容器から材料を供給する際に使用するノズルと、そのための方法、そのノズルの利用法
本発明は、容器から材料を供給する際に使用するためのノズル(1)に係わり、ノズル(1)は少なくとも、第1の部品および第2の部品(2、3)を具備する。これらの部品は少なくとも、ノズル基部とノズル先端部をそれぞれが形成する。ノズルはまた、少なくとも1つの軸回転リンク(4)を備えており、前記少なくとも1つの軸回転リンク(4)が、軸回転可能な第1の状態と、材料流による圧力を受けているときにはロックされている第2のロック状態を有する。本発明はまた、方法及びノズルの使用法に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に従って容器から材料を供給する際に使用するノズルと、そのための方法、そのノズルの利用法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなノズルは、充填剤、シリコーン、膠、またはこれらと同様の材料を収容したカートリッジやチューブなどの容器において使用される。このノズルは容器の開口部であり、容器を空にするとき、特に容器内に存在する材料の適量を望む場所に確実に付着させることができる。カートリッジまたはチューブは、内蔵式のノズルを備えていることや、ノズルとともに供給されることがしばしばある。後者の場合、そのノズルは、あとでカートリッジまたはチューブの開口部に取り付けることができる。
【0003】
例えば膠、充填剤、シリコーンといった材料を収容したカートリッジは、コーキング・ガンまたは接合ガンの中に配置されることがしばしばある。すると材料を均一な流れとしてカートリッジから容易に押し出すことができる。チューブやそれと同様の容器は、例えばその容器を手で押すことによって空にすることができる。
【0004】
このタイプのカートリッジまたはチューブは多くの場所で使用されるが、そのような場所として、特に、多くの箇所に充填したり、多くの箇所を接着したりせねばならない建設現場などがある。
【0005】
ノズルを備えた標準的な容器における重要な1つの問題は、ノズルが所定の長さの堅固な円錐形チューブからなることである。そのためこの容器を使用する人が取りうる作業位置がかなり制限される。これは、使用場所で合理的な動作位置を取れるようにするため、例えばはしごや足場を入手するのにその人がしばしば余分な時間を使わねばならないことを意味する。その人にとっての別の方法では、例えば接合ガンを頭上高く持ち上げて作業をするなど、身体を捻って健康に悪い作業姿勢を取らねばならないことがしばしばある。
【0006】
その結果、作業の実行効率が低下したり、作業の質が低くなったりすることがしばしばある。長い目で見れば、悪い作業姿勢だと、おそらく筋肉痛が起こり、場合によっては労災も発生するであろう。
【0007】
堅固なノズルに伴うこの問題を解決するため、ノズルと容器の中心軸に対して自由度のある先端部を持つノズルを代わりに用いて作業をすることが提案されている。自由度のある先端部だと、容器を利用する人にとって都合の良い作業角度にすることができる。
【0008】
しかしこのタイプのノズルが多くの用途で使われることはなかった。その理由は、自由度のある先端部が有効ではないとわかったことにある。特に、作業のテンポが速く、それに対応して作業工具が手荒く取り扱われる建設現場で、そのことがわかった。自由度のある先端部はこのような取り扱いに耐えられなかったため、好都合な作業角度が取れなかったり、ノズル全体がダメになったりした。その結果、堅固なノズルが相変わらず市場を大きく支配している。
【0009】
本発明の目的は、この分野の公知のノズルに関して説明した上記の問題点がなくて、安価に製造できるノズルを提供することである。さらに、自由度があって使用しやすいと同時に、取り扱い方に関係なく耐久性のあるノズルを製造することも1つの目的である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、軸回転可能な第1の状態と、リンクが少なくとも材料による圧力を受けているときにはロックされている、第2の(ロック)状態とを持つ少なくとも1つのリンクを備えたノズルに関する。
【0011】
この明細書では、上記の問題点を解決するとともに、上記の目的を実現するノズルが得られる。このノズルは、作業状況に適した所定の角度にセットすることができ、この角度に固定される。すなわちノズルは、材料流とは関係なくこの位置に保持される。
【0012】
本発明の1つの形態によると、ノズルは、部品のうちの少なくとも2つを互いにロックできる少なくとも1つのロック機構をさらに備えている。
【0013】
このロックされた状態は、独立したロック機構を使用してノズルの部品を互いに固定することによって実現できる。ロック機構としては、例えばノズル基部とノズル先端部を互いにしっかりとロックする滑動部材がある。
【0014】
ノズル基部とノズル先端部の間を滑ることのできる1個以上の追加部品を備えることも可能であることに注意されたい。その1つまたは複数の部品は、スイベル・リンクによってそれぞれノズル基部とノズル先端部に(更には、お互いに別の追加の部品に)接続することができる。追加の部品があると、すべての部品を互いにロックするのにさらに別のロック機構が必要となるであろうが、それと同時にノズルの自由度も増す。
【0015】
“ノズル基部”という表現は、ノズルのうちで、材料を収容した容器への接続部を構成する部分と理解すべきである。
【0016】
ノズル基部と容器は、例えば、ノズルのめねじを通じて接続することができる。このめねじにより、ノズルを容器のおねじに素早くねじ込むことが可能になる。ねじ以外の手段(例えば接着剤やテープ)で接続することも可能である。
【0017】
しかしノズル基部を容器と一体化し、その一体化した部分にノズル先端部を後から取り付けることもできる。可能な一例は、プラスチック成形されていて、ノズル基部がその成形部品の一部をとなっている容器である。
【0018】
本発明の別の形態によると、リンクは、第1の面と第2の面からなり、その2つの面は互いに軸回転可能に接続されていて、ノズルの長中心軸に対してある角度をなす。ノズル先端部がノズルの長中心軸に対してある角度をなすようにすることで、ノズル先端部を、ノズルの中心軸と平行でない方向を向かせるように回転することができる。
【0019】
“中心軸”という用語は、ノズル基部から出発してノズル先端部にある開口部へとノズルの中心を長軸方向に延びる軸(線)であると理解すべきである。
【0020】
本発明の別の形態によると、面を円形にし、一方の面がその縁部に沿って、第2の面を把持するカラーを設ける。このようにすると、製造上単純かつ安価な手段でノズルを構成する部品を互いに接続することができる。それは、カラーが第2の面を把持するだけであるため、カラーと面に関する製造上の許容誤差の重要性がより小さくなるからである。ノズルの使用に関しては、第2の面がカラーに押しつけられるため、緊密なリンクが確立する。
【0021】
“カラー”という用語は、ノズルの2つの部品の組立体で、少なくとも一方の部品が第2の部品を把持する縁部を有するものと理解すべきである。あるいはノズルの一方または両方の部品に多数の縁部区画を設け、その部品がその縁部区画において第2のノズル部品を把持するようにもできる。
【0022】
別の一実施の形態では、リンクは、例えばノズル基部上の凸部が、向かい合った部品(例えばノズル先端部)の凹部に嵌まることによって実現できる。このノズルが機能するには、このノズルを用いて付着させる材料を供給することのできる貫通チャネルを凸部に設ける必要があろう。この実施の形態のリンクだと、組み立てが迅速かつ簡単なリンクにできるが、リンクが使用中に外れたり、リンクからの漏れがあったりしないようにするには、凸部と凹部に関する製造上の許容誤差が重要である。
【0023】
本発明の第3の形態によると、カラーに多数の凸部または凹部を設けることにより、本発明の好ましい一実施の形態を実現する。
【0024】
