説明

小児用下敷きブランケット

小児または新生児患者に使用してもよい下敷き型対流加温ブランケットが、頭部を備える。この頭部は、複数の実質的にU字状のチャンネルを有するように構成されている。これらU字状のチャンネルの各々は、孔の互いに隣接する複数の列を持つ。これら孔列は、ブランケットの上に載せられている患者の頭を囲む。またこれら孔列は、ブランケットの上側層に設けられている。ブランケットが膨らまされた時に孔が実質的に患者の頭を向くように、これら孔列はブランケットの基面または患者の頭に対して方位付けあるいは角度付けされている。この結果、孔から出る加熱された空気が実質的に患者の頭へと向かい、これにより患者の頭を包む加熱された空気による目に見えないドームが形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保温性ブランケットに関し、より詳しくは小児または新生児患者用の膨らませることが可能な対流下敷き保温ブランケットに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの場合、外科的処置において小児や新生児患者の体温を維持することは難しい。その理由は、患者の頭を介して多量の熱が患者から逃げてしまうからである。しばしば小児患者に対する外科的処置では、患者の胴への制限されないアクセスが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の下敷き型対流保温ブランケットは、主として小児や新生児患者用であり、ブランケットから出る加熱された空気を患者の頭へと集中するように構成される。そのため、ブランケットは頭部と胴部に分けられている。頭部は、実質的にU字状のチャンネルを持つように構成される。U字状のチャンネルは、穴または孔の複数の列を含む。チャンネルが膨らまされた時に、ブランケット内に供給された温度処理された空気、例えば加熱された空気が孔を通して出て、実質的に患者の頭へと向かうように、これら孔列は位置設定されている。第2の実質的にU字状のチャンネルがブランケット頭部に設けられていて、上記第1のU字状のチャンネルを囲んでいる。第2のU字状のチャンネルは、孔の複数の列を有していてもよい。ブランケットが膨らまされた時に、孔から出る温度処理された空気が患者の頭に向かうように、第2のU字状のチャンネルにおける孔列が位置設定されている。これらU字状のチャンネルの各々が患者の頭を囲んでいるので、患者がブランケットに載せられている時にこれらU字状のチャンネルから出る温度処理された空気は実質的に患者の頭の上部、左側部、および右側部へと向かう。それゆえに、目に見えない温かい空気のドームが患者の頭を包み、これにより患者の頭からの熱損失が完全ではないかもしれないが相殺され、患者の頭が温かく保たれる。
【0004】
患者の頭が温かい空気により包まれることをさらに保証するために、ブランケット頭部の各側部に掛け布を取り付けてもよい。患者が保育されている間、患者の頭を覆うようにこれら掛け布を折ってもよい。この場合、実質的にU字状のチャンネルから出る加熱された空気は、患者の頭の周りに閉じ込められる。
【0005】
本発明の対流加温ブランケットは、胴部を持つ。この胴部は、膨らませることが可能でないボディー部を含む。少なくとも患者の胴をこのボディー部に載せてもよい。縦チャンネルの少なくとも1対が膨らませることが可能でないボディー部を挟んでおり、その結果ブランケット上に患者が相対的に固定される。ブランケット頭部のすぐ下の位置において、ブランケットの長さ方向に直交する孔の互いに隣接する複数の列をブランケット胴部に設けてもよい。これらの孔は、患者の肩と上胴を温めるために、温度処理された空気を出す。
【0006】
下記の図面と連係した本発明の以下の説明により、本発明がより明らかとなり、また本発明が最も良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の対流保温ブランケットの上面図である。
【図2】図2は、図1における2−2線に沿ったブランケットの断面図である。
