説明

対象体のスライス映像表示超音波診断装置およびその方法

【課題】胎児の項部透明帯をスキャンして得たボリューム映像から複数のスライス映像を抽出し、その抽出された各スライス映像から測定した測定値の中から意味のある測定値を有するスライス映像を有効スライス映像とし、前記測定値で前記胎児のダウン症候群の有無を識別することのできる対象体のスライス映像表示超音波診断装置およびその方法を提供すること。
【解決手段】測定領域を含む対象体をスキャンしてボリューム映像を生成する映像スキャン部と、前記ボリューム映像内の前記測定領域に対してn個(nは自然数)のスライス映像を抽出し、前記各スライス映像で前記測定領域に関連する測定値を決定する測定部と、前記測定値を用いて前記n個のスライス映像のうちで有効スライス映像を選別するプロセッサとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、超音波診断装置で対象体をスキャンして得た対象体のボリューム映像について、その映像内の特定の測定領域における有効な測定値を容易に選別する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波システムは、人体の体表から体内の所定部位(すなわち、胎児または、臓器などの対象体)に向けて超音波信号を送信し、体内の組織で反射した超音波信号の情報を用いて軟部組織の断層像や血流に関する情報を取得する装置である。
【0003】
このような超音波システムは、小型かつ低廉であり、映像をリアルタイムで表示可能である上、X線などのような被爆がなく、安全性が高いという長所を有している。このため、現在この装置は、CT(Computerized Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Image)装置、核医学診断装置などの他の映像診断装置と共に広く用いられている。
【0004】
一方、ダウン症候群胎児を鑑別する一般的な方法として、超音波システムによって胎児の項部透明帯(nuchal translucency、NT)の厚さを測定する方法がある。この方法は、1992年ニコライズ(Nicolaides)によって開発された方法で、胎児に異常があると、襟首の皮下組織に体液が蓄積して項部透明帯が厚くなることが知られている。
【0005】
特に、ダウン症候群をはじめとする染色体異常や心臓奇形を有する胎児の場合、項部透明帯が厚くなる場合が多い。したがって、医師は超音波システムによって胎児の首後方の透明な部分の厚さを測定して、この部分の厚さが2.5mmを越える場合、絨毛膜生検法や羊水穿刺法のような精密な方法を用いて胎児の異常を調べる。
【0006】
しかし、角度や測定方法によって項部透明帯の厚さが正確に測定されない場合があり、項部透明帯の厚さを正確に測定して胎児の異常を容易に診断する方法が要望されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明に係る一実施形態の目的は、胎児の項部透明帯をスキャンして取得したボリューム映像から複数のスライス映像を抽出し、その抽出された各スライス映像について測定した複数の測定値の中から意味のある測定値を有するスライス映像を有効スライス映像として選別することにより、正確な項部透明帯の厚さを測定することのできる対象体のスライス映像表示超音波診断装置およびその方法を提供することにある。
【0008】
本発明に係る一実施形態の目的は、n個のスライス映像から測定領域に関する単位映像を形成し、前記で形成された単位映像を3次元座標系に適用して3次元モデリング処理することによって、測定領域に関する3次元スライス映像を表示することができる、3次元対象体に対するスライス映像表示超音波診断装置およびその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る対象体に対するスライス映像表示超音波診断装置は、測定領域を含む対象体をスキャンして得たデータからボリューム映像を生成する映像スキャン部と、前記ボリューム映像内の前記測定領域に対するn個(nは自然数)のスライス映像を抽出し、前記各スライス映像で前記測定領域に関連する測定値を決定する測定部と、前記測定値を用いて前記n個のスライス映像の中から有効なスライス映像を選別するプロセッサとを備える。
【0010】
この時、前記測定部は、1つのスライス映像に対して、m個(mは自然数)の各測定地点で前記測定値を算出し、その算出された前記m個の測定値のうちで相対的に小さい値をそのスライス映像に対する測定値と決定する。
【0011】
また、前記プロセッサは、前記n個のスライス映像に対して決定した前記n個の測定値のうちで相対的に大きい値の測定値を有するスライス映像を前記有効スライス映像として選別する。
【0012】
