説明

岩石および他の材料を粉砕する装置、ならびに前記装置を用いて岩石などを粉砕する方法

本発明は、岩石または他の材料を粉砕する装置に関する。前記装置は主軸ドラム(13)を備えているが、その主軸ドラム(13)は、ドラム支持体(11)に回転可能に装着されており、また、その主軸ドラム(13)には、複数の工具主軸(22)が、ドラム軸線(43)から中心をずらした方式で、主軸軸線の周りで回転可能に受け入れられている。工具主軸は、主軸ドラムから突き出る端部において、加工工具(41)を搭載している。本発明は、工具主軸の少なくとも2つが、工具主軸に永久的に配置された出力歯車(24)と、その出力歯車と相互作用する共通の駆動要素(25)とを備える共通の歯車駆動装置によって駆動できることを特徴とする。駆動要素および主軸ドラム(13)は、互いに対して回転させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラム支持体にドラム軸線の周りで回転可能に装着された主軸(スピンドル)ドラムを有する、特に岩石または他の材料を粉砕処理する装置に関し、その装置においては、複数の工具主軸が、主軸軸線の周りで回転可能に駆動できるように、ドラム軸線に対して偏心して支持されており、主軸ドラムから突き出る端部において加工工具を搭載している。本発明はさらに、そのような装置を使用して岩石などを粉砕する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
岩石または他の硬質な材料、例えば地下または地上作業の採鉱における抽出産物、道路または構造工学におけるタールマック舗装またはコンクリート構成材などを粉砕するために、複数の粉砕システムが知られているが、それらの粉砕システムは主に、回転被駆動式のドラムまたは円板であり、その円周には、粉砕工具、例えばラウンドシャフトビットが、均等に分散する方式で装着されている。岩石または石炭が、円周に粉砕工具を設けたそのようなドラムで、坑内採鉱において、例えばドラムカッターの助けをかりて抽出され、切断ディスクまたはドラムが、抽出する材料を全断面掘削で切断または粉砕する場合、ドラムの円周に配置されたすべての加工工具のうちの約半分は同時に係合する。各加工工具は、全断面掘削の間、半回転すなわち180°にわたって、加工する材料と係合し、その結果、工具の硬質な金属チップは非常に高い温度に加熱され、特により硬質な材料においては急速に磨耗する。
【0003】
既知の機械に伴うさらなる欠点は、ドラムが岩石に接する全接触圧力が多数の単体の工具に分散され、その結果、使用中のすべての単体のチゼル(たがね)に対して、比較的小さい圧力しか利用できないという点にある。岩石に対するドラムの全圧力は例えば約2000Nであり、また約20個の単体の工具が全断面掘削の間に常に使用される場合、各単体の工具は、平均して100Nの接触圧力を有するにすぎない。さらに、工具がローラーまたはドラムの円周に駆動式で連結される既知の装置では、加工される材料内に軸方向へ進むことがまた困難であり、この問題は、最適な切断速度がドラムの外径にあること、ならびに、切断速度が、ドラムまたはローラーの回転軸線に向かう方向に一貫して減少し、また、回転軸線の付近ではあまりにも小さくなり、切断がその付近では実際に不可能となることに起因すると考えられる。ドラムが正面側に工具を設けられている場合でも、これらの装置は、合理的な方式でドラムを軸方向に進める間、ドラムの正面に接する岩石を砕くことができない。
【0004】
DE3445492C2より、岩石内でのボーリング(中ぐり)のためのボーリングヘッドが知られているが、そのボーリングヘッドはボーリング工具を有する工具支持体を備え、そのボーリング工具は中央シャフトに装着され、その中央シャフトは、中ぐり孔とボーリングヘッドとの間に延びる中ぐりロッドに結合されている。工具支持体におけるボーリング工具は、遊星歯車式変速機を介して回転可能に駆動することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、非常に硬質な材料をも高度な粉砕性能で処理することができ、一方で、従来式で駆動される工具と比較して、主軸ドラムによってかけられる押付け力が減じられかつ工具の縁部寿命が延長される、上述の種類の岩石および他の材料の粉砕処理のための装置を作製することである。特に、本発明による装置は、高度な動作安全性を有しかつ小型であり、また、任意の重量および寸法を有する粉砕ローラー、のこ刃、アンダーカッティング工具など様々な種類の加工工具を受け入れることを可能にしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、独立請求項で定義される特徴を有する本発明によって解決されている。工具主軸の少なくとも2つは、共通の変速歯車駆動装置(トランスミッションギアドライブ)によって駆動することができ、その変速歯車駆動装置は、工具主軸に駆動式で結合された被駆動歯車と、共通の駆動要素、特に駆動歯車または駆動チェーン、伝動ベルトなどを備え、その駆動要素は被駆動歯車と協働する一方で、被駆動要素と主軸ドラムは互いに相対的に回転させることができるため、工具を有する少なくとも2つの工具主軸が主軸ドラムの中心軸の外側で同期して駆動される、特に小型の装置構成が作られる。工具主軸に配置された加工工具はそれによって、それぞれ180°の接触による完全切断の間においても、1つの加工工具のみまたは少数の工具のみが同時に使用されるように、それにより、主軸ドラムの利用可能な全体的な押付け力をそれぞれ1つまたは少数の工具のみで利用する、すなわち、現在岩石と係合している単体の工具が非常に高い弛緩力を有するように、容易に調整することができる。
【0007】
主軸ドラムが、変速歯車装置から分離された回転駆動装置を備えることも可能である。この実施形態において、主軸ドラムはしたがって回転駆動装置によって回転され、工具主軸は主軸ドラムの回転速度から独立して駆動される。この実施形態では、装置を岩石内へと軸方向に進める間、いかなる場合にも短時間で主軸ドラムを停止すること、また、工具主軸の回転のみで岩石をわずかな距離だけ中ぐりし、そこで初めて主軸ドラムの駆動装置を始動することも可能である。
【0008】
主軸ドラムおよび工具主軸の少なくとも一部が共通の回転駆動装置を有し、それにより、主軸ドラムが回転すると、共通の回転駆動装置によって同様に作動される工具主軸もまた自動的に回転されると特に有利であることが判明している。
【0009】
この状況において、駆動歯車から形成された駆動要素が、ドラム支持体に対して回転しないように配置され、特にドラム支持体に堅固に連結されると、構造的に有利である。工具主軸に駆動式で連結された被駆動歯車は次いで、ドラム支持体に対して回転しないように配置された駆動歯車とかみ合い、それによって、工具主軸は、工具主軸を中に受け入れる主軸ドラムが回転駆動装置によって駆動されると回転する。非常に高い力およびトルクを、特に小型の設計のそのような遊星歯車装置で伝達することができる。
【0010】
工具主軸は、軸受によって回転式で軸受ブッシュ内に受け入れられると好ましく、またシャフトシールによって密閉されると好都合である。そのような構成では、工具主軸を中に回転式で装着した軸受ブッシュが、主軸ドラムに設けられたドラムチャンバ内でカートリッジのように交換可能な方式で挿入されロックされると特に有利である。工具主軸は次いで、その工具主軸が磨耗したとき、または他の加工工具の工具主軸を使用したいとき、単純に軸受ブッシュを構造単位で交換することによって、工具主軸の軸受および場合によってはシールと共に交換することができる。軸受ブッシュ内の工具主軸は事前に装着されており、したがって、この構造単位の取外しおよび取付けは非常に短時間でなされる。
