説明

導管継手用保持構造を有する導管把持デバイス

本開示は、導管継手のためのカートリッジナット概念の例示的実施形態を提示する。カートリッジナット概念は、雄または雌ネジ山付きナット等の継手構成要素によって1つ以上の導管把持デバイスを緩く保持する特徴を含んでもよい。カートリッジナット概念は、1つ以上の導管把持デバイスの1つ以上の幾何学または形状特徴または特性を使用して実現されてもよい。なおもさらに、カートリッジナット概念は、フェルールカートリッジ概念と組み合わせて実現されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、以下の5つの米国仮特許出願の利益を主張し、これらの出願の前開示内容は、参照することにより本明細書に援用される:米国仮特許出願第61/297,066号(名称「FITTING COMPONENT WITH CONDUIT GRIPPING DEVICE RETAINING STRUCTURE」、2010年1月21日出願)、米国仮特許出願第61/331,035号(名称「CONDUIT GRIPPING DEVICE HAVING RETAINING STRUCTURE FOR CONDUIT FITTING」、2010年5月4日出願)、米国仮特許出願第61/331,025号(名称「CONDUIT FITTING WITH CONDUIT GRIPPING DEVICE RETAINING RING」、2010年5月4日出願)、米国仮特許出願第61/331,028号(名称「FITTING COMPONENT WITH CONDUIT GRIPPING DEVICE RETAINING CLIP」、2010年5月4日出願)、および米国仮特許出願第61/331,032号(名称「CONDUIT FITTING WITH CONDUIT GRIPPING DEVICE RETAINING STRUCTURE」、2010年5月4日出願)。
【0002】
(発明の技術分野)
本開示は、液体または気体流体を含有するために、導管と別の流体構成要素との間に機械的に取り付けられた接続を作成するための継手に関する。より具体的には、本開示は、例えば、1つ以上のフェルール等の1つ以上の導管把持デバイスを使用する、チューブおよびパイプ導管用の継手に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示で提示される本発明のうちの1つ以上の実施形態によれば、少なくとも1つの導管把持デバイスおよび第1の連結または継手構成要素は、完全な継手アセンブリを形成するようにユニットが第2の連結または継手構成要素と組み立てられる前に、不連続ユニットまたはカートリッジとして一緒に保持される。別の実施形態では、それによって、第2の継手構成要素と組み立てられる前に、1つ以上の導管把持デバイスおよび第1の連結または継手構成要素が不連続ユニットまたはカートリッジとして一緒に保持される、保持構造が提供されてもよい。より具体的な実施形態では、不連続ユニットまたはカートリッジとして離散継手構成要素を用いて少なくとも2つの離散導管把持デバイスを保持する保持構造が提供されてもよく、保持構造は、導管把持デバイスおよび継手構成要素のうちの1つ以上と関連付けられる構造的特徴を備える。例えば、一実施形態では、前方フェルールは、例えば、ナット等の継手構成要素の内面に係合する延長部、例えば、スカートまたはタングを備える。
【0004】
別の実施形態では、導管把持デバイスまたはフェルールは、完全な継手アセンブリを形成するようにユニットが第2の連結または継手構成要素と組み立てられる前に、不連続ユニットまたはカートリッジとして、第1または保持位置で保持継手構成要素を用いてフェルールまたはフェルールセットを保持する、フランジまたは半径方向延長部の形態である保持構造が提供されてもよい。別の実施形態では、そのようなフランジは、部分的または完全な引上げの間に、第2または解放位置に屈曲または偏向する。
【0005】
付加的な特徴は、継手アセンブリの最初の引上げまたは後続の再取付けに不利に干渉しない保持構造と、継手アセンブリが全て金属部品を備えるように金属構成要素を使用する保持構造と、指で締めた位置および引上げ位置へアセンブリを促進するよう、1つ以上の導管把持デバイスを緩く保持してもよい保持構造とを含んでもよい。
【0006】
別の実施形態では、2つ以上の導管把持デバイスまたは導管把持デバイスの2つ以上の部品を使用する、継手アセンブリについて、保持継手構成要素との組立ての前に、別個の離散ユニットとして、導管把持デバイス、および該当する場合、関連部品を一緒に担持する、カートリッジ設計が提供される。例示的実施形態では、2つのフェルールが、保持継手構成要素との組立ての前に、離散ユニットの形態であるカートリッジフェルールセットとして一緒に担持される。
【0007】
別の実施形態では、保持継手構成要素のソケットの内壁から延在して、それを用いて導管把持デバイスを保持する、屈曲可能または可撓性部材を備える保持構造が提供されてもよい。なおもさらなる実施形態では、噛合継手構成要素は、保持構造に接触し、部材を塑性的に変形させて、保持継手構成要素が1つ以上の導管把持デバイスから分離可能になることを可能にしてもよい。
【0008】
別の実施形態では、導管把持デバイスを保持するように、保持継手構成要素の内壁の陥凹の中で保持される、保持部材を備える保持構造が提供されてもよい。なおもさらなる実施形態では、保持部材は、導管把持デバイスの表面に干渉または接触して、カートリッジまたはサブアセンブリとして保持継手構成要素を用いて導管把持デバイスを保持するように半径方向に寸法設定される、可撓性リングまたは他の略環状デバイスを備えてもよい。別の例示的実施形態では、保持部材は、導管把持デバイスを保持するように第1の半径方向寸法を有し、半径方向に拡張して、保持継手構成要素が噛合継手構成要素および導管把持デバイスから軸方向に分離されることを可能にしてもよい、Oリングまたは他の半径方向に可撓性のデバイスを備えてもよい。
【0009】
別の実施形態では、保持継手構成要素の内壁と協働して、それを用いて導管把持デバイスを保持する、保持部材を備える保持構造が提供されてもよい。なおもさらなる実施形態では、保持部材は、保持構造に対して導管把持デバイスを保持または解放するように、2つの位置の間で保持継手構成要素に対して、軸方向または半径方向に、あるいは両方に変位させられてもよい。別の実施形態では、噛合継手構成要素は、第1の位置で保持部材に接触し、保持部材は、保持継手構成要素に対して第2の位置へと移動し、保持部材が1つ以上の導管把持デバイスから解放されるか、または分離可能になることを可能にする。例示的実施形態では、保持部材は、引上げ中に噛合継手構成要素によって再配置することができる、Oリング、スナップリング、または任意の他の略環状あるいは別個の部材を備える。
【0010】
別の実施形態では、保持継手構成要素を用いて少なくとも1つの導管把持デバイスを担持する保持部材であって、少なくとも1つの導管把持デバイスが導管上への継手の少なくとも部分的な引上げの間に変形するときに、少なくとも1つの導管把持デバイスを解放する、保持部材を備える、保持構造が提供されてもよい。例示的実施形態では、保持部材は、保持継手構成要素および導管把持デバイスに付着することができる、フックまたはクリップ状デバイスを備え、クリップ状デバイスおよび導管把持デバイスは、導管把持デバイスが引上げ中に変形するときに、相互から分離可能であるか、または解放される。本明細書の本発明はさらに、保持継手構成要素、導管把持デバイス、およびフックまたはクリップ状保持部材のプリアセンブリ、保持継手構成要素を伴うフェルール用のフェルール保持器のプリアセンブリを含むが、それらに限定されず、フェルール保持器は、カートリッジとしてフェルールおよび保持継手構成要素を一緒に接続することができる、フックまたはクリップ状デバイスを備える。別の実施形態では、導管把持デバイスは、カートリッジを形成するように、例えば、接着剤または同様の材料を用いて、保持継手構成要素に溶接されるか、または別様に取り付けられてもよい。
【0011】
本明細書で説明される本発明のこれらおよび他の側面および利点は、添付図面を考慮して、当業者によって容易に認識および理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、縦断面で示される、本明細書の本発明のうちの1つ以上の一実施例を図示する、導管継手カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリの実施形態である。
【図2】図2は、継手アセンブリが指で締めた位置で図示されている、図1のサブアセンブリを使用した導管継手アセンブリの実施形態である。
【図3】図3は、図2の丸で囲んだ領域Aの拡大図である。
【図4−1】図4A〜4Dは、半縦断面で示される、組立て過程中の本明細書の本発明のうちの1つ以上の別の実施形態の有限要素解析(FEA)シミュレーションを図示する。
【図4−2】図4A〜4Dは、半縦断面で示される、組立て過程中の本明細書の本発明のうちの1つ以上の別の実施形態の有限要素解析(FEA)シミュレーションを図示する。
【図5−1】図5A〜5Dは、半縦断面で示される、継手の完全な引上げ中の図4A〜4Eの実施形態のFEAシミュレーションを図示する。
【図5−2】図5A〜5Dは、半縦断面で示される、継手の完全な引上げ中の図4A〜4Eの実施形態のFEAシミュレーションを図示する。
【図5−3】図5Eおよび5Fは、半縦断面で示される、図5A〜5Dのような継手の完全な引上げ後の継手の部分的分解中の図4A〜4Dの実施形態のFEAシミュレーションを図示する。
【図6】図6は、継手構成要素を用いて保持されたフェルールの不連続カートリッジを有する、継手の別の実施形態である。
【図7】図7Aおよび7Bは、半縦断面で示される、それぞれ、指で締めた位置および引上げ位置における、継手構成要素を用いて保持されたフェルールのサブアセンブリを有する、継手の別の実施形態のFEAシミュレーションを図示する。
【図8】図8Aおよび8Bは、それぞれ、指で締めた位置および引上げ位置に対する半縦断面で図示される、雄ネジ山付きナット用の継手構成要素を用いて保持されたフェルールのサブアセンブリを有する、継手の別の実施形態を図示する。
【図9A】図9Aおよび9Bは、指で締めた位置における、継手構成要素を用いて保持された1つ以上の導管把持デバイスの不連続カートリッジを有する、継手の別の実施形態を図示し、図9Bは、図9Aの丸で囲んだ部分の拡大図である。
【図9B】図9Aおよび9Bは、指で締めた位置における、継手構成要素を用いて保持された1つ以上の導管把持デバイスの不連続カートリッジを有する、継手の別の実施形態を図示し、図9Bは、図9Aの丸で囲んだ部分の拡大図である。
【図10】図10は、指で締めた位置において半縦断面で示される、フェルールカートリッジ概念を使用したカートリッジアセンブリの別の実施形態を図示する。
【図11】図11は、引上げ位置での図10の実施形態を図示する。
【図12】図12は、縦断面で示される、本明細書の本発明のうちの1つ以上を図示する、導管継手カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリの別の実施形態である。
【図13】図13は、図12の導管継手カートリッジの拡大図である。
【図14】図14〜16は、それぞれ、図12の実施形態とともに使用されてもよいような、保持フランジを有する導管把持デバイスの側面図、背面(外側)図、および斜視図である。
【図15】図14〜16は、それぞれ、図12の実施形態とともに使用されてもよいような、保持フランジを有する導管把持デバイスの側面図、背面(外側)図、および斜視図である。
【図16】図14〜16は、それぞれ、図12の実施形態とともに使用されてもよいような、保持フランジを有する導管把持デバイスの側面図、背面(外側)図、および斜視図である。
【図17】図17は、引上げ状態の図12および13の実施形態を定型化した方式で図示する。
【図18】図18は、縦断面で示される、本明細書の本発明のうちの1つ以上の一実施形態を図示する、導管継手カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリの別の実施形態である。
【図19】図19は、指で締めた位置で示される、図1のサブアセンブリを使用した継手アセンブリの実施形態を図示する。
【図20】図20は、部分的または完全引上げの組立て位置における、ナットおよび本体継手構成要素の図19の実施形態を図示する。
【図21】図21は、単一の導管把持デバイスを使用する別の実施形態を図示する。
【図22】図22は、導管継手カートリッジの別の実施形態を図示する。
【図23】図23は、半縦断面で示され、指で締めた位置で第2の継手構成要素に接合される、本明細書の本発明のうちの1つ以上の一実施形態を図示する、導管継手カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリの実施形態である。
【図24】図24は、フェルールカートリッジアセンブリ概念を含む、図23の継手カートリッジの別の実施形態である。
【図25】図25は、縦断面で示され、指で締めた位置で第2の継手構成要素と接合される、継手カートリッジの別の実施形態を図示する。
【図26】図26は、図25の丸で囲んだ領域の拡大図を図示する。
【図27】図27Aおよび27Bは、図25の実施形態で使用されてもよい、保持リングの2つの実施例の平面図を図示する。
【図28】図28は、引上げ位置における図25および26のアセンブリを図示する。
【図29】図29は、フェルールカートリッジアセンブリ概念と組み合わせた、図25のようなカートリッジナット概念を使用した別の実施形態を図示する。
【図30】図30〜32は、それぞれ、切断図、立面図、および斜視図で、フェルール用の保持リングを使用するカートリッジナットの別の実施形態を図示する。
【図31】図30〜32は、それぞれ、切断図、立面図、および斜視図で、フェルール用の保持リングを使用するカートリッジナットの別の実施形態を図示する。
【図32】図30〜32は、それぞれ、切断図、立面図、および斜視図で、フェルール用の保持リングを使用するカートリッジナットの別の実施形態を図示する。
【図33】図33は、縦断面で示され、指で締めた位置で第2の継手構成要素に接合される、本明細書の本発明のうちの1つ以上の一実施形態を図示する、導管継手カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリの別の実施形態である。
【図34】図34は、図33の丸で囲んだ領域Aの拡大図である。
【図35】図35は、部分的または完全引上げの組立て位置における継手構成要素を有する図34の実施形態を図示する。
【図36】図36は、半縦断面および指で締めた位置で示される、フェルールカートリッジ配設を使用する導管継手カートリッジの別の実施形態を図示する。
【図37】図37は、引上げ位置での図36の実施形態を図示する。
【図38】図38は、指で締めた位置にあり、縦断面で示される、カートリッジナット概念の別の実施形態を図示する。
【図39】図39は、図38の丸で囲んだ領域の拡大図である。
【図40】図40は、引上げ状態の図38および39の実施形態を図示する。
【図41】図41は、指で締めた位置にあり、縦断面で示される、カートリッジナット概念の別の実施形態を図示する。
【図42】図42は、引上げ状態の図41の実施形態を図示する。
【図43】図43は、明確にするために導管が省略されている、縦断面で示され、指で締めた位置で第2の継手構成要素に接合される、本明細書の本発明のうちの1つ以上の一実施形態を図示する、導管継手カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリの実施形態である。
【図44】図44は、図43の丸で囲んだ領域Aの拡大図である。
【図45】図45は、導管端上への部分的または完全引上げの組立て位置における継手構成要素を伴う図44の実施形態を図示する。
【図46】図46は、明確にするために導管が省略されている、縦断面で示され、指で締めた位置で第2の継手構成要素に接合される、本明細書の本発明のうちの1つ以上の一実施形態を図示する、導管継手カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリの別の実施形態を図示する。
【図47】図47は、図46の丸で囲んだ領域Bの拡大図である。
【図48】図48は、導管端上への部分的または完全引上げの組立て位置における継手構成要素を伴う図46の実施形態を図示する。
【図49】図49は、例えば、仮付け溶接された溶接部品を使用する、導管継手カートリッジの実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書の例示的な実施形態は、ステンレス鋼チューブ継手と関連して提示されるが、本明細書の本発明は、そのような用途に限定されず、チューブおよびパイプ等の多くの異なる導管、ならびに導管、把持デバイス、もしくは継手構成要素、またはそれらの任意の組み合わせのいずれか一方に対する金属および非金属を含む、316ステンレス鋼以外の異なる材料との使用を見出す。本発明はまた、液体または気体流体システムに使用されてもよい。本明細書の本発明が、導管把持デバイスおよび継手構成要素の特定の設計に関して図示される一方で、本発明は、そのような設計を用いた使用に限定されず、1つ以上の導管把持デバイスを使用する、多くの異なる継手設計における用途を見出す。本明細書の教示に従って修正されてもよい部品と区別されるように、市販の部品あるいは後に開発される部品、またはそうでなければ一般的に知られ、使用されている部品、または当業者が一般的に熟知する部品を指すために、「従来」という用語を使用する。導管把持および密閉が達成される手段を形成する他の部品の有無に関わらず、導管把持デバイスの組み合わせを指すために、「フェルールセット」という用語を使用する。全ての継手設計に必要ではないが、フェルールセットは、例えば、材料、製造業者、相関設計、および幾何学形状特性等に基づいて、相互および継手構成要素に意図的に一致される2つのフェルールを備える。いくつかの継手において、導管把持デバイスに加えて、1つ以上の付加的な部品、例えば、シールがあってもよい。したがって、「フェルールセット」という用語はまた、いくつかの実施形態において、完全な引上げ後にフェルールセットが導管把持および密閉をもたらす、1つ以上の他の部品との1つ以上の導管把持デバイスの組み合わせを含んでもよい。本発明は、チューブまたはパイプとともに使用されてもよいため、チューブもしくはパイプまたは両方を含むために「導管」という用語を使用する。1つ以上の導管把持デバイスとともに、典型的には第1および第2の継手構成要素のアセンブリへの省略参照として、概して、「継手アセンブリ」または「継手」という用語を互換可能に使用する。「継手アセンブリ」の概念は、したがって、指で締めた位置、部分的引上げ位置、または完全引上げ位置のいずれか一方における、導管上への部品のアセンブリを含んでもよいが、「継手アセンブリ」という用語は、一緒に組み立てられなくても、例えば、配送または取扱い、ならびに構成部品自体のために、導管なしで一緒に部品のアセンブリを含むことも目的としている。継手は、典型的には、一緒に連結される2つの継手構成要素、および1つ以上の導管把持デバイスを含むが、本明細書の本発明は、付加的な断片および部品を含む継手とともに使用されてもよい。例えば、結合継手は、本体および2つのナットを含んでもよい。また、別の完全に引き上げられた位置に対して、少なくとも1度締められ、または完全に引き上げられ、緩められ、次いで、再び締められた継手アセンブリを指すために、「継手再取付け」という用語および派生用語も本明細書で使用する。再取付けは、例えば、同一の継手アセンブリ部品(例えば、ナット、本体、フェルール)で行われてもよく、または継手アセンブリの部品のうちの1つ以上の交換を伴ってもよい。本明細書での「外側」および「内側」への言及は、利便性のためであり、方向が継手の中心に向いている(内側)か、または中心から離れている(外側)かを単に指す。図面中、部品間の種々の間隙および空間(例えば、指で締めた位置でのフェルールと導管との間の間隙)は、明確にするため、または図面の縮尺により、いくらか誇張される場合がある。
【0014】
本明細書の本発明のうちのいくつかの重要な特徴は、噛合継手構成要素との継手構成要素の組立て前に、本明細書では保持継手構成要素とも呼ばれる継手構成要素を用いて、1つ以上の導管把持デバイスが保持される、保持構造の提供である。「カートリッジ」とは、不連続ユニット、サブアセンブリ、またはプリアセンブリとしてともに保持される部品のグループを意味する。したがって、カートリッジ、ユニット、サブアセンブリ、およびプリアセンブリという用語を、不連続構造と関連して、本明細書で同意語として使用する。また、1つ以上の導管把持デバイスが、例えば、雌フェルール等の継手構成要素を用いて保持される、そのようなカートリッジ、ユニット、またはサブアセンブリを指すために、「カートリッジナット」または「導管継手カートリッジ」という用語も使用する。また、離散ユニットとして一緒に担持される、少なくとも1つの他の部品とともに少なくとも1つのフェルールまたは導管把持デバイスで構成されるユニットまたはサブアセンブリを指すために、「フェルールカートリッジ」または「導管把持デバイスカートリッジ」という用語も使用する。特に、「フェルールカートリッジ」は、離散ユニットまたはサブアセンブリとしてともに担持される2つ以上のフェルールを含み、付加的な部品、例えば、シールを含んでもよい。本明細書の例示的実施形態では、カートリッジは、雌ネジ山付きナット等の継手構成要素を用いて保持される1つ以上のフェルールを含む。しかしながら、本明細書の例示的実施形態は、カートリッジナット設計と呼ばれてもよいが、代替的実施形態では、「カートリッジナット」は、雄ネジ山付きカートリッジナット設計またはカートリッジ本体設計を含んでもよい。
【0015】
本発明の種々の発明の側面、概念、および特徴は、例示的な実施形態において組み合わせで具現化されるように本明細書で説明され、図示されるが、これらの種々の側面、概念、および特徴は、個別に、またはそれらの種々の組み合わせおよび副次的組み合わせで、多くの代替的実施形態で使用されてもよい。明確に除外されていない限り、全てのそのような組み合わせおよび副次的組み合わせは、本発明の範囲内であることが意図される。さらに、代替的材料、構造、構成、方法、回路、デバイスおよび構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、形成、適応、および機能するための代替物等の本発明の種々の側面、概念、および特徴に関する、様々な代替の実施形態が、本明細書で説明されてもよいが、そのような説明は、現在知られていようと後に開発されようと、利用可能な代替的実施形態の完全または包括的リストとなることを目的としていない。当業者であれば、付加的な実施形態に、発明の側面、概念、または特徴のうちの1つ以上を容易に採用してもよく、たとえそのような実施形態が本明細書に明確に開示されていなくても、本発明の範囲内で使用する。加えて、本発明のいくつかの特徴、概念、または側面は、好ましい配設または方法であるとして本明細書で記載されてもよいが、そのような説明は、そのように明確に述べられていない限り、そのような特徴が要求される、または必要であることを示唆することを目的としていない。さらに、本開示の理解を支援するために、例示的または代表的な値および範囲が含まれてもよいが、そのような値および範囲は、制限する意味で解釈されず、そのように明確に述べられている場合にのみ、臨界値または範囲となることを目的としている。さらに、種々の側面、特徴、および概念は、本明細書において、発明的である、または発明の一部を形成すると明確に識別されてもよいが、そのような識別は、排他的となることを目的としておらず、むしろ、そのようなものとして、または特定の発明の一部として明確に識別されることなく、本明細書で完全に説明される発明の側面、概念、および特徴があってもよく、代わりに本発明は、添付の特許請求の範囲で記載されている。例示的な方法またはプロセスの説明は、全ての場合において要求されるものとしての全てのステップの包含に限定されず、また、ステップが提示される順序は、そのように明確に述べられていない限り、要求される、または必要であるとは解釈されない。
【0016】
図1および2を参照すると、本発明のうちの1つ以上の第1の実施形態が提示されている。本明細書の図面の多く、例えば、図3において、継手は半縦断面で図示されており、継手構成要素は、実践では、縦中心軸Xの周囲の環状部品であることが当業者によって理解されると留意されたい。「半径方向」および「軸方向」への本明細書の全ての言及は、別様に記述されるのを除いて、X軸へと言及される。また、角度への本明細書の全ての言及も、別様に言及されてもよいことを除いて、X軸へと言及される。
【0017】
