説明

履物

【課題】足の蒸れを防止することができる履物を提供する。
【解決手段】履物は、踵の下に位置する部位に凹所を有する室1aを備えたアウトソール1と、前記室1aの上面を気密に閉塞し、上に向かって膨出する膨出部4aを有する弾性部材4と、この弾性部材4の膨出部を覆う凹所である覆い部を有じ、上面に開口部2bを備えたインソール2と、アウトソール1の側壁に設けられた外気取り入れ口と、アウトソール1に設けれると共に、外気取り入れ口と室1aを連通する外気通路と、この外気通路内に設けら、室1aに導入する方向の空気の流れを許容し、室1aから外気側への空気の流れを阻止する外気取り入れ用の第1の逆止弁と、室1aと開口部2bを連通する排出通路Pと、この排出通路P内に設けられ、室1aから排出する方向の空気の流れを許容し、室1aへの空気の流れを阻止する排気用の第2の逆止弁G2とを設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、履物に係り、特に、足の蒸れを防止することができる履物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、足の蒸れを防止することができる履物がある(例えば、特許文献1参照)。
これは、歩く際の踵にかかる荷重差を利用して、ポンプ室の内容積を変化させ、履物
の内部の空気を外部に強制的に排気するようにした「歩くと換気できる靴」である。
しかしながら、上述した履物にあっては、気密蓋(弾性部材)の膨出部を中底(イン
ソール)より露出させているため、使用により気密蓋(弾性部材)の膨出部が摩耗し易く
、しかも、気密蓋(弾性部材)の膨出部の周囲と中底(インソール)との間に間隙が形成
され、該間隙に塵等が付着し易く、更に、気密蓋(弾性部材)の膨出部を中底(インソー
ル)より突出させているため、見栄えも良好でないという問題点があった。
【特許文献1】特許第2918836号公報(図1及び図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前記した問題点を除去するようにした履物を提供することを目的としてい
る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記した目的を達成するための請求項1記載の履物は、踵の下に位置する部位に凹所
を有する室を備えたアウトソールと、前記凹所を有する前記室の上面を気密に閉塞すると
共に、上に向かって膨出する膨出部を有する弾性部材と、この弾性部材の膨出部を覆う凹
所である覆い部を有すると共に、上面に開口部を備えたインソールと、前記アウトソール
の側壁に設けられた外気取り入れ口と、前記アウトソールに設けれると共に、前記外気取
り入れ口と前記室を連通する外気通路と、この外気通路内に設けられ、前記室に導入する
方向の空気の流れを許容し、前記室から外気側への空気の流れを阻止する外気取り入れ用
の第1の逆止弁と、前記室と前記開口部を連通する排出通路と、この排出通路内に設けら
れ、前記室から排出する方向の空気の流れを許容し、前記室への空気の流れを阻止する排
気用の第2の逆止弁とを設けたものである。
【0005】
また、請求項2記載の履物は、請求項1記載の履物において、逆止弁は、第1の筒体
と、この第1の筒体に挿入される第2の筒体と、この第2の筒体と前記第1の筒体に挟持
される弁とを備え、前記第1の筒体は、第1の円筒と、この第1の円筒に接続され、前記
第1の円筒の内径より大きい内径を有する第2の円筒と、この第2の円筒と前記第1の円
筒とを連通する第1の通路とを備え、前記第2の筒体は、前記第2の円筒の内壁に当接す
るように、前記第2の円筒の内径より小さい外径を有する第1’の円筒と、この第1’の
円筒に接続され、前記第1’の円筒の外径より小さい外径を有する第2’の円筒と、この
第2’の円筒と前記第1’の円筒とを連通する第2の通路とを備え、前記弁は、リング部
と、このリング部に支持されると共に、前記第1の円筒の内径より大きく、前記リング部
の内径及び前記第1’の円筒の内径より小さい蓋とを備え、前記蓋に前記第1の通路から
前記第2の通路に向かって空気が流入すると、前記蓋は前記第1’の円筒内へ移動すると