【図3】図3は、本発明の別の実施例におけるブランケットを示していて、そこでは明確化のために患者がブランケットに載せられている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示される対流式加温熱ブランケット2は、頭部4と胴部6を有する。頭部4と胴部6は、おおよそ接合部8により仕切られている。図2に示されるように、ブランケット2は、上方または上側シートもしくは層10と、底側または下方シートもしくは層12を備える。シート10と12は、従来から知られているように、不透気性であり、ポリプロピレンスパンボンド白色不織押し出し塗工材から形成されている。四辺のすべての外縁14において上側シート10は下方シート12に接合され、膨らませることが可能な構造を形成する。シート10と12は前記接合部8などの互いに異なる他の部分においても選択的に接合され、シートの非接合部分が複数のポケットを形成している。温度処理された空気、例えば加熱された空気がブランケットの構造に入れられる時に、これらポケットは膨らませることが可能である。例としての膨らまされたポケットが、図2の断面図において、符号16により示されている。
【0009】
ブランケット2の頭部4に、膨らませることが可能でないヘッド部18が存在する。このヘッド部18は、その側部の3つにごく接近した、実質的にU字状のチャンネル(開口路または通路)20により囲まれている。図1に示されるように、チャンネル20は、孔22a(22a′、22a″、および22a′′′より成る)、22b(22b′、22b″、および22b′′′)、ならびに22c(22c′、22c″、および22c′′′)の互いに隣接する複数の列により形成される。これらの孔列は、膨らませることが可能でないヘッド部18に隣接して配置されている。図1の上面図に示されるように、孔または穴22a′、22a″、および22a′′′は上側シート10に設けられ、あるいはパンチにより上側シート10にあけられており、孔の連続した列を形成し、これら孔列は膨らませることが可能でないヘッド部18の左側部、上部、および右側部を囲んでいる。ブランケット2が膨らまされ、かつ患者の頭が膨らませることが可能でないヘッド部18に置かれた状態で患者がブランケット2の上側シート10に載せられている時に、実質的に患者の頭部に向くように孔列における孔22aはブランケット2の基面もしくは患者の頭部に対して方位付けまたは角度付けされており、これらの孔から出る加熱された空気が実質的に患者の頭の右側部(孔22a′による)、上部(孔22a″による)、および左側部(孔22a′′′による)へと向かう。
【0010】
図1の実施例のブランケット2において、チャンネル20の他の2本の孔列を形成する孔22b(22b′、22b″、および22b′′′)と22c(22c′、22c″、および22c′′′)は、不連続な部分として示されている。ヘッド部18の左側における孔22b′と22c′の列と、ヘッド部18の上方における孔22b″と22c″の列と、ヘッド部18の右側における孔22b′′′と22c′′′の列とが存在する。列を成す孔22aと同様に、列を成す孔22bと22cはヘッド部18にごく接近して設けられ、チャンネル20が膨らまされた時に、列を成す孔22bと22cは患者の頭に向くように角度を持って方向付けられ、したがってこれらの孔から出る加熱された空気が患者の頭へと向かう。図1の実施例のブランケット2において、膨らませることが可能なチャンネル20は、孔22a(22a′乃至22a′′′)、22b(22b′乃至22b′′′)、および22c(22c′乃至22c′′′)が成す3本の実質的にU字状の列により画定されてもよい。またチャンネル20は、実質的に接合部24、26、および28による範囲内に存在する。
【0011】
ブランケット2の頭部4は、さらに他の2つの膨らませることが可能なチャンネル(開口路または通路)30と32を含む。チャンネル30は接合部24と接合部34の間に画成されており、チャンネル32は接合部28と接合部36の間に画成されている。チャンネル30とチャンネル32の各々に、複数の孔列が存在する。すなわち、チャンネル30には孔30a、30b、および30cの列が存在し、チャンネル32には孔32a、32b、および32cの列が存在する。チャンネル30における孔30a、30b、および30cは、接合部24に近接して配置されている。一方、チャンネル32における孔32a、32b、および32cは、接合部28に近接して配置されている。これらの孔は上側層10に形成され、次のように構成される。ブランケット2の構造が膨らまされている時に、チャンネル30における孔30a、30b、および30cは実質的に患者の頭に向き、したがってこれらの孔から出る加熱された空気が図2の矢印38の方向に沿って実質的に患者の頭へと向かうように、孔30a、30b、および30cの列はブランケット2の基面もしくは患者の頭部に対して方位付けられている。ブランケット2が膨らまされている時のチャンネル32における孔32a、32b、および32cの列に関しても、ブランケット2もしくは患者の頭部に対する方位付けは、上記と同じである。すなわち、チャンネル32が膨らまされている時に、孔32a、32b、および32cは実質的に患者の頭に向き、したがってこれらの孔から出る空気が矢印40の方向に沿って実質的に患者の頭へと向かうようになっている。