凸部は、ロック機構(例えばボルト)がその凸部の上に滑って来たり又はその凸部の上に位置したりしたとき、凹部の周囲をしっかりと把持できるような形状と断面になっている必要がある。同様に、凹部は、(例えば爪の形状の)ロック機構が、凹部へと滑ってきたり又は凹部に位置したりしても外れる危険性がないような形状と断面を持つことになろう。
【0025】
凸部または凹部は任意の形状にできるが、ボルトの方向を向いた断面が実質的に三角形または正方形になっていると、ボルトが、押圧されて凸部/凹部を通り過ぎたり、凸部/凹部から外れたりしないであろう。それと同時に、凸部または凹部を有するカラーの製造が容易になろう。
【0026】
本発明の第4の形態によると、凸部または凹部は、カラーの周辺部に均等に分布している。そうすることにより、ノズル先端部を、多数の位置に、その位置間の固定された角度で配置することが可能になる。そのとき角度の大きさは、ノズルを使用する作業の種類に基づいて選択することができる。凸部または凹部は、互いに均等に分布させることに加え、複数のグループに組みたててそのグループを均等に分布させることもできる。一例として、1つのグループ内では2つの凸部が互いに近い位置にあるが、2つの近接した凸部を有する次のグループとは離れているようにした2つのグループがある。このケースは、ノズルの中心軸のまわりの小さな角度でだけ使用されるノズルで可能である。
【0027】
本発明の第5の形態によると、ロック機構は少なくとも1本のボルトを備えており、そのボルトが滑ってリンクの突起部の一つの上に来るか、又は凹部の中に収まる。このようになっていることで、ロック機構をノズルの側部に配置してその側部を滑らせ、凸部上に来させるか、又は代りに凹部の中に収めることが可能になる。ロック機構がこのように側部を移動するようになっていると、例えば作業用手袋が摩耗していたりする条件下では、ロック機構の操作が、持ち上げたり軸のまわりを回転させたりせねばならない部品を有する軸回転式ロック機構よりも簡単になろう。また、この側部の移動ではロック機構が動かなくなったり停止したりすることが少なくなるため、運動させるための特別な力を及ぼしやすくなるであろう。
【0028】
本発明の別の一実施の形態では、凸部または凹部を、カラーの表面/中ではなくノズル先端部の表面/中に配置することができる。その場合、ノズル基部の表面にあるボルトを滑らせて凸部の上に来させること、または凹部の中に入れることができる。
【0029】
一般に、凸部または凹部とボルトの位置を逆にすることも当然に可能である。さらに、カラーは、ノズル先端部の表面ではなくノズル基部の表面に配置することも当然できる。
【0030】
第6の形態によると、ボルトは、一方の部品のスライド・レールに接続されてそのスライド・レール上を滑る。
【0031】
一実施の形態では、スライド・レールは、ノズル基部上に、長手方向に、ノズル先端部に向かって配置される。スライド・レールは、反対側が面で終わっているため、ボルトがこの方向にスライド・レールから押し出されることはない。スライド・レールは、このスライド・レールとノズル基部をつなぐ鉛直面よりも広い水平面を持つ。
【0032】
ノズル組立体(アッセンブリ)では、これは、カラーの付いたノズル先端部を取り付ける前にボルトをスライド・レールに押しつけておかねばならないことを意味する。ノズル先端部を取り付けるとき、そのカラーが、ボルトがスライド・レールから押し出されるのを阻止する。
【0033】
第7の形態によると、ロック機構は、横方向から凸部と噛み合うか又はリンクの凹部に収まることのできる、少なくとも1つの弾性爪部を備えている。このようになっていることで、通常の使用中にノズルをある位置に素早く保持する、ラチェットとして機能するロック機構が可能になる。他方、力を加えてノズル先端部を横方向に回転させ、新しい位置にすることができる。しかしロック機構を手で動かした後でなくてもノズル先端部を回転させることができる。
【0034】
さらに別の形態によると、ロック機構は、一方の面または両方の面に多数の凸部または凹部を有する。こうすることで、通常の使用中に面をお互いの位置に固定することができる。
【0035】
別の形態によると、少なくとも1つのリンクは、軸回転可能な状態からロック(固定)された状態へ、そしてその逆方向へ(ロックされた状態から軸回転可能な状態へ)と互いに移動可能な第1の部品と第2の部品からなる。
【0036】
1つの形態によると、第1の部品と第2の部品は、互いに合わさってロックされた状態になる、少なくとも1つのロック面を有する。こうすることでノズルのロックが保証され、リンクとロック面を有するノズルは、最新のプラスチック成形機械で容易に製造される。
【0037】
1つの形態によると、ロック面は互いに平行な面である。そのため大きな接触面が作り出され、その結果として摩擦抵抗がより大きくなり、互いによりよくロックされる。
【0038】
別の形態によると、ロック面は、ロック面を互いにロックするのに十分な摩擦抵抗を与える構造の面を有する。
【0039】
さらに別の形態によると、ノズル基部はフランジを備えており、ノズル先端部は、形状がそのフランジに対応する溝を持ったカラーを備えている。このようになっていることで、材料流によってフランジとカラーのロック面が互いに押しつけられる、ノズルリンクが形成される。その結果として、材料流からの力とロック面の摩擦によって、リンクを望む位置に保持する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明をこれから図面を参照して説明する。
【0041】
図1は、本発明のノズルが一部を形成している1つの典型例である。この図には、標準的なコーキング・ガンまたは接合ガンAが、容器またはカートリッジBを取り囲んでいる状態が示してある。カートリッジBには、例えばシリコーンや膠を収容することができる。その容器から内容物を押し出すため、このガンはプレートDを有する。このプレートDは、引き金Eによって容器内を一端から他端まで押される。シリコーンは、容器の他端にある開口部から押し出される。この端部には、容器の開口部の周囲に設けたおねじ(外側のねじ)Cにしっかりとねじ込まれた円錐形ノズル1が取り付けられている。
【0042】
図2から図7は、本発明によるノズル1の第1の実施の形態を示している。
【0043】
図2は、2つの主要な部品、すなわちノズル基部2とノズル先端部3で構成されたノズル1を示している。これら2つの部品は、円形のスイベル・リンク4によって互いに接続されている。このスイベル・リンクの縁部に沿って、多数の凸部5が均等に分布している。
【0044】
ノズル基部にはボルト6が取り付けられている。このボルトは、スライド・レール7上を非ロック(固定)位置からロック(固定)位置へと移動することができる。ボルトは、ロック位置において、スイベル・リンクの凸部の1つと噛み合う。
【0045】
この図には、ボルト6が非ロック位置にある状態が示してあり、ノズル基部とノズルの長軸に対してノズル先端部を望む角度に向けることができる。
【0046】
図3は、ノズル基部とノズルの長軸に対してノズル先端部3を望む角度に向けた状態を示している。角度が決まると、ボルト6が滑りながら前進し、スイベル・リンク4の凸部5の1つと噛み合う。そのことによってノズル先端部3がノズル基部2に対してしっかりとロックされる。
【0047】
図4aと図4bは、スイベル・リンク4の周辺部におけるノズルの断面をより詳細に示している。この図から、ボルトを用いてノズル先端部をいかに素早くロック(固定)できるか、あるいはボルトがスイベル・リンク4の凸部の1つと噛み合っていないとき、ノズル先端部をどのようにして回転させることができるかがわかる。
【0048】
図5は、例えばノズル組立体に関してスイベル・リンクの位置で分離されたノズルを示している。ここではボルト6がスライド・レール7上に位置しているが、スイベル・リンク4はまだ第1の面8に押しつけられていない。この図からわかるように、第1の面の直径はリンクの直径よりも小さいため、カラーを第1の面に押し込むことができる。
