説明

射出成形機の材料供給装置のスクリュ

【課題】樹脂ペレットの供給スクリュとの共回りによる挟み込みの発生を抑制することが可能な射出成形機の材料供給装置に用いる供給スクリュを提供すること。
【解決手段】供給スクリュ50には、スクリュフライト51の外周部を切り欠いた領域60が設けられている。スクリュフライト前側壁面56とスクリュフライトの外周部を切り欠いた境界壁面58とで形成されるくさび状形状部は、供給スクリュ50が供給スクリュ回転方向44に回転することによって、くさび状形状部の前方にある樹脂ペレット30を、スクリュフライト前側壁面56とスクリュフライトの外径を切り欠いた境界壁面58との2側面方向に掻き分けて進むことができる。これによって、樹脂ペレット30の挟み込みを低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機に関し、特に、射出成形機の材料供給装置に用いるスクリュに関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形機の材料供給形態の1つとして、射出成形機の材料供給口とホッパあるいはホッパローダの間に材料供給装置を配置し、射出成形機にホッパからの材料を適宜切り出しながら成形を行う方法がある。ここで材料とは主にペレット状の樹脂である。
【0003】
図8は材料供給装置と成形機械本体の関係を説明する図である。図8ではホッパ22に材料供給装置20の材料供給口23が接続されており、材料供給装置20の材料排出口25に成形機本体10の材料供給口14が接続されている。材料供給装置20の内部に、スクリュフライト40を設けることによってらせん状の溝が形成されている供給スクリュ24が配置されている。供給スクリュ24はモータ21等の駆動装置に接続され、回転駆動される。
【0004】
成形機本体10は、図示しない型締装置によって型締めされた金型内に溶融樹脂を充填するための可塑化スクリュ15を内蔵する加熱筒11を備えている。加熱筒11はその外周囲に、材料供給装置20によって加熱筒11内に供給された樹脂を加熱するためのヒータ13を装着している。
【0005】
ホッパ22から材料供給装置20の材料供給口23に供給された樹脂ペレット30(図9参照)は、モータ21によって駆動された供給スクリュ24の回転によって供給スクリュ24の溝を通って材料排出口25へと運ばれ、成形機本体10の材料供給口14へと移送され、成形に使用される。樹脂ペレットは材料供給装置20の供給スクリュ24の回転量により、成形に必要な量だけ随時切り出すことが可能である。
【0006】
通常、材料供給装置20の材料供給口23は樹脂ペレット30で充満しており、供給スクリュ24の回転によって供給スクリュ24に設けたらせん状のスクリュフライト40に押される形で材料供給装置20の内部へと送られる。樹脂ペレット30を安定して搬送するためには、供給スクリュ24に設けられたスクリュフライト40の外周と材料供給装置20の円筒状空間27の円筒状空間内壁28との間隙が少ない方がよい。
【0007】
しかしながら、スクリュフライト40の外周と材料供給装置20の円筒状空間内壁28の隙間を少なくするため、スクリュフライト40の外径を円筒状空間27の内径に近づけると、供給スクリュ24の回転時に材料供給口縁部26とスクリュフライト40の外周縁部で樹脂ペレット30を挟み込む現象が発生する。
【0008】
図9には、樹脂ペレット30が、材料供給口縁部26とスクリュフライト40の外周部で挟み込んだ樹脂ペレット31が図示されている。なお、材料供給口縁部26は、材料供給口23と円筒状空間27の接続部である(図8参照)。
【0009】
樹脂ペレット30の挟み込みが起きると、供給スクリュ24の回転動作に対して大きな負荷となり、供給スクリュ24を回転駆動するための大きな力(トルク)が必要となる。また、挟み込んだ樹脂ペレット31が砕けたり、円筒状空間内壁28に擦り付けられることにより、成形不良の原因ともなり得る。さらに、挟み込んだ樹脂ペレット31が円筒状空間内壁28とスクリュフライト40の外周部の隙間に押し込められることで、供給スクリュ24の回転に対して連続した負荷を与えることになる。
【0010】
この樹脂ペレット30の挟み込みを回避するために、従来、材料供給装置20の供給スクリュ24のうち、挟み込みが起きる領域のスクリュフライト40の外周部を切り欠くことで樹脂ペレットの挟み込みを低減していた。
【0011】
例えば、特許文献1には、原料供給口の前縁の近くで、スクリュのフライトの一部を切り欠くことにより、原料供給部の内径との隙間を部分的に大きくしたスクリュフィーダを装着した原料処理装置の技術が開示されている。
