説明

少なくとも部分的に金属化された織物を処理する方法、処理された織物およびその使用

【課題】意図に適した金属放出がそれぞれの法規、指令および/またはシステム指針による適用分野に応じて制御できる、少なくとも部分的に金属化された織物を製造する方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、少なくとも部分的に金属化された織物を処理する方法に関する。前記織物は、還元剤および錯化剤よりなる群から選ばれる少なくとも一つの製剤で処理される。また、本発明は、そのような方式で処理された織物および液体の抗微生物処理に、または靴下、靴底、生地、座家具のカバー織物またはマットレスの製造に使用される使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも部分的に金属化された織物を処理する方法に関する。また、本発明は、本発明に係る方法で得られた織物およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
本特許出願の基本的な思想において、織物は、一次元的には、例えば、幾本の糸、或いは単一または多重長繊維糸または短繊維糸として形成された糸から構成される撚糸に対するものである。二次元的には、織物は、織布、編織、交織、編織糸または不織布などの織物シート状構造として形成される。また、三次元な織物は、織物シート状構造を含むものであって、繊維部分が、繊維シート状構造によって定められる繊維シート状構造の平面から交軸的に延長されている形を取る。
【0003】
少なくとも部分的に金属化された織物は公知である。このような金属化された織物は、完全であろうと部分的であろうと、金属でおよび必要に応じて金属イオンで被覆されている。一般に、織物は、織物が適用分野として使用される加工条件で紡織して金属化できる。代替的に、織物が金属化された後、紡織によって加工されることも可能である。必要に応じて、これは金属化または非金属化された織物のように作られる。
【0004】
織物を金属化する方法は公知である。例えば、米国特許第4,681,591号は、金属化されたポリエステル繊維織物を製造する方法であって、少なくとも15重量%のポリエステル繊維を有する織物を苛性アルカリ水溶液で予備処理する段階と、前記予備処理された織物を錫(II)含有化合物およびパラジウム含有化合物で活性化処理する段階と、前記活性化処理された織物をニッケル、銅、コバルト、クロムまたはその合金を含む混合物で非電気分解的にメッキし、その上に金属被覆を形成する段階とを含む方法を開示している。このような方式で製造された織物は電磁波遮蔽物として適する。
【0005】
ドイツ特許第34 19 755Al号は、非金属物質に銀メッキを施す方法を開示している。メッキする間、銀メッキされるべき表面は、パラジウムに基づいた少なくとも一つの化合物で活性化され、しかる後に、銀塩、錯化剤としてのチオシアン酸イオン、および還元剤としてのヒドロキシアミンを含む銀メッキ浴を用いて銀メッキされる。
【0006】
特開2005−105386号公報は、繊維銀メッキ用浴について説明している。この浴は銀塩、錯化剤、安定剤および還元剤を含む。
【0007】
特許第61281874号は、ポリエステルを金属化させる方法を開示するもので、ポリエステルを苛性ソーダで処理し、感作化させ、活性化させた後、ニッケルまたは銅で金属化する方法である。
【0008】
また、ドイツ特許第10 2006 055763号には、ポリエステルを金属化する方法が開示されている。この方法において、ポリエステルは、
アルカリ溶液で処理され、
一級アミン、二級アミン、チオール、硫化物またはオレフィンよりなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物で処理され、
銀塩、銅塩およびニッケル塩よりなる群から選ばれる少なくとも一つの金属塩および少なくとも一つの錯化剤を含む溶液で処理され、
少なくとも一つの還元剤で処理される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
これらの先行技術に記載されている方法は、金属塩を過度に使用しおよび/または金属塩が金属に不完全に転換されるため、金属化物質を液体で使用するとき、金属イオンの放出が増加し調節されなくなり、例えば金属塩が金属化物質に残留する問題点がある。金属または金属イオンが調節されずに放出されることは、特に環境および廃棄物処理の考慮、物質の採算性に関して問題である。
【0010】
特に、金属または金属イオンが、調節されず、また高頻度で多量に液体に放出されると、液体案内システムで金属化織物を使用できなくなる。その理由は、そのような織物が、飲料水に対するEU指令98/83のように、EUによる環境と消費者保護のために発効されたシステム指針、または指令と法規に適合しないためである。
【0011】
そこで、本発明の目的は、金属放出を、適用分野に応じ、それぞれの法規、指令および/またはシステム指針に従って制御できる、少なくとも部分的に金属化された織物を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的は、請求項1の特徴を持つ方法によって解決される。
【0013】