この開示では、別様に記述されない限り、継手アセンブリ10は、第1の連結または継手構成要素12と、第2の連結または継手構成要素14とを含んでもよい。これらの部品は、それぞれ、本体およびナットとして、当該技術分野において一般的に知られており、本体12は、図2に透視で示される導管18を受容し(例えば、図5Aも参照)、ナット14は、継手の作成中に本体12に接合されてもよい。利便を考えて、本明細書において本体およびナットの一般的な用語を使用するが、本発明が、当業者であれば、そのような専門用語が部品を説明するために使用されてもよい用途に限定されないことを理解するであろう。本体12は、図示されるような独立型構成要素であってもよく、もしくは、例えば、弁、タンク、または他の流動デバイスあるいは流体格納デバイス等の別の構成要素またはアセンブリと一体であってもよく、もしくはそれに統合されてもよく、または組み込まれてもよい。本体12は、当該技術分野で周知であるいくつかの名前を挙げると、例えば、ユニオン、ティー(tee)、エルボー(elbow)等の多くの異なる構成を有してもよい。本体12およびナット14は、ネジ式接続16によってともに螺合可能に接合されるものとして図示されているが、ネジ式接続は全ての使用において必要とされるわけではない。例えば、いつくかの継手は、ともに締め付けられる部品を有する。継手はまた、当該技術分野では雄継手または雌継手と一般的に呼ばれ、区別としては、雄継手に関して、雄本体12は、外部ネジ山付き部分16aを含み、雌ナット14は、内部ネジ山付き部分16bを含む。雌継手に関して、雄ナット12は、外部ネジ山付き部分16aを含み、雌本体14は、内部ネジ山付き部分16bを含む。図1−3は、例えば、雄継手アセンブリの実施形態を図示し、図8Aは、例えば、雌継手アセンブリの実施形態を図示する。本明細書の実施形態は、例えば、雄継手の実施形態を示すが、本発明はまた、雌継手アセンブリとともに使用するために都合よく適合されてもよい。例えば、本体およびナット等の継手構成要素が接合されるとき、それらは、導管把持デバイス用の略閉鎖内部空間または容量、他の随意的な密閉構成要素、内部空間または容量の中のカートリッジナット概念用の保持特徴の一部分または全体を形成する。
【0018】
継手アセンブリ10は、本明細書の例示的実施形態では、1つ以上のフェルールの形態で実現されてもよい1つ以上の導管把持デバイスを使用して、導管18の端部分18aと本体12との間に流体密接続を形成するために使用されてもよい。しかしながら、「フェルール」として当該技術分野において理解され得るもの以外の導管把持デバイスもまた、本明細書の本発明とともに使用されてもよい。導管端部18aは、典型的には、周知であるように、本体12の一部である半径方向段部19(図2)に対して底打ちする。本体12は、典型的には、第1または前方の導管把持デバイスまたはフェルール24の前部分22に係合する先細のカム表面20を含む。前方フェルール24は、その後端部で、第2または後方の導管把持デバイスまたはフェルール30の前部分28に係合するカム表面26(図3参照)を含む。後方フェルール30は、雌ナット14の駆動面34に係合する駆動面32を含む。後方フェルールの前部分28は、随意で、半径方向に延在するクラウン36を含んでもよい。前方および後方フェルールは、導管18の外面38上に密接に受容される略円筒の内壁37、39を含む。後方フェルールは、随意で、1つ以上の半径方向陥凹39aを含んでもよい。本明細書の例示的実施形態は、2つの導管把持デバイスまたはフェルールを有する導管把持デバイスまたはフェルールセットを使用する継手アセンブリを図示するが、本発明は、単一の導管把持デバイスのみを使用してもよい継手、ならびに2つより多くの導管把持デバイスを有するフェルールセットを使用してもよい継手、またはフェルールもしくは導管把持デバイスのみ以外に付加的な部品、例えば、付加的なシールへの用途を容易に見出すだろう。
【0019】
継手連結構成要素12、14および導管把持デバイス24、30の例示的な幾何学形状、構成、および設計は、設計上の選択の問題であり、使用される材料、ならびに継手の予期される設計および性能基準に大いに依存することに、留意することが重要である。多くの異なる連結構成要素および導管把持デバイス設計が、当該技術分野で公知であり、将来設計されてもよい。本明細書において説明され、例示的実施形態と関連して図示される本開示および本発明は、継手アセンブリを形成するように別または第2の継手構成要素と後に接合することができる不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして、1つまたは第1の継手構成要素を用いて少なくとも1つの導管把持デバイスを保持する構造および方法を対象とする。
【0020】
本明細書で使用されるような「完全な引上げ」という用語は、導管18上に継手アセンブリ10の流体密シールおよび把持を作成するために、必ずしも塑性的に変形させるとは限らないが、通常、1つ以上の導管把持デバイスを変形させるように、継手構成要素をともに接合することを指す。本明細書で使用されるような「部分的引上げ」および派生用語は、流体密接続または完全な引上げ後に達成される必要な導管把持を必ずしも作成するとは限らないが、導管に対して半径方向に圧縮され、したがって、導管に取り付けられるよう、1つまたは複数の導管把持デバイスを変形させるように、雄および雌継手構成要素の部分的であるが十分な引締めを指す。したがって、「部分的引上げ」という用語は、しばしば当該技術分野では予備かしめと呼ばれるものを含むと理解されてもよく、完全な継手アセンブリを形成するように第2の継手構成要素と噛合される前に、フェルールおよびナットが導管上で保持されるように、導管上にフェルールを十分に変形させるために、かしめ工具が使用される。指で締めた位置または状態とは、通常、塑性変形を受けない1つまたは複数の導管把持デバイスによって典型的に表される、導管上に緩く組み立てられているが、雄および雌継手構成要素を一緒に有意に締めることがない継手構成要素および導管把持デバイスを指す。
【0021】
1つ以上の導管把持デバイス、および継手構成要素(本明細書では保持継手構成要素とも呼ばれる)、例えば、図1の実施形態の雌ネジ山付きナットが、別個および離散構成要素として製造され、別個または離散構成要素のままであるという意味において、カートリッジまたはプリアセンブリの結合性質を表すために、「不連続」という用語を使用するが、本明細書の本発明によれば、これらの構成要素は、離散カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリとして一緒に保持されてもよく、さらに、最終組立て後または完全な引上げ後でさえ、部品は離散したままであり、そのように所望される場合、それらの構成離散部品に分解されてもよい。導管把持デバイスが、継手構成要素に取り付けられるか、またはそれと一体に作成される継手設計と区別するために、「不連続」または「結合」という用語が本明細書で使用され、導管把持デバイスは、一体のままであってもよく、またはいくつかの設計では、完全または部分的な引上げの間に継手構成要素から折れて取れるか、または着脱してもよい。不連続型構造において、その用語が本開示において使用されると、1つ以上の導管把持デバイスは、随意で、材料または接着剤の破砕、剪断、または他の分離を必要とすることなく、部分的または完全な引上げのいずれか一方の間に、保持継手構成要素から解放するか、または分離可能になってもよい。「不連続」または「結合」という用語はさらに、1つ以上の導管把持デバイスが、保持継手構成要素を用いて、緩く、または代替的にしっかりと保持されてもよいという考えを広範に含むことを目的としている。
【0022】
図2は、指で締めた状態の継手アセンブリ10を図示し、種々の部品12、14、24、および30が、導管18(明確にするために透視で図示されている)上に組み立てられているが、ナット14と本体12とを一緒に手動で接合することによって、緩く組み立てられるか、またはわずかに締め付けられるか、または少ししっかりと締め上げられることを意味する。継手は、一般的に、指で締めた位置から本体12に対するナット14の完全または部分的旋回を数えることによって、完全引上げ位置まで引き上げられる。しかしながら、本発明は、代替として、トルクによって引き上げられ得る継手設計とともに使用されてもよい。
【0023】
完全な導管把持および密閉を達成するために、ナットおよび本体は、一緒に締め付けられ(引上げまたは継手を引き上げること、および派生用語として当該技術分野において公知であるように)、それにより、後方フェルール30および前方フェルール24が、それぞれのカム表面26および20に対して軸方向に前進する。これは、把持および密閉を達成するように、導管18の外面に対してフェルールの半径方向内向きの圧縮を引き起こす。前方フェルール24の外側円錐表面24aが、本体カム表面20に係合する一方で、後方フェルールの円錐または先細表面30aは、前方フェルール24の切頭円錐カム表面26に係合する。図2の例示的継手アセンブリにおいて、導管把持は、主に後方フェルールを用いて達成され、前方フェルールは、主に流体密シールを提供する。しかしながら、いくつかの設計では、前方フェルールもまた、導管を把持してもよく、後方フェルールもまた、流体密シールを提供してもよい。したがって、「導管把持デバイス」は、特定の導管把持デバイスが、これらの機能の一方または両方を果たすか否かにかかわらず、2つの異なる機能、すなわち、導管把持および密閉を含んでもよい。本発明は、代替として、単一の導管把持デバイスが導管把持およびシール機能の両方を果たす、単一把持デバイス型継手とともに使用されてもよく、なおもさらに、代替として、2つより多くの導管および密閉デバイスを使用する継手とともに使用されてもよい。本発明の範囲を限定しないが、図2の例示的な継手設計は周知であり、Swagelok Company,Solon,Ohioから市販されている。本開示の保持特徴以外のこれらの継手はまた、参照することにより本明細書に完全に組み込まれる、米国特許第5,882,050号および第6,629,708号を含む、いくつかの発行済みおよび係属中特許出願で説明されている。本明細書の図2の継手は、そのような特許で説明されるように動作してもよいが、以下で記載されるように、継手構成要素のうちの1つを用いて少なくとも1つの導管把持デバイスを保持するための不連続カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリを提供するように修正されてもよい。
【0024】
保持構造または機構40は、導管18に導管把持デバイスを設置するために噛合継手構成要素と接続する前に、不連続ユニット、カートリッジ、プリアセンブリ、またはサブアセンブリ25として、継手構成要素12、14のうちの1つを用いて導管把持デバイス24、30を一緒に保持するために提供される。本明細書の種々の実施形態および図面は、噛合継手構成要素と接合された、または導管端上に噛合継手構成要素と組み立てられた保持継手構成要素を図示してもよいが、当業者であれば、保持継手構成要素および少なくとも1つの導管把持デバイスは、保持継手構成要素が噛合継手構成要素に接合される前に、離散および別個のサブアセンブリまたはカートリッジ25として一緒に保持されてもよいことを、図面から理解するであろう。
【0025】
示された例示的実施形態では、2つの導管把持デバイスは、不連続カートリッジ25として雌ネジ山付きナット14を用いて保持されてもよいが、代替的実施形態が、単一の導管把持デバイスまたは2つより多くの把持デバイスを用いて、あるいは雄ネジ山付きナットを用いて、またはそれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。複数の導管把持デバイスまたはフェルールセットの場合について、内側導管把持デバイス(例えば、図1−3の実施形態の前方フェルール24)を導管把持デバイスと呼ぶ。しかしながら、代替的実施形態は、保持導管把持デバイスとして後方フェルール30と協働する保持構造を利用してもよい。
【0026】
不連続カートリッジ25に関して本明細書で使用されるような「接続する」という用語およびその変化例は、導管把持デバイスおよび保持継手構成要素が、最初に、別個の離散した明確に異なる部品として形成または製造され、次いで、継手センブリ10の中へ噛合継手構成要素(本実施例では雄ネジ山付き本体12)を用いて容易に接合することができるよう不連続的に一緒に保持されることを意味する。したがって、最終組立て過程は、ナット14を用いて保持された導管把持デバイス24、30を有する、本体12およびカートリッジ25といった2つの部品を一緒に接合または接続することから成ってもよい。
【0027】
雌継手構成要素を有するカートリッジ設計の利益は、フェルールがナットの機械加工されたソケット内で保持され、内側端部14b(図1)が、必ずではないが、好ましくは、前方フェルールの前端を通り過ぎて軸方向に延在することである。したがって、フェルール24、30は、いくらか覆われ、フェルール表面に対する可能な損傷衝撃から保護される。
【0028】
カートリッジのいくらかより具体的な実施形態では、保持構造は、典型的には、導管把持デバイスのうちの少なくとも1つの一部である表面、部材、または構造に干渉することによって、カートリッジが組み立てられた後に、導管把持デバイスの取り外しに抵抗または阻止する、保持継手構成要素の干渉表面、構造、または部材の形態で実現される必要はない。2つの導管把持デバイスの場合、内側デバイスは、典型的には、継手構成要素の干渉構造、表面、または部材と協働する、構造、表面、または部材を含む。
【0029】
保持構造40は、多くの異なる方法で実現されてもよいが、一般に、導管把持デバイスのうちの1つと関連付けられる第1の保持部分42と、サブアセンブリ25を形成するために使用されている継手構成要素と関連付けられる第2の保持部分44とを含んでもよい。
【0030】
第1の保持部分42は、前方フェルール24と関連付けられてもよく、第2の保持部分44は、雌ネジ山付きナット14と関連付けられてもよい。また、本明細書では、保持継手構成要素として不連続カートリッジを形成し、組立ておよび引上げ中に保持継手構成要素に接合または接続される噛合継手構成要素からそれを区別するために使用される、継手構成要素も参照する。多くの場合において、保持継手構成要素は、第2の保持部分44を含むように修正されてもよいが、代替的設計では、保持継手構成要素は、修正がない従来の設計であってもよいが、いずれにしても、第2の保持部分44として機能する表面または構造を、その中に、またはそれと関連付けられて有する。したがって、継手アセンブリ10は、3つ以上の離散要素(2つの継手構成要素および1つ以上の導管把持デバイス)を備えてもよいが、最終アセンブリは、そのように所望される場合、継手アセンブリを構成するように導管端上で一緒に接合される、カートリッジおよび噛合継手構成要素といった2つの部品を伴ってもよい。
【0031】
多くの用途では、部分的または完全な引上げ後に、1つ以上の導管把持デバイスを妨害することなく保持継手構成要素を除去できることが望ましくてもよい。例えば、継手アセンブリ10が導管上に完全に引き上げられた後に、導管把持デバイスは、必ずではないが、典型的には導管18の外面に対して把持係合するように塑性的に変形されている。流体システム内の1つ以上の流体構成要素の保守および修理を可能にするために、組み立てられた継手が後に分解されることは珍しくない。修理または保守が完了した後に、継手は再び組み立てられ、再び締め付けられる。この過程は、当該技術分野では一般的に分解および再取付けと呼ばれる。多くの修理および保守活動を行うために、ナット14はしばしば、除去されなければならず、または少なくとも、導管が本体12から引き抜かれることを可能にするために本体12から軸方向に後退させられるか、または離れるように摺動されなければならない。典型的には、導管に取り付けられた1つ以上の導管把持デバイスを残すことが所望され、たとえそれが所望される結果ではなくても、しばしば、ナットがフェルールから離れるように軸方向に後退させられることを可能にすることが所望されてもよく、それは、ナットおよびフェルールが相互から引上げ中に解放されているか、または分離可能になっていない限り、可能ではない場合がある。したがって、そのような場合において、少なくとも、フェルールおよび保持構造が、噛合継手構成要素および導管把持デバイスからの保持継手構成要素の後退に干渉しない程度に、ナットおよび導管把持デバイスが部分的または完全な引上げの間に分離可能になることが、望ましい選択肢であってもよい。本発明は、随意的な特徴として、導管把持デバイスが導管上に完全に設置された後でさえも、保持された導管把持デバイスおよび保持継手構成要素、特に、不連続カートリッジの形態で最初に組み立てられた保持構造を分離または係脱できることを検討する。言い換えれば、保持構造40は、導管上への継手アセンブリの部分的または完全な引上げ後に1つ以上の導管把持デバイスから分断するよう設計されてもよい。
【0032】
保持構造40は、必ずではないが、好ましくは、部分的または完全な引上げの前または後に、保持構造が、継手構成要素および導管把持デバイスの形態、嵌合、および機能に目に見えて、または不利に影響を及ぼさないように、設計されることに留意することも重要である。言い換えれば、保持構造は、好ましくは、継手構成要素および導管把持デバイスが、導管把持およびシールを達成するよう引上げの間に移動および変形する態様に影響を及ぼさないか、または態様を改変しない。なおもさらに、保持構造40は、継手アセンブリで使用された元の導管把持デバイスを用いて、または異なる導管把持デバイスが再取付けに使用される場合は、元のナットおよび本体を用いて、継手アセンブリの再取付けに干渉しないことが、必ずしも必要とはされないが好ましい。例えば、場合によっては、保守または修理活動後に、依然として導管に取り付けられている元のフェルールは、もはや再取付けには使用されない場合がある。そのような場合において、元のフェルールを有する導管端を単純に切り取ることは珍しくない。次いで、新しいフェルールまたはフェルールセットが、再取付け動作のために元のナットおよび本体とともに使用されてもよい。これは、典型的には、原位置での現場ベースの動作であるため、もはやカートリッジ構成の必要がなくてもよいが、むしろ、設置者は単に、新しいフェルールまたはフェルールセットを使用することができる。代替として、再取付けはまた、そのように所望される場合、新しいカートリッジを用いて行われてもよい。さらなる代替的実施形態として、保持構造は、元の保持継手構成要素および保持構造が新しいフェルールまたはフェルールセットを担持するために再利用されてもよいように、構成されてもよい。
【0033】
保持部材46の場所、形状、サイズ、長さ、および外形を含む保持構造40の設計は、第2の保持部分44の設計に部分的に依存してもよい。第1の保持部分42および第2の保持部分44の設計を含む保持構造40の設計はまた、どれだけロバストな接続が保持継手構成要素と導管把持デバイスとの間で所望されるか、言い換えれば、所望される保持力の性質に部分的に依存してもよい。例えば、いくつかの用途では、取扱い、配送、または他の力を印加する環境への暴露中に、フェルールが落ちない、または脱落しないように、継手構成要素14を用いて強力にしっかりと保持されたフェルール24、30を有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、そのような強力な保持力は必要とされなくてもよい。別の実施例として、いくつかの用途では、一緒にしっかりと担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、一緒に緩く担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが、より望ましくてもよい。ナット14の中のフェルールのより緩い保持は、ナット14が本体12に対して最初に回転させられる際にフェルールの中心化に干渉しないことによって、継手アセンブリの引上げを促進してもよい。本開示では、1つ以上の導管把持デバイスが、指で締めた動作または引上げ動作中に整列および中心化するように、1つ以上の軸に沿ったいくらかの移動の自由度を有することを意味するように、緩い接続または組立てを参照する。この整列は、導管が導管把持デバイスの中心孔を通して挿入され、導管把持デバイスが、導管上で、または相互、本体、あるいはナットに対して、またはそれらの任意の組み合わせで中心化および整列することができるときに、実施例として現れてもよい。一例として、緩い接続は、導管把持デバイスが自由に動くこと、または少なくとも、容易に整列を調整して、継手本体12におけるカム表面、例えば、図3の表面20、およびナット14、例えば、図3の表面34と接触し、2つの把持デバイスの場合、例えば、ナットを指で締めることのみによって、表面26および30aの間で接触することを可能にするものであってもよい。これは、旋回による引上げのための正しい開始位置を確保する。「緩い」という用語は、完全な移動の自由度が必要とされることを暗示または要求しないが、継手の組立ておよび初期締め付け過程、または少なくとも指で締めた位置への組み立て中に、導管把持デバイスが中心化および整列することができるという点で、ぴったりと合った、または緊密なアセンブリと区別される。これらは、保持構造40を設計するときに考慮されてもよい、ほんのいくつかの基準である。
【0034】
第2の保持部分44はまた、噛合継手構成要素との組立ての前に、サブアセンブリ25のための所望の保持力を達成するように設計されてもよい。第2の保持部分はまた、随意で、噛合継手構成要素との組立ての後、例えば、導管への継手アセンブリの部分的な引上げまたは完全な引上げの後または間に、1つ以上の導管把持デバイスからの保持継手構成要素の解放を促進するように設計されてもよい。
【0035】
保持構造40はまた、フェルール24、30がいくらか緩く保持され、ナット14が静かに振られたときにわずかにガラガラと音をさせてもよいように、設計されてもよい。この緩さは、いくつかの用途および実施形態では、特に、フェルールが継手アセンブリ10の引上げ中に中心化および整列することを可能にする際に、第2または噛合継手構成要素(この実施例では本体12)との最終組立てを促進してもよい。しかしながら、代替的実施形態では、フェルール24、30は、ナット14の中でしっかりと、または堅く保持されてもよい。いずれの場合でも、前方フェルール24が挿入された後(2フェルール継手については後方フェルールが最初に挿入される)、たとえ噛合継手構成要素12との組立ての前に、ナットが脱落するか、またはそうでなければ衝撃あるいは他の不利な力に暴露されたとしても、保持構造40は、前方フェルール24(ならびに2フェルール継手アセンブリについては後方フェルール)がナット14から脱落することを防止または阻止することが検討される。
【0036】
本開示の一般概念で、保持構造40は、保持位置および解放または係脱位置を有してもよい。保持位置では、導管把持デバイスおよび保持継手構成要素は、不連続カートリッジ25を形成する。開放位置では、保持継手構成要素は、導管把持デバイスから分離可能である。好ましくは、保持構造は、部分的または完全な引上げの後の解放位置にあるが、指で締めた位置にはない。例えば、保持部材46は、保持部材46がフェルールを保持するように保持継手構成要素の第2の保持部分44と協働する、第1の軸方向位置と、保持部材46が第2の保持部分44から解放する、第2の軸方向位置とを有するよう、保持継手構成要素に対して移動可能である構造であってもよい。保持構造40、および特定の実施形態では保持部材46はまた、随意で、以下でさらに説明されるように、それぞれ、第1および第2の軸方向位置で、第1の半径方向位置および第2の半径方向位置を示してもよい。なおも他の実施形態では、保持部材46は、単一の軸方向位置で第1および第2の半径方向位置を有してもよい。
【0037】
ここで、導管継手用のカートリッジナットを実現するための種々のいくつかの異なる実施形態、技法、および方法を説明し、上記の説明は、概して、本明細書の種々の実施形態に適用可能である。以下で説明される付加的な側面および特徴もまた、種々の実施形態に該当し、説明されている具体的実施形態への適用に限定されない。
【0038】
図1−3の例示的実施形態では、上記で組み込まれた特許の前方フェルール設計、ならびに他の従来のフェルール設計および導管把持デバイス設計と対比して、本明細書の前方のフェルール24は、例えば、環状後方延長部または突起46、この実施例では、フランジ状の環状部材であってもよい、保持部材の形態でこの実施形態において実現される、第1の保持部分42を含んでもよい。保持部材46およびナット14が、協働して、離散および不連続サブアセンブリ25としてナット14を用いてフェルール24、30を保持するように、保持部材46は、保持継手構成要素またはナット14の第2の保持部分44と適合する任意の形状または構成を帯びてもよい。
【0039】
図3で最も良く図示されるように、延長部46は、略環状であってもよく、前方フェルール24の後壁41から、または図3のように、先細表面24aおよび後壁41の接合点における前方フェルールの角部分から、半径方向および軸方向の両方で、外向きに咲き細になってもよい。しかしながら、代替として、延長部46は、後壁41から実質的に半径方向に延在してもよい。延長部または突起46の場所、形状、サイズ、長さ、および外形は、ナット14の協働する第2の保持部分44の設計に部分的に依存する。例えば、延長部46は、連続的な環状部品である必要はないが、延長部の可撓性を増加させるようにスロットまたは他の空隙を含んでもよい。他の実施形態では、延長部46は、環状である必要はないが、半球形または他の弓形の外形、または非弓形を有することができる。第1の保持部分42はまた、後壁41以外の前方フェルール24の一部分から延在してもよい。そのような場合において、フェルールの動作、例えば、本体12とのカム作用または後方フェルールとのカム作用に悪影響を及ぼさない場所で、前方フェルール上に第1の保持部分が配置されることが望ましい。
【0040】