【0011】
好ましくは、全ての工具主軸は、変速歯車装置の共通の駆動歯車を介して駆動可能である。しかしながら、例えば、工具主軸の第1の群が、主軸ドラムにおいて、より大きい直径を有するピッチ円上に配置され、また、工具主軸の第2の群が、より小さい直径を有するピッチ円上に配置されている場合、工具主軸の第1の群を、第1の共通の駆動歯車を介して駆動可能にし、工具主軸の第2の群を、第2の共通の駆動歯車を介して駆動可能にすることも容易に可能である。第1の群の工具主軸と第1の駆動歯車との歯車速度伝達比、第2の群の工具主軸と第2の歯車駆動装置との歯車速度伝達比、ならびに/または、第1および第2の群の工具主軸の回転方向は、その場合、異なっていてもよい。既に上に示したように、第1の群の工具主軸および第2の群の工具主軸は、主軸ドラム内のドラム軸線から異なる半径方向距離で、すなわち、2つの異なるピッチ円上に配置されてもよい。
【0012】
工具主軸は好ましくは、主軸ドラムの円周にわたって均一に分散して配置されている。
【0013】
本発明による装置の特に有利な実施形態において、1つの工具主軸の加工工具を、ドラムの円周方向においてその工具主軸の前方または後方に配置される工具主軸の加工工具の配置に対してずれた方式で配置することが可能である。言い換えれば、主軸ドラムの円周方向に互いに続く工具主軸の加工工具は、位相をずらした方式で互いに対して配置することができる。この配置により、工具主軸に配置された単体の工具が、回転方向にその工具の前方に存在する工具主軸の単体の工具とは異なる点において、加工される岩石との係合に達することを、岩石を粉砕するために本発明による方法を実施する間、特に有利な方式で確実にすることができる。したがって、位相をずらした工具の配置によって、異なる工具主軸の単体の工具またはカッターの衝撃点は重なり合うことがなく、続く工具は、残った岩石を通じて工具主軸の工具が直前に移動した点で、岩石を加工することが確実となる。それによって、岩石などの特に効果的な処理が達成される。望ましい位相のずれまたはオフセット角を可能な限り正確に達成するために、加工工具は好ましくは、調整可能な方式で工具主軸に配置され、すなわち、加工工具は、工具主軸に対する角度位置について調整することができる。
【0014】
加工工具は、1つもしくは複数の加工ビットまたは単体の工具を各工具主軸に備えることができる。本発明の特に有利な実施形態において、単体の工具のうちの少なくとも一部は、ストレートシャンクビットからなっていてもよいが、ある場合には、平坦なチゼル工具またはローラービット、特に一方の側で円すい状に形成されたローラービットが効果的であることが判明している。加工工具は、多くとも加工工具の加工面の50%が、外周を越えて半径方向に突き出る場合、すなわち、工具主軸の単体の加工工具の最大で半分が岩石などに同時に係合すると、多くの加工用途に対して有利であることが判明している。
【0015】
主軸ドラムは、好ましくは同心で配置された集塵開口部を設けることができ、その集塵開口部を介して、岩石などの粉砕処理の間に生じる細かい粉塵を抽出することができる。また、装置は、加工工具用に少なくとも1つの水まき装置が設けられていると有利であり、その水まき装置を用いると、一方では、発生する粉塵を、加工点に吹き付ける水によって固めることができ、他方では、加工工具の冷却を実現することができる。水まき装置は好ましくは、主軸ドラムにかつ/またはドラム支持体に配置される。
【0016】
本発明による装置では、様々な種類の加工工具を使用することができる。したがって、工具主軸の1つまたは複数の加工工具が本質的に、チゼル支持体と、そのチゼル支持体に配置された複数のラウンドビット、フラットビットおよび/またはローラーチゼルとからなり、一方で、その構成は、チゼル支持体に配置されたチゼル/ビット工具が、岩石または他の個々に加工される材料を、1つまたは複数の層でアンダーカットする方式で加工するものとすることが可能である。その構成は好ましくは、複数の層において動作する工具が、加工される岩石の方向に、好ましくは段差の形式で先細となっている。また、加工工具は本質的に、粉砕ローラーからなっていてもよく、その粉砕ローラーは1つまたは複数の工具主軸に配置される。これらの粉砕ローラーは円筒状に形成することができ、また、加工される岩石に向かって円すい状に先細となるかまたは広がっていてもよい。
【0017】
駆動要素が、外側に歯を設けられた駆動歯車からなり、その駆動歯車がドラム支持体に連結されている場合、工具主軸の回転の方向は、主軸ドラムの回転の方向と同じである。駆動要素が、内側に歯を設けられた駆動歯車からなる場合、そのような駆動歯車リングによって駆動される工具主軸は、主軸ドラムの反対方向に回転する。
【0018】
工具主軸用の変速歯車駆動装置から独立した主軸ドラム用の回転駆動装置を設けるためには、ある構造的な実施形態が有利であると判明しているが、その実施形態において、主軸ドラムは、ドラム軸線と同軸に延びる駆動シャフト用の受けボアを備え、その駆動シャフトは受けボア内で回転可能に支持され、工具主軸用の駆動要素に結合される。駆動シャフトはしたがって、主軸ドラム内で回転可能に同心で装着され、その主軸ドラムは特に小型であるだけでなく、構造の高度な安定性をも確実にする。主軸ドラムは、ほぼカップ形状のドラム基部とハウジング蓋部とを有する密閉ハウジングを備えることができ、その結果、駆動要素、すなわち特に駆動歯車は、ドラム基部の内側に受け入れられ、駆動シャフトに連結され、またハウジング蓋部によって覆われる。
【0019】
工具主軸用の変速駆動装置は好ましくは、封入する方式で主軸ドラム内に配置される。それぞれの工具主軸を有する加工工具は、主軸の片持ちの位置にあってもよく、また、正面においてかつ/または円周において、主軸ドラムから突き出ていてもよい。
【0020】
装置を岩石内へと軸方向に駆動するのに好適にするために、主軸ドラムの円周に分散して配置される工具主軸に加えて、主軸ドラムには、工具主軸によって表されるピッチ円の内側に配置された中心粉砕カッターを有する粉砕工具が設けられ、その中心粉砕カッターが好ましくは、ドラム軸線に対してわずかな偏心距離で配置されると有利であることが判明している。駆動可能な方式で形成される中心粉砕カッターの助けにより、主軸ドラムの正面の前方に存在する岩石全体が、その岩石内に装置を軸方向に送る動作の間に粉砕されることを確実にすることができる。
【0021】
工具主軸が特に安定に受け入れられることを確実にするために、それぞれの工具主軸を有する加工工具は好ましくは、2点軸受によって主軸ドラムに装着される。このために、固定されたフローティング軸受を設けることができ、あるいは、特にX配置における係合した軸受を、例えばテーパころ軸受などによって使用することができる。
【0022】
とりわけ、比較的大きい軸方向長さを有する加工工具、例えば長い粉砕シャンクを有する工具が使用される場合、主軸ドラムが、工具主軸の第1の軸受を受け入れるための、ドラム支持体付近のほぼ板状の軸受フランジと、工具主軸の第2の軸受を受けるための少なくとも1つの支持要素が配置される、ドラム軸線と同心で突き出る支持ジャーナルとを備えると特に有利である。岩石を加工する加工工具の領域は、その場合、2つの軸受の間にあり、従って、特に頑強な支持が達成される。本発明のこの実施形態では、支持要素または支持ジャーナルが、主軸ドラムをさらに支持するために、主軸ドラム軸線に同心で配置された軸受ジャーナルを備えるとさらに好都合となりうる。それによって、その場合、主軸ドラム自体を2点軸受によって装着することも可能であるが、それは、ドラム支持体から向きが変わる端部において主軸ドラムをさらに支持するため、また、それによって、長い工具および片持ち軸受で起こりうるたわみを回避するためである。
