説明

封入物充填済みパッキングを製造するための方法および装置

パッキング(11)を形成するためにフィルム・ウェブの長手方向および幅方向に熱的にシールされる2つの重畳された熱融着可能なプラスチック・フィルムの細長ウェブ(3)からなる封入物充填済みパッキングであって、形成されたパッキングは、封入物が充填され、密閉される、封入物充填済みパッキングを製造するための方法および装置が開示される。フィルム・ウェブ(3)は、互いに対して押圧されて、フィルム・ウェブを間に保持する一対のローラ(6)の間を進められる。フィルム・ウェブの幅の一部にわたって熱的シーリングが行われ、それにより、熱的シーリング部のない連続した長手方向区域(9)が、フィルム・ウェブ(3)の長手方向に現れる。封入物は、封入物充填済みパッキングを形成するためにパッキングを密閉する前に、パッキング内に充填される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッキングを形成するためにフィルム・ウェブの長手方向および幅方向に熱的にシールされる、2つの重畳された熱融着可能なプラスチック・フィルムの細長ウェブからなる、封入物充填済みパッキングを製造するための方法に関し、形成されたパッキングは、封入物が充填され、密閉される。さらに、本発明は、パッキングを形成するためにフィルム・ウェブの長手方向および幅方向に熱的にシールされる、2つの重畳された熱融着可能なプラスチック・フィルムの細長ウェブからなる、封入物充填パッキングの製造において使用するための装置に関し、形成されたパッキングは、封入物が充填され、密封される。
【背景技術】
【0002】
先行技術では、後から封入物が中に充填されるバッグが製造される。例えば、これは、水の形態の封入物がバッグの中に充填されるアイス・キューブ・バッグの製造によって知られている。
【0003】
さらに、折りたたまれた/U字型のフィルムにより、または2つの重畳された別個のフィルムを用いることにより形成される、2つのプラスチック・フィルム・ウェブから、液体の形態の封入物を充填し得るパッキングを形成するための装置が知られている。これらの設計においては、パッキングがまず形成され、その後に、充填開口を介してこのパッキングに液体が充填される。次いで、充填開口が閉じられ、液体充填済みパッキングがさらに出荷可能な状態になる。
【0004】
さらに、いわゆる形成/充填/シール機と呼ばれるものもあり、この場合には、フィルムが成形チューブの上に引かれ、それによりフィルムがパッキング・チューブを形成するように巻かれる。このパッキング・チューブは、溶接により密閉され、パッキング・チューブへの充填は、周りにフィルムが巻かれる成形チューブを介して行われる。通常は、先行技術の機械では、十分な強度のパッキングを得るために、丈夫で厚いフィルムが用いられる。
【0005】
したがって、フィルムがバッグの重量を支えるのに十分でないことにより、支持面の上にバッグを置きつつ、液体の形態の封入物をバッグに充填することが、一般的に知られている。
【0006】
特に、バッグが熱的にシールされるまたは溶接されることに関連して、材料の軟化および脆弱化が生じ、そのため、加熱され軟化された材料において耐荷力の低下が起きる。これにより、封入物の充填の間および後にパッキングを支持する必要性が非常に高くなる。
【0007】
先行技術の方法の例は、例えば米国特許第4,598,529号、米国特許第4,587,810号、US82/04237、およびEP0999131などより知られている。
【0008】
これらの公報において説明されている技術では、共通して、封入物充填済みパッキングの製造において用いるために、厚いプラスチック・フィルムを使用する、および/または、複雑な設備を使用する。
【0009】
また、米国特許第4,598,529号により、重畳されたプラスチック・ウェブで形成された2つの側面を有する可撓性プラスチック・バッグを形成するための、および、バッグに液体を充填するための方法ならびに装置が知られている。しかし、記載されているこのシステムは、バッグの形成を含む。その後に、このバッグは、充填ノズルを介して液体を充填するために、一方の側面にスリットを設けられる。その後に、このスリットは、両側面を共に溶接する熱的シーリング手段によって密閉される。したがって、この技術によれば、パッキングは、同時に充填されつつ相次いで形成されるわけではない。さらに、この技術によれば、熱的シーリングは、プラスチック・ウェブの全幅にわたって生じ、そのため、ウェブが充填済みパッキングを支えることができなくなるような材料の脆弱化が生じる。液体充填済みパッキングを販売ユニットおよび/または配給ユニット内に直接配置する可能性についての示唆はない。
【0010】
長年にわたり、封入物、好ましくは水の形態の液体が充填されたパッキングを提供することが望まれてきた。また、凍結後にアイス・キューブが形成される、アイス・キューブ・バッグの形態のこのような封入物充填済みパッキングの製造を可能にすることが望まれてきた。
【0011】
さらに、長年にわたり、凍結コンパートメント内でアイス・キューブが形成される従来のアイス・キューブ・マシンによって知られているように、細菌の繁殖の危険を回避するアイス・キューブの製造を可能にすることが望まれてきた。
【0012】
さらに、また、水を可撓性液体コンテナから直接配給することによって細菌の繁殖の危険を回避するウォータ・コンテナを製造することが切望されてきた。先行技術のコンテナにおいては、空気がコンテナ内に侵入することにより、酸素が持ち込まれる。これにより、バクテリアが繁殖する危険がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第4,598,529号、
