む全費用が減少する。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】一般的な室内RF中継器を示す設置図である。
【図2】ビル外部でのマルチPNによる汚染の一例を示す図面である。
【図3】本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置及び方向選定方法で使用される装置を示す図である。
【図4】図3に示す装置の実例を示す図である。
【図5】図3に示す接続ケーブルを示す詳細ブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置選定方法を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの方向選定方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態における特定の10箇所のうちの1つである江南センタービルで周辺の使用者が最も少ない時間帯に関する改善前の測定結果グラフである。
【図9】本発明の実施の形態における特定の10箇所のうちの1つである江南センタービルで周辺の使用者が最も少ない時間帯に関する改善後の測定結果グラフである。
【図10】図8及び図9と同一の江南センタービルで全時間帯に関する改善前の測定結果グラフである。
【図11】図8及び図9と同一場所の江南センタービルで全時間帯に関する改善後の測定結果グラフである。
【図12】本発明の実施の形態によって測定が行われた10箇所での最閑時及び全時間帯に関する改善前の測定データと改善後の測定データとの比較結果を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される専用端末機を示す図である。
【図14】図13に示す専用端末機の一例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態におけるリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される他の専用端末機を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
100 リンクアンテナ
110 伝送部
200 移動通信局
210 RFポート
300 接続ケーブル
310 N-タイプコネクタ
320 RFジャック
【技術分野】
【0001】
本発明は室内RF中継器のリンクアンテナに関し、具体的には、室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定する方法、この時に使用されるケーブル装置及び端末機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、移動通信システムにおける基地局で発生する電波は大型ビルの内部、山や丘の後方、トンネルや地下鉄などの地域まで到達することが困難であるため、このような地域は移動通信不通地域になる可能性がある。したがって、基地局の位置や地形などの問題でブランケット・エリアが存在する。このようなブランケット・エリアを解消するための方案として、微弱な電波によってブランケット・エリアをカバーすることができる安価な中継器が現在使用されている。特に、室内RF中継器はビル内でのブランケット・エリアを解消するためのもので、添付した図1に示されているように、ドナーユニット5をビル3の外部、特に屋上などに設置し、このドナーユニット5に同軸ケーブル7を介して接続されたリモートユニット9をビル3内に設けて、ビル内でも移動通信サービスを提供することが可能となる。この時、ドナーユニット5が基地局1から又は基地局1へ電波信号を送受信することによってドナーユニット5とリモートユニット9が室内RF中継器を形成する。
【0003】
ここで、室内RF中継器において、基地局1側とのRF信号の送受信を可能にするRFアンテナはリンクアンテナと呼ばれ、一般的に八木アンテナが使用されている。この八木アンテナは、日本人である八木と宇田が共同で発明したアンテナで、最近最も多く使用されている指向性ビームアンテナである。このように、室内RF中継器で使用されるリンクアンテナが指向性を有するアンテナであるので、リンクアンテナの方向は移動通信サービスの効率に直接的に作用する重要な役割を占める。なお、リンクアンテナとしては、八木アンテナだけでなくパッチアンテナ、セクタ型アンテナ及び皿形アンテナを使用することができる。
【0004】
一方、一般の移動通信端末機は、受信信号強度表示(RSSI)及びチップ当たりの電力とインターフェイスノイズとの比を示すEc/Io(Energy per Chip over Interface noise)を含む多様な端末機状態を使用者が特定モードで分かるように表示する。
【0005】
したがって、従来室内RF中継器を設置する場合、設置者はビルの屋上にリンクアンテナを設けるための位置を決定する時に前記端末機上に表示されるEc/Io情報を利用することができる。
【0006】
すなわち、リンクアンテナの設置者は、ビルの屋上で、移動通信サービスを提供することが可能な端末機上に表示されるRSSIやEc/Ioなどの情報を見ながらリンクアンテナを設ける位置を選定する。
【0007】
設置者はリンクアンテナを設置し、ビル内に設けられたリモートユニット9に接続された同軸ケーブル7を給送ケーブルに接続し、その後室内RF中継器を設置する。
【0008】
次に、ビル内の他の設置者は、リモートユニット9を介して移動通信サービスを受けるための端末機上に表示されるEc/Ioを確認しながら、ビル外部の設置者と通話してリンクアンテナの最適な方向を選定する。
【0009】
上記のようなプロセスは、従来技術において室内RF中継器のリンクアンテナを設置する最適の方法であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、リンクアンテナが設置されるビルの外部、すなわち、屋上には複数のセクタ(すなわち、擬似ノイズ(Psuedo Noise(PN)))から送信される信号群が存在するので、リンクアンテナを選定するための位置を選定する時に全方向性アンテナを備える移動通信端末機で測定された情報(すなわち、Ec/Io)を用いて最適な位置を選定することができないという問題がある。すなわち、リンクアンテナのRFパターンとは異なる全方向性アンテナを備える一般移動通信端末機を使用して位置が選定されるために、このような問題が生じる。
【0011】
また、最適ではない位置にリンクアンテナを設置した後又は偶然に最適な位置にリンクアンテナを設置した後に、ビル内部の他の設置者と通話することにより手作業でリンクアンテナの方向を選定しなければならないため、リンクアンテナの設置を完了するのに相当な時間がかかるだけでなく、少なくとも2人の設置者が必要であるためにリンクアンテナの設置費用やメンテナンス費用が増大するという問題が生じる。
【0012】
