説明

容器支持台

【課題】ペットボトル等の他に、口部の大きさが一定でない紙パック等の容器も安定に支持することができる容器支持台を提供する。
【解決手段】倒立した容器10の口部10aを挿入して支持する縦姿勢の棒状体2を備え、棒状体2は、上端が開放された長手方向のスリット2aと、側方へ突出した受け部2cとを有し、受け部2cは、上端が開放された上下方向のスリット2c1を有し、棒状体2の外周に、受け部2cの上端の高さよりも低い位置から棒状体2の上端に至る縦長の凹部2bを有し、棒状体2の下部は、他物に固着可能な吸盤3を備えている。紙パックを支持させる場合、倒立した紙パック11の口部11aの側壁を棒状体2の長手方向のスリット2aに上側から挿入して支持させる。ペットボトルの場合は、倒立したペットボトルの口部を棒状体2に上側から挿入して支持させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットボトルや紙パック等の容器を洗浄した後、水切り乾燥させる際に使用する容器支持台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、倒立したペットボトルの口部を挿入して支持できるように、ペットボトルの口部の内径より小さい外径の棒状体を板状ベース上に縦姿勢に保持した水切り乾燥スタンドが公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−291629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のボトルスタンドでは、口部の大きさが一定であるペットボトルについては安定に支持することができる。しかし、牛乳パックなどの紙パックは端部を手で押し広げて口部を形成するので口部の大きさが一定にならず、棒状体の外径に対して大き過ぎる口部を棒状体に通した場合に姿勢が安定しないという問題がある。
【0005】
本願発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、口部の大きさが一定でない紙パック等の容器も安定に支持することができる容器支持台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る容器支持台は、倒立した容器の口部を挿入して支持する縦姿勢の棒状体を備えた容器支持台において、前記棒状体は、上端が開放された長手方向のスリットを有することを特徴とする。
本発明においては、倒立した容器の口部を縦姿勢の棒状体に上側から挿入して支持させる。また、倒立した容器の口部の側壁を縦姿勢の棒状体が有する上端が開放された長手方向のスリットに上側から挿入して支持させる。
【0007】
本発明に係る容器支持台は、前記棒状体は、側方へ突出した受け部を有することを特徴とする。
本発明においては、縦姿勢の棒状体に上側から挿入された容器の口部が側方へ突出した受け部に当接して受け止められる。
【0008】
本発明に係る容器支持台は、前記受け部は、上端が開放された上下方向のスリットを有することを特徴とする。
本発明においては、受け部の上端が開放された上下方向のスリットに容器の蓋(キャップ)等の一部を上側から挿入して支持させる。
【0009】
本発明に係る容器支持台は、前記棒状体の外周に、前記受け部の上端の高さよりも低い位置から前記棒状体の上端に至る縦長の凹部を有することを特徴とする。
本発明においては、縦姿勢の棒状体に上側から挿入され、受け部で受け止められた容器の口部及び口部より上側の容器内壁と棒状体の外周との間の空間を通じて、容器内壁に付着している水分が外部へ排出される。
【0010】
本発明に係る容器支持台は、前記棒状体の下部は、他物に固着可能な固着部を備えていることを特徴とする。
本発明においては、棒状体の下部に備えた固着部を他物に固着させる。
【0011】
本発明に係る容器支持台は、前記固着部は吸盤であることを特徴とする。
本発明においては、吸盤を他物の表面に押し付けて固着させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、倒立した容器の口部の側壁を縦姿勢の棒状体の上端が開放された長手方向のスリットに挿入して支持させるので、手で押し広げた紙パック等の口部の大きさが一定でない容器も安定に支持することができる容器支持台が提供される。
【0013】
本発明によれば、縦姿勢の棒状体に挿入された容器の口部が側方へ突出した受け部で受け止められるので、容器が安定した位置で支持される。
【0014】
本発明によれば、受け部が有する上端開放の上下方向のスリットに容器の蓋(キャップ)等を支持させるので、容器の支持とともに蓋(キャップ)等の支持が可能となる。
【0015】
本発明によれば、棒状体の外周に設けた縦長の凹部により、容器内の乾燥が促進される。
【0016】
本発明によれば、棒状体の下部に備えた固着部により、棒状体を他物に固着して倒立姿勢に安定に保持することができる。
【0017】
本発明によれば、吸盤により棒状体を他物に容易に固着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る容器支持台の斜視図である。
【図2】図1に示す容器支持台の本体の正面図である。
【図3】図2に示す容器支持台の本体の平面図である。
【図4】図1示す容器支持台の吸盤の正面断面図である。
【図5】図4に示す吸盤の平面図である。
【図6】容器を支持した状態の容器支持台の正面断面図である。