また、前記超音波診断装置は、前記n個のスライス映像から測定領域に関する単位映像を形成し、前記形成された単位映像を3次元座標系に適用して3次元モデリング処理するモデリング部をさらに備える。
【0013】
もし、前記対象体が胎児で、前記測定領域が項部透明帯(NT、Nuchal Translucency)で、前記測定値が前記項部透明帯の厚さである場合、前記測定部は前記ボリューム映像内の前記胎児の前記項部透明帯の周囲にシードを設定して、前記設定されたシードを基準として前記項部透明帯をn分割して前記n個のスライス映像を抽出する。
【0014】
この時、前記測定部は、前記n個のスライス映像で前記項部透明帯の前記厚さに関するn個の測定値を決定する。前記プロセッサは、前記n個の測定値のうちで相対的に大きい厚さを有するスライス映像を有効スライス映像として選別する。
【0015】
本発明の一実施形態に係る超音波診断装置における対象体のスライス映像表示方法は、測定領域を含む対象体をスキャンして得たボリューム映像を生成するステップと、前記ボリューム映像内の前記測定領域に対するn個(nは自然数)のスライス映像を抽出するステップと、前記各スライス映像で前記測定領域に関連する測定値を決定するステップと、前記測定値を用いて前記n個のスライス映像中から有効スライス映像を選別するステップとを含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一実施形態によれば、胎児の項部透明帯をスキャンして取得したボリューム映像から複数のスライス映像を抽出し、その抽出された各スライス映像を用いて測定した測定値の中から意味のある測定値を有するスライス映像を有効スライス映像として選別することにより、正確な項部透明帯の厚さを測定することができる。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、n個のスライス映像から測定領域に関する単位映像を形成し、前記で形成された単位映像を3次元座標系に適用して3次元モデリング処理することによって、測定領域に関する3次元スライス映像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る対象体に対するスライス映像表示超音波診断装置の内部構成を示す図である。
【図2】対象体に対するボリューム映像からスライス映像を抽出する一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る超音波診断装置における対象体に対するスライス映像表示方法の順序を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が実施形態によって制限されたり限定されることはなく、各図面に提示する同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る対象体に対するスライス映像表示超音波診断装置の内部構成を示す図である。
【0021】
図1を参考にすれば、対象体に対するスライス映像表示超音波診断装置(以下「超音波診断装置」という)100は、映像スキャン部110と、測定部120と、プロセッサ130と、モデリング部140とを備える。また、超音波診断装置100は、図示しない表示部を備える。
【0022】
映像スキャン部110は、対象体をスキャンすることによってボリューム映像を生成する。例えば、映像スキャン部110は、人体内の対象体をスキャンして得た映像データを3次元で表すボリューム映像を生成する役割をする。
【0023】
換言すると、映像スキャン部110は、対象体に超音波信号を送信し、対象体で反射される超音波エコー信号を受信して、超音波データを取得する。そして、映像スキャン部110は、該超音波データを用いて対象体の映像を形成する。この映像は、対象体の2次元超音波映像、ボリューム映像、複数の2次元超音波映像で構成される3次元超音波映像を含む。
【0024】
ここで、人体内の対象体は、胎児や内部臓器を含む。すなわち、映像スキャン部110は、胎児や内部臓器などをスキャンしてボリューム映像を生成する。
【0025】
ボリューム映像を生成する一例として、映像スキャン部110は、対象体に対して関心領域(Regions Of Interest)を設定して、その設定された関心領域の内部にシード(Seed)を位置させる。この時、対象体が胎児である場合、シードは胎児の項部透明帯(NT:Nuchal Translucency)近傍に位置させる。以後、映像スキャン部110は、3D超音波を用いて対象体をスキャンして映像データを作成し、その作成された映像データを3次元で表示部に表示する。
【0026】
測定部120は、ボリューム映像内のある測定領域に関するn個(nは自然数)のスライス映像を抽出し、各スライス映像で測定領域に関連するある測定値を決定する。ここで、測定領域は、胎児の項部透明帯の近傍である。すなわち、対象体が胎児で、測定領域が項部透明帯である場合、測定部120はボリューム映像内の胎児の項部透明帯の周囲にシードを設定して、その設定されたシードを基準として項部透明帯をn分割してスライス映像を抽出する。