尚、本背景技術で開示された上記情報は本発明の背景技術の理解を促すのみであり、当業者によって知られた公知技術を形成しない情報を含み得る。
【0013】
本発明は、ビルの最適の位置及びその位置において最適の方向でリンクアンテナを設置するのに有利な室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法を提供する。
【0014】
また、本発明は、ビルの最適の位置及びその位置において最適の方向でリンクアンテナを設置するのに使用されるケーブル装置を提供する。
【0015】
また、本発明は、リンクアンテナを設置するのに使用される端末機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様において、室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機における前記リンクアンテナの設置位置選定方法は、a)前記リンクアンテナを設置する対象領域内の所定位置で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、b)前記対象領域内の他の位置に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された前記通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、c)前記通信状態値が最大となる位置を前記リンクアンテナが設置される位置に選定する段階とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明の他の態様において、リンクアンテナに接続される端末機で室内RF中継器のリンクアンテナの方向を選定する方法は、室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機で前記リンクアンテナの指向方向を選定する方法であって、a)前記リンクアンテナが指向する対象方向内における所定方向で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、b)前記対象方向内の他の方向に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、c)前記通信状態値が最大となる方向を前記リンクアンテナが指向する方向に選定する段階とを有することを特徴とする。
【0018】
また、前記a)段階における前記リンクアンテナの指向性を用いた通信状態値測定は、前記リンクアンテナに所定の接続ケーブルを介して接続された端末機によって行われることを特徴とする。
【0019】
本発明の他の態様において、ケーブル装置は、室内RF中継器のリンクアンテナの伝送部に接続可能なN-タイプコネクタと、前記リンクアンテナを介して移動通信トラフィックを発生させる端末機とのRF送受信を可能にするRFポートに接続可能なRFジャックと、前記N-タイプコネクタと前記RFジャックの間に接続されるRFケーブルとを備え、前記端末機は、前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値の測定を可能とするために前記リンクアンテナと前記端末機の間にRF信号を送信することを特徴とする。
【0020】
本発明の他の態様において、室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するために使用される端末機において、前記リンクアンテナの設置位置を選定するための使用者の命令を受けて送信するキーパッドと、前記端末機の状態や性能を示す通信状態値を表示するディスプレイ部と、前記リンクアンテナと前記端末機の間で無線信号送信が可能となるように前記リンクアンテナとの接続が可能なリンクアンテナ接続部と、前記リンクアンテナ接続部を介して前記リンクアンテナとの無線信号送受信を行う無線送受信部と、前記キーパッドを介して使用者の命令が入力されるときに、前記無線送受信部と前記リンクアンテナ接続部を介して接続された前記リンクアンテナを介して前記端末機の通信状態値を測定する制御部を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、当業者が実施する場合に本発明の思想や技術的範囲を逸脱しない限り様々な手段で変更することが可能である。本発明の実施の形態を明確にするために、本発明の説明上不必要な部分は省略し、同一の部分については同一図面符号を付す。
【0022】
多くの基地局で発生した複数の信号は、ビルの外部、すなわち屋上に同時に到達するため、図2に示すようなマルチPN流入によってPN汚染(Pollution)地域に該当する。
【0023】
全方向性アンテナを備える端末機によって測定されるEc/Ioは周辺のセクタによる影響が大きいので、周辺セクタによる影響が部分的に遮断される指向性リンクアンテナを使用してEc/Ioを測定するためには別途の測定方法が必要とされる。
【0024】
したがって、本願発明では、図3に示す装置を用いてリンクアンテナを設置する位置を選定する。ここで、リンクアンテナを設置する位置を選定することには、対象領域の中でリンクアンテナを設置する特定位置を選定することと、該特定位置にリンクアンテナを設置した後にリンクアンテナが指向する特定方向を選定することが含まれる。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される装置を示す図である。
【0026】
図3に示すように、本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される装置は、リンクアンテナ100、移動通信局200及び接続ケーブル300を備える。
【0027】
リンクアンテナ100は室内RF中継器の一部であり、ビルの外部、例えば屋上などに設置されるアンテナである。リンクアンテナ100は、ビル内部のリモートユニット(図示せず)と同軸ケーブルを介して接続される伝送部110を有する。
【0028】
移動通信局200は、Ec/Io及びRSSIを測定して表示するものであり、所定の装置とのRF信号通信のためのRFポート210を有する。
【0029】
接続ケーブル300は、リンクアンテナ100の伝送部110及び移動通信局200のRFポート210に接続されており、リンクアンテナ100が移動通信局200の信号送受信アンテナとして動作するようにRF信号伝送路として機能する。
【0030】
リンクアンテナ100としては八木アンテナが使用され、図4は八木アンテナ100と移動通信局200を接続ケーブル300で接続して本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定する実例を示す。尚、リンクアンテナ100としてパッチアンテナ、セクタ型アンテナ及び皿形アンテナを含む様々なアンテナを使用することができる。
【0031】