【0012】
図10は、材料供給装置20におけるスクリュフライト40の外周部に切り欠きを設けた従来技術を説明する図である。図10の例では、材料供給口縁部26の内、樹脂ペレット30の挟み込みが起きる部分の領域のスクリュフライト外径をその他の部分のスクリュフライト外径より一段小さくしている。つまり、スクリュフライト40の切り欠いた部分43の外径を切り欠かれていない部分42の外径より小さくしている。また、スクリュフライト40の外周部を切り欠いた切り欠きの境界41は、供給スクリュ24の回転軸59に平行となっている。図10のように挟み込みが起きる領域で、スクリュフライト40と円筒状空間内壁28の空隙を大きくすることで、樹脂ペレット30の挟み込みを低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】実公昭62−37693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、スクリュフライト40に切り欠きや大きな隙間を設けると、樹脂ペレット30を材料供給装置20の前方に送る送り力が弱くなる。特に、スクリュフライト40に切り欠きを設けた部分の切り欠きの境界41に形成された段差の部分は、供給スクリュ回転軸59と平行に形成されているため、樹脂ペレット30が段差に押されて供給スクリュ24と共に回り続ける共回り現象が発生する。
【0015】
樹脂ペレット30が供給スクリュ24の回転と共に回り続けると、樹脂ペレット30の摩擦により樹脂ペレット30が摩耗して薄くなることや、摩擦熱により樹脂ペレット30が軟化することで、スクリュフライト40の外周部と材料供給装置20の円筒状空間27の内壁の隙間に樹脂ペレット30が挟まり込んでしまう。その結果として、供給スクリュ24の回転に対して大きな負荷を与えたり、成形時の異物の発生が起きることとなる。
【0016】
そこで、本発明の目的は、材料供給装置に用いられる供給スクリュに設けられるスクリュフライトの外周部に切り欠いた領域を形成することによって、該スクリュフライトの外周部と該材料供給装置の円筒状空間の内壁との間に大きな隙間を設け、該スクリュフライトの切り欠いた境界での樹脂ペレットの該供給スクリュとの共回りによる挟み込みの発生を抑制することが可能な射出成形機の材料供給装置に用いる供給スクリュを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本願の請求項1に係る発明は、成形材料を第1の成形材料供給口から射出成形機側の第2の成形材料供給口へ供給する射出成形機の成形材料供給装置に用いられる成形材料供給スクリュであって、前記成形材料供給スクリュのスクリュフライトの外周部は、前記第1の成形材料供給口縁部前方側端面の位置の近傍に鋭角のくさび状形状部を有し、前記くさび状形状部から前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、該くさび状形状部から後方側の所定部分のスクリュフライトの外周部が切り欠いた領域を有することを特徴とする射出成形機の成形材料供給装置に用いられる成形材料供給スクリュである。
【0018】
請求項2に係る発明は、前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、前記切り欠いた領域のスクリュフライト外径が、前方側が小さく後方側が大きくなるよう階段状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形材料供給スクリュである。
請求項3に係る発明は、前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、前記切り欠き領域のスクリュフライト外径が、前方側が小さく後方側が大きくなるようテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形材料供給スクリュである。