【0023】
支持要素は、支持ジャーナルの正面に配置された蓋フランジからなっていてもよく、そのフランジには、第2の軸受用の軸受部が設けられている。加工工具は、その場合、加工工具の正面において蓋フランジによって覆われ、また単体の工具でのみ岩石を加工するが、その単体の工具は蓋フランジの円周に配置され、板状の軸受フランジとその軸受フランジからの主軸ドラムの蓋フランジとの間で、半径方向に突き出ている。また、少なくとも2つの支持要素を設けることも可能であり、その支持要素は、軸受フランジから異なる距離に配置され、また、様々な工具主軸の第2の軸受をそれぞれ受ける。この配置では、工具主軸の第2の軸受は、その場合、加工工具の面(自由)端からある距離を有し、また、その面で岩石と係合することができる。
【0024】
過負荷による装置の損傷を回避するために、駆動装置は過負荷クラッチを介してドラム支持体に連結されると好都合であることが判明しており、その過負荷クラッチは、例えばばね荷重を受ける摩擦クラッチであってもよい。クラッチに作用するばね荷重は好ましくは、クラッチが解放されかつ駆動要素がドラム支持体において滑動する作動値を調整できるように調整可能である。
【0025】
加工工具から向きを変える主軸ドラムは、シャフトシールによってドラム支持体に対して密閉された取外し可能なカバーキャップを主軸ドラムの背面に設けられてもよく、そのキャップによって、時折修理および点検しなければならない変速歯車駆動装置および下方にある他の部品にアクセスすることが可能となる。
【0026】
一般に、主軸ドラムにおける工具主軸軸線は、ドラム軸線と平行に位置合わせされる。しかしながら、工具主軸軸線をドラム軸線に対して傾斜した方式で位置合わせすることも可能であり、それによって、加工されるある岩石または他の材料では、粉砕結果をさらに向上させることができる。本発明のさらなる実施形態において、各加工工具は好ましくは、加工工具の円周に均等に配置された複数の単体の工具を備え、また回り止め(デテント)結合を用いて関連する工具主軸に装着され、それによって、回り止め結合の可能なロック位置の数は、単体の工具が、すべてのロックされた位置において工具主軸に対して同じ相対位置にあるように、加工工具における数に適合される。回り止め結合は、加工工具が係合した岩石によって妨害されると応答し、その結果、この工具を搭載した該当する工具主軸は次のロック位置にさらに回転することができ、加工工具は次いでそのロック位置に再びロックし、さらに回転する。加工工具はそれによって、隣接する工具主軸の加工工具との相対位置が依然として同じであるような位置に再びロックし、すなわち、元々調整された位相のずれまたは連続する工具主軸の加工工具のオフセットは、回り止め結合の応答後および工具のロック後も依然として変わらない。
【0027】
本発明による装置およびその装置によって達成されうる方法は、鉱物抽出産物、例えば石炭、鉱石などの除去に特に好適である。本装置は、この目的で、ドラム型剪断機の周知の切断ヘッドに代わるものとして、または選択的切断もしくは完全切断のヘディング機の切断ヘッドとして使用することができる。本装置および本方法は、有利なことにも、コンクリートで固められたまたはタールマック舗装された表面または建造物を加工するために、例えば、コンクリートビルなどを破壊する際、タールマック舗装されたまたはコンクリートで固められた路面を粉砕するときに使用することができる。本発明による装置が調整腕に装着され、その調整腕と共に、加工される岩石などに対して係合すると、しばしば様々な用途に有利となる。本発明による装置の使用はまた、小さな器具、例えば可搬形プラスター粉砕装置にも考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明のさらなる特徴および利点は以下の説明および図面によるものであり、その説明および図面において、本発明の好ましい実施形態について例を用いてさらに説明する。
【0029】
図面に示す本発明による装置は、全体として10で示されているが、その装置の様々な実施形態は、岩石、例えば石炭または鉱石などの鉱物抽出産物の粉砕に、また、例えば路面などの粉砕中におけるコンクリート、タールマックもしくは他の建築材の処理にも役立つものである。本発明による装置の異なる実施形態が構造的に詳細において合致する限り、異なる実施形態に伴うこれらの重複する詳細について繰り返し説明することは控えることにする。むしろ、図1に基づいて基本的構造を詳細に説明した後には、基本的に、異なる実施形態の差異についてのみ説明することにする。
【0030】
図1を参照すると分かることであるが、本発明による装置10はドラム支持体11を備えており、そのドラム支持体11は、ドラム支持体11に好適な本体(不図示)に、例えば採掘機または路面粉砕機の延長アームを装着するためのものである。ドラム支持体11は中央軸受部12を備えており、その中央軸受部12において、主軸ドラム13は、背面配列で調整された2つのテーパころ軸受15によって旋回される。軸受ジャーナル14は、その後端16において、ドラム支持体11の軸受部12から後方へ突き出し、そこで駆動輪17を支持しているが、その駆動輪17は、詳細には示さないが、主軸ドラムを回転させるための回転駆動装置に結合されている。
【0031】
軸受ジャーナル14は、駆動輪17と反対側の他端において、主軸ドラムの円形の板状の軸受フランジ18へと変化しており、このジャーナルは、外周付近のピッチ円19上に均等に分散された複数の、この実施形態の例においては6つのドラムチャンバ20を備えている。ドラムチャンバ20それぞれは、回転可能に中に装着された工具主軸22を有する軸受ブッシュ21を受けており、それによって、カートリッジのように工具主軸を中に装着された軸受ブッシュは、交換可能な方式で各ドラムチャンバ20に挿入され、固定用ねじ23によって挿入状態に固定されている。後端において、工具主軸は主軸ドラムの軸受フランジ18から後方に突き出ているが、それらの工具主軸には、駆動歯車25とかみ合う被駆動歯車24が設けられており、その駆動歯車25は、歯車受け部26において、ねじ27でドラム支持体11に堅固に締め付けられているが、その歯車受け部26はこのために設けられたものである。図1に示す第1の実施形態において分かることであるが、工具主軸22の被駆動歯車24のギヤリングは、主軸ドラム13が事実上駆動輪17において回転駆動装置によって回転されると、ドラム支持体11に堅固に装着された駆動歯車25に対して転動し、その結果、ツール主軸もまたこれによって回転される。この設計では、回転可能に駆動される主軸ドラム13と、その主軸ドラム13の中で旋回される歯車駆動装置24、25によって同期的に駆動される工具主軸との間の歯車速度伝達比は固定されている。例えば10:1の歯車速度伝達比では、主軸ドラムが50rpmで駆動されるとき、ツール主軸は500rpmで回転する。歯車速度伝達比は、駆動歯車の直径および被駆動歯車の直径を変更するか、または歯数を変更することによって変更することができる。この目的で、駆動歯車25は分解することができ、さらには、例えばより小さい歯車に取り換えることができるが、それと同時に、対応するより大きい歯車を有する他の工具主軸がまた挿入される。
【0032】