【0012】
頭部4は、他の膨らませることが可能なチャンネル(開口路または通路)42を有する。チャンネル42は、孔42a、42b、および42cが成す複数の列を含む。図1の実施例のブランケット2において、チャンネル42は接合部26によりチャンネル20から分けられている。他の膨らませることが可能なチャンネルにおける孔列と同様に、孔42a、42b、および42cの列は上側シート10にパンチによりあけられており、次の作用を行うように構成されている。チャンネル42が膨らまされた時に、孔42a、42b、および42cから出る空気が膨らませることが可能でないヘッド部18に置かれた患者の頭に向かう。
【0013】
図1におけるブランケット2の頭部4の上部にさらに別のチャンネル(開口路または通路)46が設けられていて、このチャンネル46は外縁14と接合部44の間に画成されている。上記の孔と同様にチャンネル46の2本の列を成す孔46aと46bも上側シート10にパンチによりあけられており、また接合部44に十分に近接していて、次の作用を行うように構成されている。ブランケット2の基面もしくは患者の頭部に対する孔46aと46bの列の方位設定の結果、チャンネル46が膨らまされた時に、孔46aと46bの列が実質的に患者の頭に向き、したがってこれらの孔から出る加熱された空気が膨らまされていないヘッド部18に置かれた患者の頭に実質的に向かう。
【0014】
加熱された空気などの温度処理された空気が、ブランケット2の構造を膨らませるために入口48を介して入れられる。これを実行するために、図示しないホースを入口48に接続し、従来から知られている空気加温器、例えば本発明の譲受人が製造する加温器EQUATOR(登録商標)から加熱された空気を供給する。
【0015】
ブランケット2の頭部4は、接合部8により胴部4から分けられている。その結果、ブランケット2の頭部4により形成されるブランケット2の構造内へと入れられた空気の主たる部分は、ブランケット2の頭部4の全体にわたって流れる。接合部8が完全にはブランケット2の左縁と右縁に達していないので、加熱された空気はブランケット2の胴部6へも流れてゆき、膨らませることが可能なチャンネル(通路)50、52、54、56、58、および60を膨らませる。なお、これらのチャンネル50、52、54、56、58、および60は、ブランケット2の縦軸に沿って延びている。
【0016】
胴部6は、膨らまされない部分64を有する。小児または新生児患者の胴と足を、この部分64に載せてもよい。ブランケット2の足端部の位置において、チャンネル50、52、54、56、58、および60に複数の孔50a、52a、54a、56a、58a、および60aの組がそれぞれ設けられ、空気をブランケット2から逃がすようになっている。これにより、チャンネル50、52、54、56、58、および60が膨らまされ、そして温められる。ブランケット2の上に載せられた患者の肩と上胴部へと空気を出すために、接合部8に隣接する位置においてブランケット2の胴部6に少なくとも1本の不連続な列を成す孔64aと64bが設けられている。
【0017】
図3は、本発明の別の実施例におけるブランケット66を示す。図示されるように、ブランケット66も頭部4と胴部6を有し、上側層と底側層から構成されている。外縁ならびに選択された接合部において上側層は底側層に接合され、小児または新生児患者などの患者68を支持するための膨らませることが可能な構造を形成する。
【0018】
ブランケット66の頭部4は、U字状のチャンネル(開口路または通路)70を有する。このチャンネル70は、互いに近接する複数の孔列から構成されている。図3に示される例としてのブランケット66では、互いに近接する4本の孔列が設けられている。これら4本の孔列は、患者68の頭が載せられる膨らませることが可能でない部分(図3において患者の頭により遮られた部分)にごく接近し、そしてこの部分を囲んでいる。図3の実施例のブランケット66において、これら複数の孔列を膨らませることが可能なチャンネル70と簡略的に称してもよい。
【0019】
頭部4は、さらに別の実質的にU字状のチャンネル(開口路または通路)72を有する。このチャンネル72は、ブランケットの構造の上側層に設けられた複数の孔または穴が成す互いに近接する複数の列の組みにより、形成されている。チャンネル72の左部と右部は、それぞれ接合部74と76により、チャンネル70の左部と右部から分けられている。ブランケット66の主部の面または患者の頭に対する、チャンネル70と72における複数の穴列の方位は、次の作用を得るように設定されている。ブランケット66が膨らまされた時に、これら複数の孔が実質的に患者の頭に向き、したがって孔列から出る加熱された空気が実質的に患者の頭へと向かう。具体的には、加熱された空気は、患者の頭の上部、左側部、ならびに右側部へと向かう。