本発明によれば、少なくとも部分的に金属化された織物を処理する方法において、前記織物は、還元剤および錯化剤よりなる群から選ばれた少なくとも一つの製剤で処理される。
【0014】
前記製剤の活性原理は、少なくとも部分的に金属化された織物の表面部位でイオン性金属部分を還元させること、または少なくとも部分的に金属化された織物のイオン性金属部分を錯化手段で除去することである。このような作用は、金属または金属イオンが金属化された織物から外部環境へ調節されずに多量放出されることを抑制する。
【0015】
したがって、本発明の基本思想において、本発明に係る方法は、金属イオンを還元し或いは金属イオを錯化させ、適用分野に応じて調節されるように金属放出を実行する方法として機能する。その結果、さらに高い収益率、さらに低い廃棄処理費用およびさらに低い環境破壊は勿論のこと、使用の間に調節可能で持続的な放出が可能である。使用の間に調節可能で持続的な放出とは、指令、システム指針および法規に基づいて許容される金属放出が長期間連続的に起こるという意味である。これにより、活性が長期間持続し、本発明に係る方法によって生成された織物を長期間活用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
好適な具体例において、前記製剤は還元剤である。好ましくは、前記還元剤は、グルコース、アスコルビン酸、亜ジチオン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ホルムアルデヒド、およびヒドロ亜リン酸ナトリウムよりなる群から選ばれる。さらに好ましくは、前記還元剤はアスコルビン酸である。最も好ましくは、前記還元剤はグルコースである。グルコースまたはアスコルビン酸はそれぞれ環境親和的な還元剤であり、取り扱い易く、容易に利用可能であり、水溶性であるうえ、飲食にも使用されるものである。好ましくは、前記還元剤は、少なくとも部分的に金属化された織物を処理するために水溶液またはアルコール溶液として使用される。前記処理の後、前記少なくとも部分的に金属化された織物は、好ましくは洗浄および乾燥が行われる。
【0017】
前記還元剤がグルコースの場合、1.25〜5g/Lの濃度および7〜12、好ましくは8〜10.5範囲のpH値を有する水溶液の形で使用されることが好ましい。例えば、前記溶液のpH値はアンモニアを添加して調節できる。前記少なくとも部分的に金属化された織物の処理は1:10〜1:100、好ましくは1:50〜1:100の液比(liquor ratio)(基質の質量(kg)に対する還元剤溶液の体積(L)の比率)で行われる。少なくとも部分的に金属化された織物は、還元剤溶液内で30〜60分間かけて50〜60℃で移動される。還元剤で処理した後、前記処理された織物を水で洗浄することが好ましく、必要の際に最大140℃の温度で乾燥させる。
【0018】
前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウムの場合、好ましくは、還元はエタノールで、特に10℃〜50℃の温度で、好ましくは20℃〜30℃の温度で、15〜60分間行われる。次に、前記処理された織物を水で洗浄することが好ましく、必要の際に最大140℃の温度で乾燥させる。
【0019】
他の好適な具体例において、前記製剤は錯化剤である。好ましくは、前記錯化剤はアンモニア、チオ硫酸塩、チオイソシアン酸塩、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、エタノールアミン、1,3−ジアミノプロパン、グリセロール、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、およびクエン酸ナトリウムよりなる群から選ばれる。特に有利には、前記錯化剤がアンモニアの場合である。アンモニアは容易に揮発する。よって、過量のアンモニアも容易に除去できる。前記少なくとも部分的に金属化された織物は、水溶液形態の錯化剤で洗浄される。必要に応じて、処理された織物を水で洗浄し、必要に応じて最大140℃の温度で乾燥させる。
【0020】
代替的または他の具体例において、少なくとも部分的に金属化された織物を処理する製剤として、重合体を使用することができる。好ましくは、前記重合体はポリウレタン、ポリアクリレート、および高品質仕上剤から選択される。前記少なくとも部分的に金属化された織物を重合体で処理することには、必要に応じて接着剤または接着層が使用される、重合体を用いて前記少なくとも部分的に金属化された織物を部分的にまたは完全に被覆させることを含む。一方では、前記少なくとも部分的に金属化された織物を重合体で処理することには、少なくとも一つの単量体を前記少なくとも部分的に金属化された織物に適用し、前記少なくとも一つの単量体を重合化させることを含む。重合体、特に、ポリアクリレート類およびポリウレタン類を生成する方法は、当該分野の技術者に公知である。織物を重合体で被覆する方法も当該分野の技術者に公知である。
【0021】
総じて、ポリアクリレート類は、液体、特に水に対して制御できる吸収力および透過性を有し、これにより、少なくとも部分的に金属化された織物の被覆にかかわらず、環境に対して金属の効果を許容する。ポリアクリレート類の例は、ポリアクリルエステル、ポリブチルアクリレート、ポリヒドロキシアルキルアクリレート、およびポリメチルアクリレートを含むが、これに限定されない。
