説明

家畜における高リン血症:治療のための組成物、及び治療方法

本発明は、概して、家畜における高リン血症の治療に関する。特には、家畜にとって食味のよいリン酸結合剤を含む組成物、及びそのような組成物を使用する方法を対象にする。組成物の一形態において、本発明は、希土類化合物(例えばランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシド)、カルシウム塩(例えば炭酸カルシウム又は酢酸カルシウム)、アルミニウム塩(例えば水酸化アルミニウム)又は親水性交換樹脂;及び、鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマからなる群より選ばれる、家畜餌の材料を含む組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[本発明の分野]
本発明は、概して、家畜における高リン血症の治療に関する。特には、家畜にとって食味のよいリン酸結合剤を含む組成物、及びそのような組成物を使用する方法を対象にする。
【0002】
[本発明の背景]
腎臓に障害がある患者にとって、高リン血症は深刻な問題である。従来の透析法は、血中のリン酸塩の濃度を減少することができず、リン酸塩濃度が上昇すると、リン酸塩の毒性から有害な影響が生じる。この現象は人間の患者に限られない。大多数の家畜も、腎臓障害と、続いて起こる高リン血症を経験する。
【0003】
多数のリン酸結合剤が報告されている。これらの化合物は、高リン血症を患っている人間に摂取されると、消化管の中でリン酸塩を吸収する。したがって、遊離リン酸塩が結合され、結合形成物が排泄されると、高リン血症の影響は減少または解消される。
【0004】
リン酸結合剤は、一般に、固体のカプセル剤またはタブレットとして提供される。あるタイプの結合剤にとっては、推奨用量が大量であることは、固形剤の対応する外形が相対的に大きくなることを意味する。これを人間の患者が摂取することは可能であるが、このような場合、家畜に強制的に投与することは信じ難いほど難しくなる可能性がある。
【0005】
リン酸結合剤のより摂取可能な形を提供することは、家畜に化合物を投与することに関して、困難の軽減のために役立つだろう。しかし、重要な問題が食味の観点から生じる:摂取可能な物質の食味は、製法、材料の品質、および物質の食感(大きさ、質感、形状を含む)によって左右される。物質が摂取可能な餌として家畜に受け入れられるか否かを事前に予測することは、簡単にできることではない。
【0006】
高リン血症の深刻さを考慮すると、リン酸結合剤は、家畜にとって食味のよいタイプであることが必要性である。それが本発明の目的である。
【0007】
[本発明の要約]
本発明は、概して、家畜における高リン血症の治療に関する。特に、家畜にとって食味のよいリン酸結合剤を含む組成物、およびこのような組成物を使用する方法に関する。
【0008】
組成物の様態において、本発明は、希土類化合物(例えばランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシド)、カルシウム塩(例えば炭酸カルシウム又はカルシウム酢酸塩)、アルミニウム塩(例えば水酸化アルミニウム)、又は親水性交換樹脂;及び、鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマからなる群より得られる家畜餌の材料を、含む組成物を提供する。
【0009】
キットの様態において、本発明は、家畜における高リン血症の治療のためのキットを提供する。上記キットは:リン酸結合性化合物を含む組成物の入った容器;及び、動物の健康状態を最適化するために、上記化合物はどのように家畜餌に添加されるべきかに関する取扱説明書を含む。
【0010】
他のキットの様態において、本発明は、家畜における高リン血症の治療のためのキットを提供する。上記キットは:リン酸結合剤ならびに家畜餌を含む組成物の入った容器;及び、家畜の健康状態を最適化するために、上記組成物はどのように使用されるべきかに関する取扱説明書を含む。
【0011】
方法の様態において、本発明は、家畜における高リン血症を治療する方法を提供する。上記方法は、家畜に組成物を与える後述の工程を含む。組成物は:希土類化合物(例えばランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシド)、カルシウム塩(例えば炭酸カルシウム又はカルシウム酢酸塩)、アルミニウム塩(例えば水酸化アルミニウム)、又は親水性交換樹脂;及び、鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマからなる群より得られる家畜餌の材料を含む。
【0012】