共に、前記空気は前記第2の通路へ導かれものであり、前記蓋に前記第2の通路から前記
第1の通路に向かって空気が流入すると、前記蓋は前記第1の円筒の前記第1の通路を塞
ぐものであり、外気取り入れ用の第1の逆止弁は、前記逆止弁の前記第1の筒体を外気の
側に、前記第2’の筒体を室の側に位置させ、排気用の第2の逆止弁は、前記逆止弁の前
記第1の筒体を前記室の側に位置させるものである。
【0006】
また、請求項3記載の履物は、請求項2記載の履物において、アウトソールは、ポリ
ウレタンで形成され、外気取り入れ用の第1の逆止弁は、外気通路内に圧入されると共に
、前記外気取り入れ用の第1の逆止弁の第2’の円筒の端面が室に臨み、インソールの開
口部は複数であり、前記室と前記開口部を連通する排出通路は、前記アウトソールに設け
られ、前記室に連通すると共に、つま先に向かう直線状の案内溝と、前記アウトソールに
設けられ、前記直線状の案内溝から左右に分岐すると共に、前記開口部に連通する分岐溝
と、前記案内溝に収納されるパイプと、このパイプの一端は、排気用の第2の逆止弁の第
2’の円筒の外壁に当接するように挿入され、前記排気用の第2の逆止弁の第1の円筒の
端面が前記室に臨み、前記パイプの他端は、前記分岐溝に臨むように構成されるものであ
る。
【0007】
また、請求項4記載の履物は、請求項1記載の履物において、外気取り入れ口に着脱自在な蓋を設けるものである。
【0008】
また、請求項5記載の履物は、請求項1記載の履物において、凹所を有する室内であって、弾性部材の下方に位置し、降下する弾性部材を支持すると共に、弾性力を有する支持部材を設けるものである。
【0009】
また、請求項6記載の履物は、請求項2記載の履物において、排出通路は、アウトソールに設けられ、室に連通すると共に、つま先に向かう直線状の案内溝と、前記アウトソールに設けられ、前記直線状の案内溝の先端から拡大する拡大溝と、前記案内溝に収納されるパイプと、このパイプの一端は、排気用の第2の逆止弁の第2’の円筒の外壁に当接するように挿入され、前記排気用の第2の逆止弁の第1の円筒の端面が前記室に臨み、前記パイプの他端は、前記拡大溝に臨むように構成され、インソールの開口部が前記拡大溝に臨むと共に、前記インソールの開口部がつま先側である先端に向かって拡大しているものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の履物によれば、弾性部材は、上に向かって膨出する膨出部を有するた
め、変形量を大きくとって、室内への空気の取り入れと排気によるポンプ作用を増大させ
ることができ、しかも、弾性部材の膨出部は、従来のように、インソールより突出しない
と共に、インソールは弾性部材の膨出部を覆う凹所である覆い部を有するため、弾性部材
の膨出部を保護することができ、更に、従来のように、インソールより突出しない分、見
栄えを損なうこともない。
【0011】
また、請求項2記載の履物によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、従
来のようなパイプの中途を中央閉塞部で閉じ、中央閉塞部を介した一方にスリットと開口
部を、中央閉塞部を介した他方にスリットと開口部を、それぞれ設けた逆止弁とは、異な
り、逆止弁の向きを変えることにより、1つの逆止弁で外気取り入れ用の第1の逆止弁と
排気用の第2の逆止弁に対応することができる。
【0012】
また、請求項3記載の履物によれば、前述した請求項2記載の発明の効果に加え、案
内溝に収納されるパイプの一端は、排気用の第2の逆止弁の第2’の円筒の外壁に当接す
るように挿入され、パイプの他端は、案内溝から左右に分岐する分岐溝に臨むように構成
されるため、外気の導入を気密に行うことができる。
【0013】
外気取り入れ口が、常時、開放していると、雨天時、外気取り入れ口を介して、雨が履物内に侵入するが、請求項4記載の履物によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、外気取り入れ口を蓋により閉じることにより、雨が履物内に侵入するのを防ぐことができる。
【0014】