【特許文献2】米国特許第4,587,810号、
【特許文献3】EP0999131
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、技術的に簡単であり、薄いフィルムを使用して封入物充填済みパッキングを製造することが可能な方法および装置を示すことである。したがって、1つの目的は、この方法および装置を使用して、封入物が固体封入物であるか液体封入物であるかにかかわらず、ならびに、パッキング中に充填された後の封入物が処理すべきものであるか、あるいは配送可能な状態および/または使用可能な状態であるかにかかわらず、パッキングの製造中に封入物を充填することが可能な封入物充填済みパッキングを製造することを可能にすることである。それにより、既製のパッキング/バッグの使用を回避することが可能となり、それによりさらに安価なパッキング/バッグを使用することが可能となり、完成済みのパッキング/バッグを有するマガジンの交換を回避することが可能となる。
【0015】
さらに、別の目的は、アイス・キューブを製造するために、ウォータ・マシン用の液体充填済みパッキング/コンテナを製造するために、ならびに、このようなパッキングの形成の際にパッキング内に直接アイス・キューブを充填してそれにより細菌の繁殖の危険を回避する際に使用するために、このような封入物充填済みパッキングを使用することを可能にする方法および装置を示すことである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によれば、これは、冒頭において述べた種類の方法によって実現され、この方法は、フィルム・ウェブが、一対のローラの間を進められ、一対のローラが、互いに対して押圧されて、フィルム・ウェブを間に保持し、熱的シーリングが、ローラの下流位置にて行われ、熱的シーリングが、熱的シーリングの行われない少なくとも1つのおよび好ましくは2つ以上の連続した長手方向区域がフィルム・ウェブの長手方向に現れるように、フィルム・ウェブの幅の一部にわたって行われ、封入物が、パッキングが封入物充填済みパッキングを形成するために密閉される前に、パッキング内に充填され、封入物充填済みパッキングが、後に、フィルム・ウェブから分離されることを特徴とする。
【0017】
本発明による装置は、
フィルム・ウェブがその間を進められる一対のローラと、
フィルム・ウェブをその間に保持するためにローラを互いに対して押圧するための手段と、
フィルム・ウェブの搬送方向で見た場合にローラの後の位置に配設される、熱的シーリングを行うための手段と、
パッキングが封入物充填済みパッキングを形成するために密閉される前に、パッキング内に封入物を充填するための手段と、
フィルム・ウェブから封入物充填済みパッキングを分離するための手段と
を備え、熱的シーリング手段の幅が、フィルム・ウェブの幅の一部にわたって延在する熱的シーリングを行うようになされ、それにより、熱的シーリングの行われない少なくとも1つのおよび好ましくは2つ以上の連続した長手方向区域が、フィルム・ウェブの長手方向に現れることを特徴とする。
【0018】
本発明によるシステムにより、2つの重畳されたパッキング・ウェブを形成するためにU字型に折りたたまれたフィルムの形態のフィルム保管部、または、代替的には、重畳された細長ウェブを形成するために接合された2つの別個のフィルムの保管部のいずれかを有することが可能となる。代替としては、フィルムは、圧縮されて密着して、2つの重畳されたフィルム層を形成するチューブとして提供されてよい。したがって、2つの重畳された熱融着可能なプラスチック・フィルムの細長ウェブは、フィルムを折りたたむことによって、または、2つのフィルムを重畳することによって、形成される。
【0019】
したがって、本発明によるシステムにより、既製のパッキング/バッグの使用を回避することが可能となる。これにより、配給ユニット/販売ユニット内で直接、または、配給ユニット/販売ユニットに直接連結した状態で、パッキング/バッグを製造し、それと同時にそのパッキング/バッグに封入物を充填することが可能となる。これにより、さらに安価なパッキング/バッグを使用することが可能となり、ユーザは、完成済みのパッキング/バッグを有するマガジンの交換を回避することができる。
【0020】
フィルム保管部から、フィルム・ウェブは、通常の様式でフィルムを制御し巻き出すための1つまたは複数の対のローラの間を進められる。しかし、フィルム・ウェブを通過させる場合には、一対のローラのみが必要となる。これは、このローラの対が、フィルム・ウェブの周囲に圧搾力を加えるからである。フィルムに対して加えられる圧搾力は、形成すべきパッキングが封入物を充填される際に、フィルム・ウェブがローラの間で摺動しないようになされる。
【0021】
封入物充填のための手段および熱的シーリングのための手段を、ローラの直後に設置することが可能である。
【0022】
封入物充填手段は、液体または固体を充填するための任意のタイプのものであって、封入物充填動作を制御するためのブロック手段が存在してよい。
【0023】
封入物充填手段は、例えば、充填を制御するための遮断弁を有する液体供給パイプであってよい。
【0024】
封入物充填手段は、例えば、充填を制御するための遮断弁を有する水供給パイプであってよい。
【0025】
封入物充填手段は、ファンネルまたはスクリュー・コンベヤであって、その出口が、充填を制御するための遮断弁を備えてよい。
【0026】
封入物充填手段は、アイス・キューブ・マシンであって、その出口が、充填を制御するための遮断弁を備えてよい。
【0027】
熱的シーリング手段は、例えば、フィルム・ウェブとの接触状態および非接触状態へと往復移動される溶接顎部(ジョー)であってよい。
【0028】
