説明

履物

脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物は、ユーザの足に履物を固定するための固定手段と、使用時にユーザの足を係合するための少なくとも上層、またはさらなる上層、および使用時に地面と係合するための下層を含むソールと、を備え、上層は前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、ソールは、使用中にユーザの体重が掛かることにより上層の少なくとも一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要になるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物に関する。本発明はまた、足首および/または足の損傷後の脚筋緊張の改善およびリハビリテーションのための履物にも関する。本発明はさらに同じ目的のためのソール、ミッドソール、および/またはインソールに関する。加えて、本発明は前記履物、前記ソール、ミッドソール、および/またはインソールを製造するための方法、ならびに運動法の一部として上記のいずれかを使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの靴は、それらの審美性またはそれらの快適性のため購入される。快適な靴はユーザに快適な歩行および起立をもたらすように設計され、しばしば適当な内部詰め物、アーチ支持体、および快適なソールを含む。通常の使用時に、先行技術の靴はユーザの足に良好な安定したベースを提供し、したがってこれはユーザが優れたバランスを維持しながらじっと起立しまたは歩行するために必要な筋力の量を低減させる。
【発明の概要】
【0003】
しかし、驚くことに、軽微であるが安全に測定される不安定性を履物に提供することによって、歩行中または起立中にユーザがバランス調整を経験する難しさが増大し、したがって先行技術の靴を使用しているときと同等の適正なバランスを達成するために、より多くの筋活動が必要になることが明らかになった。特に、前脛骨筋、後脛骨筋、四頭筋の大腿直筋、および大殿筋のような筋肉は、軽微な不安定性を有する履物を着用しているときにより激しく働くことが分かった。さらに、人間生理学で周知の通り、より激しく働かされる筋肉は強度を改善し、かつ運動後により迅速に回復する。
【0004】
したがって、ユーザが通常通りに起立または歩行している間に、筋肉の鍛錬および強化を補助する履物が必要である。さらに、ユーザは、歩行のような通常の活動を実行しながらこれらの筋肉の訓練を達成することができるので、訓練のために特定の時間を見つける必要が無くなる。
【0005】
したがって、第1態様では、本発明は脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物であって、
ユーザの足に履物を固定するための固定手段と、
使用時にユーザの足を係合するための少なくとも上層、またはさらなる上層、および使用時に地面と係合するための下層を含むソールと、を備え、
上層は前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、ソールは、使用中にユーザの体重が掛かることにより上層の少なくとも一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要となるように構成された、履物を提供する。
【0006】
履物のユーザは、起立中および歩行中に良好なバランスを維持するために筋活動が増大することが有利である。したがって、単に起立中および散歩中に筋肉の鍛錬および強化がもたらされる。示した通り、ユーザの側のバランス補正は追加的筋活動が要求される。不安定性が正しく較正されるときに、それは着用者の側にはめったに知覚されない。しかし、多くの段階にわたって、ライフスタイル的手法のフィットネスで使用される場合、要求される追加的筋活動は、特に運動またはリハビリテーション療法の一環として、筋群の強度およびフィットネスのレベルを高めるのに役立つことができる。履物は頻繁に、かつ日常的な運動/リハビリテーション療法の一環として使用することが最も好ましい。
【0007】
本発明の第2態様では、脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物であって、
履物をユーザの足に固定するための固定手段と、
前端/つま先領域、アーチ領域、および踵として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、使用中にユーザの体重が掛かると上部ソールの少なくとも一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要となるように構成されたソールと、を備え、