【0049】
ボルト6は、側面にノッチのあるものを示してある。その結果、このボルトは凸部5の上を滑ることができるが、ノッチがリンクに引っ掛かるため、ボルト全体がリンク4を超えて滑ることはできない。スライド・レールの最上部には水平面が設けてあり、ボルトは、その水平面を取り囲んだ状態でその上を滑る。ボルトには金属プレートも取り付けられており、その金属プレートを用いてボルトを前後に移動させる。
【0050】
図6は、ノズル先端部を、上方から、そのノズル先端部の円錐形内部11を通してノズル開口部12の方向に向かって見た図である。スイベル・リンク4の第2の面10と、付随するカラー9も示してある。カラー9は、ノズル基部(図示せず)の第1の面に押しつけられる。第1の面の直径は、カラーの外径よりも小さいが、カラーの内径よりも大きい。
【0051】
スイベル・リンク4には、断面が長方形の多数の凸部も示してあるが、これら凸部は、スイベル・リンクに設けた凹部にすることや、別の断面にすることもできよう。
【0052】
図7は、ノズル基部に対してノズル先端部を望む位置に固定する別の方法を示している。ノズル基部とノズル先端部の面のどちらにも、平坦でない面(例えば凸部)が設けられている。その凸部が互いに押しつけられることで摩擦抵抗が大きくなり、面がその位置に保持される。
【0053】
面を互いに保持することのできる手段が、例えばノズル先端部のためのリンク・ボールとして示してある。このリンク・ボールは開口部を通じて押し下げられてノズル基部の凹部に嵌まり、その状態でボールは軸回転可能に固定される。
【0054】
図8は、リンク4を回転させることでノズル先端部3がノズル基部2に対して自由に運動できる状態にあるノズルを示している。スイベル・リンク4は、第1の部品17と第2の部品18からなる。第1の部品はノズル基部2に固定されるのに対し、第2の部品はノズル先端部3に固定される。第1の部品17と第2の部品18は、互いに変位できるように噛み合ってもいる。
【0055】
第1の部品17と第2の部品18の間に凹部を設けることで、リンク4が軸回転できる構成が図示される。
【0056】
図9は、ロック状態にされた第2の実施の形態を示している。ロック状態は、第1の部品17と第2の部品18を互いに押しつけることによって実現される。したがってリンク4がロック状態になっていることは、第1の部品17と第2の部品18の間に前記の凹部がもはや見いだせないという事実からわかる。
【0057】
図10aと図10bは、リンク4の異なる2つの実施の形態の概略を示している。このリンクには、ノズル1のこの実施の形態のための第1の部品17と、第2の部品18と、付随するロック面19、20が含まれている。
【0058】
図10aには、2つのロック面19、20が示してある。ここでは、第1の部品17と第2の部品18のそれぞれにおいて、2つの円錐面がさらに別の面を形成している。ロック面は、互いに向かい合うように平行に配置されていて、ノズルの中で第2の部品18が材料流の方向に移動することによってこれらロック面が完全に1つになるようにされている。ノズルの内部流チャネルは、ノズルの外部への開口部に向かって狭くなっていることが好ましい。すると、第1の部品17と第2の部品18を、互いにしっかりと力を及ぼし合った状態で望む位置に保持する(すなわち使用中にノズルをロック状態に保持する)のに十分な圧力が保証される。
【0059】
垂直な縁部21は、第1の部品17と第2の部品18の間の接続をさらに確実なものにし、そのことによって望む位置に保持するのを助けることができる。
【0060】
図10bには、第1の部品17と第2の部品18のそれぞれの面によって形成された2つのロック面19、20と縁部21が示してある。この実施の形態では縁部が長くされている。すなわち面同士の摩擦がより大きくなるようにされている。
【0061】
さらに、何組かのロック面19、20を追加して設け、材料流の方向に互いに前後に配置された例えば2組のロック面と合わさるようにすることも可能であろう。さらに、リンクで図10aと図10bに示した以外の面を利用することもできよう。その中には、互いに向かい合っているが必ずしも平行である必要はない面も含まれる。1つ以上の面が、例えば向かい合ったロック面と噛み合う突起縁部を備えるようにすることができる。
【0062】
図11は、リンク4が分離した状態のさらに別の実施の形態の概略図である。リンクは、ノズル基部2の第1の部品17と、ノズル先端部3の第2の部品18を備えている。
【0063】
第1の部品17は、ノズル先端部に向かう端部が、ノズル基部の内部開口部を取り囲むフランジ23で終わっている。第2の部品18は、ノズル基部に向かう端部が、ノズル先端部の内部開口部を取り囲むカラー24で終わっている。カラーは、フランジ23の形状に対応する内部溝29を有する。
【0064】
フランジと溝は、互いに実質的に対応する長方形断面形状を有する。しかし形状は、三角形、台形、四角形のいずれかにすること、または同様の対応する形状にすることもできる。
【0065】
図12は、図11のリンクの実施の形態を組み立てた状態を示している。ここでは、ノズル先端部3がノズル基部2に対して実質的に角度をなしていない。
【0066】
カラー24の内部溝29がフランジ23を取り囲むことにより、堅固なリンク4が確立している。材料がノズル先端部の開口部Gに向かって強制的に流されるとき、平行な一群のロック面25〜31が互いに押しつけられる。力を示す矢印Fは、ノズル先端部がどのように材料の方向F1に押されるかを示しているが、特に、ロック面26が開口部Gの方向を向いているためにロック面26が平行なロック面25に押しつけられることを示している。
【0067】
ノズル先端部の少なくとも1つのロック面26、27、30は、いつでも材料流により、リンクの位置(すなわちノズル基部2に対するノズル先端部3の角度)に関係なく、ノズル基部の対応する平行な位置にあるロック面25、28、31に押しつけられる。
【0068】
ロック面19、20、25〜31は、構造を持った面にすることができる。ロック面のその構造は、例えば、ロック面を互いにロックしてノズルをその位置に保持するのに十分な摩擦抵抗を与える溝またはビーズ(じゅず玉体)を含むことができる。
【0069】
さらに、ノズル先端部のカラー24は、ノズル先端部3をよりよく把持するとともに、リンク4の位置でノズル基部2に対してノズル先端部3を回転させやすくするリブ面22を備えることができる。
【0070】
リンク4を備えるノズルは、少なくとも2つのステップを含む作業工程(例えば2成分成形法)でプラスチック成形によって製造することが好ましい。第1のステップでは、ノズル基部2を例えばプラスチック射出機械で成形する。第2のステップでは、ノズル先端部3を、ノズル基部を残したままにした同じ鋳型で成形する。ここでは、ノズル基部とノズル先端部の間のリンク4は、その後例えば同じ鋳型で(ノズル先端部の)カラーを(ノズル基部の)フランジの周囲に成形することによって確立することができる。
【0071】
ノズル基部とノズル先端部を異なるプラスチック材料(例えばPPまたはPE)で製造して、異なる温度特性(例えばより高い融点とより低い融点)を持たせることができる。材料が異なっているため、リンク4においてノズルの基部と先端部の一方を他方に対して回転させてリンク内の成形部の弱い結合をすべて破壊することで、両者を分離できる。
【0072】
さらに、同じプラスチック材料を使用してもよいが、その場合には分離用材料(例えば蝋)を混合し、リンク4において最初に成形したノズル基部と、後から成形したノズル先端部とが分離されるようにする。
【0073】
あるいはノズル基部とノズル先端部の一方または両方をソフトなプラスチック材料で製造し、ノズル基部のフランジがノズル先端部の溝に強制的に嵌まるようにすることもできる。
【0074】
ロック面は、製造材料(例えば大きな摩擦抵抗のあるソフトなプラスチック材料)を選択することによってロックされるようにすることもできよう。
【0075】