【図7】容器を支持した状態の容器支持台の正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る容器支持台の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る容器支持台の斜視図、図2は図1に示す容器支持台の本体の正面図、図3は図2に示す容器支持台の本体の平面図、図4は図1に示す容器支持台の吸盤の正面断面図、図5は図4に示す吸盤の平面図、図6及び図7は容器を支持した状態の容器支持台の正面断面図である。
【0020】
本発明に係る容器支持台1は、外形が略丸棒状である縦姿勢の本体2と、本体2の下部に装着された吸盤3とを備えている。本体2は、上端が開放された長手方向のスリット2aを有する。スリット2aは平面視で本体2の丸棒の中心を通る帯状をなし、スリット2aの底部は本体2の上下高さの略半分の位置にある。
【0021】
本体2は、下端側に側方へ突出した4つの縦板状の受け部2cを有する。4つの受け部2cは平面視で互いに90度をなす回転対称の位置にある。4つの受け部2cのうち、対向する1組の受け部2cはスリット2aの方向と一致している。4つの受け部2cのうち1つの受け部2cは突出方向に延長され、該延長された部分に上端が開放された上下方向のスリット2c1を有する。
【0022】
本体2は、外周に受け部2cの上端の高さよりも低い位置から本体2の上端に至る縦長の4つの凹部2bを有する。各凹部2bは平面視で隣り合う2つの受け部2cの略中間に位置している。
【0023】
本体2は内部が下端で開放された空洞をなし、下端側で径が大きくなる板材2dで構成してある。板材2dはポリプロピレン等の硬質の合成樹脂を使用し、一体成形により製作してある。
【0024】
吸盤3は、縦長の丸棒状をなし上端部が大径に形成された基部3aと、基部3aの下端に連なり下側に吸着面3b1を有する円盤状の吸着部3bとを備えている。吸盤3は、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等のエラストマー(弾性体)で製作してある。基部3aの上端部の外径は本体2の内部の空洞の内径より大きい。基部3aの上端部を本体2の下側の開放部分から空洞内部にスリット2aの底部に当接するまで挿入することにより、吸盤3が本体2に固定され、容器支持台1が構成される。
【0025】
次に、図6により容器支持台1にペットボトル10を支持して乾燥させる操作について説明する。
(1)本体2を縦姿勢とし、下側の吸盤3を流し台等の平坦な部分に押し付けて固着させる。(2)洗浄が終わったペットボトル10を倒立させ、口部10aを本体2の上端から挿入し、口部10aの下端を受け部2cに当接させる。(3)洗浄が終わったボトルキャップ10bの一部を受け部2cのスリット2c1に上側から挿入して引っ掛け支持させる。(4)この状態で時間経過により、ペットボトル10及びボトルキャップ10bが乾燥される。
【0026】
次に、図7により牛乳パック等の紙パック11を支持して乾燥させる操作について説明する。
(1)本体2を縦姿勢とし、下側の吸盤3を流し台等の平坦な部分に押し付けて固着させる。(2)洗浄が終わった紙パック11を倒立させ、口部11aの側壁を本体2のスリット2aに上端から挿入し、スリット2aの底部に当接させる。(3)この状態で時間経過により、紙パック11が乾燥される。
【0027】
上記の実施の形態では、固着部を吸盤3で構成したが、吸盤の他に、両面に粘着層を形成した粘着テープでもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 容器支持台
2 本体(棒状体)
2a スリット
2b 凹部
2c 受け部
2c1 スリット
3 吸盤(固着部)
10 ペットボトル(容器)
10a 口部
11 紙パック(容器)
11a 口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
倒立した容器の口部を挿入して支持する縦姿勢の棒状体を備えた容器支持台において、
前記棒状体は、上端が開放された長手方向のスリットを有することを特徴とする容器支持台。
【請求項2】
前記棒状体は、側方へ突出した受け部を有することを特徴とする請求項1に記載の容器支持台。
【請求項3】
前記受け部は、上端が開放された上下方向のスリットを有することを特徴とする請求項2に記載の容器支持台。
【請求項4】
前記棒状体の外周に、前記受け部の上端の高さよりも低い位置から前記棒状体の上端に至る縦長の凹部を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の容器支持台。
【請求項5】
前記棒状体の下部は、他物に固着可能な固着部を備えていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の容器支持台。
【請求項6】
前記固着部は吸盤であることを特徴とする請求項5に記載の容器支持台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−108679(P2013−108679A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254277(P2011−254277)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(596060594)株式会社サンコー (65)
【Fターム(参考)】