ソールは、ユーザの足を受容するための上部表面またはソールの上層と、地面と接触するための下部表面またはソールの下層とを含み、上層および下層は、快適性を促進しかつ通常の履物の感覚をユーザに提供するように、踵領域より前端/つま先領域の方がより密接した、履物を提供する。
【0008】
第3態様では、本発明は、脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物であって、
履物をユーザの足に固定するための固定手段と、
前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、使用中にユーザの体重が掛かると上部ソールの少なくとも一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要となるように構成されたソールと、を備え、
ソールの厚さは、快適性を促進しかつ通常の履物の感覚をユーザに提供するように、踵から前端/つま先領域まで漸減する、履物を提供する。
【0009】
本発明の第4態様では、使用中にユーザの足の少なくとも一部分を受容し、脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物用のインソールであって、
前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、使用中にユーザの体重が掛かるとインソールの一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要となるように構成されたインソールを提供する。
【0010】
本発明の第5態様では、靴のインソールまたはソールの部分を成形する方法であって、
比較的低い圧縮抵抗または密度の第1材料のアーチ領域を提供するステップと、
比較的高い圧縮抵抗または密度の第2材料の前端/つま先領域および踵領域を提供するステップと、
鋳型内で前端/つま先領域と踵領域との間にアーチ領域を配置し、前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域を一緒に結合して、揺動効果を有し使用中にユーザによるバランス補正が必要となる一体的(イン)ソールを形成するステップと、を含む方法を提供する。
【0011】
本発明の第6態様では、履物またはインソールを含む履物を着用し、かつ履物またはインソールに体重を掛けて起立中および/または歩行中に脚筋の鍛錬をもたらすことを含む、脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるために、請求項1ないし33に記載する履物または請求項34ないし39に記載するインソールを使用する運動法を提供する。
【0012】
本発明の好適な実施形態について以下で、単なる実施例として、添付の図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る履物の略平面図である。
【図2】図1の履物の略側面図である。
【図3】前端/つま先領域、アーチ領域、および踵の結合を示す図1の履物の略側面図である。
【図4】図1の履物の略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は履物に関する。特に、図にはフリップフロップが示されており、一般的に1の符号が付けられている。フリップフロップ1はソール2およびストラップ構成3を含む。
【0015】
図示する通り、ソール2は上部ソール2A、ミッドソール2B、および下部ソール2Cによって提供される。上部ソール2Aはミッドソール2Bに結合され、ミッドソール2Bは下部ソール2Cに結合されて、一体的ソール2がもたらされる。上部ソール2Aはユーザの足を受容するように提供され、ユーザの足とフリップフロップ1との間に把持面をもたらすようにテクスチャード加工される。1実施形態では、上部ソール2Aはミッドソール2Bと一体化され(すなわち1層)、または代替的に別個の層である。下部ソール2Cはフリップフロップ1の足底面として、すなわち地面と接触する表面として提供され、地面とフリップフロップ1との間の把持力をもたらすために2つ以上の隆起または溝(図示せず)を設けることができる。下部ソール2Cは、上部ソール2Aまたはミッドソール2Bと結合する前には、1枚の材料であることが好ましい。当然、それは地面に接触するので、下部ソール2Cは良好な摩耗特性を有する丈夫な材料によってもたらされる。フリップフロップ1のソール2は、特に図1および2から分かるように、3つの一般的なおおよその領域に設けられる。おおよその前端/つま先領域は参照符号4によって示される。さらに、おおよそのアーチ領域は参照符号5によって示される。さらに、おおよその踵領域は参照符号6によって示される。特に、ソール2の3つの領域は異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料によって設けられ、アーチ領域は最小圧縮抵抗または密度の材料によって設けられる。