第2の保持部分44は、保持継手構成要素、この実施例では、ナット14の略円筒内壁50に形成される陥凹または溝48の形態で実現されてもよい。円筒内壁50の直径は、概して、ネジ式接続16に適応するよう、導管18の外径および噛合本体12の直径の関数として決定される。代替として、内壁部分50は、円筒形である必要はないが、ナットの後または外側端14aの方向へ半径方向に減少する寸法を有する、先細部を有してもよい。いくつかのナットは、ネジ山16bの最大軸方向深さを検証するためのゲージ等の先細部を含んでもよい。溝48は、好ましくは、延長部46の遠位端部分46aを自由に、または緩く受容するような半径方向および軸方向深さであってもよい。しかしながら、代替的な構成では、溝48は、延長部46の遠位端46aとの接触を維持するような軸方向および半径方向深さであってもよい。溝48の中で緩く受容された延長部46を有することは、延長部46と溝48の画定壁との間に接触がないことを必ずしも暗示しないが、むしろ、ナット14を用いて保持されている間でさえも、保持された前方フェルール24がある程度の遊びまたは緩さを有することを暗示する。これは、延長部46とナット14との間に必要以上の摩擦を伴わずに、図3に図示されるように、指で締めた位置へのフェルール24、30のより容易な整列および中心化を可能にしてもよい。図1−3の2フェルール実施形態について、前方フェルールが後方フェルールも保持するよう作用するように、後方フェルール30が最初に挿入され、次いで、前方フェルール24が挿入されることに留意されたい。
【0041】
壁部分50が、典型的には、ネジ山16bの内径とほぼ同じである直径を有するため、延長部46の最大外径が壁部分50の直径以下であることが好ましいが、必要とはされない。これは、前方フェルール24がナット14に容易に挿入されてもよいように、延長部50がネジ山16bを容易に通過することを可能にする。
【0042】
円筒壁50の外側端50aと溝48との間に軸方向に配置されて、随意的な内向き先細部分52が提供されてもよい。この随意的な特徴は、ナット14の後端14aに向かって半径方向内向きに先細になる、切頭円錐表面の形態であってもよい。この随意的な表面は、切頭円錐表面以外である外形および輪郭を有してもよい。前方フェルール24がナット14に挿入されるにつれて、延長部46は、フェルール24のさらなる挿入にいくらか抵抗する、先細表面52に係合する。前方フェルール24がナット14の内部の中へさらに軸方向に前進させられるにつれて、延長部46は、遠位端46が先細表面52を通過するまで、いくらか内向きに屈曲し、その時点で、延長部46は、延長部46が溝48に進入するにつれて、スナップ作用音または感触を呈してもよい。随意的な表面52の先細部の角度は、延長部46の所望される屈曲または偏向の量を提供するために、必要に応じて選択されてもよい。例えば、約20°から約40°までの角度が功を奏するが、設計者は、特定の設計に好適である任意の角度を選択してもよいことが見出されている。先細表面52の随意的な使用は、フェルールをナット14の中へスナップで留めるために必要とされる、より大きい軸力を印加する前に、フェルールが定位置にあり、軸Xと略同心円状に整列しているという指示を提供してもよい。先細表面52は、延長部46が、溝48に進入する前に円筒形表面50にわずかに係合するようサイズ設定されてもよいという点で、随意であるが、いくつかの実施形態では、これは、円筒壁50が先細部分52よりも大幅に長いため、あまり望ましくない場合があり、延長部46はまた、ネジ山16bに干渉する場合がある。延長部46は、ネジ山16bの小径との線間隙間を有してもよいが、ナット14に前方フェルール24を挿入することを促進するように、延長部46とナットネジ山16bとの間に少なくとも最小であるが明確な隙間があることが好ましい。
【0043】
いったん延長部46が図1のように溝48内に位置付けられると、フェルール24、30は、不連続カートリッジ25としてナット14を用いて保持される。先細表面52に沿って押されるにつれて、延長部46のいくらかの半径方向内向きの塑性変形があってもよいが、必要ではなく、しかし好ましくは、延長部46は、遠位端46aの外径が先細部分52の最小直径よりも大きくなるように、少なくとも部分的に、その最初の形態に向かって戻る。これは、ナット14を用いて保持されたフェルール24、30を保つよう、遠位端46aとナット14との間の干渉を引き起こす。図1−3では、延長部46と溝48の画定壁との間に直接接触があるように思われるが、そのようなものは必要とされず、好ましくは、サブアセンブリ25が噛合継手構成要素または本体12に接合されたときに、指で締めた位置への構成を促進するよう、前方フェルール24、したがって、後方フェルール30も、ナット14の中でいくらかゆるく保持されるように、その間にわずかな間隙が生じる。
【0044】
図1−3の実施形態では、溝48は、2つの湾曲または別様に先細の部分54および56によって実現されてもよい。溝48の壁の形状または輪郭は、湾曲している必要はないが、必要に応じて他の形状および輪郭、例えば、切頭円錐形状を有してもよい。溝48はまた、代替として、2つの異なる半径方向曲面部分54、56の使用よりもむしろ、単一の半径方向曲面(例えば、本明細書の図7A参照)を用いて実装されてもよい。2つの曲面部分54、56はまた、共通の中心を共有してもよいが、その必要はなく、湾曲部分は、弓形である必要はないが、第1の保持部分42と協働して保持機能を達成するように任意の好適な形状を有してもよい。
【0045】
溝48の第1の湾曲部分54は、ナットの後端14aに向かって増加する半径方向寸法を有する。この第1の湾曲部分54の半径方向寸法は、先細部分52の最小直径よりも大きくなってもよく、必ずではないが、好ましくは、延長部46に自由に適応するよう、円筒壁50の直径よりも大きくなってもよい。第1の湾曲部分54は、先細表面52を第2の湾曲部分56と接合してもよい。第2の湾曲部分56は、ナットの後端14aに向かって減少する半径方向寸法を有する。
【0046】
第1の湾曲部分54は、前方フェルール24が、先細表面52を通り越して遠位端部分46aを移動させるよう、ナット14の中へ軸方向に押し込まれた、または挿入された後に、延長部46が溝48の中へスナップで留まるか、または別様にその中で受容されることを可能にするように機能する。前方フェルール24および溝48は、選択肢として、触覚または可聴スナップまたはクリック音、あるいは両方が組立て工によって感知されてもよいように、寸法設定されてもよい。例えば、延長部46は、溝48の中へスナップで留まるクリップまたはタングの役割を果たしてもよい。延長部の遠位端46aは、表面部分55が延長部46の一部分に干渉して、組み立てられた不連続カートリッジ25からのフェルールの除去または分解を阻止するか、またはそれに抵抗するように、溝48よりも大きい半径方向寸法を有してもよい。
【0047】
延長部46の半径方向の最外寸法、第1の湾曲部分54の深さ、および延長部46が受ける内向き屈曲の程度もまた、カートリッジ25が図1の保持構造であるときに、フェルール24、30が、いくらか緩く保持され、ナット14が静かに振られたときにわずかにガラガラと音をさせてもよいように、選択されてもよい。この緩さは、いくつかの用途および実施形態では、特に、フェルールが継手アセンブリ10の引上げ中に中心化および整列することを可能にする際に、第2または噛合継手構成要素(この実施例では本体12)との最終組立てを促進してもよい。しかしながら、代替的実施形態では、フェルール24、30は、ナット14の中でしっかりと、または堅く保持されてもよい。
【0048】
したがって、図2および3は、指で締めた位置まで第2または噛合継手構成要素12に接合された後のサブアセンブリ25を示す。この位置では、延長部46は、溝48内で軸方向に配置され、この実施形態では、部品がしっかりと締め上げられると、延長部遠位端46aは、軸方向で第2の湾曲部分56の付近にあるか、または隣接する。指で締めた位置から、本体12およびナット14は、フェルール24、30が導管18上で継手アセンブリ10の流体密シールおよび把持を形成するように、継手アセンブリ10を完全に引き上げるよう、相対的回転によってさらに一緒に締め付けられてもよい。ナット14が、例えば、図3の説明図において右から左へ、引上げ中に本体12に向かって軸方向に前進するにつれて、延長部の遠位端46aは、溝48の第2の湾曲部分56に係合する。第2の湾曲部分56は、ナット14の後端に向かって半径方向内向きに先細になるため、延長部46は、ナット14が引上げ中に前進するにつれて、半径方向内向きに圧縮される。この延長部46のさらなる屈曲は、延長部46の最外半径方向寸法が、好ましくは、随意的な第1の先細部分52のほぼ最小半径方向寸法以下となることを可能にするのに十分な硬化を得るように、延長部46を塑性的に変形させるために使用されてもよい。第1の先細部分52が使用される場合には、延長部46は、好ましくは、最外半径方向寸法が、好ましくは、円筒壁50のほぼ直径以下であるように、硬化を得る。延長部46がこれらの半径方向寸法を通過することを可能にすることによって、ナット14は、完全な引上げの後に、例えば、保守または修理活動、あるいは引き上げられた継手が分解される他の活動中に、継手アセンブリ10から容易に後退させられてもよい。しかしながら、代替的実施形態では、完全な引上げの後にナット14を除去することを促進するために必要とされる以上に、延長部46をもはや偏向または屈曲させる必要がなくてもよく、場合によっては、延長部46を変形させる、または延長部46とナット14との間に隙間を提供する必要性がなくてもよい。継手10は、たとえ延長部46とナット14との間に依然としていくらかの干渉または摩擦があっても、分解されてもよい。
【0049】
引上げ中に延長部46をさらに内向きに偏向させて、継手が分解されたときの延長部46とナット14との間の干渉を低減するために、随意の第2の先細表面58が使用されてもよい。この実施例では、第2の先細表面58は、ナットの後端14aに軸方向に向かって減少する半径方向寸法を有することに留意されたい。必ずではないが、好ましくは、第2の先細表面58の最大半径方向寸法は、第1の先細表面52の最小半径方向寸法より小さい。延長部46は、永久または塑性硬化を得てもよく、またはフェルール24の材料の種類、延長部46の厚さ等の要因に応じて、いくらかの弾性的な跳ね返りを有してもよい。延長部46は、フェルール24とナット14との間の設計された保持力に克服するのに十分内向きに偏向されることが検討される。また、延長部46は、継手の引上げ中に、または継手の再取付け中に、後方フェルール30またはナット14に干渉しないよう、フェルール24の本体上に位置付けられることも検討される。随意的な第2の先細表面58は、それ自体が種々の随意的な先細部および輪郭を有してもよい、ナット14の内部後壁34に隣接してもよく、後方フェルール30を受容するソケット60を形成する。
【0050】
延長部46は、円周方向で単一の部品である必要はない。例えば、延長部46は、陥凹48の中へスナップで留まる、例えば、軸Xの周囲で均等に位置付けられる、3つ以上等のいくつかの軸方向に延在する指部を備えてもよい。延長部46はまた、フェルール24と一体的に機械加工される必要はないが、代替として、1つまたは複数の取り付けられた部材であってもよい。
【0051】
次に図4A−4Dを参照して、どのようにしてフェルール24、30およびナット14が不連続カートリッジ25を実現するよう組立て中に協働するかというFEAモデルからの説明図を示す。図4A−4D(ならびに図5A−5D)は、保持構造の別の実施形態を図示するが、前方フェルール24の延長部と協働するナット14の中の陥凹または溝の基本概念は、上記で説明されるのと同じであってもよく、概して、別様に記述されるのを除いて同じく動作することが、留意されるであろう。後方フェルール30を受容する、ナット14の内部ソケット60はまた、ソケット60の幾何学形状が保持特徴に大幅に影響を及ぼさないため、より単純な幾何学形状を有してもよい。5つの図は、フェルール24、30が保持位置にあるようにナット14の中へ軸方向に押し込まれるときに何かが起こるかという完全FEAビデオの実際のスナップショットである。
【0052】
本明細書のFEA説明図はまた、応力領域を示して、組立て中にフェルールに何が起こるかをさらに詳述するように、簡略化されたマーキングまたは輪郭線も含む。FEA図では、斜交平行線付きの部品の多くを示すが、そのようなものは、図示されている図に関して明確にするためである。応力を受け、そのような応力を表すように相当数の輪郭線を有する部品については、その部品の図面から斜交平行線を除外している。輪郭線および応力領域は、図面に対する特定の値が割り当てられていないことに留意されたい。しかしながら、一般に、領域が小さく、緊密になるほど、応力が高くなる。
【0053】
図4Aは、延長部46が第1の先細部分52に接触するように、ナット14のソケット60の中に位置付けられた後方フェルール30、およびナット14の中に位置付けられた前方フェルール24を有する部品を図示する。陥凹または溝48の幾何学形状は、この実施形態では修正され、したがって、プライム符号(')表記で示される。この実施例の陥凹48'は、半球形であってもよいが、その必要はない、単一の単純弧を備えてもよい。したがって、陥凹48'は依然として、半径方向外向きに先細になる第1の部分と、半径方向内向きに先細になる第2の部分とを含む。実践では、フェルール24、30は、ナットが直立配向にある間に、ナット14に挿入されてもよいが、その必要はない。図4Aのこの保持前位置では、前方および後方フェルールの間に軸方向間隙64があってもよいことに留意されたい。
【0054】
図4Bでは、前方フェルール24は、延長部の遠位端46aが第1の先細表面52に沿って圧迫され、それが延長部46の内向き偏向を引き起こすように、ナット14の中へ軸方向に変位されている。この屈曲または偏向は、ナットの中の延長部46および関連応力領域68中で、応力領域66を出現させる。前方フェルール24のさらなる軸方向挿入は、延長部の遠位端46aが第1の先細表面52を通り過ぎて移動させられている、図4Cに図示される位置につながる。これは、図4Bの位置と比較して、延長部46の中のより低い応力集中66aをもたらし、この実施形態では、延長部46が、硬化を得ているか、またはいくらか塑性的に変形させられているが、延長部46の中に依然として残留応力があることを示す。また、間隙64は、図4Aと比較して、いくらか閉じていることにも留意されたい。
【0055】
ナット14の中への前方フェルール24のさらなる軸方向変位または挿入は、延長部の遠位端46aが、ナット内壁の縮小内径を通過し、溝48'の中へスナップで留まっているか、またはその中で別様に位置付けられている、図4Dに図示される位置につながる。この位置では、間隙64は、前方および後方フェルール24、30の間に直接接触を伴って、最小またはゼロであってもよいが、そのような接触は、必ずしも必要とされない。延長部46が溝48'の中に位置付けられていると、フェルール24、30は、カートリッジ25としてナット14の中で保持される。延長部46は、溝48'の中でいくらか緩くてもよいが、それでも、延長部46の中に依然として残留応力66bがあってもよく、図示されるように、延長部46は、溝48'の中へフェルール24を挿入する屈曲作用による塑性変形を通して、硬化を得ていてもよい。
【0056】
次に図5A−5Dを参照すると、継手アセンブリ10は、アセンブリが指で締めた位置(図5A)から完全に引き上げられた位置(図5D)から引き上げられるにつれて何が起こるかを示すために、FEAを使用してモデル化されている。図5Aに図示されるように、指で締めた位置では、フェルール24、30は、典型的には、ナット14と本体12との間で相互に対してしっかりと締め上げられる。延長部46は、溝48'の中に配置される。延長部46は、応力領域66bによって示されるように、いくらかの残留応力を有してもよい。この実施例では、ナットおよび本体は、ナットおよび本体の相対的回転が本体に向かってフェルールの軸方向移動を生じるように、螺合可能に接合されてもよい。ナット14の後壁34は、駆動表面の役割を果たし、後方フェルール30の後壁32に係合してもよい。これは、前方フェルール24に対して後方フェルール30を押し付け、したがって、前方フェルールは、本体12のカム表面20に押し付けられる。
【0057】
図5Bの位置において、ナット14は、延長部46が溝48'の第2の湾曲部分56に係合するように十分に前進している。延長部46は、さらに半径方向に偏向されるか、または内向きに屈曲される。また、この例示的な継手設計では、後方フェルール30は、前方フェルール24の後端を半径方向外向きに押す傾向があり、したがって、溝48'の第2の湾曲部分56に対して延長部46をより強く押し付け、それにより、延長部46が溝48'に接触する応力領域78を生じるため、延長部46は、さらなる内向き偏向を受けてもよい。
【0058】
図5Bはまた、最終締め付けに先行する組立てステップ中に、かしめ工具を使用して達成されてもよいような、予備かしめ位置であると考えられてもよい。しばしば、継手を構成し、導管上に継手を締め付けるように、最終組立てステップが講じられる前に、導管端上にフェルールおよびナットを事前設置することが望ましくてもよい。これはしばしば、例えば、引上げ力が相当となり、自動または手動予備かしめ工具によって促進することができる、より大きい導管直径を有する場合である。例示的な工具は、Swagelok Company,Solon,Ohioから入手可能なAHSU空気作動型スエージユニット(自動)およびMGST手動計測可能スエージ工具(手動)を含む。保持構造40は、保持構造がフェルールを用いてもはやナットを保持しなくなるか、またはそれらを一緒に緩く保持するのみとなるように、予備かしめ動作と協働するように設計されてもよい。これは、例えば、予備かしめ動作が図4B等の位置まで行われたときに、たとえフェルールが導管と把持係合するように予備かしめされていても、ナットがフェルールから容易に後退または分離にされることを可能にするよう延長部46が十分に内向きに変形させられているように、一緒に稼働するように保持構造および予備かしめ工具を設計することによって、達成されてもよい。
【0059】
ナット14および本体12をさらに締め付けると、後方フェルール30の前縁30bが、導管外面に食い込み始めて、導管18の中で応力領域80を作成し、前方フェルール24が、カム表面20に堅く係合し始めて、流体密シールを形成し、したがって、また、導管の中に応力領域82を誘導する。これは、図5Cに図示される状態である。この図中の延長部46は、溝48'を通過しており、ナット14の外側円筒壁部分84に係合することに留意されたい。この壁部分84は、代替として、さらに延長部46を半径方向内向きに偏向させるように、先細であってもよい(例えば、図3の表面58)。壁部分84に対する延長部46の屈曲はまた、ナットの中で応力72を誘発してもよい。
【0060】
図5Dでは、継手アセンブリ10は、本体12および導管18との流体密シールおよび導管把持を形成する、フェルール24、30をもたらすように、完全に引き上げられている。この実施例では、延長部46は、外側円筒壁部分84とほぼ平行関係になるように、偏向または屈曲されている。図5Dを図5A−5Cと比較する際に、カム表面26を押す後方フェルール30によって引き起こされる、引上げ中に、どのようにして前方フェルール24の後端が半径方向外向きに回転するかに留意されたい。この変形は、継手10が分解されたときに、延長部46と溝48'ならびに内側円筒壁50とネジ山16bとの間で、実質的に低減または排除された摩擦係合を可能にする。本明細書で図示される種々の実施形態では、保持構造40およびその動作は、継手アセンブリ10の引上げ動作に有意または顕著に影響を及ぼさないことに留意されたい。
【0061】
図5Eおよび5Fを参照すると、完全な引上げの後に継手10を分解することが所望される場合、ナット14は、本体12に対して逆回転させられてもよい。延長部46が溝48'ともはや係合しなくなるか、または大幅に低減した接触および干渉で係合するため、ナット14は、継手10アセンブリから容易に後退させられてもよく、例えば、ナットがフェルールから軸方向に分離されることを可能にし、したがって、継手10が必要に応じて分離または別様に分解されることを可能にする。必要ではないが典型的には、フェルール24、30は、継手アセンブリ10の再取付けを促進するよう、導管18に取り付けられたままである。
【0062】
保持部材46は、エラストマー、プラスチック、および金属を含む、任意の好適な材料でできていて、好ましくは、カートリッジ25としてナット14を用いてフェルールを保持するほど十分頑丈であってもよい。金属保持部材46の使用は、高温用途、あるいはエラストマーまたはプラスチックを損傷する場合がある流体との使用に、全ての金属継手アセンブリを許容する。好適な金属は、多くの利用可能な材料のほんの数例を挙げると、ステンレス鋼、真鍮、銅、鋼鉄等を含んでもよいが、それらに限定されない。
【0063】
また、図1−3の例示的実施形態では、前方フェル−ル24の一体的に形成または機械加工された部品である第1の保持部分42が、例えば、前方フェルールに付着している別個の部品であってもよいことに留意することも重要である。
【0064】
したがって、本発明のうちの1つ以上は、それによって、1つ以上のフェルールまたは導管把持デバイスが、不連続カートリッジ25として継手構成要素を用いて保持されてもよい、機構または構造および方法を促進し、次いで、保持構造は、ナット14が解放され、後に、継手アセンブリから引き抜かれるか、または後退させられてもよいように、引上げ(必要に応じて完全な引上げまたは部分的な引上げのいずれか一方)中に改変される。
【0065】
不連続カートリッジ25の使用は、フェルールおよびナットが製造時に適正に合致させられる、フェルールセットをエンドユーザに提供することを促進する。これは、在庫管理を有意に単純化し、最終組立て時間を短縮することができる。本明細書の実施形態はまた、保持継手構成要素が、保持部材46を必要としない、または持たない、継手アセンブリに使用されてもよい、カートリッジ設計を可能にする。
【0066】
例示的な方法では、1つ以上の導管把持デバイスは、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて保持される。この不連続カートリッジは、2部品継手アセンブリの第1の部品を形成する。次いで、カートリッジは、継手アセンブリの第2の部品および導管の一部分と接合される。継手アセンブリの少なくとも部分的な引上げの間に、導管把持デバイスは、導管に取り付けられ、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、保持継手構成要素から係脱される。より具体的な実施形態では、方法は、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて1つ以上の導管把持デバイスを保持するステップと、導管把持デバイスを導管に付着させるように、導管上でカートリッジを第2の継手構成要素に接合するステップと、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、導管把持デバイスから保持継手構成要素を係脱するステップとを含んでもよい。なおもより具体的な実施形態では、導管把持デバイスは、カートリッジを形成するように保持継手構成要素の中で定位置にスナップで留められてもよい。
【0067】
図6を参照して、保持継手構成要素内で、1つ以上の導管把持デバイス、例えば、フェルールを保持するために使用されてもよい、保持構造100の別の実施形態を図示する。この実施形態では、保持継手構成要素は、雌ナット102の形態で実現されてもよい。本明細書の図1−5の実施形態のように、ナットに形成された溝を使用するよりもむしろ、保持構造100は、例えば、ナット102の内側円筒形表面104等の第2の保持部分104に係合する、例えば、前方フェルール24の延長部46等の第1の保持部分を含んでもよい。延長部46と内側円筒形表面104との間の摩擦係合は、不連続サブアセンブリ106としてナット102内でフェルール24、30を保持するように作用する。図6は、指で締めた位置で本体12と接合されたサブアセンブリ106を図示する。延長部46とナットの内側円筒形表面104との間の摩擦係合は、例えば、粗面、浅い溝、刻み等の修正仕上げをナットの内側円筒形表面104に提供することによって強化されてもよい。ナット102はさらに、ナット102の後端に向かって内向きに先細になる、軸方向に短縮した半径方向内向き先細または輪郭表面108を含んでもよい。図6の実施形態では、この表面108は、切頭円錐形であってもよいが、任意の輪郭が使用されてもよい。後方フェルールがナット102の中に設置された後にナット102の中に配置されたときに、前方フェルール24がこの表面に対して位置するか、またはこの表面に係合するように、この短い先細表面は、より鋭い角度であってもよく、例えば、軸Xに対して約45°から約60°度までであってもよい。他の角度が必要に応じて使用されてもよい。予備かしめまたは引上げ動作中に、延長部46は、この先細表面108に係合し、構造の分解中に、延長部46がナット102の除去または引き抜きに対して有意な摩擦抵抗を提示しないように、半径方向に偏向されるか、または内向きに屈曲される。引上げ中に延長部46をさらに偏向させるために、第2の先細表面110が使用されてもよい。
【0068】
図7Aおよび7Bを参照して、別の実施形態を図示する。図7Aは、第1の継手構成要素12、例えば、雄ネジ山式本体と、第2の継手構成要素152、例えば、雌ネジ山付きナットとを有する、導管継手アセンブリ150を図示する。前方フェルール24および後方フェルール30は、本明細書の図1−3と同じ実施形態であってもよいが、その必要はない。保持構造154が、不連続ユニット、サブアセンブリ、またはプリアセンブリ156として、第2の継手構成要素152を用いてフェルール24、30(または場合によっては単一のフェルール)を保持するために提供される。図7Aは、第1の継手構成要素12とすでに接合され、指で締めた位置で導管18上に設置されている、サブアセンブリ156を示す。
