説明

容器からタイヤシーリング材を送出する装置

【課題】簡単に操作でき且つ安価であるタイヤシーリング材をタイヤへ送出する装置の提供。
【解決手段】タイヤシーリング材3の容器2は蓋部1に連結され、容器2からタイヤへとタイヤシーリング材3を送出するために、任意の圧力発生源6が蓋部1に接続されて、容器2内を加圧することにより送出口12が解放されるように構成したタイヤシーリング材を送出する装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋部と連結している容器からタイヤシーリング材を送出する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の形状及びデザインの容器、特に耐圧性容器からタイヤシーリング材を送出する装置が上市され、入手可能である。
【0003】
通常は、この装置はスペアタイヤの代わりに、コンプレッサーと共に、パンク修理セットとして車両に組み込まれている。
【0004】
タイヤシーリング材を容器から確実に送出するために、この装置では、コンプレッサーとの連結及びその設置が複雑にならざるを得ない。パンクの際に、容器からタイヤ内へタイヤシーリング材を圧送するために、容器を圧力発生源に連結し、容器を固定するか又は頭部を介して立て掛ける必要がある。
【0005】
その際、従来の装置では、容器を加圧して、そこからタイヤシーリング材をパンクしたタイヤへと圧送するために、コンプレサーを容器に接続する弁、切替え弁、機械的装置などに大きな費用が掛かるという問題があった。更に、従来のタイヤのパンク修理セットを使用可能とする挿入且つ組立てには費用が掛かり、操作は複雑でその製造は難しく且つ高価であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、タイヤシーリング材を容器から送出し、簡単で且つコストの掛からない方法によりタイヤシーリング材を極めて迅速に、欠陥のあるタイヤに注入し、接続作業に費用が掛からず且つ使用者が複雑な扱いを必要としない装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、請求項1に記載の特徴並びに以後記載の請求項の特徴により解決される。具体的には(1)〜(28)の特徴を備えた構成により解決される。
【0008】
(1)蓋部と連結している容器からタイヤシーリング材を送出する装置であって、前記容器内を加圧して送出口が解放されて、前記タイヤシーリング材が前記容器からタイヤへと送出されるように、任意の圧力発生源が前記蓋部に接続されていることを特徴とする容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0009】
(2)蓋部と連結している容器からタイヤシーリング材を送出する装置であって、任意の圧力発生源が前記蓋部に接続されて、前記容器の容器内空間に通じる加圧媒体注入口、特に注入口シャッターが加圧により解放されるようにしたことを特徴とする容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0010】
(3)前記任意の圧力発生源に接続する前記圧力媒体注入口の前記注入口シャッターは弁、逆止弁、ストッパー、封止用ストッパー又はフラップとして形成されていることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0011】
(4)前記加圧媒体注入口に接続したコンプレッサー、ボンベなどの前記圧力発生源により所望の圧力に達すると、前記注入口シャッターが開放され、前記タイヤシーリング材を保持する前記容器が加圧されることを特徴とする前記(3)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0012】
(5)2ないし5バールの加圧により前記加圧媒体注入口が解放されるように、前記注入口シャッターは、逆止弁又は封止用ストッパーとして形成されていることを特徴とする前記(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0013】
(6)前記容器を所定の圧力で加圧することにより、シャッター、又は別に設置した送出機構により、前記蓋部域の送出口が解放されることを特徴とする前記(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0014】
(7)所定の圧力で前記容器を加圧して前記送出口を解放する少なくとも1つの前記シャッターにより、前記送出口が閉鎖されていることを特徴とする前記(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0015】
(8)前記送出機構が、直接か又は直立管を介して前記蓋部に配置されていることを特徴とする前記(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0016】
(9)前記送出機構は送出機構本体から形成され、前記送出機構本体には前記送出口を解放する前記シャッターが備えられていることを特徴とする前記(8)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0017】
(10)排出口を介して直接か、又は前記直立管を介して間接に、タイヤの弁に接続する接続チューブへと前記タイヤシーリング材を送出できるように、前記容器内の加圧により、前記シャッターが前記送出機構本体の前記送出口を解放するようにしたことを特徴とする前記(9)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0018】
