説明

小コンテナまたはその類似品のような容器のまとめ装置

例えば梱包ユニット、小コンテナ、収容トレー、またはその類似品のような容器(2)をまとめるための装置(1)であって、外縁側でチェーンに案内された無限周回するバー(3)と、バー(3)の上および/または間に配置された変位可能な担持板(5)を備えており、周回するチェーン/バーコンベアの上走路と下走路の間に、個々の担持板(5)の横移動を行うための案内レール(6)またはその類似品が設けられており、その際、担持板(5)の少なくとも一部が、案内レール(6)内への交換可能な嵌入要素(10、14)を備えており、かつ隣接した担持板(5)が、大きな担持板ユニットを構成するための固定手段(13)を相並んで備えている装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに提示された上位概念の容器まとめ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
異なる供給レーン上で運搬される容器を、まとめ装置を介して、さらに先への搬送ユニットへと統合することが知られている。このようなまとめ装置はしばしば、縁側でチェーンに案内された多数の搬送バーから成っており、この搬送バーは無限に周回し、かつこの搬送バーの上または間には担持板が変位可能に配置されている。その際、例えば2つの供給レーンが接続している場合、1つの供給レーンには常にコンベアの担持板のうちのある程度の数が割り当てられ、隙間にはこれに対し、もう1つの側で搬送容器に相応の数の担持板が割り当てられ、その際、搬送板は、単線であるさらに先への搬送レーンに容器を引き渡す際にまとめレーンの終端で密集した隊列を構成するように、横に変位可能であり、この隊列は下走路で再び部分板領域へと分割される。
【0003】
既知の装置の特に不利な点は、搬送板が横に変位することによって、その上にあり、かつ複数の板に触れている、小コンテナのような搬送物もしくはダンボール箱またはその類似品のような梱包ユニットがある程度回転されることにあり、これにより小コンテナは、その角度ではもうまとめユニットの出口で、本来は送り込まれたであろうさらに先へ案内するレーンを通って引き渡され得なくなり、したがって容器を所望のさらに先への搬送位置内に持っていくために、容器用の追加的な旋回ユニットを後ろに設けなければならない。
【0004】
既知の解決策の別の欠点は、区間ごとに各レーンに割り当てられた担持板が、搬送すべき製品の最も大きな底面に相応する総体面をそれぞれ提供しなければならないことにある。例えばかなり小さめの容器をまとめる場合には、大きな利用されない支持面が移動することになり、このため運搬能力は常に最大の対象物に基づいて決まり、したがってしばしば、かなり遅すぎる速度での選択をしなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、1つには、まとめ装置への引渡しと、さらに先へ案内する搬送装置への後ろの引渡しの間での、運搬される対象物の回転を回避し、同時に、処理されるべき様々な大きさの容器への容易な適応を保証する解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
冒頭で述べた種類の装置の場合、この課題は本発明に基づき請求項1の特徴によって解決される。
【0007】
このため本発明は、担持板の少なくとも一部が、案内レール内への交換可能な嵌入要素を備えていること、および隣接した担持板が、大きな担持板ユニットを構成するための固定手段を相並んで備えていることを特色とし、これにより担持板の列から、所望の大きさの搬送ユニットを編成可能であることが保証され、かつ担持板のうちの1つ、通常はほぼ面の重心領域にある担持板が、嵌入要素を備えており、この嵌入要素が、案内レールとの接触によって横への変位を保証する。これにより総体面ユニットは、個々の面要素の相対的な位置が互いに対してずれることなく移動し、このため面上にある対象物の回転も起き得ない。
【0008】
本発明の実施形態は従属請求項から明らかである。その際、直接表側から相応の担持板を貫いて差し込まれ、かつ差込み継手などを介して担持板の相応の要素内でロック可能な、例えばピンなどの交換可能な嵌入要素を担持板に設けることが有用であり得る。このような可能性は、そう頻繁には板サイズが変更されない場合に有利であり、そのためこの場合は相応の変更を手動で行うことができる。
【0009】
別の可能性は、例えば担持板の裏側の嵌入要素を、外に旋回可能な案内アームとして形成することにあり、このアームは例えば、自動的に内または外へ旋回させるためのハンドリング・アタッチメントを備えるように形成することができる。