請求項4に係る発明は、前記くさび状形状部の一側面を形成する前記切り欠き領域の境界壁面の位置は、前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、前記第1の成形材料供給口の前方側端面の位置から前後0.25ピッチ以内に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の成形材料供給スクリュである。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、材料供給装置に用いられる供給スクリュに設けられるスクリュフライトの外周部に切り欠いた領域を形成することによって、該スクリュフライトの外周部と該樹脂供給装置の円筒状空間の内壁との間に大きな隙間を設け、該スクリュフライトの切り欠いた境界での樹脂ペレットの該供給スクリュとの共回りによる挟み込みの発生を抑制することが可能な射出成形機の材料供給装置に用いる供給スクリュを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】材料供給装置の要部を説明する図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明に係る供給スクリュの第1の実施形態を説明する図である。
【図4】図3におけるスクリュフライト外径の一部が小さくなっている部分の内、前方側の端部拡大図である。
【図5】図3の供給スクリュの立体図である。
【図6】本発明に係る供給スクリュの第2の実施形態を説明する図である。
【図7】本発明に係る供給スクリュの第3の実施形態を説明する図である。
【図8】供給装置と成形機本体の関係を説明する図である。
【図9】材料供給口縁部とスクリュフライトの外周部とで樹脂を挟み込んだ状態を説明する図である。
【図10】供給スクリュのスクリュフライトの外周部に切り欠きを設けた従来技術を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、従来技術と同じ若しくは同様の構成は同じ符号を用いて説明する。また、本発明に係る供給スクリュは、図8を用いて説明した材料供給装置20に配置された従来技術の供給スクリュ24に替えて用いられる。
【0022】
図1は、図8の内、材料供給装置20の部分を拡大した図である。また、図2は、図1におけるA−A断面を上側(ホッパ22側)から臨んだ図である。図1では材料供給装置20の内部の円筒状空間27に従来技術の供給スクリュ24に替えて、供給スクリュ50が配置されている。
【0023】
図3は本発明に係る供給スクリュの第1の実施形態を説明する図である。また、図4は、図3において供給スクリュ50のスクリュフライト51に切り欠いた領域が形成されスクリュフライト外径が小さくなっている部分の前側境界を拡大したものである。
図3に示される本発明の第1の実施形態では、供給スクリュ50のスクリュフライト外径φD1に対して、樹脂ペレット30の挟み込みが起きる部分がスクリュフライト外径φD2(φD1>φD2)に小さく切り欠かれている。スクリュフライト51の一部分を図示されるように切り欠いたスクリュフライト54とすることによって、樹脂ペレット30の挟み込みを抑制できる。
【0024】
図1および図2で示した例では、材料供給口23が丸孔の形状をなしている。材料供給口23が図2に示されるように断面円形状の場合、樹脂ペレット30の挟み込みは、図2の2点鎖線29で示した側の領域で発生し易い。そのため、スクリュフライト51の外周部を切り欠く部分は、2点鎖線29で示した側の領域をカバーすることが望ましい。
【0025】
また、樹脂ペレット30は供給スクリュ50のスクリュフライト51に押されて供給スクリュ50の前方向に移送されるため、スクリュフライト51を全く無くすまで切り欠くことは適切ではない。スクリュフライト51の外周部を切り欠いた領域60のスクリュフライト外径φD2は、供給スクリュ50の谷径より大きな外径として、切り欠いた領域でもスクリュフライト51が形成されているようにする。
【0026】
樹脂ペレット30の挟み込みが起き易い領域は、丸孔、長孔、角孔などの材料供給口23の形状および材料供給口23の配置によるので、使用する材料供給装置20の材料供給口23の形状や配置に合わせて、供給スクリュ50のスクリュフライト51の外周部の切り欠いた領域60を決定すればよい。
【0027】
さらに、図3に示す供給スクリュ50は、図4に示されるように、樹脂ペレット30を一番挟み込み易いスクリュフライト51の切り欠いた領域60の前方の切り欠きの開始点52にくさび状形状部を備えている。
【0028】
図3に示される供給スクリュ50では、樹脂ペレット30を一番挟み込み易いスクリュフライト51の切り欠いた領域60の前方の切り欠きの開始点52で、前方の切り欠きの開始点52に設けられたくさび形状部(図4参照)が、供給スクリュ50の供給スクリュ回転方向44の回転により前方の切り欠きの開始点52のくさび状形状部の回転方向前方にある樹脂ペレット30(図示せず)を掻き分けて進むことになる。なお、符号53は、後方の切り欠きの開始点である。