【0022】
好ましくは、前記ポリウレタンは、ポリウレタンラッカー、またはポリウレタンエラストーマである。高品質仕上剤は、通常の補助剤、加工剤および添加剤だけでなく、市販の重合体および共重合体も含む。
【0023】
好ましくは、前記少なくとも部分的に金属化された織物が繊維系であり、この繊維系は少なくとも部分的に金属化された糸を有し、ここで、前記少なくとも部分的に金属化された繊維材料は、前記織物処理前に紡織して単独でまたは追加の繊維材料と組み合わせ、前記織物処理前に繊維系に加工されたものである。
【0024】
次いで、前記繊維材料は、少なくとも一つの糸および/または少なくとも一つの撚糸を含む。本発明の基本的な考え方において、繊維系は一次元的、二次元的または三次元に形成できる。例えば、一次元的繊維系は撚糸である。二次元的繊維系は編織、織布、編織糸、交織または不織布などの織物シート状構造として形成される。例えば、三次元繊維系はスペーサーファブリック(spacer fabric)である。
【0025】
一方、繊維材料を少なくとも一つの少なくとも部分的に金属化された糸を用いて繊維系に加工するにあたっては、変形があり得る。代替的に、追加の非金属化繊維材料を繊維系に加工できる。一方、非金属化繊維材料は繊維系に加工できる。ここで、この繊維系は後続的に少なくとも部分的に金属化される。全ての製造変形の結果は常に繊維系の形をする少なくとも部分的に金属化された織物をもたらし、これは次に前述の処理方法で処理される。
【0026】
少なくとも部分的に金属化された織物の金属放出が、少なくとも部分的に金属化された繊維材料を含む紡織の各加工段階に影響されることが明らかになった。これは繊維材料の金属化された表面の機械的ストレスに関係する。逆に、機械的ストレスは、紡織による加工の際に非常に高い。所望の意図された用途で使用することに限定された織物の金属放出が、前記処理方法によって調整できるならば、前記処理の後に織物に含まれた繊維材料の金属化された表面の機械的ストレスを回避することが好ましい。代替的には、前記織物の処理を行う前に、紡織の加工段階およびこれに関連した金属物質の表面に高い機械的ストレスを終了することが好ましい。
【0027】
好適な具体例において、銀メッキされたポリアミド糸を非金属化されたポリエステル糸を用いて撚糸に加工し、これを後続的にスペーサー経編機を用いてスペーサーファブリックに加工する。この場合、繊維材料としての前記2本の糸を一次元的繊維系としての撚糸に加工した後、これを三次元繊維系としてのスペーサーファブリックに加工する。次に、前記撚糸は全体スペーサーファブリックおよびスペーサーファブリックの個別的部位のみを形成することができる。紡織の前述した加工段階を終了した後、前記スペーサーファブリックを本発明に係る処理方法で処理することが好ましい。
【0028】
好ましくは、前記繊維材料を紡織によって前記繊維系に加工することは、撚糸(twisting)、紡織(weaving)、編織(knitting)およびメッシング(meshing)の少なくとも一つの加工技術を含む。通常、このような方式で生成された繊維系を、例えばレーザーまたはプラズマ切断機で所望の規格に切断する。
【0029】
好適な具体例において、前記織物は、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフリンまたはその混合物だけでなく、必要に応じて一つ以上の通常の補助剤、加工剤または添加剤を含む。本発明の基本思想によれば、ポリアミド、ポリエステルまたはポリオレフィンのそれぞれは、単独重合体および共重合体の両方を含む。好ましくはPA6、PA11、PA12、PA66、PA46、PA6/6T、PA6/6I、PA1212、PA612、PA6I、PA6I/6T、PA MXDI/6I、PA MXDI/MXDT/6I/6T、PA MXDI/12I、PA MACMI/12、PA MACMI/MACMT/12、6I/MACM/12、PA 6I/6T/MACMI/MACMT/12、PA PACM6/11、PA PACM12、PA PACMI/PACM12、PA MACM6/11、PA MACM12、PA MACMI/MACM12、PA MACM12/PACM12、PA 6I/6T/PACMI/PACMT/PACM12/612、特に好ましくはPA6、PA11、PA12、PA66またはPA46をポリアミドとして使用する。好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンオキシベンゾエート、またはポリ−1,4−シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレートおよびこの混合物、特に好ましくはポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートがポリエステルとして使用される。好ましくはポリプロピレンまたはポリエチレン、特に好ましくはポリプロピレンがポリオレフィンとして使用される。前記通常の補助剤、加工剤または添加剤は安定化剤、難燃剤、加工補助剤、静電気防止剤、抗酸化剤、可塑剤、着色剤、衝撃強度改質剤、接着改質剤、色素、強化剤および/または充填剤を含むが、これに限定されない。通常の補助剤、加工剤または添加剤に対する好ましい例は、短ガラス繊維、ガラスビーズ、C繊維、シリカ、カーボンブラック、チョーク、雲母、タルク、重晶石、珪灰石、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ナノ複合体、グラファイト、MoS、シリケート、アルミニウム、銅、青銅、鋼鉄、鉛、亜鉛、ニッケルを含むが、これに限定されない。また、用語「添加剤」は、前記少なくとも部分的に金属化された織物内で紡績によって統合できる全種類の繊維材料を含む。