(11)ストッパーとしての前記シャッターが前記送出機構本体の前記送出口に備えられ、前記排出口及び前記接続チューブを介して前記タイヤシーリング材がタイヤへと送出されるように、所定の加圧により前記シャッターが解放されることを特徴とする前記(9)又は(10)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0019】
(12)前記送出口を閉鎖するための前記シャッターは前記排出口に備えられ、前記タイヤシーリング材が前記容器(2)から送出できるように、前記容器は頭部を介して立て掛け可能であることを特徴とする前記(6)ないし(11)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0020】
(13)前記送出機構は、組込まれた前記シャッターを伴う前記直立管を介して、前記蓋部に隔たって接続され且つ前記容器の底部近辺に配置されていることを特徴とする前記(8)ないし(12)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0021】
(14)前記送出機構の比重は前記タイヤシーリング材の比重よりも重いことを特徴とする前記(8)ないし(13)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0022】
(15)前記シャッターの比重は前記タイヤシーリング材の比重より軽いことを特徴とする前記(7)ないし(14)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0023】
(16)前記直立管を通って前記タイヤシーリング材が確実に放出されるように、前記送出機構本体は押込まれた前記シャッターを収容する拡大された内部空間及びストッパーを備えていることを特徴とする前記(9)ないし(15)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0024】
(17)前記シャッターはフラップ又は弾性変形可能部材として形成され、前記容器内を加圧すると、前記容器から前記排出口を介して前記タイヤシーリング材を送出するように、前記送出口が解放されることを特徴とする前記(6)ないし(16)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0025】
(18)タイヤ内に前記タイヤシーリング材を注入するために、前記蓋部は前記接続チューブの取付け部を介してか又は前記接続チューブを介して直接に車両のタイヤの弁に接続可能であることを特徴とする前記(1)ないし(17)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0026】
(19)蓋部と連結している容器からタイヤシーリング材を送出する装置であって、短い長さ(L)の接続チューブは前記蓋部に連結され、前記容器は前記接続チューブを介して車両のタイヤの弁に連結可能であることを特徴とする容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0027】
(20)前記接続チューブの長さ(L)は2cmないし8cm、特に3cmであることを特徴とする前記(19)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0028】
(21)前記容器は短く形成された前記接続チューブにより、車両のタイヤの弁に取外し可能に連結、固定され、前記容器が下方へ垂直に連結されていることを特徴とする前記(19)又は(20)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0029】
(22)前記接続チューブは排出口域において、その中心軸周りを自由に回転及び/又は旋回可能であることを特徴とする前記(19)ないし(21)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0030】
(23)前記接続チューブは屈曲して形成されていることを特徴とする前記(19)ないし(22)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0031】
(24)屈曲した前記接続チューブは前記容器の側面に接するか又は屈曲したまま収納用窪みに嵌合していることを特徴とする前記(19)ないし(23)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0032】
(25)前記容器は、圧力発生源、特にコンプレッサーにより加圧可能であることを特徴とする前記(19)ないし(24)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0033】
(26)前記容器は耐圧容器として形成され、前記接続チューブに接続した前記排出口及び前記圧力発生源に接続するための圧力媒体注入口は、前記蓋部を介して直接か又は前記容器の内壁を介して間接に前記容器に接続されていることを特徴とする前記(19)ないし(25)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0034】