代替としては、2つのウェブを互いに対して長手方向に加熱/熱的シーリングする、加熱されたローラを使用してよい。このフィルム・ウェブは、継続的にまたは段階的に作動するローラの回転によって進められる。
【0029】
例えばアイス・キューブ・バッグの形態へなどのような、区画化部分を含むパッキングの形成のために、この方法を使用する場合には、区画化部分を形成するための溶接顎部(ジョー)が、液体充填と交互に作動され、それにより、液体充填済みパッキングを形成するためにパッキングを密閉する前に液体を充填される隔室が、継続的に形成される。
【0030】
また、この方法は、1つの隔室を形成するための作動溶接顎部と共に使用することができ、この隔室の容積は、封入物充填との交互の作動により拡大され、それにより、液体充填済みパッキングを形成するためにパッキングを密閉する前に封入物を充填される、より大きな隔室が、継続的に形成される。
【0031】
この方法が、例えばアイス・キューブ・バッグなど、区画化されたパッキング、または、封入物充填との交互の作動により容積が拡大される1つの隔室を有するパッキングを形成するために用いられるか否かにかかわらず、部分的に形成されたパッキング内に初めに充填される封入物の重量は、パッキングの牽引に寄与し、封入物充填済みパッキングを形成するためにパッキングを密閉する前に充填する際のパッキングの移動を保証する。
【0032】
代替としては、パッキングは、液体を充填されてよく、次いで、フィルム・ウェブが圧縮されて密着し、液体を貫通して溶接される区画化を行うことが可能である。
【0033】
この方法、すなわち1つの大型の隔室を含むパッキングを形成する方式を使用することにより、幅方向の熱的シーリングが、初めに行われ、その後に、長手方向の熱的シーリングが、封入物充填済みパッキングを形成するためにパッキングを密閉する前に封入物を充填するのと同時に行われる。長手方向のシーリングは、1つまたは複数のステップにおいて実施されてよい。通常は、パッキングの密閉は、長手方向熱的シーリング部の間にさらに幅方向熱的シーリング部を延在させることによって行われ、それにより、長手方向熱的シーリング部と幅方向熱的シーリング部との間に、1つまたは複数の密閉された隔室が形成される。
【0034】
幅方向熱的シーリング部は、フィルム・ウェブの幅の一部にわたって延在する熱的シーリング部に適合する長さを常に有し、そのため、フィルム・ウェブの長手方向に現れる、熱的シーリングの行われない、上述の連続した長手方向に延在する区域が、設けられる。
【0035】
熱的シーリング手段および封入物充填手段は、ローラと同期して、したがってフィルム・ウェブの移動と同期して作動される。したがって、このように形成されたパッキングは、2つのローラの間に延在するフィルム・ウェブ中に懸吊される。フィルム・ウェブの熱的シーリング部は、フィルム・ウェブの全幅にわたっては延在しないため、長手方向区域が、フィルム・ウェブの長手方向に現れ、この区域においては、熱的シーリング/加熱による脆弱化が生じない。したがって、パッキングがローラによって懸吊される位置において封入物を充填される際にこのパッキングの重量を支持するようなフィルムの厚さおよびこれら長手方向区域の幅を有するように、これら長手方向区域の幅部分が寸法設定されたフィルムを使用することが可能となる。パッキングに封入物が充填された後に、封入物充填済みパッキングを形成するために密閉が行われる。次いで、封入物充填済みパッキングは、フィルム・ウェブから分離される。
【0036】
熱的シーリングが行われない、連続した長手方向に延在する区域は、フィルム・ウェブの幅の間の任意の区域に設けられてよい。しかし、特に簡単な実施形態においては、これら長手方向区域が、フィルム・ウェブの各長手方向端部に隣接する端部区域であることが好ましい。したがって、形成されたパッキングにおける側面を形成するためにフィルム・ウェブの長手方向に形成された溶接部は、2つの重畳されたウェブの場合には、フィルム・ウェブの幅からある距離を置いた位置に形成されてよい。これにより、両方の側端部には、溶接部のない区域が存在することとなる。パッキング内に側端部を形成する2つの長手方向溶接部の間には、パッキング内に下部および上部を形成する幅方向溶接部が形成される。
【0037】
代替としては、下部と上部との間にて、2つの長手方向溶接部の間にフィルムの幅間に延在する幅方向熱的シーリングが実施されてよい。これにより、アイス・キューブの製造において使用するのに適した、また、別の封入物を収容する個別の小室を有し得る、形成されたパッキングの隔室または区画への分割がなされ得る。この状況においては、フィルム・ウェブの熱的シーリングおよび封入物充填は、封入物が、封入物充填済みパッケージを最終的に密閉する前にパッキング内に封入物充填済み隔室または区画を形成するために、パッキングを形成する際にパッキングの中に相次いで充填されるように、交互に行われることが好ましい。
【0038】
したがって、液体を充填されるアイス・キューブ・バッグであって、後に、アイス・キューブの完全なまたはある程度の凍結が実施される凍結ユニットに直接移動させることができるアイス・キューブ・バッグを製造することが可能となる。次いで、このアイス・キューブは、保管コンパートメントに直接移動されて、即座の販売/配給を企図されてよい、または、より長い保管期間またはより短い保管期間の後に、この保管コンパートメントから販売/配給されてよい。
【0039】
したがって、本発明による方法および装置は、凍結されるアイス・キューブ・バッグの製造において使用するのに適し得る。これは、この装置の部品を、アイス・キューブを保管し配給するために使用される凍結器の上に、簡単に配設することができるからである。これにより、液体充填済みパッキングの製造、およびアイス・キューブを形成するためのこのパッキング自体の凍結が、小売店内において可能になるという利点が実現される。