他の方法の様態において、本発明は、家畜における高リン血症を治療する方法を提供する。上記方法は:リン酸結合性化合物を家畜餌と混合する工程;及び、上記混合物を摂食可能な形で家畜に与える工程を含む。
【0013】
[図の簡単な説明]
図1は、実施例1に従って作られた化合物のX線回折走査を示す図である。
【0014】
図2は、実施例2に従って作られた化合物のX線回折走査を示す図である。
【0015】
[本発明の詳細な説明]
本発明に係る組成物は、少なくとも1つのリン酸結合性化合物を、任意の適切な構造で含む。含まれる化合物の代表的な種類は、希土類化合物(例えばランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシド)、カルシウム塩(例えば炭酸カルシウム又は酢酸カルシウム)、アルミニウム塩(例えば水酸化アルミニウム)、又は親水性アニオン交換樹脂である。
【0016】
上記化合物が希土類化合物である場合、それは概して、ランタンカルボナート、ランタンカルボナートヒドロキシド、又はランタンオキシカルボナートである。ランタンカルボナートの構造は、La(CO・xHOであり、式中、1≦x≦8である。好ましいランタンカルボナートの構造は、3≦x≦6であるLa(CO・xHOであり、さらに好ましくは3.5≦x≦5であり、また最も好ましくは3.8≦x≦4.5である。このような化合物は、U.S. Pat. No. 5,968,976に論じられており、本明細書中において参考として援用される。
【0017】
ランタンオキシカルボナートは、水和物又は無水であってもよい。一般的なランタンオキシカルボナート水和物は、LaO(CO・xHOであり、式中、1≦x≦3であり;一般的な無水ランタンオキシカルボナートは、LaCOである。このような化合物は、U.S. Pat. Appl. 2004161474に論じられており、本明細書中において参考として援用される。
【0018】
ランタンカルボナートヒドロキシドは、水和物又は無水であってもよい。一般的な無水ランタンカルボナートヒドロキシドは、LaCOOHである。
【0019】
猫及び犬の胃の生理的pH、すなわちpH約3.0において、ランタンオキシカルボナート及びランタンカルボナートヒドロキシドは、ランタン化合物1グラム当たり、少なくとも300mgのリン酸塩とのリン酸塩結合能力を示す。最も望ましくは、ランタンオキシカルボナートは、ランタン化合物1g当たり少なくとも400mgのPOとのリン酸塩結合能力を示す。猫又は犬の上部小腸の生理的pH、すなわちpH約8.0において、ランタンオキシカルボナートはなお、ランタン化合物1g当たり、約20mgのリン酸塩と結合する。
【0020】
本発明に係る組成物に含まれる親水性アニオン交換樹脂は、概して、脂肪族アミンポリマーである。“アミン”基は、第一級、第二級、又は第三級のアミン、第四級のアンモニウム塩、アミジン、グアニジン、ヒドラジン、又はそれらの組み合わせの形を取り得る。上記アミンは、上記ポリマーの直鎖構造内(例えば、ポリエチレンイミン、又は、ジエチレントリアミンなどのポリアミノアルカンとエピクロルヒドリンなどの架橋剤との縮合ポリマーの中など)、又は、上記ポリマー骨格(例えばポリアリルアミン、ポリビニルアミン、又はポリ(アミノエチル)アクリレートなど)から吊り下がった官能基として、存在し得る。このような化合物は、U.S. Pat. No. 6,858,203に論じられており、本明細書中において参考として援用される。
【0021】
一形態において、上記ポリマーは、式:
−[CHCH(CHNR)]
を有する繰り返し単位、又はそのコポリマーを特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、各Rは独立的にH、又は、低アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有する)、アルキルアミノ(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有する)、若しくはアリール(例えばフェニル)基などの、置換された又は無置換のアルキルを示す。
【0022】
第二の形態において、上記ポリマーは、式:
−[CHCH(CHNRX)]
を有する繰り返し単位、又はそのコポリマーを特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、各Rは独立的にH、又は、置換された若しくは無置換である、アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、若しくはアリール(例えばフェニル)基を示し、かつ、Xは交換性負電荷対イオンを示す。
【0023】
本発明の第二の形態に係るコポリマーの一例は、式:
−[CHCH(CHNRX)]