【0030】
好ましくは、本発明の方法において、微量作用的に活性な金属で少なくとも部分的に被覆された織物を、前記少なくとも部分的に金属化された織物として使用する。微量作用的に活性な金属は、銀、銅、ニッケルおよび金などの半貴金属および貴金属を含む。微量作用的金属で少なくとも部分的に被覆された織物は、前記微量作用的に活性な金属が織物構造または織物上に配列された層に結合する粒子の金属形態で、および必要に応じて織物内または織物上に金属塩として適切なイオン形態で提供できる織物を意味する。勿論、一つ以上の中間層を前記織物と微量作用的金属層との間に配置することができる。
【0031】
前記微量作用的に活性な金属は、一方では、前記織物に、金属原子および/または金属イオンが織物を包む液体に放出され、他方では、前記少なくとも部分的に金属化された織物の表面にバクテリアが接触する作用によって実行される微量作用的殺菌作用を提供する。すなわち、水に放出された金属の効果の他に、溶液へ放出されず、繊維の表面に存在する金属原子または金属イオンは、難溶解性金属塩を用いて、液体に少なくとも部分的に漬かっている織物に全体微量作用的効果に寄与する。
【0032】
また、本発明の目的は、本発明に係る方法で得られた織物およびその使用である。
【0033】
本発明に係る方法は、ポリアミドまたはポリエステルが、
塩基性溶液で処理され、
一級アミン、二級アミン、チオール、スルフィドまたはオレフィンよりなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物で処理され、
銀塩、銅塩、およびニッケル塩よりなる群から選ばれた少なくとも一つの金属塩および少なくとも一つの錯化剤を含む溶液で処理され、
少なくとも一つの還元剤で処理され、金属化されたポリアミドまたはポリエステルを使用することが有利である。
【0034】
以下、ポリエステルまたはポリアミドを金属化する前記方法は、金属化方法と称する。
【0035】
好ましくは、金属化方法において、前記アルカリ性溶液は水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを含む水性および/またはアルコール溶液である。
【0036】
好ましくは、前記金属化方法において、一級アミン、二級アミン、チオール、スルフィドまたはオレフィンよりなる群から選ばれた化合物は、金属塩を含有する溶液で追加処理する前に架橋される。前記化合物の架橋は、例えば、縮合による、化合物の自己架橋によって実現できる。代替的に、前記化合物の架橋は少なくとも一つの追加化合物を添加し、これと架橋させることにより実現できる。
【0037】
好ましくは、一級アミン、二級アミン、チオール、スルフィドおよびオレフィンよりなる群から選ばれた前記少なくとも一つの化合物は下記式の化合物である。
(RO)MR4−x (I)
式中、Rは1〜20個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜8個、最も好ましくは1〜2個の炭素原子を有する分枝または直鎖アルキルであり、
xは1〜3の数、好ましくは3であり、
MはSi、TiまたはSnであり、
RはCHCHCHNH、CHCHCHSH、CH=CH、(CHNH(CHNH(CHNH、および(CHNH[(CHNHよりなる群から選択され、
pは1〜7の整数、好ましくは2または3であり、
nは1〜7の整数、好ましくは2または3であり、
mはkが2のときに0であり、kが1のときに1であり、
lは1〜7の整数、好ましくは2または3である。
【0038】
さらに好ましい具体例の前記式において、
はメチル、エチル、プロピルまたはブチルであり、
xは1〜3の整数であり、
MはSi、TiまたはSnであり、好ましくはSiであり、
Rは1−アミノプロピル、1−メルカプトプロピルまたはビニルである。
【0039】
好ましくは、前記金属塩はハロゲン化銀、硫酸銀、硝酸銀、ハロゲン化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、ハロゲン化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケルおよび酢酸ニッケルよりなる群から選択され、ここで、ハロゲン化は塩化、ホウ化またはヨウ化を意味し、さらに好ましくは硝酸銀、塩化銀または硫酸銀である。前記錯化剤および還元剤は前述したとおりである。
【0040】
特に好ましくは、本発明に係る方法は、前述した方法によって金属化されたポリアミドまたはポリエステルを使用し、ここで、一級アミン、二級アミン、チオール、スルフィドおよびオレフィンよりなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物で処理することは、