【0040】
したがって、充填された製品の品質が維持されるという利点が実現され、さらに、充填された製品は製造業者から小売業者へと通常の流通系統を経由して出荷される必要がないため、フィルム材料の強度に対する要件が大幅に下げられることになる。
【0041】
したがって、フィルムの強度に対する要件は、著しく低減される。基本的には、フィルムは、このプラスチックのみが、形成されたアイス・キューブを保護することが可能である場合には、技術的に可能な限り薄く製造することが可能である。
【0042】
液体充填済みパッキングは、製造業者から小売店への輸送の際に相当な圧力による作用を受ける場合があるが、このような輸送の際に生じる荷重に耐えることが可能となるような強度を、このプラスチック・フィルムが有する必要はない。
【0043】
ウォータ・マシン/配給ユニット用に水パッキングを製造するために本発明によるシステムが使用される場合には、通常は、充填は別の飲料製造業者において行われ、その後に水充填済みパッキングは、小売業者に輸送されることとなる。このような使用状況においては、水充填済みパッキングは、配給ユニット内に即座に配置されるように適合されるように、引出しタップを備えてよい。
【0044】
このような液体充填済みパッキングのために使用すべきフィルムの厚さは、ローラに懸吊された液体充填済みコンテナの充填の際に生じる荷重、および輸送の際に生じ得る荷重に応じて寸法設定されることになる。
【0045】
フィルム製品は、フィルムが加熱されそれにより軟化すると、耐荷力が非常に低下するため、実際には、寸法を決定する決定的な要素は、製造の際に支持され得る重量である。また、5〜10リットルの容積またはさらに大きな容積を有し得るウォータ・コンテナ用の液体充填済みパッキングに関しては、本発明によるシステムを使用することが有利である。
【0046】
封入物充填済みパッキングのこのような製造により、これらのパッキングを、フィルム・ウェブからの分離前にまたは分離直後に、後処理へと搬送することができる。
【0047】
液体の凍結という形の後処理が、上で述べられている。このように、凍結は、フィルム・ウェブから個々のパッキングを分離する前に実施されてよい。いくつかの状況においては、これが有利である場合がある。したがって、幅方向溶接部の間で幅方向分離区域に分割する前に凍結が実施される場合には、フィルム・ウェブの幅方向への溶接において発生する可能性のある漏れによって、液体の漏れが発生することはなくなる。
【0048】
他の後処理は、例えば、パッキング、放射線処理、加熱、または、液体充填済みパッキングが配給/販売される前に実施される他の種類の後処理などであってよい。
【0049】
本発明による方法のある特定の実施形態は、一連のL字型シーリング部によって長手方向シーリング部が形成され、このL字の短脚部が、後のシーリング動作において、このL字の長脚部の上に重畳されることを特徴とする。これにより、フィルム・ウェブが懸吊重量により下方に引かれた場合でも、ミシン目のない長手方向シーリングが、安全に実施され、そのため、これらのフィルム・ウェブは、下方および内方に傾斜するように配向された側端部の輪郭を前提とする。
【0050】
アイス・キューブを製造するために使用される装置のある特定の実施形態においては、熱融着手段が、溶接顎部を備え、この溶接顎部は、フィルム・ウェブを熱的シーリングするためにフィルム・ウェブに接触するための作動位置と、溶接顎部間でフィルム・ウェブが自由に移動できる非作動位置との間で往復移動することが可能である。したがって、この溶接顎部の往復移動は、搬送および液体の充填と同期して実施されてよい。
【0051】
封入物充填手段がブロック手段を備える場合には、封入物は、形成中のパッキング内に相次いで充填されてよい。したがって、封入物充填済み隔室または区画を形成するための、フィルム・ウェブの熱的シーリングおよび封入物充填は、最終密閉が行われる前に、交互に行われてよい。これにより、アイス・キューブ・バッグとして使用すべきパッキングの高速充填が可能となる。そうではなく、最終的な液体充填済みパッキングを形成するために、液体が、パッキング全体を通り、ならびに小さな通路によって相互連絡された長い一連の小室を通り流れなければならない場合には、充填は遅くなる。
【0052】
したがって、この実施形態は、凍結器に直接移動され、次いで、小売店に配置し得る配給ユニット内の保管コンパートメントに移動される、液体充填済みパッキングを製造するのに特に適する。
【0053】
本発明によれば、任意の封入物充填済みパッキングを、処理ユニットを経由して、小売店内に配設し得る配給ユニット内の保管コンパートメントに、または、直接的に、小売店内に配置することが可能な配給ユニット内の保管コンパートメントに送ることが可能である。
【0054】
このような状況においては、本発明による装置は、特殊なモニタリング・ユニットと組み合わされて、それにより、この装置が、配給ユニット内で、例えば充填済みのアイス・キューブ・バッグなどの封入物充填済みパッキングのレベルがある値を下回る場合にのみ作動されるようにすることができる。
【0055】
本発明によるこのシステムにより、無菌の封入物充填済みパッキングを提供することが可能である。これは、液体または固体を任意のパッキングに充填することにより実現される。したがって、これは、アイス・キューブ・バッグが製造される場合、およびウォータ・マシンにおいて使用するための液体充填済みコンテナが製造される場合の両方において可能である。
【0056】
以下において、添付の図面を参照としてより詳細に本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明による第1の方法の概略図である。