ソール2は、使用中にユーザの体重/動きが加えられることによりソールの1つ以上の部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要となるように構成される。生じる不安定性の量はきわめて軽微であるが、ユーザの脚部の筋肉によって小さいバランス補正が行われるには充分である。特に、小さいバランス補正はユーザの潜在意識で、またはほとんど意識することなく実行されるようであるが、それにもかかわらず、生体力学的監視機器により測定したときに筋肉の活動の増加が明らかになることが明瞭である。踵は、安定性をもたらしかつ迅速かつ安全に足を踏み込み姿勢に推進させるために、堅固なレベルの圧縮抵抗または密度を必要とするので、堅い踵領域(アーチ領域と比較して)が重要である。踵領域が柔軟すぎる場合、身体は、より速く安定性を得るために、踏み込み時に踵をより強く押し付けることによって応答する。これは悪い結果を生じるおそれがあるので、柔らかい踵領域が好ましい。
【0016】
アーチ領域は、足が突然疑問を抱く「疑問ゾーン(question zone)」である。足は踵領域によってそれが堅固な表面上にあると考えるように騙されるが、不安定性はより柔らかいアーチ領域に対して応答する、すなわち前進し、後退し、左右調節する必要があることを意味する。これらの疑問に応答することは努力を要し、脚全体でエネルギを使用する。
【0017】
より堅いつま先領域は歩行の速度を維持し、足に安定性と、正しい方向に推進するために必要な方向とを与える。柔らかいつま先領域は、踏み出すために足の拇指が必要とする以上の領域を使用することを意味し、それも好ましくない。中底のプロファイルはアーチを支持するのではなく、むしろ足を自然に挙動させるように設計される。それは足に何をすべきか、またはどのように挙動すべきかを指示しない。
【0018】
この特定の実施形態では、本発明に係るソール2は、特別に構成された多密度材料層によってもたらされる。特に、ソール2は比較的低い圧縮抵抗または密度の第1材料のアーチ領域5、および比較的高い圧縮抵抗または密度の第2の材料である前端/つま先領域4によってもたらされる。さらに、踵領域6は、アーチ領域5と比較したときに、比較的高い圧縮抵抗または密度の第2材料とは異なる第3材料によってもたらされる。特に、この実施形態は、相互に対してより硬い踵領域6、より柔らかいアーチ領域5、およびより硬い前端/つま先領域4を有するソール2を記載する。好適な実施形態では、前端/つま先領域4は踵領域6よりわずかに柔らかいが、踵領域6および前端/つま先領域4は両方ともアーチ領域5より硬い。実施例として、ミッドソール2Bの部分の硬さはAsker Cスケールテスト方法(SATRA TM205:1999、15秒間の読出しが行われる)を用いて比較することができ、踵領域6は54(硬い)であり、アーチ領域5は31(柔らかい)であり、前端/つま先領域4は45(同じく硬いが踵6ほど硬くない)であることが好ましい。踵は最も多くの衝撃を受け、加えて、歩行時につま先が歩行のための良好な「押し出し」をもたらす必要があるときに、足の前進運動を促進するので、踵領域6および前端/つま先領域4は硬くすることが望ましい。
【0019】
図3で分かるように、前端/つま先領域4は境界面7に沿ってアーチ領域5と界接する。境界面7で、前端/つま先領域4の材料はアーチ領域5の材料に結合される。同様にして、アーチ領域5と踵6との間の境界面は境界面8に設けられる。材料間の境界面7、8は事実上垂直、すなわち下部ソール2Cから上部ソール2Aへの方向とすることができるが、境界面7、8の両側からの材料の重なり合いを可能にする漸減境界面を持つことが好ましい。特に、前端/つま先領域4の漸減部分4Aは、水平方向重なり部でアーチ領域5の漸減部分5Aと重なり合って境界面7を形成する。さらに、アーチ領域5の漸減部分5Bおよび踵6の漸減部分6Aは水平に重なり合って境界面8を形成する。漸減境界面7、8はミッドソール2Bの部分間にシームレス接合部をもたらし、かつミッドソール2Bのより硬い領域6、4からより柔らかい領域5への円滑な遷移をもたらし、好都合である。代替的に、漸減部分4A、5A、5B、6Aはくさび状にすることを考えることもできる。
【0020】
図4は履物の最も好適な実施形態を示す。その図から分かる通り、前端/つま先領域4、アーチ領域5、および踵領域6の接合部4A´、5A´、5B´、および6A´は不規則な形状の接合縁を有する。これはこれらの領域間の結合の表面積を増大させる。不規則な形状の縁部は鋳型で加熱する前に当該領域に設けることができるが、成形済み履物にそれらを設けることも、該製造方法の有利な結果でもある。言うまでもなく同じことが本発明のインソールにも適用される。
【0021】