アルカリ性溶液で処理されたポリアミドまたはポリエステルを、式(I)の少なくとも一つの化合物と接触させる段階と、
(RO)MR4−X (I)
(式中、RおよびRそれぞれが互いに独立1〜20個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜8個、最も好ましくは1〜2個の炭素原子を有する分枝または直鎖アルキルであり、
xは1〜4であり、
MはSi、TiおまたはSnである)
任意に第1縮合する段階と、
式(I)の少なくとも一つの化合物と接触させる段階と、
(式中、Rが1〜20個、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜8個、最も好ましくは1〜2個の炭素原子を有する分枝または直鎖アルキルであり、
xは1〜3の数、好ましくは3であり、
MはSi、TiまたはSnであり、
RはCHCHCHNH、CHCHCHSH、CH=CH、(CHNH(CHNH(CHNH、および(CHNH[(CHNHよりなる群から選択され、
pは1〜7の整数、好ましくは2または3であり、
nは1〜7の整数、好ましくは2または3であり、
mはkが2のときに0であり、
mはkが1のときに1であり、
lは1〜7の整数、好ましくは2または3である)
第2縮合段階とを含む。
【0041】
前記金属化方法において、式(I)の好ましい化合物の例は、官能性のアルコキシシランとして、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、(3−トリメトキシシラン(3−トリメトキシシリル−1−プロパンチオール)、トリエトキシビニルシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランまたは(2−[2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノ)エチルアミン]−エチルアミンだけでなく、非官能性のアルコキシシランとして、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシオクチルシランまたはトリエトキシメチルシランを含む。
【0042】
また、好ましくは、本発明に係る方法は、前記方法によって金属化されたポリアミドまたはポリエステルを使用し、ここで、一級アミン、二級アミン、チオール、スルフィドおよびオレフィンから選ばれた少なくとも一つの化合物で処理することは、
アルカリ性溶液で処理した前記ポリアミドまたはポリエステルを、式(I)の化合物と接触させる段階と、
(RO)MR4−X (I)
(式中、Rがメチル、エチル、プロピルまたはブチルであり、xは4であり、MはSi、TiまたはSnである)
第1縮合段階と、
式(I)の少なくとも一つの化合物と接触させる段階と、
(式中、Rがメチル、エチル、プロピルまたはブチルであり、xは1〜3であり、MはSi、TiまたはSnであり、Rは1−アミノプロピル、1−メルカプトプロピルまたはビニルである)
第2縮合段階とを含む。
【0043】
前記金属化方法において、前記ポリエステルまたはポリアミドを式(I)の化合物と接触させることは、パディング(padding)を含む。式(I)の化合物を含有した溶媒、例えば水および/またはアルコール、および必要に応じて塩酸は、前記ポリアミドまたはポリエステルに適用した後、パディングさせることにより使用する。前記縮合は、少なくとも一つの式(I)の化合物で処理された前記ポリエステルまたはポリアミドを、最大200℃、好ましくは最大170℃、さらに好ましくは最大140℃で加熱することを含む。
【0044】
さらに好ましい具体例において、本発明に係る方法は、金属化された織物を使用するもので、前記織物を、
−少なくとも一つのアミン基を有する化合物で処理し、
−アミン基と付加反応の遂行に適した少なくとも一つの官能基を有する化合物で処理し、
−銀塩、銅塩、およびニッケル塩よりなる少なくとも一つの金属塩および少なくとも一つの錯化剤を含む溶液で処理し、
−少なくとも一つの還元剤で処理することを含み、
前記最初の2つの段階は互いに入れ替わってもよい。
【0045】
本発明の有利な具体例において、織物を金属化する前記方法では、少なくとも一つのアミン基を有する化合物は、好ましくは下記式の化合物を示す液体多官能性アミンである。
NHR (II)
式中、RはHN(CH、RSi(CH、およびHNCよりなる群から選択され、
は[(CHNH](CHNH、RSi(CH、およびHNCNH(CHよりなる群から選択され、
wは1〜7の整数であり、好ましくは2または3であり、
xは1〜7の整数であり、好ましくは2または3であり、
yは0または1〜7の整数であり、好ましくは0、1または2であり、
zは1〜7の整数であり、好ましくは2または3であり、
は1〜10個、好ましくは1〜8個、さらに好ましくは1または2個の炭素原子を有する分枝または直鎖状アルキルまたはO−アルキルである。
【0046】
好ましくは、式(II)の化合物は、ビス(3−アミノプロピル)アミン、N,N−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、ビス[3−(トリメチルシリル)プロピル]アミン、およびビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミンよりなる群から選択される。特に好ましくは、式(II)の化合物がビス(3−アミノプロピル)アミンまたはテトラエチレンペンタミンの場合である。