【0020】
ブランケット66の左側部と右側部に位置する参照符号78と80で示される孔による2本のチャンネル(開口路または通路)が、患者の肩と上胴部へと加熱された空気を出す。孔78と80が成す複数の列を胴部6の上端部に配置することで、ブランケット66の構造内に入れられた加熱された空気の多くが患者の上部に向かって出され、より詳しくは患者の頭に向かって出され、これにより加熱された空気による患者の頭を覆う目に見えないドームが形成維持され、したがって患者の頭を経て患者の熱の多くが逃げてしまう事態は起こらない。
【0021】
例として図3に示されるブランケット66は、その頭部4に一対の入口82と84を含む。従来から知られているように、入口82と84のうちの一方のみが前記の加温器EQUATORなどの空気加温器のホース(図示せず)との接続に使用され、この一方の入口を経て加熱された空気が入れられて、この温度処理された空気によりブランケット66が膨らませられるようになっている。
【0022】
ブランケット66の胴部6は、膨らませることが可能な2つのチャンネル(通路)86と88を有するように構成される。これらのチャンネル86と88は、患者の胴が載せられる膨らまされない部分90を挟む。フラップ92と94が、ブランケット66の上側層と底側層の封止部からチャンネル86と88の側部に延びるように形成されている。刻み目または弱体化部92aと94aにより、フラップ92と94の各々はブランケット胴部6の主部(膨らまされない部分90とチャンネル86と88)から分離できるようになっている。分離されたフラップ92と94は患者の胴と脚の上へと折ることができ、これにより患者を覆うことができるようになっている。
【0023】
さらに2枚の掛け布96と98が、頭部4の外縁4aと4bにおいて、頭部4の側部にそれぞれ取り付けられている。掛け布96と98の各々は患者の頭の上へと折ることができ、これにより例えば患者が保育される際に患者の頭が孔によるチャンネルからでる加熱された空気により覆われることが維持されるようになっている。医療関係者が継続的に患者の頭を監視できるように、掛け布96と98を透明プラスチック材から作ってもよい。
【0024】
以上開示した本発明には多くの変形例、部分的変更例、および細部にわたっての変更例が存在する。例えば、図1のブランケット2はその頭部4に掛け布を有するようには描かれていないが、図3の例としてのブランケット66における掛け布96と98の如くの頭部掛け布を図1のブランケット2の頭部の側部にそれぞれ付加してもよい。また、ブランケット2と66の各々において孔の詳細な列が示されているが、ブランケット2のチャンネル20における互いに隣接する3本の図示孔列に代わり、さらに追加孔列を設けたり、あるいはそれよりも少ない本数の孔列を形成してもよい。この構成変更はブランケット2と66の各々における他の孔列にも適用される。さらに、図1の例としてのブランケット2では1つの入口が示されているが、使い勝手をよくするために、本発明のブランケットに2つの入口を設けてもよい。それゆえに、本発明の範囲は添付請求項の主旨と範囲によってのみ限定され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を支える対流ブランケットであり、
上側層と、底側層と、少なくとも1つの入口ポートとを備え、
前記上側層は患者の胴を支えるためのものであり、
前記底側層はその外縁において前記上側層に接続され、
前記上側層と前記底側層は前記外縁から離れた互いに異なる部分において選択的に接合されて膨らませることが可能な構造を形成し、前記上側層と前記底側層の接合されていない部分が膨らませることが可能なポケットを形成し、
前記入口ポートは前記構造に設けられ、温度処理された空気が前記入口ポートを介して前記構造の中へと供給可能であり、
前記構造は頭部を有するように構成され、前記頭部は膨らませることが可能でないヘッド部を含み、患者が前記構造の前記上側層の上に位置する時に患者の頭が前記ヘッド部に載り、
患者が前記上側層の上に位置する時に患者の頭の上部、左側部、および右側部に隣接する3つの側部において前記ヘッド部は実質的にU字状のチャンネルにより囲まれ、前記U字状チャンネルは孔の少なくとも1本の列を有し、前記孔の列は患者の頭の上部、左側部、および右側部にごく接近しており、