ここで、八木アンテナは一般的な八木アンテナであってもよく、八木アンテナの後方からの他のPNの妨害を防止するための反射板と、八木アンテナを上下方向のみならず左右方向にも制御するチルト機能とを更に有するものであってもよい。
【0032】
接続ケーブル300は、図5に示すように、リンクアンテナ100の伝送部110に接続されるN-タイプコネクタ310と、移動通信局200のRFポート210に接続されるRFジャック320と、N-タイプコネクタ310とRFジャック320との間に接続されてリンクアンテナ100と移動通信局200との間にRF信号を送信するRFケーブル330と、RFケーブル330のうちのN-タイプコネクタ310及びRFジャック320にそれぞれ接続される部分を保護するための保護チューブ340,350を有する。
【0033】
ここで、保護チューブ340,350としては、RFケーブル330の熱収縮によって発生する問題を防止するための熱収縮チューブが使用される。
【0034】
また、保護チューブ340,350の長さは約2±0.2cmであるのが好ましく、RFケーブル330の長さは約70cm程度であるのが好ましい。
【0035】
以下、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナを設置するための位置及び方向を選定する方法について説明する。
【0036】
まず、図6を参照して、室内RF中継器のリンクアンテナを設置するための位置を選定する方法について説明する。
【0037】
リンクアンテナ100を設置するための最適な位置を検出するべく、図3に示すように測定装置が組み立てられて準備される(S100)。すなわち、リンクアンテナ100の伝送部110に接続ケーブル300のN-タイプコネクタ310が接続され、測定装置を制御するべく移動通信局200のRFポート210に接続ケーブル300のRFジャック320が接続されて、プロセスの準備が行われる。
【0038】
次に、リンクアンテナ100が設置される対象領域、例えばビルの屋上などの1つの場所で上記S100で準備された測定装置が使用され、当該場所でのEc/Ioが測定される(S110)。この時、Ec/Ioはリンクアンテナ100に接続された移動通信局200によって測定され、このEc/Ioは指向性アンテナであるリンクアンテナ100を介して測定されるので、従来の全方向性アンテナを介して測定されたEc/Ioとは異なり、測定されるEc/Ioの精度が非常に高くなる。
【0039】
次に、測定されたEc/Ioが最適のEc/Ioになるまで設置対象領域の所々に移動通信局を移動しながら、Ec/Ioを継続して測定する(S120,S130)。ここで、最適のEc/Ioとは、測定されたEc/Io値が最大値を有することを意味する。
【0040】
もし、測定されたEc/Ioが多様な場所で測定されたものの中で最適のEc/Ioである場合には、当該場所がリンクアンテナ100を設置する位置に選定されて(S140)、当該位置にリンクアンテナが設置される(S150)。
【0041】
このように、本発明の実施の形態における室内RF中継器の設置位置選定方法によると、リンクアンテナ100を介して測定されるEc/Ioが使用されてその設置位置が選定されるので、最適な効率を得ることができる。
【0042】
次に、図7を参照して、室内RF中継器のリンクアンテナが指向する方向を選定する方法について説明する。
【0043】
前記過程を経て最適な位置に設置されたリンクアンテナ100が指向する最適な方向を探すために、図3に示すように測定装置が組み立てられて準備される(S200)。すなわち、リンクアンテナ100の伝送部110に接続ケーブル300のN-タイプコネクタ310が接続され、移動通信局200のRFポート210に接続ケーブル300のRFジャック320が接続される。
【0044】
次に、リンクアンテナ100が設置された状態で、所定方向S100における測定装置が使用されて当該方向でのEc/Ioが測定される(S210)。この時、Ec/Ioはリンクアンテナ100に接続された移動通信局200によって測定され、測定されるEc/Ioは指向性であるリンクアンテナ100を介して測定されるので、従来全方向性アンテナを介して測定されたEc/Ioとは異なり、測定されるEc/Ioの精度が非常に高くなる。
【0045】
次に、測定されたEc/Ioが最適のEc/Ioになるまで、設置されたリンクアンテナ100が指向する方向を水平又は垂直に移動しながらEc/Ioが連続的に測定される(S220,S230)。
【0046】
測定されたEc/Ioが、多数の方向で測定されたものの中で最適なEc/Ioである場合には、当該方向がリンクアンテナ100が指向する方向に選定され(S240)、リンクアンテナ100が当該方向に固定して設置される(S250)。ここで、最適のEc/Ioとは、測定されたEc/Io値が最大値を有することを示す。
【0047】
このように、室内RF中継器の指向方向選定方法によると、実際に使用されるリンクアンテナ100を介して測定されるEc/Ioが使用され、その指向方向が選定されることで最適の効率を得ることができる。
【0048】
上記において、図6及び図7を参照して室内RF中継器のリンクアンテナ100の設置位置及び方向を選定するプロセスを説明したが、これらのプロセスを個別に行う以外に、連続的に行うこともできる。すなわち、図6にしたがってリンクアンテナ100を設置する最適な位置が選定されて当該リンクアンテナ100が設置される間、リンクアンテナ100に接続ケーブル300を介して接続された移動通信局200を継続して接続し、リンクアンテナ100が設置された後に図7に示すS210から開始してリンクアンテナ100が指向する最適な方向が選定されるプロセスを行ってもよい。
【0049】
このように、本発明の実施の形態に係る室内RF中継器のリンクアンテナ100の設置位置及び指向方向を選定する方法によると、リンクアンテナ100を介して測定されるEc/Ioが使用されてリンクアンテナ100を設置する最適な位置とその位置でリンクアンテナ100が指向されるべき最適な方向とが選定されることによって、リンクアンテナ100を介して送受信される基地局とのRF信号が最適な状態で伝達され、該信号がビル内の使用者の移動通信端末機に対してビル内のリモートユニットを介して移動通信サービスが提供されることで最適なサービスを提供することができる。
【0050】
以下、本発明の実施の形態に係る室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置及び方向選定方法によって実際の地域でリンクアンテナを設置して測定した結果について説明する。
【0051】
実際の測定では、ソウル市江南区にある10箇所に室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置及び方向を選定してリンクアンテナを設置し、本発明の実施の形態によってビル内で移動通信端末機を介して実データを測定した(改善後測定)。なお、各10箇所で本発明の実施の形態によってリンクアンテナを設置する前に、既に設置された従来のリンクアンテナによって移動通信端末機を介してサービスされる以前のデータも実際に測定した(改善前測定)。