【0047】
織物を金属化する方法の有利な具体例において、式(II)の化合物の架橋は、これを少なくとも一つ、好ましくは2つのイソシアネート基を有する化合物と接触させることにより行われ得る。式(II)の化合物は、少なくとも一つのイソシアネート基を有する化合物と尿素を形成させることにより、付加反応を行う。有利には、少なくとも一つのイソシアネート基を有する化合物はジイソシアネートである。好ましくは、前記ジイソシアネートはヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、および4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)よりなる群から選択される。特に好ましくは、前記ジイソシアネートはヘキサメチレンジイソシアネートである。少なくとも一つのアミン基を有する化合物を少なくとも一つのイソシアネート基を有する化合物と架橋するために、前記織物を少なくとも一つのアミン基を有する化合物で被覆し、必要に応じてパディングして使用し、しかる後に、少なくとも一つのイソシアネート基を有する化合物で被覆させ、必要な場合にパディングして使用する。勿論、被覆の順序は自由に選択することができる。任意に、適切な化合物は溶媒、好ましくは水に溶解できるものであろう。
【0048】
代替的に、少なくとも一つのアミン基を有する化合物の付加反応は、これを少なくとも一つのエポキシド基を有する化合物と接触させて行われる。一つのエポキシド基を有する化合物の例は、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、4−ビニル−1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド、2,3−ジメチル−2,3−エポキシブタンおよびリモネン−1,2−エポキシドである。少なくとも一つのエポキシド基を有する化合物は、溶媒に溶解できるものであろう。非プロトン性溶媒、好ましくはエーテルまたは必要の際に塩化された炭化水素が溶媒として選択される。前記付加反応を行うために、少なくとも一つのアミン基を有する化合物で既に処理された場合であれ、後続的に処理された場合であれ、少なくとも一つのエポキシド基を有する化合物に噴射されるか、濡れるか、浸漬されるか、或いはその中に置かれる。
【0049】
好ましくは、少なくとも一つのアミン基を有する化合物の付加反応を用いて前記織物を金属化する方法において、前記金属塩はハロゲン化銀、硫酸銀、硝酸銀、ハロゲン化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、ハロゲン化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケルおよび酢酸ニッケルよりなる群から選択され、ここで、ハロゲン化は塩化、臭化またはヨウ化を意味し、さらに好ましくは硝酸銀、塩化銀または硫酸銀である。前記錯化剤および還元剤は前述したとおりである。
【0050】
特に好ましくは、本発明に係る方法に使用される前記少なくとも部分的に金属化された織物は、銀メッキされた織物である。好ましい具体例において、銀メッキ織物は還元剤としてグルコースを用いて処理される。グルコース水溶液の還元作用はグルコース濃度に拠っており、酸化還元力は何よりもpHに拠っている。0.5%グルコース溶液(以下、標準溶液という)で60℃で1時間処理された織物の場合、酸化還元力はpH7.5における−25mVからpH12における−275mVまで、pH値に線形的に依存する。
【0051】
1%グルコース溶液で処理した場合、酸化還元力はpH6.8における±0mVからpH12における−225mVまで線形的に変わる。
【0052】
前記処理の後、銀メッキ標準物質の銀放出は、前記還元溶液のpH値が増加するにつれ、また還元力が増加するにつれ、線形的に、pH7.5における185μgAg/LからpH12における20μgAg/Lまで、および−20mVにおける185μgAg/Lから−280mVにおける14μgAg/Lまで減少する。
【0053】
すなわち、本発明に係る方法によって、前記少なくとも部分的に金属化された織物を処理することにより、前記金属化された織物の金属または金属イオンの放出、この場合は銀または銀イオンの周囲液体への放出を所定の値に調節することができる。
【0054】
好ましい具体例において、前記織物は糸、撚糸、織布、編織、交織、編織糸または不織布として形成できる。特に好ましくは、前記少なくとも部分的に金属化された織物はスペーサーファブリックである。他の特に好ましい具体例において、前記少なくとも部分的に金属化された織物は、少なくとも部分的に金属化された繊維材料をその表面のいずれか一つに有するスペーサーファブリックである。
【0055】
本発明に係る方法を用いて得た織物は、液体案内システムにおける液体の抗微生物処理に適する。特に、銀メッキされた織物は、銀がその優れた抗微生物効果により、特にバクテリア、カビおよび微細藻類を効果的に阻害できるため、適する。代替的に、本発明に係る方法で得た織物は、靴下、靴底、生地、座家具用カバー織物またはマットレスの生産に使用される。また、この場合、特に強力な微量作用的特性により、銀メッキ織物が特に適する。