【0027】
本実施形態で、測定部120は、項部透明帯の近傍の測定領域から複数のn個のスライス映像を抽出する。測定部120は、1つのスライス映像に対して、m個(mは自然数)の測定地点でm個の測定値を算出する。例えば、測定する測定値は項部透明帯の長さ(または厚さ)である。測定部120は、1つのスライス映像において、算出されたm個の測定値のうちで相対的に小さい値を決定する。
【0028】
例えば、測定部120は、n個のスライス映像の中の第1スライス映像において2つ以上の測定地点で測定値を算出した場合、それらの測定値のうちで相対的に小さい値を第1スライス映像の測定値として決定する。
【0029】
同様にして、第2スライス映像〜第nスライス映像においても、それぞれ相対的に小さい値を測定値として決定する。これにより、測定部120は、n個のスライス映像に対して、合計でn個の測定値を決定する。
【0030】
胎児の項部透明帯を測定するのは、ダウン症候群を持つ胎児を鑑別する一般的な方法である。ダウン症候群をはじめとする染色体異常や心臓奇形を有する胎児の場合、項部透明帯が厚くなる場合が多い。したがって、医師は超音波診断装置100を用いて胎児の首後方の透明な部分の厚さを測定して、この部分の厚さが0.25cmを越える場合、絨毛膜生検法や羊水穿刺法などの精密な方法によって胎児の異常を調べることになる。
【0031】
しかし、胎児の位置、超音波診断装置100がスキャンする胎児の部位によってダウン症候群であることを判断する項部透明帯の厚さは変化する。この場合、正確な項部透明帯の厚さを測定することは困難である。したがって、正確な項部透明帯の厚さを測定するために、項部透明帯の近傍をn個のスライス映像に切断して、その項部透明帯の厚さを測定することにより、胎児の異常の有無を正確に把握することができるようになる。
【0032】
プロセッサ130は、n個のスライス映像に対して決定されたn個の測定値のうちで相対的に大きい値を有するスライス映像を「有効スライス映像」として選別する。有効スライス映像は、複数のスライス映像のうち、測定値が意味を有する映像のことをいう。すなわち、複数のスライス映像から測定された測定値のうち、有効スライス映像から測定された測定値が胎児の項部透明帯の厚さを正確に測定した値であると解釈する。
【0033】
本実施形態によれば、測定部120がn個のスライス映像において項部透明帯の厚さに関するn個の測定値を決定すると、プロセッサ130はn個の測定値のうちで相対的に大きい厚さを有するスライス映像を有効スライス映像として確定する。例えば、プロセッサ130は、第1ないし第3のスライス映像のうち、第1スライス映像で測定された測定値が2.0mm、第2スライス映像で測定された測定値が2.2mm、第3スライス映像で測定された測定値が2.3mmである場合、第3スライス映像を有効スライス映像として確定する。
【0034】
したがって、超音波診断装置100は、上記のようにして選別し確定された有効スライス映像の測定値を胎児の項部透明帯の厚さとして決定することによって、正確な項部透明帯の厚さを測定することができる。
【0035】
また、モデリング部140は、n個のスライス映像から測定領域に関する単位映像を形成し、その形成された単位映像を3次元座標系に適用して3次元モデリング処理を行う。すなわち、モデリング部140は、胎児の項部透明帯の近傍に関する2次元単位映像を3次元座標系に適用することによって、3次元スライス映像を生成する。このようにして生成された3次元スライス映像は、超音波診断装置100の画面上(表示部)に表示される。
【0036】
なお、本発明において、モデリング部140は必ずしも必要ではなく、他の実施形態ではモデリング部140は備えられていなくてもよい。
【0037】
表示部は、映像スキャン部110で形成されたボリューム映像、3次元超音波映像などの映像を表示する。また、表示部は、測定部120で抽出されたスライス映像を表示する。
【0038】
図2は、対象体のボリューム映像からスライス映像を抽出する一例を示す図である。
【0039】
図2を参照すると、測定部120は、対象体に対するボリューム映像内で測定領域の項部透明帯210の近傍を「縦」方向(胎児の厚さ方向)220に切った複数の断面を複数のスライス映像230として抽出する。そして測定部120は、前記で抽出されたそれぞれのスライス映像230に対して、m(mは自然数)個の各測定地点で項部透明帯210の厚さを測定し、そこで算出されたm個の測定値のうちで相対的に小さい値をスライス映像230の測定値として決定する。
【0040】