踵の部位が弾性部材にかかると、該弾性部材が凹所を有する室内に沈み、歩行の際、違和感を生じるが、請求項5記載の履物によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、踵の部位が弾性部材にかかっても、降下する弾性部材を支持部材が受け止めて、弾性部材の降下量を低減させて、歩行の際の違和感を少なくすることができる。
【0015】
また、請求項6記載の履物によれば、前述した請求項2記載の発明の効果に加え、パイプの他端は拡大溝に、該拡大溝はインソールの開口部に、それぞれ臨むように、しかも、インソールの開口部がつま先側である先端に向かって拡大しているため、パイプより供給される空気は、抵抗を軽減され、履物内に外気を充分導くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の一実施例の履物を図面を参照して説明する。
図1〜図15において、Aは履物で、履物Aは、概略的に、アウトソール(本底)1
と、インソール(中底)2と、甲皮(アッパー)3とから構成されている。
アウトソール1は、例えば、ポリウレタンで形成され、踵の下に位置する部位に凹所
を有する室1aを備えている。図3に示す4は弾性部材で、弾性部材4は、例えば、塩化
ビニルで形成され、前記凹所を有する室1aの上面を気密に閉塞する(例えば、弾性部材
4により室1aの凹所を覆って接着剤により弾性部材4を室1aの上面に接着する。)と
共に、上に向かって膨出する膨出部4aを有する。また、インソール2は、図13〜図1
5に示すように、弾性部材4の膨出部4aを覆う凹所である覆い部2aを有すると共に、
上面に複数の開口部2bを備えている。
【0017】
図1に示す1bは、アウトソール1の側壁に設けられた外気取り入れ口で、外気取り
入れ口1bは、図1の図示1bの背面側にも設けられている(図1及び図5参照)。
また、図6に示す1cは、アウトソール1に設けれると共に、外気取り入れ口1bと
室1aを連通する外気通路である。
この外気通路1c内には、外気取り入れ用の第1の逆止弁G1が設けられ、外気取り
入れ用の第1の逆止弁G1は、室1aに導入する方向の空気の流れを許容し、室1aから
外気側への空気の流れを阻止するように作用する(図7参照)。
【0018】
外気取り入れ用の第1の逆止弁G1は、外気通路1c内に圧入されると共に、外気取
り入れ用の第1の逆止弁G1の後述する第2’の円筒20bの端面が室1aに臨むように
配置されている。
即ち、第1の逆止弁G1の逆止弁は、図4に示すように、第1の筒体10と、この第
1の筒体10に挿入される第2の筒体20と、この第2の筒体20と第1の筒体10に挟
持される弁30とを備えている。
第1の筒体10は、第1の円筒10aと、この第1の円筒10aに接続され、第1
の円筒10aの内径より大きい内径を有する第2の円筒10bと、この第2の円筒10b
と第1の円筒10aとを連通する第1の通路10cとを備え、例えば、第1の円筒10a
、第2の円筒10bとは、プラスチックで一体成形されている。
また、第2の筒体20は、第2の円筒10bの内壁に当接するように、第2の円筒1
0bの内径より小さい外径を有する第1’の円筒20aと、この第1’の円筒20aに接
続され、第1’の円筒20aの外径より小さい外径を有する第2’の円筒20bと、この
第2’の円筒20bと第1’の円筒20aとを連通する第2の通路20cとを備え、例え
ば、第1’の円筒20a、第2’の円筒20bとは、プラスチックで一体成形されている

また、弁30は、リング部30aと、このリング部30aに支持されると共に、第1
の円筒10aの内径より大きく、リング部30aの内径及び第1’の円筒20aの内径よ
り小さい蓋30bとを備えている。
また、図4に示すSは、ストッパーで、ストッパーSは、リング部S1と、このリン
グ部S1の内方に複数の爪S2を有し、リング部S1は、第1の逆止弁G1又は第2の逆
止弁G2が室1aに臨むように取り付けられた際のストッパーの役目をするものであり、
また、爪S2は、第2’の円筒20b又は第2の円筒10bの外周面に係合するためのも
のである。
従って、図7に示すように、蓋30bに第1の通路10cから第2の通路20cに向