を有する第一の繰り返し単位を特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、各Rは独立的にH、又は、置換された若しくは無置換である、アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、若しくはアリール基(例えばフェニル)を示し、かつ、Xは交換性負電荷対イオンを示す。さらには、式:
−[CHCH(CHNR)]
を有する第二の繰り返し単位を特徴とする。なお、各nは独立的に一つの整数を示し、各Rは独立的にH、又は、置換された若しくは無置換である、アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、若しくはアリール基(例えばフェニル)を示す。
【0024】
第四の形態において、上記ポリマーは、式:
−[N(R)CHCH
を有する繰り返し単位、又は、そのコポリマーを特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、RはH、又は、置換された若しくは無置換である、アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、若しくはアリール基(例えばフェニル)を示す。
【0025】
本発明の第二の形態に係るコポリマーの一例は、式:
−[N(R)CHCH
を有する第一の繰り返し単位を特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、RはH、又は、置換された若しくは無置換である、アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、若しくはアリール基(例えばフェニル)を示す。さらには、式:
−[N(X)(H)(R)CHCH
を有する第二の繰り返し単位を特徴とする。なお、式中、各nは独立的に一つの整数を示し、RはH、又は、置換された若しくは無置換である、アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、若しくはアリール基(例えばフェニル)を示す。
【0026】
第五の形態において、上記ポリマーは式:
−[N(X)(R)(R)CHCH
を有する繰り返し単位、又は、そのコポリマーを特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、RおよびRはそれぞれ独立的にH、又は、置換された若しくは無置換である、アルキル基(例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、及びアルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、若しくはアリール基(例えばフェニル)を示し、かつ、Xは交換性負電荷対イオンを示す。
【0027】
本発明の第五の形態に係る一つの好ましいポリマーにおいて、R基の少なくとも1つは水素原子である。
【0028】
第六の形態において、上記ポリマーは、式:
−[CH(NR)CH
を有する繰り返し単位、又は、そのコポリマーを特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、RおよびRはそれぞれ独立的に、H、置換された若しくは無置換である、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、又は6〜12個の原子を含むアリール基(例えばフェニル)を示す。
【0029】
第七の形態において、上記ポリマーは、式:
−[CH(NRX)CH
を有する繰り返し単位、又は、そのコポリマーを特徴とする。なお、式中、nは一つの整数を示し、R、R及びRはそれぞれ独立的にH、置換された若しくは無置換である、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基、アルキルアミノ基(エチルアミノ等、例えば包含的に1〜5個の炭素原子を有す)、又は6〜12個の原子を含むアリール基(例えばフェニル)を示し、また、各Xは交換性負電荷対イオンを示す。
【0030】
いずれの場合にも、R基は、1つ又は1つ以上の置換基を持ち得る。適切な置換基は、例えば第四級アンモニウムなどの治療(therapeutic)陰性基、又は、例えば第一級および第二級であるアルキル若しくはアリールアミンなどのアミン基を含む。他の適切な置換基の例は、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシル基、カルボキサミド、スルホンアミド、ハロゲン、アルキル、アリール、ヒドラジン、グアニジン、尿素、及びカルボン酸エステルを含む。
【0031】