【0069】
保持構造154は、この実施形態では、前方フェルール24と関連付けられる第1の保持部分158と、ナット152と関連付けられる第2の保持部分160とを含む。第1の保持部分158は、例えば、上記で説明される延長部46と設計および動作が同様であってもよい、延長部162の形態で実現されてもよい。したがって、延長部162は、半径方向および軸方向に先細となってもよい。第2の保持部分160は、ナット152の内部円筒形表面166に形成された溝164の形態で実現されてもよい。
【0070】
溝164は、上記の図1−3の実施形態と同様に、延長部162の遠位端162aを受容する。ナットの内部円筒形表面166から半径方向内向きに延在してもよい半径方向フランジ168が、溝164と関連付けられる。このフランジ168は、前方フェルール24がナット152に押し込まれるにつれて、延長部162の遠位端162aに係合する、随意的な第1の半径方向内向き先細表面170を含んでもよい。この係合は、延長部162が溝164と整列させられるようフランジ168を通り過ぎて押されるように、前方フェルールが十分に挿入されたときに、結果として生じるスナップまたはクリック音とともに、延長部162を半径方向内向きに偏向させる。これは、不連続サブアセンブリ156としてナット152を用いて保持されたフェルール24、30を伴う、図7Aに図示される指で締めた位置である。溝164および半径方向フランジ168は、不連続カートリッジとして継手構成要素を用いてフェルールを保持するように延長部162に干渉する、干渉表面165を形成してもよい。
【0071】
溝164は、継手150の部分的または完全な引上げの間に延長部162のさらなる内向き偏向を引き起こす、随意的な第2の半径方向内向き先細表面172を含んでもよい。この第2の先細表面172はさらに、随意的な第3の半径方向内向き先細表面174に接合してもよい。この第3の先細表面174は、継手150の引上げの間に延長部162をさらに偏向させるために使用されてもよい。第3の先細表面174、または代替として随意的な第2の先細表面172の最内または最小半径方向寸法は、好ましくは、少なくとも半径方向フランジ168の直径以下であってもよい。これは、ナット152が後続の分解中に継手150から容易に後退させられてもよいように、延長部162が十分内向きに偏向させられることを可能にする。
【0072】
図7Bを参照すると、図示されるような完全な引上げの後に、第2および第3の先細表面172、174は、延長部162がフランジ168または溝164にもはや実質的に干渉しなくなるように、延長部162を十分半径方向内向きに屈曲または偏向させている。また、後方フェルール30が、延長部162をさらに屈曲または偏向させるよう、前方フェルール24の後縁を半径方向外向きに押していることも留意されるであろう。図7Bは、完全な引上げ位置に対するものであるが、保持構造154は、例えば、予備かしめ動作中等の、部分的な引上げの後に、延長部162を屈曲するように設計されてもよい。
【0073】
図8Aおよび8Bを参照して、保持継手構成要素206を用いて保持された1つ以上の導管把持デバイス204を有する、不連続サブアセンブリ、プリアセンブリ、またはユニット202を含む、導管継手アセンブリ200の別の実施形態を示す。この実施形態では、第1の継手構成要素208が、雌ネジ山付き本体の形態で実現されてもよく、第2または保持継手構成要素206が、雄ネジ山付きナットの形態で実現されてもよいため、継手アセンブリ200は、一般的に雌継手と呼ばれる。第1および第2の継手構成要素の基本構造は、本明細書で別様に記述されるのを除いて、チューブおよびパイプ用の継手に対して2005年11月3日に公報第US 2005/0242582 Al号として公開された、係属中の米国特許出願第11/112,800号で完全に説明されており、その開示全体は、参照することにより本明細書に組み込まれる。本明細書で使用されるような本体208およびナット206は、ナット206がナット206の内側部分に形成された陥凹または溝210を含むように修正されていることを除いて、基本的に11/112,800出願と同じであってもよいが、その必要はない。
【0074】
図8Aおよび8Bの実施形態では、1つ以上の導管把持デバイス204(この実施例では、前方フェルール204aと、後方フェルール204bとを含む)を保持するための保持構造212は、前方フェルール204aの後方端からの略半径方向延長部216の形態である第1の保持部分214と、ナット206に形成された陥凹または溝210の形態である第2の保持部分218とを含んでもよい。延長部216は、不連続カートリッジ202としてナット206を用いて1つ以上の導管把持デバイスを保持するように、溝210と協働する。この実施形態では、雄ナット206は、上記で参照された開示の通りの半径方向先細表面220を含んでもよく、陥凹210は、その中に都合よく形成されてもよい。先細表面220の外側部分220aは、継手200の部分的または完全な引上げの間に、延長部216の半径方向内向きの圧縮を引き起こすように機能する。図8Aの指で締めたアセンブリでは、延長部216は、ナット206を用いてフェルールを保持するように、溝210の中で定位置にスナップで留められている。
【0075】
図8Bは、継手200の分解時に、延長部216がもはや溝210に干渉しなくなるように、延長部216が偏向または屈曲されている、完全な引上げ位置での継手アセンブリ200を図示する。延長部216が、反時計回り方向に(または図8Bで見られるように内側方向)に偏向されている一方で、本明細書で図示される種々の他の実施形態では、延長部は、時計回りまたは外側方向に偏向されてもよいことに留意されたい。本明細書の種々の実施形態の保持構造は、必要に応じて偏向の所望の程度および方向を提供するように、必要に応じて設計されてもよい。
【0076】
前方フェルール204aはまた、引上げ中に先細表面220aに係合するにつれて、延長部216の可撓性を促進して、それが屈曲または偏向されることを可能にするよう、半径方向延長部216に隣接して位置付けられてもよい、随意的な陥凹または溝222が提供されてもよい。
【0077】
図9Aおよび9Bを参照すると、雄継手300のなおも別の実施形態において、この実施例では、本体12は、従来の結合302の一部として形成される。図9Aでは、カートリッジ304は、指で締めた位置で本体12に接合されているが、導管は、明確にするために省略されている。前方フェルール306および後方フェルール308は、不連続カートリッジ304として雌ネジ山付きナット310の形態の保持継手構成要素を用いて保持される。図9Bで最も良く図示されるように、不連続カートリッジ304は、実質的に半径方向の延長部316の形態である第1の保持部分314を含んでもよい、保持構造312を含む。ナット310は、半径方向内向き先細フランジ320および溝322の形態である第2の保持部分318を含んでもよい。半径方向フランジ318は、前方フェルール306がナット310に押し込まれるにつれて、延長部316の内向き偏向または屈曲を引き起こす、第1の先細表面324を含んでもよい。次いで、延長部316は、溝322の中へスナップで留まる。図9Bでは、挿入過程中に延長部316の塑性変形がなかったように思われるが、いくらかの部分的屈曲があってもよく、しかしながら、先細表面324は、好ましくは、結果として生じるわずかな潜在的変形の有無にかかわらず、延長部が溝322の中へ配置されることを可能にするほどに延長部316を屈曲することに留意されたい。溝322は、本明細書の図8Bの実施形態の屈曲方向と同様に、部分的または完全な引上げの間に、延長部316をナット310の内側端に向かって屈曲させる(図9Bで見られるように)、半径方向内向き先細部分326を含んでもよい。第2の半径方向内向き先細表面328は、随意で、継手の分解および再取付けのための必要に応じて、延長部316がアセンブリからナット310を後退させることに干渉しないように、部分的または完全な引上げの間に延長部316をさらに半径方向内向きに屈曲するように提供されてもよい。前方フェルール306はまた、引上げ中に先細表面328に係合するにつれて、延長部316の可撓性を促進して、それが屈曲または偏向されることを可能にするよう、半径方向延長部316に隣接して位置付けられてもよい、随意的な陥凹または溝330が提供されてもよい。
【0078】
本明細書の種々の実施形態では、全ての状況で必要とはされないが、保持構造、ならびに継手構成要素および導管把持デバイスは、好ましくは、全て金属であることが留意されるであろう。さらに、保持構造は、好ましくは、部分的または完全な引上げの間または後に、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして保持継手構成要素が最初に保持していた1つまたは複数の導管把持デバイスから離れるように、保持継手構成要素が軸方向に解放および移動されてもよいように設計されている。
【0079】
図10および11を参照して、カートリッジナット概念の別の実施形態を図示する。この実施形態は、図9Bの実施形態と多くの点で同様であり、類似部品を参照するために類似の参照数字を使用する。有意な違いは、導管把持デバイス、この実施形態では前方および後方フェルール306、308が、好ましくは、保持継手構成要素310の中への設置の前に、フェルールカートリッジまたはサブアセンブリ25の中において一緒に接続されることである。フェルール306、308は、この実施形態では、前方フェルールの後方部分の中の陥凹404を提示する穴縁402の形態で実現されてもよい保持構造400によって接続される。後方フェルール308のクラウン部分406は、カートリッジ25としてフェルールを一緒に担持するように、陥凹404の中に受容される。カートリッジナット配設304は、保持構造312を使用して実現されてもよい。フェルールカートリッジ25は、導管継手用のフェルールアセンブリに対する2009年12月10日出願の係属中の国際出願第PCT/US2009/67508号で完全に説明されており、その開示全体は、参照することにより本明細書に完全に組み込まれる。
【0080】
図11は、引上げ状態の継手を図示する。半径方向延長部316が、第2の半径方向内向き先細表面328との接触によって内側または前方向に屈曲されており、後方フェルールの前部分408が、保持構造400から係脱または解放するように、半径方向内向きに圧縮されていることに留意されたい。
【0081】
また、図10は、場合によっては、前方フェルール306が、内向き先細フランジ320によって引き起こされて、ナット310に押し込まれるにつれて生じる内向き偏向または屈曲を、半径方向延長部316がどのようにして有してもよいかを図示することにも留意されたい。また、ナット310が、引上げ中に後方フェルール308の後壁または駆動表面412に対するフェルール駆動表面の役割を果たす先細駆動表面410を含むことも留意されるであろう。継手が指で締めた位置で組み立てられる際にナット310の中で後方フェルールを中心化することを促進するように、第3の先細表面414が提供されてもよい。この先細表面はまた、本明細書の他の実施形態(図1−9B)でも示され、導管継手用の先細駆動ナットに対する2010年4月27日出願の係属中の国際出願第PCT/US10/32524号で完全に説明されており、その開示全体は、参照することにより本明細書に完全に組み込まれる。
【0082】
図12および13を参照して、指で締めた位置で、導管端18(透視で示される)とともに継手本体等の噛合継手構成要素12に組み立てられて示される、不連続カートリッジナット500の別の実施形態を図示する。保持構造40が、例えば、雌ネジ山付きナットであってもよい、保持継手構成要素502を用いて1つ以上のフェルールまたは導管把持デバイスを保持するために提供される。保持構造40は、導管把持デバイスのうちの1つ、この実施形態では内側前方フェルール504と関連付けられる第1の保持部分42と、保持継手構成要素と関連付けられる第2の保持部分44とを含む。代替として、本明細書の他の実施形態の多くと同様に、第1の保持部分42は、特に、フェルールカートリッジ概念が随意で使用されるときに、後方または外側フェルール506と関連付けられてもよい。図12−17の実施形態では、上記で組み込まれた特許出願で記載されるように実現されてもよい、フェルールカートリッジの使用を図示する。しかしながら、フェルールカートリッジの使用は随意的であり、図12−17の実施形態では、カートリッジナット500の設計は、フェルールカートリッジ概念を使用せずに、保持継手構成要素を用いて前方および後方フェルールの両方を保持する。
【0083】
本明細書の他の実施形態と比較して、前方フェルール504は、前方フェルール504の後方部分において外面504aから半径方向外向きに延在する、略半径方向フランジ508が提供される。フランジ508は、半径方向である必要はないが、必要に応じてすくい角で延在するか、または代替として異なる外形を有してもよい。フランジ508の角度は、カートリッジナット500の所望の頑健性を達成するように選択される設計特徴となる。
【0084】
フランジ508の遠位部分510は、保持継手構成要素502の内壁514に形成される溝または陥凹512の中で受容される。この陥凹512は、保持構造40の第2の保持部分44としての機能を果たす。
【0085】
フランジ508は、前方フェルール504が、ナットと本体との間のネジ式接続16の雌ネジ山16bを介してナット502の中へ螺合される、またはねじ込まれることを可能にするよう、サイズ設定および成形または輪郭形成される。後方フェルール506が、最初にナット502に挿入され、次いで、前方フェルールが、雌ネジ山16bを通して回転させられ、陥凹512の中へ位置付けられる。陥凹512は、カートリッジナット500内のフェルールの緩い保持、またはそのように所望される場合は、よりしっかりした保持のいずれか一方を提供するように、必要に応じてサイズ設定されてもよい。継手が図13の用に指で締めた位置に組み立てられたときに、フランジ508は、陥凹512の外側壁部分512aに隣接してもよい。必ずではないが、好ましくは、ナット502のネジ山16bは、内壁部分514がかなり短くなるように、ほぼ陥凹512の内側端まで延在し、フランジ508が、ほとんど陥凹512までナット502の中へ螺合され、次いで、陥凹512の中の定位置へスナップで留められるか、または別様に押し込まれることを可能にする。代替として、ネジ山16bは、陥凹512まで延在してもよく、またはネジ山は、より短い軸方向長を有してもよい(したがって、内壁514の軸方向長を増加させる)。
【0086】
図14−16ならびに図13を参照して、前方フェルール504は、前方フェルールが従来の前方フェルールとして機能することができるように、本体12のカム表面20に係合する先細円錐外面504aを含んでもよい。フランジ508は、前方フェルールの後方部分に向かって軸方向に配置されてもよいが、代替として、フランジは、前方フェルール外面504aに沿った任意の便利な軸方向場所に位置してもよい。フランジ508の可撓性を増加させるために、フランジは、多角形外形で形成されてもよい。本明細書の実施形態では、フランジ508は、フェルール504の円周の周囲に略均等に離間された半径方向タブ516等の6つのネジ山係合六角側面を伴って、六角形形状で形成される。各半径方向タブ516の外面518は、ナット502の雌ネジ山を通り過ぎてフランジ508をねじ込むことを促進するように弓形であってもよい。例えば、各六角部分の外面518の弧は、ナットのネジ山の外径に概して一致してもよい。各半径方向タブ516の外面はまた、ナットのネジ山を通してフランジを螺合することを促進するように、斜面または丸い部分520(図16で最も良く見られる)を含んでもよい。斜面角度は、外側に向いた方向でナットのネジ山のネジ山ピッチに概して合致してもよい。フランジ508はまた、好ましくは、組立て中にナットのネジ山に沿って容易に通過するほど十分薄い。また、各半径方向タブ516は、ナットのネジ山角度に合致するようにわずかなねじれを含んでもよい。
【0087】
前方フェルール504はまた、それに対して引上げ中に後方フェルール506が係合する、従来のような切頭円錐カム表面26も含む。
【0088】
上記の実施形態と同様に、継手アセンブリの部分的または完全な引上げの間に、ナット502は、フェルールが軸方向に係合され、導管18に対して半径方向に圧縮されるように、本体12に対して軸方向に移動する。ナット502は、ナット504がフランジ508を通り過ぎて移動するように、フェルールよりも本体12に対して速く軸方向に移動する。これは、陥凹512の外側壁512aとフランジ508との間で干渉を引き起こす。ナットがさらに軸方向に前進するにつれて、フランジ508は、図17に図示されるように、内向き方向に屈曲される。ナットは、引上げ中にフランジ508を屈曲することを促進するように、陥凹512に隣接し、外側方向に減少する半径方向寸法を有する先細壁部分526を含んでもよい。このように、少なくとも部分的な引上げの後に、フランジ508は、ナット502を用いて前方フェルールをもはや保持しなくなるように十分屈曲されており、引上げ中にフェルールの動作に干渉しない。これは、部分的または完全な引上げの後に、そのように所望される場合、ナット504が継手アセンブリから軸方向に引き抜かれることを可能にする。
【0089】
引上げ中にフェルールの屈曲作用を促進するために、各半径方向タブ516は、随意で、六角部分の薄くなった壁524を提供する起伏切り込みまたは陥凹522(例えば、図13参照)が提供されてもよい。起伏切り込み522の形状、深さ、およびサイズは、引上げ中に半径方向タブ516を屈曲することを促進するように、必要に応じて設計されてもよい。図中の伏切り込み522は、フランジ508の外側に図示されているが、代替として、フランジ508の内側にあってもよい。
【0090】
したがって、フランジ508は、上記の実施形態のうちのいくつかと同様に、図13に図示されるようなナット502に対する第1の軸方向場所における保持位置と、図17に図示されるようなナット502に対する第2の軸方向場所における解放位置とを有する。この実施例でのフランジは、保持位置と解放位置との間で半径方向修正または変形を受ける。
【0091】
フランジ508は、好ましくは、フェルールの機械加工中に前方フェルール504と一体化して形成される。例えば、フェルール504は、六角フランジ508を形成することを促進するように、六角棒原料から機械加工されてもよい。代替として、フランジ508は、例えば、溶接、ろう付け、圧入、または他の好適な技法によって、取り付けられた付加的な部品として提供されてもよく、または分離部品であってもよい。
【0092】
複数の半径方向タブ516の使用は、引上げ中に邪魔にならない所に屈折または屈曲しながら、追加フープ強度を帯びない円周方向不連続構造を提供し、したがって、半径方向タブは、陥凹512からより容易に係脱することができる。必要であれば代替的実施形態である、連続または非区分化フランジは、屈曲作用に抵抗することができる、フープ圧縮応力を帯び、したがって、屈曲作用を促進するために、他の設計基準、例えば、より薄いフランジが必要とされる場合がある。
【0093】
図18−22の例示的実施形態(種々の代替的実施形態をグループ化するため、ならびに本明細書の他の実施形態の類似構成要素を指定し、ならびにこのグループ化で表される代替的、異なる、または付加的な構成要素を識別するために、−1の指定子が使用される)では、前方フェルール24−1は、第1の保持部分42−1が、単純に、前方フェルール24−1の外側先細表面24a−1の形態で実現されてもよいように、そのように所望される場合、設計が従来的であってもよい。代替として、前方フェルールは、第2の保持部分44−1と相互作用する構造または特徴(図示せず)を含むように修正されてもよいが、例示的実施形態については、そのような構造は必要とされない。いずれの場合においても、前方フェルール24−1は、離散および不連続サブアセンブリ25−1としてナット14−1を用いてフェルールまたはフェルールセットを保持するよう、第2の保持部分44−1と協働する。
【0094】
第2の保持部分44−1は、保持継手構成要素14−1の内面48−1からの延長部または突起等の保持部材46−1の形態で実現されてもよい。保持部材または突起46−1は、それによって、フェルール24−1、30−1が保持継手構成要素14−1から落ちることを保持部材の遠位端46a−1が防止または阻止する距離まで、略半径方向内向きに延在するタブまたはタブ状構造であってもよい。しかしながら、代替として、保持部材46−1は、半径方向以外の内向きに突出してもよい。例えば、保持部材は、ナット14−1の外側端14a−1に向かって傾けられてもよく(図18において透視で示されるように)、それは、特に保持部材46−1が、極めて堅い、または曲げモーメントに対して抵抗性がある場合に、ナット14−1に前方フェルールを挿入することを促進してもよい。遠位端46a−1はまた、代替として、前方フェルールがナット14−1に押し込まれるときに前方フェルールを引っかかない、または前方フェルールを押し付けないよう、丸い、湾曲した、または傾斜した輪郭を有してもよい。代替として、保持部材は、内面48−1の周囲に離間された複数の延長部であってもく、または、例えば、環状突起または一連の弓形突起であってもよい。
【0095】
保持部材46−1の場所、形状、サイズ、長さ、および外形は、前方フェルール24−1の協働する第1の保持部分42−1の設計に部分的に依存してもよい。第1の保持部分42−1および第2の保持部分44−1の設計を含む、保持構造40−1の設計もまた、所望される保持力の性質に部分的に依存してもよい。例えば、いくつかの用途では、取扱い、配送、または他の力を印加する環境への暴露中に、フェルールが落ちない、または脱落しないように、継手構成要素14−1を用いて強力にしっかりと保持されたフェルール24−1、30−1を有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、そのような強力な保持力は必要とされなくてもよい。別の実施例として、いくつかの用途では、一緒にしっかりと担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、一緒に緩く担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが、より望ましくてもよい。これらは、保持構造40−1を設計するときに考慮されてもよい、基準のうちのいくつかにすぎない。保持部材46−1は、フェルール24−1、30−1および保持継手構成要素14−1が保持継手構成要素の中に設置されたときに前方フェルール24−1に接触してもよく、または、前方フェルールが保持部材46−1と接触するように下へ落ちた場合に保持部材のみが前方フェルール24−1に接触するように、軸方向に離間されてもよい。ナット14−1の中のフェルールのより緩い保持は、ナット14−1が最初に本体12−1に対して回転させられる際に、フェルールの中心化に干渉しないことによって、継手アセンブリの引上げを促進してもよい。
【0096】
第2の保持部分44−1は、噛合継手構成要素との組立ての前に、サブアセンブリ25−1のための所望の保持力を達成するように設計されてもよい。第2の保持部分はまた、随意で、噛合継手構成要素との組立ての後、例えば、導管上への継手アセンブリの部分的な引上げまたは完全な引上げの後または間に、1つ以上の導管把持デバイスからの保持継手構成要素の解放を促進するように設計されてもよい。
【0097】
保持部材46−1は、前方フェルールが保持部材46−1と接触するように挿入され、次いで、それを通り過ぎて押されるにつれて(フェルール継手について、後方フェルール30−1が最初に設置されることを念頭に置く)、前方フェルール24−1が、随意で、ナット14−1のソケット50−1の中へスナップで留まるか、または別様にその中で受容されてもよいように、構成されてもよい。このスナップ効果は、保持部材46−1を通り過ぎて前方フェルールの拡大後端24b−1を移動させるよう、前方フェルール24−1がナット14−1に軸方向に押し込まれた、または挿入された後に生じてもよい。これは、図18および19に図示される位置である。保持部材46−1は、選択肢として、前方フェルールが保持部材46−1を通り過ぎて押される際に、触覚または可聴スナップまたはクリック音、あるいは両方が組立て工によって感知されてもよいように、寸法設定および設計されてもよい。
【0098】
前方フェルールの外面24a−1の先細角度と協働している、保持部材46−1の半径方向最外寸法、および保持部材46−1が受ける屈曲の程度はまた、カートリッジ25−1が図18の保持構成であるときに、フェルール24−1、30−1が、いくらか緩く保持され、ナット14−1が静かに振られたときにわずかにガラガラと音をさせてもよいように、選択されてもよい。この緩さは、いくつかの用途では、特に、フェルールが継手アセンブリ10−1の引上げ中に中心化および整列することを可能にする際に、第2または噛合継手構成要素(この実施例では本体12−1)との最終組立てを促進してもよい。しかしながら、代替的実施形態では、フェルール24−1、30−1は、ナット14−1の中でしっかりと、または堅く保持されてもよい。いずれの場合でも、拡大後端24b−1が保持部材46−1を軸方向に通り過ぎるように、前方フェルール24−1が挿入された後、たとえ噛合継手構成要素12−1との組立ての前に、ナットが脱落するか、またはそうでなければ衝撃あるいは他の不利な力に暴露されたとしても、保持部材46−1の半径方向寸法は、前方フェルール24−1(例示的実施形態では拡大後端部分等)に干渉して、前方フェルール24−1(ならびに2フェルール継手アセンブリについては後方フェルール)がナット14−1から脱落することを防止または阻止するよう十分となることが検討される。好ましくは、保持部材46−1は、たとえ前方フェルール24−1がソケット50−1に押し込まれたときに保持部材がいくらか屈曲または塑性的に変形させられても、保持継手構成要素を用いて1つ以上のフェルールを保持するように前方フェルール24−1に干渉する。