かって空気が流入すると、蓋30bは第1’の円筒20a内へ移動すると共に、空気は第
2の通路20cへ導かれものであり、逆に、蓋30bに第2の通路20cから第1の通路
10cに向かって空気が流入すると、蓋30bは第1の円筒10aの第1の通路10cを
塞ぐように作用する。
【0019】
また、図2に示すPは、室1aと開口部2bを連通する排出通路で、排出通路P内に
は、排気用の第2の逆止弁G2が設けられ、この排気用の第2の逆止弁G2は、室1aか
ら排出する方向の空気の流れを許容し、室1aへの空気の流れを阻止するように作用する
(図9参照)。排気用の第2の逆止弁G2は、上述した外気取り入れ用の第1の逆止弁G
1とは、構造的には、向きとストッパーSの当接する部位を除けば、同じであるため、そ
の説明を省略する。
即ち、外気取り入れ用の第1の逆止弁G1は、図7に示すように、逆止弁の第1の筒
体10aを外気の側に、第2’の円筒20bを室1aの側に位置させ、ストッパーSの爪
S2は、第2’の円筒20bの外周面に係合しているが、排気用の第2の逆止弁G2は、
図9に示すように、逆止弁の第1の筒体10aを室1aの側に位置させ、ストッパーSの
爪S2は、第1の筒体10aの外周面に係合している。
また、上述した排出通路Pは、図3及び図9に示すように、アウトソール1に設けら
れ、室1aに連通すると共に、つま先に向かう直線状の案内溝P1と、アウトソール1に
設けられ、直線状の案内溝P1から左右に分岐すると共に、開口部2bに連通する分岐溝
P2と、案内溝P1に収納されるパイプP3と、このパイプP3の一端は、排気用の第2
の逆止弁G2の第2’の円筒20bの外壁に当接するように挿入され、排気用の第2の逆
止弁G2の第1の円筒10aの端面が室1aに臨み、パイプP3の他端は、分岐溝P2に
臨むように構成されている(図8参照)。
【0020】
従って、上述した履物Aによれば、弾性部材4は、上に向かって膨出する膨出部4a
を有するため、変形量を大きくとって、室1a内への空気の取り入れと排気によるポンプ
作用を増大させ、つまり、踵に体重が乗ると、弾性部材4の膨出部4aが室1aに入って
室1a内の空気を排出通路P、開口部2bを介して放出し、足の蒸れを防止し、踵に体重
がかからなくなると、弾性部材4の弾性変形により、室1a内への空気を外気通路1cを
介して室1a内に取り入れることとなる。
また、弾性部材4の膨出部4aは、従来のように、インソール2より突出しないと共
に、インソール2は弾性部材4の膨出部4aを覆う凹所である覆い部2aを有するため、
弾性部材4の膨出部4aを保護することができ、更に、従来のように、インソール2より
突出しない分、見栄えを損なうこともない。
【0021】
また、外気取り入れ用の第1の逆止弁G1(又は排気用の第2の逆止弁G2)は、従
来(特許文献1)のようなパイプの中途を中央閉塞部で閉じ、中央閉塞部を介した一方に
スリットと開口部を、中央閉塞部を介した他方にスリットと開口部を、それぞれ設けた逆
止弁とは、異なり、逆止弁の向きを変えることにより、1つの逆止弁で外気取り入れ用の
第1の逆止弁G1と排気用の第2の逆止弁G2に対応することができる。
【0022】
更に、外気取り入れ用の第1の逆止弁G1の第2’の円筒20bの端面が室1aに臨
むように、排気用の第2の逆止弁G2の第1の円筒10aの端面が室1aに臨むように、
それぞれ取り付ければ良いため、簡易に逆止弁を取り付けることができ、しかも、パイプ
P3の一端は、排気用の第2の逆止弁G2の第2’の円筒20bの外壁に当接するように
挿入され、パイプP3の他端は、分岐溝P2に臨むように構成されるため、外気の導入を
簡易に気密状態に保つことができる。
【0023】
上述した実施例においては、排出通路Pは、直線状の案内溝P1と、分岐溝P2と、案内溝P1に収納されるパイプP3としたが、本願発明にあっては、これに限らず、例えば、図16乃至図22に示すように、排出通路Pを、アウトソール1に設けられ、室1aに連通すると共に、つま先に向かう直線状の案内溝P1と、アウトソール1に設けられ、直線状の案内溝P1の先端から拡大する拡大溝P2’と、案内溝P1に収納されるパイプP3と、このパイプP3の一端は、排気用の第2の逆止弁G2の第2’の円筒20bの外壁に当接するように挿入され、排気用の第2の逆止弁G2の第1の円筒10aの端面が室1aに臨み、パイプP3の他端は、拡大溝P2’に臨むように構成するようにしても良い。