また、他の実施形態において、測定部120は、対象体に対するボリューム映像内で測定領域の項部透明帯210の近傍を「横」方向(胎児の全長方向)240に切った複数の断面を複数のスライス映像250として抽出する。測定部120は、前記で抽出されたそれぞれのスライス映像250に対して、m個(mは自然数)の各測定地点で項部透明帯210の厚さを測定して測定値を算出し、そこで算出されたm個の測定値のうちで相対的に小さい値をスライス映像250の測定値として決定する。
【0041】
図3は、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置における対象体に対するスライス映像を表示する順序を示すフローチャートである。
【0042】
ステップS310において、超音波診断装置100は、対象体をスキャンしてボリューム映像を生成する。超音波診断装置100は、人体内の対象体をスキャンして得た映像データから3次元でボリューム映像を生成する。ここで、人体内の対象体は、胎児や内部器官を含む臓器である。すなわち、超音波診断装置100は、胎児や内部臓器などをスキャンしてボリューム映像を生成する。
【0043】
ステップS320において、超音波診断装置100は、ボリューム映像内の測定領域に対し、n個(nは自然数)のスライス映像を抽出する。図2を参考にすれば、超音波診断装置100は、対象体に対するボリューム映像内で測定領域の項部透明帯210の近傍を「縦」方向、または「横」方向に切った複数の断面を複数のスライス映像として抽出する。
【0044】
ステップS330において、超音波診断装置100は、各スライス映像で測定領域と関連する測定値を決定する。超音波診断装置100は、各スライス映像に対してそれぞれ、m個(mは自然数)の測定地点で測定値を算出する。ここで、測定値とは、例えば、項部透明帯の長さ(または厚さ)である。超音波診断装置100は、前記で算出されたm個の測定値のうちで相対的に小さい値を1つのスライス映像を代表する測定値として決定する。
【0045】
このようにして、超音波診断装置100は、n個のスライス映像に対して合計でn個の測定値を決定する。
【0046】
ステップS340において、超音波診断装置100は、測定値を用いてn個のスライス映像の中から有効スライス映像を選別する。超音波診断装置100は、n個のスライス映像に対して決定したn個の測定値のうちで相対的に大きい測定値を有するスライス映像を有効スライス映像として選別する。
【0047】
したがって、超音波診断装置100は、前記で選別された有効スライス映像で測定された測定値を胎児の項部透明帯の厚さであると確定することによって、正確な項部透明帯の厚さを測定することができる。
【0048】
他の実施形態において、超音波診断装置100は、n個のスライス映像から測定領域に関する単位映像を形成し、その形成された単位映像を3次元座標系に適用して3次元でモデリング処理することにより、生成された3次元スライス映像を画面上に表示する。
【0049】
本発明の実施形態は、多様なコンピュータにより行われるプログラム命令で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録される。前記コンピュータ読取可能な記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて備えることもできる。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、あるいはコンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、オプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0050】
上述したように、本発明は、限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、この概念に基づいて多様な修正および変形が可能である。
【0051】
したがって、本発明の範囲は説明された実施形態に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められなければならない。
【符号の説明】
【0052】
100:スライス映像表示超音波診断装置
110:映像スキャン部
120:測定部
130:プロセッサ
140:モデリング部
210:項部透明帯
220:「縦」方向
230:複数のスライス映像
240:「横」方向
250:複数のスライス映像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定領域を含む対象体をスキャンしてボリューム映像を生成する映像スキャン部と、
前記ボリューム映像から前記測定領域に対するn個(nは自然数)のスライス映像を抽出し、前記各スライス映像で前記測定領域に関連する測定値を決定する測定部と、
前記測定値を用いて前記n個のスライス映像の中から有効スライス映像を選別するプロセッサと、