図で分かる通り、ソール2は解剖学的形状であることが好都合である。前端/つま先領域4、アーチ領域5、および踵6の材料は、揺動効果すなわち軽微な不安定性をもたらすように構成されるので、踵6からつま先4にソールを踏み込んだときに足がわずかに揺動し、ユーザの足のバランス位置が変化する。揺動効果は内外方向もしくは前後方向、または前後方向および内外方向の不安定性の組合せとすることができる。特にミッドソールを揺動させ、軽微な不安定性を生じさせるのは、踵6およびアーチ領域5からの推移、ならびにアーチ領域5および前端/つま先領域4からの推移である。
【0022】
図示するソール2の実施形態は実質的にエチレン酢酸ビニル(EVA)から作られる。本発明によると、揺動効果をもたらすために、異なる圧縮抵抗または密度を有する3種類の等級のEVAがミッドソールに利用される。しかし、他の材料が同等の効果をもたらし、これらの材料の例としてエラストマ、シリコーン、天然もしくは合成ゴム、および/またはポリウレタンがあることを理解されたい。
【0023】
ストラップ構成3(固定手段)は、踵6の領域のソール2の部分で、フリップフロップ1のそれぞれの側に1箇所ずつ、2箇所で接続される。ストラップ構成3はまた、ユーザの第1および第2つま先の間に来るように位置付けられる前端/つま先領域4の領域で、上部ソール2A(またはミッドソール2B)にも接続される。
【0024】
使用中に、ユーザは、起立中または散歩中に単にフリップフロップ1を着用するだけで、脚の筋肉の運動またはリハビリテーションを行なう。
【0025】
本発明に係るソールまたはインソール、特にミッドソールの製造方法は、3種類の密度のEVA材料を使用し、次いで単一の鋳型でそれらを熱成形して一体的(イン)ソール2Bを形成することを含む。特に、材料は適切な形状(踵、アーチ、つま先)に事前切断された3種類の密度の未硬化固体EVA化合物を使用し、それらを第1段階の鋳型に注入することから結合される。鋳型は160度に6分間加熱され、その間に固体化合物(EVA)は溶融され、それらはおおまかにそれらが導入された鋳型の領域に維持されるが、結合され、逃散することのできないガスを解放させる。短時間冷却した後、鋳型は迅速に離型され、出現するミッドソール2Bは、それを出現させた鋳型のサイズの約4倍まで突然の劇的な増大を経験する。これはEVAの「キャスタ」ユニットを形成する。このEVA「キャスタ」ユニットは依然として低密度(および荒形状)であり、所要密度に達し、かつ例として図に示す最終的な解剖学的形状を取るために、さらなる加熱が必要であり、これは「キャスタ」をトリミングし、それを第2段階の鋳型に入れ、そこでさらに6分間加熱にさらし、さらに6分間冷却させて最終製品の形状を取らせることによって行われる。加えて、その後ミッドソール2Bに下部ソール2Cを付加することができる。代替的に、いずれかまたは両方の鋳型内で下部ソール2Cをミッドソール2Bと結合させることができる。その後、上部ソール2Aを結合させることができ、ファブリック層を含むことができる。
【0026】
履物に使用されるインソールに関連して、履物と共に供給されるインソールに対する追加的または代替的インソールとして、インソールを履物に配置することができること、または履物と一体化されることは理解されるであろう。さらに、請求の範囲の文脈から、インソールが履物に関連して記載される任意の数のソールの特徴を有することができることは理解されるであろう。したがって、履物のソールの特徴およびインソールの特徴は、同一でないとしても、略同一であるので、対応する文章を参照されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物であって、
ユーザの足に前記履物を固定するための固定手段と、
使用時にユーザの足を係合するための少なくとも上層、またはさらなる上層、および使用時に地面と係合するための下層を含むソールと、を備え、
前記上層は前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、前記ソールは、使用中にユーザの体重が掛かることにより前記上層の少なくとも一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要になるように構成された、履物。
【請求項2】
前記アーチ領域が前記前端/つま先領域および/または前記踵より比較的低い圧縮抵抗または密度の材料を含み、不安定性を生じる、請求項1に記載の履物。
【請求項3】
前記前端/つま先領域、アーチ領域、および踵が一体的ソールとして形成される、請求項1または2に記載の履物。
【請求項4】
前記ソールが解剖学的形状である、請求項1ないし3のいずれかに記載の履物。
【請求項5】
前記ソールの前記上層が3つの材料を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載の履物。
【請求項6】
前記ソールの前記領域が前記ソール内に内部に設けられる、請求項1ないし5のいずれかに記載の履物。
【請求項7】