【0029】
図4に示されるように、スクリュフライト51の外周部の外径がφD2となっている切り欠いた領域60のうち、前方(材料排出口25側、図8参照)の切り欠きの開始点52で、スクリュフライト51の外周部を切り欠いた境界壁面58とスクリュフライト前側壁面56のなす角θが鋭角となるくさび状形状部を形成している。なお、符号57はスクリュフライト後側壁面を表し、符号44は供給スクリュ50の回転方向を表している。なお、くさび形状部の先端は、刃物のように鋭く尖った形状とするまでは必要ない。
【0030】
図5は図3や図4に示される本発明の第1の実施形態である供給スクリュ50の立体図である。供給スクリュ50には、スクリュフライト51の外周部を切り欠いた領域60が設けられている。スクリュフライト前側壁面56とスクリュフライトの外周部を切り欠いた境界壁面58とで形成されるくさび状形状部は、供給スクリュ50が供給スクリュ回転方向44に回転することによって、くさび状形状部の前方にある樹脂ペレット30を、スクリュフライト前側壁面56とスクリュフライトの外径を切り欠いた境界壁面58との2側面方向に掻き分けて進むことができる。
【0031】
この樹脂ペレット30の掻き分けによって、樹脂ペレット30はスクリュフライト51のスクリュフライト前側壁面56またはスクリュフライト後側壁面57の両方側に強制的に分けられる。これによって、樹脂ペレット30が切り欠き境界面の段差(図10の切り欠きの境界41を参照)に押されて、供給スクリュ50と共に回り続ける従来技術で発生していた現象が発生し難くなり、結果として、樹脂ペレット30の挟み込みを低減することができる。
【0032】
また、前述したスクリュフライト51の切り欠いた領域60のスクリュフライト外径φD2は小さいほど樹脂ペレット30を挟み込む確率が低くなるが、スクリュフライト外径φD2を小さくすることで、供給スクリュ50の前方へ樹脂ペレット30を移送する力は弱くなる。
【0033】
そこで、第1の実施形態から、樹脂ペレット30を挟み込み易い材料供給口23の前方を重点的に大きく切り欠いたのが、図6に示す第2の実施形態であり、図7に示す第3の実施形態である。符号63は、スクリュフライト51を切り欠いた領域60のスクリュフライトの外周部の稜線を表している。
図6では、スクリュフライトの外周部を切り欠いた領域60の内、前方の一部の領域61のスクリュフライトの外径φD3が残りの領域62のスクリュフライトの外径φD2より小さく階段状に形成されている(φD1>φD2>φD3)。
また、図7では、スクリュフライトの外周部を切り欠いた領域のスクリュフライト外径が、前方の外径φD3が小なるテーパに形成されている(φD1>φD2>φD3)。
【0034】
図6,図7に示されるように、スクリュフライト51の外周部を段階的に切り欠くことで、スクリュフライト外径を必要以上に小さくすることがない。そのため、樹脂ペレット30を供給スクリュ50の前方に移送する力を必要以上に損ねることなく、また、樹脂ペレット30をより挟み込み易い材料供給口23の前方側でのスクリュフライト51の外径を選択的に小さくすることで、樹脂ペレット30の挟み込みの発生を効果的に抑えることができる。加えて、前述したくさび形状部(図4参照)の回転方向前方で、スクリュフライト外径が小さくなった分、供給スクリュ50の供給スクリュ回転方向44の回転によってくさび形状部が進んだ際に掻き分けるペレット樹脂30が動き易くなり、くさびの掻き分け効果が高くなる。
【0035】
図6,図7に示される形状は、材料供給口23の形状および材料供給口23の配置によって選択すればよいが、材料供給口23の形状が樹脂ペレット30の挟み込みが起きる材料供給口23の縁部が狭い角孔のものは図6に示される階段状の切り欠き形状が適しているといえ、材料供給口23の縁部がなだらかに続いている丸孔および長孔のものは図7に示されるテーパ状の切り欠き形状が適しているといえる。
【0036】
さらに、明細書には図示はしていないが、スクリュフライトの外径を切り欠く形状が、階段状(図6参照)とテーパ状(図7参照)を組み合わせた形になってもよい。また、実施形態1〜3のいずれの場合も、使用が想定される樹脂ペレット30のサイズ、挟み込みの低減効率を鑑みてスクリュフライト外径φD2、スクリュフライト外径φD3の値を決定すればよい。
【0037】