(27)前記容器は、10バールまでの圧力に耐える可撓性の袋として形成されていることを特徴とする前記(19)ないし(26)のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【0035】
(28)前記容器、特に可撓性の袋は、耐圧性の合成樹脂又は合成樹脂と金属、特に合成樹脂とアルミニウムの複合材から形成されていることを特徴とする前記(27)に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【発明の効果】
【0036】
本発明の容器からタイヤシーリング材を送出する装置により、極めて迅速に、簡単にしかもコストの掛からない方法でタイヤシーリング材を容器から送出して欠陥のあるタイヤに注入処理できるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明では、容器からタイヤシーリング材を送出する蓋部を備えた装置が、特に利点のあることが判明した。蓋部は、任意の圧力発生源、特に任意のコンプレサーと接続している容器と取外し可能に連結している。
【0038】
そのため、加圧媒体注入管内が所定の圧力に達すると、注入口シャッターの開放により容器内空間への加圧媒体注入口が形成され、容器内空間が加圧、特に圧縮空気により加圧される。圧力源により生成される容器内空間の圧力は3ないし5バールが好ましい。
【0039】
蓋部を介して、圧力源と容器内空間の間の加圧媒体注入口が簡単に開放又は解放されるように、注入口シャッターは弁、逆止弁、ストッパー、フラップ、薄板、封止用ストッパーなどとして形成してもよい。
【0040】
容器空間内が加圧されると、タイヤシーリング材を送出するため、排出口域シャッターは、容器空間内を向くか、又は間接的に送出装置の領域に開放されているか、又はシャッターの解放により送出口が開放され、直接に容器の頭部に設置された排出口を介するか、又は送出装置を介して、間接的に中間に設置した直立管を介してタイヤシーリング材を送出することができる。
【0041】
この場合、容器空間内が所定の圧力により開放され、タイヤシーリング材が排出口及びそれに接続した接続チューブを介してタイヤ内へと圧送できるように、シャッターはフラップ、栓、ストッパー、弁、薄板、弾性変形可能な部材などで形成してもよい。
【0042】
この場合、接続チューブは取付け部を介してか又は直接に車両のタイヤの弁に形成されているネジに連結される。
【0043】
ここでは、蓋部に接続される接続用チューブは、その長さは約2cmから8cm、好ましくは3cmと短く形成することに利点があると判明した。短く形成した接続チューブを介して、装置又は容器を伴った蓋部はタイヤ又はタイヤの弁に重力により下方へと下がって連結され、タイヤシーリング材を容器から送出する長さが単純化且つ最適化できる。
【0044】
これによって、容器を土台に設置するか、又はコンプレサーに固定する必要はなくなる。使用者が、容器を不注意に設置し、タイヤシーリング材の送出が不確実になる可能性はなくなる。これは、接続チューブを短くすることにより保証される。この点も本発明の大きな利点である。
【0045】
本発明において、チューブは可撓性のチューブとして形成されることが特に利点であることが判明した。これにより、パンクの際に、タイヤシーリング材が好ましくは耐圧性の容器からタイヤへと圧送されるように、タイヤシーリング材を保持する容器は、車両のタイヤへ連結される。
【0046】
更に、設置又は連結器具を追加する必要がないことが本発明の利点である。
【0047】
更に、従来の技術において公知である、タイヤシーリング材の容器を地面に対して垂直に設置し、極めて長いチューブを介してタイヤシーリング材がタイヤへ圧送されるように、タイヤシーリング材を保持する容器とコンプレッサーとの間の剛性の連結を必要としない。
【0048】
更に、本発明では、タイヤシーリング材を保持する容器は縦長で耐圧性にすることに利点があることが判明した。容器は短くした接続チューブによりタイヤの弁と直接に連結してもよい。容器内には、直立管を備えてもよく、これを圧力発生源、特にコンプレサーに接続すると、タイヤシーリング材が完全にタイヤへと圧入される。
【0049】
更に、コスト、特に材料を減らすために、容器を可撓性でしかも耐圧性の袋として形成してもよい。
【0050】
タイヤシーリング材をタイヤ内へ圧送するために、袋は共通又は個別の排出口を介して、圧力発生源、特にコンプレサーに接続される。
【0051】
袋は可撓性で、極めて軽く且つ材料が少なくて済むという利点がある。パンクの際に際して、袋は使用した後に簡単に廃棄できる。
【実施例】
【0052】
以下、本発明の利点、特徴及び詳細について、図面を用いて説明する。
【0053】
図1に示すように、本発明による装置Rは、容器2にネジ止め又は固定可能な蓋部1を備えている。
【0054】
容器2はタイヤシーリング材3を収容するのに供され、種々の材料、好ましくは耐圧性の合成樹脂から製造される。
【0055】
容器の頚部4には、蓋部1がネジ止め可能なように外ネジを備えている。
【0056】
蓋部1自身は、例えば任意の圧力発生源6(図2参照)、特にコンプレッサー、圧縮空気又はガスの入った耐圧容器に結合可能な加圧媒体注入管5を備えている。
【0057】
加圧媒体注入管5の蓋部1の領域には、注入口シャッター9を開くと、加圧媒体注入管5と容器内空間8とを連結させる加圧媒体注入口7が備えられている。このため、本発明では、容器2、特に容器内空間8を加圧するために、所定の選択可能な3〜5バール程度の過剰圧力により加圧媒体注入口7が簡単に開かれることが判明した。