【0099】
ナット14−1に前方フェルール24−1を挿入することを促進するために、保持部材46−1は、前方フェルールが保持部材46−1を通り過ぎて押されることを可能にするように屈曲可能または可撓性であるように、寸法設定されてもよい。また、本明細書の例示的実施形態では、屈曲可能または可撓性保持部材46−1はまた、前方フェルール24−1にもはや干渉しないよう、塑性的に変形または屈曲させられることも可能になる。保持部材46−1は、ナット14−1と一体的に機械加工されるか、または何らかの方式で取り付けられてもよい。
【0100】
代替的実施形態では、保持継手構成要素の内面48−1から延在する部材よりもむしろ、図18において透視で示されるように、ピン状部材52−1が、ナット14−1を通して形成される穴54−1を通して挿入されてもよい。ピン状部材52−1は、保持部材46−1と同様に機能するよう、ナット内部の中へ下方に延在してもよい。
【0101】
したがって、図19は、指で締めた位置まで第2または噛合継手構成要素12−1に接合された後のサブアセンブリ25−1を示す。この位置で、保持部材46−1は、遠位端46a−1の半径方向寸法よりも半径方向に大きい、前方フェルール24−1の一部分より軸方向に前方にある。図20を参照して、引上げ中に一緒に締め付けられた後の本体12−1および保持継手構成要素またはナット14−1のみを示す。この実施例では、部分的な引上げの間に一緒に締め付けられた部品を図示する。本体12−1は、本体12−1に対するナット14−1のいくらかの所定の軸方向変位後に、保持部材46−1に係合する、軸方向外側端60−1を含む。本体上へのナットのさらなる締め付けは、外側端60−1を保持部材46−1に押し付けさせ、この実施形態では、ナット14−1の内面48−1に向かって反対方向外向きに保持部材46−1を塑性的に変形および屈曲させる。必ずではないが、好ましくは、保持部材46−1は、ナット14−1および本体12−1が後に分解されてもよい後でさえ、屈曲位置にとどまるように、十分塑性的に変形させられてもよい。そのような場合において、保持部材46−1は、保持前方フェルール24−1にもはや干渉しなくなり、したがって、そのように所望される場合、たとえフェルール24−1、30−1が導管18−1に取り付けられたままであっても、ナット14−1が本体12−1から軸方向に後退させられることを可能にする。
【0102】
図20では省略されているが、本体12−1に対するナット14−1の軸方向移動は、フェルールを変形させて、既知の方式で導管18−1(図19)を把持させる。保持構造40−1は、好ましくは、通常動作と、把持および密閉を達成するための導管上への導管把持デバイスの引上げとに干渉しないよう設計されている。
【0103】
代替的実施形態では、保持部材46−1は、必ずしも塑性的に屈曲されないが、むしろ、ナット14−1が部分的または完全な引上げ後に本体から軸方向に後退させられることを防止するように、十分弾性的であってもよい。これらの実施形態では、保持部材46−1は、ナットおよび本体の部分的または完全な引上げおよび分解の後に、前方フェルール24−1にもはや干渉しなくなるよう、塑性的に変形してもよい、金属または堅い非金属あるいはプラスチック材料を含む。これは、保持部材の材料を、ゴム等の弾性またはエラストマー材料と区別するためである。
【0104】
したがって、実施形態のうちの1つ以上は、それによって、1つ以上のフェルールまたは導管把持デバイスが不連続カートリッジ25−1として継手構成要素を用いて保持されてもよい、機構または構造および方法を促進し、次いで、保持構造は、ナット14−1が解放され、後に、本体12−1から軸方向に引き抜かれるか、または後退させられてもよいように、引上げ(必要に応じて完全な引上げまたは部分的な引上げのいずれか一方)中に改変される。雌ナット14−1はまた、配送および取扱い中にフェルールを保護するのにも役立つ。
【0105】
例示的な方法では、1つ以上の導管把持デバイスは、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて保持される。この不連続カートリッジは、2部品継手アセンブリの第1の部品を形成する。次いで、カートリッジは、継手アセンブリの第2の部品および導管の一部分と対合される。継手アセンブリの少なくとも部分的な引上げの間に、導管把持デバイスは、導管に取り付けられ、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的または完全な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、保持継手構成要素から係脱される。より具体的な実施形態では、方法は、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて1つ以上の導管把持デバイスを保持するステップと、導管把持デバイスを導管に付着させるように、導管上でカートリッジを第2の継手構成要素に接合するステップと、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、導管把持デバイスから保持継手構成要素を係脱するステップとを含んでもよい。なおもより具体的な実施形態では、導管把持デバイスは、カートリッジを形成するように保持継手構成要素の中で定位置にスナップで留められてもよい。
【0106】
図21を参照して、保持継手構成要素を用いて単一の導管把持デバイスを保持するために使用されてもよい、保持構造70−1の実施形態を図示する。保持構造70−1は、上記の図18−20の実施形態の保持構造40−1と同様であってもよいが、その必要はない。この実施例では、保持構造70−1は、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとしてナット14−1の中でフェルールを保持するように、フェルール74−1に干渉する、屈曲可能タブまたはピンの形態等の保持部材72−1を含んでもよい。保持部材72−1は、例えば、フェルールの外面76−1に干渉してもよい。本体12−1は、後続の分解のために、ナットからフェルールを解放するよう、保持部材46−1を押しやって屈曲し、したがって、部分的または完全な引上げの後でさえも、ナット14−1が本体から軸方向に離れて移動させられることを可能にする、外側端60−1を有してもよい。
【0107】
代替的実施形態では、本体12−1は、必ずしも保持部材72−1に接触するか、またはそれを屈曲する必要はないが、むしろ、引上げ中のフェルール74−1の半径方向内向きの圧縮は、部分的または完全な引上げの後にフェルール74−1が保持部材72−1を通過することを可能にするのに十分であってもよい。
【0108】
図22を参照して、別の実施形態を図示する。この実施形態では、上記の図18−20に参照して説明されるのと同じであってもよいが、その必要はない、保持構造40−1が提供される。加えて、前方および後方フェルール24−1、30−1は、フェルールカートリッジアセンブリ100−1を備えてもよく、フェルールは、ナット14−1の中への設置の前に離散サブアセンブリとして一緒に担持される。カートリッジフェルールアセンブリは、上述の導管継手用のフェルールアセンブリに対する2009年12月10日出願の係属中の国際出願第PCT/US2009/67508号で説明されている。
【0109】
図23−32の例示的実施形態(種々の代替的実施形態をグループ化するため、ならびに本明細書の他の実施形態の類似構成要素を指定し、ならびにこのグループ化で表される代替的、異なる、または付加的な構成要素を識別するために、−2の指定子が使用される)では、前方フェルール24−2は、第1の保持部分42−2が、単純に、前方フェルール24−2の外側先細表面24a−2の形態で実現されてもよいように、そのように所望される場合、設計が従来的であってもよい。代替として、前方フェルールは、第2の保持部分44−2と相互作用する構造または特徴(図示せず)を含むように修正されてもよいが、例示的実施形態については、そのような構造は必要とされない。いずれの場合においても、前方フェルール24−2は、離散および不連続サブアセンブリ25−2としてナット14−2を用いてフェルールまたはフェルールセットを保持するよう、第2の保持部分44−2と協働する。
【0110】
第2の保持部分44−2は、保持部材46−2の形態で実現されてもよい。保持部材46−2は、それによって、フェルール24−2、30−2が保持継手構成要素14−2から落ちることを保持部材の内部または内面46a−2が防止または阻止する距離まで、略半径方向内向きに突出する、任意の略環状またはリング状構造、あるいは部分的リング状構造であってもよい。保持部材の形状および外形は、前方フェルールを引っかかない、または前方フェルールを押し付けないよう、丸い、湾曲した、または傾斜した輪郭を有してもよい。
【0111】
本明細書の他の実施形態と同様に、保持部材46−2の場所、形状、サイズ、長さ、および外形は、前方フェルール24−2の協働する第1の保持部分42−2の設計に部分的に依存してもよい。第1の保持部分42−2および第2の保持部分44−2の設計を含む、保持構造40−2の設計もまた、どれだけロバストな接続が保持継手構成要素と導管把持デバイスとの間で所望されるか、言い換えれば、所望される保持力の性質に部分的に依存してもよい。例えば、いくつかの用途では、取扱い、配送、または他の力を印加する環境への暴露中に、フェルールが落ちない、または脱落しないように、継手構成要素14−2を用いて強力にしっかりと保持されたフェルール24−2、30−2を有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、そのような強力な保持力は必要とされなくてもよい。別の実施例として、いくつかの用途では、一緒にしっかりと担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、一緒に緩く担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが、より望ましくてもよい。これらは、保持構造40−2を設計するときに考慮されてもよい、基準のうちのいくつかにすぎない。保持部材46−2は、フェルール24−2、30−2および保持継手構成要素14−2が保持継手構成要素の中に設置されたときに前方フェルール24−2に接触してもよく、または、前方フェルールが保持部材46−2と接触するように下へ落ちた場合に保持部材のみが前方フェルール24−2に接触するように、軸方向に離間されてもよい。ナット14−2の中のフェルールのより緩い保持は、ナット14−2が最初に本体12−2に対して回転させられる際に、フェルールの中心化に干渉しないことによって、継手アセンブリの引上げを促進してもよい。
【0112】
第2の保持部分44−2は、噛合継手構成要素との組立ての前に、サブアセンブリ25−2のための所望の保持力を達成するように設計されてもよい。第2の保持部分44−2はまた、随意で、噛合継手構成要素との組立ての後、例えば、導管上への継手アセンブリの部分的な引上げまたは完全な引上げの後または間に、1つ以上の導管把持デバイスからの保持継手構成要素の解放を促進するように設計されてもよい。
【0113】
前方フェルールの外面24a−2の先細角度と協働している、保持部材46−2はまた、フェルール24−2、30−2が、いくらか緩く保持され、ナット14−2が静かに振られたときにわずかにガラガラと音をさせてもよいように、設計されてもよい。この緩さは、いくつかの用途では、特に、フェルールが継手アセンブリ10−2の引上げ中に中心化および整列することを可能にする際に、第2または噛合継手構成要素(この実施例では本体12−2)との最終組立てを促進してもよい。しかしながら、代替的実施形態では、フェルール24−2、30−2は、ナット14−2の中でしっかりと、または堅く保持されてもよい。いずれの場合でも、拡大後端24b−2が軸方向に保持部材46−2の後ろにあるように、前方フェルール24−2が挿入された後(2フェルール継手アセンブリについては後方フェルールが最初に挿入される)、たとえ噛合継手構成要素12−2との組立ての前に、ナットが脱落するか、またはそうでなければ衝撃あるいは他の不利な力に暴露されたとしても、保持部材46−2の半径方向内部寸法は、前方フェルール24−2(例示的実施形態では拡大後端部分24b−2等)に干渉して、前方フェルール24−2(ならびに2フェルール継手アセンブリについては後方フェルール)がナット14−2から脱落することを防止または阻止するよう十分となることが検討される。
【0114】
例示的実施形態では、保持部材46−2は、不連続サブアセンブリまたはカートリッジ25−2としてナット14−2の中でフェルールを保持するようにフェルール24−2に干渉する、可撓性または圧縮性リング状デバイスの形態で実現されてもよい。図23の実施形態では、保持部材46−2は、Oリング、または他の弾性的なエラストマーあるいはプラスチックあるいは半径方向に可撓性の金属部品の形態で実現されてもよい。保持部材46−2は、保持継手構成要素またはナット14−2に形成された溝または陥凹48−2の中で捕捉されてもよい。保持部材46−2は、前方フェルール24−2の半径方向に拡大した後部分24b−2に干渉して、フェルールセット(または単一のフェルール)がナット14−2から落ちることを防止するよう、寸法設定されてもよい。前方フェルール24−2は、保持部材46−2の半径方向弾性により、保持部材を通り過ぎてフェルールを押すことによって、容易に設置されてもよい。同様に、部分的または完全な引上げの後に、保持部材を越えて保持継手構成要素を後ろへ動かすことに対して、保持部材が過剰な抵抗を提示しないため、ナット14−2は、継手アセンブリから容易に後退させられてもよい。保持部材は、部分的または完全な引上げの後に、保持導管把持デバイスに接触または係合してもよいが、そうする必要はない。設計者は、完全または部分的な引上げの後に、継手アセンブリからの保持継手構成要素の分離に対して保持部材46−2が提示する、抵抗または干渉の程度を、該当する場合、決定してもよい。
【0115】
例示的実施形態では、保持部材46−2は、陥凹48−2の内面に対して半径方向外向きの力またはバイアスを呈してもよい。保持部材46−2は、連続または分割であってもよく、丸い、または任意の特定の形状である必要はない。保持部材が、エラストマーまたは成形リング(以下の図27Aのように)である場合において、保持部材46−2に対してループ強度または半径方向外向きのバイアスを有することは、中心化された保持部材を保つのに有益であってもよい。しかしながら、以下の図27Bの円筒形リング等の他の実施形態について、これが保持部材の半径方向拡張を防止してフェルールの挿入を可能にする場合があるため、自由な状態で陥凹48−2の内面にリングを接触させないことが望ましくてもよい。したがって、保持部材46−2への半径方向外向きの負荷またはループ応力の随的な使用は、使用される材料の種類および保持部材の設計、ならびに不連続カートリッジに所望される頑健性によって決定される。
【0116】
保持部材46−2は、エラストマー、プラスチック、および金属を含む、任意の好適な材料でできていて、好ましくは、カートリッジ25−2としてナット14−2を用いてフェルールを保持するほど十分頑丈であってもよい。金属保持部材46−2の使用は、高温用途、あるいはエラストマーまたはプラスチックを損傷する場合がある流体との使用に、全ての金属継手アセンブリを許容する。好適な金属は、多くの利用可能な材料のほんの数例を挙げると、ステンレス鋼、真鍮、銅、鋼鉄、金属ワイヤ等を含んでもよいが、それらに限定されない。
【0117】
図本体12−2に対するナット14−2の軸方向移動は、フェルールを変形させて、既知の方式で導管18−2を把持させる。保持構造40−2は、好ましくは、通常動作と、把持および密閉を達成するための導管上への導管把持デバイスの引上げとに、または継手の再取付けに干渉しないよう設計されている。
【0118】
圧縮リングの形態である保持部材46−2を使用する実施形態について、多くの使用において、リングは、カートリッジサブアセンブリの中ならびに指で締めた位置にある間に、おそらく極めて堅くてもよいことが理解されるであろう。この堅さは、取扱いおよび配送中に(設計者によって決定されるように)過剰に容易に分解しない、ロバストなサブアセンブリを確保するために使用されてもよい。
【0119】
不連続カートリッジ25−2の使用は、フェルールおよびナットが製造時に適正に合致させられる、フェルールセットをエンドユーザに提供することを促進する。これは、在庫管理を有意に単純化し、最終組立て時間を短縮することができる。本明細書の実施形態はまた、保持継手構成要素が、保持部材46−2を必要としない、または持たない、継手アセンブリに使用されてもよい、カートリッジ設計を可能にする。言い換えれば、本明細書のカートリッジ設計は、エンドユーザが保持構造とともに必要としなくてもよい、継手アセンブリと後方互換性がある、ナットまたは保持継手構成要素を使用する。カートリッジ設計はまた、修正を必要としないフェルールセットを使用して実現されてもよい。したがって、本明細書のカートリッジ概念が、随意で、異なる幾何学形状および動作または性能を有するナットまたはフェルールを製造する必要なく、エンドユーザに提供されてもよい。これは、カートリッジ使用または非カートリッジ使用のいずれか一方のために、そのような個別部品の最終使用にかかわらず、別個の部品として継手構成要素およびフェルールを製造および販売する利便性を可能にする。
【0120】
図24を参照して、カートリッジナットアセンブリの代替的実施形態を図示する。この実施形態では、ナット14−2、本体12−2、および保持構造40−2ならびに動作は、図23を参照して上記で説明されるのと同じであってもよいが、その必要はない。したがって、図面中の類似部品に類似参照数字を使用する。この実施形態での顕著な違いは、フェルールが保持ナット14−2と組み立てられる前に、離散サブアセンブリまたはカートリッジとして一緒に接続されてもよい、前方フェルール72−2および後方フェルール74−2のフェルールセットを提供する、フェルールカートリッジ70−2を組み込むことである。後方フェルール74−2は、図23の実施形態の後方フェルール30−2と同じであってもよいが、その必要はない。前方フェルール72−2は、ソケットまたは陥凹80−2を提供する、延長部またはタング78−2の形態である保持構造76−2を含んでもよい。後方フェルールの前部分74a−2は、フェルールカートリッジとしてフェルールを一緒に接続するよう、この陥凹80−2の中へスナップで留められてもよい。カートリッジナット保持構造40−2は、図23に関して上記で説明されるのと同じ態様で動作してもよい。フェルールカートリッジ設計は、導管継手用のフェルールアセンブリに対する2009年12月10日出願の係属中の国際出願第PCT/US2009/67508号で完全に説明されており、その開示全体は、参照することにより本明細書に完全に組み込まれる。
【0121】
図25−28を参照して、カートリッジナット25−2配設を使用する、継手アセンブリ100−2の別の実施形態を図示する。継手アセンブリ100−2の部品のほとんどは、図23の実施形態と同じであってもよいが、その必要はなく、類似部品には類似参照数字が与えられ、その説明は繰り返される必要がない。図25−28の実施例では、保持構造40−2の一部としてのエラストマーまたはプラスチック保持部材よりもむしろ、薄い金属のワイヤ状リングの形態である保持部材102−2を使用する。この保持リング102−2は、ステンレス鋼を含むが、それに限定されない、任意の好適な金属を含んでもよい。
【0122】
保持リング102−2は、好ましくは、内面部分104−2(図26、図26では明確にするために導管18−2を省略する)が、保持構造40−2の第1の保持部分42−2に干渉するように、設計され、この実施例では、第1の保持部分42−2は、前方フェルール24−2の外側円錐表面24b−2の形態で実現されてもよい。保持リング102−2と前方フェルール24−2との間の干渉は、本明細書の上記で説明されるように、ナット14−2の中のフェルール24−2、30−2の接続性の所望の頑健性を生じるように選択されてもよい。好ましくは、保持リング102−2は、フェルールがカートリッジ25−2として部品を組み立てるように保持リング102−2を通り過ぎて押されてもよいように、十分な半径方向のたわみまたは可撓性が提供される。
【0123】
陥凹または溝106−2は、所望の軸方向場所で保持リング102−2を位置付けるために提供される。継手が図示されるように指で締めた位置にあるとき、またはカートリッジ25−2が別個の離散アセンブリとして組み立てられるときに、たとえ前方フェルール24−2が取扱いまたは配送中に保持リング102−2に対してぶつけられた、または押し付けられたとしても、保持リングの外面部分108−2が、陥凹106−2の中で保持されるよう陥凹106−2の一部分110−2に干渉してもよいように、保持リングは、その中で保持されるように陥凹106−2の中へいくらか拡張する。
【0124】
図27Aおよび27Bは、保持リング102−2の2つの実施例を図示する。両方の場合において、保持リング102−2は、112−2のように分割リングであってもよいが、代替として、連続リングが使用されてもよい。金属の分割リング概念は、リングの半径方向可撓性の増加した制御を可能にする。図27Aの実施形態は、六角形であってもよいが、必要に応じて他の多角形または非多角形が使用されてもよく、図27Bの実施形態は、単純な円形である。六角形または他の非円形外形は、保持リング102−2と前方フェルール24−2との間の直接接触場所または点114−2の数を削減するために使用されてもよい。これは、組立て中にリングと前方フェルールとの間の摩擦の量を低減し、ならびに、本体12−2からナット14−2を軸方向に後退させることを促進するように、分解中にこれらの部品の間の摩擦を低減してもよい。また、図27Aに図示されるような非円形外形は、同時にフェルールを保持するためのいくつかの直接接触場所を提供しながら、随意で、リング102−2を中心化するのに役立つように離散場所で陥凹106−2の外径に接触してもよい、保持リング102−2の使用を促進する。
【0125】
図28は、引上げ位置で継手を図示する。図25の実施形態と同様に、保持リング102−2は、引上げ中にフェルール24−2、30−2の動作に干渉しないことに留意されたい。
【0126】
図29を参照して、カートリッジナットアセンブリの代替的実施形態を図示する。この実施形態では、ナット14−2、本体12−2、および保持構造40−2ならびに動作は、図25−28を参照して上記で説明されるのと同じであってもよいが、その必要はない。したがって、図面中の類似部品に類似参照数字を使用する。この実施形態での顕著な違いは、フェルールが保持ナット14−2と組み立てられる前に、離散サブアセンブリまたはカートリッジとして一緒に接続されてもよい前方フェルール152−2および後方フェルール154−2のフェルールセットを提供するフェルールカートリッジ150−2を組み込むことである。後方フェルール154−2は、図23−28の実施形態の後方フェルール30−2と同じであってもよいが、その必要はない。前方フェルール152−2は、ソケットまたは陥凹160−2を提供する延長部またはタング158−2の形態である保持構造156−2を含んでもよい。後方フェルールの前部分154a−2は、フェルールカートリッジとしてフェルールを一緒に接続するためにこの陥凹160−2の中へスナップで留められてもよい。カートリッジナット保持構造40−2は、図23−28に関して上記で説明されるのと同じ態様で動作してもよい。
【0127】
前方フェルール152−2は、上記の図23−28の実施形態の前方フェルールとは異なる幾何学形状を有することが留意されるであろう。具体的には、前方フェルール152−2は、随意で、後端フランジ162−2を含んでもよい。このフランジ162−2は、不連続カートリッジ25−2としてフェルール152−2、154−2およびナット14−2を一緒に担持するよう、前方フェルール152−2と保持リング102−2との間の干渉を可能にする外径を有する。フランジ162−2は、組立ておよび分解中に保持リング120−2に接触する、内側および外側表面164−2、166−2を提供するために使用されてもよい。この実施例では、接触表面164−2、166−2は、半径状であるが、他の幾何学形状が必要に応じて使用されてもよい。また、図示されるように、内側および外側表面164−2、166−2は、形状が同一であってもよく、また、動作が初期組立て、分解、または再取付けのための再組立てであろうと、前方フェルール152−2がほぼ等しい力で保持リング120−2を通ってスナップで留まる、または別様に保持リング120−2を通り過ぎて移動することができるように、フランジ162−2の同じ円筒外径に融合してもよい。フランジ162−2はまた、前方フェルール152−2の一部分が陥凹106−2の中へ落ちることを防止するよう、軸方向に寸法設定されてもよい。
【0128】