【0010】
個々の担持板を大きなユニットへとつなぎ合わせるため、固定のために相応の、例えばU字形の、横から差込み可能な固定クランプを設けることも企図される。
【0011】
この形態の場合も、ロボットによる操作を可能にするため、固定クランプにハンドリング・アタッチメントを備えることを企図することができ、このロボットは例えば、自動的に所望の数のクランプを、まとめステーションの始端で相応に設置し、かつまとめステーションの終端で再び取り外す。
【0012】
本発明によれば、例えば相応の計算プログラムを介して、それぞれ個々の担持板を、運搬する対象物に合わせた面ユニットに自動的に編成し得るように、各担持板にバーコードまたはその類似品のようなラベルを備えることができる。
【0013】
本発明の他の特徴、詳細、および利点は、以下の説明ならびに図面に基づき明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に基づくまとめステーションの上面図である。
【図2】現況技術に基づく個々の担持板の配置でのまとめステーションの上面図である。
【図3】担持板隊列の一部の簡略的な部分立体図である。
【図4】部分的に切り開かれた担持板隊列の簡略的な端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
全体的に1で印された、容器2をさらに先への搬送ユニット2aへとまとめるための装置は、基本的にバー/チェーンコンベアによって構成されており、このコンベアでは、無限周回する多数のバー3が、運搬方向を横切る方向で互いに対し平行に位置合わせされて設けられており、このバーは外縁側で、図中では詳しく示されていないチェーン4を介して駆動される。図1および図2では、バー3のうちの一部だけが示されている。
【0016】
バーの間または上では、個々の分割された担持板5が、横に変位可能に位置決めされており、この担持板は装置1の内側に向けられた案内部を備えており、この担持板は、互いに対し角度をつけて位置決めされた案内または軌道レール6を介して、図1の左に示された外縁側の位置から、図1の右に示された中央の位置へと変位することができ、こうして容器2は、第1の供給レーン7または7aから、中央の搬送レーン8上でさらに先へ搬送可能なように寄せ集められる。
【0017】
図2では、容器2が、(図2で下に示された)供給レーン7aから、さらに先へ案内するレーン8上へと、一緒に案内される担持板から成る密集した隊列上で搬送されるように示されており、その際、現況技術に基づき各担持板は、内側に向けられた案内部を備えており、このため搬送レーンは図2に示した斜めの配置を有している。この隊列は、下走路において解かれ得、かつ例えば新たな位置に持っていかれ、これにより例えば図2には示されていない上の供給レーン7から、複数の製品を受け取ってさらに先へ搬送することができる。
【0018】
本発明が細部でこの実施形態に制限されることはないが、図3は、運搬バー3上で変位可能に支持された担持板5の一部を示しており、その際、担持板5の1つ、特に図3では5aで印された担持板は、中央の孔9により、軌道ピン10を用いて、装置1の内側にあるU字形の案内または軌道レール6内で、担持板が軌道レール6によって横に変位可能なように固定され得る。変位可能であることは双方向矢印12によって示唆されている。
【0019】
所定の数の担持板5による隊列全体が、この強制的な移動に従い得るよう、個々の担持板5は所望の数に応じて、固定手段13a、13b、または13cを介して相並んで、少なくともそれぞれの搬送過程の間は固定されている。
【0020】
この点で、図3中の固定手段13〜13bは例として示しただけであり、ここでは、例えば機械的に長手端面内で内側に旋回するフック状の固定具またはその類似品などの別の手段も設け得ることを書き添えておく。
【0021】
さらに図4では、例えば軌道ピン10の代わりに、案内軌道レール6内に旋回するアーム14を設けることもできることが示唆されており、このアームは、例えば機械的な把持手段が旋回入力部15をつかみ、かつ矢印16の方向に隊列をさらに先へ案内する際に矢印11で示唆したように旋回させる場合、例えば自動的に内および外へ旋回させることが可能であり、その際、同じやり方で、それぞれの隊列へと相並んで連結されている全ての搬送板5で旋回を戻すことが可能である。
【0022】
自動化のため、各担持板の端面が、バーコード17などのラベルを備えることも企図することができ、このバーコードは、別の自動的な制御を補助するため、読取機18によってデータ処理プログラム内に読み込むことができる。
【0023】