【0058】
加圧媒体注入口7又は加圧媒体注入管5内を加圧すると、注入口シャッター9が自動的に開かれ、容器内空間8が加圧される。
【0059】
所定の選択可能な過剰圧力により、圧力発生源6と容器内空間8の間を連結し、耐圧性の容器2が加圧されるように、注入口シャッター9は栓、弁、逆止弁、フラップ、薄板として形成してもよい。
【0060】
更に、蓋部1には、排出口10が備えられ、該排出口と不図示の車両のタイヤの弁とを連結するために、任意の長さ、好ましくは短い接続用チューブ11が外側から接続されている。接続用チューブ11は、取付け部を介してか又は直接にタイヤの弁に接続される。
【0061】
排出口10を介して、容器内空間8への連結が為され、送出口12を介してタイヤシーリング材3を容器2から送出することができる。
【0062】
例えば、車両に容器2を装着する際に、タイヤシーリング材3が漏れないように、送出口12は少なくとも1つのシャッター13により閉められる。
【0063】
図1の本発明による実施例に示されるように、任意のシャッター13は、蓋部1の領域に直接か又は排出口10の領域に備えられ、図2に示されるように、単に加圧するだけで、シャッター13は送出口12を開放する。
【0064】
容器内空間8に所定の圧力で加圧することにより、シャッター13が開かれ送出口12が開放される。
【0065】
本実施例においては、直立管14により、送出機構15が蓋部1より隔てられて容器底部16近くに配置されている。
【0066】
送出機構15はタイヤシーリング材より重いか、又は高密度とし、場合によっては錘を負荷させることが好ましい。それによって、常に立掛けているか又は横たわっている容器の底部付近から確実に送出することができる。
【0067】
送出機構15自身は、拡大された内部空間18を備えた送出機構本体17を備えている。シャッター13を送出機構本体の端面に嵌め込み、容器2を加圧することにより、内部空間18へと押込まれて、送出口12が開放され、容器2からタイヤシーリング材3が送出される。
【0068】
図1及び図2に示されるように、シャッター13は、送出機構本体17の内部空間18へと運び込まれるように栓状に形成してもよく、少なくとも1つのストッパー19により、送出口12が常に開放され、容器2からのタイヤシーリング材3が、排出口10及び接続用チューブ11を通って、常に車両のタイヤへと確実に送出されることになる。
【0069】
本発明において、シャッター13は、排出口10近辺に直接、好ましくは容器空間8に向けて配置することも考えられる。これによって、本発明が制限されることはない。
【0070】
本発明では、接続用チューブ11は、その長さLは約2cmから8cm、好ましくは3cmと短く形成することに利点があることが判明した。
【0071】
図2に示されるように、車両のタイヤの弁へ取付け、接続する符号の無いネジを有する短くした接続用チューブ11により、装置Rはタイヤの弁に近接し、容器2が任意の土台に自動的に設置できるようになる。これにより、取り扱いが軽減され、装置Rが誤って車両のタイヤに接続されることが防がれる。
【0072】
本発明には更に、接続用チューブ11に接続している容器2を、車両のタイヤの弁に吊るしてそこに接続し、タイヤシーリング材の送出するようにできる利点のあることが判明した。
【0073】
その場合、接続用チューブは極めて短く形成できる利点のあることが判明した。
【0074】
このようにして、正確に整列又は設置せずに、容器2からタイヤシーリング材が完全に送出されるように、容器2を常に下方へと確実に吊るすことができる。
【0075】
接続用チューブ11を、排出口10対してか又は別の媒介物を介して、その軸の周りを自由に回転可能又は旋回可能に形成することができる。これにより、車両のタイヤへの容器2の接続も簡単になる。
【0076】
本発明の範囲内において、積み込みの際に出来るだけ場所を占有しないように、接続用チューブ11を多角形、特に屈曲させて形成してもよい。屈曲したチューブが使えない場合には、容器自身を外壁の窪みに形成してもよい。
【0077】
本発明による図3(a)、(b)の実施例では、各々に送出機構15が示され、送出口12はシャッター13により閉鎖可能になっている。シャッター13は図3(a)に示されるように板状に形成してもよく、容器2内を所定の圧で加圧すると図に示されるように、送出口12が開放される。
【0078】
図3(b)では、シャッターは弾性部材として形成され、容器2内を所定の圧で加圧すると、送出口12が開放される。
【0079】
図4には、本発明による別の実施例として、装置Rが示され、容器2は好ましくは短く且つ可撓性の接続チューブ11を介して、車両のタイヤ21の弁20へ連結可能となっている。
【0080】
この装置では、加圧媒体注入口7から加圧することにより、タイヤシーリング材3を蓋部1及びそれに接続した接続チューブ11を介して、容器2から車両のタイヤ21へと圧送することができる。
【0081】
容器2からタイヤシーリング材が完全に送出されるように、容器2内に直立管14が備えられることが好ましい。
【0082】
容器2は、耐圧性の材料から形成することが好ましい。
【0083】
加圧媒体注入口7を介して圧縮空気によりタイヤシーリング材が送出されるように加圧される容器2は可撓性で耐圧性の袋として形成することに利点のあることが判明した。
【0084】
可撓性の袋は、合成樹脂又はアルミニウムと合成樹脂などで生成した複合材でもよい。
【0085】