図30−32を参照して、不連続カートリッジアセンブリを提供するための保持部材の別の実施形態を図示する。図30は、本体(図示せず)と組み立てることができる、雌ナット180−2の部分切断図を示す。フェルール184−2が、保持リング186−2の形態である保持部材を使用して、ナット180−2の中で保持されて示されている。フェルール184−2は、特にフェルールカートリッジ概念も使用されるときに、単一のフェルール、2フェルール継手の前方フェルール、または2フェルール継手の後方フェルールであってもよい。
【0129】
図31および32は、より詳細に保持リング186−2を図示し、例えば、図27Aおよび27Bに示されるリングの代替的構成である。フェルール184−2の形状は、そのように所望される場合、従来的であってもよく、または代替として、カートリッジナットアセンブリ25−2を提供するように保持リング186−2と協働する任意の形状であってもよい。保持リング186−2は、随意で、ナット180−2に形成された溝190−2の中で受容される、1つ以上の半径方向外向きのタブ188−2を含む。保持リング186−2は、溝190−2に押し込まれて挿入されてもよく、または半径方向外向きのタブは、そのように所望される場合、保持リング186−2が雌ネジ山192−2を介してナット180−2の中へ螺合されることを可能にするよう形成されてもよい。好ましくは、半径方向外向きのタブは、ナット180−2との保持リング186−2の組立てを可能にするほど十分可撓性であるが、ロバストなカートリッジアセンブリを提供するように十分剛性である。保持リング本体の円周の周囲で均等に離間された、3つの半径方向外向きのタブ188−2を示すが、そのように必要とされる場合、より多いまたは少ないタブが、異なる間隔とともに使用されてもよい。例示的実施形態では、各タブ188−2は、約10度の弧の範囲を定めてもよいが、他のサイズが必要に応じて使用されてもよい。保持リングは、ロバストなプラスチックまたはステンレス鋼等の金属を含むが、それらに限定されない、任意の好適な材料を含んでもよいが、また、エラストマーまたはより軟質のポリマーであってもよい。保持リング186−2は、かなり薄く形成されてもよく、特に、リングが極めて堅い材料でできている場合、例えば、おそらく少数第4位である。保持リングの材料および幾何学形状は、カートリッジ用途に必要とされる所望の頑健性に部分的に基づいて選択される。
【0130】
保持リング186−2はさらに、フェルール184−2が保持リング186−2を通して挿入されるときに、フェルール184−2に係合または干渉する、1つ以上の随意的な半径方向内向きのタブ194−2が提供される。フェルール184−2は、保持リング186−2を通ってスナップで留まる、フランジ(本明細書の図29の実施形態等)または拡大後端(本明細書の図23の実施形態等)を含んでもよい。次いで、半径方向内向きのタブ194−2は、1つまたは複数のフェルールがカートリッジアセンブリ25−2から落ちることを防止する。引上げ中に、保持リング186−2は、ナット180−2とともに移動する。ナット180−2が、引上げ中にフェルール184−2よりも遠くに軸方向に移動するため、保持リング186−2は、フェルールの機能に干渉しない。この実施形態では、分解時に、保持リングが、再取付けのためにフェルール184−2(場合によって交換用フェルール)と再係合するよう、ナット180−2とともにとどまることが検討される。フェルール184−2は、典型的には、引上げ後に導管に対して圧縮されるため、ナット180−2とともに保持リング186−2をとどまらせることは、ナット180−2が本体から軸方向に引き抜かれる、または引き戻されることを可能にする。
【0131】
フェルール184−2が、2フェルール継手の前方フェルールであるとき、前方フェルールはまた、カートリッジアセンブリの中で後方フェルールを保持する。しかしながら、代替として、フェルール184−2が前方フェルールであっても、上記で説明されるフェルールカートリッジ概念も使用されてもよい。
【0132】
図33−42の例示的実施形態(種々の代替的実施形態をグループ化するため、ならびに本明細書の他の実施形態の類似構成要素を指定し、ならびにこのグループ化で表される代替的、異なる、または付加的な構成要素を識別するために、−3の指定子が使用される)では、前方フェルール24−3は、第1の保持部分42−3が、単純に、前方フェルール24−3の外側先細表面24a−3の形態で実現されてもよいように、そのように所望される場合、設計が従来的であってもよい。代替として、前方フェルールは、第2の保持部分44−3と相互作用する構造または特徴(図示せず)を含むように修正されてもよいが、例示的実施形態については、そのような構造は必要とされない。いずれの場合においても、前方フェルール24−3は、離散および不連続サブアセンブリ25−3としてナット14−3を用いてフェルールまたはフェルールセットを保持するよう、第2の保持部分44−3と協働する。
【0133】
第2の保持部分44−3は、保持部材46−3の形態で実現されてもよい。保持部材46−3は、それによって、フェルール24−3、30−3が保持継手構成要素14−3から落ちることを保持部材の内部または遠位部分46a−3が防止または阻止する距離まで、略半径方向内向きに延在または突出する、任意の略環状またはリング状構造、あるいは部分的リング状構造であってもよい。しかしながら、代替として、保持部材46−3は、半径方向以外の内向きに突出してもよい。遠位部分46a−3はまた、代替として、前方フェルールを引っかかない、または前方フェルールを押し付けないよう、丸い、湾曲した、または傾斜した輪郭または他の形状を有してもよい。本明細書において図示される保持部材46−3は、長方形の断面および延長した軸方向長を有するが、保持部材46−3は、代替として、例えば、ワイヤ等の狭い直径または軸方向寸法を有する丸いまたは他の断面形状を有してもよい。
【0134】
保持部材46−3は、保持位置と、解放または係脱位置とを有してもよい。保持位置では、導管把持デバイスおよび保持継手構成要素は、不連続カートリッジ25−3を形成する。解放位置では、保持継手構成要素は、導管把持デバイスから分離可能である。好ましくは、保持部材は、指で締めた位置ではなく、部分的または完全な引上げの後に解放位置にある。例えば、保持部材46−3は、保持部材46−3が保持導管把持デバイス(図33−35の実施形態の前方フェルール24−3)に干渉する第1の軸方向位置と、保持部材46−3が保持導管把持デバイスに不利に干渉しない第2の軸方向位置とを有するように、保持構成要素に対して移動可能である構造であってもよい。
【0135】
「不利に干渉する」によって、保持部材が、保持継手構成要素および1つ以上の導管把持デバイスの分離にもはや有意に抵抗しなくなり、また、引上げ中に、または再取付けとともに、障害物を提示しない、または別様に導管把持デバイスの分離に影響を及ぼさないことが意味される。しかし、保持部材は、解放位置で保持継手構成要素に接触または係合してもよいが、そうする必要はない。設計者は、完全または部分的な引上げの後に、継手アセンブリからの保持継手構成要素の分離に対して保持部材が提示する抵抗または干渉の程度を、該当する場合、決定してもよい。保持部材46−3が保持導管把持デバイスに不利に干渉しない、この第2の位置の特徴は、随意で、本明細書で説明される他の実施形態でも利用されてもよい。
【0136】
他の実施形態では、保持部材46−3はまた、それぞれ、第1および第2の軸方向位置で、第1の半径方向位置および第2の半径方向位置を呈してもよい。例えば、第2の軸方向位置における保持部材46−3の最内半径方向寸法は、保持導管把持デバイスに不利に干渉しないよう、第1の軸方向位置における最内半径方向寸法よりも十分大きくてもよい。なおも他の実施形態では、保持部材46−3は、単一の軸方向位置で第1および第2の半径方向位置を有してもよい。
【0137】
本明細書の図33−35を参照すると、保持位置、例えば、第1の軸方向位置および/または第1の半径方向位置は、独立型カートリッジ25−3に使用されてもよく、保持部材46−3は、継手アセンブリ10−3が図33に図示される指で締めた位置にあるときに保持位置に(軸方向に、半径方向に、または両方)とどまってもよい。例えば、部分的な引上げの結果として、保持部材46−3は、第2の軸方向位置を成す。言い換えれば、部分的または完全な引上げの間に、保持部材46−3は、解放または係脱位置まで、保持継手構成要素に対して、軸方向に、半径方向に、または両方で移行してもよい。この例示的実施形態では、保持部材46−3は、図35を図33の保持位置と比較して理解されるように、図35の解放または係脱位置まで、保持継手構成要素に対して、軸方向および半径方向に移動してもよい。
【0138】
図33−35の例示的実施形態では、保持部材46−3は、好ましくは、保持位置でナット14−3の内面に対して半径方向外向きの力またはバイアスを呈する、スナップリングまたは他のリング状部材の形態で実現されてもよい。リングは、連続または分割であってもよく、丸い、または任意の特定の形状である必要はない。
【0139】
保持部材46−3は、エラストマー、プラスチック、および金属を含む、任意の好適な材料でできていて、好ましくは、カートリッジ25−3としてナット14−3を用いてフェルールを保持するほど十分頑丈であってもよい。金属保持部材46−3の使用は、高温用途、あるいはエラストマーまたはプラスチックを損傷する場合がある流体との使用に、全ての金属継手アセンブリを許容する。好適な金属は、多くの利用可能な材料のほんの数例を挙げると、ステンレス鋼、真鍮、銅、鋼鉄等を含んでもよいが、それらに限定されない。
【0140】
保持継手構成要素またはナット14−3は、保持部材46−3を受容し、保持位置を軸方向に位置付ける、ナット14−3の内面に形成された第1の陥凹またはポケット48−3を有してもよい。第1の陥凹48−3は、ナット14−3の内部円筒壁50−3に形成されてもよい。フェルールセット24−3、30−3がナット14−3に挿入された後、保持部材46−3は、第1の半径方向陥凹48−3の中へスナップで留まるよう挿入される。保持部材46−3の寸法とともに、第1の陥凹48−3の半径方向深さは、保持部材46−3がフェルールセット(フェルール24−3、30−3)に干渉し、ナット14−3から落ちることを阻止するように、選択されてもよい。随意的なバッキング段部52−3とともに、保持部材46−3の外向きバネバイアスが、第1の陥凹48−3の中で保持部材46−3を保つのに役立つために使用されてもよい。
【0141】
保持継手構成要素またはナット14−3はまた、第1の半径方向陥凹48−3の軸方向位置とは異なる軸方向位置に位置する、第2の陥凹54−3を含んでもよい。第2の陥凹54−3は、解放または係脱位置を軸方向に位置付け、ナット14−3の内面に形成されてもよい。第2の陥凹54−3は、図33−35のように第1の半径方向陥凹48−3に軸方向に隣接してもよく、または必要に応じてそこからさらに軸方向に離間されてもよい。第2の陥凹54−3は、必ずではないが、好ましくは、保持部材46−3が第2の半径方向陥凹54−3の中へ移動すると、図35に示されるように半径方向外向きに拡張するように、第1の半径方向陥凹48−3よりも大きい半径方向寸法を有する。したがって、第2の半径方向陥凹54−3は、解放位置を軸方向に位置付ける。第2の半径方向陥凹54−3の半径方向深さは、保持部材46−3がその中に位置するときに、保持部材がもはや導管把持デバイス24−3、30−3に不利に干渉しないように、選択されてもよい。
【0142】
図33および34は、指で締めた位置まで第2または噛合継手構成要素12−3に接合された後のサブアセンブリ25−3を示す。この位置で、保持部材46−3は、遠位端46a−3の最内半径方向寸法よりも半径方向に大きい、前方フェルール24−3の一部分24b−3より軸方向に前方(内側)にある。図35を参照して、引上げ中に一緒に締め付けられた後の本体12−3、導管把持デバイス24−3、30−3、および保持継手構成要素またはナット14−3を示す。この実施例では、完全な引上げの後に一緒に締め付けられた部品を図示する。本体12−3は、本体12−3に対するナット14−3のいくらかの所定の軸方向変位後に、保持部材46−3に係合する、軸方向外側端60−3を含む。本体上へのナットのさらなる締め付けは、外側端60−3を保持部材46−3に押し付けさせ、この実施形態では、ナット14−3の第2の半径方向陥凹54−3に向かって、かつその中へ、ナット14−3に対して軸方向に保持部材46−3を押すか、または変形させる。この解放位置で、保持部材46−3は、保持前方フェルール24−3にもはや不利に干渉しなくなり、したがって、たとえフェルール24−3、30−3が導管18−3に取り付けられたままであっても、所望される場合、ナット14−3が本体12−3から軸方向に後退されることを可能にする。
【0143】
典型的には、継手は、回転固定された本体12−3を保ち、本体12−3に対してナット14−3を回転させるためにレンチを使用することによって、引き上げられる。これは、本体上へのナットの軸方向前進を引き起こす。しかし、ナットおよび本体の一緒の相対的な軸方向前進はまた、ナットを担持して本体を回転させること、またはナットおよび本体の両方を回転させることによって達成されてもよい。したがって、本開示の目的で、保持部材46とナット14−3との間の相対的移動であるものとして、保持位置から解放位置への保持部材の「移動」を考慮する。これは、本体端部60−3が保持部材46−3を「押し付けている」、または単純にナットが前進するにつれて保持部材46−3に隣接しているものとして見なすことができる。どのようにしてナットおよび本体が一緒に締め付けられるかにかかわらず、保持部材46−3は、保持位置から解放位置へ「移動する」よう、保持継手構成要素に対して軸方向および/または半径方向変位を呈する。
【0144】
第2の陥凹54−3の軸方向位置は、引上げ手順中のどの時点で、保持部材46−3が前方フェルール24−3から係脱するかを決定するために使用されてもよい。言い換えれば、第2の陥凹の軸方向位置は、保持部材46−3が部分的な引上げの間に、または完全な引上げの完了近くで、係合することを可能にするよう選択されてもよい。保持部材はまた、予備かしめ動作後に解放してもよい。
【0145】
本体12−3に対するナット14−3の軸方向移動は、フェルールを変形させ、既知の方式で導管18−3を把持させる。保持構造40−3は、好ましくは、通常動作と、把持および密閉を達成するための導管上への導管把持デバイスの引上げとに、または継手の再取付けに干渉しないよう設計されている。
【0146】
第1の半径方向陥凹48−3の軸方向寸法は、引上げ中のどの時点で、第2の半径方向陥凹54−3の中へ移動させられることによって、保持部材46−3が解放位置へ輸送されるかを決定するように、ナット14−3および本体12−3の相対的軸方向変位の量と協調して選択されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、引上げ動作の完了の前に、保持部材46−3を解放位置に変位させることが所望されてもよい。例えば、部分的な引上げの後、または予備かしめ動作の後に、保持部材を解放させることが所望されてもよい。
【0147】
したがって、本発明のうちの1つ以上は、それによって、1つ以上のフェルールまたは導管把持デバイスが、不連続カートリッジ25−3として継手構成要素を用いて保持されてもよい、機構または構造および方法を促進し、次いで、保持構造は、ナット14−3が後に本体12−3から軸方向に引き抜かれるか、または引き戻されることを可能にするよう、保持構造が導管把持デバイスから解放されるように、引上げ(必要に応じて完全な引上げまたは部分的な引上げのいずれか一方)中に、軸方向に移動させられ、半径方向に移動させられ、または両方である。
【0148】
圧縮リングの形態である保持部材46−3を使用する実施形態について、多くの使用において、リングは、カートリッジサブアセンブリの中ならびに指で締めた位置にある間に、おそらく高度に圧縮されてもよいことが理解されるであろう。この圧縮は、取扱いおよび配送中に(設計者によって決定されるように)過剰に容易に分解しない、ロバストなサブアセンブリを確保するために使用されてもよい。したがって、保持部材が解放位置に移行するときに、保持部材46−3が、可聴「クリック音」を生じるよう、十分な衝撃で第2の陥凹54−3の中へスナップで留まってもよいと期待することができる。可聴フィードバックは、保持部材が解放したことを組立て工に直接警告してもよく、または解放位置までの十分な引上げを示すためにセンサが使用されてもよい(例えば、記録計、伝送機、および表示灯等)。
【0149】
不連続カートリッジ25−3の使用は、フェルールおよびナットが製造時に適正に合致させられる、フェルールセットをエンドユーザに提供することを促進する。これは、在庫管理を有意に単純化し、最終組立て時間を短縮することができる。本明細書の実施形態はまた、保持継手構成要素が、保持部材46−3を必要としない、または持たない、継手アセンブリに使用されてもよい、カートリッジ設計を可能にする。言い換えれば、本明細書のカートリッジ設計は、エンドユーザが保持構造とともに必要としなくてもよい、継手アセンブリと後方互換性がある、ナットまたは保持継手構成要素を使用する。カートリッジ設計はまた、修正を必要としないフェルールセットを使用して実現されてもよい。したがって、本明細書のカートリッジ概念が、随意で、異なる幾何学形状および動作または性能を有するナットまたはフェルールを製造する必要なく、エンドユーザに提供されてもよい。これは、カートリッジ使用または非カートリッジ使用のいずれか一方のために、そのような個別部品の最終使用にかかわらず、別個の部品として継手構成要素およびフェルールを製造および販売する利便性を可能にする。
【0150】
例示的な方法では、1つ以上の導管把持デバイスは、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて保持される。この不連続カートリッジは、2部品継手アセンブリの第1の部品を形成する。次いで、カートリッジは、継手アセンブリの第2の部品および導管の一部分と接合される。継手アセンブリの少なくとも部分的な引上げの間に、導管把持デバイスは、導管に取り付けられ、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的または完全な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、保持継手構成要素の保持構造から係脱される。より具体的な実施形態では、方法は、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて1つ以上の導管把持デバイスを保持するステップと、導管把持デバイスを導管に付着させるように、導管上でカートリッジを第2の継手構成要素に接合するステップと、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、導管把持デバイスから保持継手構成要素を係脱するステップとを含んでもよい。なおもより具体的な実施形態では、導管把持デバイスは、保持位置および解放位置を有する保持部材によって、カートリッジを形成するように保持継手構成要素の中で保持されてもよい。解放位置では、保持部材は、完全な引上げ、または代替として部分的な引上げの後に、保持継手構成要素の軸方向変位に干渉しない。
【0151】
図36および37を参照して、カートリッジナットアセンブリの代替的実施形態を図示する。この実施形態では、ナット14−3、本体12−3、および保持構造40−3ならびに動作は、図33−35を参照して上記で説明されるのと同じであってもよいが、その必要はない。したがって、図面中の類似部品に類似参照数字を使用する。この実施形態での顕著な違いは、フェルールが保持ナット14−3と組み立てられる前に、離散サブアセンブリまたはカートリッジとして一緒に接続されてもよい、前方フェルール72−3および後方フェルール74−3のフェルールセットを提供する、フェルールカートリッジ70−3を組み込むことである。後方フェルール74−3は、図33−35の実施形態の後方フェルール30−3と同じであってもよいが、その必要はない。前方フェルール72−3は、ソケットまたは陥凹80−3を提供する、延長部またはタング78−3の形態である保持構造76−3を含んでもよい。後方フェルールの前部分74a−3は、フェルールカートリッジとしてフェルールを一緒に接続するよう、この陥凹80−3の中へスナップで留められてもよい。図37の引上げ位置から、フェルールカートリッジ保持構造は、前方および後方フェルールを解放していることに留意されたい。カートリッジナット保持構造40−3は、図33−35に関して上記で説明されるのと同じ態様で動作している。フェルールカートリッジ設計は、上記で記述される導管継手用のフェルールアセンブリに対する2009年12月10日出願の係属中の国際出願第PCT/US2009/67508号において完全に説明されている。
【0152】
図38および39を参照して、代替的実施形態では、引上げ中に保持継手構成要素に対して保持部材を位置付け、担持するのに役立つために、保持導管把持デバイス、この実施例では前方フェルールを使用する。より具体的には、前方フェルールは、少なくとも第2の軸方向位置(解放位置)の点まで保持部材を前方フェルールで軸方向に固定させる構造を有することによって、引上げ中に保持部材の軸方向位置を制御するために使用されてもよい。これは、保持部材が解放位置まで移動するために、噛合継手構成要素と保持部材との間の接触を確立しなければならないことを回避し、前方フェルールが本体に対して軸方向に前進するよりも速く、ナットが本体上へ軸方向に前進するという観察を利用する。
【0153】
したがって、保持導管把持デバイス104−3、この場合は前方フェルールと関連付けられる、第1の保持部分102−3と、保持継手構成要素108−3、この場合は雌ネジ山付きナットと関連付けられる、第2の保持部分106−3とを有する、保持構造100−3が提供されてもよい。保持部材110−3は、カートリッジまたはサブアセンブリとしてナットの中のフェルールまたはフェルールセットのロバストな保持を提供するように、好適な材料でできているリングまたはワイヤ等の環状デバイスの形態で提供される。好ましい実施形態では、保持部材は、カートリッジとしてナットの中でフェルールまたはフェルールセットを保持するように十分なフープ強度を提供するかなり堅い金属バネリングまたはワイヤを備える。
【0154】
図39を参照して(図39は、指で締めた位置で本体12−3と組み立てられたカートリッジナット配設を図示する)、保持構造100−3は、前方フェルール104−3の先細外壁114−3に形成された第1の溝または陥凹112−3の形態で実現されてもよい。この第1の陥凹112−3は、保持部材110−3の内側部分を受容し、好ましくは、保持部材110−3が保持位置(図39に図示されるような)にあるときに保持部材110−3に接触する壁部分118−3を有する前方フェルール114−3の後方部分において、半径方向フランジ116−3を提示する。
【0155】
保持継手構成要素108−3、この場合は雌ネジ山付きナットは、いくつかの実施形態では戻り止め機構と同様に機能してもよい、ナットの内面に形成された第2の陥凹120−3を含む。第2の陥凹120−3は、保持部材110−3の保持位置を軸方向に位置付ける。組立て中に、保持部材110−3は、フェルールがナット108−3内の定位置になるまで、第1の陥凹112−3によって半径方向に圧縮されて保たれてもよい。次いで、保持部材110−3は、第2の陥凹120−3を拡張し、それに係合するように部分的に解放される。これは、図39に図示される保持位置である。第2の陥凹120−3は、保持部材110−3が前方フェルール陥凹112−3から飛び出して前方フェルール104−3から解放しないように、通常取扱い中に保持位置で保持部材110−3を保つのに役立つために使用されてもよい。フェルールまたはフェルールセットがカートリッジとしてナットの中に設置されるとき、ならびに継手が指で締めた位置にあるとき、第1の陥凹112−3は、好ましくは、ナットを用いてフェルールを担持するように、保持部材が必要に応じて強力なフープ強度で圧縮状態に保たれるように、第2の陥凹120−3と略軸方向に整列させられる。
【0156】
保持継手構成要素108−3は、第3の陥凹122−3を含む。この第3の陥凹122−3は、第2の半径方向陥凹120−3の軸方向位置とは異なる軸方向位置に位置する。第3の陥凹122−3は、解放または係脱位置を軸方向に位置付け、ナット108−3の内面に形成されてもよい。第3の陥凹122−3は、図39のように第2の陥凹120−3に軸方向に隣接してもよく、または必要に応じて、そこからさらに軸方向に離間されてもよい。第3の陥凹122−3は、必ずではないが、好ましくは、保持部材110−3が第3の陥凹122−3の中へ移動すると、図40に示されるように半径方向外向きに拡張するように、第2の陥凹120−3よりも十分大きい半径方向寸法を有する。したがって、第3の陥凹122−3は、解放位置を軸方向に位置付ける。第3の陥凹122−3の半径方向深さは、保持部材110−3がその中に位置するときに、保持部材がもはや導管把持デバイスに不利に干渉しないように、選択されてもよい。
【0157】