装置10全体を、例えば、ドラム型剪断機または路面粉砕機のアームなど、取付用に設けられた機械フレーム(不図示)に取り付けるために、固定用ねじの取付け穴28がドラム支持体11に設けられており、そのねじは、主軸ドラムの軸受フランジ18内に設けられたアクセス穴29を通じてねじ込まれ、また、例えばアレンキーなどの好適な工具によって取付け穴28と位置合わせされた機械フレームのねじ穴にねじ止めすることができる。装置全体は、装置のいかなる部品をも分解することなく、機械フレームに迅速に取り付けることができる。
【0033】
図1Aにおいて容易に分かることであるが、主軸ドラム13の軸受フランジ18には、背面にハウジング蓋部30が設けられており、そのハウジング蓋部30は軸受フランジ18にねじ止めされ、また、この軸受フランジ18と共に、工具主軸の変速歯車装置24、25に対する密閉ハウジング31を形成している。湿気または埃がハウジング31に入り込むのを防止するために、ハウジング蓋部30には、半径方向内側の縁部にシール32が設けられており、そのシールによってドラム支持体に対する密閉が達成される。
【0034】
主軸ドラムの自由側から突き出る工具主軸の前端は、加工工具に対する円すい形の座受け33を形成しているが、その円すい形の座受け33の様々な設計を図2から14に示す。また、加工工具のこれらの様々な設計はすべて、以下で詳細に説明するように、図1による本発明による設計の実施形態と共に用いることができる。
【0035】
図2に示す本発明の実施形態では、個々の工具主軸の回転数および回転方向を、主軸ドラムの回転数および回転方向とは独立して調整することが可能である。このため、主軸ドラム13は、工具主軸の変速歯車装置から分離された回転駆動装置を備えている。このことは構造的に解決されているが、それは、主軸ドラム13が、ドラム軸線34と同軸に延びる駆動シャフト36のための受けボア35を備え、そのシャフトが、2つの円筒ころ軸受37を用いて回転式で受けボア内に装着されていることによるものである。主軸ドラムの前方軸受フランジ18は、ほぼカップ形状のドラム基部38およびハウジング蓋部30と共に密閉ハウジング31を形成し、工具主軸用の変速歯車装置の駆動歯車25は、回転しないように駆動シャフト36に装着され、また、ドラム基部38とハウジング蓋部30との間のハウジング31内に受け入れられている。ここで、駆動歯車25は、工具主軸22の被駆動歯車24とかみ合っている。
【0036】
駆動シャフトは、その後端に前方歯車39が設けられており、その前方歯車39は、駆動シャフト36を、したがって主軸ドラムの内部で駆動シャフト36に装着された駆動歯車25を回転させるように、またそれによって工具主軸の回転駆動を達成するように、主軸駆動モータ(不図示)に結合することができ、その結果、工具主軸の回転数は、主軸ドラムの回転数とは独立して調整することができる。
【0037】
図2による実施形態において、工具主軸は軸受ブッシュに受け入れられておらず、カートリッジのように、主軸ドラムにあるドラムチャンバ内に挿入されているが、個々のシャフトは主軸ドラムに直接装着されており、それぞれ2つの円すいころ軸受の後方の軸受はドラム基部に、加工側を指す前方の軸受はハウジング蓋部30に位置合わせされている。ドラム支持体11に対する主軸ドラムの密閉は、この実施形態の例においてはシャフトシールリング40によって達成され、そのシャフトシールリング40は、軸受フランジ18から軸受ジャーナル14へと移行する領域に配置されている。
【0038】
図2による実施形態の例では、打撃チゼルの形式としたそれぞれ6つの単体の工具43を装着したチゼルリング42が加工工具41として使用されているが、その構成は、単体の工具43の打撃チップ44によって画定される作用範囲45が、比較的狭い区間で主軸ドラムの外周を越えて突き出るというものであり、したがって、図示の実施形態の例では、2つを超える単体の工具43が、主軸ドラムの外周46を越えて半径方向に同時に突き出ることはない。6つの加工工具41の個々の作用範囲45を表す円形線4は、岩石内での装置の粉砕直径、すなわち加工工具が単体の工具で岩石を加工する範囲を画定する。すべての単体の工具のうちの1/3以下が各時点で岩石内の粉砕線47に係っており、すなわち、各工具は、工具主軸の回転によって進む経路の1/3で岩石を砕くに過ぎず、またそれによって生じる負荷を受ける。
【0039】
図3は、円すい状の2段式チゼル粉砕カッター48の形式の加工工具41が設けられた、図2による装置を示し、この2段式チゼル粉砕カッター48はそれぞれ、軸方向に連続して配置された装着円に6つの単体の工具43を備えている。半径方向外側の加工工具は、装置により近い第1の作用領域46aにおいて岩石49に衝撃を与え、半径方向内側の工具は、第2の作用領域46bにおいて岩石49に衝撃を与え、それによって岩石への深さが得られるように、チゼル粉砕カッターは装置の動作中に岩石49を2段階で粉砕する。容易に分かることであるが、主軸ドラム13の回転と工具主軸の回転とが重なり合うことにより、単体の工具43は実際には岩石と短時間にのみ係合し、それによって、工具の磨耗は、既知の切断ドラムなどと比較して特に有利な方式で相当に減じられる。粉砕する岩石または他の材料を、アンダーカットする方式で装置の方向性のない横向きの方法によって、一回の動作で除去するために、2段階での構成の代わりに、3段階以上での構成も当然ながら単体の工具に対して選択することができる。装置を岩石内へ軸方向に送り込むことは、一般に問題なく可能である。
【0040】
図4に示す実施形態では、加工工具はエンドミルカッター50であり、このエンドミルカッター50は、各工具主軸22に堅固に連結された支持シャフト51を備え、その支持シャフト51の周囲には、単体の工具43が配置されるが、その工具43は例えば好適な工具保持器で受け入れられるストレートシャンクチゼルからなっていてもよい。単体の工具は好ましくは、この実施形態においては支持シャフト51の全長にわたって螺旋形式で配置されるが、この配置は複数の螺旋において行ってもよい。この実施形態では、切断する材料内へ軸方向に進み、その後に、装置の方向性のない横向きの方法によって、シャフトミリングカッターの被駆動深さまたは長さ全体にある材料を除去することが容易となる。切断、すなわち軸方向へ進むことを容易にするために、工具の直径を、少なくとも工具の前方の領域において岩石の方向に正面に向かって先細にすることが可能である。
【0041】
図5において、本発明による装置で達成できる好ましい動作モードが、特に例示的な方式で示されている。主軸ドラムは、矢印Aの方向に第1の回転速度で、例えば50rpmで回転する間、個々の工具主軸は、選択したギヤ減速に対応する回転速度と、すなわち図1、3および4による装置の実施形態と同期して、主軸ドラムと同じ回転方向に回転する。ギヤ伝達比を1:10と仮定すると、工具主軸の回転速度はしたがって500rpmとなる。第1の加工工具41Aは、粉砕される岩石49と衝突するものであるが、4つの単体の工具43を用いて特定のリズムまたは距離で岩石49内に溝52を形成することが分かる。次の加工工具41Bは、溝52同士の間で岩石を掘削し、それによって、波形54が、岩石内に、ほぼ半円の粉砕エッジ53において形成される。続く加工工具41Cおよび41Dはここで、斜線を付けて示す波形内の隆起先端部55を連続して除去し、それによって、粉砕縁部は可能な限り平滑化され、また、主軸ドラムを矢印56の方向にさらに送ることで、加工工具41Eから41Hを用いて前述の処理手順を繰り返すことができる。別法として、工具41E〜Hはまた、岩石内の粉砕縁部53をさらに平滑化するために使用することもできる。また一方で、選択したギヤ減速比および加工工具における単体の工具43の数に応じ、第1の加工工具、例えば工具41Aで事前に切断すること、溝52同士の間に残る領域を続く工具で叩き落とすこと、ドラムの円周方向に続く工具が次いで、第1の工具として新たな溝52を再び掘削すること、ならびに、続く工具が新たな溝52同士の間に残る領域を粉砕することも可能である。図5による表現は、工具41A〜Dが、切断する岩石49内にほぼ同時に進むものとして選択されているが、これは通常、実際の場合とは異なる。図示の180°(完全切断)の係合で、すべて(5つ)の有効な加工工具のうちの1つの単体の工具のみが、粉砕縁部53の180°の領域で岩石と係合し、その結果、装置が主軸ドラムに及ぼす全ての押付け力または送り力は、1つのみの単体の工具によって用いることができ、これまでは一般的であったように、複数のビットに同時に分散することがないような方式で、工具(図示の場合では加工工具41A〜H)が構成されている場合、特に有利であることが実験により判明している。加工工具は、その都度続く工具が、先行する工具によって岩石に形成された輪郭内に正確に進むことはなく、ずれた方式で進むように、好ましい形式で配置され調整される。
