説明

容器運搬体

複数の容器を保持する運搬体。運搬体は、当該運搬体の内部の周りに少なくとも部分的に延在するパネルを有する。パネルは、少なくとも1つのボトムパネル(12、14)、フロントパネル(10)、バックパネル(96)、及び少なくとも2つのサイドパネル(20、30)を含む。仕切りフラップ(40)がバックパネル及びフロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられる。サイドパネル、バックパネル、仕切りフラップ及びフロントパネルは、内部の少なくとも2つの容器収容スペース(101、103)を少なくとも部分的に画定するように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2006年6月23日に出願された米国仮出願第60/816,105号の利益を主張する。上記に引用した仮出願の全内容は、本明細書においてその全体が提示される如く引用によって本明細書に取り込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は概して、容器を保持及び陳列するための運搬体(キャリヤー)又はカートンに関する。より詳細には、本発明はバスケット型の運搬体(キャリヤー)に関する。
【発明の概要】
【0003】
概して、本発明の一態様は、複数の容器を保持する運搬体に関する。運搬体は、運搬体の内部の周りに少なくとも部分的に延在するパネルを備える。該パネルは、少なくとも1つのボトムパネル、フロントパネル、バックパネル、及び少なくとも2つのサイドパネルを含む。仕切りフラップがバックパネル及びフロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられている。サイドパネル、バックパネル、仕切りフラップ及びフロントパネルは、内部の少なくとも2つの容器収容スペースを少なくとも部分的に画定するように配置されている。保持パネルが複数の容器のうちの少なくとも1つの容器を保持するようにバックパネルに対して枢動可能である。
【0004】
別の態様では、本発明は概して、複数の容器を保持する運搬体を形成するブランクに関する。ブランクは、少なくとも1つのボトムパネルと、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルと、ハンドルパネルと、ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる保持パネルとを含むパネルを備える。仕切りフラップがバックパネル及びフロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられている。保持パネルは少なくとも2つの開口を有する。
【0005】
別の態様では、本発明は概して、複数の容器を収容する運搬体を形成する方法に関する。該方法は、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルと、ハンドルパネルと、ハンドルパネルに折り曲げ可能に接続される保持パネルとを含むパネルを有するブランクを設けるステップを含む。仕切りフラップがバックパネル及びフロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられている。保持パネルは、複数の容器のうちの1つの容器の一部をそれぞれ受容する少なくとも1つの開口を有する。該方法は、少なくとも2つの容器収容開口部を少なくとも部分的に画定するように、バックパネルに対して仕切りフラップを枢動させるステップをさらに含む。
【0006】
別の態様では、本発明は概して、複数の容器を保持する運搬体に関する。運搬体は、運搬体の内部の周りに少なくとも部分的に延在するパネルを備える。該パネルは、少なくとも1つのボトムパネル、フロントパネル、バックパネル、及び少なくとも2つのサイドパネルを含む。仕切りフラップがフロントパネル及びバックパネルに折り曲げ可能に取り付けられている。サイドパネル、バックパネル、仕切りフラップ及びフロントパネルは、内部の少なくとも2つの容器収容スペースを少なくとも部分的に画定するように配置されている。
【0007】
別の態様では、本発明は概して、複数の容器を保持する運搬体を形成するブランクに関する。ブランクは、少なくとも1つのボトムパネルと、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルと、ハンドルパネルと、ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる保持パネルとを含むパネルを備える。仕切りフラップがフロントパネル及びバックパネルに折り曲げ可能に取り付けられている。
【0008】