【図2】本発明による方法において使用するための直立型凍結器の設計を原理的に示す図である。
【図3】側方から見た場合の、本発明による装置の概略図である。
【図4】正面から見た場合の、図3に図示される装置の概略図である。
【図5】本発明による装置の部分図である。
【図6】本発明による装置において使用するための熱的シーリング手段の図である。
【図7】本発明による他の方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
以下においては、同一のまたは対応する特徴部が、図面の種々の図にわたって同一の参照番号を有する。
【0059】
図1は、矢印4の方向に進められる2つの重畳されたフィルム・ウェブ3を巻き出すためのジャーナル2の周囲を回転するロール1を図示する。このフィルム・ウェブは、長手方向に延在する側端部5を有する。フィルム・ウェブは、フィルム・ウェブ3を間で圧縮し保持するために互いに対して押圧される2つのローラ6の間を進められる。
【0060】
ローラ6の下方には、水供給源7’に連結された水供給パイプ7が、重畳されたフィルム・ウェブ3の間の空間内に配設される。フィルム・ウェブの搬送方向4で見た場合のローラ6の下流の位置には、溶接ステーション8が設けられ、この溶接ステーション8により、重畳されたフィルム・ウェブを溶接するための熱的シーリングを行うことが可能である。
【0061】
溶接ステーション8は、フィルム・ウェブの側端部5の間の距離の一部にわたり延在する溶接顎部(ジョー)27、28(図3および図4を参照)を備え、それにより、フィルム・ウェブの長手方向に2つの連続した長手方向区域9が残される。
【0062】
図示される実施形態においては、溶接部が存在しない2つの長手方向区域9は、フィルム・ウェブの側端部5に隣接して形成される。2つの長手方向区域9の間の空間には、溶接部が形成され、パッキング11中にアイス・キューブ・ポケット10が形成される。
【0063】
さらに、溶接ステーション8においては、幅方向溶接部12が、個々のパッキング11の相互分離用に設けられる。図示される形態においてはロールとして示される保管部13に、パッキング11を搬送することが可能である。代替としては、分離されたパッキング11がランダムに置かれるまたは積み重ねられる保管部があってよい。
【0064】
図示される実施形態においては、溶接ステーションの後に、凍結ステーション14が示されている。これにより、水供給パイプ7を経由してパッキング中に充填された水が、凍結ステーション14において凍結するために、凍結ステーションの後では、パッキング11は、凍結したアイス・キューブを含むこととなる。
【0065】
代替としては、溶接ステーションが、液体用の単一の隔室を含むパッキング・コンテナを形成するように、長手方向溶接および幅方向溶接を行うのみとすることも可能である。同様に、凍結ステーションを省くことも可能である。代替の方法により、このようにコンテナに水が充填される。
【0066】
図示される実施形態においては、溶接部がない連続した長手方向区域9により、ローラ6の間での挟みにおいて、フィルム・ウェブを支持することが可能になる。したがって、パッキング11の充填によって、他の支持手段が必要となることはない。
【0067】
図2は、直立型凍結器15を図示する。凍結器の下部には、2層のフィルム・ウェブ3を備えた供給ロール1が設けられる。このフィルム・ウェブは、側端部16に沿って凍結器内で凍結器の上方部分17へと上方に進められる。図1に図示されるように、ローラ6および溶接ステーション8は、区域18の上方部分に設けられる。
【0068】
フィルム・ウェブは、溶接ステーション8から下方へと、2つのローラ20の周囲に巻かれたコンベヤ・ベルト19の上に搬送される。パッキング11は、ベルト19の上流部に置かれる。この実施形態においては、個別のパッキングへの分割は、溶接ステーション8で実施することができる。
【0069】
代替的には、分離は、ベルト19の端部に設けられた分離ステーション21にて行ってよい。したがって、液体充填済みパッキング11は、まずステーション21においてウェブから分離され、それにより個別の凍結されたパッキングとして凍結コンパートメント22内に落下する。
【0070】
コンパートメント22は、凍結器コンパートメントである。フィルム・ウェブが配置されるコンパートメント23は、霜が付着しない上方部分17を含むコンパートメント24と同様に、凍結コンパートメントの外部に位置することとなる。したがって、直立型凍結器は、一般的に知られている技術により凍結温度を維持するコンパートメント22の断熱材を備える。直立型凍結器15は、店舗に配置されるキャビネットであってよく、客は、ドア25を介して凍結したパッキングを取り出すことができる。
【0071】
図3および図4は、フィルム・ウェブ3が、どのようにローラ26の周囲に巻きつけられ、その後に互いに対して押圧しフィルム・ウェブを保持するローラ6の間に進むかを示す。この設計においては、溶接ステーションは、第1の溶接顎部27により形成され、この第1の溶接顎部27によって、溶接形成個室が形成され、第1の溶接顎部27は、フィルム・ウェブ全体にわたっては延在しない。さらに、第2の溶接顎部28があり、これは、フィルム・ウェブ3からパッキング11を幅方向に区切り、分離させるように意図される。
【0072】
したがって、ローラ6が支持すべき重量は、水供給パイプ7と、分離が行われる溶接顎部8の下方端部との間に位置する液体充填済みパッキング11の重量となる。
【0073】
次いで、分離された液体充填済みパッキング11は、コンベヤ・ベルト19の上に置かれ、後処理および/または保管のために、矢印29の方向に搬送される。
【0074】
