説明

封印具

【課題】封印線を挿通した状態で指先により挟むことにより簡単に封印が行なえ、その作業性が極めて良好な封印具を提供する。
【解決手段】ヒンジ部3を介し連接されると共に接離自在に回動する一対の合成樹脂製の開閉部材1,2からなり、両開閉部材1,2の対向する接合面側に設けられ両開閉部材1,2を閉成したとき挿通された封印線13を逆抜け不能に咬持する咬持手段5,9と、同じく両開閉部材1,2の対向する接合面側に設けられ両開閉部材1,2を閉成したとき互いに係合して両開閉部材1,2の閉成状態を保持する係合手段4a,8aと、適宜位置に成形され閉成状態の両開閉部材1,2を無理に開成した際に容易に破断し得る薄肉部6,12とを備え、咬持手段5,9により挿通した封印線13を咬持すると共に両開閉部材1,2を指先で挟み閉成することにより封印できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積算電力量計等の配電機器、スロットマシン等の遊技機、タクシーメーターなどにおける開閉部または各種袋の口部の封印を行なう封印具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、本出願人の発明したものであって、積算電力量計の開閉部である端子部の封印を封印線を使って行なうようにした封印具がある。この封印具は、その内部に上面で開口する有底縦孔が成形された半硬質合成樹脂製の本体と前記開口を介して有底縦孔内にきつく挿入される鍵体とからなり、前記本体にはその側壁に前記有底縦孔と連通する横孔が貫設されている。そして、あらかじめ横孔に掛からないようにして鍵体を有底縦孔に挿入しておき、現場では、本体の両側から各横孔に封印線の両端部をそれぞれ挿通し互いに重なる状態で、工具により前記鍵体を更に押し込み有底縦孔の内壁と鍵体との間で封印線を逆抜け不能に挟むようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公昭54−44079号公報(第1−2頁、図6乃至図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記特許文献1の封印具では、有底縦孔へ一旦挿入された小さい鍵体を工具を用いて更に押し込むことになるので、作業が面倒であって時間が掛かり作業性が悪いという課題があった。
【0004】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、封印線を挿通した状態で指先によって挟むことにより簡単に封印が行なえ、その作業性が極めて良好な封印具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するため本発明に係る封印具は、ヒンジ部を介し連接されると共に接離自在に回動する一対の合成樹脂製の開閉部材からなり、両開閉部材の対向する接合面側に設けられ両開閉部材を閉成したとき挿通された封印線を逆抜け不能に咬持する咬持手段と、同じく前記両開閉部材の対向する接合面側に設けられ両開閉部材を閉成したとき互いに係合して両開閉部材の閉成状態を保持する係合手段と、適宜位置に成形され閉成状態の前記両開閉部材を無理に開成した際に容易に破断し得る薄肉部とを備え、前記咬持手段により挿通した封印線を咬持すると共に両開閉部材を指先で挟み閉成することにより封印できるようにした構成からなる。
【0006】
例えば、積算電力量計用の封印具としては、合成樹脂材によって一体に成形され、ヒンジ部を介し連接されると共に接離自在に回動する本体部と蓋体部とからなり、本体部は周囲を外周側壁により囲まれ、蓋体部は本体部と同じく周囲を外周側壁により囲まれかつ該本体部に外周側壁が互いに重なるようにして被せられ、前記本体部の外周側壁と蓋体部の外周側壁とに該本体部に該蓋体部を被せたとき挿通した封印線の逆抜けが不能となる差込溝を設け、本体部の底板と蓋体部の蓋板とに該蓋体部を該本体部に被せたとき互いに係合して該蓋体部の開成を不能にする鉤部をそれぞれ設け、また、前記本体部または蓋体部には指先で曲げることにより容易に破断できる薄肉部を設けた構成が採られる。
【0007】