前記ソールの前記上層が、比較的高い圧縮抵抗または密度の2つの材料の間に挟まれた比較的低い圧縮抵抗または密度の第1材料を含む、請求項1ないし6のいずれかに記載の履物。
【請求項8】
より高い圧縮抵抗または密度の前記2つ材料が異なる材料である、請求項7に記載の履物。
【請求項9】
前記材料が層状構成に配置される、請求項7または8に記載の履物。
【請求項10】
前記材料が垂直方向に積層される、請求項9に記載の履物。
【請求項11】
前記材料は水平方向に積層される、請求項9または10に記載の履物。
【請求項12】
前記上層が比較的低い圧縮抵抗または密度によってもたらされるアーチ領域、ならびに比較的高い圧縮抵抗または密度の2つの材料によってもたらされる前端/つま先領域および踵領域を含む、請求項7ないし11のいずれか一項に記載の履物。
【請求項13】
前記前端/つま先領域および前記踵が異なる圧縮抵抗または密度の材料によってもたらされる、請求項12に記載の履物。
【請求項14】
前記つま先が、Asker Cスケールで略40ないし50の硬度値を有する材料によってもたらされる、請求項12または13に記載の履物。
【請求項15】
前記硬度が略45である、請求項14に記載の履物。
【請求項16】
前記アーチ領域が、Asker Cスケールで略25ないし35の硬度を有する材料によってもたらされる、請求項12ないし15のいずれか一項に記載の履物。
【請求項17】
前記硬度が略31である、請求項16に記載の履物。
【請求項18】
前記踵がAsker Cスケールで略40ないし60の硬度を有する材料によってもたらされる、請求項12ないし17のいずれか一項に記載の履物。
【請求項19】
前記硬度が略54である、請求項18に記載の履物。
【請求項20】
前記ミッドソールの水平積層材料が前記前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域を含む、請求項11に記載の履物。
【請求項21】
前記水平積層材料が異なる圧縮抵抗または密度の材料の重なり合う領域をもたらすように対応して漸減されるか、不規則な形状の接合縁を有する、請求項11に記載の履物。
【請求項22】
前記アーチ領域、踵、および/または前端/つま先領域の隣接部に、対応する漸減部または不規則な形状の縁が設けられ、前記アーチ領域および踵、および/または前記アーチ領域および前端/つま先領域の材料の重なり合いがもたらされる、請求項21に記載の履物。
【請求項23】
前記材料がエラストマ、シリコーン、天然もしくは合成ゴム、および/またはポリウレタンである、請求項1ないし22のいずれかに記載の履物。
【請求項24】
前記材料がEVA(エチレン酢酸ビニル)である、請求項23に記載の履物。
【請求項25】
前記履物が開放性履物である、請求項1ないし24のいずれかに記載の履物。
【請求項26】
前記開放性履物がフリップフロップ、サンダル、または類似物である、請求項25に記載の履物。
【請求項27】
脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物であって、
履物をユーザの足に固定するための固定手段と、
前端/つま先領域、アーチ領域、および踵として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、使用中にユーザの体重が掛かると上部ソールの少なくとも一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要となるように構成されたソールと、を備え、
前記ソールは、ユーザの足を受容するための上部表面またはソールの上層と、地面と接触するための下部表面または前記ソールの下層とを含み、前記上面および下面は、快適性を促進しかつ通常の履物の感覚をユーザに提供するように、踵領域より前端/つま先領域の方がより密接した、履物。
【請求項28】
請求項1ないし26のいずれか一項に記載の特徴の1つ以上をさらに含む、請求項27に記載の履物。
【請求項29】
脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物であって、
履物をユーザの足に固定するための固定手段と、
前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、使用中にユーザの体重が掛かると上部ソールの少なくとも一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要となるように構成されたソールと、を備え、
前記ソールの厚さが、快適性を促進しかつ通常の履物の感覚をユーザに提供するように、前記踵から前記前端/つま先領域まで漸減する、履物。
【請求項30】
前記ソールの上面および下面が前記踵から前記前端/つま先領域まで漸減する、請求項29に記載の履物。
【請求項31】
前記ソールの少なくとも上部および下部側縁が前記踵から前記前端/つま先領域まで漸減する、請求項29または請求項30に記載の履物。