【0056】
特に、本発明の方法を用いて得た織物は、加工水または飲用水形態の液体を処理することに使用される。このような液体は、周囲環境に閉じ或いは開いているシステムにある、発電所、工業および商業設備、またはエアコンで溜まるか循環する水であり得る。各々の場合において、本発明に係る織物の金属溶出は、例えば、飲用水形態の液体の処理に使用するとき、飲用水内の最大許容金属濃度に関して規定された国家指針を満足させる方式で個別に調節できる。
【0057】
用語「加工水」は、冷却、潤滑、水学的交換および調節などの一つ以上の機能を行う液体に対する一般的用語であり、サービスまたは工業用水として消費される。
【0058】
好ましい使用は、金属作動工場の冷却潤滑循環の際に液体冷却潤滑剤を処理することを含む、液体案内システムにおける液体の抗微生物処理である。そのような冷却潤滑液体は、一般にターン、ミルまたはドリルなどの物質に介入する金属作業を行う工業および商業工場において使用される。そのような使用は、冷却潤滑液体が冷却懸濁液体システムにおいて水−油エマルジョンとして使用されるときに特に有利である。これにより、前記冷却潤滑液体は、現在まで特にホルムアルデヒドに基づいた通常の殺生物剤を必要とせず、微生物学的に安定なままで残っている。これは作業者の健康ストレスをさらに低め、さらに高いサービス生活によってさらに低い生産費用をもたらす。本発明に係る方法によって、抗微生物活動金属成分を要求に合わせて適切に調節することができる。
【0059】
他の好ましい使用は、液体案内システムにおける液体の抗微生物処理であって、工業的工場の水交換循環路における液体交換媒体の処理を含む。また、水交換循環路において、生物学的量の増加が問題となり得る。特にこのようなことは、多様な微生物の餌として適した物質が定期的に水媒体に入る箇所を有する循環路にあてはまる。これは、例えばセルロース含有物質に接触する設備にあてはまる。また、これは綿、亜麻、羊毛などの天然繊維を有する物質にあたはまる。よって、前記方法は、工業または商業設備が製紙および/または加工設備または織物製造および/または加工設備によって形成される場合、特に有利に使用できる。また、この場合には、前述したように、要求に合わせた微量作用的に活性な金属イオンの溶出調節が与えられる。
【0060】
他の好ましい使用は、洗濯用洗浄器における液体案内システムの抗微生物的処理であって、残留洗濯洗浄水の処理を含む。このような方式で、残留洗濯洗浄水を、長時間使用の間に微生物活性で適さなくなる危険なく、タンクに保管することが可能である。特にこれは、例えば、洗濯物を洗浄する途中で微生物に対する良い養分の基盤となる物質が洗い出される場合にあてはまる。特に、これは天然繊維織物を洗浄する場合である。つまり、処理された洗濯洗浄物を、洗浄器で新しく開始する洗濯段階に対する洗浄水として使用する場合に有利である。実際、洗浄器における最後の濯ぎ過程の洗浄水を、新しい洗浄段階の最初洗浄水として使用するために保管するという事実により、洗浄器の水消費を容易に減らすことができる。このような効果は、異なる洗浄器および洗濯物に対する洗浄過程にも採用できる。
【0061】
他の好ましい使用は、医療技術機器において液体案内システムの液体を抗微生物処理することであって、滅菌過程水の処理を含む。水及びこれと接触するパイプシステムの無菌性の維持を確実に保証することに、高度の必要性がある。これは、微量作用的活性を有する三次元繊維系を使用することにより、容易かつ信頼性よく行われ得る。
【0062】
本発明の他の特徴および利点を下記実施例の説明を参照して説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。
【実施例】
【0063】
実施例1
1.25g/Lのグルコース水溶液150mLにアンモニアを添加し、pH9に調節した。ポリアミドからなる銀メッキ織物1gを前記グルコース溶液に入れ、1時間60℃で処理し、水で洗浄した後、乾燥させた。
【0064】
得られた織物1gを水100mLに入れ、72時間振とうした。前記織物が水に放出した銀の量を原子吸収分光分析によって測定した。これにより、水1リットル当たり銀80μgの放出が分かった。
【0065】
実施例2
5g/Lのグルコース水溶液150mLにアンモニアを添加し、pH9に調整した。ポリアミドからなる銀メッキ織物1gを前記グルコース溶液に入れ、1時間60℃で処理し、水で洗浄した後、乾燥させた。
【0066】
得られた織物1gを水100mLに入れ、72時間振とうした。前記織物が水に放出した銀の量を原子吸収分光分析で測定した。これにより、水1リットル当たり銀4μgの放出が分かった。
【0067】
実施例3
加熱マットおよび加熱スリーブで取り囲んだ容器(サイズ:1m)に、グルコース溶液で処理したポリアミド/ポリエステルで作られた、銀メッキ三次元スペーサーファブリックで完全に裏地を付け、45℃まで加熱し、45℃で維持した。水の銀含量を47日間定量した。その結果は表1に示す。
【0068】
比較例