また、例えば、家畜飼料用袋の封印具としては、合成樹脂材によって一体に成形され、ヒンジ部を介し連接されると共に接離自在に回動する主体板部と副体板部とからなり、前記主体板部と副体板部との対向する接合面側にこれらを閉成したとき挿通した封印線の坂抜けが不能となる差込溝と支持突起を設け、同じく、前記主体板部と副体板部との対向する接合面側にこれらを閉成したとき互いに係合して主体板部と副体板部の開成を不能にする爪片、係合片および鉤部をそれぞれ設け、また、主体板部または副体板部にはこれらを無理に開成することにより容易に破断する薄肉部を設けた構成が採られる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る封印具は、ヒンジ部を介し連接されると共に接離自在に回動する一対の合成樹脂製の開閉部材からなり、両開閉部材の接合面側に設けられた咬持手段により挿通した封印線を咬持すると共に両開閉部材を指先で挟み閉成することにより簡単に封印できるので、工具を使用する必要もなく、その作業性が極めて良好となるという有益な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る封印具の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は本発明に係る封印具の表側斜視図、図2は同裏側斜視図、図3は同中央横断面図をそれぞれ示す。なお、本実施の形態では、積算電力量計の端子部に設けられる封印具について説明するが、本発明に係る封印具は、積算電力量計以外に他の配電機器、スロットマシン等の遊技機、タクシーメーターなどにおける開閉部、更には家畜飼料用袋の口部など封印を必要とする総てのものであって、封印線により封印する個所に適用される。
【0010】
本発明の封印具Aは、合成樹脂材によって一体に成形され、開いた状態で長さが約30mm、幅が約13mm程度である。そして、封印具Aは、先端部を半円弧状に成形した底板1aの周囲が外周側壁1bにより囲まれる開閉部材としての本体部1と、同じく先端部を半円弧状に成形した蓋板2aの周囲が外周側壁2bにより囲まれる開閉部材としての蓋体部2とからなる。本体部1と蓋体部2とは共に基端部が薄肉のヒンジ部3を介して連接され、前記ヒンジ部3を中心として接離自在に回動するようになっている。蓋体部2は本体部1よりも一回り小さく成形されており、蓋体部2を本体部1に被せて閉成したとき、本体部1の外周側壁1bの内側に蓋体部2の外周側壁2bが摺接して重なる。
【0011】
本体部1の接合面である底板1a内面の所定位置に、先端に互いに外側を向く係合手段としての鉤部4aを有する二個の弾性係止突起4,4が突設される。また、外周側壁1bにはその両側に、それぞれ両弾性係止突起4,4間に対応位置して咬持手段としてのV形の差込溝5,5が設けられる。この差込溝5,5は後記する封印線13を挿通するためのものである。このため、封印線13が二本入る程度の比較的狭い幅を有している。各差込溝5の奥端はほぼ底板1aまで達しており、その底板1aに両奥端を結ぶ線の近傍に位置して該線と平行な薄肉部6が設けられている。また、底板1a内面に前記弾性係止突起4,4間のほぼ中央に位置しかつ両差込溝5,5に投影し一部係るようにして高さの低い押え片7が突設されている。これは、差込溝5,5に挿通された封印線13を押し込む働きをしている。
【0012】
一方、蓋体部2には、前記本体部1の両弾性係止突起4,4と対応位置させて接合面である蓋板2aの基端側に弾性係止突起8が突設され、該弾性係止突起8の先端と先端側の外周側壁2bの内側とに互いに内側を向く係合手段としての鉤部8a,8aが設けられる。また、外周側壁2bの両側に本体部1の両差込溝5,5と対応位置して同じV形の咬持手段としての差込溝9,9が設けられている。この差込溝9,9は、本体部1に蓋体部2を被せたとき該本体部1側の差込溝5,5とは少しずれるようにその位置が設定される。また、この差込溝9,9は、本体部1側の差込溝5,5とはV形溝の開角度が少し大きく設定される。蓋板2a内面には、両差込溝9,9を投影し各差込溝9,9を挟むように位置して高さの低いガイド片10,10が一対ずつ突設されている。この両ガイド片10,10はこの間で封印線13を規制してその長さ方向と直交する方向へのずれを防ぐものである。更に、蓋板2aにおける前記弾性係止突起8の基端部の一側面に、該弾性係止突起8に沿って切欠11が設けられ、その奥端に薄肉部12が成形されている。