別の態様では、本発明は概して、複数の容器を収容する運搬体を形成する方法に関する。該方法は、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルとを含むパネルを有するブランクを設けるステップを含む。仕切りフラップがバックパネル及びフロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられている。該方法は、少なくとも2つの容器収容開口部を少なくとも部分的に画定するように、バックパネルに対して仕切りフラップを枢動させるステップをさらに含む。
【0009】
当業者は、図面を参照し、実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって、上記の利点、並びに様々な追加の実施形態の他の利点及び利益を理解するであろう。
【0010】
慣習に従い、後述する図面の様々な特徴部は必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。図面の様々な特徴部及び要素の寸法は、本発明の実施形態をより明確に図示するために拡大又は縮小されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態による運搬体を形成するために使用するブランクの平面図である。
【図2】部分的に運搬体に組み立てられている、図1のブランクの一方の側の平面図である。
【図3】図2のブランクの反対側の平面図である。
【図4A】部分的にさらに組み立てられているブランクの一方の側の平面図である。
【図4B】部分的にさらに組み立てられている、図4Aのブランクの反対側の平面図である。
【図5】部分的にさらに組み立てられているブランクの斜視図である。
【図6】運搬体の斜視図である。
【図7】容器を内部に保持している運搬体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
対応する部分は、全図面を通して対応する参照符号によって示している。
【0013】
本発明は概して、ジャー(広口瓶)、瓶、缶のような容器を保持及び陳列する運搬体(キャリヤー)、パッケージ、構造体、スリーブ、カートン等に関する。容器は例えば、食品及び飲料製品を詰めるのに使用することができる。容器は、特定の食品又は飲料品を詰めるのに適した組成の材料から形成することができ、当該材料は、PET、LDPE、LLDPE、HDPE、PP、PS、PVC、EVOHのようなプラスチックやナイロン等、また、アルミニウム及び/若しくは他の金属、ガラス、又はそれらの任意の組合せを含むがこれらに限定されない。
【0014】
本発明による運搬体は、多くの異なる形状の容器を収容することができる。本発明の範囲を限定する目的のためではなく例示の目的のために、以下の詳細な説明では、運搬体の実施形態内に少なくとも部分的に配置される飲料容器(例えばプラスチック容器)によって説明している。本明細書では、「下方」、「底部(ボトム)」、「上方」、「上部(トップ)」、「前面(フロント)」及び「背面(バック)」という用語は、完全に組み立てられた運搬体に関して決定される向きを指す。
【0015】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるパッケージ又はバスケット型の運搬体5を形成するために使用されるブランク3の外側1の平面図である。図7に示すように、運搬体5は、4つの容器Cを収容するような寸法とされている。図示の実施形態では、容器Cは、開放上部にキャップ又は蓋Tを取り付けられている実質的に円筒状の飲料容器である。運搬体5は、4つより多いか又は少ない容器Cを保持するようなサイズ及び形状にすることもできる。また、運搬体5は、図7に示す実質的に円筒状の飲料容器C以外の容器を保持することもできる。
【0016】
ブランク3は、長手軸L1及び横軸L2を有する。ブランク3は、前面部6、背面部8、前面部に折り曲げ可能に接続される第1のボトムパネル12、及び背面部に折り曲げ可能に接続される第2のボトムパネル14を有する。図示の実施形態では、前面部6及び背面部8は、ブランク3の長手方向の中心を通る対称軸A1に対して実質的に鏡像関係にある。以下でより詳細に論じるように、第1の部分6及び第2の部分8が重なり合い、第1のボトムパネル12及び第2のボトムパネル14が連結されてカートンの底部を形成するように、軸A1を中心にブランクを折り曲げることによって、ブランク3は運搬体5に形成される。
【0017】