この実施例の履物によれば、パイプP3の他端は拡大溝P2’に、該拡大溝P2’はインソール2の開口部2bに、それぞれ臨むように、しかも、インソール2の開口部2bがつま先側である先端に向かって拡大しているため、パイプP3より供給される空気は、抵抗を軽減され、履物A内に外気を充分導くことができる。
また、図17に示す2Cは、消臭機能を有する生地で形成された消臭機能部材である。パイプP3は、つま先側に近い側は、図20及び図21に示すように、偏平状になっている。なお、図16乃至図22に示す実施例にあっては、上述した実施例と同一部分に同一符号を付して説明の一部を省略している。
【0024】
また、図22に示すFは、外気取り入れ口1bに着脱自在な蓋である。外気取り入れ口1bが、常時、開放していると、雨天時、外気取り入れ口1bを介して、雨が履物A内に侵入するが、蓋Fにより外気取り入れ口1bを閉じることにより、雨が履物A内に侵入するのを防ぐことができる。
【0025】
また、図17に示す50は、凹所を有する室1a内であって、弾性部材4の下方に位置し、降下する弾性部材4を支持すると共に、弾性力を有する支持部材で、踵の部位が弾性部材4にかかると、弾性部材4が凹所を有する室1a内に沈み、歩行の際、違和感を生じるが、この実施例の履物Aによれば、踵の部位が弾性部材4にかかっても、降下する弾性部材4を支持部材50が受け止めて、弾性部材4の降下量を低減させて、歩行の際の違和感を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明の一実施例である履物の概略的斜視図である。
【図2】図2は、図1の2ー2線による概略的断面図である。
【図3】図3は、図1の履物の甲皮を取り除いて分解的に示す概略的分解斜視図である。
【図4】図4は、図1の履物に取り付けられている外気取り入れ用の第1の逆止弁(又は排気用の第2の逆止弁)の概略的分解斜視図である。
【図5】図5は、図3の5ー5線による概略的断面図である。
【図6】図6は、図5の外気取り入れ用の第1の逆止弁の取り付け前の状態の概略的断面図である。
【図7】図7は、図5の外気取り入れ用の第1の逆止弁の作用を示すための概略的断面図である。
【図8】図8は、図3の8ー8線による概略的断面図である。
【図9】図9は、図8の排気用の第2の逆止弁にパイプが装着する前の状態の概略的断面図である。
【図10】図10は、図3の弾性部材の概略的平面図である。
【図11】図11は、図10の11ー11線による概略的断面図である。
【図12】図12は、アウトソールの凹所を図11の弾性部材が気密に閉塞する状態の概略的断面図である。
【図13】図13は、図3のインソールの概略的平面図である。
【図14】図14は、図13の14ー14線による概略的断面図である。
【図15】図15は、図13の15ー15線による概略的断面図である。
【図16】図16は、図2の履物と異なる他の実施例の概略的断面図である。
【図17】図17は、図16の履物を分解して示す概略的分解斜視図である。
【図18】図18は、図17のアウトソールの概略的断面図である。
【図19】図19は、図18の一部を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図20】図20は、図16の20−20線による概略的断面図である。
【図21】図21は、図16の21−21線による概略的断面図である。
【図22】図22は、図16の概略的断面図である。
【符号の説明】
【0027】
A …………履物
1 …………アウトソール
1a …………室
1b …………外気取り入れ口
1c …………外気通路
2 …………インソール
2a …………覆い部
4 …………弾性部材
4a …………膨出部
G1 …………第1の逆止弁
G2 …………第2の逆止弁
P …………排出通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
踵の下に位置する部位に凹所を有する室を備えたアウトソールと、