上記ポリマーは、架橋していることが好ましく、場合によっては、重合の間又は後、反応混合物に架橋剤を加えることによって架橋する。適切な架橋剤の例としては、ジアクリラート及びジメタクリラート(例えば、エチレングリコールジアクリラート、プロピレングリコールジアクリラート、ブチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、プロピレングリコールジメタクリラート、ブチレングリコールジメタクリラート、ポリエチレングリコールジメタクリラート、ポリエチレングリコールジアクリラート)、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、エチレンビスアクリルアミド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、トルエンジイソシアナート、エチレンビスメタクリルアミド、エチリデンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼン、ビスフェノールAジメタクリラート、ビスフェノールAジアクリラート、1,4ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2エタンジオールジグリシジルエーテル、1,3−ジクロロプロパン、1,2−ジクロロエタン、1,3−ジブロモプロパン、1,2−ジブロモエタン、スクシニルジクロリド、ジメチルスクシナート、アクリロイルクロリド、又はピロメリット酸ニ無水物などがある。
【0032】
架橋剤の量は、架橋結合およびモノマーの結合重量に基づき、概して約0.5〜75重量%であり、好ましくは約1〜25重量%である。他の実施形態では、架橋剤はポリマーの約2〜20重量%である。
【0033】
上記ポリマーは重合の後に架橋する場合もある。このように架橋させる方法の1つとして、例えばエピクロルヒドリン、スクシニルジクロリド、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ピロメリット酸ニ無水物、トルエンジイソシアナート、及びエチレンジアミンなどの二官能性架橋剤を、上記ポリマーと反応させる方法を含む。一般的な例には、エピクロルヒドリンとのポリ(エチレンイミン)の反応がある。この例において、エピクロルヒドリン(1〜100部)は、ポリエチレンイミン(100部)を含む溶液に加えられ、かつ反応を促進するために加熱される。既に重合された物質に架橋を誘起する他の方法は、これに限定されないが、電離放射線照射、紫外線照射、電子ビーム照射、ラジカルへの暴露、及び熱分解を含む。
【0034】
好ましい架橋剤の例は、エピクロルヒドリン、1,4ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2エタンジオールジグリシジルエーテル、1,3−ジクロロプロパン、1,2−ジクロロエタン、1,3−ジブロモプロパン、1,2−ジブロモエタン、スクシニルジクロリド、ジメチルスクシナート、トルエンジイソシアナート、アクリロイルクロリド、及びピロメリット酸ニ無水物を含む。
【0035】
本発明に係る組成物は、家畜における高リン血症を治療することを主な目的としている。例となる家畜には、犬、猫、馬、ウサギ、牛、ヤギ、及び豚が含まれる。本発明は、特に、犬、猫、及び馬の治療を対象としている。
【0036】
一般に、ドッグフードは、例えば鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール、又はラムミールなどのタンパク源を含んでいる。通常、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)などの保存料も材料である。他の材料として、トウモロコシ、米、及び骨粉が含まれてもよい。一般に、キャットフードは、例えば、魚粉、魚、卵製品、牛肉、鶏肉、米、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、及びトウモロコシを含んでいてもよい。馬の餌は、多くの場合、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、及び小麦フスマを含んでいる。
【0037】
本発明に係る組成物は、概して、家畜餌と混合したリン酸結合剤を含む。上記混合物は、任意の適切な形態を取り得る。例えば、上記混合物は、リン酸結合剤及び家畜餌を含む、微粒子(particles)、粒子(grains)、ペレットなどの形であり得る。あるいは、上記混合物は、例えばリン酸結合剤を家畜餌と混合するなど、構成要素の単純な物理的混合物であってもよい。他の形態には、リン酸結合剤を含む組成物を家畜の餌に散布したものを含んでもよい。それを、次いで、動物に与える前に混合してもよい。
【0038】
本発明に係る組成物の例を下記に示す:
1.ランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシドと、以下の材料:鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマを少なくとも1種類含む家畜の餌とを含む、微粒子、粒子、又はペレット。