前面部6は、長手方向折り線21で第1のフロントサイドパネル20に折り曲げ可能に接続されるフロントパネル10を備える。フロントパネル10は、長手方向折り線31で第2のフロントサイドパネル30に折り曲げ可能に接続される。第1のボトムパネル12は、横方向折り線35で前面部6のフロントパネル10に折り曲げ可能に接続される。第1のボトムパネル12は、第2のボトムパネル14の対応するオス型係止用タブ36を受容するようなサイズになっている2つの矩形の開口34を有する。第2のボトムパネル14は、横方向折り線33で背面部8のフロントパネル10に折り曲げ可能に接続される。第2のボトムパネル14は、係止用タブ36の位置決めを容易にするように横方向折り線37を含む。代替的に、第1のボトムパネル12及び第2のボトムパネル14は、他の係止用特徴部を有してもよく、また、開口34及び係止用タブ36は、他のサイズ及び形状でもよい。また、ブランク3は、本発明から逸脱せずに単一のボトムパネルを有するようになっていてもよい。
【0018】
仕切りフラップ40が長手方向折り線41でフロントパネル10に折り曲げ可能に接続される。仕切りフラップ40の横方向縁部は横方向切れ目43でフロントパネルから分離している。中央パネル46が長手方向折り線47で仕切りフラップ40に折り曲げ可能に接続される。中央パネル46の湾曲した縁部は、湾曲した切れ目49で第2のフロントサイドパネル30から分離している。後述するように、フロントパネル10は、折り線47を中心に仕切りフラップ40を折り曲げることによって中央パネル46に対して位置決め可能である。
【0019】
図示の実施形態では、保持パネル50が長手方向において仕切りパネル40及び中央パネル46に隣接している。保持パネル50は、横方向折り線61でハンドルパネル60に折り曲げ可能に取り付けられる。保持パネル50は、横方向切れ目51によって仕切りパネル40及び中央パネル46から分離している。保持パネル50は、湾曲した引裂き線55によってそれぞれ部分的に画定されていると共に、湾曲した引裂き線間の横方向折り線53で保持パネルにそれぞれ折り曲げ可能に取り付けられる保持タブ52を備える。保持パネル50は、保持タブ52のそれぞれに隣接している2つの開口54を含む。保持パネル50は、ハンドルパネル60に隣接している第1の折り曲げ可能部分56と、横方向折り線57で第1の折り曲げ可能部分に折り曲げ可能に接続される第2の折り曲げ可能部分58とを含む。
【0020】
ハンドルパネル60は、横方向折り線63でハンドルパネルに折り曲げ可能に接続される指フラップ62を含む。指フラップ62は、湾曲した切れ目65によってハンドルパネル60と保持パネル50の第1の部分56とから分離している。本発明から逸脱せずに、ブランク3は、指フラップ62以外のハンドル特徴部を含んでいてもよく、又はハンドル特徴部を、ブランクから省いてもよい。
【0021】
図示の実施形態では、ブランク3の第1の部分6は、長手方向折り線71でハンドルパネル60に折り曲げ可能に取り付けられる補強パネル70を含む。補強パネル70は、長手方向折り線75で中央パネル部分76に折り曲げ可能に取り付けられる仕切りフラップ部分74を含む。補強パネル70は、長手方向において仕切りフラップ部分74及び中央パネル部分76に隣接しているハンドル部分78を含む。ハンドル部分78は、組み立てられた運搬体5において指パネル62を受容するようなサイズになっている円形開口79を有する。
【0022】
図1に示すように、前面部6は、長手方向折り線83で第1のサイドパネル20に折り曲げ可能に取り付けられる第1の補強フラップ82を含む。第1の補強フラップ82は、開口84によって補強パネル70から分離しており、補強パネル70に折り曲げ可能に接続されていない。第2の補強フラップ86は、長手方向折り線87で第2のサイドパネル30に折り曲げ可能に接続されると共に、長手方向折り線89でハンドルパネル60に折り曲げ可能に接続される。
【0023】
図示の実施形態では、ブランク3の背面部8は、中心軸A1に対して鏡像関係に構成されている前面部6と同一の特徴部(例えば、パネル、フラップ、折り線、開口、構成要素等)を有する。したがって、ブランク3の前面部6と背面部8との同一の構成要素を示すのに同様の参照符号を使用している。図示の実施形態では、前面部6及び背面部8は、2つのハンドルパネル60を接続している横方向折り線91、2つの補強パネル70を接続している横方向折り線93、及び2つの第1の補強フラップ82を接続している横方向折り線95で折り曲げ可能に接続されている。
【0024】