さらに、前述のくさび形状部を設ける位置すなわちスクリュフライトの外径を切り欠く領域の前方開始点(前方の切り欠きの開始点52、図3参照)は、材料供給口23の前側端面と合わせるのが挟み込みの発生を一番押さえることができるが多少前後してもよい。一般的な樹脂ペレット30のサイズを考慮すると、スクリュフライト51の外径を切り欠く領域の前方開始点を、供給スクリュ50のピッチで材料供給口23の前側端面の位置から前後0.25ピッチ以内とすれば挟み込み低減の効果が十分期待できる。
【0038】
なお、材料供給口23の前側端面の位置とは、供給スクリュ50の供給スクリュ回転軸59方向に材料供給口23の前側端面を投影して供給スクリュ回転軸59と交叉した位置を意味する。そして、前記前後0.25ピッチ以内は、前記交叉した位置を基準として、供給スクリュ回転軸59の前後方向に0.25ピッチ以内を意味する。本願の請求項1に記載される「前記第1の成形材料供給口縁部前方側端面の位置の近傍に」とは、前記交叉位置を基準とした近傍を意味する。
【0039】
本発明により、材料供給装置20の供給スクリュ50のスクリュフライト51の外周部に設ける切り欠いた領域60の形状を改良することによって、ペレット樹脂30の挟み込みを従来技術に比してより低減することができる。
【符号の説明】
【0040】
10 成形機本体
11 加熱筒
12 ノズル
13 ヒータ
14 成形本体の材料供給口
15 可塑化スクリュ

20 材料供給装置
21 モータ
22 ホッパ
23 材料供給装置の材料供給口
24 供給スクリュ
25 材料排出口
26 材料供給口縁部
27 円筒状空間
28 円筒状空間内壁
29 2点鎖線
30 樹脂ペレット
31 挟み込んだ樹脂ペレット

40 スクリュフライト
41 切り欠きの境界
42 切り欠かれていない部分
43 切り欠いた部分
44 供給スクリュ回転方向

50 供給スクリュ
51 スクリュフライト
52 前方の切り欠きの開始点
53 後方の切り欠きの開始点
54 切り欠いたスクリュフライト
58 切り欠いた境界壁面
59 供給スクリュ回転軸

60 切り欠いた領域
61 前方の一部の領域
62 残りの領域
63 スクリュフライトの外周部の稜線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形材料を第1の成形材料供給口から射出成形機側の第2の成形材料供給口へ供給する射出成形機の成形材料供給装置に用いられる成形材料供給スクリュであって、
前記成形材料供給スクリュのスクリュフライトの外周部は、前記第1の成形材料供給口縁部前方側端面の位置の近傍に鋭角のくさび状形状部を有し、
前記くさび状形状部から前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、該くさび状形状部から後方側の所定部分のスクリュフライトの外周部が切り欠いた領域を有することを特徴とする射出成形機の成形材料供給装置に用いられる成形材料供給スクリュ。
【請求項2】
前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、前記切り欠いた領域のスクリュフライト外径が、前方側が小さく後方側が大きくなるよう階段状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形材料供給スクリュ。
【請求項3】
前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、前記切り欠き領域のスクリュフライト外径が、前方側が小さく後方側が大きくなるようテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形材料供給スクリュ。
【請求項4】
前記くさび状形状部の一側面を形成する前記切り欠き領域の境界壁面の位置は、前記成形材料を前記第2の成形材料供給口へ供給する方向に見て、前記第1の成形材料供給口の前方側端面の位置から前後0.25ピッチ以内に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の成形材料供給スクリュ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−40685(P2012−40685A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−180744(P2010−180744)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【特許番号】特許第4829372号(P4829372)
【特許公報発行日】平成23年12月7日(2011.12.7)
【出願人】(390008235)ファナック株式会社 (1,110)
【Fターム(参考)】