図39および40を比較することによって、部分的または完全な引上げの間に、ナット108−3は、前方フェルール104−3よりもナットおよび本体の各相対的旋回のために軸方向に遠く前進する。ナット108−3が本体12−3に対して軸方向に前進するにつれて、保持部材110−3は、前方フェルールとともに軸方向に位置付けられる。第1の陥凹112−3が第3の陥凹122−3と軸方向に整列させられたときに、フランジ116−3が第2および第3の陥凹120−3、122−3の間の遷移領域124−3を通り過ぎて移動するにつれて、保持部材は、第3の陥凹122−3の中へスナップで留まるか、または別様に移動する。フランジ116−3が、遷移領域124−3を通り過ぎて移動し始めるにつれて、間隙または開口部121−3が、前方フェルール104−3とナット108−3の内面との間で形成する。いったんこの間隙121−3が十分大きくなると、保持部材110−3は、第3の陥凹122−3の中へ移動する。第1の陥凹112−3の壁部分112a−3は、保持部材110−3を第3の陥凹122−3の中へ移動させるために使用されてもよい。保持部材110−3が、第3の陥凹122−3の中で、より低いエネルギー状態(より少ないフープ応力)になるため、保持部材はまた、第3の陥凹の中へスナップで留まる傾向がある。第1および第2の軸方向位置の間の保持部材のより高いエネルギーからより低いエネルギーへのこの遷移により、フランジ116−3が第3の陥凹122−3を少なくとも部分的に遮断または妨害するため、フランジ116−3は、保持部材があまりに早く第3の陥凹122−3の中へ移動することを防止するのに役立つことに留意されたい。
【0158】
いったん保持部材110−3が解放位置に位置付けられると、保持部材110−3は、もはや保持導管把持部材104−3に不利に干渉しなくなる。対面壁118−3は、ナット108−3が保持部材110−3に対して軸方向に前進するにつれて、引上げ中に保持部材110−3の安定性を維持するのに役立ってもよい。半径方向フランジ116−3はまた、所望されるような部分的または完全な引上げが、保持部材110−3が第3の陥凹122−3の仲へ移動することを可能にするまで、第3の陥凹122−3を十分に遮断する表面116a−3を提示するために使用されてもよい。これは、カートリッジアセンブリの通常取扱い中に、またはカートリッジが指で締めた位置で本体12−3と組み立てられるときに、保持部材110−3が第3の陥凹122−3の中へ偶発的に解放することを防止するために使用されてもよい。次いで、前方フェルール104−3は、ナット108−3を伴うフェルール104−3の相対的軸方向位置が、保持部材110−3が解放または第2の軸方向位置へと軸方向に移行するときを決定するという意味で、保持継手構成要素108−3に固定されていると考えられてもよい。
【0159】
第1の陥凹112−3の適切なサイズ設定および場所によって、フェルールが非カートリッジ設計において必要に応じて依然として機能するため、前方フェルール104−3は、保持特徴を利用する継手、または保持特徴を使用しない継手で使用されてもよい。
【0160】
図38−40の実施形態では、保持構造130−3を用いて一緒に担持される、前方フェルール104−3および後方フェルール128−3を利用するフェルールカートリッジアセンブリ126−3としてフェルールセットを図示することに留意されたい。このフェルールカートリッジの使用は、本明細書の上記の実施形態のように随意的であり、上記で参照した係属中の特許出願で開示されるフェルールカートリッジ70−3(図36)およびフェルールカートリッジ概念と設計が同様であってもよいが、その必要はない。
【0161】
図41および42を参照して、別の実施形態を図示する。この実施形態では、保持継手構成要素108−3は、図38−40の実施形態のナット108−3と同様であってもよいが、その必要はなく、保持部材110−3も、同じであってもよいが、その必要はなく、同じ参照数字が類似特徴に使用される。この実施形態と図38−40の実施形態との間の顕著な違いは、前方フェルール132−3である。この設計では、前方フェルール132−3は、フェルールの外壁136−3に第1の陥凹134−3を含む。これは、好ましくは、保持部材110−3が保持位置にあるときに保持部材110−3に接触することができる、壁部分140−3を有する第1の半径方向フランジ138−3を提供する。この第1の半径方向フランジ138−3は、カートリッジアセンブリの通常取扱い中に、または継手アセンブリの指で締めた位置で、保持部材110−3が第3の陥凹122−3の中へ移動することを防止するよう、第3の陥凹122−3を十分に遮断するために同様に使用されてもよい、表面138a−3を提示する。また、第2の半径方向フランジ142−3がさらに、第1の陥凹134−3の内側に提供されてもよい。この第2の半径方向フランジ142−3は、前方フェルール132−3上に軸方向に延長した外径を提供し、したがって、図38−40の実施形態と比較して、前方フェルールにより多くの材料を提供する。この追加材料は、前方フェルールおよび継手が完全に引き上げられたときに、引張フープバネ荷重の損失がないことを確実にする。延長した外径はまた、後続の再取付けおよび再組立て中に前方フェルール132−3が第2の陥凹120−3に不利に係合することを防止するように、完全な引上げ時に第2の陥凹120−3を埋める、または別様に少なくとも部分的に妨害する、表面144−3を提示する。
【0162】
図38−40の実施形態と同様に、図41−42の実施形態は、フェルールカートリッジ構成の随意的な使用を図示する。
【0163】
図43−49の例示的実施形態(種々の代替的実施形態をグループ化するため、ならびに本明細書の他の実施形態の類似構成要素を指定し、ならびにこのグループ化で表される代替的、異なる、または付加的な構成要素を識別するために、−4の指定子が使用される)では、保持構造40−4は、多くの異なる方法で実現されてもよいが、一般に、導管把持デバイスのうちの少なくとも1つと関連付けられてもよい第1の保持部分42−4と、サブアセンブリ25−4を形成するために使用されている継手構成要素と関連付けられてもよい第2の保持部分44−4とを含んでもよい。本開示では、第2の保持部分44−4が、保持継手構成要素と取付け可能または接続可能である離散分離部品である、第1の概念、第2の保持部分44−4が保持継手構成要素と一体である、第2の概念といった、2つの概念の実施形態を示す。
【0164】
2つ以上の導管把持デバイスまたはフェルールセットの場合、本明細書のカートリッジナット概念が、後方または外側フェルールを保持継手構成要素に担持するための保持構造に関するため、本明細書のカートリッジナットの実施形態は、フェルールカートリッジ概念と組み合わせて使用されるときに、継手組立て過程に対する付加的な利益を導出する。しかしながら、代替的実施形態では、前方または内側フェルールを継手構成要素に担持させるように保持構造を有することが実行可能となり、したがって、フェルールカートリッジは随意的であり、または単一の導管把持デバイスを担持してもよく、または外側導管把持デバイスのみを担持してもよい。
【0165】
本発明の概念を限定しないが、図43−49の例示的な継手設計は周知であり、以下を除いてSwagelok Company, Solon, Ohioから市販されている。2つ以上のフェルールまたは1つ以上のフェルールを有する付加的な部品を利用する、明細書の例示的実施形態では、フェルールは、フェルールが離散ユニットとして一緒に組み立てられることを可能にするフェルールカートリッジ特徴または保持構造Rを含む。フェルールカートリッジ設計は、上記で記述される、導管継手用のフェルールアセンブリに対する2009年12月10日出願の係属中の国際出願第PCT/US2009/67508号で完全に説明されている。フェルールカートリッジ保持特徴Rは、そのように所望される場合、保持継手構成要素を用いて2つのフェルールを保持するよう、以下で説明される保持特徴と協働する。しかしながら、本明細書で説明される保持特徴はまた、保持継手構成要素を用いて単一の導管把持デバイスを保持するために使用されてもよく、または2フェルール継手における2つのフェルールのうちの1つだけ(例えば、後方フェルール30−4等)を保持するために使用されてもよく、または他のフェルールカートリッジ保持構造が必要に応じて使用されてもよい。したがって、本明細書の保持特徴および概念は、フェルールカートリッジ保持構造Rを用いた開示された使用に、いかなる方式でも限定されない。また、フェルールを一緒に担持するために接着剤を使用することを含んで、他のフェルールカートリッジ保持構造が、代替として使用されてもよい。
【0166】
本明細書の例示的実施形態では、後方フェルール30−4は、第1の保持部分42−4が、単純に後方フェルール30−4の内部陥凹39a−4の形態で実現されてもよいように、そのように所望される場合、設計が従来的であってもよい。そのような陥凹を持たない後方フェルールまたは単一フェルールについては、そのような変化が、そのフェルールまたは継手の形態、嵌合、および機能に悪影響を及ぼさないならば、切り込みまたは他の起伏あるいは構造が形成されるか、または別様に提供されてもよい。
【0167】
代替として、前方フェルールは、第2の保持部分44−4と相互作用する構造または特徴(図示せず)を含むように修正されてもよいが、例示的実施形態については、そのような構造は必要とされない。例えば、そのような切り込みまたは起伏が、前方フェルールの形態、嵌合、および機能に悪影響を及ぼさないならば、切り込みまたは起伏が、前方フェルールの内側円筒壁に形成されてもよい。そのような実施例では、例えば、第2の保持部分44−4は、引上げ中に後方フェルールの導管把持機能に干渉しないよう、後方フェルール30−4の外側を包み込んでもよい。第2の保持部分44は、前方フェルールまで延在して、カートリッジアセンブリを提供してもよい。
【0168】
フェルールカートリッジ保持構造R以外で、本明細書に図示される継手部品12−4、14−4、24−4、および30−4はまた、参照により本明細書に完全に組み込まれる米国特許第5,882,050号および第6,629,708号を含む、いくつかの済みおよび係属中の特許出願にでさらに説明される。本明細書の図43−48の継手は、そのような特許で説明されるように動作してもよいが、以下に記載されるように、継手構成要素のうちの1つを用いて少なくとも1つの導管把持デバイスを保持するために、不連続カートリッジ、サブアセンブリ、またはプリアセンブリを提供するように、本明細書で説明されるように修正される。フェルールカートリッジ概念のための保持構造は、基本的な継手設計および動作の形態、嵌合、ならびに機能を改変しないのことが意図される。
【0169】
この例示的実施形態では、2つの導管把持デバイスは、不連続カートリッジ25−4として雌ネジ山付きナット14−4を用いて保持されるが、代替的実施形態は、付加的な部品の有無にかかわらず、または雄ネジ山付きナットを伴って、あるいはそれらの任意の組み合わせで、単一の導管把持デバイスまたは2つより多くの把持デバイスを伴って実現されてもよい。複数の導管把持デバイスまたはフェルールセットの場合について、本明細書の例示的実施形態では、保持構造が後方フェルール30−4と協働するため、外側導管把持デバイス(例えば、図43−48の実施形態の後方フェルール30−4)を保持導管把持デバイスを呼ぶ。しかしながら、代替的実施形態は、導管把持デバイスとして前方フェルール24−4と協働する保持構造を利用してもよい。
【0170】
後方フェルール30−4は、第2の保持部分44−4と協働し、その後半はまた、離散および不連続サブアセンブリ25−4としてナット14−4を用いてフェルールまたはフェルールセットを一緒に保持するよう、保持継手構成要素14−4と協働する。
【0171】
第2の保持部分44−4は、フックまたはクリップ状デバイス46−4等の保持部材の形態で実現されてもよい。保持部材46−4は、保持継手構成要素またはナット14−4の一部分を捕捉する、またはそれと係合する第1の部分46a−4と、後方フェルール30−4の一部分を捕捉する、またはそれと係合する第2の部分46b−4とを有する、略環状またはリング状構造であってもよいが、必ずしもそうである必要はない。この実施形態では、保持部材の第1の部分46a−4は、ナット14−4の外側壁14a−4に係合する。第2の部分46b−4は、後方フェルール30−4の内部陥凹39a−4の中で受容される逆フック48−4を含んでもよい。保持部材46−4は、ナット14−4駆動壁34−4に対して後方フェルールを圧縮担持してもよく、またはいくらかの緩さが提供されてもよい。代替として、保持部材は、完全に環状の部品である必要はないが、ナット14−4を用いて後方フェルール30−4を担持する単純平面クリップまたは複数のクリップ(図示せず)であってもよい。第3の部分46c−4は、第1および第2の部分を接合する。保持部材46−4は、後方フェルール30−4がナット14−4に挿入されたときに、フック48−4がいくらか半径方向外向きに偏向して、後方フェルールがナットに完全に挿入されることを可能にし、フック48−4を内部陥凹39a−4の中で受容させてもよいように、いくらかの屈曲またはたわみを有してもよい。代替として、保持部材46−4は、フェルールが保持継手構成要素14−4に挿入された後に設置されてもよい。フェルールカートリッジ概念Rも使用される、随意の代替的な場合では、ナット14−4を用いた後方フェルール30−4の保持はまた、カートリッジアセンブリ25−4の一部として前方フェルール24−4を担持する。
【0172】
上記の他の実施形態と同様に、保持部材46−4の場所、形状、サイズ、長さ、および外形は、保持導管把持デバイス、この場合は後方フェルール30−4の協働する第1の保持部分42−4の設計、ならびに保持継手構成要素14−4の形状に部分的に依存してもよい。第1の保持部分42−4および第2の保持部分44−4の設計を含む、保持構造40−4の設計もまた、どれだけロバストな接続が保持継手構成要素と導管把持デバイスとの間で所望されるか、言い換えれば、所望される保持力の性質に部分的に依存してもよい。例えば、いくつかの用途では、取扱い、配送、または他の力を印加する環境への暴露中に、フェルールが落ちない、または脱落しないように、継手構成要素14−4を用いて強力にしっかりと保持されたフェルール24−4、30−4を有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、そのような強力な保持力は必要とされなくてもよい。別の実施例として、いくつかの用途では、一緒にしっかりと担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが所望されてもよい一方で、他の用途では、一緒に緩く担持され、継手構成要素を用いて保持されるフェルールを有することが、より望ましくてもよい。これらは、保持構造40−4を設計するときに考慮されてもよい、基準のうちのいくつかにすぎない。保持部材46−4は、フェルール24−4、30−4が保持継手構成要素の中に設置されたときに後方フェルール30−4に接触してもよく、または、後方フェルールが保持部材46−4と接触するように下へ落ちた場合に保持部材のみが後方フェルール30−4に接触するように、軸方向に離間されてもよい。ナット14−4の中のフェルールのより緩い保持は、ナット14−4が最初に本体12−4に対して回転させられる際に、フェルールの中心化に干渉しないことによって、継手アセンブリの引上げを促進してもよい。
【0173】
第2の保持部分44−4は、噛合継手構成要素との組立ての前に、サブアセンブリ25−4のための所望の保持力を達成するように設計されてもよい。第2の保持部分44−4はまた、随意で、噛合継手構成要素との組立ての後、例えば、導管上への継手アセンブリの部分的な引上げまたは完全な引上げの後または間に、1つ以上の導管把持デバイスからの保持継手構成要素の解放を促進するように設計されてもよい。
【0174】
本明細書の他の実施形態のように、後方フェルールの内部陥凹39aの設計と協働している、保持部材46−4はまた、フェルール24−4、30−4が、いくらか緩く保持され、ナット14が静かに振られたときにわずかにガラガラと音をさせてもよいように、設計されてもよい。この緩さは、いくつかの用途では、特に、フェルールが継手アセンブリ10−4の引上げ中に中心化および整列することを可能にする際に、第2または噛合継手構成要素(この実施例では本体12−4)との最終組立てを促進してもよい。しかしながら、代替的実施形態では、フェルール24−4、30−4は、ナット14−4の中でしっかりと、または堅く保持されてもよい。
【0175】
保持導管把持デバイスは、保持位置と、解放または係脱位置とを有してもよい。保持位置では、導管把持デバイスおよび保持継手構成要素は、不連続カートリッジ25−4を形成し、不連続カートリッジ25−4として使用されてもよい。解放位置では、保持導管把持デバイスは、保持構造40−4から分離可能である。好ましくは、保持導管把持デバイスは、保持継手構成要素に不利に干渉しないよう、部分的または完全な引上げの後に解放位置にある。
【0176】
保持部材46−4は、エラストマー、プラスチック、および金属を含む、任意の好適な材料でできていて、好ましくは、カートリッジナットアセンブリ25−4としてナット14−4を用いてフェルールを保持するほど十分頑丈であってもよい。金属保持部材46−4の使用は、高温用途、あるいはエラストマーまたはプラスチックを損傷する場合がある流体との使用に、全ての金属継手アセンブリを許容する。好適な金属は、多くの利用可能な材料のほんの数例を挙げると、ステンレス鋼、真鍮、銅、鋼鉄等を含んでもよいが、それらに限定されない。
【0177】
図43および44は、指で締めた位置まで第2または噛合継手構成要素12−4に接合された後のサブアセンブリ25−4を示す。この位置で、保持部材46−4は依然として、後方フェルール30−4の内部陥凹39a−4内に配置されたフック48−4を有する。図45を参照して、引上げ中に一緒に締め付けられた後の本体12−4、導管把持デバイス24−4、30−4、および保持継手構成要素またはナット14−4を示す。この実施例では、完全な引上げの後に一緒に締め付けられた部品を図示する。引上げ中に、フェルール24−4および30−4は、ナット14−4と本体12−4との間の相対的軸方向移動によって一緒に軸方向に圧縮される。これは、導管把持および密閉を達成するよう、フェルールを塑性的に変形させる。例示的な継手については、後方フェルールは、図45の矢印Zによって表されるように、後方フェルールの後部分50−4が導管18−4から半径方向外向きに回転するような態様で変形する。この変形は、典型的には塑性変形であるが、また、いくらかの弾性変形も部分的に含んでもよい。この回転は、フック48を内部陥凹39a−4から分離させ、それにより、後方フェルール30−4から保持部材46−4を解放または分離する。保持構造40−4は、好ましくは、通常動作と、把持および密閉を達成するための導管上への導管把持デバイスの引上げとに干渉しないよう設計されている。
【0178】
フェルールカートリッジ保持構造Rも使用されるときに、後方フェルールの前部分28−4が前方フェルール24−4の保持構造R1から離れるように半径方向内向きに圧縮されるため、フェルールはまた、引上げ中に相互から解放することが留意されるであろう。
【0179】
代替的実施形態では、保持部材46−4、および特にフック部分48−4は、後方フェルールまたは異なる設計の単一のフェルールが、フック48−4から離れるように必ずしも塑性的に回転させられる必要がなくてもよいように、十分弾性であってもよい。
【0180】
保持部材46−4の設計は、引上げ中のどの時点で、保持部材46が保持導管把持デバイスから解放するかを決定するように、ナット14−4および本体12−4の相対的軸方向変位の量と協調して選択されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、引上げ動作の完了の直前に、保持部材46−4を解放させることが所望されてもよい。別の実施例として、部分的な引上げの後、または予備かしめ動作の後に、保持部材を解放させることが所望されてもよい。
【0181】
したがって、本発明のうちの1つ以上は、それによって、1つ以上のフェルールまたは導管把持デバイスが不連続カートリッジ25−4として継手構成要素を用いて保持されてもよい、機構または構造および方法を促進し、次いで、保持構造は、ナット14−4が解放され、後に、本体12−4から軸方向に引き抜かれるか、または引き戻されてもよいように、引上げ(必要に応じて完全な引上げまたは部分的な引上げのいずれか一方)中に、保持導管把持デバイスの塑性変形によって解放される。
【0182】
クリップまたはフックの形態である保持部材46−4を使用する実施形態について、多くの使用において、保持部材46−4は、可撓性であってもよいが、導管把持デバイスと保持継手構成要素との間にロバストな接続を提供するように極めて堅くてもよいことが理解されるであろう。この剛性は、取扱いおよび配送中に(設計者によって決定されるように)過剰に容易に分解しない、ロバストなサブアセンブリを確保するために使用されてもよい。したがって、保持部材が保持導管把持デバイス(例えば、図43の実施形態のような後方フェルール30−4)に係合するときに、保持部材46−4が、可聴「クリック音」を生じるよう、十分な衝撃で内部陥凹39a−4の中へスナップで留まってもよいと期待することができる。この可聴フィードバックは、保持部材が解放したことを組立て工に直接警告してもよく、または解放位置までの十分な引上げを示すためにセンサが使用されてもよい(例えば、記録計、伝送機、および表示灯等)。
【0183】
上述のように、不連続カートリッジ25−4の使用は、フェルールおよびナットが製造時に適正に合致させられる、フェルールセットをエンドユーザに提供することを促進する。これは、在庫管理を有意に単純化し、最終組立て時間を短縮することができる。本明細書の実施形態はまた、保持継手構成要素が、保持部材46−4を必要としない、または持たない、継手アセンブリに使用されてもよい、カートリッジ設計を可能にする。言い換えれば、本明細書のカートリッジ設計は、エンドユーザが保持構造とともに必要としなくてもよい、継手アセンブリと後方互換性がある、ナットまたは保持継手構成要素を使用する。カートリッジ設計はまた、修正を必要としないフェルールセットを使用して実現されてもよい。したがって、本明細書のカートリッジ概念が、随意で、異なる幾何学形状および動作または性能を有するナットまたはフェルールを製造する必要なく、エンドユーザに提供されてもよい。これは、カートリッジ使用または非カートリッジ使用のいずれか一方のために、そのような個別部品の最終使用にかかわらず、別個の部品として継手構成要素およびフェルールを製造および販売する利便性を可能にする。
【0184】
例示的な方法では、1つ以上の導管把持デバイスは、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて保持される。この不連続カートリッジは、2部品継手アセンブリの第1の部品を形成する。次いで、カートリッジは、継手アセンブリの第2の部品および導管の一部分と接合される。継手アセンブリの少なくとも部分的な引上げの間に、導管把持デバイスは、導管に取り付けられ、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的または完全な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、保持継手構成要素の保持構造から係脱される。より具体的な実施形態では、方法は、不連続カートリッジとして保持継手構成要素を用いて1つ以上の導管把持デバイスを保持するステップと、導管把持デバイスを導管に付着させるように、導管上でカートリッジを第2の継手構成要素に接合するステップと、1つ以上の導管把持デバイスが導管に取り付けられたままである間に、部分的な引上げの後に保持継手構成要素が継手アセンブリから除去されてもよいように、導管把持デバイスから保持継手構成要素を係脱するステップとを含んでもよい。なおもより具体的な実施形態では、保持部材は、引上げ中に保持導管把持デバイスの変形によって保持導管把持デバイスから解放する。
【0185】
図46−48を参照して、保持継手構成要素を用いて1つ以上の導管把持デバイスを保持するために使用されてもよい、保持部材70−4の別の実施形態を図示する。この実施例では、保持部材70−4は、ナット14−4の内壁74−4の延長部として一体的に機械加工または形成される、クリップまたはタング72−4の形態で実現されてもよい。タング72−4は、代替として、溶接等の任意の好適な過程によってナットに取り付けられてもよい。タング72−4は、後方フェルール上に担持するよう、後方フェルール30−4の後端壁部分76−4との所望の摩擦嵌合を提供する、表面72a−4を有するよう寸法設定されてもよい。随意的なフェルールカートリッジ保持特徴Rもまた、2フェルール継手に使用されてもよい。引上げ中に、後方フェルール30−4は、図48の矢印Zによって表されるように、後方フェルールの後部分78−4が導管18−4から半径方向外向きに回転するような態様で変形する。この回転は、タング72−4を後方フェルールの後端壁部分76−4から分離させ、それにより、後方フェルール30−4から保持部材70−4を解放または分離する。後方フェルール後端壁部分76−4からのタング表面72a−4の解放または分離は、引上げ後に接触していない2つの表面に付随して起こってもよいが、その必要はない。いくつかの用途では、表面間の摩擦係合を除去するか、または実質的に低減するような程度だけ、後方フェルールが変形することが十分であってもよい。保持部材70−4は、好ましくは、通常動作と、把持および密閉を達成するための導管上への導管把持デバイスの引上げとに干渉しないよう設計されている。
【0186】