図2乃至図5を参照すると、組立の例示的な一方法において、補強パネル70がハンドルパネル60、補強パネル50、仕切りパネル40及び中央パネル46と向かい合う関係になるように、折り線71を中心に当該補強パネル70をそれぞれ折り曲げることによって、運搬体5はブランク3から組み立てることができる。この部分的に組み立てられた状態においては、補強パネル70の仕切りフラップ部分74がそれぞれ仕切りフラップ40に重なっており、これに接着することができる。中央パネル部分76はそれぞれ中央パネル46に重なっており、これに接着することができる。ハンドルパネル部分78はそれぞれハンドルパネル60に重なっており、これに接着することができる。図示の実施形態では、ハンドルパネル部分78は、補強パネル50に少なくとも部分的に重なるが、補強パネル50を補強パネル70のハンドルパネル部分に対して位置決めすることができるように、補強パネル50には接着しない。次に、第1のサイドパネル20を長手方向折り線21を中心に折り曲げると、第1のサイドパネルはフロントパネル10の内面と向かい合う関係になり、第1の補強フラップ82は補強パネル70の仕切りフラップ部分74に重なる。また、第1の補強フラップ82は、フロントパネル10の内面の一部と、補強パネルのハンドルパネル部分78の一部とに少なくとも部分的に重なる。次に、補強パネル70の中央パネル部分76と、フロントパネル20の内面の少なくとも一部と、補強パネルのハンドルパネル部分78の一部とに重なるように、長手方向折り線87を中心に第2の補強パネル86を折り曲げる。例示的な一実施形態では、第1の補強フラップ82は、補強パネル70のハンドルパネル部分78に接着する。第2の補強フラップ86は、補強パネル70の中央パネル部分76及びハンドルパネル部分78に接着することができる。組立プロセスのこの段階での、部分的に組み立てられているブランク3の外側及び内側はそれぞれ図2及び図3に示されている。
【0025】
次に、ブランク3は、図4Aに示すように背面部が前面部6に重なるように、軸A1を中心にブランクの背面部8を折り曲げることによって、さらに部分的に運搬体5に組み立てられる。図4Bに示すように、第1のボトムパネル12及び第2のボトムパネル14は、折り線37を中心に第2のボトムパネルを折り曲げ、第2のボトムパネルの係止用要素36を第1のボトムパネルの係止用凹部34に挿入することによって連結した状態に位置決めされる。代替的に、第1のボトムパネル12及び第2のボトムパネル14は、運搬体5の開放された底部から容器Cを装填することができるように、後の組立及び装填プロセスまで連結していない状態にしておくことができる。図5に示すように、補強パネル70の仕切りフラップ部分74が接着されている仕切りフラップ40は、補強フラップ82及び中央パネル46から離間した関係にフロントパネル10を位置決めすることによって2つの容器収容スペース101、103を形成するように折り線47を中心に折り曲がる可動フラップを形成する。仕切りフラップ40/仕切りフラップ部分74が折り線47を中心に折り曲がると、保持パネル50は、仕切りフラップ部分の上縁部が保持パネルと接触するため、折り線61を中心に上方に折り曲がる。図示の実施形態では、補強フラップ82、中央パネル46及びハンドルパネル60は、運搬体5の背壁またはバックパネル96を少なくとも部分的に画定する。図5及び図6に示すように、保持パネル50を引き上げて運搬体5内に容器Cを収容することができるように、保持パネル50は折り線61で背壁96(例えばハンドルパネル60)に対して枢動可能である。図6に示すように、フロントパネル10は、中央パネル46と実質的に平行な平面の関係にあると共に、第2のサイドパネル30と、仕切りフラップ40/仕切りフラップ部分74の組合せとによって中央パネルから離間している。フロントパネルは、補強フラップ82と実質的に平行な平面の関係にあると共に、第1のサイドパネル20と、仕切りフラップ40/仕切りフラップ部分74の組合せとによって補強フラップから離間している。
【0026】
図示の実施形態では、補強フラップ82は、第1の容器収容スペース101の背面を少なくとも部分的に画定する、運搬体5の背壁96の一部を少なくとも部分的に含む。サイドパネル20は、第1の容器収容スペース101の一方の側面を少なくとも部分的に画定する。可動仕切りパネル40/仕切り部分74の組合せは、第1の容器収容スペース101の他方の側面を少なくとも部分的に画定する。フロントパネル10は、第1の容器収容スペース101の前面を少なくとも部分的に画定する。第2の容器収容スペース103の前面、背面及び両側面は、フロントパネル10と、中央パネル46と、サイドパネル30と、可動仕切りフラップ40/仕切りフラップ74の組合せとによって少なくとも部分的にそれぞれ同様に画定される。図示の実施形態では、ブランク3の前面部6及び背面部8は、運搬体5の第1の容器収容開口部101及び第2の容器収容開口部103をそれぞれ形成するが、運搬体は、本発明から逸脱せずに4つより多いか又は少ない容器収容開口部を有することができる。
【0027】