【0052】
図8及び図9は、10箇所のうちの1つである江南センタービルで周辺の使用者が最も少ない時間帯に関する測定結果を示すグラフであり、図8は改善前の測定結果グラフ、図9は改善後の測定結果グラフである。
【0053】
図8及び図9の結果から分かるように、測定場所での改善前のEc/Ioは約-8.8dBであったが、同一場所での改善後のEc/Ioは約-3.8dBであり、Ec/Ioが5dB程度改善された。すなわち、使用者への移動通信サービスの質が向上したことが分かった。
【0054】
図10及び図11は、図8及び図9と同一場所である江南センタービルで全時間帯に関する実測定の結果を示すグラフであり、図10は改善前の測定結果グラフ、図11は改善後の測定結果グラフである。
【0055】
図10及び図11の結果から分かるように、測定場所での改善前のEc/Ioは約-9.9dBであったが、同一場所での改善後のEc/Ioは約-5.1dBであり、Ec/Ioが4.8dB改善された。すなわち、使用者への移動通信サービスの質が向上し、また最閑時に比べても相対的に更に向上したことが分かった。
【0056】
図12は、本発明の実施の形態によって測定が行われた10箇所での最閑時及び全時間帯に関する改善前の測定データと改善後の測定データとの比較結果を示す図である。
【0057】
図12から分かるように、この改善によって最閑時に関して最小2.5dBから最大4.9dBまでの範囲となり、本発明の実施の形態によって大きな効果が得られた。
【0058】
また、図12から分かるように、この改善によって全時間帯に関して最小1.7dBから最大5.4dBまでの範囲となり、同様にその効果が顕著であった。
【0059】
上記では接続ケーブル300を介してリンクアンテナ100に接続された移動通信局200を使用して測定されるEc/Ioを用いて最適な位置及び方向を選定することを説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限られない。例えば、移動通信局200では、Ec/Ioだけでなく移動通信局200の送信電力を示すTx_pwr(Transmission Power)や移動通信局200の送信調節値を示すTx_adj(Transmission Adjust)も測定可能であり、このように測定されたTx_pwrやTx_adjが最適である値を有する位置や方向でも本発明の実施の形態による効果が得られる。したがって、接続ケーブル300を介してリンクアンテナ100に接続された移動通信局200を用いて測定されるEc/Io、Tx_pwr及びTx_ajs、すなわち、移動通信局200の状態又は性能を示す最適な値を有する位置と方向を用いて、リンクアンテナ100の設置位置と方向を選定することができる。
【0060】
また、前記ではリンクアンテナ100に接続ケーブル300を介して接続された移動通信局200を用いてEc/Ioを測定することを説明したが、これに限定されず、クアルコムチップ、エリックソンチップ、サイリクスチップを有する端末機にも本発明が適用可能であることは当業者が容易に理解し得る。
【0061】
したがって、移動通信局200を用いてリンクアンテナ100を設置する以外に、上記のモデムチップが搭載されている専用端末機を用いてリンクアンテナ100を設置する位置を選定することができる。
【0062】
以下、一般的な移動通信局200とは異なる、本発明の実施の形態に係るリンクアンテナを設置する位置を選定する方法で用いられる専用端末機について説明する。
【0063】
本発明の実施の形態に係る専用端末機は、リンクアンテナの設置位置を選定するように特定地点で専用端末機の状態又は性能を示す値を測定して表示するための機能を備えればよいので、移動通信局200での構成に比べて簡素化できる。すなわち、移動通信局200で使用されるマルチメディア機能、カメラ機能、MP3機能などの付加サービス機能が必要でなくなるので、上記機能のための構成をなくすことができる。
【0064】
図13は、本発明の実施の形態に係るリンクアンテナ設置位置を選定するための専用端末機400を示すブロック図である。
【0065】
図13に示すように、本発明の実施の形態に係る専用端末機400は、制御部410、専用キーパッド420、ディスプレイ430、メモリ440、リンクアンテナ接続部450及び無線送受信部460を含む。
【0066】
まず、制御部410は、専用端末機400が直接又は特定ケーブルを介してリンクアンテナ100に接続されてリンクアンテナ100の設置位置を選定するのに使用される各種の状態又は性能を示す値を測定する機能を制御する。
【0067】
専用キーパッド420は使用者の命令を受信して制御部410に送信する。この専用キーパッド420の構成は移動通信局200に備えられたキーパッドの構成と異なる。すなわち、専用端末機400はリンクアンテナ100の設置位置を選定するのに使用されるため、移動通信局200とは異なり、音声通話機能、データ通信機能、文字メッセージ送受信機能などの多様な付加機能を必要とせず、専用キーパッド420は上記機能を提供するための数字キー、文字キー及び他のキーを有していなくてもよい。
【0068】
本発明の実施の形態に係る専用キーパッド420は、リンクアンテナ100を介して専用端末機の状態又は性能を示す値を測定するためのキーを有する。例えば、専用端末機400のキーは、非スロットモードでEc/Io、RSSIなどを有してリンクアンテナの設置位置と指向方向を初期検索できるようにするためのスキャンモードキーと、トラフィック状態でマルチPN、Ec/Io、Tx_adj及びRSSIを用いてリンクアンテナの設置位置と方向を詳細に検索できるようにするための確定モードキーとを有する。
【0069】
ディスプレイ430は、制御部410の制御によって専用端末機400の動作を制御するための情報を表示し、また、リンクアンテナ100の設置位置や方向などを選定するために測定される値を表示する。このようなディスプレイ430としては、移動通信局200に設けられたディスプレイを適用可能である。
【0070】
メモリ440は、制御部410が専用端末機400の動作を制御するためのプログラムを格納し、またリンクアンテナ100の設置位置や指向性を選定するために測定される値を格納する。
【0071】
リンクアンテナ接続部450は、専用端末機400がリンクアンテナ100に接続できるようにケーブルやコネクタを接続する接続手段である。このリンクアンテナ接続部450はリンクアンテナ100の伝送部110に直接又はケーブルを介して接続され、好ましくはケーブル介して接続される。
【0072】