【0042】
本発明による装置のさらなる実施形態を図6に示す。この実施形態は、図1による装置に基づいているが、駆動歯車25を装着している点で図1による装置とは異なっており、この駆動歯車において、工具主軸の被駆動歯車24が転動する。図6による実施形態において、駆動歯車25は、過負荷クラッチ57を介してドラム支持体11に連結され、過負荷クラッチ57は、クラッチライニング58を介してドラム支持体11と駆動歯車25との間の摩擦ロック式の連結を達成する。過負荷クラッチが動作し、駆動歯車がドラム支持体に対して空転し始める駆動モーメントは調整することができる。このため、クラッチの円周上で一定のばね荷重で作用する板ばね61に予め荷重を加える目的で、調整リング59は、クラッチライニングおよび駆動歯車25の中間部品によって形成されるクラッチパッケージに対してねじ山60によって係合させることができる。この構成では、岩石内へ進む工具が妨害されても装置は損傷を受けないことが確実となるが、これは、そのような場合、過負荷クラッチが応答し、該当する単体の工具の妨害が終了するまでの間、すべての加工工具を主軸ドラムおよび工具の共通の駆動装置から分離するからである。単体の加工工具はすべて、クラッチの稼働中に被駆動歯車と係合した状態に保たれるため、単体の加工工具の互いに対する同期は依然として存在する。
【0043】
図7に示す本発明による装置の実施形態もまた過負荷クラッチを使用しており、この過負荷クラッチは図7による実施形態と厳密に同じように設計されている。しかしながら、図7に示す実施形態において、主軸ドラム駆動装置から分離した駆動装置が工具主軸に対して選択されている。このため、駆動リング62が、ドラム支持体11において回転式で、前部11aに装着されており、そのリングは、その外周において過負荷クラッチ57を介して装着された駆動歯車を支持している。駆動リングには、軸方向の背部領域に内歯車63が設けられており、その内歯車は、ドラム本体11上での駆動リングの回転を達成するように、また、それによって工具主軸を駆動するように、共通の工具駆動装置の駆動ピニオン(不図示)と係合する。
【0044】
図8もまた図1による装置を示しているが、ここでは、切断板64の形式の加工工具を有しており、その切断板64は本質的に、ほぼ板形状の支持体65と、その支持体65の円周上に均等に配置されたそれぞれ4つの切断円板66とからなり、その円板は支持体65に回転可能に装着されている。その構成は、円板66の回転軸線が、関連する工具主軸に回転しないように装着された支持体65の回転軸線と平行には延びず、岩石に向かって内側に傾斜しており、その結果、切断円板が岩石49内に切り込む間、切断円板の正面は岩石と接触しないが、切断円板66は実際に、回転する切断縁部67で岩石を加工することが確実になるというものである。切断円板を切断円板の支持体に回転式で装着することにより、切断円板は、岩石内で、生成された粉砕縁部53の切断縁部に沿って転動することが可能となっている。この実施形態の、不図示の好ましいさらなる発展形態において、個々の切断円板は、例えばベルト伝動装置または支持体の内部に存在する歯車伝動装置など、好適な結合工具を介して互いに結合することができ、それによって確実となることとして、工具主軸の回転中、岩石と係合する単体の工具(切断円板)は、係合を脱した先行する単体の工具と同じ周速度を既に有しており、その結果、周囲を囲む岩石と接触する間に切断円板が急激に加速することによって起こりうる損傷は、ここでは発生しない。図8による実施形態において使用される加工工具は、例えば石炭の生産中に加工される、幾分かより軟質な岩石に対して特に好適である。
【0045】
図9に示す実施形態では、工具主軸22の主軸軸線68は、主軸ドラム13のドラム軸線34と平行に整列されておらず、岩石の方向へ内側に傾斜している。このため、軸受ブッシュ21は、軸受ブッシュ21内に装着される工具主軸を受け入れるために、斜めに穴を開けられており、駆動歯車25はかさ歯車として形成されているが、そのかさ歯車において、工具主軸に形成された、斜めの工具主軸の被駆動歯車24が転動する。
【0046】
図10による本発明による装置の実施形態では、工具主軸22は、図10から容易に分かるように、2つの異なるピッチ円19a、19bに配置されている。第1の外側のピッチ円19a上にある工具主軸の第1の群69の、ならびに内側のピッチ円19b上にある工具主軸の第2の群70の駆動は、段付き駆動歯車25の形式とした共通の駆動要素によって行われるが、その段付き駆動歯車25は、外側にある第1の群の工具主軸のための、より大きい直径の第1の歯車リング25aと、より小さい直径を有する第2の歯車リング25bとを備え、その第2の歯車リング25bは、半径方向に幾分かさらに内側にある第2の群70の工具主軸を駆動する。他の全ての点において、図10による実施形態の構造は、図1で用いたものに対応している。
【0047】
ここまでで説明した本発明による実施形態では、主軸ドラムと、その主軸ドラム内に回転可能に装着された工具主軸とのための共通の駆動装置を有するので、主軸ドラムおよび工具主軸の回転方向は同じであった。ここで図11は、工具主軸が主軸ドラム13の回転方向とは反対に回転する実施形態を示す。このため、図面から分かるように、工具主軸の駆動要素は、内側に歯が設けられた駆動歯車リング71からなり、その駆動歯車リング71はドラム支持体11に中心に固定されており、また、駆動歯車リング71内に、工具主軸が被駆動歯車24により係合する。
【0048】