容器2を袋として形成することにより、袋が極めて軽くできるので、特に車両工業に適している。袋は所望の形状の取付け空間に合うように形成でき、使用後には場所を取らずに、簡単に廃棄処理できる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】連結可能な蓋部を有する容器からタイヤシーリング材を送出する装置の一実施例の部分断面を示す模式図
【図2】連結可能な蓋部を有する容器からタイヤシーリング材を送出する装置の別の実施例の部分断面を示す模式図
【図3】(a)送出機構の一実施例の断面図、(b)送出機構の別の実施例の断面図
【図4】送出装置の使用状態を示す模式図
【符号の説明】
【0087】
1 蓋部
2 容器
3 タイヤシーリング材
4 (容器の)頸部
5 加圧媒体注入管
6 圧力発生源
7 加圧媒体注入口
8 容器内空間
9 注入口シャッター
10 排出口
11 接続用チューブ
12 送出口
13 シャッター
14 直立管
15 送出機構
16 (容器)底部
17 送出機構本体
18 内部空間
19 ストッパー
20 弁
21 車両のタイヤ
、R、R (送出)装置
L 長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋部(1)と連結している容器(2)からタイヤシーリング材(3)を送出する装置であって、
容器(2)内を加圧して送出口(12)が解放されて、タイヤシーリング材(3)が容器(2)からタイヤへと送出されるように、任意の圧力発生源(6)が蓋部(1)に接続されていることを特徴とする容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項2】
蓋部(1)と連結している容器(2)からタイヤシーリング材(3)を送出する装置であって、
任意の圧力発生源(6)が蓋部(1)に接続されて、容器(2)の容器内空間(8)に通じる加圧媒体注入口(7)、特に注入口シャッター(9)が加圧により解放されるようにしたことを特徴とする容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項3】
任意の圧力発生源(6)に接続する圧力媒体注入口(7)の注入口シャッター(9)は弁、逆止弁、ストッパー、封止用ストッパー又はフラップとして形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項4】
加圧媒体注入口(7)に接続したコンプレッサー、ボンベなどの圧力発生源(6)により所望の圧力に達すると、注入口シャッター(9)が開放され、タイヤシーリング材(3)を保持する容器(2)が加圧されることを特徴とする請求項3に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項5】
2ないし5バールの加圧により加圧媒体注入口(7)が解放されるように、注入口シャッター(9)は、逆止弁又は封止用ストッパーとして形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項6】
容器(2)を所定の圧力で加圧することにより、シャッター(13)、又は別に設置した送出機構(15)により、蓋部(1)域の送出口(12)が解放されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項7】
所定の圧力で容器(2)を加圧して送出口(12)を解放する少なくとも1つのシャッター(13)により、送出口(12)が閉鎖されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項8】
送出機構(15)が、直接か又は直立管(14)を介して蓋部(1)に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項9】
送出機構(15)は送出機構本体(17)から形成され、送出機構本体(17)には送出口(12)を解放するシャッター(13)が備えられていることを特徴とする請求項8に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項10】
排出口(10)を介して直接か、又は直立管(14)を介して間接に、タイヤの弁に接続する接続チューブ(11)へとタイヤシーリング材(3)を送出できるように、容器(2)内の加圧により、シャッター(13)が送出機構本体(17)の送出口(12)を解放するようにしたことを特徴とする請求項9に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項11】
ストッパーとしてのシャッター(13)が送出機構本体(17)の送出口(12)に備えられ、排出口(10)及び接続チューブ(11)を介してタイヤシーリング材(3)がタイヤへと送出されるように、所定の加圧によりシャッター(13)が解放されることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項12】
送出口(12)を閉鎖するためのシャッター(13)は排出口(10)に備えられ、タイヤシーリング材(3)が容器(2)から送出できるように、容器(2)は頭部を介して立て掛け可能であることを特徴とする請求項6ないし請求項11のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項13】