ロック面は、リンクの外側に位置させることもできる。例えばリンク4を取り囲んでいる気密ジャケットの一部にする。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、ノズルの典型的な使用法を示している。
【図2】図2は、本発明によるノズルの第1の実施の形態である。
【図3】図3は、別の角度に向けたノズルの先端部である。
【図4a】図4aは、ロック位置にある第1のノズル・ロック機構である。
【図4b】図4bは、非ロック位置にあるそのノズル・ロック機構である。
【図5】図5は、分離した状態のノズルである。
【図6】図6は、ノズルの先端部である。
【図7】図7は、第2のロック機構を斜方向と前方から見た図である。
【図8】図8は、本発明によるノズルの第2の実施の形態であり、ノズルが自由に移動できる状態になっている。
【図9】図9は、第2の実施の形態がロックされた状態である。
【図10a】図10aは、リンクの異なる2つの実施の形態の内の一方の断面図であり、このリンクには、ノズルの第2の実施の形態のためのロック面が含まれている。
【図10b】図10bは、リンクの異なる2つの実施の形態の内の他方の断面図であり、このリンクには、ノズルの第2の実施の形態のためのロック面が含まれている。
【図11】図11は、組み立てられていない状態のノズルのリンクのさらに別の一実施の形態の断面図である。
【図12】図12は、図11が組み立てられた状態の断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に従って容器から材料を供給する際に使用するノズルと、そのための方法、そのノズルの利用法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなノズルは、充填剤、シリコーン、膠、またはこれらと同様の材料を収容したカートリッジやチューブなどの容器において使用される。このノズルは容器の開口部であり、容器を空にするとき、特に容器内に存在する材料の適量を望む場所に確実に付着させることができる。カートリッジまたはチューブは、内蔵式のノズルを備えていることや、ノズルとともに供給されることがしばしばある。後者の場合、そのノズルは、あとでカートリッジまたはチューブの開口部に取り付けることができる。
【0003】
例えば膠、充填剤、シリコーンといった材料を収容したカートリッジは、コーキング・ガンまたは接合ガンの中に配置されることがしばしばある。すると材料を均一な流れとしてカートリッジから容易に押し出すことができる。チューブやそれと同様の容器は、例えばその容器を手で押すことによって空にすることができる。
【0004】
このタイプのカートリッジまたはチューブは多くの場所で使用されるが、そのような場所として、特に、多くの箇所に充填したり、多くの箇所を接着したりせねばならない建設現場などがある。
【0005】
ノズルを備えた標準的な容器における重要な1つの問題は、ノズルが所定の長さの堅固な円錐形チューブからなることである。そのためこの容器を使用する人が取りうる作業位置がかなり制限される。これは、使用場所で合理的な動作位置を取れるようにするため、例えばはしごや足場を入手するのにその人がしばしば余分な時間を使わねばならないことを意味する。その人にとっての別の方法では、例えば接合ガンを頭上高く持ち上げて作業をするなど、身体を捻って健康に悪い作業姿勢を取らねばならないことがしばしばある。
【0006】
その結果、作業の実行効率が低下したり、作業の質が低くなったりすることがしばしばある。長い目で見れば、悪い作業姿勢だと、おそらく筋肉痛が起こり、場合によっては労災も発生するであろう。
【0007】
堅固なノズルに伴うこの問題を解決するため、ノズルと容器の中心軸に対して自由度のある先端部を持つノズルを代わりに用いて作業をすることが提案されている。自由度のある先端部だと、容器を利用する人にとって都合の良い作業角度にすることができる。
【0008】
しかしこのタイプのノズルが多くの用途で使われることはなかった。その理由は、自由度のある先端部が有効ではないとわかったことにある。特に、作業のテンポが速く、それに対応して作業工具が手荒く取り扱われる建設現場で、そのことがわかった。自由度のある先端部はこのような取り扱いに耐えられなかったため、好都合な作業角度が取れなかったり、ノズル全体がダメになったりした。その結果、堅固なノズルが相変わらず市場を大きく支配している。
【0009】
本発明の目的は、この分野の公知のノズルに関して説明した上記の問題点がなくて、安価に製造できるノズルを提供することである。さらに、自由度があって使用しやすいと同時に、取り扱い方に関係なく耐久性のあるノズルを製造することも1つの目的である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、軸回転可能な第1の状態と、リンクが少なくとも材料による圧力を受けているときにはロックされている、第2の(ロック)状態とを持つ少なくとも1つのリンクを備えたノズルに関する。
【0011】
この明細書では、上記の問題点を解決するとともに、上記の目的を実現するノズルが得られる。このノズルは、作業状況に適した所定の角度にセットすることができ、この角度に固定される。すなわちノズルは、材料流とは関係なくこの位置に保持される。
【0012】
本発明の1つの形態によると、ノズルは、部品のうちの少なくとも2つを互いにロックできる少なくとも1つのロック機構をさらに備えている。
【0013】
このロックされた状態は、独立したロック機構を使用してノズルの部品を互いに固定することによって実現できる。ロック機構としては、例えばノズル基部とノズル先端部を互いにしっかりとロックする滑動部材がある。
【0014】
ノズル基部とノズル先端部の間を滑ることのできる1個以上の追加部品を備えることも可能であることに注意されたい。その1つまたは複数の部品は、スイベル・リンクによってそれぞれノズル基部とノズル先端部に(更には、お互いに別の追加の部品に)接続することができる。追加の部品があると、すべての部品を互いにロックするのにさらに別のロック機構が必要となるであろうが、それと同時にノズルの自由度も増す。
【0015】
“ノズル基部”という表現は、ノズルのうちで、材料を収容した容器への接続部を構成する部分と理解すべきである。
【0016】
ノズル基部と容器は、例えば、ノズルのめねじを通じて接続することができる。このめねじにより、ノズルを容器のおねじに素早くねじ込むことが可能になる。ねじ以外の手段(例えば接着剤やテープ)で接続することも可能である。
【0017】
しかしノズル基部を容器と一体化し、その一体化した部分にノズル先端部を後から取り付けることもできる。可能な一例は、プラスチック成形されていて、ノズル基部がその成形部品の一部をとなっている容器である。
【0018】
本発明の別の形態によると、リンクは、第1の面と第2の面からなり、その2つの面は互いに軸回転可能に接続されていて、ノズルの長中心軸に対してある角度をなす。ノズル先端部がノズルの長中心軸に対してある角度をなすようにすることで、ノズル先端部を、ノズルの中心軸と平行でない方向を向かせるように回転することができる。
【0019】
“中心軸”という用語は、ノズル基部から出発してノズル先端部にある開口部へとノズルの中心を長軸方向に延びる軸(線)であると理解すべきである。
【0020】
本発明の別の形態によると、面を円形にし、一方の面がその縁部に沿って、第2の面を把持するカラーを設ける。このようにすると、製造上単純かつ安価な手段でノズルを構成する部品を互いに接続することができる。それは、カラーが第2の面を把持するだけであるため、カラーと面に関する製造上の許容誤差の重要性がより小さくなるからである。ノズルの使用に関しては、第2の面がカラーに押しつけられるため、緊密なリンクが確立する。
【0021】
“カラー”という用語は、ノズルの2つの部品の組立体で、少なくとも一方の部品が第2の部品を把持する縁部を有するものと理解すべきである。あるいはノズルの一方または両方の部品に多数の縁部区画を設け、その部品がその縁部区画において第2のノズル部品を把持するようにもできる。