図3を参照すると、移動通信局200ではリンクアンテナ100がRFポート210を介して接続されるが、このようなRFポート210は移動通信局200に対するテスト、特に故障によるメンテナンスのためのテストをするために設けられているため、リンクアンテナ100を設置するために頻繁に使用される場合には摩耗などが激しく長い期間使用できない。したがって、専用端末機400に具備されるリンクアンテナ接続部450は、リンクアンテナ100との頻繁な接続にも耐えるように堅固なコネクタとして構成されなければならない。このために、本発明の実施の形態ではリンクアンテナ接続部450としてSMAコネクタを使用し、例えば、SMAコネクタとして内部型雌端子を使用する。
【0073】
無線送受信部460は制御部410から送信されるデータを移動通信信号に変換してリンクアンテナ接続部450を介して送信し、また、リンクアンテナ接続部450からの移動通信信号を受信し、該信号を制御部410が処理できるデータに変換して制御部410に送信する。
【0074】
一方、専用端末機400のリンクアンテナ接続部450が移動通信局200のRFポート210と異なるので、図5を参照して説明した接続ケーブル300を介して専用端末機400とリンクアンテナ100を接続することはできない。したがって、接続ケーブル300で移動通信局200のRFポート210に接続される部分が専用端末機400のリンクアンテナ接続部450に接続されるように変更されなければならない。例えば、リンクアンテナ接続部450がSMA雌端子として形成される場合、接続ケーブル300の対応する部分が同一規格のSMA雄端子として形成されると、専用端末機400とリンクアンテナ100が容易に接続されることができる。
【0075】
一方、制御部410は、移動通信トラフィックを発生するモデムチップ、例えばクアルコムチップ、エリックソンチップ、サイリクスチップで実現することができる。しかしながら、制御部410は専用端末機400を介してリンクアンテナ100の位置を選定するのに使用される専用端末機400の状態や性能などを示す値、例えばEc/Io、RSSI、マルチPN、Tx_pwr、Tx_adjを測定する機能を有していればよいため、マルチメディア機能、カメラ機能、MP3機能などの様々な付加サービス機能などを実現する必要がない。したがって、現存するモデムチップから必要でない機能を除去することができる。
【0076】
図14は、上記構成を有する専用端末機400の外部ケースを示す図である。
【0077】
図14に示すように、専用端末機400の外部ケースには、専用キーパッド420、ディスプレイ430及びリンクアンテナ接続部450が外部から確認できるように形成されている。特に、専用キーパッド420は上記のようなスキャンモードキー及び確定モードキーを有する。
【0078】
以下、本発明の実施の形態に係る専用端末機400を用いてリンクアンテナの設置位置を選定する方法について説明する。
【0079】
まず、リンクアンテナ100と専用端末機400が接続されてリンクアンテナ100を設置する対象領域内で専用キーパッド420のスキャンモードキーが選択されると、初期検索で非スロットモードでEc/Ioを測定して、該測定結果をディスプレイ430に表示する。この時、移動通信局200の場合のように測定値をそのまま表示することができるが、本発明の実施の形態に係る専用端末機400では、測定値の内容を十分に理解していない使用者であってもリンクアンテナ100を容易に設置できるように測定値を変換して表示する。例えば、測定されたEc/Ioなどを通じて検出される専用端末機400の状態を最適状態、良好状態、不良状態などに区分し、実際測定された値に対応する状態に変換して表示する。したがって、専用端末機400を用いてリンクアンテナ100の設置位置を選定する使用者は、対象領域内でスキャンモードキーを用いてリンクアンテナ100を設置する位置を初期に検索することができる。すなわち、使用者はスキャンモードキーを用いて最適状態を表示する位置を初期に検索することができる。
【0080】
その後、最適状態を表示する各位置でリンクアンテナ100を設置する最適な位置を確定するために専用キーパッド420の確定モードキーが選択されると、トラフィック状態でマルチPN、Ec/Io、Tx_adj及びRSSIを測定し、その測定値をディスプレイ430に表示する。この時、移動通信局200の場合のように測定値をそのまま表示することができるが、これだけでなく、測定値の内容を十分に理解していない使用者であってもリンクアンテナ100を容易に設置できるように測定値を変換して表示する。
【0081】
したがって、専用端末機400を用いてリンクアンテナ100の設置位置を選定する使用者は、初期に検索された最適な位置で確定モードキーを用いてリンクアンテナ100を設置する最適な位置を確定することができる。
【0082】
専用端末機400を用いてリンクアンテナ100の方向を選定する場合にも、上記のようにスキャンモードキーを用いて方向を初期に検索し、確定モードキーを用いて初期に検索された方向の中から最適の方向を確定することができる。
【0083】
上記では専用端末機400が1つの通信方式のみを使用してリンクアンテナ100の設置位置及び方向を選定することを説明したが、本発明はこれに限定されず、専用端末機400が、多用されている二重モード端末機と同様の構造を有するように構成されてもよい。すなわち、図15に示すように、専用端末機400の無線送受信部460はデュアルモード無線送受信部460をそれぞれ有する。例えば、無線送受信部460は、CDMA用無線送受信部461と、WCDMA用無線送受信部462とを有する。したがって、設置されるべきリンクアンテナ100を介してサービスされる通信方法が専用キーパッド420を介して選択されるときに、制御部410は選択された通信方式に相当する無線送受信部460を使用して無線通信を行うことができる。上記の構成は3個以上の通信方式に適用可能であることは本技術分野の当業者が容易に理解し得る。
【0084】
本発明を実際的で好ましい実施の形態を参照して説明したが、本発明は開示された実施の形態に限定されず、添付した特許請求の範囲や思想に含まれる多様な変形及び等価物に及ぶものとする。
【0085】
本発明の実施の形態によれば、室内RF中継器のリンクアンテナを差異的な位置に設置することができる。
【0086】
また、室内RF中継器のリンクアンテナを最適な方向に設置することができる。
【0087】
これにより、ビル内におけるEc/Io、室内スループット、RSSI、Tx_adj(Transmission adjust)及びTx_pwr(Transmission Power)などが実質的且つ大幅に改善される。このようなRSSI改善によって室内RF中継器の順方向パワーの増加に繋がり、結果的に室内RF中継器の受信地域が拡大される。また、Tx_adjの改善によって逆方向経路が改善され、端末機の少ないパワーで品質を維持することができ、室内RF中継器の逆方向パワーアンプの出力が小さくなることで逆方向アンプの劣化を最小限にする。
【0088】
また、周辺からのPN汚染が除去される。
【0089】
また、ネットワーク無線負荷率におけるRF負荷率が実質的に軽減され、同時にネットワーク有線負荷率における基地局LPA、トランシーバー、チャンネルカード及び専用回線の負荷率が実質的に減少する。