さらなる代替的実施形態では、カートリッジナットとして保持継手構成要素を用いて導管把持デバイスを担持するために、後方フェルール30−4の後または外側端に適用される接着剤または他の取付け手段とともに、単一のフェルールまたはフェルールカートリッジ保持構造Rが使用されてもよい。別の代替案では、後方フェルール30−4の後または外側端を固定して、カートリッジナットとして保持継手構成要素を用いて導管把持デバイスを担持するために、スポット溶接が使用されてもよい。保持継手構成要素上で銀めっきまたは他の潤滑剤を使用する継手については、このめっきは、スポット溶接動作の前に除去されてもよい。自己スポット溶接が、後方フェルールの後端とナット14−4の内面との間で都合良く使用されてもよい。
【0187】
図49は、溶接部品を使用するカートリッジナット概念の実施形態を部分的縦断面図で図示する。本体12−4(図示せず)、ナット14−4、およびカートリッジ フェルール24−4、30−4は、上記で説明されるものと同様であってもよく、類似参照数字が類似部品に使用される。この実施例では、後方フェルール30−4の後方表面80−4は、82−4においてナット14−4の内面84−4に仮付け溶接されてもよい。仮付け溶接82−4の場所は、使用される溶接過程に利便的であるように選択されてもよい。1つより多くの仮付け溶接が使用されてもよく、溶接82−4のサイズは、カートリッジナットに対する所望の頑健性を達成するが、継手の引上げ中に破砕または破壊することが可能であるように、選択されてもよい。好ましくは、溶接は、図49に示されるような指で締めた位置への組立て中に破壊しないが、ナットおよび本体の相対的回転時に、継手の通常引上げ性能に干渉しないよう、ナット14−4から後方フェルール30−4を係脱しないように破壊する。
【0188】
接着および溶接実施形態は、それ自体は不連続カートリッジの実施形態ではないが、継手構成要素が元の設計からの修正を必要としないため、いくつかの継手設計で有用であってもよい。
【0189】
本発明の側面は、例示的実施形態を参照して説明されている。本明細書を読み、理解すると、修正および代替案が思い付くであろう。添付の特許請求またはその同等物の範囲内である限りにおいて、全てのそのような修正および代替案を含むことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導管用の継手アセンブリであって、該継手アセンブリは、
一緒に組み立てられることができる第1の継手構成要素および第2の継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、一緒に組み立てられる該第1および第2の継手構成要素の組立ての前に、不連続サブアセンブリとして該第1および第2の継手構成要素のうちの1つによって保持される、継手アセンブリ。
【請求項2】
サブアセンブリとして、前記第1および第2の継手構成要素のうちの前記1つによって保持される2つの導管把持デバイスを含む、請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項3】
前記継手アセンブリは、金属部品のみを含む、請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項4】
前記継手アセンブリは、ステンレス鋼部品を含む、請求項3に記載の継手アセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの導管把持デバイスは、前記サブアセンブリの中に緩く保持される、請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項6】
第1および第2の導管把持デバイスを含み、該第1および第2の導管把持デバイスは、前記第1および第2の継手構成要素のうちの前記1つによって保持される前に一緒に保持される、請求項1に記載の継手アセンブリ。
【請求項7】
前記第1と第2の導管把持デバイスとは、一緒に緩く保持される、請求項6に記載の継手アセンブリ。
【請求項8】
前記第1および第2の導管把持デバイスは、前記サブアセンブリの中に緩く保持される、請求項7に記載の継手アセンブリ。
【請求項9】
前記第1と第2の導管把持デバイスとは、一緒にスナップで留まる、請求項7に記載の継手アセンブリ。
【請求項10】
導管継手用のプリアセンブリであって、該プリアセンブリは、
継手構成要素およびフェルールと、
保持構造であって、不連続プリアセンブリとして該継手構成要素によって該フェルールを保持する保持構造と
を含む、プリアセンブリ。
【請求項11】
前記保持構造は、前記継手構成要素によって前記フェルールを緩く保持する、請求項10に記載のプリアセンブリ。
【請求項12】
継手を組み立てるための方法であって、該方法は、
導管把持デバイスを形成することと、
該導管把持デバイスから分離している継手構成要素を形成することと、
不連続サブアセンブリとして該継手構成要素によって第1および第2の導管把持デバイスを保持することと
を含む、方法。
【請求項13】
継手用のフェルールであって、該フェルールは、
外面および内面を有する本体であって、該本体は、導管上を摺動することができる、本体と、
該外面から延在する保持部材であって、該保持部材は、継手構成要素とともに組み立てられると、該継手構成要素の内面に係合するように適合され、それにより、該フェルールはサブアセンブリとして該継手構成要素によって保持される、保持部材と
を含む、フェルール。
【請求項14】
前記本体は、第2のフェルールの構造と噛合する構造を含み、該噛合することにより、前記継手構成要素によって保持される前に、フェルールサブアセンブリとして該フェルールを一緒に保持する、請求項13に記載のフェルール。
【請求項15】
前記サブアセンブリは、a)前記フェルールが、前記フェルールサブアセンブリの中に一緒に緩く保持されること、b)少なくとも1つのフェルールが、該継手構成要素とともに組み立てられたときに該継手構成要素によって緩く保持されること、c)該フェルールが、一緒にスナップで留まることにより、該フェルールサブアセンブリを形成すること、d)該フェルールが、一緒にスナップで留まることにより該フェルールサブアセンブリを形成し、該フェルールが一緒に緩く保持されること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載のフェルール。
【請求項16】
導管用の継手であって、該継手は、
第1の継手構成要素と、第2の継手構成要素と、少なくとも1つの導管把持デバイスとを含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、継手構成要素のうちの1つとの組立ての前に、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして該継手構成要素のうちの他方によって保持され、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該不連続サブアセンブリまたはカートリッジが該第2の継手構成要素によって少なくとも部分的に引き上げられた後に、該継手構成要素のうちの該1つから分離または解放する、継手。
【請求項17】
前記第1の継手構成要素は、ナットを含み、前記第2の継手構成要素は、本体を含む、請求項16に記載の継手。
【請求項18】
前記ナットと本体とは、一緒に螺合可能に接合可能である、請求項17に記載の継手。
【請求項19】
前記導管把持デバイスは、フェルールを含む、請求項16に記載の継手。
【請求項20】
前記継手構成要素のうちの前記1つによって保持される2つの導管把持デバイスを含む、請求項16に記載の継手。
【請求項21】
前記導管把持デバイスは、第1の保持部分を含み、前記継手構成要素のうちの前記1つは、第2の保持部分を含み、該第1の保持部分と第2の保持部分とは、協働することにより、該継手構成要素のうちの該1つによって該導管把持デバイスを保持する、請求項16に記載の継手。
【請求項22】
前記継手構成要素は、雄ナットおよび雌本体、または雌ナットおよび雄本体を含む、請求項17に記載の継手。
【請求項23】
前記不連続サブアセンブリまたはカートリッジは、金属構成要素のみから成る、請求項16に記載の継手。
【請求項24】
少なくとも部分的な引上げ後に、前記継手構成要素のうちの前記1つは、材料干渉を伴わずに前記少なくとも1つの導管把持デバイスから軸方向に係脱することができる、請求項16に記載の継手。
【請求項25】
導管継手用のプリアセンブリであって、該プリアセンブリは、
継手構成要素、第1のフェルール、および第2のフェルールと、
不連続カートリッジとして該継手構成要素によって該フェルールを保持する保持構造であって、該保持構造は、サブアセンブリが噛合継手構成要素によって少なくとも部分的に引き上げられた後に、該継手構成要素が該フェルールから分離することを可能にする、保持構造と
を含む、プリアセンブリ。
【請求項26】
継手を組み立てるための方法であって、該方法は、
第1の導管把持デバイスを形成することと、
該第1の導管把持デバイスから分離している第2の導管把持デバイスを形成することと、
該第1および第2の導管把持デバイスから分離している継手構成要素を形成することと、
不連続サブアセンブリとして該継手構成要素によって該第1および第2の導管把持デバイスを保持することと
を含む、方法。
【請求項27】
第2の継手構成要素を形成し、前記導管把持デバイスから第1の継手構成要素を解放する少なくとも部分的な引上げの間に、導管端上に該第2の継手構成要素によって前記不連続サブアセンブリを接合するステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
継手用のフェルールであって、該フェルールは、
外面および略円筒形の内面を有する本体であって、該本体は、導管上を摺動することができる、本体と、
該外面から延在する半径方向フランジであって、該フランジが継手構成要素とともに組み立てられると該継手構成要素の内面に係合するように適合されることにより、該フェルールは、該継手構成要素によって保持可能である、フランジと
を含む、フェルール。
【請求項29】
前記フランジは、多角形形状を含む、請求項28に記載のフェルール。
【請求項30】
前記多角形形状は、六角形である、請求項29に記載のフェルール。
【請求項31】
前記フランジは、雌ネジ山付きナットにねじ込むことができる、請求項28に記載のフェルール。
【請求項32】
雄または雌ネジ山付き本体を含み、該本体は、不連続カートリッジとして1つ以上の導管把持デバイスを保持するための保持構造を中に有する内面を含み、該保持構造は、該カートリッジが噛合継手構成要素と組み立てられ、および部分的または完全に引き上げられた後に、継手構成要素が該1つ以上の導管把持デバイスから分離することを可能にする、継手構成要素。
【請求項33】
導管継手用の継手構成要素であって、該継手構成要素は、
保持継手構成要素、および継手アセンブリを作成するように該保持継手構成要素に接合されることができる噛合継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該噛合継手構成要素との組立ての前に、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして該保持継手構成要素によって保持され、該保持継手構成要素は、該少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁を有する略環状の本体と、第1の位置において該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持する、内壁から延在する屈曲可能部材または突起とを含む、継手構成要素。
【請求項34】
導管継手用のプリアセンブリであって、該プリアセンブリは、
継手構成要素と、フェルールとを含み、
該継手構成要素は、少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁を有する略環状の本体と、第1の位置において該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持する、内壁から延在する屈曲可能部材または突起とを含む、プリアセンブリ。
【請求項35】
雄または雌ネジ山付き本体であって、該本体は、不連続カートリッジとして1つ以上の導管把持デバイスを保持するための保持構造を中に有する内面を含み、該保持構造は、該少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁と、第1の位置において該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持し、第2の位置において該保持構造が該少なくとも1つの導管把持デバイスから分離可能になることを可能にする、該内壁から延在する部材または突起とを含む、継手構成要素。
【請求項36】
導管継手用の継手アセンブリであって、該継手アセンブリは、
保持継手構成要素、および該継手アセンブリを作成するために該保持継手構成要素に接合されることができる噛合継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該噛合継手構成要素との該保持継手構成要素の組立ての前に、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして該保持継手構成要素によって保持され、該保持継手構成要素は、該少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁を有する略環状の本体と、該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持する、該内壁から延在する部材または突起とを含む、継手アセンブリ。
【請求項37】
保持継手構成要素、および継手アセンブリを作成するために該保持継手構成要素に接合されることができる噛合継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該噛合継手構成要素との組立ての前に、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして該保持継手構成要素によって保持され、該保持継手構成要素は、該少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁を有する略環状の本体と、保持部材と、該保持部材の少なくとも一部分を受容する、該内壁に形成される陥凹とを含み、該保持部材は、該保持継手構成要素によって該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持する、導管継手。
【請求項38】
前記保持部材は、半径方向に拡張可能である、請求項37に記載の継手。
【請求項39】
前記保持部材は、Oリングを含む、請求項38に記載の継手。
【請求項40】
前記保持部材は、半径方向に拡張可能である分割金属リングを含む、請求項38に記載の継手。
【請求項41】
前記分割金属リングは、多角形を有する、請求項40に記載の継手。
【請求項42】
前記多角形は、六角形を含む、請求項41に記載の継手。
【請求項43】
前記保持部材は、略環状の部材を含む、請求項37に記載の継手。
【請求項44】
継手アセンブリを作成するために第2の継手構成要素に接合されることができる本体と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該第2の継手構成要素との組立ての前に、不連続サブアセンブリ、プリアセンブリ、またはカートリッジとして該本体によって保持され、該本体は、略環状の形状を含み、該少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁と、保持部材と、該保持部材の少なくとも一部分を受容する、該内壁に形成される陥凹とを有し、該保持部材は、該継手構成要素によって該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持する、導管継手構成要素。
【請求項45】
保持継手構成要素、および継手アセンブリを作成するために該保持継手構成要素に接合されることができる噛合継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該噛合継手構成要素との組立ての前に、不連続サブアセンブリ、プリアセンブリ、またはカートリッジとして該保持継手構成要素によって保持され、該保持継手構成要素は、該少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁を有する略環状の本体と、第1の軸方向位置において該保持継手構成要素によって該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持し、第2の軸方向位置において該少なくとも1つの導管把持デバイスを解放する、該ソケットの中の保持部材とを含む、導管継手。
【請求項46】
前記保持部材は、前記第1の軸方向位置において第1の半径方向位置を、前記第2の軸方向位置において第2の半径方向位置を有する、請求項45に記載の継手。
【請求項47】
前記保持部材が前記第1の軸方向位置にあるときに、該保持部材は、前記少なくとも1つの導管把持デバイスの表面に係合して、前記保持継手構成要素によって該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持してもよい、請求項46に記載の継手。
【請求項48】
前記保持部材が前記第2の軸方向位置にあるときに、該保持部材は、保持する態様において前記少なくとも1つの導管把持デバイスの前記表面に係合しない、請求項47に記載の継手。
【請求項49】
前記保持部材は、略環状の部材を含む、請求項45に記載の継手。
【請求項50】
前記保持継手構成要素は、前記継手が少なくとも部分的に引き上げられたときに、前記保持部材の少なくとも一部分を受容する陥凹を含む、請求項49に記載の継手。
【請求項51】
前記保持部材は、Oリングまたはスナップリングを含む、請求項45に記載の継手。
【請求項52】
前記噛合継手構成要素は、前記保持継手構成要素が前記少なくとも1つの導管把持デバイスから分離可能であるように、前記保持部材を前記第2の軸方向位置に移動させる、請求項45に記載の継手。
【請求項53】
導管継手用のプリアセンブリであって、該プリアセンブリは、
継手構成要素と、フェルールとを含み、
該継手構成要素は、該フェルールを受容するソケットの内壁を有する略環状の本体と、第1の軸方向位置において該フェルールを保持し、第2の軸方向位置において該フェルールを解放する保持部材とを含む、プリアセンブリ。
【請求項54】
雄または雌ネジ山付き本体であって、該本体は、不連続カートリッジとして1つ以上の導管把持デバイスを保持するための保持構造を中に有する内面を含み、該保持構造は、保持部材を含み、該保持部材は、第1の軸方向および半径方向位置において該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持し、第2の軸方向および半径方向位置において保持継手構成要素が該少なくとも1つの導管把持デバイスから分離可能になることを可能にする、継手構成要素。
【請求項55】
導管継手用の継手アセンブリであって、該継手アセンブリは、
保持継手構成要素、および該継手アセンブリを作成するために該保持継手構成要素に接合されることができる噛合継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該噛合継手構成要素との該保持継手構成要素の組立ての前に、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして該保持継手構成要素によって保持され、該保持継手構成要素は、該少なくとも1つの導管把持デバイスを受容するソケットの内壁を有する略環状の本体と、第1の軸方向位置において該少なくとも1つの導管把持デバイスを保持する離散保持部材とを含み、該保持部材は、少なくとも部分的な引上げの間に該噛合継手構成要素によって第2の軸方向位置まで移動させられる、継手アセンブリ。
【請求項56】
前記継手アセンブリの少なくとも部分的な引上げの間に、前記噛合継手構成要素は、前記保持部材に接触し、それを軸方向および半径方向に移動させて、前記保持継手構成要素が、前記少なくとも1つの導管把持デバイスから分離可能になることを可能にする、請求項55に記載の継手アセンブリ。
【請求項57】
導管継手用の継手であって、該継手は、
保持継手構成要素、および継手アセンブリを作成するために該保持継手構成要素に接合されることができる噛合継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスであって、該少なくとも1つの導管把持デバイスは、該該噛合継手構成要素との組立ての前に、不連続サブアセンブリまたはカートリッジとして該保持継手構成要素によって保持される、少なくとも1つの導管把持デバイスと、
該保持継手構成要素によって該少なくとも1つの導管把持デバイスを担持する保持部材であって、該保持部材は、該少なくとも1つの導管把持デバイスが導管上への該継手の少なくとも部分的な引上げの間に変形すると、該少なくとも1つの導管把持デバイスを解放する、保持部材と
を含む、継手。
【請求項58】
前記保持部材は、クリップを含み、該クリップは、前記少なくとも1つの導管把持デバイスが応力を受けていない状態にあるとき、該少なくとも1つの導管把持デバイスに係合する、請求項57に記載の継手。
【請求項59】
前記少なくとも1つの導管把持デバイスは、サブアセンブリとして一緒に組み立てられる2つのフェルールを含み、前記保持部材は、該2つのフェルールのうちの1つを担持することにより、前記保持継手構成要素によって該フェルールの両方を保持する、請求項58に記載の継手。
【請求項60】
前記保持部材は、前記保持継手構成要素と一体であるか、または該保持継手構成要素に付着している離散部品であるタングを含み、部分的または完全な引上げの前に前記少なくとも1つの導管把持デバイスを摩擦によって担持する、請求項59に記載の継手。
【請求項61】
前記保持部材は、前記少なくとも1つの導管把持デバイスにクリップで留まる第1の端と、前記保持継手構成要素の一部分にクリップで留まる第2の端とを有する略環状のクリップ状部材を含む、請求項57に記載の継手。
【請求項62】
導管継手用のプリアセンブリであって、該プリアセンブリは、
継手構成要素と、フックまたはクリップと、フェルールとを含み、
該フックまたはクリップは、不連続カートリッジとして該継手構成要素によって該フェルールを保持するために、該継手構成要素および該フェルールに取付け可能である、プリアセンブリ。
【請求項63】
前記フェルールは、噛合継手構成要素を用いた前記プリアセンブリの少なくとも部分的な引上げの間、または完全な引上げの間に、前記フックまたはクリップから解放するように半径方向に変形する、請求項62に記載のプリアセンブリ。
【請求項64】
前記継手は、旋回よりもむしろトルクによって引き上げられる、請求項1〜63のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項65】
導管用の継手アセンブリであって、該継手アセンブリは、
一緒に組み立てられることができる第1の継手構成要素および第2の継手構成要素と、
少なくとも1つの導管把持デバイスと
を含み、
該少なくとも1つの導管把持デバイスは、一緒に組み立てられる該第1および第2の継手構成要素の組立ての前に、サブアセンブリとして該第1および第2の継手構成要素のうちの1つによって保持される、継手アセンブリ。
【請求項66】
サブアセンブリとして前記第1および第2の継手構成要素のうちの前記1つによって保持される2つの導管把持デバイスを含む、請求項65に記載の継手アセンブリ。
【請求項67】
前記継手アセンブリは、金属部品のみを含む、請求項65に記載の継手アセンブリ。
【請求項68】
前記継手アセンブリは、ステンレス鋼部品を含む、請求項67に記載の継手アセンブリ。
【請求項69】
前記少なくとも1つの導管把持デバイスは、前記サブアセンブリの中に緩く保持される、請求項65に記載の継手アセンブリ。
【請求項70】
前記第1および第2の継手構成要素のうちの前記1つによって保持される前に一緒に保持される第1および第2の導管把持デバイスを含む、請求項65に記載の継手アセンブリ。
【請求項71】
前記第1および第2の導管把持デバイスは、一緒に緩く保持される、請求項70に記載の継手アセンブリ。
【請求項72】
前記第1および第2の導管把持デバイスは、前記サブアセンブリの中に緩く保持される、請求項71に記載の継手アセンブリ。
【請求項73】
前記第1および第2の導管把持デバイスは、一緒にスナップで留まる、請求項71に記載の継手アセンブリ。
【請求項74】
導管継手用のプリアセンブリであって、該プリアセンブリは、
継手構成要素およびフェルールと、
該継手構成要素によって該フェルールを保持する保持構造と
を含む、プリアセンブリ。
【請求項75】
前記保持構造は、前記継手構成要素によって前記フェルールを緩く保持する、請求項74に記載のプリアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図5−3】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【公表番号】特表2013−518220(P2013−518220A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550082(P2012−550082)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2011/021677
【国際公開番号】WO2011/091008
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(500120266)スウエイジロク・カンパニー (30)
【Fターム(参考)】