【0013】
本実施の形態で封印具Aと一緒に使用される封印線13は、図6に一部拡大して示すように例えばポリエステル樹脂製からなる屈撓性に富んだ芯線14の外周面にステンレス鋼の細い金属丸線15を適宜間隔を隔てて捩りかつ螺旋状に巻回して成形されている。この封印線13は金属線が断面丸形状をしていることから、はさみで切断してもその切断面が綺麗に切断され、バリが生ずることはない。このように、切断端面にバリが生じないことから、後記する封印ねじ103の挿通孔105や後記する引起し孔106にも挿通し易い。
【0014】
本発明に係る封印具Aは上記構成からなり、次に該封印具Aが適用される積算電力量計Sについて説明する。図4は本発明に係る封印具の使用状態を示す積算電力量計の斜視図である。該積算電力量計Sは、例えば一般の住宅の外壁Wに取り付けられ、ケーシング本体100の下部に端子ボックス101が一体に設けられている。この端子ボックス101は、前面が開放されると共にその前面に蓋体102が開閉自在に被着され、その両側に蓋体102を被着した状態で固定する封印ねじ103,103が螺締めされる。封印ねじ103の頭部104は蓋体102の外側に露出しており、また、この頭部104に封印線13を挿通する挿通孔105が貫設されている。また、蓋体102前面であって封印ねじ103の近傍に、蓋体102の一部をプレスで引き起して成形した引起し孔106が設けられている。
【0015】
そこで、本発明に係る封印具Aを用いて封印する方法を説明する。所定の長さに切断された封印線13を封印ねじ103の頭部104の挿通孔105に挿通すると共にその近傍の引起し孔106にも挿通する。そして、その封印線13の両端部を重ねると共にその二本の両端部を図5(イ)に示すように開成した封印具Aにおける本体部1の両差込溝5,5間に跨るようにして配置し、この状態で本体部1と蓋体部2を指先により挟み本体部1に蓋体部2を被せて閉成する。
【0016】
これにより、図5(ロ)に示すように本体部1側の両弾性係止突起4,4の鉤部4a,4aと蓋体部2側の弾性係止突起8の鉤部8a及び外周側壁2bの鉤部8aが係合し、蓋体部2が開成不能に被せられる。また、二本の封印線13は、本体部1側の差込溝5,5と蓋体部2側の差込溝9,9とにより成形される空間16が狭められることにより絞り込まれる。また、この際、本体部1側の差込溝5,5と蓋体部2側の差込溝9,9とは位置がずれており、しかも、2本の封印線13は押え片7により蓋体部2側の差込溝9,9の奥端側へ押し込まれることから、封印線13はしっかりと噛み合わされ逆抜け不能に保持される。
【0017】
このようにして封印が完了する。この状態で、封印線13を封印具Aから引き抜こうとしても不可能である。また、封印具Aを封印線13から外そうとしても、蓋体部2を本体部1から開けることはできず、強引に行なえば、いずれかの薄肉部6,12から封印具Aが破断することになり、不正行為が行なわれたことがつぶさに解る。
【0018】
本実施の形態では、積算電力量計Sの端子ボックス101の封印について説明したが、ケーシング本体100側についても同様にして封印できる。封印具Aの点検・交換のため、その封印具Aを撤去するときは、ペンチ(図示せず。)で封印線13を切断し、また新しい封印線13と封印具Aを使用して前記と同じ方法で封印をする。
【0019】
なお、封印線13は、本実施の形態に係る封印線13に限られるものではなく、外周面に金属丸線15のような突条が設けられたものであれば、他の構造のものでも良い。
【0020】
次に、他の実施の形態に係る封印具について説明する。この封印具A1は、例えば家畜飼料用袋の口部を封印するのに使用されるものである。図7は、他の実施の形態に係る封印具の斜視図、図8は中央横断面図である。
【0021】
他の実施の形態に係る封印具A1も、合成樹脂材によって一体に成形され、開いた状態で長さが約70mm、幅が約23mm程度である。そして、該封印具A1は、略方形板状をなす開閉部材としての主体板部20と該主体板部20とほぼ同じ形状の開閉部材としての副体板部21とからなる。主体板部20と副体板部21とは共に基端部が薄肉のヒンジ部22を介して連接され、これらが該ヒンジ部22を中心とし接離自在に回動して開閉成するようになっている。