図7に示すように、容器収容開口部101、103に容器Cを置くことによって容器Cを運搬体5に挿入することができる。代替的に、第1のボトムパネル12及び第2のボトムパネル14を連結する前に運搬体5の開放された底部を通して容器Cを挿入してもよい。容器Cの底部は、第1のボトムパネル12及び第2のボトムパネル14を連結することによって形成された運搬体5の底壁によって支持される。保持パネル50は、容器の上部が保持パネル50の開口54を通してそれぞれ挿入されるように、折り線61を中心に上方に折り曲げられる。保持パネル50の第2の部分58は、第2の部分58及び保持タブ52が保持パネル50の第1の部分56に実質的に垂直に位置決めされるように、折り線57を中心に下方に折り曲げられる。容器が詰め込まれた運搬体5を運ぶ際に運搬体5の定められた位置に容器を維持すべく、保持タブ52は、容器Cの上部Tの張出し部分(例えば、フランジ、キャップ、蓋等)と係合することができる。第1の容器収容開口部101及び第2の容器収容開口部103のそれぞれの間に位置決めされる仕切りパネル40の使用は、容器が詰め込まれた運搬体の搬送中に容器Cが移動してしまうことを防止するのに役立つと共に、隣接している容器が互いに接触することを防止する。
【0028】
運搬体5は、ハンドル部分60で把持することができるように、指フラップ62を運搬体の一方の側から他方の側へ抜き出すように押すことによって運搬体5を搬送することができる。保持パネル50を上方に折り曲げ、容器Cを容器収容開口部101、103から取り出すために開口54から容器Cの上部Tを引き抜くことにより、容器Cを運搬体から分配することができる。
【0029】
上記の例示的な運搬体実施形態は、2列に配置されている4つの容器Cを収容しているが、本発明はこれらの数に限定されない。一例として、ブランク3のサイズを(例えば、図1では横方向L2において)増大して追加の容器収容スペースを形成することによって、追加の容器を収容してもよい。また、ブランク3は、前面部6及び背面部8の代わりにブランクの単一部分のみを有することによって、4つ未満の容器収容スペースを有してもよい。
【0030】
図示の実施形態では、実質的に丸い上縁部、キャップ又は上部Tを有し、且つ実質的に円形の水平な断面によって画定される外形を有する容器Cを収容しているものとして、運搬体5は示されている。しかしながら、本発明の原理に従って、他のタイプ、サイズ及び形状の容器を運搬体に収容することもできる。
【0031】
概して、ブランクを、通常の紙よりも重く且つより強固であるキャリパを有する板紙から構成することができる。ブランクを、厚紙のような他の材料、又はカートンが少なくとも実質的に上記のように機能することを可能にするのに適した特性を有する任意の他の材料から構成することもできる。ブランクは、例えばクレーコートでコーティングしてもよい。この場合、クレーコートには、製品、広告、及び他の情報又は画像を印刷してもよい。ブランクは次いで、ブランクに印刷された情報を保護するためにニスでコーティングしてもよい。ブランクはまた、ブランクの片面又は両面を、例えば防湿層でコーティングしてもよい。ブランクは、選択されたパネル又はパネルセクションに1つ以上のシート状材料をラミネート又はコーティングすることもできる。
【0032】
一例として、引裂き線は、所望の弱化線に沿って素材に部分的に延在するスリット、並びに/又は所望の弱化線に沿って素材に部分的に延在する及び/若しくは完全に貫通する一連の離間スリット、又はこれらの特徴の種々の組合せを含むことができる。より具体的な例として、1つのタイプの引裂き線は、引裂き線にわたって材料を一時的に接続するために、刻み目(例えば、材料の小さい橋状の部分)が隣接するスリット間に画定されるように、わずかに離間した隣接するスリットを有し、素材を完全に貫通する一連の離間スリットの形態である。刻み目は、引裂き時に引裂き線に沿って破断される。通常、刻み目は引裂き線に対して比較的小さい割合であり、また代替として、刻み目を引裂き線から省くか、又は引裂き線で引き裂いて、引裂き線が連続的な切断線であるようにすることもできる。すなわち、引裂き線の各々を連続したスリット等に代えることは、本発明の範囲内である。例えば、切断線は、連続したスリットであり得るか、又は本発明から逸脱することなく、スリットより広くしてもよい。
【0033】
例示的な実施形態によれば、折り線は、直線である必要はないが、それに沿った折曲げを容易にするほぼ直線状の任意の弱化形態であり得る。本発明の範囲を狭めることを意図するものではないが、より詳細には、折り線は、所望の弱化線に沿って材料に圧潰(crushed or depressed)部分を作る鈍いスコアリングナイフ等で形成される線等の切り込み線、所望の弱化線に沿って素材に部分的に延在する切れ目、及び/又は所望の弱化線に沿って素材に部分的に延在する及び/若しくは完全に貫通する一連の切れ目、並びにこれらの特徴の種々の組合せを含む。折り線を形成するのに切れ目を入れること用いる場合には、通常の使用者が誤って折り線を引裂き線と捉えることがないように、切れ目は通常、大きすぎないようにする。