前記構造が膨らまされた際に前記構造に入れられた温度処理された空気が前記孔から出て実質的に患者の頭へと向かうように前記列における孔が患者の頭に対して位置設定されている対流ブランケット。
【請求項2】
前記頭部がさらに他の少なくとも2つの膨らませることが可能チャンネルを備え、前記他のチャンネルは患者の頭の左側と右側に位置し、前記他のチャンネルは前記構造の対応する接合部分により前記U字状チャンネルの左側部と右側部から分けられており、前記構造が膨らまされた際に温度処理された空気を実質的に患者の頭に向けて出すために、孔の少なくとも1本の第2の列が前記他のチャンネルの各々に設けられている請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項3】
さらに第3のチャンネルが設けられ、前記第3のチャンネルは別の接合部分により前記U字状チャンネルの上部から分けられており、前記第3のチャンネルは前記構造が膨らまされた際に温度処理された空気を実質的に患者の頭の上部に向けて出すための孔の少なくとも1本の列を有する請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項4】
さらに患者の頭の上方に位置する前記第3のチャンネルと前記構造の外縁との間に第4のチャンネルを備え、前記第4のチャンネルは前記構造が膨らまされた際に温度処理された空気を実質的に患者の頭の上部に向けて出すための孔の少なくとも1本の列を有する請求項3に記載の対流ブランケット。
【請求項5】
前記U字状チャンネルを囲む部分において前記頭部が孔の少なくとも1本のU字状列を備え、前記構造が膨らまされた際に前記U字状孔列が温度処理された空気を実質的に患者の頭に向けて出す請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項6】
前記頭部において前記U字状チャンネルが孔の複数のU字状列に囲まれており、前記構造が膨らまされた際に前記U字状チャンネルにおける前記孔列と前記複数のU字状孔列が温度処理された空気により患者の頭が実質的に包まれるように温度処理された空気を出す請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項7】
さらに他の入口ポートを備え、前記1つの入口ポートと前記他の入口ポートが前記構造の前記頭部の右側部と左側部に位置する請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項8】
さらに少なくとも1つの掛け布を備え、前記掛け布が前記構造の前記頭部における外縁の一部に取り付けられており、患者の頭の周囲に温度処理された空気を保持するために前記掛け布は患者の頭の上へと折ることができる請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項9】
患者が前記上側層に載っている時に患者のほぼ肩の位置となる場所に前記構造の長さ方向に直行する孔の少なくとも1本の列をさらに備える請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項10】
さらに前記構造の胴部に膨らませることが可能でないボディー部を備え、前記膨らませることが可能でないボディー部に患者の胴と脚が置かれ、前記構造の前記胴部に沿って前記構造の足端から延びる複数の縦チャンネルを設け、温度処理された空気を出すために前記縦チャンネルの足端の各々に近接して複数の孔を設けた請求項1に記載の対流ブランケット。
【請求項11】
上側層と底側層を備える対流ブランケットであり、
前記上側層と前記底側層がそれらの外縁において接合されて膨らませることが可能な構造を形成し、前記上側層と前記底側層が互いに異なる部分において選択的に接合されて前記構造に選択的に膨らませることが可能なポケットを形成し、前記構造の前記上側層がその上に位置する患者を支え、
前記構造が頭部と胴部を有するように構成され、前記頭部が膨らませることが可能でないヘッド部を含み、患者が前記上側層の上に位置する時に患者の頭が前記ヘッド部に載り、
患者が前記構造の前記上側層の上に位置する時に患者の頭の上部、左側部、および右側部に隣接する3つの側部において前記ヘッド部は実質的にU字状のチャンネルにより囲まれ、前記U字状チャンネルが孔の複数の列により画定され、
前記構造が膨らまされた際に前記構造に入れられた温度処理された空気が前記孔から実質的に患者の頭へと向かって出るように前記U字状チャンネルにおける前記列の孔が患者の頭に対して位置設定されている対流ブランケット。
【請求項12】