を備える、対象体のスライス映像表示超音波診断装置。
【請求項2】
前記対象体が胎児で、前記測定領域が項部透明帯(NT、Nuchal Translucency)で、前記測定値が前記項部透明帯の厚さである場合、
前記測定部は、
前記ボリューム映像内の前記胎児の前記項部透明帯の周囲にシードを設定し、前記設定されたシードを基準として前記項部透明帯をn分割して前記n個のスライス映像を抽出する、請求項1に記載の対象体のスライス映像表示超音波診断装置。
【請求項3】
前記測定部は、前記n個のスライス映像で前記項部透明帯の前記厚さに関するn個の測定値を決定し、
前記プロセッサは、
前記n個の測定値のうちで相対的に大きい厚さの測定値を有する前記スライス映像を前記有効スライス映像として選別する、請求項2に記載の対象体のスライス映像表示超音波診断装置。
【請求項4】
前記測定部は、前記得られたn個のスライス映像の各スライス映像に対して、
m個(mは自然数)の各測定地点で前記項部透明帯の前記厚さを測定してm個の測定値を算出し、前記算出されたm個の測定値のうちで相対的に小さい値を選別して、前記測定値とする、請求項2または3に記載の対象体のスライス映像表示超音波診断装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記n個のスライス映像に対して決定した前記n個の測定値のうちで相対的に大きい値のスライス映像を前記有効スライス映像として選別する、請求項2ないし4のいずれかに記載の対象体のスライス映像表示超音波診断装置。
【請求項6】
前記n個のスライス映像から前記測定領域に関する単位映像を形成し、前記形成された単位映像を3次元座標系に適用して3次元モデリング処理を行うモデリング部をさらに備える、請求項1に記載の対象体のスライス映像表示超音波診断装置。
【請求項7】
測定領域を含む対象体をスキャンしてボリューム映像を生成するステップと、
前記ボリューム映像内の前記測定領域に対してn個(nは自然数)のスライス映像を抽出するステップと、
前記各スライス映像で前記測定領域に関連する測定値を決定するステップと、
前記測定値を用いて前記n個のスライス映像の中から有効スライス映像を選別するステップと、
を含む、超音波診断装置における対象体のスライス映像表示方法。
【請求項8】
前記対象体が胎児で、前記測定領域が項部透明帯で、前記測定地が前記項部透明帯の厚さである場合、
前記スライス映像を抽出するステップは、
前記ボリューム映像内の前記胎児の前記項部透明帯の周囲にシードを設定するステップと、
前記設定されたシードを基準として前記項部透明帯をn分割して前記n個のスライス映像を抽出するステップと、
を含む、請求項7に記載の超音波診断装置における対象体のスライス映像表示方法。
【請求項9】
前記測定領域に関連する測定値を決定するステップは、
前記n個のスライス映像で前記項部透明帯の前記厚さに関するn個の測定値を決定するステップを含み、
前記有効スライス映像を選別するステップは、
前記n個の測定値のうちで相対的に大きい厚さの測定値を有する前記スライス映像を前記有効スライス映像として選別するステップを含む、請求項8に記載の超音波診断装置における対象体のスライス映像表示方法。
【請求項10】
前記測定領域に関連する測定値を決定するステップは、
1つのスライス映像に対して、m個(mは自然数)の各測定地点で前記項部透明帯の前記厚さを測定してm個の測定値を算出するステップと、
前記算出された前記m個の測定値のうちで相対的に小さい値を前記測定値に決定するステップと、
を含む、請求項8または9に記載の超音波診断装置における対象体のスライス映像表示方法。
【請求項11】
前記有効スライス映像を選別するステップは、
前記n個のスライス映像に対して決定した前記n個の測定値のうちで相対的に大きい値の測定値を有するスライス映像を前記有効スライス映像として選別するステップを含む、請求項8ないし10のいずれかに記載の超音波診断装置における対象体のスライス映像表示方法。
【請求項12】
前記n個のスライス映像から前記測定領域に関する単位映像を形成するステップと、
前記形成された単位映像を3次元座標系に適用して3次元でモデリング処理するステップと、
をさらに含む、請求項7に記載の超音波診断装置における対象体のスライス映像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−71138(P2012−71138A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212720(P2011−212720)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(597096909)三星メディソン株式会社 (269)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】