【0022】
別の一実施の形態では、リンクは、例えばノズル基部上の凸部が、向かい合った部品(例えばノズル先端部)の凹部に嵌まることによって実現できる。このノズルが機能するには、このノズルを用いて付着させる材料を供給することのできる貫通チャネルを凸部に設ける必要があろう。この実施の形態のリンクだと、組み立てが迅速かつ簡単なリンクにできるが、リンクが使用中に外れたり、リンクからの漏れがあったりしないようにするには、凸部と凹部に関する製造上の許容誤差が重要である。
【0023】
本発明の第3の形態によると、カラーに多数の凸部または凹部を設けることにより、本発明の好ましい一実施の形態を実現する。
【0024】
凸部は、ロック機構(例えばボルト)がその凸部の上に滑って来たり又はその凸部の上に位置したりしたとき、凹部の周囲をしっかりと把持できるような形状と断面になっている必要がある。同様に、凹部は、(例えば爪の形状の)ロック機構が、凹部へと滑ってきたり又は凹部に位置したりしても外れる危険性がないような形状と断面を持つことになろう。
【0025】
凸部または凹部は任意の形状にできるが、ボルトの方向を向いた断面が実質的に三角形または正方形になっていると、ボルトが、押圧されて凸部/凹部を通り過ぎたり、凸部/凹部から外れたりしないであろう。それと同時に、凸部または凹部を有するカラーの製造が容易になろう。
【0026】
本発明の第4の形態によると、凸部または凹部は、カラーの周辺部に均等に分布している。そうすることにより、ノズル先端部を、多数の位置に、その位置間の固定された角度で配置することが可能になる。そのとき角度の大きさは、ノズルを使用する作業の種類に基づいて選択することができる。凸部または凹部は、互いに均等に分布させることに加え、複数のグループに組みたててそのグループを均等に分布させることもできる。一例として、1つのグループ内では2つの凸部が互いに近い位置にあるが、2つの近接した凸部を有する次のグループとは離れているようにした2つのグループがある。このケースは、ノズルの中心軸のまわりの小さな角度でだけ使用されるノズルで可能である。
【0027】
本発明の第5の形態によると、ロック機構は少なくとも1本のボルトを備えており、そのボルトが滑ってリンクの突起部の一つの上に来るか、又は凹部の中に収まる。このようになっていることで、ロック機構をノズルの側部に配置してその側部を滑らせ、凸部上に来させるか、又は代りに凹部の中に収めることが可能になる。ロック機構がこのように側部を移動するようになっていると、例えば作業用手袋が摩耗していたりする条件下では、ロック機構の操作が、持ち上げたり軸のまわりを回転させたりせねばならない部品を有する軸回転式ロック機構よりも簡単になろう。また、この側部の移動ではロック機構が動かなくなったり停止したりすることが少なくなるため、運動させるための特別な力を及ぼしやすくなるであろう。
【0028】
本発明の別の一実施の形態では、凸部または凹部を、カラーの表面/中ではなくノズル先端部の表面/中に配置することができる。その場合、ノズル基部の表面にあるボルトを滑らせて凸部の上に来させること、または凹部の中に入れることができる。
【0029】
一般に、凸部または凹部とボルトの位置を逆にすることも当然に可能である。さらに、カラーは、ノズル先端部の表面ではなくノズル基部の表面に配置することも当然できる。
【0030】
第6の形態によると、ボルトは、一方の部品のスライド・レールに接続されてそのスライド・レール上を滑る。
【0031】
一実施の形態では、スライド・レールは、ノズル基部上に、長手方向に、ノズル先端部に向かって配置される。スライド・レールは、反対側が面で終わっているため、ボルトがこの方向にスライド・レールから押し出されることはない。スライド・レールは、このスライド・レールとノズル基部をつなぐ鉛直面よりも広い水平面を持つ。
【0032】
ノズル組立体(アッセンブリ)では、これは、カラーの付いたノズル先端部を取り付ける前にボルトをスライド・レールに押しつけておかねばならないことを意味する。ノズル先端部を取り付けるとき、そのカラーが、ボルトがスライド・レールから押し出されるのを阻止する。
【0033】
第7の形態によると、ロック機構は、横方向から凸部と噛み合うか又はリンクの凹部に収まることのできる、少なくとも1つの弾性爪部を備えている。このようになっていることで、通常の使用中にノズルをある位置に素早く保持する、ラチェットとして機能するロック機構が可能になる。他方、力を加えてノズル先端部を横方向に回転させ、新しい位置にすることができる。しかしロック機構を手で動かした後でなくてもノズル先端部を回転させることができる。
【0034】
さらに別の形態によると、ロック機構は、一方の面または両方の面に多数の凸部または凹部を有する。こうすることで、通常の使用中に面をお互いの位置に固定することができる。
【0035】
別の形態によると、少なくとも1つのリンクは、軸回転可能な状態からロック(固定)された状態へ、そしてその逆方向へ(ロックされた状態から軸回転可能な状態へ)と互いに移動可能な第1の部品と第2の部品からなる。
【0036】
1つの形態によると、第1の部品と第2の部品は、互いに合わさってロックされた状態になる、少なくとも1つのロック面を有する。こうすることでノズルのロックが保証され、リンクとロック面を有するノズルは、最新のプラスチック成形機械で容易に製造される。
【0037】
1つの形態によると、ロック面は互いに平行な面である。そのため大きな接触面が作り出され、その結果として摩擦抵抗がより大きくなり、互いによりよくロックされる。
【0038】
別の形態によると、ロック面は、ロック面を互いにロックするのに十分な摩擦抵抗を与える構造の面を有する。
【0039】
さらに別の形態によると、ノズル基部はフランジを備えており、ノズル先端部は、形状がそのフランジに対応する溝を持ったカラーを備えている。このようになっていることで、材料流によってフランジとカラーのロック面が互いに押しつけられる、ノズルリンクが形成される。その結果として、材料流からの力とロック面の摩擦によって、リンクを望む位置に保持する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明をこれから図面を参照して説明する。
【0041】
図1は、本発明のノズルが一部を形成している1つの典型例である。この図には、標準的なコーキング・ガンまたは接合ガンAが、容器またはカートリッジBを取り囲んでいる状態が示してある。カートリッジBには、例えばシリコーンや膠を収容することができる。その容器から内容物を押し出すため、このガンはプレートDを有する。このプレートDは、引き金Eによって容器内を一端から他端まで押される。シリコーンは、容器の他端にある開口部から押し出される。この端部には、容器の開口部の周囲に設けたおねじ(外側のねじ)Cにしっかりとねじ込まれた円錐形ノズル1が取り付けられている。
【0042】
図2から図7は、本発明によるノズル1の第1の実施の形態を示している。
【0043】
図2は、2つの主要な部品、すなわちノズル基部2とノズル先端部3で構成されたノズル1を示している。これら2つの部品は、円形のスイベル・リンク4によって互いに接続されている。このスイベル・リンクの縁部に沿って、多数の凸部5が均等に分布している。
【0044】
ノズル基部にはボルト6が取り付けられている。このボルトは、スライド・レール7上を非ロック(固定)位置からロック(固定)位置へと移動することができる。ボルトは、ロック位置において、スイベル・リンクの凸部の1つと噛み合う。
【0045】
この図には、ボルト6が非ロック位置にある状態が示してあり、ノズル基部とノズルの長軸に対してノズル先端部を望む角度に向けることができる。
【0046】
図3は、ノズル基部とノズルの長軸に対してノズル先端部3を望む角度に向けた状態を示している。角度が決まると、ボルト6が滑りながら前進し、スイベル・リンク4の凸部5の1つと噛み合う。そのことによってノズル先端部3がノズル基部2に対してしっかりとロックされる。