【0039】
2.ランタンカルボナートと、以下の材料:鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマを少なくとも1種類含む家畜の餌とを含む、微粒子、粒子、又はペレット。
【0040】
3.脂肪族アミンポリマーと、以下の材料:鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマを少なくとも1種類含む家畜の餌とを含む、微粒子、粒子、又はペレット。
【0041】
4.ランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシドと、以下の材料:鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマを少なくとも1種類含む家畜の餌とを含む、物理的な混合物。
【0042】
5.ランタンカルボナートと、以下の材料:鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマを少なくとも1種類含む家畜の餌とを含む、物理的な混合物。
【0043】
6.脂肪族アミンポリマーと、以下の材料:鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマを少なくとも1種類含む家畜の餌とを含む、物理的な混合物。
【0044】
ランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシドが、リン酸結合剤として投与される場合、単回投与で家畜へ投与される量は、概して1.0〜100mg/体重kgに及ぶ。多くの場合、上記量は、30.0〜80mg/体重kgに及ぶ。場合によっては、投与されるランタンオキシカルボナートの量は、40.0〜75.0mg/体重kgに及ぶこともある。
【0045】
本発明に係るキットは、概して2種類ある。第一の種類は、結合性ランタン化合物を含む組成物の入った容器(例えば袋、瓶、缶など)、及び、上記化合物はどのように家畜餌に添加されるべきかに関する取扱説明書を含む。取扱説明書には、例えば、含有させるリン酸結合剤の量、家畜の給餌に対する投薬計画、及び加えてもよい家畜餌の種類などの情報が、概して含まれる。
【0046】
第二の種類は、本発明に係る組成物(例えば、家畜餌と組み合わせた結合性ランタン化合物)の入った容器、及び、上記組成物はどのように使用されるべきかに関する取扱説明書を含む。取扱説明書に含まれる情報は、概して、家畜に与える餌の量、及び餌の供給に対する投薬計画(例えば日中の時間、及び1日に与える回数)である。
【0047】
本発明に係る方法は、概して2種類ある。第一の方法は、少なくとも以下の工程:摂取可能な形態で、本発明に係る組成物を家畜に与える工程を含む。第二の方法は、少なくとも以下の工程:1)結合性ランタン化合物を家畜餌に混ぜる工程;及び、2)摂取可能な形態で、上記混合物を家畜に与える工程を含む。
【0048】
[実施例]
(実施例1)
LaCl(ランタンクロリド)をLaとして29.2重量%の濃度で含み、容積が334.75mlの水溶性HCl溶液を、4Lのビーカーに加え、かき混ぜながら80℃にまで加熱した。LaCl溶液の始めのpHは2.2であった。加熱したビーカーの中に、63.59gのカルボナートナトリウム(NaCO)を含む265mlの水溶液を、小型ポンプを用いて2時間一定の流速で量り入れた。フィルターを取り付けたビュヒナーろ過装置を用いて、ろ液から白い粉末状の生成物を分離した。ろ過ケーキを2Lの蒸留水に溶かしてフィルター処理を行い、反応中に形成されたNaClを洗い流すことを4回行った。洗浄したろ過ケーキを、105℃の対流式オーブン内に2時間、又は、安定した重量が観察されるまで置いた。上記生成物は、ランタンカルボナートヒドロキシドから成る。上記化合物のX線回折走査を、標準試料と比較して図1に示す。
【0049】
上記ランタン化合物におけるリン酸塩に対しての反応性を決定するために、以下の試験を行った。13.75g/lの無水NaHPO、及び8.5g/lのHClを含む原液を準備した。上記原液を、濃HClの添加によってpH3に調整した。100mlの上記原液を、攪拌棒と共にビーカーに入れた。上記溶液に、上述のように作成したランタンカルボナートヒドロキシドの粉末を加えた。ランタンカルボナートヒドロキシドの粉末の量は、懸濁液中のLaの量がリン酸塩と完全に反応するために必要とする化学量論的な量の3倍になるようにした。上記懸濁液の試料を、時間の間隔を置いてフィルターに通過させ、液体から全固体を分離した。上記液体試料には、リンに対する分析を行った。
【0050】
(実施例2)