【0034】
本発明の上記記載は、本発明の様々な実施形態を例示及び説明している。本発明の範囲から逸脱せずに上記の構成に様々な変更を加えることができるため、上記記載に含まれる事項、添付の図面に示されている全ての事項は、例示的であるものとして解釈されるべきであって、限定の意味に解釈されるべきではないことが意図されている。さらに、本発明の範囲は、特許請求の範囲内にある上記実施形態の様々な変更形態、組合せ、代替形態等を網羅する。さらに、この開示は、本発明の選択された実施形態のみを示して説明しているが、本発明は、様々な他の組合せ、変更形態及び環境における使用が可能であると共に、本明細書に示されているような本発明の概念の範囲内にあり、上記教示と整合する、及び/又は当該技術分野の技術若しくは知識内にある、変更が可能である。さらに、それぞれの実施形態のいくつかの特徴部及び特徴は、本発明の範囲から逸脱せずに、本発明の他の図示している実施形態及び図示していない実施形態と選択的に交換してもよく、且つこれらの実施形態に適用してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容器を保持する運搬体であって、該運搬体は、
該運搬体の内部の周りに少なくとも部分的に延在するパネルであって、少なくとも1つのボトムパネル、フロントパネル、バックパネル、及び少なくとも2つのサイドパネルを含む、パネルと、
前記バックパネル及び前記フロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられている仕切りフラップとを備えており、
前記サイドパネル、前記バックパネル、前記仕切りフラップ及び前記フロントパネルは、前記内部の少なくとも2つの容器収容スペースを少なくとも部分的に画定するように配置されており、
該運搬体は、前記複数の容器のうちの少なくとも1つの容器を保持するように前記バックパネルに対して枢動可能とされている保持パネルを備える、運搬体。
【請求項2】
前記仕切りフラップは、前記バックパネル及び前記フロントパネルに対して垂直である、請求項1に記載の運搬体。
【請求項3】
前記仕切りフラップは、前記サイドパネルに対して平行である、請求項2に記載の運搬体。
【請求項4】
ハンドルパネルをさらに備え、前記保持パネルは該ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる、請求項1に記載の運搬体。
【請求項5】
前記保持パネルは、容器を前記運搬体内に保持するように該容器の一部をそれぞれ受容する少なくとも2つの開口を有する、請求項1に記載の運搬体。
【請求項6】
前記保持パネルは少なくとも2つの保持タブを備え、該保持タブはそれぞれ、前記容器のうちの1つの容器の上部とそれぞれ接触するための前記開口のうちの1つに隣接している、請求項5に記載の運搬体。
【請求項7】
前記バックパネルの面から前記仕切りパネルを移動させて該保持パネルと接触させ、該保持パネルを上方に付勢することにより、前記保持パネルが上方に折り曲げられる、請求項1に記載の運搬体。
【請求項8】
前記保持パネルは第1の保持パネルであり、前記運搬体は、前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられている第2の保持パネルをさらに備える、請求項4に記載の運搬体。
【請求項9】
前記第1の保持パネルは、前記第1及び第2の容器収容スペースに前記容器をそれぞれ収容すると共に該容器の保持を補助するための開口を有し、前記第2の保持パネルは、第2の容器収容開口部及び第3の容器収容開口部に前記容器をそれぞれ収容すると共に該容器の保持を補助するための開口を有する、請求項8に記載の運搬体。
【請求項10】
前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられると共に前記仕切りフラップに取り付けられる付加的な材料層を提供する補強パネルをさらに備える、請求項4に記載の運搬体。
【請求項11】
前記補強パネルは、前記仕切りフラップに取り付けられる付加的な材料層を提供するために、前記仕切りフラップに取り付けられる仕切りフラップ部分を有する、請求項10に記載の運搬体。
【請求項12】
前記バックパネルは、前記仕切りフラップに折り曲げ可能に取り付けられている中央パネルを備え、前記補強パネルは、前記中央パネルに取り付けられる付加的な材料層を提供するために、前記中央パネルに取り付けられる中央パネル部分を有する、請求項10に記載の運搬体。
【請求項13】
前記補強パネルは、前記ハンドルパネルに取り付けられる付加的な材料層を提供するために、前記ハンドルパネルに取り付けられるハンドル部分を備える、請求項12に記載の運搬体。
【請求項14】