【0047】
図4aと図4bは、スイベル・リンク4の周辺部におけるノズルの断面をより詳細に示している。この図から、ボルトを用いてノズル先端部をいかに素早くロック(固定)できるか、あるいはボルトがスイベル・リンク4の凸部の1つと噛み合っていないとき、ノズル先端部をどのようにして回転させることができるかがわかる。
【0048】
図5は、例えばノズル組立体に関してスイベル・リンクの位置で分離されたノズルを示している。ここではボルト6がスライド・レール7上に位置しているが、スイベル・リンク4はまだ第1の面8に押しつけられていない。この図からわかるように、第1の面の直径はリンクの直径よりも小さいため、カラーを第1の面に押し込むことができる。
【0049】
ボルト6は、側面にノッチのあるものを示してある。その結果、このボルトは凸部5の上を滑ることができるが、ノッチがリンクに引っ掛かるため、ボルト全体がリンク4を超えて滑ることはできない。スライド・レールの最上部には水平面が設けてあり、ボルトは、その水平面を取り囲んだ状態でその上を滑る。ボルトには金属プレートも取り付けられており、その金属プレートを用いてボルトを前後に移動させる。
【0050】
図6は、ノズル先端部を、上方から、そのノズル先端部の円錐形内部11を通してノズル開口部12の方向に向かって見た図である。スイベル・リンク4の第2の面10と、付随するカラー9も示してある。カラー9は、ノズル基部(図示せず)の第1の面に押しつけられる。第1の面の直径は、カラーの外径よりも小さいが、カラーの内径よりも大きい。
【0051】
スイベル・リンク4には、断面が長方形の多数の凸部も示してあるが、これら凸部は、スイベル・リンクに設けた凹部にすることや、別の断面にすることもできよう。
【0052】
図7は、ノズル基部に対してノズル先端部を望む位置に固定する別の方法を示している。ノズル基部とノズル先端部の面のどちらにも、平坦でない面(例えば凸部)が設けられている。その凸部が互いに押しつけられることで摩擦抵抗が大きくなり、面がその位置に保持される。
【0053】
面を互いに保持することのできる手段が、例えばノズル先端部のためのリンク・ボールとして示してある。このリンク・ボールは開口部を通じて押し下げられてノズル基部の凹部に嵌まり、その状態でボールは軸回転可能に固定される。
【0054】
図8は、リンク4を回転させることでノズル先端部3がノズル基部2に対して自由に運動できる状態にあるノズルを示している。スイベル・リンク4は、第1の部品17と第2の部品18からなる。第1の部品はノズル基部2に固定されるのに対し、第2の部品はノズル先端部3に固定される。第1の部品17と第2の部品18は、互いに変位できるように噛み合ってもいる。
【0055】
第1の部品17と第2の部品18の間に凹部を設けることで、リンク4が軸回転できる構成が図示される。
【0056】
図9は、ロック状態にされた第2の実施の形態を示している。ロック状態は、第1の部品17と第2の部品18を互いに押しつけることによって実現される。したがってリンク4がロック状態になっていることは、第1の部品17と第2の部品18の間に前記の凹部がもはや見いだせないという事実からわかる。
【0057】
図10aと図10bは、リンク4の異なる2つの実施の形態の概略を示している。このリンクには、ノズル1のこの実施の形態のための第1の部品17と、第2の部品18と、付随するロック面19、20が含まれている。
【0058】
図10aには、2つのロック面19、20が示してある。ここでは、第1の部品17と第2の部品18のそれぞれにおいて、2つの円錐面がさらに別の面を形成している。ロック面は、互いに向かい合うように平行に配置されていて、ノズルの中で第2の部品18が材料流の方向に移動することによってこれらロック面が完全に1つになるようにされている。ノズルの内部流チャネルは、ノズルの外部への開口部に向かって狭くなっていることが好ましい。すると、第1の部品17と第2の部品18を、互いにしっかりと力を及ぼし合った状態で望む位置に保持する(すなわち使用中にノズルをロック状態に保持する)のに十分な圧力が保証される。
【0059】
垂直な縁部21は、第1の部品17と第2の部品18の間の接続をさらに確実なものにし、そのことによって望む位置に保持するのを助けることができる。
【0060】
図10bには、第1の部品17と第2の部品18のそれぞれの面によって形成された2つのロック面19、20と縁部21が示してある。この実施の形態では縁部が長くされている。すなわち面同士の摩擦がより大きくなるようにされている。
【0061】
さらに、何組かのロック面19、20を追加して設け、材料流の方向に互いに前後に配置された例えば2組のロック面と合わさるようにすることも可能であろう。さらに、リンクで図10aと図10bに示した以外の面を利用することもできよう。その中には、互いに向かい合っているが必ずしも平行である必要はない面も含まれる。1つ以上の面が、例えば向かい合ったロック面と噛み合う突起縁部を備えるようにすることができる。
【0062】
図11は、リンク4が分離した状態のさらに別の実施の形態の概略図である。リンクは、ノズル基部2の第1の部品17と、ノズル先端部3の第2の部品18を備えている。
【0063】
第1の部品17は、ノズル先端部に向かう端部が、ノズル基部の内部開口部を取り囲むフランジ23で終わっている。第2の部品18は、ノズル基部に向かう端部が、ノズル先端部の内部開口部を取り囲むカラー24で終わっている。カラーは、フランジ23の形状に対応する内部溝29を有する。
【0064】
フランジと溝は、互いに実質的に対応する長方形断面形状を有する。しかし形状は、三角形、台形、四角形のいずれかにすること、または同様の対応する形状にすることもできる。
【0065】
図12は、図11のリンクの実施の形態を組み立てた状態を示している。ここでは、ノズル先端部3がノズル基部2に対して実質的に角度をなしていない。
【0066】
カラー24の内部溝29がフランジ23を取り囲むことにより、堅固なリンク4が確立している。材料がノズル先端部の開口部Gに向かって強制的に流されるとき、平行な一群のロック面25〜31が互いに押しつけられる。力を示す矢印Fは、ノズル先端部がどのように材料の方向F1に押されるかを示しているが、特に、ロック面26が開口部Gの方向を向いているためにロック面26が平行なロック面25に押しつけられることを示している。
【0067】
ノズル先端部の少なくとも1つのロック面26、27、30は、いつでも材料流により、リンクの位置(すなわちノズル基部2に対するノズル先端部3の角度)に関係なく、ノズル基部の対応する平行な位置にあるロック面25、28、31に押しつけられる。
【0068】
ロック面19、20、25〜31は、構造を持った面にすることができる。ロック面のその構造は、例えば、ロック面を互いにロックしてノズルをその位置に保持するのに十分な摩擦抵抗を与える溝またはビーズ(じゅず玉体)を含むことができる。
【0069】
さらに、ノズル先端部のカラー24は、ノズル先端部3をよりよく把持するとともに、リンク4の位置でノズル基部2に対してノズル先端部3を回転させやすくするリブ面22を備えることができる。
【0070】
リンク4を備えるノズルは、少なくとも2つのステップを含む作業工程(例えば2成分成形法)でプラスチック成形によって製造することが好ましい。第1のステップでは、ノズル基部2を例えばプラスチック射出機械で成形する。第2のステップでは、ノズル先端部3を、ノズル基部を残したままにした同じ鋳型で成形する。ここでは、ノズル基部とノズル先端部の間のリンク4は、その後例えば同じ鋳型で(ノズル先端部の)カラーを(ノズル基部の)フランジの周囲に成形することによって確立することができる。
【0071】
ノズル基部とノズル先端部を異なるプラスチック材料(例えばPPまたはPE)で製造して、異なる温度特性(例えばより高い融点とより低い融点)を持たせることができる。材料が異なっているため、リンク4においてノズルの基部と先端部の一方を他方に対して回転させてリンク内の成形部の弱い結合をすべて破壊することで、両者を分離できる。