LaCl(ランタンクロリド)をLaとして29.2重量%の濃度で含み、容積が334.75mlの水溶性HCl溶液を、4Lのビーカーに加え、かき混ぜながら80℃にまで加熱した。LaCl溶液の始めのpHは2.2であった。加熱したビーカーの中に、63.59gのカルボナートナトリウム(NaCO)を含む265mlの水溶液を、小型ポンプを用いて2時間一定の流速で量り入れた。フィルターを取り付けたビュヒナーろ過装置を用いて、ろ液から白い粉末状の生成物を分離した。ろ過ケーキを2Lの蒸留水に溶かしてフィルター処理を行い、反応中に形成されたNaClを洗い流すことを4回行った。洗浄したろ過ケーキを、安定した重量が観察されるまで、105℃の対流式オーブン内に2時間置いた。最後に、ランタンオキシカルボナートを、アルミナトレイに乗せて、マッフル炉に入れた。炉の温度を500℃にまで上げて、その温度を3時間保持した。終局産物は、無水ランタンオキシカルボナートLaCOであると測定された。上記化合物のX線回折走査は、基準と比較して、図2に示される。
【0051】
上記工程を3回繰り返した。ある場合において、白い粉末の表面積は、26.95m/gmと測定された。顕微鏡写真は、この化合物の構造が、約100nmサイズの、等次元状又は略円形である微粒子であることを示す。X線回折パターンは、上記生成物がLaCOと記される無水ランタンオキシカルボナートであることを示した。
【0052】
上記ランタン化合物の、リン酸塩に対する反応性を測定するために、以下の試験を行った。13.75g/lの無水NaHPOと、8.5g/lのHClとを含む原液を準備した。濃HClを添加することによって、上記原液をpH3に調整した。100ml量の上記原液を、攪拌棒と共にビーカーに入れた。上記溶液に、上述のように作成した無水ランタンオキシカルボナートを加えた。無水ランタンオキシカルボナートの量は、懸濁液中のLaの量がリン酸塩と完全に反応するために必要とする化学量論的な量の3倍になるようにした。上記懸濁液の試料を、間隔を置いてフィルターに通過させ、液体から全固体を分離した。
【0053】
(実施例3)
酢酸ランタンとして100g/lのLaを含む溶液を、250℃の出口温度を有する吹き付け式乾燥器の中に入れる。吹き付け乾燥工程による中間生成物はバッグフィルターによって回収される。この中間生成物は、4時間600℃で焼成される。上記生成物のX線回折は、上記生成物が無水ランタンオキシカルボナートから成ることを示した。この化合物の化学式は、(LaCO)と記される。
【0054】
上記ランタン化合物の、リン酸塩に対する反応性を測定するために、以下の試験を行った。13.75g/lの無水NaHPOと、8.5g/lのHClとを含む原液を準備した。濃HClを添加することによって、上記原液をpH3に調整した。100ml量の上記原液を、攪拌棒と共にビーカーに入れた。上記溶液に、上述のように作成した粉末状のLaCOを加えた。ランタンオキシカルボナートの量は、懸濁液中のLaの量がリン酸塩と完全に反応するために必要とする化学量論的な量の3倍になるようにした。上記懸濁液の試料を、間隔を置いてフィルターに通過させ、液体から全固体を分離した。上記液体試料には、リンに対する分析を行った。
【0055】
(実施例4)
LaCl(ランタンクロリド)をLaとして29.2重量%の濃度で含み、容積が334.75mlの水溶性HCl溶液を、4Lのビーカーに加え、かき混ぜながら80℃にまで加熱した。LaCl溶液の始めのpHは2.2であった。加熱したビーカーの中に、63.59gのカルボナートナトリウム(NaCO)を含む265mlの水溶液を、小型ポンプを用いて2時間一定の流速で量り入れた。フィルターを取り付けたビュヒナーろ過装置を用いて、ろ液から白い粉末状の生成物を分離した。ろ過ケーキを2Lの蒸留水に溶かしてフィルター処理を行い、反応中に形成されたNaClを洗い流すことを4回行った。洗浄したろ過ケーキを、105℃の対流式オーブン内に2時間、又は、安定した重量が観察されるまで置いた。上記生成物のX線回折パターンは、上記生成物がランタンカルボナートヒドロキシドから成ることを示した。上記生成物の表面積はBET法によって測定された。
【0056】
(実施例5)
・ラットにおける生体内検査
6グループの成体であるSD(Sprague-Dawley)ラットに、2週間の期間に2段階のステップで、5/6の腎臓摘出を受けさせ、その後、無作為治療を行うより前に、さらに2週間、回復させた。賦形剤(0.5%w/vカルボキシメチルセルロース)、又は賦形剤中に懸濁されたランタンオキシカルボナートを、1日1回、14日間、経口洗浄によって上記グループに受けさせた(10ml/kg/日)。投与量は、ランタン元素134g/kg/日である。毎日、暗期(給餌期)の直前に投与を実行した。尿サンプル(24時間)を、手術の前、治療開始の前、及び治療期間に週2回、採取した。量及びリン濃度を測定した。
【0057】