送出機構(15)は、組込まれたシャッター(13)を伴う直立管(14)を介して、蓋部(1)に隔たって接続され且つ容器(2)の底部(16)近辺に配置されていることを特徴とする請求項8ないし請求項12のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項14】
送出機構(15)の比重はタイヤシーリング材(3)の比重よりも重いことを特徴とする請求項8ないし請求項13のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項15】
シャッター(13)の比重はタイヤシーリング材(3)の比重より軽いことを特徴とする請求項7ないし請求項14のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項16】
直立管(14)を通ってタイヤシーリング材(3)が確実に放出されるように、送出機構本体(17)は押込まれたシャッター(13)を収容する拡大された内部空間(18)及びストッパー(19)を備えていることを特徴とする請求項9ないし請求項15のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項17】
シャッター(13)はフラップ又は弾性変形可能部材として形成され、容器(2)内を加圧すると、容器(2)から排出口(10)を介してタイヤシーリング材(3)を送出するように、送出口(12)が解放されることを特徴とする請求項6ないし請求項16のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項18】
タイヤ内にタイヤシーリング材(3)を注入するために、蓋部(1)は接続チューブ(11)の取付け部を介してか又は接続チューブ(11)を介して直接に車両のタイヤの弁に接続可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項17のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項19】
蓋部(1)と連結している容器(2)からタイヤシーリング材(3)を送出する装置であって、
短い長さ(L)の接続チューブ(11)は蓋部(1)に連結され、容器(2)は接続チューブ(11)を介して車両のタイヤの弁に連結可能であることを特徴とする容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項20】
接続チューブ(11)の長さ(L)は2cmないし8cm、特に3cmであることを特徴とする請求項19に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項21】
容器(2)は短く形成された接続チューブ(11)により、車両のタイヤの弁に取外し可能に連結、固定され、容器(2)が下方へ垂直に連結されていることを特徴とする請求項19又は請求項20に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項22】
接続チューブ(11)は排出口(10)域において、その中心軸周りを自由に回転及び/又は旋回可能であることを特徴とする請求項19ないし請求項21のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項23】
接続チューブ(11)は屈曲して形成されていることを特徴とする請求項19ないし請求項22のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項24】
屈曲した接続チューブ(11)は容器(2)の側面に接するか又は屈曲したまま収納用窪みに嵌合していることを特徴とする請求項19ないし請求項23のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項25】
容器(2)は、圧力発生源(6)、特にコンプレッサーにより加圧可能であることを特徴とする請求項19ないし請求項24のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項26】
容器(2)は耐圧容器として形成され、接続チューブ(11)に接続した排出口(10)及び圧力発生源(6)に接続するための圧力媒体注入口(7)は、蓋部(1)を介して直接か又は容器(2)の内壁を介して間接に容器(2)に接続されていることを特徴とする請求項19ないし請求項25のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項27】
容器(2)は、10バールまでの圧力に耐える可撓性の袋として形成されていることを特徴とする請求項19ないし請求項26のいずれか1項に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。
【請求項28】
容器(2)、特に可撓性の袋は、耐圧性の合成樹脂又は合成樹脂と金属、特に合成樹脂とアルミニウムの複合材から形成されていることを特徴とする請求項27に記載の容器からタイヤシーリング材を送出する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−210678(P2007−210678A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−7198(P2007−7198)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【出願人】(506239359)
【Fターム(参考)】