【0072】
さらに、同じプラスチック材料を使用してもよいが、その場合には分離用材料(例えば蝋)を混合し、リンク4において最初に成形したノズル基部と、後から成形したノズル先端部とが分離されるようにする。
【0073】
あるいはノズル基部とノズル先端部の一方または両方をソフトなプラスチック材料で製造し、ノズル基部のフランジがノズル先端部の溝に強制的に嵌まるようにすることもできる。
【0074】
ロック面は、製造材料(例えば大きな摩擦抵抗のあるソフトなプラスチック材料)を選択することによってロックされるようにすることもできよう。
【0075】
ロック面は、リンクの外側に位置させることもできる。例えばリンク4を取り囲んでいる気密ジャケットの一部にする。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、ノズルの典型的な使用法を示している。
【図2】図2は、本発明によるノズルの第1の実施の形態である。
【図3】図3は、別の角度に向けたノズルの先端部である。
【図4a】図4aは、ロック位置にある第1のノズル・ロック機構である。
【図4b】図4bは、非ロック位置にあるそのノズル・ロック機構である。
【図5】図5は、分離した状態のノズルである。
【図6】図6は、ノズルの先端部である。
【図7】図7は、第2のロック機構を斜方向と前方から見た図である。
【図8】図8は、本発明によるノズルの第2の実施の形態であり、ノズルが自由に移動できる状態になっている。
【図9】図9は、第2の実施の形態がロックされた状態である。
【図10a】図10aは、リンクの異なる2つの実施の形態の内の一方の断面図であり、このリンクには、ノズルの第2の実施の形態のためのロック面が含まれている。
【図10b】図10bは、リンクの異なる2つの実施の形態の内の他方の断面図であり、このリンクには、ノズルの第2の実施の形態のためのロック面が含まれている。
【図11】図11は、組み立てられていない状態のノズルのリンクのさらに別の一実施の形態の断面図である。
【図12】図12は、図11が組み立てられた状態の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器から材料を供給する際に使用するためのノズルであって、
少なくともノズル基部とノズル先端部をそれぞれが形成する少なくとも第1の部品および第2の部品(2、3)と、
前記部品(2、3)のうちの少なくとも2つを接続する少なくとも1つのリンク(4、8、10)とを備えるノズル(1)において、
前記少なくとも1つのリンク(4、8、10)が、軸回転可能な第1の状態と、材料流による圧力を受けているときにはロックされている第2のロック状態を有することを特徴とするノズル。
【請求項2】
前記部品(2、3)のうちの少なくとも2つを互いにロックしてロック状態にできる少なくとも1つのロック機構(6、8)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
上記リンク(4)が第1および第2の面(8、10)からなり、その面が互いに軸回転可能に接続されていて、前記ノズルの長手方向中心軸に対して角度をなしていることを特徴とする、請求項1または2に記載のノズル。
【請求項4】
前記面(8、10)が円形であり、一方の面が、その縁部に沿って、第2の面(8)と噛み合うカラー(9)が設けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項5】
前記カラー(9)に多数の凸部または凹部(5)が設けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項6】
前記凸部または凹部(5)が、前記カラー(9)の周辺部に均等に分布していることを特徴とする、請求項5に記載のノズル。
【請求項7】
前記ロック機構が、少なくともボルト(6)を備えており、そのボルトが滑って前記リンク(4)の前記突起部(5)のうちの1つと噛み合うか、凹部の中に収まることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項8】
前記ボルト(6)が、前記部品(2、3)の一方に含まれるスライド・レール(7)に接続されていて、そのスライド・レール上を滑ることを特徴とする、請求項7に記載のノズル。
【請求項9】
前記ロック機構が、前記凸部(5)に側方から噛み合うか、前記リンク(4)の凹部に嵌まる少なくとも1つの弾性爪部を備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項10】
前記ロック機構が、前記面(8、10)の一方または両方に多数の凸部または凹部(16)を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項11】
前記少なくとも1つのリンク(4)が第1と第2の部品(17、18)を備えていて、その部品が、前記軸回転可能な状態から前記ロックされた状態へ、そしてその逆方向へ(前記ロックされた状態から前記軸回転可能な状態へ)と互いに移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載のノズル。
【請求項12】
前記第1と第2の部品(17、18)のそれぞれが、前記ロック状態において1つになる少なくとも1つのロック面(19、20、25〜31)を持つことを特徴とする、請求項11に記載のノズル。
【請求項13】
前記ロック面(19、20、25〜31)が平行な面であることを特徴とする、請求項12に記載のノズル。
【請求項14】
前記ロック面(19、20、25〜31)が構造を有する面を持っていて、その構造が、使用中に前記面を互いにロックするのに十分な摩擦抵抗を与えることを特徴とする、請求項12または13に記載のノズル。
【請求項15】
前記ノズル先端部の前記ロック面(19、20、25〜31)のうちの少なくとも1つが、前記ノズル先端部にあって外部を向いた開口部(G)のほうを向いていることを特徴とする、請求項14に記載のノズル。
【請求項16】
前記ノズル基部(2)がフランジ(23)を備えるとともに、前記ノズル先端部(3)が、そのフランジの形状に対応する形状の溝(29)を持つ、カラー(24)を備えることを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項17】
前記カラー(24)がリブ面(22)を有することを特徴とする、請求項16に記載のノズル。
【請求項18】
前記リンク(4)を含めて同じ成形プロセスの複数ステップによって製造され、例えば前記ノズル先端部(3)のカラーが前記ノズル基部(2)のフランジの周辺に成形されて前記リンク(4)が完成することを特徴とする、請求項1から17のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項19】
前記ノズル基部(2)と前記ノズル先端部(3)が、例えばPP、PEなどの、融点の異なるプラスチック材料で成形されていることを特徴とする、請求項1から18のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項20】
ノズルの第1の部品と第2の部品を互いにロックする方法であって、
軸回転可能な状態において、前記第1の部品を前記第2の部品に対して回転させて望む位置にするステップと、
ロックされた状態において、材料流の圧力によって前記第1の部品を前記第2の部品に対してロックするステップと、を含む方法。
【請求項21】