給餌:順化及び手術の期間、テクラド社(Teklad)製のリン酸塩の十分な食餌(0.5%Ca,0.3%P;Teklad No. TD85343)を動物に自由摂食で与えた。治療期間の開始時、動物は、前週に賦形剤を処理した動物の平均食餌消費量に基づいた、ペアフィード(pair-fed)とした。
【0058】
5/6の腎臓摘出:順化の一週間後、全動物は5/6腎臓摘出手術を受けた。手術は2段階のステップで行われた。最初に、左腎動脈の2つの下流分枝を結紮した。一週間後、右の腎臓摘出を行った。各手術前、ケタミン/キシラジン混合物(100mg/mlのケタジェクト(Ketaject)及び20mg/mlのキラジェクト(Kylaject))を10ml/kgで投与する、腹膜内への注射によって動物に麻酔した。各手術後、術後の痛みを軽減するために、0.25mg/kgのブプレノルフィンを投与した。手術後、動物を2週間安定にして、治療を開始した。
【0059】
ランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシドの(0回より多い)投与後、非投与のラットと比べて、食餌療法のリン結合の指標である、リン排泄の減少を示す結果となった。
【0060】
(実施例6)
・犬における検査
1日に(6時間をおいて)2回、ランタン元素を2250mg投与する交差試験において、ランタンカルボナートLaCOOH(化合物A)又はLaCO(化合物B)を、6例の成体であるビーグル犬に経口投与した。投与は、動物に餌を供給した30分後に行った。交差治療群の間には、少なくとも14日間の休薬を行った。投与前、及び投与の1.5,3,6,7.5,9,12,24,36,48,60,及び72時間後に、血漿を採取し、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS:inductively-coupled plasma mass spectrometry)を用いてランタンの分析を行った。投与前、及び投与の24時間後に、カーテル法によって尿を採集し、クレアチン及びリン酸塩の濃度を測定した。検査より、リン酸塩の結合の指標となる、尿のリン酸塩排出の減少という結果が導かれた。
【0061】
(実施例7)
・食味検査
ランタンオキシカルボナートをウェット状及びドライ状のドッグフードに混合し、9例の異なる犬に、約40ポンド以上与えた。各犬は混合物を食べたが、2例は食べる前に数時間ためらった。食後数時間に、吐き気、嘔吐、鼓腸、又は放屁の兆候を示す犬はいなかった。
【0062】
ランタンオキシカルボナートをキャットフードに混合し、共に老齢であり、かつ1例は過重量である、2例の猫に供与した。第1の猫は混合物の餌を食べた。過重量の猫である第2の猫は、混合物を食べなかった。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実施例1に従って作られた化合物のX線回折走査を示す図である。
【図2】実施例2に従って作られた化合物のX線回折走査を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)希土類化合物又は親水性交換樹脂;及び、
b)鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマからなる群より選ばれる、家畜餌の材料、
を含むことを特徴とする一つの組成物。
【請求項2】
上記組成物は希土類化合物を含み、かつ上記希土類化合物はランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシドであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
上記組成物は希土類化合物を含み、かつ上記希土類化合物はランタンカルボナートであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
上記組成物は親水性交換樹脂を含み、かつ上記親水性交換樹脂は脂肪族アミンポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
上記組成物は、酢酸カルシウム又は炭酸カルシウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
上記組成物は、水酸化アルミニウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
上記組成物は、微粒子、粒子、又はペレットの形であることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
家畜における高リン血症の治療のためのキットであって:
a)リン酸結合性化合物を含む組成物の入った容器;及び、
b)動物の健康状態を最適化するために、上記化合物はどのように家畜餌に添加されるべきかに関する取扱説明書、