分離用の溶接顎部の代替としては、ベルト19の端部に配置された分離ステーション21(図2を参照)に設けられるはさみ、ナイフまたは同様のものを使用してよい。
【0075】
特に図4より明らかなように、スポット溶接部が、溶接顎部28において形成され、アイス・キューブの形成用のポケット10が形成される。
【0076】
外方側端部にて、長手方向のシーリング部が、L字型シーリング部または溶接部30によって形成される。図4の下方部分において明確に理解されるように、L字型シーリング部は、ポケットの形成用の他の長手方向溶接部33よりも、フィルム・ウェブの長手方向に若干長い長さを有するように形成される。したがって、L字の短脚部31は、後のシーリングにおいて、L字の長脚部32の上に重畳される。これにより、液体充填済みコンテナによりフィルム中に生じる張力にもかかわらず、長手方向への緊密で連続したシーリング部が形成されることとなる。この張力は、図4において示されるように、フィルム・ウェブの幾分かの下方への先細配向化を引き起こす。したがって、シーリング部30のL字型構成により、フィルム・ウェブの先細形状化が補償される。
【0077】
L字型シーリング部30の間には、フィルムの長手方向に延びる点状シーリング部33と、フィルムの幅方向に延びる点状シーリング部34とが形成される。シーリング部33の長さは、溶接顎部27によって後に熱的シーリングを行う前に変位されるフィルム・ウェブの長さに対応する。したがって、より長いL字型シーリング部30が重畳された状態で、図4の下方部分に図示されるような溶接パターンが現れる。
【0078】
図5は、本発明による装置の、部分的な、しかしより詳細な図を示す。水供給パイプ7が、フィルム・ウェブ3の段階的搬送と並行して水供給を連結解除および連結するために使用される弁機構35を備えるのが分かる。
【0079】
この装置は、水供給パイプ、ローラおよび溶接顎部が中に配設されたキャビネット36を備えるのが分かる。図においては、ローラ6の一方のためのシャフト37が示される。ローラ6は、キャビネット36において2つの固定ポイント39の間に取り付けられたばねブラケット38によって、他方のローラ6(図示せず)に対して当接状態に押圧される。対応するばねブラケット38が、第1のローラ6に対向する方向に第2のローラを圧するように設けられる。
【0080】
代替としては、ばね力のみを調節することにより、2つのローラ6の間の圧搾力が、熱的シーリングの実施されない連続した長手方向区域の圧搾によって2つの重畳されたフィルム・ウェブを保持するのに十分なものになるようにする場合には、単一のばねブラケットを用いることで十分である。
【0081】
さらに、固定ポイント41にて固定されるばねブラケット40が示される。ばねブラケット40は、ワイヤ44用の駆動輪43を支持するシャフト42を押しやる役割を果たす。ワイヤは、溶接顎部27、28に連結され、フィルム・ウェブの熱的シーリング時に溶接接顎部27、28の往復移動を確立させるためのモータによって駆動される。
【0082】
溶接顎部27、28は、テフロン(登録商標)・フィルム45を備え、このテフロン・フィルム45は、交換可能であり、溶接顎部27、28へのフィルム・ウェブ3の接着を防ぐ。
【0083】
さらに、図5においては、溶接顎部27、28の往復移動を保証するための2つの側方ガイド46が示される。
【0084】
図6は、溶接顎部27の上のパターンを図示する。溶接顎部27は、この図においても示されるように、フィルム・ウェブ3の幅よりも小さなサイズのパターンを有する。溶接顎部のパターンは、フィルム・ウェブの幅方向に配設されるように意図された突起部47、およびフィルム・ウェブ長手方向に延在するように意図された突起部48を含む。外方端部には、2つのL字型突起部49が設けられ、これらは、突起部48よりも長く、フィルム・ウェブの長手方向に配設されるように意図された長部50と、フィルム・ウェブの幅方向に位置するように意図された短い幅方向部51とを有する。溶接顎部27の特殊な設計により、フィルム・ウェブの上述のL字型シーリングが実現される。
【0085】
図7は、本発明による方法の他の実施形態を示し、液体の代わりにアイス・キューブ152が、形成されたパッキング中に充填される。
【0086】
図7は、矢印4の方向に進められる2つの重畳されたフィルム・ウェブ103を巻き出すためのジャーナル(図示せず)の周囲を回転するロール101を図示する。図示される実施形態においては、フィルム・ウェブ103は、105で示された一方の端部区域の周囲でフィルム端部を折りたたむことによって製造される。このように、フィルム・ウェブは、2つの長手方向に延在する側端部105および105’を有する。フィルム・ウェブは、側端部105では、ロール101に位置するときには接合されていない。フィルム・ウェブ103は、フィルム・ウェブ103を間で圧縮し保持するように互いに対して押圧される2つのローラ106の間を進められる。
【0087】
ローラ106の下方には、重畳されたフィルム・ウェブ103の間の空間内にアイス・キューブ152を案内するための供給ユニット107が配設される。フィルム・ウェブの搬送方向104で見た場合のローラ106の下流の位置には、重畳されたフィルム・ウェブを共に溶接するために熱的シーリングを実施することが可能な溶接ステーション108が設けられる。
【0088】
以下においてより詳細に説明される溶接ステーション108は、2つの溶接顎部(ジョー)127、128を備える。これらは、フィルム・ウェブの側端部105、105’の間の距離の一部にわたり延在し、それにより、側端部105にて、フィルム・ウェブの長手方向に連続した端部区域109が残される。
【0089】