前記頭部がさらに他の少なくとも2つの膨らませることが可能チャンネルを備え、前記他のチャンネルは患者の頭の左側と右側に位置し、前記他のチャンネルは前記構造の対応する接合部分により前記U字状チャンネルの左側部と右側部から分けられており、前記構造が膨らまされた際に温度処理された空気を実質的に患者の頭に向けて出すために、孔の複数本の第2の列が前記他のチャンネルの各々に設けられている請求項11に記載の対流ブランケット。
【請求項13】
さらに第3のチャンネルが設けられ、前記第3のチャンネルは別の接合部分により前記U字状チャンネルの上部から分けられており、前記第3のチャンネルは前記構造が膨らまされた際に温度処理された空気を実質的に患者の頭の上部に向けて出すための孔の複数本の第3の列を有する請求項11に記載の対流ブランケット。
【請求項14】
さらに患者の頭の上方に位置する前記第3のチャンネルと前記構造の外縁との間に第4のチャンネルを備え、前記第4のチャンネルは前記構造が膨らまされた際に温度処理された空気を実質的に患者の頭の上部に向けて出すための孔の複数本の第4の列を有する請求項13に記載の対流ブランケット。
【請求項15】
さらに前記胴部に孔の少なくとも1本の列を備え、患者が前記上側層に載っている時に患者のほぼ肩の位置となる場所に前記構造の長さ方向に直行する2つの不連続部分に前記少なくとも1本の孔列が分割されている請求項11に記載の対流ブランケット。
【請求項16】
さらに前記構造の胴部に膨らませることが可能でないボディー部を備え、前記膨らませることが可能でないボディー部に患者の胴と脚が置かれ、前記構造の前記胴部に沿って前記構造の足端から延びる少なくとも1対の縦チャンネルを設け、前記膨らませることが可能でないボディー部が前記1対の縦チャンネルにより挟まれている請求項11に記載の対流ブランケット。
【請求項17】
上側層と底側層を備える対流ブランケットであり、
前記上側層と前記底側層がそれらの外縁において接合されて膨らませることが可能な構造を形成し、前記上側層と前記底側層が互いに異なる部分において選択的に接合されて前記構造に選択的に膨らませることが可能なポケットを形成し、前記構造の前記上側層がその上に位置する患者を支え、
前記構造が頭部と胴部を有するように構成され、前記頭部が膨らませることが可能でないヘッド部を含み、
患者が前記上側層の上に位置する時に患者の頭が前記ヘッド部に載り、患者が前記上側層の上に位置する時に患者の頭の上部、左側部、および右側部に隣接する3つの側部において前記ヘッド部は互いに離れた実質的にU字状の2つのチャンネルにより囲まれ、前記U字状チャンネルの各々が孔の少なくとも1本の列により画定され、
前記構造が膨らまされた際に前記構造に入れられた温度処理された空気が前記孔から実質的に患者の頭へと向かって出るように前記U字状チャンネルにおける前記列の孔が患者の頭に対して位置設定されている対流ブランケット。
【請求項18】
前記U字状チャンネルの各々が、前記構造が膨らまされた際に温度処理された空気を実質的に患者の頭に向けて出すための孔の複数本の列を備える請求項17に記載の対流ブランケット。
【請求項19】
さらに2つの入口ポートを備え、前記入口ポートが前記構造の前記頭部の右側部と左側部に位置する請求項17に記載の対流ブランケット。
【請求項20】
さらに少なくとも1つの掛け布を備え、前記掛け布が前記構造の前記頭部における外縁の一部に取り付けられており、患者の頭の周囲に温度処理された空気を保持するために前記掛け布は患者の頭の上へと折ることができる請求項17に記載の対流ブランケット。
【請求項21】
前記胴部が主胴部と2つの膨らませることが可能でない部分を備え、前記2つの膨らませることが可能でない部分は前記主胴部から分離可能であり、また前記2つの膨らませることが可能でない部分は前記主胴部の上へと折ることができる請求項17に記載の対流ブランケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−514859(P2013−514859A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545929(P2012−545929)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/003212
【国際公開番号】WO2011/087484
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(500091601)スミスズ メディカル エイエスディー インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】