【0022】
主体板部20と副体板部21の先端縁の中央に、互いに閉成したときそれぞれ重なる突状板部20a,21aが一体に延設されている。また、主体板部20と副体板部21の基端側には、共にヒンジ部22と平行をなす突状部20b,21bが一体に突設され、これらは閉成したとき互いに重なってほぼ円柱状になるように成形されている。
【0023】
主体板部20にあっては、突状板部20aの内面すなわち接合面20cに矢じり型の係合手段としての爪片23を先端に設けた弾性係止突起24が直角に突設されている。この弾性係止突起24の基端部と対向する突状板部20aにはその外側面に、ほぼ同じ大きさの抜孔25が凹設され、これにより弾性係止突起24の基端部周縁に主体板部20と繋がる薄肉部26が成形される。よって、仮に弾性係止突起24を無理に引っ張ると前記薄肉部26から容易に破断するようになっている。
【0024】
前記突状部20bの両端すなわち主体板部20の両側端縁に、内側へ突出する半円板状の突片27,27が一体に設けられている。両突片27,27に後記する封印線となる2本の細紐109,109が挿通される咬持手段としての差込溝28,28が刻設される。また、両突片27,27間における突条部20bの接合面20cには、中央に挿入孔29が凹設され、その両側に所定の高さの咬持手段としての支持突起30,30が突設されている。両支持突起30,30の先端面にはそれぞれV溝31が刻設されている。この際、前記両差込溝28,28とV溝31,31はいずれも一直線上に沿うように配置されている。前記挿入孔29の内周面の一側に係合手段としての鉤部32が突設され、主体板部20と副体板部21が閉成したとき副体板部21側の支持突起38が該鉤部32に係合するようになっている。
【0025】
一方、副体板部21は、突状板部21aの外面に膨出部33が一体に設けられ、該膨出部33に接合面21c側で開口しかつ前記弾性係止突起24と対応位置する係止孔34が開設されている。この係止孔34の内周面には、前記弾性係止突起24が挿入されたときその先端の爪片23,23が両側から抜脱不能に係合する一対の係合片35,35が突設されている。副体板部21の基端側には、その接合面21cの両側縁部に前記両差込溝28,28に対応位置して僅かに窪む咬持手段としての凹溝36,36が設けられ、また、両凹溝36,36間の接合面21cに前記各両支持突起30,30に対応位置する挿入孔37,37が凹設され、その間には前記主体板部20側の挿入孔29に対応位置して咬持手段としての支持突起38が突設されている。
【0026】
前記支持突起38の先端面にもV溝39が設けられ、前記両凹溝36,36と前記V溝39とは一直線上に沿って並ぶようになっている。しかも、前記主体板部20と副体板部21を閉成したとき、両差込溝28,28、凹溝36,36、各支持突起30,38のV溝31,39とがすべて一直線上に並ぶことになる。この内、前記支持突起38の先端一側に、前記挿入孔29の鉤部32に係合する係合手段としての鉤部40が突設される。また、支持突起38の基端部と対向する副体板部21には、ほぼ同じ大きさの抜孔41が凹設され、これにより支持突起38の基端部周縁に副体板部21と繋がる薄肉部42が成形される。よって、仮に支持突起38を無理に引っ張ると前記薄肉部42から容易に破断するようになっている。
【0027】
他の実施の形態に係る封印具A1は上記構成からなり、次に、該封印具A1を例えば家畜飼料用袋の口部の封印に使用する場合を説明する。家畜飼料用袋107は、図9に示すように所定量の種を投入した後に、その口部を折り曲げると共にその折曲部108を2本の細紐109,109により編むようにして縫着され、その一端が袋107の端から適宜長さ引き出されている。そして、口部を開封する場合は、前記引き出された細紐109,109の内の一方を引っ張ると、自動的に両細紐109,109が分離されて解け、口部が開けられるようになっている。
【0028】
