説明

封緘機能付きの補助蓋付き容器

【課題】 胴部の上部を口頸部に形成し、該口頸部上面を注出孔付き頂板で閉塞し、かつ頂板後部上面へ開口させて、口頸部後部へ縦穴を穿設した容器本体と、注出孔開閉手段を裏面へ付設した頂壁外周から周壁を垂下し、該周壁後部下端からヒンジを介して垂下した連結板を縦穴内へ抜出し不能に嵌合させて、周壁下面を容器本体頂板の外周部上へ載置させた補助蓋とからなる容器に封緘機能を付設した。
【解決手段】 容器本体頂板6の後部を除く外周部から、破断用連結線部11を介してガード壁12を起立し、該ガード壁内へ補助蓋周壁24を嵌合させ、ガード壁12上面と補助蓋頂壁23の上面とをほぼ面一とした。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は封緘機能付きの補助蓋付き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】封緘容器として従来種々のものが知られているが、その容器に付設される封緘のための機構は、容器の目的、構造に応じて変化するものであり、例えば特開平2000-327017 号の場合は、キャップ本体頂板から起立させたノズルを補助蓋頂壁から垂下させた栓で密閉する構造とし、上記ノズル内へ嵌合させた栓を下部大径の筒状として、該栓の弾性に抗してノズル内から引抜き補助蓋を開蓋すると、上記ノズル内への栓再嵌合が不能としており、又特開平11-130120 号の場合は、キャップ本体頂板から起立するノズル上端に摘み板を付設してノズル孔上面を閉塞し、その摘み板を除去しなければ液体注出が不能とすると共に摘み板除去後はキャップ本体側面へ嵌合させている補助蓋を外して該補助蓋頂壁の裏面から垂下する栓を上記ノズル孔内へ嵌合させることで密閉可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特開平2001-97409号が示すような、胴部の上部を口頸部に形成すると共に、該口頸部の上面を、注出孔付き頂板で閉塞し、かつ頂板後部上面へ開口させて口頸部の後部へ縦穴を穿設した容器本体と、上記注出孔開閉手段を裏面へ付設した頂壁外周から周壁を垂下し、該周壁後部下端からヒンジを介して垂下した連結板を上記縦穴内へ抜出し不能に嵌着させ、かつ周壁下端面を容器体頂壁の外周部上面へ載置させた補助蓋とからなる容器を、封緘機能付きの補助蓋付き容器としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】胴部2の上部を口頸部4に形成すると共に、該口頸部の上面を、注出孔付き頂板6で閉塞し、かつ頂板後部上面へ開口させて口頸部4の後部に縦穴7を穿設した容器本体1と、上記注出孔開閉手段を裏面へ付設した頂壁23外周から周壁24を垂下し、該周壁の後部下端からヒンジ25を介して垂下した連結板26を上記縦穴7内へ抜出し不能に嵌着させ、かつ周壁24下端面を容器本体頂板6の外周部上面へ載置させた、補助蓋21とからなる容器において、上記頂板6の後部を除く外周部から破断用連結線部11を介してガード壁12を起立し、該ガード壁内面へ補助蓋周壁24を嵌合させ、ガード壁12上面を補助蓋頂壁23とほぼ面一に設けた。
【0005】
【発明の実施の形態】以下図面に示す、合成樹脂製チューブ容器を例にとって説明する。まず従来公知の構造について説明すると、1は弾性圧搾可能に設けた胴部2上端部から巾狭に設けた肩部分3を介して口頸部4を起立し、その口頸部上端面を、ノズル5付きの頂板6で閉塞するチューブ容器本体であり、その頂板6後部上面へ開口させて口頸部の後部に縦穴7を穿設している。その縦穴後壁8の下部には後述補助蓋連結板の抜出し防止用横孔9を穿設しており、又の縦穴後壁8の上部は後述ヒンジの邪魔とならないよう僅かに切欠き10している。
【0006】21は上記容器本体へ付設させる補助蓋で、該補助蓋は、上記ノズル開閉手段としての栓22を裏面から垂下させた頂壁23外周から、周壁24を垂下し、該周壁の後部下端からヒンジ25を介して連結板26を垂下し、該連結板26を既述縦穴7内へ抜出し不能に嵌着させ、又周壁24下端面を容器体頂板6の外周部上面へ載置させている。連結板26下端後面には係合突条27を横設して既述横孔9内へ嵌合させるとよい。
【0007】上記構成において、本発明にあっては、容器本体頂板1の後部を除く外周部から、破断用連結線部11を介してガード壁12を起立し、該ガード壁内面へ、補助蓋周壁24を嵌合させ、ガード壁12上面と補助蓋頂壁23の上面とをほぼ面一に設けた。
【0008】上記構成において、ノズル5から収納物を注出するためには補助蓋21を、ヒンジ25を中心とする回動により開蓋させることが必要となるが、補助蓋周壁は上記ガード壁12内へ嵌合させてあるため、補助蓋開蓋のためにはガード壁12を除去することが必要となる。よって該ガード壁12の有無によって補助蓋21の開蓋、つまりノズル5からの収納物注出がなされたが否かの判断を行うことが出来る。
【0009】尚既述実施形態にあってはチューブ容器を例にとって説明したが、必ずしもチューブ容器でなくてもよく、又ノズルは注出孔でもよい。
【0010】
【発明の効果】本発明は請求項記載の構造とすることで、補助蓋21の開蓋はガード壁12を除去しない限り不能であり、そのガード壁有無確認によって、補助蓋開蓋の有無、つまりノズルないし注出孔からの収納物注出の有無を容易に確認することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明容器要部の分解斜視図である。
【図2】 図1容器の前後方向縦断面図である。
【図3】 図1容器の左右方向縦断面図である。
【符号の説明】
4…口頸部 7…縦穴
11…破断用連結線部 12…ガード壁
21…補助蓋 25…ヒンジ
26…連結板

【特許請求の範囲】
【請求項1】 胴部2の上部を口頸部4に形成すると共に、該口頸部の上面を、注出孔付き頂板6で閉塞し、かつ頂板後部上面へ開口させて口頸部4の後部に縦穴7を穿設した容器本体1と、上記注出孔開閉手段を裏面へ付設した頂壁23外周から周壁24を垂下し、該周壁の後部下端からヒンジ25を介して垂下した連結板26を上記縦穴7内へ抜出し不能に嵌着させ、かつ周壁24下端面を容器本体頂板6の外周部上面へ載置させた、補助蓋21とからなる容器において、上記頂板6の後部を除く外周部から破断用連結線部11を介してガード壁12を起立し、該ガード壁内面へ補助蓋周壁24を嵌合させ、ガード壁12上面を補助蓋頂壁23とほぼ面一に設けたことを特徴とする封緘機能付きの補助蓋付き容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2003−72787(P2003−72787A)
【公開日】平成15年3月12日(2003.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−264558(P2001−264558)
【出願日】平成13年8月31日(2001.8.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】