【0090】
したがって、使用者の体感品質が向上し、室内RF中継器の負荷を軽減することができる。
【0091】
また、室内RF中継器を設置するための人件費を含む全費用が減少する。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】一般的な室内RF中継器を示す設置図である。
【図2】ビル外部でのマルチPNによる汚染の一例を示す図面である。
【図3】本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置及び方向選定方法で使用される装置を示す図である。
【図4】図3に示す装置の実例を示す図である。
【図5】図3に示す接続ケーブルを示す詳細ブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置選定方法を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態における室内RF中継器のリンクアンテナの方向選定方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態における特定の10箇所のうちの1つである江南センタービルで周辺の使用者が最も少ない時間帯に関する改善前の測定結果グラフである。
【図9】本発明の実施の形態における特定の10箇所のうちの1つである江南センタービルで周辺の使用者が最も少ない時間帯に関する改善後の測定結果グラフである。
【図10】図8及び図9と同一の江南センタービルで全時間帯に関する改善前の測定結果グラフである。
【図11】図8及び図9と同一場所の江南センタービルで全時間帯に関する改善後の測定結果グラフである。
【図12】本発明の実施の形態によって測定が行われた10箇所での最閑時及び全時間帯に関する改善前の測定データと改善後の測定データとの比較結果を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される専用端末機を示す図である。
【図14】図13に示す専用端末機の一例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態におけるリンクアンテナの設置位置を選定するのに使用される他の専用端末機を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
100 リンクアンテナ
110 伝送部
200 移動通信局
210 RFポート
300 接続ケーブル
310 N-タイプコネクタ
320 RFジャック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機で前記リンクアンテナの設置位置を選定する、室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法であって、
a)前記リンクアンテナを設置する対象領域内の所定位置で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、
b)前記対象領域内の他の位置に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された前記通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、
c)前記通信状態値が最大となる位置を前記リンクアンテナを設置する位置に選定する段階とを有することを特徴とする室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項2】
室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機で前記リンクアンテナの方向を選定する、室内RF中継器のリンクアンテナ方向選定方法であって、
a)前記リンクアンテナが指向する対象方向内における所定方向で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、
b)前記対象方向内の他の方向に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、
c)前記通信状態値が最大となる方向を前記リンクアンテナが指向する方向に選定する段階とを有することを特徴とする室内RF中継器のリンクアンテナ方向選定方法。
【請求項3】
前記a)段階における前記リンクアンテナの指向性を用いた通信状態値測定は、前記リンクアンテナに所定の接続ケーブルを介して接続された端末機によって行われることを特徴とする請求項1又は2記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項4】
前記通信状態値測定が行われる端末機は前記リンクアンテナを介して移動通信トラフィックを発生することを特徴とする請求項1又は2記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項5】
前記通信状態値は、前記端末機で測定されたEc/Io(Energy per Chip over Interface noise)、Tx_pwr(Transmission Power)及びTx_adj(Transmission Adjust)のうちのいずれかであることを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項6】
所定の接続ケーブルが前記リンクアンテナの伝送部に接続され、前記伝送部は、ビル内で移動通信サービスを提供するリモートユニットにRF信号を送信するための同軸ケーブルを前記リンクアンテナと接続することを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項7】
前記所定の接続ケーブルは、前記端末機とのRF送受信を可能にするRFポートに接続されることを特徴とする請求項6記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項8】
前記所定の接続ケーブルは前記リンクアンテナと前記端末機の間のRF信号送信を可能にするRFケーブルであることを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項9】
前記c)段階の後に、
d)前記c)段階で選定された位置に設置されたリンクアンテナが指向する対象方向内における所定方向で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、
e)前記対象方向内の他の方向に対して前記d)段階の測定を繰り返して測定された通信状態値と既に測定された通信状態値とが比較される段階と、
f)前記対象方向において通信状態値が最大となる方向を前記室内RF中継器のリンクアンテナが指向する方向に選定する段階とを更に有することを特徴とする請求項1記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項10】