ロックされた状態において前記第1の部品を前記第2の部品に対してロックする前記ステップが、独立のロック機構を利用して実現するか、又は前記第1の部品と前記第2の部品の少なくとも2つのロック面を互いに合わせることによって実現することを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記リンクを含む前記ノズルが同じ成形プロセスの複数ステップによって製造され、例えば前記ノズル先端部のカラーが前記ノズル基部のフランジの周辺に成形されて前記リンクが完成することを特徴とする、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
請求項1から19のいずれか1項に記載のノズルの利用法であって、材料として可能なシリコーン、充填剤、膠などを収容するカートリッジやチューブなどの容器と組み合わせて使用する方法。
【請求項1】
容器から材料を供給する際に使用するためのノズルであって、
少なくともノズル基部とノズル先端部をそれぞれが形成する少なくとも第1の部品および第2の部品(2、3)と、
前記部品(2、3)のうちの少なくとも2つを接続する少なくとも1つのリンク(4、8、10)とを備えるノズル(1)において、
前記少なくとも1つのリンク(4、8、10)が、軸回転可能な第1の状態と、材料流による圧力を受けているときにはロックされている第2のロック状態を有することを特徴とするノズル。
【請求項2】
前記部品(2、3)のうちの少なくとも2つを互いにロックしてロック状態にできる少なくとも1つのロック機構(6、8)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
上記リンク(4)が第1および第2の面(8、10)からなり、その面が互いに軸回転可能に接続されていて、前記ノズルの長手方向中心軸に対して角度をなしていることを特徴とする、請求項1または2に記載のノズル。
【請求項4】
前記面(8、10)が円形であり、一方の面が、その縁部に沿って、第2の面(8)と噛み合うカラー(9)が設けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項5】
前記カラー(9)に多数の凸部または凹部(5)が設けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項6】
前記凸部または凹部(5)が、前記カラー(9)の周辺部に均等に分布していることを特徴とする、請求項5に記載のノズル。
【請求項7】
前記ロック機構が、少なくともボルト(6)を備えており、そのボルトが滑って前記リンク(4)の前記突起部(5)のうちの1つと噛み合うか、凹部の中に収まることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項8】
前記ボルト(6)が、前記部品(2、3)の一方に含まれるスライド・レール(7)に接続されていて、そのスライド・レール上を滑ることを特徴とする、請求項7に記載のノズル。
【請求項9】
前記ロック機構が、前記凸部(5)に側方から噛み合うか、前記リンク(4)の凹部に嵌まる少なくとも1つの弾性爪部を備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項10】
前記ロック機構が、前記面(8、10)の一方または両方に多数の凸部または凹部(16)を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項11】
前記少なくとも1つのリンク(4)が第1と第2の部品(17、18)を備えていて、その部品が、前記軸回転可能な状態から前記ロックされた状態へ、そしてその逆方向へ(前記ロックされた状態から前記軸回転可能な状態へ)と互いに移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載のノズル。
【請求項12】
前記第1と第2の部品(17、18)のそれぞれが、前記ロック状態において1つになる少なくとも1つのロック面(19、20、25〜31)を持つことを特徴とする、請求項11に記載のノズル。
【請求項13】
前記ロック面(19、20、25〜31)が平行な面であることを特徴とする、請求項12に記載のノズル。
【請求項14】
前記ロック面(19、20、25〜31)が構造を有する面を持っていて、その構造が、使用中に前記面を互いにロックするのに十分な摩擦抵抗を与えることを特徴とする、請求項12または13に記載のノズル。
【請求項15】
前記ノズル先端部の前記ロック面(19、20、25〜31)のうちの少なくとも1つが、前記ノズル先端部にあって外部を向いた開口部(G)のほうを向いていることを特徴とする、請求項14に記載のノズル。
【請求項16】
前記ノズル基部(2)がフランジ(23)を備えるとともに、前記ノズル先端部(3)が、そのフランジの形状に対応する形状の溝(29)を持つ、カラー(24)を備えることを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項17】
前記カラー(24)がリブ面(22)を有することを特徴とする、請求項16に記載のノズル。
【請求項18】
前記リンク(4)を含めて同じ成形プロセスの複数ステップによって製造され、例えば前記ノズル先端部(3)のカラーが前記ノズル基部(2)のフランジの周辺に成形されて前記リンク(4)が完成することを特徴とする、請求項1から17のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項19】
前記ノズル基部(2)と前記ノズル先端部(3)が、例えばPP、PEなどの、融点の異なるプラスチック材料で成形されていることを特徴とする、請求項1から18のいずれか1項に記載のノズル。
【請求項20】
ノズルの第1の部品と第2の部品を互いにロックする方法であって、
軸回転可能な状態において、前記第1の部品を前記第2の部品に対して回転させて望む位置にするステップと、
ロックされた状態において、材料流の圧力によって前記第1の部品を前記第2の部品に対してロックするステップと、を含む方法。
【請求項21】
ロックされた状態において前記第1の部品を前記第2の部品に対してロックする前記ステップが、独立のロック機構を利用して実現するか、又は前記第1の部品と前記第2の部品の少なくとも2つのロック面を互いに合わせることによって実現することを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記リンクを含む前記ノズルが同じ成形プロセスの複数ステップによって製造され、例えば前記ノズル先端部のカラーが前記ノズル基部のフランジの周辺に成形されて前記リンクが完成することを特徴とする、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
請求項1から19のいずれか1項に記載のノズルの利用法であって、材料として可能なシリコーン、充填剤、膠などを収容するカートリッジやチューブなどの容器と組み合わせて使用する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−512220(P2008−512220A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529317(P2007−529317)
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【国際出願番号】PCT/DK2005/000567
【国際公開番号】WO2006/026990
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507073055)
【出願人】(507073066)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【国際出願番号】PCT/DK2005/000567
【国際公開番号】WO2006/026990
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507073055)
【出願人】(507073066)
【Fターム(参考)】
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