図12および13に示す実施形態では、比較的長い支持シャフト51を有するシャフト粉砕カッターが加工工具41として使用されているが、その加工工具41は、工具の軸方向長さが長いため、これまでに示した実施形態のように、単独で張り出すことはできない。したがって、図12および図13による実施形態では、加工工具は、2点支持によって、それぞれの工具主軸と共に主軸ドラムに装着されている。主軸ドラムは、工具主軸の第1の軸受を受けるために、ドラム支持体11の付近に板状の軸受フランジ18を備え、その軸受フランジ18は、図示の実施形態での2点軸受に対する固定支承を形成し、また、その固定支承は、円すいころ軸受を用いた背面配列で、装着された軸受の形式で実施される。主軸ドラムは、ドラム軸線34と同心に配置された突き出る支持ジャーナル72をさらに備え、その支持ジャーナル72は、工具主軸の自由端付近で工具主軸に配置された加工工具の第2の軸受74を受けるための支持要素73を支持する。図12および図13による実施形態では、支持要素にある第2の軸受が、加工工具の固定されたフローティング軸受に対するフローティング軸受を形成している。第2の軸受は円筒ころ軸受からなり、その円筒ころ軸受は大きな半径方向力を受けるのに特に好適である。図12による実施形態では、支持要素は、支持ジャーナル72の正面に配置された蓋フランジ75からなり、そのフランジには、円筒ころ軸受74のための軸受部76が設けられている。加工工具に対する2点軸受のこの実施形態は特に安定であるが、加工工具が蓋フランジ75によって覆われることにより正面においては有効でないため、この実施形態は、加工する岩石内へ工具を軸方向に進めるには適していない。この欠点は図13による実施形態で回避されるが、その実施形態においては、2つの支持要素73a、73bが設けられており、その支持要素73a、73bは、主軸ドラムの円周において星型の方式で、すべての第2の加工工具をそれぞれ支持している。2つの支持要素73a、73bは、このため、軸受フランジ18からの異なる距離s、Sで配置されており、星型の突出しアーム77において、異なる工具主軸のそれぞれの第2の軸受を支持している。図12または図13による実施形態における主軸ドラムが、加工工具に作用する力によって撓むことがないように、蓋フランジ75または支持ジャーナル72には、主軸ドラム軸線34と同心に配置された軸受ジャーナル86が設けられてもよく、その軸受ジャーナル86は、図面に一点鎖線で示すが、軸受(不図示)によって主軸ドラムをさらに支持するためのものであり、その軸受は、例えば、ドラム支持体と同じ機械フレーム内に反対側に存在する。
【0049】
最後に、図14に示す実施形態では、主軸ドラム13の円周に均等に分散され、その上に粉砕工具41が配置された工具主軸22に加えて、主軸ドラム13には、工具主軸によって表されるピッチ円19の内側に配置された中心粉砕装置78が設けられており、その粉砕装置は、ドラム軸線34に対してわずかな偏心距離eを有して配置されており、工具主軸の回転方向とは反対に駆動される。中心粉砕装置はしたがって受けカートリッジ79からなるが、その受けカートリッジの内側には、粉砕シャフト80が回転式で装着されており、その粉砕シャフト80は、岩石に向かう前端に粉砕ヘッド81を搭載している。受けカートリッジ79から突き出る後端において、粉砕シャフトには前方歯車82が設けられているが、その前方歯車82は粉砕シャフトにフランジ付けされている。中にシャフトを装着された受けカートリッジ79は、主軸ドラム13の軸受フランジ18に設けられた粉砕カッター受け部に挿入されており、回転しないように固定されている。装着した状態において、前輪82は、内側に歯が設けられた粉砕カッター駆動歯車リング83とかみ合うが、その粉砕カッター駆動歯車リング83はドラム支持体11に堅固に装着されており、また、主軸ドラムの軸受フランジの背面に設けられた円周方向の溝84に係合している。中心粉砕カッターはしたがって、主軸ドラムの回転方向とは反対の回転方向に駆動され、特に工具を岩石内へ軸方向に進める際に、工具主軸によって表される中心領域85におそらく残存する材料を掘削するのに好都合である。
【0050】
本発明は、図示および説明した実施形態の例に限定されないが、様々な変更および追加が、本発明の範囲から逸脱することなく実現可能である。例えば、第1の群の工具が第2の群の工具とは異なるピッチ円上に設けられる場合は特に、工具の第1の群の工具主軸および工具の第2の群の工具主軸を反対方向に回転させることが可能である。個々の実施形態に基づいて示し説明した詳細は、最も多様な方式で互いに組み合わせることができるが、このことは、当業者であれば特別な困難を伴うことなく理解されよう。好適な加工工具を選択すると、本発明による装置を、岩石または石炭以外の材料の加工に、例えば、金属、木材またはプラスチックの加工にも容易に使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、主軸ドラム上の断面図(図1a)および平面図で示した、本発明による装置の第1の実施形態である。
【図2】図2は、図1に対応させて表した、本発明による装置の第2の実施形態である。
【図3】図3は、図1および2に対応させて表した、本発明による装置の第3の実施形態である。
【図4】図4は、図1から3に対応させて表した、本発明による装置の第4の実施形態である。
【図5】図5は、岩石と接触する、本発明による方法の実施時の本発明による装置であり、主軸ドラム上の図としかつ部分的に断面図としたものである。
【図6】図6は、断面図で示した本発明による装置の第5の実施形態である。
【図7】図7は、同様に断面図で示した本発明による装置の第6の実施形態である。
【図8】図8は、本発明による装置の第7の実施形態である。
【図9】図9は、本発明による装置の第8の実施形態である。
【図10】図10は、図1から4に対応させて表した、本発明による装置の第9の実施形態である。
【図11】図11は、断面図で示した本発明による装置の第10の実施形態である。
【図12】図12は、図1から4に対応させて表した、本発明による装置の第11の実施形態である。
【図13】図13は、図1から4に対応させて表した、本発明による装置の第12の実施形態である。
【図14】図14は、本発明の第13の実施形態である。
【図1A】

【図1B】

【図2A】

【図2B】

【図3A】

【図3B】

【図4A】

【図4B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に岩石および他の材料を粉砕および/または掘削するための装置であって、ドラム軸線(34)の周りでドラム支持体(11)に回転可能に装着された主軸ドラム(13)を備え、前記主軸ドラムにおいて、複数の工具主軸(22)が、前記ドラム軸線から偏心した主軸軸線(68)の周りに旋回式で装着され、前記工具主軸が、前記主軸ドラム(13)から突き出る前記工具主軸の端部に加工工具(41)を搭載しており、前記工具主軸(22)のうちの少なくとも2つが、前記工具主軸(22)に駆動式で連結された被駆動歯車(24)と、前記被駆動歯車(24)と協働する共通の駆動要素(25)とを備える共通の変速歯車装置(24、25)によって駆動されることができ、前記駆動要素(25)および前記主軸ドラム(13)が、互いに対して回転するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)が、前記変速歯車装置(24、25)から分離されている回転駆動装置を備えることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)、および前記工具主軸(22)の少なくとも一部が、共通の回転駆動装置を有することを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置であって、前記装置要素(25)が駆動歯車からなることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置であって、前記装置要素(25)が本質的に、駆動チェーン、駆動歯車ベルトなどからなることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置であって、前記駆動歯車(25)が、前記ドラム支持体(11)に対して回転しないように配置されることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、前記駆動歯車(25)が、前記ドラム支持体(11)に駆動式で連結されることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