前記サイドパネルのうちの一方のサイドパネルに折り曲げ可能に取り付けられる第1の補強フラップと、前記サイドパネルのうちの他方のサイドパネル、前記中央パネル及び前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる第2の補強フラップとを、さらに備える請求項13に記載の運搬体。
【請求項15】
前記第1の補強フラップは、前記中央パネルに取り付けられる付加的な材料層を提供する、請求項14に記載の運搬体。
【請求項16】
前記第1及び第2の補強フラップは、前記ハンドルパネルに取り付けられる付加的な材料層を提供する、請求項14に記載の運搬体。
【請求項17】
複数の容器を保持する運搬体を形成するブランクであって、該ブランクは、
少なくとも1つのボトムパネルと、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルと、ハンドルパネルと、該ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる保持パネルとを含むパネルと、
前記バックパネル及び前記フロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられる仕切りフラップとを備え、
前記保持パネルは少なくとも2つの開口を有する、複数の容器を保持する運搬体を形成するブランク。
【請求項18】
前記少なくとも2つの開口は、前記ブランクから形成される前記運搬体内に保持される前記複数の容器のうちの1つの容器の一部をそれぞれ受容する、請求項17に記載のブランク。
【請求項19】
前記保持パネルは少なくとも2つの保持タブを備え、該保持タブはそれぞれ、前記開口のうちの1つに隣接している、請求項17に記載のブランク。
【請求項20】
前記仕切りフラップは第1の仕切りフラップであり、前記フロントパネルは第1のフロントパネルであり、前記保持パネルは第1の保持パネルであり、前記ブランクは、さらに第2の仕切りフラップと、第2のフロントパネルと、第2の保持パネルとを備え、該第2の仕切りフラップは前記バックパネル及び前記第2のフロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられ、前記第2の保持パネルは前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に接続される、請求項17に記載のブランク。
【請求項21】
前記第1及び第2の保持パネルは、前記ブランクから形成される前記運搬体内の容器をそれぞれ受容する開口を有する、請求項20に記載のブランク。
【請求項22】
前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられ、前記仕切りフラップに取り付けられる付加的な材料層を提供する仕切りフラップ部分を有する補強パネルをさらに備える、請求項17に記載のブランク。
【請求項23】
前記バックパネルは、前記仕切りフラップに折り曲げ可能に取り付けられる中央パネルを備え、前記補強パネルは、前記中央パネルに取り付けられる付加的な材料層を提供する中央パネル部分と、前記ハンドルパネルに取り付けられる付加的な材料層を提供するハンドルパネル部分とを有する、請求項22に記載のブランク。
【請求項24】
前記サイドパネルのうちの一方のサイドパネルに折り曲げ可能に取り付けられる第1の補強フラップと、前記サイドパネルのうちの他方のサイドパネル、前記中央パネル及び前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる第2の補強フラップとをさらに備える、請求項23に記載のブランク。
【請求項25】
複数の容器を収容する運搬体を形成する方法であって、該方法は、
ブランクを設けるステップを含み、
該ブランクは、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルと、ハンドルパネルと、該ハンドルパネルに折り曲げ可能に接続される保持パネルとを含むパネルを供え、前記バックパネル及び前記フロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられる仕切りフラップと、
を有し、
前記保持パネルは、前記複数の容器のうちの1つの容器の一部を受容する少なくとも1つの開口を有しており、
当該方法は、前記バックパネルに対して前記仕切りフラップを枢動させることにより、少なくとも2つの容器収容開口部を少なくとも部分的に画定するステップを含む、複数の容器を収容する運搬体を形成する方法。
【請求項26】