【請求項32】
請求項1ないし26のいずれか一項に記載の特徴の1つ以上をさらに含む、請求項29ないし31のいずれか一項に記載の履物。
【請求項33】
添付の図面および説明を参照しながら本書に実質的に記載した履物。
【請求項34】
使用中にユーザの足の少なくとも一部分を受容し、脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための履物用のインソールであって、
前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域として配置された異なる圧縮抵抗または密度の2つ以上の材料を含み、使用中にユーザの体重が掛かるとインソールの一部分に不安定性が生じ、ユーザによるバランス補正が必要になるように構成されたインソール。
【請求項35】
比較的高い圧縮抵抗または密度の2つの材料の間に挟まれた比較的低い圧縮抵抗または密度の第1材料を含む、請求項34に記載のインソール。
【請求項36】
より高い圧縮抵抗または密度の前記2つの材料が異なる材料である、請求項35に記載のインソール。
【請求項37】
請求項1ないし33のいずれか一項以上に記載する前記ソールの特徴を含む、請求項34ないし36のいずれか一項に記載のインソール。
【請求項38】
前記インソールがソックスの一部として含まれる、請求項34ないし37に記載のいずれか一項に記載のインソール。
【請求項39】
添付の説明に関連して本書に実質的に記載するインソール。
【請求項40】
靴のインソールまたはソールの部分を成形する方法であって、
比較的低い圧縮抵抗または密度の第1材料のアーチ領域を提供するステップと、
比較的高い圧縮抵抗または密度の第2材料の前端/つま先領域および踵領域を提供するステップと、
鋳型内で前端/つま先領域と踵領域との間にアーチ領域を配置し、前端/つま先領域、アーチ領域、および踵領域を一緒に結合して、揺動効果を有し使用中にユーザによるバランス補正を必要とする一体的(イン)ソールを形成するステップと、を含む方法。
【請求項41】
結合ステップが前記材料を加熱することによって達成される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
結合ステップが前記材料の圧縮によって促進される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記材料の結合がワッフルプレス型結合装置で行われる、請求項41または42に記載の方法。
【請求項44】
「キャスタ」ユニットをもたらす第1段階の成形プロセスおよび最終製品をもたらす第2段階の成形プロセスを含む、請求項40ないし43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記一体的(イン)ソールの上面層または下面層のいずれか一方または両方に追加層が結合される、請求項40ないし44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記前端/つま先領域およびアーチ領域、および/または前記アーチ領域および踵領域の接合縁が不規則名形状に形成されるか、または増大する密封表面積をもたらすように対応して漸減される、請求項40ないし45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
請求項1ないし33に記載した履物または請求項34ないし39に記載したインソールを使用して、脚筋および/または下腹/背筋の緊張を高めるための運動法であって、前記履物または前記インソールを含む履物を着用するステップと、前記履物またはインソールに体重を掛けて、起立中および/または歩行中に脚筋の鍛錬をもたらすステップとを含む運動法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−524618(P2010−524618A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504841(P2010−504841)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【国際出願番号】PCT/GB2008/001490
【国際公開番号】WO2008/132478
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(509296524)フィットフロップ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】FITFLOP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Eighth Floor, 6 New Street Square, London EC4A 3AQ, UNITED KINGDOM
【Fターム(参考)】