もちろん本発明の上述の実施例は、基本アイディアから離れることなく、さらに様々な観点での変形が可能である。例えば平行に配置した複数の案内レール6を設ければ、特に搬送すべき対象物が重い場合に、横の変位を支障なく保証するため、2つ以上の担持板が、能動的な横変位のための案内要素を異なる軌道レール内に旋回させることもできる。
【符号の説明】
【0024】
1 装置
2 容器
2a さらに先への搬送ユニット
3 バー
4 チェーン
5 担持板
5a 担持板
6 案内/軌道レール
7 供給レーン
7a 供給レーン
8 さらに先への搬送レーン
9 孔
10 軌道ピン
11 矢印
12 双方向矢印
13a 固定手段
13b 固定手段
13c 固定手段
14 アーム
15 旋回入力部
16 矢印
17 バーコード
18 読取機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
例えば梱包ユニット、小コンテナ、収容トレー、またはその類似品のような容器(2)をまとめるための装置(1)であって、
まとめるべき前記容器(2)を供給する少なくとも2つのレーン(7、7a)と、
前記容器(2)をさらに先へ搬送するレーン(8)を備え、
その際、前記装置(1)が、外縁側でチェーンに案内された無限周回するバー(3)と、前記バー(3)の上および/または間に配置された変位可能な担持板(5)を備えており、
周回するチェーン/バーコンベアの上走路と下走路の間に、個々の担持板(5)の横移動を行うための案内レール(6)またはその類似品が設けられている装置において、
担持板(5)の少なくとも一部が、前記案内レール(6)内への交換可能な嵌入要素(10、14)を備えていること、および
隣接した担持板(5)が、大きな担持板ユニットを構成するための固定手段(13)を相並んで備えていることを特徴とする装置。
【請求項2】
担持板(5a)での前記交換可能な嵌入要素が、横断面がU字形の案内レール(6)内に嵌入するピン(10)として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記交換可能な嵌入要素が、担持板(5a)の表側から差込み可能な、例えば差込み継手などの固定ヘッドを備えたピン(10)として形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記嵌入要素が、担持板(5)の裏側から外に旋回可能または前記担持板の裏側内に旋回可能な案内アーム(14)として形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の装置。
【請求項5】
前記案内アーム(14)が、自動的に内または外に旋回させるためのハンドリング・アタッチメント(15)を備えていることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
個々の担持板(5)を相並べて固定するため、基本的にU字形の固定クランプ(13)が設けられており、前記固定クランプのU字の脚部が、隣接した担持板(5)内にそれぞれ1本ずつ、固定のために嵌入されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の装置。
【請求項7】
固定クランプ(13)のU字の桁部に、担持板のつなぎ合わせ用または分割用のハンドリング・ロボットまたはその類似品のためのハンドリング・アタッチメントが設けられていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
各担持板(5)が、個々のラベル、バーコード(17)またはその類似品を備えており、前記装置が、前記ラベルを捕捉する機構、例えばバーコード読取機(18)を備えていること、および
制御ユニットが設けられており、前記制御ユニットが、所定の入力データに基づき、前記担持板を個々のユニットへ統合する、かつ/または前記担持板隊列を分解することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−515636(P2010−515636A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545097(P2009−545097)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【国際出願番号】PCT/EP2007/011005
【国際公開番号】WO2008/083816
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(598125028)カーハーエス・アクチエンゲゼルシヤフト (125)
【Fターム(参考)】