置であって、前記工具主軸(22)が、軸受によって軸受ブッシュ(21)内に、またシャフトシールによって密閉式で回転可能に受け入れられることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置であって、中に前記工具主軸(22)を回転式で装着された前記軸受ブッシュ(21)が、カートリッジとして交換可能な方式で、前記主軸ドラム(13)に設けられたドラムチャンバ(20)に挿入され保持されることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置であって、すべての工具主軸(22)が、前記変速歯車装置の共通の駆動歯車(25)を介して駆動できることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置であって、工具主軸(22)の第1の群(69)が、第1の共通の駆動歯車(25a)を介して駆動することができ、工具主軸(22)の第2の群(70)が第2の共通の駆動歯車(25b)を介して駆動することができることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、前記第1の群(69)の前記工具主軸(22)と前記第1の駆動歯車(25a)との速度伝達比と、前記第2の群(70)の前記工具主軸と前記第2の駆動歯車(25b)との速度伝達比とが異なり、かつ/または前記第1および第2の群の前記工具主軸の回転の方向が異なることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項11または12に記載の装置であって、前記第1の群(69)および前記第2の群(70)の前記工具主軸(22)が、前記主軸ドラム(13)において前記ドラム軸線(34)からの異なる半径方向距離で配置されることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置であって、前記工具主軸(22)が、前記主軸ドラム(13)の円周に、均等に分散した方式で配置されることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項1〜14に記載の装置であって、工具主軸(22)に配置された加工工具(41A)が、前記ドラムの円周方向において前方または後方に存在する工具主軸(41H、41B)の加工工具(41)の配置に対してある角度だけずれて配置されていることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置であって、前記加工工具(41)の各工具主軸(22)に対する相対位置が同じであることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の装置であって、前記加工工具(41)が、調整可能な方式で前記工具主軸(22)に配置されることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の装置であって、前記加工工具(41)が、各工具主軸(22)に1つまたは複数の単体の工具(43)を備えることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、前記単体の工具(43)が本質的に、ラウンドビット、フラットビット、および/または、特に片面が円すい状に面取りされたローラービットからなることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の装置であって、前記加工工具(41)が、多くとも前記加工工具(41)の円周方向の加工面(44)の50%、前記主軸ドラム(13)の円周(46)を越えて半径方向に突き出ることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項19または20に記載の装置であって、工具主軸(22)のすべての加工チゼル(41)のうちの多くとも半分が、前記主軸ドラム(13)の外周(46)を越えて半径方向に同時に突き出ることを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置であって、前記工具主軸(22)が、前記主軸ドラム(22)内の複数の同心ピッチ円(19a、b)上に配置されることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項1〜22に記載の装置であって、前記主軸ドラム(22)に、好ましくは中心に配置された集塵開口部が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか1項に記載の装置であって、少なくとも、加工工具用の噴霧機を特徴とする装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置であって、前記噴霧機が、前記主軸ドラム(13)に、かつ/または前記ドラム支持体(11)に配置されることを特徴とする装置。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか1項に記載の装置であって、前記工具主軸(22)のうちの1つまたは複数の前記加工工具(41)が本質的に、チゼル/ビット支持体(42;65)と、前記チゼル/ビット支持体(42;65)の上に配置された複数のラウンドビット、フラットビットおよび/またはローラービットとからなり、前記構成が好ましくは、前記チゼル支持体に配置された前記チゼル工具(43)が、岩石または他の個々に加工される材料を、1つまたは複数の層内でアンダーカット方式で加工するように実施されることを特徴とする装置。
【請求項27】
請求項26に記載の装置であって、複数のローラービットまたはロータリーカッター(66)が、関連する工具主軸(22)にフランジ付けされた共通の支持体(65)に回転式で装着されること、ならびに、共通の支持体に装着されたローラービットまたはロータリーカッター(66)が、操作に応じて回転式で結合されることを特徴とする装置。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれか1項に記載の装置であって、前記工具主軸(22)のうちの1つまたは複数の前記加工工具(41)が本質的に、粉砕ローラーからなることを特徴とする装置。
【請求項29】
請求項28に記載の装置であって、前記粉砕ローラーが、円筒状であるかもしくは先細の円すい状であるか、または加工される岩石(49)などに向かって広がっていることを特徴とする装置。
【請求項30】
請求項1〜29のいずれか1項に記載の装置であって、前記駆動要素(25)が、外側に歯が設けられた駆動歯車からなることを特徴とする装置。
【請求項31】
請求項1〜29のいずれか1項に記載の装置であって、前記駆動要素が、内側に歯が設けられた駆動歯車リング(62)からなることを特徴とする装置。
【請求項32】
請求項1〜31のいずれか1項に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)の円周方向に互いに続く工具主軸(22)の前記加工工具(41)が、互いに対して位相ずれの方式で配置されることを特徴とする装置。
【請求項33】
請求項1〜32のいずれか1項に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)が、駆動シャフト(36)のドラム軸線(34)と同軸に延びる受けボア(35)を備え、前記駆動シャフト(36)が、前記受けボア内に回転式で装着され、前記工具主軸(22)の前記駆動要素(25)に結合されることを特徴とする装置。