前記リンクアンテナは、八木アンテナ、パッチアンテナ、セクタ型アンテナ及び皿形アンテナのうちのいずれかであることを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項11】
室内RF中継器のリンクアンテナの伝送部に接続可能なN-タイプコネクタと、
前記リンクアンテナを介して移動通信トラフィックを発生させる端末機とのRF送受信を可能にするRFポートに接続可能なRFジャックと、
前記N-タイプコネクタと前記RFジャックの間に接続されるRFケーブルとを備え、
前記端末機は、前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値の測定を可能にするために前記リンクアンテナと前記端末機の間にRF信号を送信することを特徴とするケーブル装置。
【請求項12】
前記RFケーブルのうちの前記N-タイプコネクタと前記RFジャックに接続する部分を保護するための保護チューブを更に備えることを特徴とする請求項11記載のケーブル装置。
【請求項13】
前記保護チューブは前記RFケーブルの熱収縮を防止するための熱収縮チューブであることを特徴とする請求項12記載のケーブル装置。
【請求項14】
前記通信状態値は、前記端末機で測定されたEc/Io(Energy per Chip over Interface noise)、Tx_pwr(Transmission Power)及びTx_adj(Transmission Adjust)のうちのいずれかであることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のケーブル装置。
【請求項15】
室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するために使用される端末機において、
前記リンクアンテナの設置位置を選定するための使用者の命令を受けて送信するキーパッドと、
前記端末機の状態や性能を示す通信状態値を表示するディスプレイ部と、
前記リンクアンテナと前記端末機の間で無線信号送信が可能となるように前記リンクアンテナとの接続が可能なリンクアンテナ接続部と、
前記リンクアンテナ接続部を介して前記リンクアンテナとの無線信号送受信を行う無線送受信手段と、
前記キーパッドを介して使用者の命令が入力されるときに、前記無線送受信手段と前記リンクアンテナ接続部を介して接続された前記リンクアンテナを介して前記端末機の通信状態値を測定する制御部とを備えることを特徴とする端末機。
【請求項16】
前記制御部は、非スロットモードで測定される通信状態値を測定し、前記通信状態値を前記ディスプレイ部を介して表示して前記リンクアンテナを設置する位置及び方向を初期選定することを特徴とする請求項15記載の端末機。
【請求項17】
前記制御部は、トラフィック状態で測定される通信状態値を測定し、前記通信状態値を前記ディスプレイ部を介して表示して前記リンクアンテナを設置する位置及び方向を確定することを特徴とする請求項16記載の端末機。
【請求項18】
前記確定されるリンクアンテナを設置する位置及び方向は、前記初期選定された位置及び方向の中から選定されることを特徴とする請求項17記載の端末機。
【請求項19】
前記キーパッドは、前記初期選定のための通信状態値測定命令を受けるためのスキャンモードキーと、前記確定のための通信状態値測定命令の入力を受けるための確定モードキーとを有することを特徴とする請求項17記載の端末機。
【請求項20】
前記制御部は、前記端末機の状態を複数の状態に区分し、測定される通信状態値に応じて前記複数の状態に対応する状態に変換して、前記変換された状態を前記ディスプレイ部に表示することを特徴とする請求項15記載の端末機。
【請求項21】
前記無線送受信手段は無線通信を行う複数の無線送受信部を有し、前記キーパッドを通じた使用者の入力に応じて前記制御部によって前記複数の無線送受信手段のうちのいずれかが選択されることを特徴とする請求項15記載の端末機。
【請求項1】
室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機で前記リンクアンテナの設置位置を選定する、室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法であって、
a)前記リンクアンテナを設置する対象領域内の所定位置で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、
b)前記対象領域内の他の位置に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された前記通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、
c)前記通信状態値が最大となる位置を前記リンクアンテナを設置する位置に選定する段階とを有することを特徴とする室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項2】
室内RF中継器のリンクアンテナに接続される端末機で前記リンクアンテナの方向を選定する、室内RF中継器のリンクアンテナ方向選定方法であって、
a)前記リンクアンテナが指向する対象方向内における所定方向で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、
b)前記対象方向内の他の方向に対して前記a)段階の測定を繰り返して測定された通信状態値と既に測定された通信状態値とを比較する段階と、
c)前記通信状態値が最大となる方向を前記リンクアンテナが指向する方向に選定する段階とを有することを特徴とする室内RF中継器のリンクアンテナ方向選定方法。
【請求項3】
前記a)段階における前記リンクアンテナの指向性を用いた通信状態値測定は、前記リンクアンテナに所定の接続ケーブルを介して接続された端末機によって行われることを特徴とする請求項1又は2記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項4】
前記通信状態値測定が行われる端末機は前記リンクアンテナを介して移動通信トラフィックを発生することを特徴とする請求項1又は2記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項5】
前記通信状態値は、前記端末機で測定されたEc/Io(Energy per Chip over Interface noise)、Tx_pwr(Transmission Power)及びTx_adj(Transmission Adjust)のうちのいずれかであることを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項6】