前記凹所を有する前記室の上面を気密に閉塞すると共に、上に向かって膨出する膨出
部を有する弾性部材と、
この弾性部材の膨出部を覆う凹所である覆い部を有すると共に、上面に開口部を備え
たインソールと、
前記アウトソールの側壁に設けられた外気取り入れ口と、
前記アウトソールに設けれると共に、前記外気取り入れ口と前記室を連通する外気通
路と、
この外気通路内に設けられ、前記室に導入する方向の空気の流れを許容し、前記室か
ら外気側への空気の流れを阻止する外気取り入れ用の第1の逆止弁と、
前記室と前記開口部を連通する排出通路と、
この排出通路内に設けられ、前記室から排出する方向の空気の流れを許容し、前記室
への空気の流れを阻止する排気用の第2の逆止弁と、
を設けたことを特徴とする履物。
【請求項2】
逆止弁は、第1の筒体と、この第1の筒体に挿入される第2の筒体と、この第2の筒
体と前記第1の筒体に挟持される弁とを備え、
前記第1の筒体は、第1の円筒と、この第1の円筒に接続され、前記第1の円筒の内
径より大きい内径を有する第2の円筒と、この第2の円筒と前記第1の円筒とを連通する
第1の通路とを備え、
前記第2の筒体は、前記第2の円筒の内壁に当接するように、前記第2の円筒の内径
より小さい外径を有する第1’の円筒と、この第1’の円筒に接続され、前記第1’の円
筒の外径より小さい外径を有する第2’の円筒と、この第2’の円筒と前記第1’の円筒
とを連通する第2の通路とを備え、
前記弁は、リング部と、このリング部に支持されると共に、前記第1の円筒の内径よ
り大きく、前記リング部の内径及び前記第1’の円筒の内径より小さい蓋とを備え、
前記蓋に前記第1の通路から前記第2の通路に向かって空気が流入すると、前記蓋は
前記第1’の円筒内へ移動すると共に、前記空気は前記第2の通路へ導かれものであり、
前記蓋に前記第2の通路から前記第1の通路に向かって空気が流入すると、前記蓋は
前記第1の円筒の前記第1の通路を塞ぐものであり、
外気取り入れ用の第1の逆止弁は、前記逆止弁の前記第1の筒体を外気の側に、前記
第2’の筒体を室の側に位置させ、
排気用の第2の逆止弁は、前記逆止弁の前記第1の筒体を前記室の側に位置させる
ことを特徴とする請求項1記載の履物。
【請求項3】
アウトソールは、ポリウレタンで形成され、
外気取り入れ用の第1の逆止弁は、外気通路内に圧入されると共に、前記外気取り入
れ用の第1の逆止弁の第2’の円筒の端面が室に臨み、
インソールの開口部は複数であり、
前記室と前記開口部を連通する排出通路は、
前記アウトソールに設けられ、前記室に連通すると共に、つま先に向かう直線状の
案内溝と、
前記アウトソールに設けられ、前記直線状の案内溝から左右に分岐すると共に、前
記開口部に連通する分岐溝と、
前記案内溝に収納されるパイプと、
このパイプの一端は、排気用の第2の逆止弁の第2’の円筒の外壁に当接するよう
に挿入され、前記排気用の第2の逆止弁の第1の円筒の端面が前記室に臨み、前記パ
イプの他端は、前記分岐溝に臨むように構成されるものである
ことを特徴とする請求項2記載の履物。
【請求項4】
外気取り入れ口に着脱自在な蓋を設けることを特徴とする請求項1記載の履物。
【請求項5】
凹所を有する室内であって、弾性部材の下方に位置し、降下する弾性部材を支持すると共に、弾性力を有する支持部材を設けることを特徴とする請求項1記載の履物。
【請求項6】
排出通路は、
アウトソールに設けられ、室に連通すると共に、つま先に向かう直線状の案内溝と、
前記アウトソールに設けられ、前記直線状の案内溝の先端から拡大する拡大溝と、
前記案内溝に収納されるパイプと、
このパイプの一端は、排気用の第2の逆止弁の第2’の円筒の外壁に当接するよう
に挿入され、前記排気用の第2の逆止弁の第1の円筒の端面が前記室に臨み、前記パ
イプの他端は、前記拡大溝に臨むように構成され、
インソールの開口部が前記拡大溝に臨むと共に、前記インソールの開口部がつま先側である先端に向かって拡大している
ことを特徴とする請求項2記載の履物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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