溶接顎部127により、側端部105とほぼ並行に延在する溶接部129が形成される。幅方向溶接が、溶接顎部128により実施される。側端部105から側端部105’に延在する幅方向溶接部112が形成される。しかし、この溶接顎部は、全幅の間を延在せずに、溶接部129で終端する幅方向溶接部130を形成するようにも意図される。このようにして、この溶接により、中にアイス・キューブ152が配置される内方コンパートメント110を有するパッキング111が形成される。図示されるように、このようなコンパートメント110は、側端部105’を除いた、全外縁部に沿った溶接されない端部区域によって囲まれる。
【0090】
上述の方法に対する代替のものとしては、重畳されたシート103が、先述の実施形態におけるように、2つの別個のシートから形成されてもよい。
【0091】
代替の実施形態においては、溶接顎部127に対応する、フィルム・ウェブの長手方向に延在するさらなる溶接顎部を有する溶接ステーション108を設けることも可能である。このような追加の溶接顎部は、側端部105’の付近のフィルム・ウェブの長手方向に溶接を実施することができ、そのため、フィルム・ウェブの長手方向に2つの連続した端部区域が形成される。
【0092】
供給ユニット107は、ファンネル形状部131を備え、このファンネル形状部131の中に、供給源107’からアイス・キューブ152が落下する。ファンネル形状部の下部には、モータ134によって駆動されるスクリュー133が中に設けられたU字型チャネル132が存在する。したがって、アイス・キューブ152は、スクリュー133によりフィルム・ウェブ103の間に案内される。
【0093】
アイス・キューブ152の案内は、溶接ステーション108の溶接顎部127、128の作動と交互に行われる。
【0094】
溶接ステーション108は、相互に無関係に利用/作動され得る2つの溶接顎部127および128を有する。
【0095】
したがって、第1のパッキングを形成する場合には、溶接顎部128が作動され、幅方向溶接部112および部分的な幅方向溶接部130が設けられる。同時に、垂直溶接顎部127が作動され、第1の部分の長手方向溶接部129を形成する。この時点で、アイス・キューブ152が、この(部分的に形成された)パッキング中に充填されてよい。充填後に、フィルム・ウェブ103は、矢印104の方向に搬送される。
【0096】
さらに、溶接ステーション108が、再び作動される。しかし、この時点では、溶接顎部127のみが作動される。これにより、溶接部129が延長される。その後に、追加の充填が行われる。溶接部129のこのような延長は、形成されたパッキングにどれだけの内容量を入れることが望まれるかに応じて、1回または複数回実施されてよい。パッキングが、形成されたパッキングの中にアイス・キューブを充填する各シーケンスで、スクリューの回転によって規定された所望の内容量を充填されると、溶接ステーション108は、再び作動される。
【0097】
この状態において、溶接顎部128が作動される。この溶接により、幅方向溶接部が形成される。このとき、溶接顎部は、複数の溶接ワイヤを含んでよく、そのため、幅方向溶接顎部128の同作動により、幅方向溶接部112および2つの隣接する部分的溶接部130が、各側部に形成されて、パッキングの側端部を形成する。
【0098】
溶接ステーション108の後に、充填済みのパッキングは、販売ユニットに直接送られてよい。
【0099】
したがって、図7に示される実施形態により、先述のものと実質的に一致するが、凍結ポケットを使用せずにアイス・キューブが中にばらばらに配置されるバッグを有するパッキングを提供することが可能となる。
【0100】
溶接顎部128の作動により、幅方向溶接部112は、交点、または、各パッキング111を後に互いに分離できるような単なるミシン目のいずれかを設け得ることに留意されたい。
【0101】
したがって、図7に図示される方法を利用することにより、第1の溶接ステップの後に、パッキングの中に限定量のアイス・キューブの部分的充填を行うことが可能となる。この場合、これらのアイス・キューブにより、フィルム・ウェブ103を進める牽引力の生成に寄与する重量が得られる。
【0102】
しかし、フィルム・ウェブの搬送が、フィルムの段階的前進によって制御されることにも留意されたい。この段階的前進は、例えば、パッキングが上に置かれる支持体の段階的前進により、または、駆動されるローラ106の段階的前進により行われてよい。
【0103】
また、段階的搬送は、溶接顎部が作動されない状態での溶接ステーションを用いて、フィルム・ウェブの牽引動作のみを行うことによって、確立されてもよい。
【0104】
使用時には、溶接顎部は、パッキング中に置かれたアイスによる溶接顎部の冷却を避けるために、互いからある位置へと移動される。したがって、溶接顎部は、対向し合う溶接顎部の間での部分的パッキングの下方移動を妨げないような相互間隔をおいて配設される。
【0105】
アイス・キューブ152が、形成されたパッキング111の中に充填される、図7の方法および装置を説明したが、他の固体封入物をパッキング111に充填することも可能である。
【0106】
同様に、ローラ106の下方および溶接ステーション108の上方の位置での、2つの重畳されたフィルム・ウェブ103の溶接されていない側端部を介した封入物の案内を制御可能にすることを確保するのみである場合には、図示されたものとは異なるように設計された供給ユニット107を使用することが可能である。
【符号の説明】
【0107】
1 供給ロール; 2 ジャーナル; 3 フィルム・ウェブ; 5 側端部;
6 ローラ6; 7 水供給パイプ; 8 溶接ステーション; 9 長手方向区域;
10 アイス・キューブ・ポケット; 11 パッキング; 12 幅方向溶接部;