加熱マットおよび加熱スリーブによって取り囲んだ容器(サイズ:1m)に、本発明の方法で処理されていない、ポリアミド/ポリエステルで作られた銀メッキ三次元スペーサーファブリックで裏地を付け、水を充填し、45℃まで加熱し、45℃の温度で維持した。水の銀含量を47日間定量した。その結果を表1に示す。
【0069】
溶解した銀μg/水L
【表1】

【0070】
表1に示すように、実施例3における銀溶出は、比較例における銀溶出より有意に低い。実施例3における銀イオン濃度は水L当たり45〜69μgであるが、比較例における銀イオン濃度は持続的に増加し、実験の終わりにおいて約銀2.800μg/水Lの値であった。表1は、銀メッキされた三次元物質をグルコース溶液で処理することにより、水への銀の放出を制限的方式で調節できることを示す。
【0071】
実施例および比較例において、水サンプルの採取はDIN 38402 A14に基づいて行った。銀の定量測定は、DIN 38406(E18)Part18に基づいてVarian GTA96(Graphite Tube Atomizer)分光分析器を用いて行った。測定値の評価はDIN ISO 8466−2に基づいた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に金属化された織物を処理する方法であって、前記織物を、還元剤および錯化剤よりなる群から選ばれた少なくとも一つの製剤で処理する方法。
【請求項2】
前記還元剤は、グルコース、アスコルビン酸、亜ジチオン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ホルムアルデヒド、およびヒドロ亜リン酸ナトリウムよりなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記錯化剤は、アンモニア、チオ硫酸塩、チオイソシアン酸塩、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、エタノールアミン、1,3−ジアミノプロパン、グリセロール、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、およびクエン酸ナトリウムよりなる群から選ばれる請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも部分的に金属化された織物は、繊維系の形をしており、前記繊維系は、少なくとも部分的に金属化された糸を有するものであって、単独または追加の繊維材料と組み合わせて前記織物処理前に繊維系に紡績加工される請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記紡績加工は撚糸、紡織、編織およびメッシングを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記織物は、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンまたはその混合物、および必要に応じて一つ以上の補助剤、加工剤または添加剤を含む請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも部分的に金属化された織物は、微量作用的に活性な金属で被覆された織物である請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の方法によって得られる織物。
【請求項9】
前記織物は糸、撚糸、織布、編織、交織、編織糸または不織布として形成される請求項8に記載の織物。
【請求項10】
液体案内システムにおける液体の抗微生物処理、または靴下、靴底、生地、座家具用カバー織物もしくはマットレスの製造に使用される、請求項1から7のいずれかに記載の方法で得られる織物の使用。
【請求項11】
前記液体案内システムの抗微生物処理は、周囲環境に対して閉または開となっているシステムにある、発電所、工業および商業設備、またはエアコンに溜まり或いは循環する飲用水または加工水の処理を含む請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記液体案内システムにおける液体の抗微生物処理は、金属作業設備の冷却潤滑循環路における液体冷却潤滑剤の処理を含む請求項10に記載の使用。
【請求項13】
液体案内システムの液体の抗微生物処理は、工業設備の水切換路における液体交換媒体の処理を含む請求項10に記載の使用。
【請求項14】
洗濯物用洗浄機器における液体案内システムの液体の抗微生物処理は、残留洗濯洗浄水の処理を含む請求項10に記載の使用。
【請求項15】
医療機器における液体案内システムの液体の抗微生物処理は、滅菌加工水の処理を含む請求項10に記載の使用。

【公表番号】特表2010−529323(P2010−529323A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511654(P2010−511654)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/EP2008/057441
【国際公開番号】WO2008/152121
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(509143686)
【Fターム(参考)】