を含むことを特徴とするキット。
【請求項9】
上記リン酸結合性化合物は、ランタンオキシカルボナート又はランタンカルボナートヒドロキシドであることを特徴とする請求項8に記載のキット。
【請求項10】
上記取扱説明書は、家畜餌の含有すべきランタンオキシカルボナートの量、及び、家畜の給餌に対する投薬計画に関しての情報を含むことを特徴とする請求項9に記載のキット。
【請求項11】
上記リン酸結合性化合物は、ランタンカルボナートヒドロキシドであることを特徴とする請求項9に記載のキット。
【請求項12】
上記ランタンオキシカルボナートは、LaCOであることを特徴とする請求項10に記載のキット。
【請求項13】
家畜における高リン血症の治療のためのキットであって:
a)リン酸結合剤及び家畜餌を含む組成物の入った容器;
b)動物の健康状態を最適化するために、上記組成物はどのように使用されるべきかに関する取扱説明書、
を含むことを特徴とするキット。
【請求項14】
上記家畜餌は、鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマからなる群より選ばれる材料を含むことを特徴とする請求項13に記載のキット。
【請求項15】
上記リン酸結合剤は、ランタンカルボナートヒドロキシドであることを特徴とする請求項14に記載のキット。
【請求項16】
上記リン酸結合剤は、LaCOであることを特徴とする請求項14に記載のキット。
【請求項17】
上記取扱説明書は、家畜に供するべき餌の量、及び餌の供給に対する投薬計画に関しての情報を含むことを特徴とする請求項15に記載のキット。
【請求項18】
家畜における高リン血症の治療方法であって、上記方法は組成物を家畜に与える工程を含み、かつ上記組成物は、
a)希土類化合物又は親水性交換樹脂;及び、
b)鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマからなる群より選ばれる、家畜餌の材料、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
上記組成物は、ランタンカルボナートヒドロキシドを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
上記組成物は、LaCOを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
上記組成物は、La(CO・xHOを含み、式中、xは1≦x≦8であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項22】
上記組成物は、脂肪族アミンポリマーを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項23】
家畜における高リン血症の治療方法であって、以下の各工程を含むことを特徴とする方法:
a)リン酸結合性化合物を家畜餌と混合する工程;及び、
b)上記混合物を摂取可能な形で家畜に与える工程。
【請求項24】
上記家畜餌は、鶏肉、牛肉、ラム肉、チキンミール又はラムミール、トウモロコシ、米、骨粉、魚粉、魚、卵製品、牛肉、ビーフミール、コーングルテン粉、家禽副産物粉、小麦粉、牛脂、メープルシロップ、蜂蜜、りんご、亜麻仁、亜麻仁粉、米ぬか、米胚芽、オートムギ、オオムギ、及び小麦フスマからなる群より選ばれる材料を含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
上記リン酸結合性化合物は、ランタンカルボナートヒドロキシドであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
上記リン酸結合性化合物は、LaCOであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
上記リン酸結合性化合物は、La(CO・xHOであり、式中、xは1≦x≦8であることを特徴とする請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−504781(P2009−504781A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−527191(P2008−527191)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2006/032492
【国際公開番号】WO2007/022466
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(501495330)アルテアナノ インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】