27,28 溶接顎部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッキングを形成するためにフィルム・ウェブの長手方向および幅方向に熱的にシールされる2つの重畳された熱融着可能なプラスチック・フィルムの細長ウェブからなる封入物充填済みパッキングを製造する方法であって、形成されたパッキングは、封入物が充填され、密閉されて成る、封入物充填済みパッキングの製造方法において、
前記フィルム・ウェブは、一対のローラの間を進められ、前記一対のローラは、互いに対して押圧されて、前記フィルム・ウェブを間に保持し、熱的シーリングは、前記ローラの下流位置にて行われ、前記熱的シーリングは、熱的シーリングの行われない少なくとも1つのおよび好ましくは2つ以上の連続した長手方向区域が、前記フィルム・ウェブの長手方向に現れるように、前記フィルム・ウェブの幅の一部にわたって行われ、前記封入物は、前記パッキングが前記封入物充填済みパッキングを形成するために密閉される前に、前記パッキング内に充填され、前記封入物充填済みパッキングは、後に、前記フィルム・ウェブから分離されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記長手方向区域はそれぞれ、前記フィルム・ウェブの各長手方向端部の付近に端部区域を構成することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フィルム・ウェブの熱的シーリングおよび封入物充填は、前記封入物が、前記封入物充填済みパッケージを最終的に密閉する前に前記パッキング内に1つまたは複数の封入物充填済み隔室または区画を形成するために、前記パッキングを形成する際に前記パッキングの中に相次いで充填されるように、交互に行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
長手方向シーリング部は、一連のL字型シーリング部によって形成され、このL字型シーリング部においては、L字の短脚部が、後のシーリング動作において、L字の長脚部の上に重畳されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
例えばパッキングおよび/または冷却/凍結などを含む、封入物充填済みパッキングの後処理が行われることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
分離された封入物充填済みパッキングは、分離されたところから、前記封入物充填済みパッキングを保管し配給するためにも同時に使用される後処理ユニットへと直接搬送されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記封入物は水であり、アイス形成のための凍結による後処理が行われることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
パッキングを形成するためにフィルム・ウェブの長手方向および幅方向に熱的にシールされる2つの重畳された熱融着可能なプラスチック・フィルムの細長ウェブからなる封入物充填済みパッキングの製造において使用する装置であって、形成されたパッキングは、封入物が充填され、密閉される、封入物充填済みパッキングの製造装置において、
前記フィルム・ウェブがその間を進められる一対のローラと、
前記フィルム・ウェブをその間に保持するために前記ローラを互いに対して押圧するための手段と、
前記フィルム・ウェブの搬送方向で見た場合に前記ローラの後の位置に配設される、熱的シーリングを行うための手段と、
前記パッキングが前記封入物充填済みパッキングを形成するために密閉される前に、前記パッキング内に封入物を充填するための手段と、
前記フィルム・ウェブから前記封入物充填済みパッキングを分離するための手段と
を備え、前記熱的シーリング手段の幅が、前記フィルム・ウェブの幅の一部にわたって延在する熱的シーリングを行うようになされ、それにより、熱的シーリングの行われない少なくとも1つのおよび好ましくは2つ以上の連続した長手方向区域が、前記フィルム・ウェブの長手方向に現れることを特徴とする、装置。
【請求項9】
前記熱融着手段は、溶接顎部を備え、この溶接顎部は、前記フィルム・ウェブを熱的シーリングするために前記フィルム・ウェブに接触するための作動位置と、前記溶接顎部間で前記フィルム・ウェブが自由に移動できる非作動位置との間で往復移動し得ることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記封入物充填手段は、前記形成の際に前記封入物を前記パッキング内に相次いで充填し得るように、ブロック手段を備え、それにより、前記溶接クランプの往復移動による前記フィルム・ウェブの熱的シーリング、および封入物充填は、前記封入物充填済みパッケージを最終的に密閉する前に前記パッキング内に1つまたは複数の封入物充填済み隔室または区画を形成するように、交互に行われることを特徴とする、請求項9に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−516568(P2010−516568A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546653(P2009−546653)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際出願番号】PCT/DK2008/000027
【国際公開番号】WO2008/089762
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(509209292)シュール・インターナショナル・エイ/エス (1)
【Fターム(参考)】