所定の接続ケーブルが前記リンクアンテナの伝送部に接続され、前記伝送部は、ビル内で移動通信サービスを提供するリモートユニットにRF信号を送信するための同軸ケーブルを前記リンクアンテナと接続することを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項7】
前記所定の接続ケーブルは、前記端末機とのRF送受信を可能にするRFポートに接続されることを特徴とする請求項6記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項8】
前記所定の接続ケーブルは前記リンクアンテナと前記端末機の間のRF信号送信を可能にするRFケーブルであることを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項9】
前記c)段階の後に、
d)前記c)段階で選定された位置に設置されたリンクアンテナが指向する対象方向内における所定方向で前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値を測定する段階と、
e)前記対象方向内の他の方向に対して前記d)段階の測定を繰り返して測定された通信状態値と既に測定された通信状態値とが比較される段階と、
f)前記対象方向において通信状態値が最大となる方向を前記室内RF中継器のリンクアンテナが指向する方向に選定する段階とを更に有することを特徴とする請求項1記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項10】
前記リンクアンテナは、八木アンテナ、パッチアンテナ、セクタ型アンテナ及び皿形アンテナのうちのいずれかであることを特徴とする請求項3記載の室内RF中継器のリンクアンテナ設置位置選定方法。
【請求項11】
室内RF中継器のリンクアンテナの伝送部に接続可能なN-タイプコネクタと、
前記リンクアンテナを介して移動通信トラフィックを発生させる端末機とのRF送受信を可能にするRFポートに接続可能なRFジャックと、
前記N-タイプコネクタと前記RFジャックの間に接続されるRFケーブルとを備え、
前記端末機は、前記リンクアンテナの指向性を用いて通信状態値の測定を可能にするために前記リンクアンテナと前記端末機の間にRF信号を送信することを特徴とするケーブル装置。
【請求項12】
前記RFケーブルのうちの前記N-タイプコネクタと前記RFジャックに接続する部分を保護するための保護チューブを更に備えることを特徴とする請求項11記載のケーブル装置。
【請求項13】
前記保護チューブは前記RFケーブルの熱収縮を防止するための熱収縮チューブであることを特徴とする請求項12記載のケーブル装置。
【請求項14】
前記通信状態値は、前記端末機で測定されたEc/Io(Energy per Chip over Interface noise)、Tx_pwr(Transmission Power)及びTx_adj(Transmission Adjust)のうちのいずれかであることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のケーブル装置。
【請求項15】
室内RF中継器のリンクアンテナの設置位置を選定するために使用される端末機において、
前記リンクアンテナの設置位置を選定するための使用者の命令を受けて送信するキーパッドと、
前記端末機の状態や性能を示す通信状態値を表示するディスプレイ部と、
前記リンクアンテナと前記端末機の間で無線信号送信が可能となるように前記リンクアンテナとの接続が可能なリンクアンテナ接続部と、
前記リンクアンテナ接続部を介して前記リンクアンテナとの無線信号送受信を行う無線送受信手段と、
前記キーパッドを介して使用者の命令が入力されるときに、前記無線送受信手段と前記リンクアンテナ接続部を介して接続された前記リンクアンテナを介して前記端末機の通信状態値を測定する制御部とを備えることを特徴とする端末機。
【請求項16】
前記制御部は、非スロットモードで測定される通信状態値を測定し、前記通信状態値を前記ディスプレイ部を介して表示して前記リンクアンテナを設置する位置及び方向を初期選定することを特徴とする請求項15記載の端末機。
【請求項17】
前記制御部は、トラフィック状態で測定される通信状態値を測定し、前記通信状態値を前記ディスプレイ部を介して表示して前記リンクアンテナを設置する位置及び方向を確定することを特徴とする請求項16記載の端末機。
【請求項18】
前記確定されるリンクアンテナを設置する位置及び方向は、前記初期選定された位置及び方向の中から選定されることを特徴とする請求項17記載の端末機。
【請求項19】
前記キーパッドは、前記初期選定のための通信状態値測定命令を受けるためのスキャンモードキーと、前記確定のための通信状態値測定命令の入力を受けるための確定モードキーとを有することを特徴とする請求項17記載の端末機。
【請求項20】
前記制御部は、前記端末機の状態を複数の状態に区分し、測定される通信状態値に応じて前記複数の状態に対応する状態に変換して、前記変換された状態を前記ディスプレイ部に表示することを特徴とする請求項15記載の端末機。
【請求項21】
前記無線送受信手段は無線通信を行う複数の無線送受信部を有し、前記キーパッドを通じた使用者の入力に応じて前記制御部によって前記複数の無線送受信手段のうちのいずれかが選択されることを特徴とする請求項15記載の端末機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図4】
【図14】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図4】
【図14】
【公表番号】特表2009−505482(P2009−505482A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525943(P2008−525943)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【国際出願番号】PCT/KR2006/003162
【国際公開番号】WO2007/021105
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(504394652)ケイティーフリーテル シーオー リミテッド (10)
【氏名又は名称原語表記】KTFREETEL CO., LTD.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【国際出願番号】PCT/KR2006/003162
【国際公開番号】WO2007/021105
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(504394652)ケイティーフリーテル シーオー リミテッド (10)
【氏名又は名称原語表記】KTFREETEL CO., LTD.
【Fターム(参考)】
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