そこで、前記袋107から引き出される2本の細紐109,109を両突片27,27の差込溝28,28と両支持突起30,30のV溝31,31間に掛け渡す。そして、この状態で図10に示すように、両接合面20c,21cが重なるように主体板部20に対し副体板部21を指先で回動させて閉成する。これにより、主体板部20側の各突片27が副体板部21側の突条部21bの外側面に摺接すると共に両側の各支持突起30が各挿入孔37に介入する。また、副体板部21側の中央の支持突起38も主体板部20側の挿入孔29に介入して、その先端部の鉤部40が鉤部32に係合するようになる。同時に、図11に示すように主体板部20側の弾性係止突起24が副体板部21側の係止孔34内に挿入され、両側の爪片23,23が両係合片35,35に抜脱不能に係合する。
【0029】
この状態では、図12に示すように前記2本の封印線としての細紐109,109が各支持突起30,30,38のV溝31,31,39によりほぼクランク状に張られ、しかも、各差込溝28では凹溝36がその奥端部まで近接し、2本の細紐109,109を挟着するので、その2本の細紐109,109は封印具A1から引き抜くことができなくなる。そして、主体板部20と副体板部21とが前記のように係合されることにより、これらが開成不能に保持される。これにより、封印が完了する。
【0030】
そして、通常の開封に際しては、本実施の形態に係る封印具Aと同様に細紐109,109を鋏で切断して口部を開封する。また、鋏がない場合は、主体板部20と副体板部21とを開成して2本の細紐109,109を取り外す。この際、前記弾性係止突起24や中央の支持突起38はいずれも係合したまま係止孔34、挿入孔29内に残り、周囲に飛散することがないので、環境美化に繋がる。
【0031】
一方、不正の目的で前記主体板部20と副体板部21を引き剥がして無理に開成すると、前記弾性係止突起24の基端部の薄肉部26が破断すると共に中央の支持突起38の基端部の薄肉部42も破断してしまい、主体板部20と副体板部21とが開成したままとなって元の状態に戻すことができなくなり、これにより不正が行なわれたことがつぶさに解り対処し易い。
【0032】
以上のように、本発明の封印具A,A1は、ヒンジ部を介し連接されると共に接離自在に回動する一対の合成樹脂製の開閉部材からなり、両開閉部材の接合面側に設けられた咬持手段により挿通された封印線を咬持すると共に両開閉部材を指先で挟み閉成することにより簡単に封印ができるので、工具を使用する必要もなく、その作業性が極めて良好となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る封印具の表側斜視図。
【図2】同封印具の裏側斜視図。
【図3】同封印具の中央横断面図。
【図4】同封印具の使用状態を示す積算電力量計の斜視図。
【図5】(イ)は同作用を示す要部の断面図、(ロ)は同要部の断面図。
【図6】封印線の一部の拡大斜視図。
【図7】他の実施の形態に係る封印具の斜視図。
【図8】同中央横断面図。
【図9】同使用状態を示す家畜飼料用袋の斜視図。
【図10】同閉成した状態の中央横断面図。
【図11】図10のX−X線断面図。
【図12】図10のY−Y線断面図。
【符号の説明】
【0034】
1 本体部
1a 底板
1b 外周側壁
2 蓋体部
2a 蓋板
2b 外周側壁
3 ヒンジ部
4a 係合手段(鉤部)
5 咬持手段(差込溝)
6 薄肉部
8a 係合手段(鉤部)
9 咬持手段(差込溝)
12 薄肉部
13 封印線
A 封印具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒンジ部を介し連接されると共に接離自在に回動する一対の合成樹脂製の開閉部材からなり、前記両開閉部材の対向する接合面側に設けられ両開閉部材を閉成したとき挿通された封印線を逆抜け不能に咬持する咬持手段と、同じく前記両開閉部材の対向する接合面側に設けられ両開閉部材を閉成したとき互いに係合して前記両開閉部材の閉成状態を保持する係合手段と、適宜位置に成形され閉成状態の前記両開閉部材を無理に開成した際に容易に破断し得る薄肉部とを備え、前記咬持手段により挿通した封印線を咬持すると共に前記両開閉部材を指先で挟み閉成することにより封印できるようにしたことを特徴とする封印具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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