前記ブランクは少なくとも1つのボトムフラップを備え、前記方法は、前記運搬体の前記底部を少なくとも部分的に閉鎖するように前記少なくとも1つのボトムフラップを位置決めするステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記仕切りフラップを枢動させるステップは、前記バックパネルから離間する位置に前記フロントパネルを位置決めする、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記仕切りフラップを枢動させるステップは、前記第2のサイドパネルから離間する位置に前記第1のサイドパネルを位置決めする、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記バックパネルと前記フロントパネルとの間に延在する位置に前記仕切りフラップを枢動させ、ディスペンサフラップは前記サイドパネルに実質的に平行である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記仕切りフラップを枢動させるステップは、前記保持パネルに接触させ該保持パネルを前記ハンドルパネルに対して上方に枢動させるステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記ブランクは、前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる補強パネルをさらに備え、前記方法は、前記ハンドルパネル、前記バックパネル及び前記仕切りフラップに少なくとも部分的に重なるように前記補強パネルを折り曲げるステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
前記ブランクは、前記パネルのうちの少なくとも1つに折り曲げ可能に取り付けられる第1の補強フラップと、前記パネルのうちの少なくとも1つに折り曲げ可能に取り付けられる第2の補強フラップとをさらに備え、前記方法は、前記補強パネルに少なくとも部分的に重なるように前記第1の補強フラップ及び前記第2の補強フラップを折り曲げるステップをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の補強フラップは、前記サイドパネルのうちの一方のサイドパネルに折り曲げ可能に取り付けられ、前記第2の補強フラップは、前記サイドパネルのうちの他方のサイドパネル、前記中央パネル及び前記ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
複数の容器を保持する運搬体であって、該運搬体は、
該運搬体の内部の周りに少なくとも部分的に延在するパネルであって、少なくとも1つのボトムパネル、フロントパネル、バックパネル、及び少なくとも2つのサイドパネルを含む、パネルと、
前記フロントパネル及び前記バックパネルに折り曲げ可能に取り付けられる仕切りフラップとを備え、前記サイドパネル、前記バックパネル、前記仕切りフラップ及び前記フロントパネルは、前記内部の少なくとも2つの容器収容スペースを少なくとも部分的に画定するように配置されている、複数の容器を保持する運搬体。
【請求項35】
複数の容器を保持する運搬体を形成するブランクであって、
少なくとも1つのボトムパネルと、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルと、ハンドルパネルと、該ハンドルパネルに折り曲げ可能に取り付けられる保持パネルとを含むパネルと、
前記フロントパネル及び前記バックパネルに折り曲げ可能に取り付けられる仕切りフラップとを備える、複数の容器を保持する運搬体を形成するブランク。
【請求項36】
複数の容器を収容する運搬体を形成する方法であって、該方法は、
ブランクを設けるステップを含み、
該ブランクは、フロントパネルと、バックパネルと、少なくとも2つのサイドパネルとを含むパネルと、前記バックパネル及び前記フロントパネルに折り曲げ可能に取り付けられる仕切りフラップとを有し、
当該方法は、
前記バックパネルに対して前記仕切りフラップを枢動させることにより、少なくとも2つの容器収容開口部を少なくとも部分的に画定するステップを含む、複数の容器を収容する運搬体を形成する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2009−541161(P2009−541161A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−516754(P2009−516754)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【国際出願番号】PCT/US2007/071983
【国際公開番号】WO2007/150057
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】