【請求項34】
請求項33に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)が、ほぼカップ形状のドラム基部(38)とハウジング蓋部(30)とを有する密閉ハウジング(31)を備え、前記駆動要素(25)、特に前記駆動歯車が、前記ドラム基部(38)の内側に受け入れられ、前記駆動シャフト(36)に連結され、また前記ハウジング蓋部(30)によって覆われることを特徴とする装置。
【請求項35】
請求項1〜34のいずれか1項に記載の装置であって、前記工具主軸(22)の前記歯車装置(24、25)が、前記主軸ドラム(13)内に密閉式で配置されることを特徴とする装置。
【請求項36】
請求項1〜35のいずれか1項に記載の装置であって、前記加工工具(41)が、前記加工工具(41)の各工具主軸(22)によって片持ちの状態で前記主軸ドラム(13)に装着されることを特徴とする装置。
【請求項37】
請求項1〜36のいずれか1項に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)に、加工工具(41)と共に円周に分散式で配置された工具主軸(22)に加えて、前記工具主軸(22)によって表されるピッチ円(19)の内側に配置された中心粉砕装置(78)が設けられており、前記粉砕装置が好ましくは、前記ドラム軸線(34)に対する小さな偏心距離(e)で配置されることを特徴とする装置。
【請求項38】
請求項37に記載の装置であって、前記中心粉砕装置が、駆動されてもよく、または駆動されることを特徴とする装置。
【請求項39】
請求項1〜38のいずれか1項に記載の装置であって、前記加工工具(41)が、間隔を置いた2つの軸受を介して前記加工工具(41)の各工具主軸(22)と共に前記主軸ドラム(13)に装着されることを特徴とする装置。
【請求項40】
請求項39に記載の装置であって、前記間隔を置いた2つの軸受が、1つの固定軸受と1つのフローティング軸受とを備えることを特徴とする装置。
【請求項41】
請求項39に記載の装置であって、前記間隔を置いた2つの軸受が、特に背面配列とした調整された軸受であることを特徴とする装置。
【請求項42】
請求項39〜41のいずれか1項に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)が、前記工具主軸(22)の第1の軸受を受けるための、前記ドラム支持体(11)の付近にあるほぼ板状の軸受フランジ(18)と、前記ドラム軸線(34)から同心で突き出る支持ジャーナル(72)とを備え、前記支持ジャーナル(72)に、前記加工工具の前記第2の軸受(74)を受けるための、少なくとも1つの支持要素(73)が配置されることを特徴とする装置。
【請求項43】
請求項42に記載の装置であって、前記支持要素(73)または前記支持ジャーナル(72)が、前記主軸ドラム(13)をさらに支持するために、前記主軸ドラム軸線(34)と同心で配置された軸受ジャーナル(86)を備えることを特徴とする装置。
【請求項44】
請求項42または43に記載の装置であって、前記支持要素(73)が、前記支持ジャーナル(72)の正面に配置された蓋フランジ(75)からなり、前記フランジに、前記第2の軸受(74)のための軸受部(76)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項45】
請求項42または43に記載の装置であって、少なくとも2つの支持要素(73a、b)が設けられており、前記少なくとも2つの支持要素(73a、b)が、前記軸受フランジからの異なる距離(S、s)で配置され、前記第2の軸受(74)を異なる工具主軸(22)からそれぞれ受けることを特徴とする装置。
【請求項46】
請求項1〜45のいずれか1項に記載の装置であって、前記駆動要素(25)が、過負荷クラッチ(57)を介して前記ドラム支持体(11)に連結されることを特徴とする装置。
【請求項47】
請求項46に記載の装置であって、前記過負荷クラッチ(57)がばね荷重を受けること、ならびに、前記ばね荷重が前記クラッチに対して調整できることを特徴とする装置。
【請求項48】
請求項1〜47のいずれか1項に記載の装置であって、前記主軸ドラム(13)に、取外し可能なシールキャップ(30)が設けられ、前記シールキャップ(30)が、前記加工工具(41)から離れて面する背面において、前記ドラム支持体(11)に対してシャフトシール(32)によって密閉されることを特徴とする装置。
【請求項49】
請求項1〜48のいずれか1項に記載の装置であって、前記工具主軸軸線(68)が、前記ドラム軸線(34)に対して、傾斜した形式で配置されることを特徴とする装置。
【請求項50】
請求項1〜49のいずれか1項に記載の装置であって、すべての加工工具(41)が、前記加工工具の円周に均等に分散する複数の単体の工具(43)を備え、関連する工具主軸において回り止め連結を用いて装着され、それによって、単体の工具が、すべてのロックされた位置において前記工具主軸に対して同じ相対位置にあるように、前記回り止め連結の可能なロック位置の数が、加工工具に配置された単体の工具の数に適合されることを特徴とする装置。
【請求項51】
請求項1〜50のいずれか1項に記載の装置を使用して岩石などを粉砕する方法であって、前記工具主軸(22)の回転速度および前記主軸ドラム(13)の回転速度、ならびに/または前記単体の工具主軸(22)に配置された前記単体の工具(43)の角度位置は、続く工具主軸(22)の単体の工具(43)が、先行する加工物主軸の単体の工具(43)と同じ衝撃点において前記岩石などに衝撃を与えることがないように、円周方向に前方または後方にある前記工具主軸の前記単体の工具(43)の角度位置に対して調整されることを特徴とする方法。
【請求項52】
請求項51に記載の方法であって、続く主軸の単体の工具(43)が、先行する主軸の単体の工具(43)の衝撃点同士の間で岩石などに衝撃を与えることを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項51または52に記載の方法であって、可能な限り少数の単体の工具(43)が、粉砕される岩石などと同時に粉砕係合することを特徴とする方法。
【請求項54】
請求項1〜50のいずれか1項に記載の装置および/または請求項51〜53のいずれか1項に方法を、石炭、鉱石などの鉱物抽出産物の採鉱のために、および/または、コンクリートで固められたもしくはタールマック舗装された表面もしくは建造物の加工のために使用すること。

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図13A】
image rotate

【図13B】
image rotate

【図14A】
image rotate

【図14B】
image rotate


【公表番号】特表2008−528833(P2008−528833A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552576(P2007−552576)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2006/000683
【国際公開番号】WO2006/079536
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(506205996)デーベーテー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (3)
【Fターム(参考)】